GUGEN モノづくりハッカソン「未来のクルマ」

トヨタ IT 開発センター×GUGEN モノづくりハッカソン「未来のクルマ」 開催報告
トヨタ IT 開発センターと GUGEN が東京にて開催したモノづくりにフォーカスしたハッカソンイベン
ト「未来のクルマ」について、その内容や本イベントで作られた作品を以下に紹介します。
1) 開催日時
・アイディアソン 2015年1月17日(土) 9:00~19:00
・ハッカソン 2015年1月24日(土) 9:00~25日(日)20:00
2) 場所
東京都江東区 テレコムセンター東棟14F「モノづくりコワーキングスペース MONO」
http://mono.jpn.com/telecom-center-access/
3) テーマ
IoT で「未来のクルマ」をハックする!
4) 来場人数
・アイディアソン・ハッカソン別人数
表1 アイデアソン・ハッカソン別人数
1/17 アイディアソン
1/24・25ハッカソン
参加者(一般)
21名
―
参加者(ハッカー)
44名
46名
審査員
―
3名
メンター
2名
3名
ご来賓
10名
24名
GUGEN スタッフ
4名
5名
計
81名
81名
・ハッカソン参加者の職種別人数
表2 ハッカソン参加者の職種別人数
職種
24・25日ハッカソン
割合
プランナー
10名
22%
ハードウェアエンジニア
20名
43%
ソフトウェアエンジニア
11名
24%
デザイナー
5名
11%
計
46名
―
1
5) 企画・当日司会進行
GUGEN 崔 熙元
6) 審査員
株式会社トヨタ IT 開発センター 長田 祐
インテル株式会社 デイビッド フォード
株式会社 Eyes, JAPAN 山寺 純
7) メンター
大阪市 角 勝
情報科学芸術大学院大学 小林 茂
発明家 北神 雄太
8) 特別ゲスト
・1月17日(土)アイディアソン
ブロガー 紗倉 まな
「紗倉まなのクルマと私のイイ関係」 http://gazoo.com/car/pickup02/Pages/column_mana_140919.aspx
図1 ”紗倉 まな”さん
・1月25日(日)ハッカソン
KahunaRock Julie Watai
「Julie Watai 公式 HP」 http://juliewatai.jp/
図2 “Julie Watai”さん
2
9) 来賓
三菱電機エンジニアリング、株式会社三栄書房、富士重工業株式会社、愛知県豊田市、
福岡県飯塚市、リクルート、株式会社マクニカ、クックパッド株式会社、Gracenote、経済
産業省 九州経済産業局、スポティファイジャパン株式会社、アーム株式会社、株式会
社東芝、日経 BP 社
10) 賞
最優秀賞:賞金20万円 + 金トロフィー + 副賞(2011年記念ワイン)
優秀賞:賞金 5万円 + 銀トロフィー + 副賞(モデルカー)
11) イベント時の Twitter・写真
・Twitter ハッシュタグ:#GUGEN2014 http://togetter.com/li/775524
・イベント時の写真
・2015/1/17 アイディアソン https://flic.kr/s/aHsk7JEXhN
・2015/1/24 ハッカソン1日目 https://flic.kr/s/aHsk4u7K8s
・2015/1/25 ハッカソン2日目 https://flic.kr/s/aHsk7Wx2kw
12) 参加者の意識
・参加者のクルマ好き、苦手アンケート結果
表3 参加者のクルマ好き、苦手アンケート結果
クルマに対する意識
クルマ好き
クルマ苦手
17日:アイディアソン
24・25日ハッカソン
ドライバー
30名
19名
非ドライバー
11名
7名
ドライバー
12名
12名
非ドライバー
11名
8名
65名
46名
計
・参加者属性ごとのクルマに対する課題
3
表4 参加者属性ごとのクルマに対する課題
クルマに対する意識
クルマ
非ドライバー
苦手
その他課題
ワイパーが邪魔である
渋滞・車検が
ドライバー
好き
クルマ
代表課題
車嫌いな人を車好きにしたい
どうにかならないか
運転スキルがバラバラ
初めて乗る車の運転に
各車の特徴がつかめず不安
慣れてない
同乗者はつまらない
ドライバー
周囲が見えない
非ドライバー
子供の交通事故
眠くなる、気分が悪くなる
気軽に運転を楽しめない
車に乗るメリットを感じない
運転が怖い
13) 提供部品
・協賛 API
表5 協賛 API
協賛企業
API 名
トヨタ IT 開発センター
クルマ情報 WebAPI
Gracenote
Gracenote 開発者プログラム
SendGrid
SendGrid
ゼンリンデータコム
いつも NAVI API
Spotify
Spotify Web API
docomo 音声認識 API
NTT ドコモ
docomo 音声合成 API
・協賛部品
表6 協賛部品
協賛企業
部品名
台数
インテル
Intel Edison
23台
Vitro
8pino
5台
ARM
mbed
10台
MACNICA
Koshian+ Uzuki
3台
東芝
FlashAir + airio
5台
4
・その他提供部品
表7 その他提供部品
協賛企業
部品名
電子部品と機構部品、その他工作道具等、
SWITCHSCIENCE
全200種類以上のプロトタイピングに
GUGEN
必要な部品・部材
http://bit.ly/1KgYWyO
14) 傾向/特徴
・イベント終了後、具現化(商品化)まで目指すチームが多かった。
表8 継続開発意思表明チーム
チーム数
継続意思表明チーム
Team Zingi(最優秀賞)
11チーム
3チーム
Gu-Choki-Pa!
