【解答・配点例】

2月5日
上智大学(法・外国語・文学部)日本史
※赤数字が合否を分ける問題、青文字はできない問題(できなくても合格できる)、色がない問題は「基礎~標準
レベル」で絶対に落としてはならない問題です。
【解答・配点例】
※下線が各 2 点、他は各 1 点 計 100 点
マーク式 92 問(選択 80 問・正誤 12 問)
計 92 問
合否を分ける問題=9/92 問(3 問はできない問題)
1
摂関政治 <易> 31 点満点
問1 2
問2 2
問3 a 14
b 4
c
13
合否を分ける問題=2 問
d
1
e
11
f 7
g 5
h 8
i 12
j 6
問4 3
問5 1・3・6・7・8
問6 5
問7 2
問8 4・6・7
2
建武政権~室町幕府 <標準>
25 点満点
合否を分ける問題=4 問
問1 (1)3
(2)6
(3)6
(4)3
(5)6
(8)2
(9)1
(10)6
(11)4
(12)1
(13)6
(14)4 (15)2
(4)3
(5)3
問2 (1)5
(2)2
(3)1
(8)2
(9)1
(10)1
3
近世の初期外交(キリスト教伝来~鎖国) <標準>
(6)3 (7)2
(6)4 (7)3
24 点満点
合否を分ける問題=2 問
問1
b ・
3
問2
c ・
6
問3
c ・
6
問4
c ・
5
問5
b ・ 3
問6
d ・
7
問7
a ・
1
問8
e ・ 9
問9
e ・
9
問10
b
3
問11 e ・ 10
問12 d ・
8
4
・
大正時代の政治史 <易>
20 点満点
合否を分ける問題=1 問
問1ア 11
イ 21
ウ 22
エ
26
オ
問2ア 12
イ 7
ウ
17
エ
5
オ 30
コ 33
サ
1
1
18
カ 2
カ
18
キ 17
キ
31
ク 28
ク
32
ケ 1
ケ
13
【解説】
上智大学頻出分野である「摂関政治」
「建武政権~室町幕府」
「文化史時代別問題」
・
「キリスト教伝来
~鎖国」
「大正時代」などの対策をしっかりとやってきた人とっては非常に簡単な問題であった。また、
改めて過去問の重要性が分かる。例えば今回の1は 2014 年の文学部、2は 2014 年の経済学部、3も
2014 年の経済学部、4は 2011 年の文学部からの同じテーマ(分野・内容)からの出題であった。
1
摂関政治
問1 絵巻物は『伴大納言絵巻』
。よって②が正解。
問2
盲点問題。「応天門」の場所が出題。しかし、難関私立を目指す受験生であれば、応天門は「朝
堂院の正門」という知識があるはず。よって、正解者は多かったはず。
問3 出題形式が独特であるが、律令官制の基礎問題。全問正解が望まれる。
問4 応天門の変の首謀者が問われているため、③「伴善男」が正解。
問5 問4が「伴善男」であるため、
「伴(大伴)氏」を選ぶ。
①大伴金村
③大伴御行
⑦大伴家持
⑧伴健岑
⑥「旅人」がキーワードとなり、大伴氏と分かる。
問6 上智大学必須テーマの 1 つ「系図」からの出題。2013 年度の上智大学文学部でも系図問題が出
題されており、改めて過去問の重要性が分かる問題であった。この問では、
「清和天皇」
「藤原良房」の
2 人を選べと出題(新課程版の山川出版の教科書 P68 を参照)
。系図が苦手な生徒は、今後の入試のた
めにも、系図を復習しておくこと。
問7 上智大学特有の問題。おそらく、ほとんどの受験生が①・②で迷ったはずである。過去にもこの
ような形式の問題が出題されているが、難しい問題である。興味があれば図説等で確認してもらいたい
が難問であり、この問題ができなくても合格点に到達できるレベルだ。
2
建武政権~室町幕府
問2 前日の 4 日と同様の形式問題。ただし、上智大学では必須の「文化史時代別問題」である。
(1)
(9)は教科書には掲載されているが難問。よって(2)
・
(3)の 2 つがしっかりと判別できるかが勝
負となる。残りの問題は落としてはならない。特に、(3)永保寺開山堂は、近年の私立大学では必須
用語の 1 つとなっている(上智大学では超頻出用語の 1 つ)。しかし、多くの参考書は「北山文化」の
箇所に「永保寺開山堂」の記載があるため、②北山文化とした受験生が多かったのではないだろうか。
2
3
近世の初期外交
近世の初期外交(キリスト教伝来~鎖国)という上智大学超頻出分野からの出題であり、多くの受験
生が対策をとってきたと思われる。形式は特有であるが、問われている内容は標準的であるため、12
問中 8 問以上は正解がほしい。4・10 の 2 問が出来るかどうかで得点差が生まれる。
さて、正誤問題であるが、諸君はどのように解いているだろうか?多くの参考書等には、正誤問題の
極意として
(1)時期(時代)のズレ
(2)歴史用語・人名・数字・地名の引っかけ
(3)言い過ぎ表現による引っかけ(
「全て・だけ」等)
(4)内容(前半・後半)の入れ替え
(5)逆の意味・対の意味を持つ言葉へのスリ替え
(6)文末表現の誤り
等が記載されている。しかし、受験生は限られた時間内に問題を解かなくてはならない。いちいち、
「こ
の問題は「(1)の時期(時代)のズレだな」、これは「(3)の言い過ぎだな」という考えは時間の無
駄ほかならない。よって、正誤問題は、「難関大学(各大学)に合格するために必要な既存の知識のみ
で解くと同時に、正誤問題で出題される箇所(パターン化)を把握しておくこと」が重要である。する
と、問題文を見た瞬間に、
「ああ、またこのパターンか」
「どうせ○○と引っかけてくるだろう」という
ように瞬時に判別できる。受験生の中には、市販の一問一答のみだけで日本史を学習する者が見られる。
もちろん、現在の市販の参考書には本当に優れているものが多数ある。ただし、それでは穴埋め・空欄
補充等には対応できるが、早稲田・慶應・上智・明治のような最難関私立で増加傾向にある正誤問題に
対応できず、高得点が期待できない。正誤問題には正誤問題用の考え方が必要なのである。
1
正誤問題は、既存の知識(難関大学に必要な知識)で解く。よって、
(c)
(d)の知識を持つ生徒は
皆無。
(b)は既存の知識で解く。南蛮貿易では、日本の主要輸出品は「銀」である。よって、南蛮人は
「銀」を求めているという事が分かる。にもかかわらず、「銀食器」を日本に輸出するわけがないと判
断し、幕末まで日本の主要輸入品である(3)「生糸」を選ぶ。
10 確実に合否を分ける問題。しかし、上智大学特有の「日本町」からの出題であり、対策をしてき
た増田塾生にとっては簡単な問題であった。上智大学とカンボジアは関連性が非常に強い事をご存じで
あろうか?興味のある方はインターネット等で調べてもらいたい。
(※配点は予想配点です)
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3