JHTホテルグループ(宝基商事) J

[特集]2 0 1 5 年 市 場 予 測 ①
経営/運営企業に聞く:
2015年の注力ポイント
総合力の強化を進め
既存店の売上を伸ばし
新規店舗も計画中
既成概念に捉われず
新たな需要開拓に
積極的にチャレンジ
JHTホテルグループ(宝基商事㈱)
㈱J-needz
専務取締役
柳川博一
代表取締役
大福地元仁
■ 2014 年の総括
■ 2014 年の総括
2014 年は、アベノミクス効果で株価が上がり景気回復への
業界全体としては、まだ閉塞感が続くなか二極化がさらに進
期待感が出はじめ、都心部においては前年比プラスのホテルが
み、そのなかで積極的なチャレンジをしている企業のホテルが、
多かったのではないでしょうか。一方、地方郊外においては景
確実に実績をあげたという印象です。
気回復感も薄く、まだ下止まりが見えない状況のホテルも少な
消費税増税時の値上げは集客にほとんど影響しなかったこと
くないなど、立地により状況がかなり違ったと思います。
も幸いし、運営・コンサルティングで関わる 15 店舗のトータ
当社7店舗は、新宿・歌舞伎町に立地し追い風の環境という
ルでは、前年比大幅増の結果。今年で4期目の業界経験の浅い
こともあり、税抜きで前年比約7%増という結果。とくに 12
会社ながら、昨年は大きく前進できたという手応えを感じてい
年の新規オープン店舗、13 年の改装店舗が、昨年も売上を伸
ます。また、売買等に伴い運営店舗の入替えもありましたが、
ばし全体の売上に貢献しました。また、消費税増税時には増税
自社で所有しない当社にとっては想定内の動き。新しい所有者
分に加えて若干の値上げを実施しましたが、集客には影響せず
と考え方が合わなければ、契約期間が残っているからと運営を
組数でも全体で前年比6%増の結果でした。
継続しても両者にとってプラスにならないと考えています。
■ 2015 年の市場動向予測
■ 2015 年の市場動向予測
業界全体としては、まだ厳しい環境が続くと思います。若者
ネットの活用、サービスの向上、値頃感の追求、等々、集客・
の人口減少かつ貧困化、セックスレスの進行、等々、社会的な
売上に関わる要素だけでも、当業界には改善点がまだまだ数多
逆風環境が続き、そのなかで供給過剰の状態。この状況は、景
くあります。それだけに将来の可能性も大きい。大規模改装を
気が好転しても急速には変化しないでしょう。残念ながら転用
行なわなくても、他業種の動向などからヒントを取り入れなが
や廃業するケースも増えてくると思われます。レジャー・ラブ
ら、集客・売上につながる施策にどれだけ取り組めるかがカギ
ホテルは、収益事業と不動産事業という二面性がある。収益事
を握る。それにより、店舗間格差が拡大し二極化がさらに進ん
業としては厳しい環境が続きますが、不動産事業の視点からは
でいくと思います。
土地・不動産の値上がり傾向もあり状況は好転してきている。
■ 2015 年の注力ポイント
今後、景気が回復に向かってもすべてのホテルが底上げはされ
周辺ホテルをみて自社ホテルの運営方法やサービス内容を決
ませんから、立地や店舗の現状を冷静に検討し、今後も収益事
めるのではなく、自分たちが「面白いと思うモノ・コト」のみ
業として継続するのか、不動産事業の視点から売却等も検討し
を導入していく。社会・経済の情勢に左右されない。目の前に
ていくのか、その判断が重要になってくると思います。当社は、
存在するお客様をいかに自社ホテルに導くか。それに全力を注
これまで同様、自社所有で収益事業としての長期継続を続けま
ぎます。もう一つ、大きなトレンドとしてインバウンド需要へ
す。今年の既存店舗の売上に関しては、都心部立地の追い風を
の対応があります。昨年後半、米国の旅行者サイトを利用して
活かし前年比5%増を目標に取り組んでいきます。
外国人観光客の取込みを試したところ、3 か月間で 150 組以上
■ 2015 年の注力ポイント
の予約数を確保、またオペレーションに関してもとくに問題は
都心部は追い風の環境といっても、新宿・歌舞伎町では改装
発生しませんでした。新規需要の開拓に加え、イメージや収益
店舗が増え、シティ・ビジネスホテルの増加も続きます。その