Charm
・「車が好きとは言えない車ユーザー」の参加率が高かった。
表9 「車が好きとは言えない車ユーザー」の参加率
イベント
クルマ苦手
比率
アイディアソン
23名(65名中)
35%
ハッカソン
20名(46名中)
43%
・「車が好きとは言えない車ユーザー」から、車の課題に関する意見を拾うことができた。
(注1)
・日本最大級(注2)のプロトタイピング用の電子部品が用意されたハッカソンであった。
・自治体からの見学が多かった。(注3)同様なイベントを各自治体でも開催したいという意
見が多かった。
・ホビーやエンタテイメント要素が強いアイディアは少なく、課題解決型の実用的なアイディ
アがメインであった。
・全11チームがトヨタ ITC が用意したプリウスを使って実験を行った。
・ハッカソンの参加率が104%であった。
・全11作品がインターネットに繋がる IoT 系作品であった。
5
※注1:表6「参加者属性ごとのクルマに対する課題」を参照
※注2:GUGEN 調べ
※注3:豊田市、飯塚市、福岡市、大阪市
15) 参加者の様子
図15 授賞式後の集合写真
図16 懇親会の様子
16) 入賞作品
①最優秀賞: Senrigan -交通弱者をみえる化システム-
6
・チーム名: Team Zingi
・概要: 交通事故を減らすためのデバイス
・内容: 子供は無邪気で予測不可能な動きをする。子供側に避けてもらうのではなく、ド
ライバーに子供の存在を示すことにより、事故を回避しようと考えたデバイス。
子供のスマホにアプリを入れ GPS 情報を共有することにより、周囲にどの程度
の子供がいるかをドライバー側に知らせる。デバイス側は、【1-3人:青】【5人:
黄】【5-10人:赤】といった、大まかな数値で知らせるのみ。具体的な位置は知
らさないため、犯罪に使用される可能性も低いと考える。実際にユーザーヒアリ
ングを行なった結果、小さなお子さんを持つ親御達は、あれば購入するとの声
が多数あった。 実現するには、子供にアプリ等を入れてもらう必要があるので
ハードルが高いとの指摘があったが、市区町村等と連携すれば実現できるとの
考えを示す。交通弱者を第一に考え、社会貢献も考慮したデバイスであること
も大きいと感じる。
・主な受賞理由: 子供を守りたいという社会貢献まで考えた作品で、熱いプレゼンにも
心を打たれた。
図17 Senrigan 最終プレゼンの様子
図18 Senrigan 試作品
②優秀賞作品(1): 道ミシュラン トメログ(停めログ)
・チーム名: 道ミシュラン
7
・概要: 運転のレベルに応じたサービスを提供できるデバイス
・内容: 検索した駐車場に向かったら狭すぎて駐車できなかった。駐車場が一杯だった。
こんな経験をなくすため、今乗っている車に適した駐車場を提案してくれるデバ
イス。自車の大きさから適した駐車場のみをお勧めし、各駐車場の注意点(入
口が狭い、交通量が多い)も教えてくれる。食べログの駐車場版をイメージする
とわかりやすい。1日目のコーチングタイムのアドバイスを柔軟に取り入れた点
も良かった。
今後は、駐車場だけでなく当初のアイディア通りの各道路に関する情報を提供
したい。
・主な受賞理由: 今すぐ[NAVITIME]に持ち込んでもいいと思う程、あったらいいなと思う
サービス。
図19 トメログ 最終プレゼンの様子
図20 トメログ 試作品
③ 優秀賞(2): エンジョイント(Enjoy + Joint)~繋がることでクルマが楽しくなる~
・チーム名: Enjoint
・概要: 車の維持費を減らすための IoT デバイス
8
・内容: 年間「25万円」の維持費を減らすためにはどうするか。車にダメージのかからな
い走行を行なえば減らせる。 既存の車やドライバーがエンジョイントを使用し、
膨大なデータを取得する。取得したデータを解析し、その結果を全員で共有し
実行すれば、車のダメージが減り維持費は減ると考える。ただ、データはあって
