Joint Statement_response to unqilo (日本語訳)02112015

Students & Scholars Against Corporate Misbehaviour
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2015 年 2 月 11 日 [共同声明] 短期的改善策を超える抜本的解決をファーストリテイリン
グ社とその製造請負工場に求める
Students & Scholars Against Corporate Misbehaviour(略称 SACOM)とヒューマンライツ・
ナウ(HRN)は、日本の市民団体とともに、中国国内のユニクロの製造請負工場で発生している
労働者の権利侵害の実態について、社会的関心を喚起するため、記者会見、1 セミナー 2を日
本で開催した。社会的圧力をかけられることにより、ファーストリテイリング社はこの問題に
ついて公式見解を発表するに至った。3 2015 年 1 月 19 日、ヒューマンライツ・ナウ東京本部にて、 ファーストリテイリング社、
SACOM、そしてヒューマンライツ・ナウの代表者は、中国国内の 2 つのユニクロの製造請負工
場おける労働環境の実態調査報告書について意見を交わした。SACOM とヒューマンライツ•ナ
ウは、ファーストリテイリング社が調査報告書に対して迅速な返答をしたこと、製造請負工場
における問題を認識し行動計画を公の場で発表したことを評価する。一方で、SACOM とヒュー
マンライツ・ナウは、ファーストリテイリング社の全ての製造請負工場で労働環境の長期的な
改善をもたらすモニタリングの仕組みのなかでの構造的な改善策を求める。 第一に、1 月 15 日に発表された行動計画について、市民社会は行動計画の進行状況•結果につ
いての詳細を知る権利を有している。したがって、SACOM とヒューマンライツ・ナウは、ファ
ーストリテイリングが行動計画の過程と結果の詳細を市民社会に全面開示すること、外部監査
機関だけでなく市民団体と協働することにより、透明性をより良く確保することを求める。ま
た、単に労働時間を制限するだけでは、問題の根本的原因であるファーストリテイリング社に
よる低い発注額の改善には至らない。SACOM とヒューマンライツ・ナウは、ファーストリテイ
リング社に、製造請負工場に対する発注額を見直し、一般労働者が尊厳のある生活を送るた
めに充分な賃金を保障することを求める。公式声明で発表された行動計画に則り、2015 年上
1
厚生労働記者会及び日本外国特派員協会において記者会の模様:
https://www.youtube.com/watch?v=Gv8dlwJaU2U;
https://www.youtube.com/watch?v=aOMBI8tIKFA
2
セミナーの模様:http://www.ustream.tv/channel/labornet03;
http://socialmovementunionism.blogspot.hk/2015/01/49.html
3
ファーストリテイリング社の声明文:http://www.fastretailing.com/jp/csr/news/1501150900.html
半期に確実な改善がみられることを期待する。 国内労働法及び国際労働基準の遵守を確実にするためには、ファーストリテイリング社が導
入した 2 つの取引工場での労働環境改善プログラムに加え、サプライチェーンのモニタリング
の仕組みを再検討し、強化することが必要不可欠である。また、取引工場において労働環境の
全体像を把握するためには、一般労働者の声を汲み取り、改善策に反映することが、より重要
である。そのためには、労働組合は一般労働者にとって、問題点を議論し、工場の労働環境を
監視する効果的なプラットフォームにならなければならない。このような労働組合の設立、そ
して労働者に対する適切な訓練を提供する上で、SACOM から推奨される経験豊富で信頼性の高
い非営利労働団体との連携を進めていくことが望まれる。 国際的ファッションブランドとしてユニクロは、サプライチェーンの透明性を確保し、製造請
負工場の労働環境を既に改善させている他の国際ブランドを見習うべきである。そのために、
ユニクロの製造請負業者に関する全ての情報を早急に市民社会へと開示することを求める。消
費者もまた、メディアや市民団体と共に、企業行動を監視するのに重要な役割を果たし得るか
らである。 SACOM とヒューマンライツ•ナウは公表された行動計画の進捗状況を引き続き監視し、製造請
負業者二社の工場およびそのほかの製造請負業者において労働環境の改善についてファース
トリテイリング社と対話を続けて行く。 ファーストリテイリング社に対する勧告は以下参照: 1. 行動計画の進行状況•結果に関する情報を開示し、市民団体と協力することで、透明性を
維持すること 2. 製造請負企業に対する発注額を是正すること 3. 非営利労働団体の協力の下、民主的で工場主体の労働組合を設立し、適切な訓練を少なく
とも製造請負業者 5 社の労働者に 2015 年 6 月までに提供すること 4. 製造業者工場での労働環境モニタリング体制を再調査し、改善すること 5. 製造請負業者に関する全ての情報を開示すること 6. 建設的な対話を市民団体と進めていくこと Students & Scholars Against Corporate Misbehaviour
ヒューマンライツ・ナウ (担当者)アレックス・チャン (852
9404 2039)