構造を含めラブホテルの進化につながる可能性があり、今後、
なかで集客・売上の維持・向上を続けていくには、総合力の強
新しい仕掛けも含め積極的に取組んでいく考えです。
化以外にはないと思っています。清掃とメンテナンスの徹底、
今年の具体的な目標としては、まず、運営・コンサルティン
汚れや破損へのこまめな対応、魅力的なイベントの実施、広告
グの店舗を 20 店舗前後まで増やしたい。同時に、効率的な管
宣伝等々に、これまで以上に力を注いでいきます。また、今年
理の仕組みと集客力となる運営・サービスの向上をさらに追求
は、歌舞伎町に限らず高売上が可能な立地を選び、新規1店舗
する。従来同様、既成概念に捉われず広い視野から、この事業
の開業に臨みたいと思っています。
を見据えて、確実に収益のあがる運営に取り組んでいきます。
LH-NEXT 2015 ● vol.23
33
[2015年 市場予測]
売買の動きが活発化
客観的にホテルの価値を
判断した売却決断も必要
従業員満足の重視から
細部の顧客満足を向上させ
絶対的な差別化を追求する
成和サービス㈱
㈱竹梅
代表取締役会長
濱本元弘
代表取締役
清水祐侍
■ 2014 年の総括
■ 2014 年の総括
業界全体としては、一昨年と比べて大きな変化はなく、少し
2014 年は、消費税増税を含め政治経済の動きに翻弄された
ずつ組数・売上が減少する流れが続いたといえます。そのなか
観もありますが、当社としては、ホテルという商品を通してお
で都市部と地方郊外の格差がさらに拡大しました。人口の少な
客様に対応する、その基本からブレないように、社内テーマを
い地方郊外で幹線道路から視認できない立地のホテルなどは、
「徹底する」と定めて取り組みました。CS(顧客満足)重視を
商圏内の店舗数が減少しても利用者が増えないケースも多く、
掲げながらも、まだまだ中途半端というのが現実。その意識を
経営の厳しさがさらに増したといえます。 現場スタッフに浸透させるには、その前に ES(従業員満足)
また、消費税増税に関しては、当社では、値上げ、増税分の
が必要です。ES には給与水準を上げることも必要ですが、そ
上乗せ、現状維持と店舗ごとに異なる対応をとりました。当初
れ以上に、お客様の喜びの声を従業員にフィードバックしてい
はあまり影響を感じませんでしたが、物価が上がるなかで一般
くことが大切。そこからサービス向上につながるスキルアップ
庶民の収入は増えず、秋以降のホテルの売上失速につながった
がはじまります。CS 向上のために ES から徹底するという取組
と思われます。一方、売買の動きに関しては、大阪地区におい
み方で臨みました。
ては、レジャー・ラブホテルに積極的に融資を行なう金融機関
当社3店舗の昨年の売上実績は、それぞれ税別で前年比横ば
があったことから、非常に活発な1年だったといえます。
い。2008 年のリーマンショックで売上が低下し、回復しかけ
このような状況下で、当社店舗の実績をみると、6割が前年
たところで 2011 年の東日本大震災で再び低下。現在は、震災
並みもしくは微増、4割が微減という結果でした。
前の状況に戻りかけている状況です。
■ 2015 年の市場動向予測
■ 2015 年の市場動向予測
昨年 12 月の衆院選で自民が勝利しアベノミクスが継続とな
二極化がさらに進むと思います。大都市圏では売上の回復傾
り、景気面や金融機関の融資面からもレジャー・ラブホテルは、
向が進み、一方、地方の低価格競争が続いている地域などでは
昨年よりも良い方向に進むとみています。ホテルの売買の動き
さらに厳しさが増すと思われます。当社店舗では、大きな追加
も進むでしょう。しかしながら、集客・売上における立地の要
投資は計画していませんが、細部にわたる CS 向上によって、
素がますます大きくなっており、地方郊外では売却したくても
税別で前年比3∼4%増を目標に臨みます。
買い手がつかないホテルも増加すると思います。介護施設やマ
■ 2015 年の注力ポイント
ンション、外国人観光客向けの宿泊施設への転用などを考える
都内で「ウルフギャング」という高単価・高売上のステーキ
ケースもみられますが、転用可能な立地は限られます。賃貸や
店が注目されています。熟成肉を使い非常に美味しい。しかし
