Cisco UCS と SAS：高速データ分析用プラットフォームソリューション概要

Cisco UCS と SAS：
高速データ分析用プラットフォーム
シスコと SAS の提携
要点
確かな拡張性
 Cisco Unified Computing System™
®
（Cisco UCS ）は、ハードウェアの確か
な拡張性と管理を実現することで、ビジ
ネスのアジリティと運用効率を向上さ
せ、変化するビジネス要件へのすばや
い対応を実現します。
TCO の削減とスタッフ効率性の向上
 この簡素化されたインテリジェントなイ
ンフラストラクチャによって、管理ポイ
ント、スイッチ、アダプタ、ケーブル、電
源、および冷却コンポーネントの数が
抑えられ、総所有コスト（TCO）を削減
できます。
SAS と Cisco UCS
®
 Cisco UCS 上で SAS Analytics を使用
することで、高い拡張性を備えた信頼で
きる Cisco UCS インフラストラクチャによ
りパフォーマンスが高速化され、企業はリ
アルタイムで分析による洞察を得てチャ
ンスを見出すことができます。
ソリューション概要
2014 年 7 月
データセットをマイニングしてリアルタイムで解決
策を提供することで、変わりゆくビジネス状況へ
の迅速な対応を可能にします。
企業は、より多くの情報を得たうえでより優れた意思決定をさらに迅速に行うことを要求され
ています。こうした意思決定は、増え続けるデータに関するリアルタイムでの複雑な分析に
依存しています。この種の意思決定は業界では高速データと呼ばれており、ビッグデータを
補足するものです。こうした時間的な制約のある適用例としては、数百万以上のオンライン
取引からの異常の検出、コールレコードの同期による顧客の売上高の予測、または航空
会社に対する、限られた定員数を限られた販売領域で販売するための最適な価格設定な
どがあります。
従来のインフラストラクチャとソフトウェアのソリューションでは、変化するビジネス状況に応
じるのは困難です。こうした環境では、管理者は、コンピューティングとストレージのニーズ
の増加から要求されるスケールに対応するために、そのすべての時間を費やして新しい
サーバ、ストレージ、およびネットワークリソースを設定する必要があります。Cisco Unified
Computing System™（Cisco UCS®）は、お客様のビジネスのニーズに合わせた高性能の
コンピューティング、ネットワーキング、およびストレージのアクセスとスケールを提供するよ
う設計されています。Cisco UCS では、従来のシステムと比べて新品の設定の手順が 3
分の 1 [英語] で済み、拡張も数分で行うことができます。
Cisco UCS：エンタープライズアプリケーションに最適なプラット
フォーム
Cisco UCS では、IT プロセスのポリシーベースでの自動化および標準化により、組織がビ
ジネスを行う方法を一変させます。業界標準の x86 アーキテクチャのブレードサーバとラッ
クサーバ、ネットワーキング、およびエンタープライズクラスの管理機能を、ひとつの統合さ
れたシステムへと結びつけます。
All contents are Copyright © 1992–2015 Cisco Systems, Inc. All rights reserved. This document is Cisco Public Information.
Page 1 of 4
Cisco UCS と SAS：
高速データ分析用プラットフォーム
。
拡張性
Cisco UCS は単なる集合ではなく、管理の
簡略化、導入の柔軟性の向上、および現代
のアプリケーションの多くが持つスケールア
ウト特性に合わせた拡張性の容易化を実現
します。システム設定は統合されたモデル
ベースの管理により完全にプログラム可能
で、インフラストラクチャ、アプリケーション、
およびサービスの導入を促進できます。
Cisco UCS は、アジリティと運用効率の向
上を実現するとともに、変化するリソース要
件にすばやく対応することを可能にします。
こうした利点から、本製品は重要なビジネス
アプリケーションに最適なプラットフォームと
なります。
ユニファイドファブリック
本ソリューションでは、重要な Cisco
