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佐用町行財政
佐用町行財政改革大綱
行財政改革大綱
(第3
(第3次)
平成18年12月策定(第1次
18-21)
平成23年
3月改定(第2次
22-26)
平成27年
4月改定(第3次
27-32)
案
佐用町行財政改革大綱(第3次
平成 27 年度~平成 32 年度)
第1 新たな行財政
新たな行財政改革大綱
行財政改革大綱(第
改革大綱(第3
(第3次)の策定にあたって
次)の策定にあたって
1.背景
1.背景
「わが国は長期的な人口減少社会に入っている」ということが概ね周知の
事実であったにもかかわらず、国立社会保障・人口問題研究所が 2013 年 3
月末に発表した地域別将来推計人口の結果は、非常に衝撃的なものでした。
その内容は、わが国の人口は 2004 年をピークに 2005 年から減少に転じてお
り、2040 年までに 47 都道府県全てで人口が減少し、佐用町においては 19,265
人(平成 22 年(2010 年)国勢調査)の人口が、2040 年にはその約 57%に
あたる 10,973 人に減少すると推計されているものです。また、「消滅する市
町村 523~壊死する地方都市~」(中央公論 2014 年 6 月号)では、人口の維
持・増加の直接的な担い手である 20 歳〜39 歳の女性の人口動向に着目した
将来予測が行われ、残念ながら佐用町も消滅可能性のある自治体の一つに数
えられています。
私たち佐用町を取り巻く環境は、前述の過疎化・少子化を起因とした人口
減少問題だけではなく、都市への人口・資本集中による地域経済の疲弊と税
収の減少、高齢化による社会保障関係経費の増大、社会情勢の変化による新
たな住民ニーズや行政需要の多様化・多発化、地方分権の進展による自治の
責任分野拡大、高度経済成長期を中心に整備したインフラや各種公共施設等
の更新、地方交付税合併算定替え特例の段階的縮小による一般財源の減少
等々・・・、厳しい現状を取り上げれば、枚挙にいとまがありません。
2.これまでの取り組み
私たちの佐用町では、平成 17 年の4町合併後、「佐用町行政改革大綱」の
理念に基づき、平成 18 年 12 月に策定した実施計画(集中改革プラン)に掲
げた項目の改善に取り組んだのち、平成 23 年 3 月に第 2 次行政改革大綱を策
定したうえで更なる取り組みを着実に進め、現在に至るまで一定の成果を挙
げてきました。しかし、めまぐるしく変化する社会情勢に対応しながら、町
民生活の基盤を持続・安定させ、少子高齢化等に対応した福祉の向上を図り、
将来に向けて持続可能な行財政基盤を確立するためには、引き続き更なる行
財政改革の取り組みを進めていかなければなりません。
3.新たな行財政改革大綱(第3次)の策定にあたって
これまでは、日本全体が人口増加や経済成長など、全てにおいて拡大する
ことを前提とした社会づくりを行ってきたため、私たちは初めて人口減少や
経済縮小に相対することとなります。残念ながら、右肩上がりの成長社会は
過ぎ、成熟社会に入ったと考えられる以上、今後は「あれもこれも」から「あ
佐用町行財政改革大綱(第3次
平成 27 年度~平成 32 年度)
れかこれか」という選択を迫られ、限られた財源をどのような政策・施策に
充当していくのか、計画的な対応が必要になってきます。
今後は少子高齢化や過疎化、地域の活性化等の課題にバランスよく対応し
ながらも、人口減少社会・少子高齢化社会に適合した町政を構築するため、
政策・施策レベルで事業の取捨選択を行ったうえで事務の簡略化を指向し、
生活基盤の質を維持しながら、地域のあらゆる仕組みを小さくしていくこと
が必要になってきます。
行財政改革は、税を財源とする町政にとって、終わることのない永遠の命
題です。限られた人的・物的・財的資源を有効に活用し、行政機能や政策効
果を最大限向上させ、将来に向けて持続可能な行財政基盤を確立するため、
ここに新たな行財政改革大綱(第3次)を策定します。
第2 取り組みと推進
取り組みと推進
1.取組期間
前大綱は取組期間を5年間としていましたが、今回策定した行財政改革大
綱(第3次)については、地方交付税の合併算定替え特例措置の終了年度に
あわせバランスのとれた行財政改革を実施するため、平成 27 年度から平成 32
年度までの6年間を取組期間としています。また、具体的な取組項目を掲げ
た「佐用町行財政改革大綱(第3次)個別実施計画」を策定し、取り組みを
進めていきます。
2.推進体制
2.推進体制(別図)
推進体制(別図)
推進にあたっては、佐用町行財政改革推進本部を中心に、中堅職員で構成
したワーキングチームも設置し、全庁的に一体となって推進します。さらに、