運営委託、売却を選択するホテル、さらに廃業を余儀なくされ
飲食店として美味しい料理を提供するのは当たり前。その店舗
るホテルが増えてくると思われます。
には、エンターテイメント性の高い接客など同業他店を圧倒す
■ 2015 年の注力ポイント
るプラスアルファの付加価値があります。どの業種においても、
当社が近年に取得したホテルは、安定した収益が見込まれる
中途半端ではなく絶対的な差別化となる付加価値が求められる
物件を選んできたこともあり順調な売上を続けており、それら
と思います。当社店舗は、充実した浴室と、温か味のある憩い
店舗では確実に収益をあげていく。同時に、取得と売却で所有
の空間が差別化のポイント。そのため耐久性よりもお客様の触
ホテルの再整理を図り、効率と財務強化を進めたい。残債の小
感重視で布地のソファ等を採用し2∼3年で張替えるためコス
さなホテルは借入を返済してしまい収益を高める取組みもして
トもかかる。でも、それは必要不可欠な経費です。そこにさら
いく。また、地方の経営者からの相談も多いのですが、売上回
に、個々のスタッフの CS 意識を高めた電話応対や清掃、飲食
復が可能なのか、外部に任せたほうがよいのか、売却がよいの
サービス等を加えることによって、絶対的な差別化を目指して
か、客観的な視点でホテルの価値を判断し、経営者にとって最
いきたいと思っています。そのためにも ES 向上にさらに力を
適な方法をアドバイスしていきたいと思っています。
注いでいく考えです。
34
LH-NEXT 2015 ● vol.23
[特集]2 0 1 5 年 市 場 予 測 ①
経営/運営企業に聞く:
2015年の注力ポイント
当たり前のことを徹底し
ホテルごとに異なる
ニーズに細かく対応する
適切な改装で売上を伸ばし
運営力で持続させる
カギは人材確保と教育
東京ホテルマネジメントシステム㈱
㈱トータルプランニング
代表取締役
黒田 治
代表取締役
脇田克廣
■ 2014 年の総括
■ 2014 年の総括
業界全体としては回復傾向を示しながら、一部で客離れが進
昨年は、景気回復の期待感が生まれ、多少ながらも可処分所
み厳しさがさらに増したホテルもある……という状況ではな
得が増えてきました。その一方、若年の人口減少とワンルーム
かったでしょうか。当社の運営店舗では消費税増税をチャンス
マンション住まいの増加が続いています。ホテルにとって追い
と捉えて増税分を値上げし、8月までは税抜きで前年比 4 ∼ 5%
風と向かい風が混在しているなかで、ホテルの売上は全体的に
の伸びを示しましたが、9月以降は前年並みの状況に転じまし
微増傾向だったといえます。しかし、都市部のホテルは上向き
た。物価が上がるなかで一般庶民の給料が上がらないという状
ながら、とくに若年人口減少の著しい地方のホテルは、売上回
況がやはり大きく影響していると思います。実際に、高級車で
復傾向をみせていません。
来店するお客様の利用状況は変化せず、低料金の客室を利用す
当社の昨年実績は、税抜き前年比で5∼6%の増加。ほぼ全
るお客様の利用頻度が減少した印象があります。また、当社は
店舗が前年実績をクリアし、一昨年と昨年に大型改装を施した
関東での店舗展開ですが、同じ関東でも、地域・立地の格差が
店舗はそれぞれ 20%以上の伸びを示しました。従来のような
ますます大きくなっているといえます。
全面改装ではなくても、改装内容と収支を的確に判断して、過
■ 2015 年の市場動向予測
剰投資にならない範囲内で大型投資を行なえば、確実に結果は
昨年後半の状況を鑑みると、今年も消費が大きく好転する要
出ます。ただし、改装後も安定して収益を上げ続けるためには、
素は見いだせず、正直なところ不透明感が大きい。そのなかで、
オペレーション力が重要。とくに営業企画と人的なサービスが
当社の運営店舗は前年比 1 ∼ 3%の増加を目標に、とにかく
必要です。
「ハードと運営の両面から丁寧に一生懸命取り組んでいく」と
■ 2015 年の市場動向予測
いうことしかないと思っています。
消費税増税が先送りになり、消費者の遊興費は微増傾向を続
■ 2015 年の注力ポイント
けると思われ、ホテルにとっては追い風です。しかし、地方の