UCS のイノベーションである、すべての
接続デバイス用のユニファイドファブリッ
ク、ユニファイド I/O、およびユニファイド
マネジメントを使用しています。Cisco
ファブリックインターコネクトを冗長ペア
に導入すると、SAS 分析ワークロー
Apache Hadoop を使用した
スケールアウトソリューション
Cisco UCS 6296XP
ファブリックインターコネクト
ドへの対応で必要とされるサーバへの高帯
域幅かつ低遅延の接続、完全なアクティブ/
アクティブ冗長性、パフォーマンス、および
非常に優れた拡張性が提供されます。
Cisco Fabric Extender（FEX）テクノロジー
によって、トップオブラックスイッチで必要と
される費用と管理の複雑性を増加させるこ
となく、接続が可能になります。Cisco UCS
Manager では、Cisco UCS サービスプロ
ファイルを使用して迅速で一貫性のある
サーバ設定を実現します。継続的なシステ
ムメンテナンス作業は自動化され、1 回の
操作によるクラスタ全体でのシステムソフ
トウェアの更新や、クラスタ全体の状態に関
するアラームや通知などのオプションを備
えた高度なモニタリングが可能になります。
TCO の削減とスタッフ効率性の向上
この簡素化されたインテリジェントなインフラ
ストラクチャによって、管理エンドポイント、
スイッチ、アダプタ、ケーブル、電源、およ
び冷却コンポーネントの数が抑えられ、総
所有コスト（TCO）を削減できます。
企業共有ストレージを使用した
従来型ソリューション
Cisco UCS 6296XP
ファブリックインターコネクト
®
Cisco Nexus 2232PP
10GE ファブリックエクステンダ
Cisco UCS C240 M2
ラックサーバ（16 台）
Cisco UCS B200 M3
ブレードサーバ（16 台）
共有ストレージ
アレイ
図 1. SAS Analytics に最適な Cisco UCS
組み込みの管理および自動化を使用す
ることで、スタッフは Cisco UCS をすば
やく効率的に導入してトラブルシューティ
ングを行うことができるため、運用コスト
が大幅に抑えられ、スタッフはインフラス
トラクチャのメンテナンスではなく、戦略
的なビジネスイニシアチブに集中できる
ようになります。
SAS Analytics ソリューション
SAS Analytics ソリューションは、先例のな
いビジネス価値を解明する鍵を握っていま
す。SAS はビジネス分析における代表的な
先駆者であり、SAS Visual Analytics プ
ラットフォームは、従来のクエリとレポーティ
ングを遥かに上回るという評判にふさわし
いものです。このプラットフォームでは、
SAS® LASR® インメモリアーキテクチャを
活用して、巨大かつ複雑なデータセットを
視覚的に調査するとともに、時間単位や日
単位ではなくリアルタイムに解決策を提供
します。
これによって、ビジネスユーザは大量の
データの調査を高速に行うことが可能にな
り、重要なパターンや傾向を見つけ出し、
チャンスを明らかにして、正確なビジネス
上の意思決定を従来よりもすばやく行う
ことができるようになります。このプラット
フォームでは、計画外の視覚的なデータ
検出と調査を自分で行うことができるた
め、ユーザは Web ベースおよびモバイ
ルデバイスの両方を通じて、手の届く範
囲で非常にすばやく洞察を得ることがで
きます。
 SAS Visual Analytics ではディスク
ベースの処理が不要になるため、は
るかに速い分析が可能になります。
 SAS in-Database Analytics では、
データベース自体にロジックを組み
込むことでアジリティとガバナンスが
向上しました。
 SAS Grid Computing テクノロジーに
より、大量のジョブを処理してユーザ数
の増加に効率的に対応する、一元管
理された共有環境が作成されます。
All contents are Copyright © 1992–2015 Cisco Systems, Inc. All rights reserved. This document is Cisco Public Information.