町民の代表者からなる「佐用町行財政改革推進委員会」や「町議会」に進捗
状況を報告し、提言・助言を得ながら推進していきます。
3.進行管理
3.進行管理
進行管理は、町長を本部長とする行財政改革推進本部において行います。
また、各課ヒアリングや「行財政改革推進ワーキングチーム会議」を随時開
催して進捗状況の聞き取り等を行い、
「佐用町行財政改革推進委員会」に対し
て報告を行っていきます。
佐用町行財政改革大綱(第3次
平成 27 年度~平成 32 年度)
4.計画の見直し
個別実施計画は、社会経済情勢の変化や国・県の改革の動向、新たな行政
ニーズ等により弾力的に対応し、改革項目の変更・追加・削除など必要に応
じて見直しを行います。
5.推進状況の公表
行財政改革の取り組み状況については、町広報などを通じて広く町民に公
表します。
第3 重点取組事項
1.行政組織・機構の改革
町民サービスの向上を目指し、社会情勢の変化による新たな行政ニーズに
対応したうえで行財政運営の効率化を図るために、組織・機構の改革に継続
して取り組んでいきます。また、町民・利用者の立場に立った窓口サービス
の向上や、保育園・学校の規模適正化による環境整備・充実、各種施設等に
おける管理運営の効率化の取り組みを推進します。
2.定員管理・総人件費改革及び人材育成の推進
定員適正化計画に基づき類似団体の職員数に近づくように、勧奨退職の推
進と計画的な採用に取り組むことにより、総人件費の抑制を図っていきます。
さらに、国及び他の地方公共団体の職員並びに民間事業の従事者の給与その
他の事情を考慮して、職員給与及び職員手当の適正化を図り、給与制度につ
いては、全職種において引き続き公表を行っていきます。
また、人事評価制度の導入や人材育成基本方針に基づく職員の育成を図り、
業務の多様化、専門化に対応できる行政組織を目指します。
3.健全財政維持の取り組み
健全財政維持の取り組み
財政健全化法の施行に伴い、地方公共団体においても普通会計中心の財政
状況の公表から、公営企業を含む全会計の財政健全化判断比率等(実質赤字
比率・連結実質赤字比率・実質公債費比率・将来負担比率・公営企業におけ
る資金不足比率)を議会に報告し公表することとなり、佐用町においても平
成 19 年度決算分から作成・公表を行っています。さらに、地方公会計の整備
促進のもとで、固定資産台帳の整備、複式簿記・発生主義会計の導入など、
民間企業会計の考え方及び手法を活用した財務書類の整備が要請されている
ところです。
佐用町行財政改革大綱(第3次
平成 27 年度~平成 32 年度)
合併団体に適用されている地方交付税の特例措置は、平成 28 年度から段階
的に縮減され平成 32 年度に終了するため、今後地方交付税は減少していきま
す。行政サービスを持続可能なものとし、安定的な財政運営を行っていくた
めに、財政健全化判断比率や財務書類を活用し、可能な限り基金の造成や債
務の圧縮に努め、より一層、健全財政維持のための取り組みを進めていきま
す。
4.資産の管理と有効活用
4.資産の管理と有効活用
過疎化・少子化の影響により閉校・閉園となった学校・保育園の跡地の活
用について、地域づくり協議会等と協議を行いながら、その有効な活用方法
を検討します。また、学校・保育園の跡地以外の町有の土地・建物・施設等
で未活用となっているものについても、積極的にその活用を検討します。
5.民間活力の導入の推進
職員定員適正化による職員数減少の影響も考慮し、簡素で効率的な行財政
運営を目指して、事務事業の外部委託や、公の施設については指定管理者制
度を導入するなど、民間活力の積極的な導入を図っていきます。
6.受益者負担・補助金改革
各種公共施設使用料、公営企業の使用料・分担金等受益者負担金について、
継続して見直しを行っていきます。また、各種団体の補助金・助成金につい
ては、必要性、費用対効果、経費負担の有り方等について十分検証し、整理
合理化の推進を図っていきます。
7.協働のまちづくりの推進
少子高齢化がますます進むなかで、町民が安心して生活していくためには、
自治会・地域づくり協議会を中心に、地域住民同士が協力し、また、地域と
行政が協働しながらまちづくりを推進することが重要です。地域の活性化・
本町の発展のために町民と行政が一体となり、より一層の協働のまちづくり
に取り組んでいきます。
8.環境対策への取り組み
.環境対策への取り組み
リサイクル活動、省エネルギー対策等の推進を図り、地球温暖化防止対策
に積極的に取り組んでいくとともに、太陽光発電所による再生可能エネルギ
ー事業や森林資源活用計画に基づく森林環境の保全・活用を通して、環境配
慮型社会の構築・啓発を進めるとともに、自主財源の確保に努めます。