これまでも当社の運営ホテルでは、社内の施工部隊による小
とくに郊外立地のホテルはまだ厳しさが続くでしょう。飲酒運
回りのきく改装ができる特徴を活かし、小さな投資額で1室ず
転取締強化以降、とくに平日の宿泊減少が著しい。飲食店分野
つの改装を継続してきましたが、今年も同様の方向で臨みます。
では運転代行が一般化していますが、ホテルに運転代行で来店
そのなかで、2、3室分の改装コストを1室に集中し特室を強
させるのは難しいと思います。今年の当社店舗の売上は、地方
化し値上げをする、といった取り組みもしていきたい。一方、
立地で前年比横ばい、都市立地で微増を見込んでいます。
郊外立地で追加投資をしても回収できる売上増加が難しい店舗
■ 2015 年の注力ポイント
では、無駄な経費は抑えながら、ホテルとして 当たり前 の
人手不足が深刻化するなか、スタッフの確保と教育がカギを
状態を維持するために必要な経費はきっちりとかけ、清掃とメ
握ると考えています。フロント接客も含め人的サービスの重要
ンテナンスを徹底してコツコツとやり続ける。また、店舗によっ
性が増しているだけに、非常に難しい問題とはいえ本格的に取
てお客様のニーズは異なるので、イベントが効果的な店舗では
組まなければならない大きな課題です。ある調査の人的サービ
さらに充実させ、効果的でない店舗ではポイントシステム等を
スのランキングを見ると、1位が TDR、2位が ANA、3位が
さらに魅力的にする、といった店舗ごとに異なる取組み方を進
MK タクシー。MK タクシーはタクシーの接客イメージを変え
める。その他、ネットでのクーポン券が好評なので各種のネッ
たといえます。レジャー・ラブホテルでも難しいとはいえ可能
トでの情報発信に注力しますが、パソコンに詳しい人材がいな
なはず。人的サービスのレベルアップはイメージアップにもつ
い店舗ではホームページのみで対応。現実的に割り切った取組
ながり将来の人材獲得にも影響してくるはずです。
み方が必要です。また、財務状況の厳しいホテルも見受けられ
もう1つ、国家戦略特区法の旅館業法特例の問題もあります。
ますので、オーナーにとって最良の方法を提示する財務計画の
さまざまな問題の発生や業界への影響も懸念され、今後の動向
サポートにも取り組んでいきたいと思っています。
に注目しなければなりません。
LH-NEXT 2015 ● vol.23
35
[2015年 市場予測]
上昇傾向時こそ
さらに魅力を付加し
利用者増加につなげる
本部機能を強化し
事業拡大を推進
課題は人手不足対策
㈱トラスター
HAYAMA HOTELSグループ
代表取締役
嶋野宏見
代表取締役
土井文博
■ 2014 年の総括
■ 2014 年の総括
2014 年は、この数年の売上低下が底を打ち、再活性化が始
世間一般的には実際に景気が好転したとは言い切れない状況
まった印象です。4月の消費税増税後も組数・売上を伸ばした
でしたが、ホテルの売上は全体的に上昇傾向にあったと思いま
ホテルは多く、9月以降、前年比マイナスのホテルも見られま
す。4月の消費税増税時に、当社店舗は、好調店舗はプラス8%、
したが、一過性の落込みだと思います。一昨年、昨年と改装ホ
通常店舗はプラス3%の値上げを実施し、通年では約7割の店
テルが増え、組数・売上の回復に結び付いたといえます。
舗が前年を上回る実績を示しました。また、運営受託店舗では、
当社管理ホテルも、ほとんどが消費税増税に対応して値上げ
価格体系の変更やオペレーションの見直し、ソフト面の変更等
をしましたが、9月に一時的な落ち込みがあったものの、他の
だけで 20%以上の売上増を示したケースもあり、商圏環境に
月は前年比プラスで推移しました。好調だった夏季にサービス
よっては、大きな追加投資をせずに細部の見直しで集客力を向
の強化、客室の変化に取組んだことが、10 月以降の集客・売
上できる状況になってきたといえます。一方、店舗数は 29 店
上に結び付いたとみています。お客様が増えてきた時期に安心
舗(FC 含む)で現状維持でしたが、4店舗を売却し4店舗を
せずに、新たな魅力を告知する仕掛けが次の来店を促す。その
取得しており、小規模店舗から大規模店舗への移行を進めまし
継続が重要だと思っています。
