第 3 部 講座番号6番 株主優待について語る! ~株のしくみから楽しさまで~ 講師:桐谷広人さん(元プロ棋士、投資家) きりたに ひろと さん 1949 年広島県生まれ。1975 年にプロ 棋士となる。1984 年、東京証券協和 会の将棋部の師範をしていたことを きっかけに株を学び、株式投資を始 める。2007 年に将棋棋士を引退。日 テレ系番組「月曜から夜ふかし」な どで放送され株主優待券のみで生活 する様子が話題になっている。 「株」の起源は大航海時代… なんとなくわかっているようでよくわからない株。その株のしくみを桐谷さんがわかりや すく説明してくださいました。 桐谷さんによると、「株の起源は大航海時代」だそうです。大航海時代は今のような発 達した技術もなく、航海がうまくいく確率は限りなく低いのです。そのため1回の出航に 大きなリスクが伴います。また必要な金も今とはケタ違いです。 従って1つの会社が大金をだして航海をするのは大きな危険が伴います。そこで、他 のたくさんの人に金をだしてもらいリスクを分散させます。成功したときは得た財宝を出 資者にわけます。それを会社の運営に応用したのが「株」なのです。 会社に金を出すことを「株を買う」というのです。また会社側が多くの出資者を得るた めにしているのが「株主優待」なのです。 「株はギャンブル」ではない!!! 桐谷さんの株や株主優待の話を聞いてもやはり「株はギャンブル」と思っている方が たくさんいらっしゃると思います。昔の桐谷さんもその一人。株を始める前は、「株はギャ ンブルのような物だから絶対にやらない」と心に強く誓っていたそうです。 しかし今では「そんなことはない」と言い切ります。何故か。それは、株は他のギャンブ ル性のある物(宝くじなど)よりも遥かに安全で面白味があるからです。 例えば多くの人が買う、宝くじと比べてみても、かかっている手数料は宝くじが40 余%に対して、株はインターネットの普及もあり、たったの数%ですむのです。 また、基本的に当たるか当らないかの一発勝負である宝くじと比べて、株価の上下に よる損得とは別で、会社に利益が出ている限りもらえる「配当」や一定の株を買えば貰え る「株主優待」など、株価の上下だけではない、奥の深い楽しみがあるのです。 「最近の若者」は・・・? 35 歳で株を始め、リーマンショックやバブル崩壊も経験し「夜も眠れない」日々を過ご した経験もあるという桐谷さん。そんな桐谷さんに最近の若者の経済感覚について聞い てみると意外な答えが返ってきました。それは「気の毒だ」というものでした。 桐谷さんの世代はバブル景気を経験しています。その時の大人は良くも悪くも、金が 入ったらすぐに遊びに使う、という生活をしていました。バブル崩壊後はそのツケを払う ことになるわけですが、少なくともバブル期は楽しい生活が送れたわけです。 しかし、今の若者は「失われた 20 年」と言われる時期とも重なり、生まれたときからず っと不景気。そのため、金が手に入ったらすぐに貯金する、という習慣がついてしまった のです。バブル期のような贅沢な暮らしがピンとこないのも無理はありません。それを桐 谷さんは「気の毒だ」とおっしゃっているのです。 当日は・・・? 当日は第三部(14:00~15:30)で桐谷さんに株のしくみや楽しさ、体験談を中心に 講演していただきます。また、質問タイムや、講演の前後には本の販売やサイン会も行 います。是非お越しください!!! 文責:中学1年B組 服部一希・三島隆太郎
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