も実行してもらうことは厳しい。そこで、ゲーム感覚で良い運転、悪い運転を知
らせてもらい、無意識に車に優しい運転を覚えてもらう。例として、急ブレーキ
等の悪い運転をするとダメージを受けた音が出て、レベルが下がる。逆に、良
い運転をするとレベルが上がり、次のステージに進む。ゲーム感覚で行なうた
め、車に乗っているユーザーだけでなく、ゲームをやるために車に乗るといった
効果も期待できる。
・主な受賞理由: 事故をなくすため、安全な運転をゲーム感覚で学べる点が素晴らしい。
デザインも効果音も面白く、サービス化を期待する。
図21 エンジョイント 最終プレゼンの様子
図22 エンジョイント 試作品
17) その他の作品
① ジャンケンシートベルト
・チーム名: Gu-Choki-Pa!
9
・概要: シートベルト未着用による事故防止を防ぐためのデバイス
・内容: 子供に率先してシートベルトを着用してもらう方法を考えて生まれたデバイス。
シートベルトを着用するとゲームを遊べる、未着用だと遊べなくなる子供でも扱
える形にしている。子供自身が、楽しむために率先してシートベルトを着用して
くれると考えている。ターゲット層は、シートベルトを嫌がるお子さんがいる親御
さん。今後は、シートベルトの装着率、座席情報、おでかけログのサービスを提
供したいと考える。
図23 ジャンケンシートベルト 最終プレゼンの様子
図24 ジャンケンシートベルト 試作品
② wai wiper
・チーム名: wai wiper
10
・概要: ワイパーに取り付けた LED で文字を表示し、車上でのコミュニケーションを可能
にするデバイス
・内容: 現在、車上でのコミュニケーションは、ハザードやクラクションを使った暗黙のル
ールが主である。相手に伝わらないこと、直接的に伝えたいことが多いのでは
ないか。そんな思いから生れたデバイス。雨の日以外にほぼ使用しないワイパ
ーに LED を取り付け、ワイパーを動作させることで文字を浮かび上がらせる。
具体的な使用例として、「ありがとう(ハザードのかわり)」「初心者マーク」「自分
の車の居場所を知らせる」といった方法がある。今後は広告媒体としても活用
できるのではと考える。ワイパーを使用した理由は、LED と制御装置を取り付
けるだけのため、低コストで導入できると考えたため。
図25 wai wiper 最終プレゼンの様子
図26 wai wiper 試作品
③ Social Good Driver Assist System
11
・チーム名: Co-Gugen
・概要: 運転スキルの差による渋滞解消等をなくすための IoT デバイス
・内容: 自車を中心に半径「300m」以内の車が減速すると、ドライバーに警告する IoT デ
バイス。大半が減速したことにより起こる渋滞や、未知の事故やブラインドコーナ
ーの存在を知らせ、事前に危険を察知できる。また、急いでいる車が前の車にパ
ッシングするのではなく、音で知らせる双方向システムも搭載する。これにより、
相手に不快感を与えず情報を伝えることが可能と考える。ターゲット層は、初心
者ドライバーやレンタカー事業者。運転の不安を少しでも取り除き、運転を好きに
なってもらうことをめざす。
図27 Social Good Driver Assist System 最終プレゼンの様子
図28 Social Good Driver Assist System 試作品
④ ImaCoCo
・チーム名: E.T.J
12
・概要: 家に到着するまでの情報を、帰りを待つ家族に自動的に知らせることができるデ
バイス
・内容: 父の帰りを待つ家族、帰省を待つ親。待つ側の不安を取り除くためのコミュニケ
ーションデバイス。目的地に着くまでの時間、現在地、写真、状態といった情報を
待つ側が知ることができる。情報送信も自動で行なうため、無駄な作業を省ける