Page 2 of 4
Cisco UCS と SAS：
高速データ分析用プラットフォーム
意思決定ツリー、リアルタイム予測、およ
びシナリオ分析などの高度な分析は、使い
やすい機能に統合されました。データをメ
モリにすばやく入れることができるため、解
析的計算を非常にすばやく、優れた応答
時間で処理することができます。SAS とシ
スコは、業界トップの分析ソフトウェアを高
性能なコンピューティングテクノロジーと組
み合わせて、従来では解決不可能であっ
た問題に対する答えをすばやく正確に提
供するとともに、競争上の優位性を高める
ことができるようにします。
Cisco UCS 上の SAS
Analytics
Cisco UCS と SAS Analytics を合わせる
ことで、こうした増大するデータ量をお客
様が迅速に処理する際の障害を解消しま
す。Cisco UCS 上の SAS Analytics で
は、高速コンピューティング、ネットワーキ
ング、メモリ、およびストレージアクセスを
統合して、管理を簡略化することでリアル
タイムでの情報提供を加速化できます。お
客様のビジネスとコストのニーズに合わせ
て、以下の 3 つの構成からお選びいただ
けます（図 1）。
 Hadoop を使用した SAS 向けスケール
アウトソリューション：このソリューション
は、現在および将来におけるビッグデー
タワークロードに対する長期的価値を
最大限に活用するように設計された業
界トップのソリューションである、ビッグ
データ向け Cisco UCS Common
Platform Architecture（ビッグデータ向
け Cisco UCS CPA）を基盤としていま
す。本ソリューションは、SAS と
Hadoop が共存可能な内部直接接続
ストレージを備えた、Cisco UCS C240
M3 ラックサーバのクラスタで構成され
ています。本ソリューションは高度に拡
張可能であり、計算コンポーネントとス
トレージコンポーネントを合わせて拡張
できます。
 Cisco UCS Invicta™ シリーズソリッドス
テートシステムを使用した従来型共有ス
トレージソリューション：Cisco UCS
Invicta シリーズソリッドステートシステ
ムでは、アプリケーションに即した高速フ
ラッシュメモリベースのストレージを提供
します。Cisco UCS Invicta OS では、持
続的な高スループット、高 IOPS
（Input/Output Operations per
Second）、および超低遅延のフラッシュ
メモリが持つ書き込み/読み込みパフォー
マンスを最大化させており、マルチレベ
ルセル（MLC）フラッシュメモリに付き物
であった書き込みパフォーマンスと寿命
に関する課題を克服しています。高速
データ分析用に設計された本ソリュー
ションは、Cisco UCS B200 M3 ブレード
サーバと、計算コンポーネントとソリッド
ステートコンポーネントを独立して拡張
できる Cisco UCS Invicta シリーズから
構成されています。
ソリューションの成長
ビジネスのニーズの増大に合わせて、クラ
スタを大型化するか、より高性能なサーバ
を使用することができます。表 1 で選択
したソリューションに一致する、ブレード
サーバまたはラックサーバとストレージ
を追加できます。Cisco UCS C240 M3
ラックサーバと組み込みディスクスト
レージを追加して、スケールアウトソ
リューションを拡張できます。共有ストレー
ジソリューションは、Cisco UCS B200
M3 ブレードサーバの追加と共有ストレー
ジ容量の増加によって拡張できます。ま
た、高性能な Cisco UCS B460 M4 ブ
レードサーバまたは Cisco UCS C460
ラックサーバへのアップグレードも可能
です。これらのサーバは Intel Xeon プロ
セッサ E7-4800 v2 ファミリを搭載してお
り、インメモリ分析操作を加速化するため
に最大で 60 個のプロセッサコアと 6 TB
のメモリ（64 GB LRDIMM を使用）に対
応しています。
 シスコパートナー製エンタープライズク
ラスストレージを使用した従来型共有
ストレージソリューション：本ソリューショ
ンは、シスコパートナー製エンタープラ
イズクラスストレージと組み合わせた
Cisco UCS B200 M3 ブレードサーバ
に基づく従来型のものであり、計算コン
ポーネントとストレージコンポーネント
を独立して拡張可能です。
Cisco UCS と SAS Analytics：
信頼できる組み合わせ
ラックサーバまたはブレードサーバ
Cisco UCS への SAS Visual Analytics
の導入では、非常に高い性能、メモリ拡
張性、および I/O スループットを実現する
か、または Cisco UCS B200 M3 ブレード
サーバと Cisco UCS Invicta シリーズか
シスコパートナー製エンタープライズクラ
スストレージというように、ラックまたはブ
レードのフォームファクタを柔軟に選択で
きます（表 1 を参照してください）。
シスコと SAS は、複数の戦略の分野で
提携してきました。多岐にわたるパフォー
マンスベンチマークが、Cisco UCS 上の
SAS Analytics で実施されています。これ
らのベンチマークは、四半期または年次
のレポートサイクル中にトラフィックを生成
してシミュレートすることを目的としていま
す。ベンチマークでは、各種のワークロー
ドの不定期なレポートと分析リクエストを
同時に実行させることで、サーバに重い
負荷を掛けています。
All contents are Copyright © 1992–2015 Cisco Systems, Inc. All rights reserved. This document is Cisco Public Information.