た。また運営受託が1店舗増加し全 36 店舗体制となりました。
■ 2015 年の市場動向予測
■ 2015 年の市場動向予測
昨年以上に、業界全体が上向きで進むとみています。昨年後
売上に関して立地の要因が大きくなっています。立地的に厳
半に改装したホテルの認知が進み、組数・売上を伸ばしてくる
しさが増す店舗もあると思いますが、全体的には、昨年と同様
でしょう。同時に、集客・売上構築のノウハウに優れた多店舗
に上昇傾向が続くと思います。当社店舗は、好調店が前年比5
展開企業が物件取得に積極的に動いており、魅力的なホテルが
∼7%増、一般店舗が微増もしくは前年並みの売上を見込んで
増えることで利用者も増え、業界の活性化が進むと思います。
います。
■ 2015 年の注力ポイント
■ 2015 年の注力ポイント
当社としては、これまでと同様にサービスやイベント企画、
積極的に事業拡大を進めていきたいと思っています。しかし、
コストを抑えながらの客室の魅力強化に取り組み、レジャー・
優良物件が少なくなっており、立地の善し悪しも変化している
ラブホテルに求められる「サプライズ感」「盛況感」の演出に
ので慎重な判断が必要です。そして、一番の問題が人手不足。
力を注いでいきます。同時にマネージャーの意識とスキルのさ
店舗取得において管理者と現場スタッフの確保がカギを握る状
らなる向上を図る。また売上増加の店舗においても細部の見直
況になっているともいえます。この業界独特の長時間勤務体制
しを再度進め、長所・短所を検証して対応していく考えです。
を3交代制に変更するなど就労環境の改善を進めたい。同時に、
運営管理やコンサルティングの相談が増えています。「この
スタッフ数増加による管理者の負担増も考慮した運営体制づく
ままではいけないが何をすべきかわからない」という状態で従
りが必要です。また、経理・会計など本部機能の強化も進めま
来の営業方法を続けていた経営者が動き始めたともいえます。
す。細部にわたり無駄な経費の削減と、改装などで必要な自己
現在、苦戦している店舗でも、動線や看板の見せ方、サービス、
資金の確保ができる予算組みなども含め、攻めの経営の視点か
オペレーションなど、経営者目線ではなくお客様目線で見直す
らの経理・会計の仕組みが必要だと考えています。既存店舗に
だけで「安心感」
「ワクワク感」のあるホテルに変更できるケー
関しては、小規模の改装を数店舗で予定。老朽化で売上に影響
スは数多くあります。景気回復が進まない、人口減少が進むと
が出る前の段階で手を打つことで売上の維持を図っていく考え
いった社会的な逆風を自ら打開しようという経営者自身の意識
です。この他、寝心地の良いベッドを見つけたので、各店舗の
改革がホテルの売上を回復に向かわせます。そういったホテル
ベッドと入替えを進めていきます。見た目には分からなくても、
をサポートするコンサルティング業務にもさらに力を注いでい
使用して分かる気持ちの良さというのは、顧客満足の向上につ
きます。
ながる重要な要素だと考えています。
36
LH-NEXT 2015 ● vol.23
[特集]2 0 1 5 年 市 場 予 測 ①
経営/運営企業に聞く:
2015年の注力ポイント
脱デフレ傾向はみられるが
まだ危機感をもって
小さな魅力向上を続ける
単価アップでも
納得・満足してもらえる
品質・魅力の提供を重視
プラザアンジェログループ
プランタンホテルグループ
代表取締役
矢部嘉宏
代表取締役
森藤紳介
■ 2014 年の総括
■ 2014 年の総括
2014 年の消費動向は、報道に振り回された観が否めません。
消費税増税時に料金プランの見直しを行ない、弱いプランを
消費税増税後は景気好調、秋以降は景気下降といった報道によ
強化する微調整を施しながら全体で約3%の値上げを実施。値
り消費行動が変化し、ホテル利用にも影響したと思います。
上げ後は夏季までは順調に推移しましたが、増税の影響なのか
当社グループの既存店の実績は、売上は増税分を含め5%程
秋季以降が失速傾向となりました。
度の増加、収益および組数は前年並みといった状況でした。と
一昨年に全面改装した店舗が、高単価設定だったこともあり
くに立地の違いにより伸び率に差があり、やはり都市部好調、
