レモンを落下させる高さ・衝突部位と腐敗 レモン収穫時の衝撃の影響を明らかにするため,果実を落下させる高さと衝突さ せる部位を変えて,その後の貯蔵中の腐敗を調査しました。その結果,落下させ る高さが高いほど,また果頂部から衝突するほど腐敗発生が多い傾向でした。 レモンの腐敗果率は,落下させ る高さが高いほど,また果頂部 から衝突させると高くなります(図 1)。 へた褐変果率は,果梗部から 衝突すると高くなります(図2)。 衝突させる部位の違いと原因 別腐敗果率は,果梗部と赤道部 では軸腐病が多く,果頂部では 様々なカビ(糸状菌)による腐敗 が多くなります(図3)。 30 果頂部か ら衝突さ せると腐 敗が多い 腐 25 敗 果 20 率 ( 15 % ) 10 5 果頂部 赤道部 0 果梗部 0cm 30cm 落下させる高さ 60cm 衝突させ る部位 図1 落下させる高さと衝突させる部位の違いと腐敗果率 果実を乱暴に 70 果梗部か ら衝突さ せるとへ た褐変が 多い 60 扱わない!! へ た 50 褐 変 40 果 30 率 ( 20 % ) レモンを収穫・選果する際には, 次のことが重要です。 果頂部 10 1.果実が衝突する音がしない 赤道部 0 果梗部 0cm 2.レモンの香りがしない 30cm 落下させる高さ 60cm 衝突させ る部位 図2 落下させる高さと衝突させる部位の違いとへた褐変果率 60 軸腐病 50 腐 敗 40 果 率 30 ( % ) 20 緑・青かび病 その他 病原菌を特定出来ない糸状 菌による腐敗 10 収穫カゴ 0 果梗部 赤道部 果頂部 落果なし 図3 衝突させる部位の違いと原因別腐敗果率 2014 広島県立総合技術研究所 農業技術センター 果樹研究部
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