というメリットもある。ただ、車の位置を自動的に知らせるのは、ケースによって
良し悪しがあるため、その箇所の改良が必要になる。
図29 ImaCoCo 最終プレゼンの様子
図30 ImaCoCo 試作品
⑤ Smart Klaxon
・チーム名: TEAM SFKK
13
・概要: 子供の事故低減を課題にしたデバイス
・内容: 子どもと車の事故は、ほんのちょっとした不注意で起こる。その可能性を少しでも
低減するため作られたデバイス。発進、バック、右左折時に自動で音声アナウン
スを行なうことが可能。また、アナウンスだけでなく音楽や任意の音に変更するこ
とも可能。既存のトラックやバスでも音声を出しているが、そのシステムとの差異
はどこにあるのか。こちらは車の各運転状況に合わせて自動で出力される点、
音を自由に変更できる点があげられる。現在、一度データをビッグデータ上に挙
げてから取り出すというシステムのため、一部タイムラグが発生する。そこは今
後の改良点となる。
図31 Smart Klaxon 最終プレゼンの様子
図32 Smart Klaxon 試作品
⑥ momi momi モーミン
・チーム名: momimomi
14
・概要: ドライバーと非ドライバーのコミュニケーションを円滑にするための肩もみデバイス
・内容: 助手席の人がウトウトすることにより起きるもめことを解消するためのデバイス。
クッション型のスイッチを揉むと、運転席についているモーミン(マッサージ器)が
運転手の肩も心も揉み解してくれるコミュニケーションデバイス。これにより、車
内の雰囲気は明るくなる。不意にマッサージをすることにより、危険な状態になる
のではとの指摘はあったが、一度作ってみて問題点を洗い出したいという考えか
ら製作。実際試してみて、マッサージ場所を考慮すれば問題ないとの結論に至っ
た。他にも、男同士の場合はどうするのかと質問があったが、今後の課題として
考えていきたいとのこと。
図33 momi momi 最終プレゼンの様子
図34 momi momi モーミン 試作品
⑦ 飛び出しボウヤ2.0
・チーム名: みどりのおじさん
15
・概要: 子供の交通事故を減少させるためのデバイス
・内容: こちらも、子供の交通事故を課題として考えられたデバイス。見通しの悪い道路
(交差点)に設置した機器が近くにいる子供(iBeacon 持ち)を検知し、どの程度の
近くにいるのかを、光と音の変化でドライバーに知らせる。こちらは、車内ではなく
車外に持たせて、不特定多数に知らせている点が特徴。課題は、iBeacon を持っ
ていない子供が近づいても反応しないという点。そのため、光っていないから子供
がいないと思った、と開き直る運転手が出てくる可能性もある。また、持っている子
供は面白がって近づいて遊ぶ可能性も考えられる。この点に関しては、考えていく
必要があるとの回答。
図35飛び出しボウヤ2.0 最終プレゼンの様子
図36 飛び出しボウヤ2.0 試作品
⑧ 親の運転を見守るお守り型 IoT デバイス「Charm(チャーム)」
16
・チーム名: Charm
・概要: 離れて暮らす親の運転を見守る、お守り型 IoT デバイス
・内容: 離れた親の運転情報、傾向を自動収集し、離れた子供のスマホに通知するデバ
イス。データを貯めることにより、運転傾向を分析できる。危険な運転が続いた場
合、運転技術や健康の低下が起こっている可能性を注意喚起することも可能。
これにより、渋滞事故を事前に防ぐことに繋がる。また、発作や事故災害の時に
は、このデバイスを握ることにより、緊急通報も行える機能を有している。本作品
の Web サイトも既に開設済み。http://hatapro.co.jp/c/
図37 お守り型 IoT デバイス「Charm(チャーム)」最終プレゼンの様子
図38 お守り型 IoT デバイス「Charm(チャーム)」の試作品(WEB サイトより)
以上
17