Page 3 of 4
Cisco UCS と SAS：
高速データ分析用プラットフォーム
表 1. SAS Analytics 向けシスコソリューション
ベースラック
Hadoop を使用した SAS 向け
スケールアウトソリューション
Cisco UCS Invicta シリーズを使用した
従来型共有ストレージソリューション
シスコパートナー製エンタープライズ
クラスストレージを使用した従来型
共有ストレージソリューション
 シスコ UCS 6296UP 96 ポートファ
ブリックインターコネクト X 2
 ファブリックインターコネクトへの直
接接続、または Cisco Nexus
2232PP 10GE ファブリックエクステ
ンダ（オプション）を介した間接接続
 以下を搭載した Cisco UCS C240
M3 ラックサーバ X 16
° Intel Xeon プロセッサ
E5-2680 v2 X 2
° 384 GB のメモリ
° Cisco UCS 仮想インターフェイス
カード 1225（VIC）1225
° 300 GB 15,000 rpm SATA X 24
ディスクドライブ
 シスコ UCS 6296UP 96 ポート
ファブリックインターコネクト X 2
 以下を搭載した Cisco UCS
5108 ブレードサーバシャーシ
X2
 Cisco UCS 2208XP ファブリックエ
クステンダ X 2
 以下を搭載した Cisco UCS B200
M3 ブレードサーバ X 16
Intel Xeon プロセッサ E5-2680 v2 X 2
° 384 GB のメモリ
° Cisco UCS VIC 1240
° 300 GB、15,000 rpm SAS ディ
スクドライブ（オペレーティングシ
ステム用）X 2（ブレードサーバ 1
台あたり）
 Cisco UCS Invicta C3124SN ノード X 2
 Cisco UCS Invicta C710SR ルータ X 2
 シスコ UCS 6296UP 96 ポートファ
ブリックインターコネクト X 2
 以下を搭載した Cisco UCS 5108
ブレードサーバシャーシ X 2
 Cisco UCS 2208XP ファブリックエ
クステンダ X 2
 以下を搭載した Cisco UCS B200
M3 ブレードサーバ X 16
° Intel Xeon プロセッサ E5-2680
v2 X 2
° 384 GB のメモリ
° Cisco UCS VIC 1240
° 300 GB、15,000 rpm SAS ディ
スクドライブ（オペレーティングシ
ステム用）X 2（ブレードサーバ 1
台あたり）
 大手ストレージパートナーから選択
したエンタープライズストレージ
テスト結果では、一貫した予測可能なパ
フォーマンスとスケールが示されました。
Cisco UCS 上の SAS Analytics によっ
て、組織は高度に拡張可能な、信頼性の
高い Cisco UCS インフラストラクチャを活
用することで、分析的な洞察を得てチャン
スを明らかにすることができます。Cisco
UCS は徹底的に簡素化されたアーキテク
チャであり、より大きな問題やより複雑なシ
ナリオに取り組む必要性の高まりに合わ
せて拡張を容易化する組み込みの管理を
備えています。
また、必要なインフラストラクチャコン
ポーネントの数を減らし、スタッフの時
間に関連する運用コストを削減すること
で、総所有コスト（TCO）を抑えることが
できます。本ソリューションによって、お
客様は複雑な分析的問題を解決し、ビ
ジネスパフォーマンスを向上させ、リス
クを迅速かつ自信を持って軽減すること
ができるようになります。
詳細情報
 ビッグデータ向け Cisco UCS CPA
の詳細については、
http://blogs.cisco.com/datacenter/c
pav2 [英語] を参照してください。
 SAS Visual Analytics の詳細につい
ては、
http://www.sas.com/en_us/software/b
usiness-intelligence/visualanalytics.html [英語] を参照して
ください。
 Cisco UCS とビッグデータの詳細に
ついては、
http://www.cisco.com/go/bigdata
[英語] を参照してください。
©2015 Cisco Systems, Inc. All rights reserved.
Cisco、Cisco Systems、およびCisco Systemsロゴは、Cisco Systems, Inc.またはその関連会社の米国およびその他の一定の国における登録商標または商標です。
本書類またはウェブサイトに掲載されているその他の商標はそれぞれの権利者の財産です。
「パートナー」または「partner」という用語の使用はCiscoと他社との間のパートナーシップ関係を意味するものではありません。（0809R）
この資料に記載された仕様は予告なく変更する場合があります。
お問い合わせ先
シスコシステムズ合同会社
LE-44702-00 15.01
〒107-6227 東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー
http://www.cisco.com/jp
お問い合わせ先：シスココンタクトセンター
0120-092-255（フリーコール、携帯・PHS含む）
電話受付時間 : 平日10:00～12:00、13:00～17:00
http://www.cisco.com/jp/go/contactcenter/

Download Report