正式名称 能美防災株式会社 メヌマ工場見学・防災設備実験講座 場所、アクセス 埼玉県熊谷市妻沼 5058 番地 電話 0480-588-1531(代) JR 熊谷駅より車で約 30 分、バスの場合約 35 分 熊谷駅北口⑤番バスのりば「バイパス経由妻沼行き」12 時 10 分乗車⇒12 時 45 分終点「妻沼」着(予定)⇒12 時 50 分(徒歩工場着) 内容詳細 工場概要説明 昭和39年に設立された工場で、面積は35000㎡(東京ドームと同じ広さ)で、従 業員は協力会社従業員を含め約300名が働いている。感知器や火災警報器、消火 設備等の量産品を製造する主力工場である。生産棟・防災実験棟・管理棟・消 火システム研究室などがある。 (1) メヌマ工場見学 展示ルーム・生産棟の説明があった。生産棟は4年前にリニューアル工事がされ ており、1階がプリント基板・スプリンクラーヘッド・受信機・トンネル内検 知器、2階には煙感知器・熱感知器の製造ラインとなっていて、製品は1階→ 2階→1階で出荷まで出来るようになっている。 プリント基板については、チップ類は実装機で自動ハンダ付けされるが、大き な部品は人による手ハンダとなり、技術確認のため更新検査が1回/年ある。プ リント基板については、外観検査やカメラによる検査がなされる。 熱感知器は自動組立ラインで製造されており、カメラで接点が付いているか の検査・作動するか試験をしてから出荷される。 煙感知器は、感度が良くなくてはいけないため、チリ・ゴミが入らない防塵室 でクリーンスーツを着用して製造されている。手動組立ラインである。 トレーサビリティシステムを取り入れ、いつ誰が組立てをしたものかが分かる ようになっている。 *工場内は写真撮影不可 (2) 窒素ガス消火設備(NN100システム)消火実験 NNは能美(ノウミ)の「N」と窒素の化学記号の「N」で、電気設備スペー ス・サーバールーム・電算室・書庫・美術館のような水を使用できない場所で 用いる消火設備である。人体および地球環境に影響しないガスである。 *酸素濃度18%は、労働安全衛生法に定められた酸素欠乏状態にあたるため、 後日、能美防災に確認したところ、以下の回答を得た。 労働安全衛生法にある酸素欠乏の酸素濃度は確かに18%であるが、それは作業 環境の条件として定められたものである。本体験での酸素濃度は12.2%程度で あり、登山などで低酸素下での活動を多くの方が経験していることであり、か つこのように「窒素ガス消火設備」が人体に影響が少ないことは「酸素濃度 10%・5.6%でのラット実験」および「10%でのヒトでの吸入実験」を行い、避 難に要する短時間での安全性を確認している。実験は、米国環境省の窒素ガス 消火剤使用条件等に準拠している。 (3) 放水型ヘッド等スプリンクラー設備(SR100システム) 消火実験 天井高がある高所対策用として出来た設備①熱源感知器で熱を感知→②炎感知 器で炎を感知①+②で火災と断定し火元を特定し③放水ノズルで消火する。 900L/分 (4)MIDEXⅢ消火実験 筐体のなかにボンベ・ホースが収まっており、簡単な動作(消火器と同じ3動 作)で消火活動が出来る。ノズルを操作することで飛距離と泡の種類を変更が 出来る。ホースは20メートル。 (5)小空間向け高膨張泡消火実験 これまで外気がないと泡が作れなかったが、泡を放出する区画内の空気を吸引 する方式による高膨張泡消火の設備が出来、倉庫や化学プラントの火災対応に 有効である。 左:水による消火、右:高膨張泡による消火の比較実験(右は鎮火している。) (6)画像処理煙検知システム検知実験 監視カメラの映像を処理し、遠隔地でリアルタイムに状況把握でき、現場に行 くことなくすばやい対応(判断)が可能となる。既存の監視カメラで良く、 その他に画像監視装置・監視用PCが必要。 天井に煙が行かなくても発見できるため、煙感知器の10倍の感度と言われて いる。 *平成26年5月30日のプログラムであり、他には ①予作動式スプリンクラー感 知・消火実験②泡消火設備放出実験(低膨張・高膨張)③火災予兆検知システ ムがある。 公開状況 基本的に得意先企業向けの講座であり、営業担当者に申し込みをして参加出来 る。参加人数は 40 人/回程度としており、いずれも 13 時から 17 時までの時間 帯である。応募多数の場合は抽選となる。 平成 26 年度は 8 回開催予定で、前半の第 1 回~第 4 回の案内は 2 月下旬に募集 が開始され、後半の第 5 回~第 8 回の案内は 7 月上旬に発表される予定である。 ここがお勧め 様々な消火設備の機能特徴を実験により見ることができ、火災の種類や現場の 状況を踏まえて、新たな消火設備が開発され運用されていることが良く理解で きる。 URL、運営主体、 http://www.nohmi.co.jp/ 問い合わせ先 ここもお勧め! 広報室 (能美防災ホームページ) 03-3265-0230 妻沼聖天山(国宝) 熊谷市妻沼1511 入場券(彫刻拝観)700円 みどころ *ボランティアガイドによる解説あり 彫刻装飾(日光東照宮の創建から百年あまり後、装飾建築の成熟期 となった時代に、棟梁の統率のもと東照宮の修復にも参加した職人たちによっ て、優れた技術が惜しみなくつぎ込まれた聖天堂は、江戸時代後期装飾建築の 代表例である。 近くには「聖天寿司」 (ジャンボ稲荷寿司:持ち帰り専門)のお店が3店舗ある。 (森川寿司店、聖天寿し、小林寿司店) 門前町の風情が残る歴史ある建物が残っている。 http://www.ksky.ne.jp/~shouden/ もっと知りたい ■能美防災株式会社(のうみぼうさい)とは、国内最大手の総合防災設備メー 方へ カーで、火災報知設備、消火設備の製造開発、施工のほか、トンネル、船舶、 プラント向け防災設備をてがけている。 ■国内初の設置物件として、国宝として三十三間堂に火災報知設備を設置(1933 年)、皇居に火災報知設備を設置(1936 年)、船舶用第 1 号として「あるぜんち な丸」にスプリンクラー消火設備を設置(1957 年)、高速道路トンネル第 1 号と して名神高速道「梶原・天王山トンネル」に防災設備を設置(1962 年)、超高層 ビル第 1 号として「霞が関ビルディング」に防災設備を設置(1968 年)そして航 空機用の火災センサーを日本航空の機体に設置(1983 年)がある。 ■著名な納入実績として、横浜ランドマークタワー、東大寺、三十三間堂、日 光東照宮、羽田空港、成田空港、青函トンネル、瀬戸大橋、東京ドーム、福岡 ドーム、九州国立博物館、東扇島火力発電所、六本木ヒルズ、歌舞伎座がある。 ■創業の発端は、1923 年、視察のため東京を訪れていた創業者「能美輝一」が 本所被服廠跡地で「12 の白骨のピラミッド(同年 9 月 12 日に発生した関東大 震災で火災旋風に煽られ死亡した被災者の遺骨を積み上げたもの)」を目にし、 強い衝撃を受け、 「これは地震のためでなく火事のためである」と考え、破壊消 火が主であった当時の消防実態に疑問を覚え、自ら消防事業に乗り出したこと による。 見学記録作成 渡辺 久剛 平成26年5月30日実施 *能美防災様HPから転載
© Copyright 2024 ExpyDoc