モデル地域の課題 具体的な取組 家 庭 や 地 域 の

北海道「親力」つむぎ事業モデル事業の紹介
「肥満」や「虫歯」の解消を切り口として
「子どもの生活習慣の改善」を図る事業(モデル地域:羅臼町)
本事業は、家庭の教育力の向上を推進することを目的に、平成25年度から
2カ年にわたり実施しました。根室管内では、羅臼町がモデル地域となり「子
どもの生活習慣の改善」を目指し「学習機会部会」
「学習情報部会」
「キャンペ
ーン部会」を設けて具体的な取組を展開し、その取組が地域全体の機運を高め、
保護者の意識の向上や学習機会の充実を目指しました。
主な対象者
乳幼児から
小・中学生の
子どもを持つ親
主な取組
●保護者向け学習会の実施(学習機会部会)
・親向け講座
食育や生活習慣の改善をテーとした学習会を就学時健診等、多く
の保護者が集まる機会に実施する。
・PTA や学校等と連携し学習会を実施する。
●学習情報の提供(学習情報部会)
・子どもの良さや課題について共通理解を図る資料を提供する。
・肥満や虫歯などの健康に関する課題を共有する資料を展示する。
●子育てを支援する機運を高めること(キャンペーン部会)
・関係機関等と連携し、多くの人が集まる機会を活用して本事業の取
組を普及・啓発する。
・ポスターやリーフレットを活用し、様々な機会に本事業の取組を
PR する。
モデル地域の課題
1
生活習慣の改善について
■肥満の割合が高い
運動不足や食生活・生活リズムの乱れが見られる。
具体的な取組
① 学習機会の提供
② 学習情報の提供
食育や生活習慣の改善
をテーマにした学習会
を実施する。
子どもの良さや課題に
ついて共通理解を図る
資料を提供する。
■口腔衛生状態が悪い
家庭での間食の取り方や歯磨きの仕方など、
正しい知識を身に付ける必要がある。
2
家庭の教育力について
■保護者の学習機会が少ない
家庭教育に関する学習会への保護者や地域住
民の参加が少ない。
■より効果的な学習方法の工夫が必要である。
③ 地域全体で子育てを支援する機運を高めること
■地域住民や関係団体と連携した取組を
・事業のチラシやポスターを作成し啓発を図る。
・PTA や学校、関係機関等と連携した運動を展開する。
進めることが必要である。
家庭や地域の教育力向上
事業イメージ図
1 学習機会の提供(PTAや学校と連携した学習会の実施)
●PTAと連携した学習会
町 PTA 連合会との共催で、佐々木十美氏を講師とした教育講
演会「今からでも遅くない正しい味覚の育て方」を実施した。当
日は、町内外から保護者のみならず、多くの地域住民が参加した。
講演会の様子は、町広報誌やホームページで紹介されるなど、取
組の普及を図った。
●就学時健診の機会を活用した学習会
小学校と連携し、多くの保護者が集まる就学時健診の機会を活
用し学習会を実施した。保護者は「食事」と「睡眠」の必要性を
中心に望ましい生活習慣づくりの大切さについて理解を深めた。
2 学習情報の提供
(子どもの良さや課題の共有)
●興味を引く学習資料
保護者が子どもの生活習慣を見直し、その改善について理
解を深めるため、
「親力」つむぎ検討チーム員が中心となり、
学習資料を作成し、モデル地域内の子どもの良さや課題をわ
かりやすく掲載した。
●PTA総会を活用した学習情報の提供
モデル地域のすべての小・中学校のPTA総会の機会を活用し、多
くの保護者に学習資料を提供した。資料を配付するだけでは、理解が
深まらないと考え、チーム員が学校を訪問し、直接、保護者に取組を
説明し、理解と協力を呼びかけた。
3
●多くの人が集まるイベントで普及啓発
管内社会教育主事会等が主催するイベント「ハイスクール
フェス」で事業の普及・啓発を行った。当日は、管内すべて
の高等学校の生徒やその保護者、地域住民等、400 名を超え
る人が集まった。
●「親力」つむぎコーナーを設置
イベント会場内に「親力」つむぎコーナーを設置
し、学習資料や講演会の内容、参加者の感想を掲載し
た資料を展示し、取組の普及啓発を図った。
4 成果と今後に向けて
●キャンペーン部会、学習機会部会、学習情報部会の3部会を構成し、各部会のリーダーを中心に具体的な取
組を展開することができた。
●PTA総会や就学時検診等に学習会を設定することで、より多くの保護者に本事業の取組を普及・啓発する
ことができた。
●今後に向けては、町内すべての児童生徒が活用している「健康カード」等を有効に活用し、発達の段階に応
じた計画的・継続的な学習情報の提供について検討したい。
「家庭や地域の教育力の向上を図るため検討会議は何をすべきか」について時間をかけて協議し
た。そこで、モデル地域が抱える子どもの健康課題である「肥満」と「虫歯」の解消を切り口とし、その
背景となる「生活習慣の改善」を目指すことを重点に具体的な取組を展開することにした。今回、PTA や
学校、関係団体等と連携して子どもの望ましい生活習慣の定着に向けて具体的な取組を行ってきた。本事
業をきっかけに地域全体で子育てを支援する機運を一層高めていきたい。