立上りに時間がかかっていたのですが、昨年は順調に売上を伸
郊外苦戦の傾向を示しました。また、関西も外国人観光客が増
ばしました。その結果、当社の5店舗トータルでは、税抜きで
えてきましたが、まだ受入れ体制を整備しておらず、今後の動
前年比約5%増加の結果となりました。
向をみながら対応を考えていきたいと思っています。昨年は優
■ 2015 年の市場動向予測
良な売り物件が減少したなかで、5店舗を取得し、運営管理を
3店舗が並ぶ郊外立地店舗では、単価を高・中・低と分けて
含め 32 店舗体制になりました。
おり、一昨年来、高単価店舗の集客が好調だったのですが、昨
■ 2015 年の市場動向予測
年後半に高単価店舗が低調に、低単価店舗が好調に変化。お客
消費税増税の先送りで単純に消費が上向くとは思えません。
様の志向としては、価格最優先から品質重視に変化し、今年も
しかしながら、飲食や物販でも脱デフレ・価値重視の方向が見
その傾向が強まるとは思うのですが、この郊外店舗の状況をみ
られはじめ、ホテルも低価格訴求だけでは集客力とならない状
ると、まだ不透明感が残っているというのが実感です。当社店
況になってきています。小さな部分でも、お客様の嗜好を捉え
舗の売上げとしては実現可能な目標として、今年は前年比3%
た新しい魅力の付加を続ける店舗が、支持され集客力を伸ばし
増を目指します。
ていくでしょう。一方、売買や運営委託・受託の動きも進み、
■ 2015 年の注力ポイント
運営ノウハウを持った運営会社が店舗数を伸ばしていくと思い
プランタンホテルグループのブランド力を高め、相乗効果で
ます。また、人手不足の問題はますます大きくなると思います。
各店舗の集客向上を図っていきたいと思っています。これまで
人手獲得の決定打はなく、地道に社内の教育制度や報奨制度を
も、大規模改装は行なわなくても、老朽化が目立つ前に什器入
整備し就労環境を改善していくよりほかにないと思います。今
替えやクロス張替えを行なうなど品質維持の小規模改装を継続
年の当社既存店舗の売上は、追加投資のない店舗は前年並み∼
してきましたが、これはホテルとしての基本なので今後も継続
2%増が目標。昨年と同じ内容では確実に集客・売上は低下し
していきます。
ます。その危機感を持って臨みます。
また、今年は、Web のリニューアルを進めていきます。ス
■ 2015 年の注力ポイント
マホ用のサイトも立ち上げ、サイトからのネット予約システム
関西では電気代の値上げがあり、また重油以外の各種商材も
にもトライし、平日の宿泊強化につなげたいと考えています。
値上がりします。商圏内の他ホテルも改装や廃業などで市場環
この他、無料サービスから少額でも有料のサービスへの転換も
境も変わることも考えられます。想定される変化、想定外の変
進めます。昨年から一部店舗でモーニングのクオリティを上げ、
化に対し経費や財務面からも準備をしておくことが必要です。
無料提供から 200 円の有料提供に切替えはじめました。まだ、
既存店については、イベントの内容をさらに強化し、カップル
無料モーニングへのニーズが高いことも確かですが、有料とす
に楽しさと面白さをより訴えていきたいと考えています。これ
ることでより魅力的な内容を提供できるので、有料の定着を目
は差別化としても重要だと考えています。また、女子会なども、
指して取組んでいきます。「有料でもこの内容でこの価格なら
通常の料金体系ではなく予算や要望に応えて利用促進を図りた
安い」と思ってもらえるスイーツ類も提供していきたい。単価
いです。若い女性層に対しラブホテルのイメージアップを図る
をアップさせながら、お客様が納得・満足し、ホテル選択の一
意味からも重視していきたいと思っています。
因になるサービスに注力していきたいと思っています。
LH-NEXT 2015 ● vol.23
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[2015年 市場予測]
改装と人材確保がカギ
一般ビルからホテルへの
転用も推し進める
カップルの減少傾向のなか
効果的な追加投資で
収益力の強化を進める
㈱プロシャン
㈱マークス
専務取締役
吉田 健
代表取締役
氏家正裕
■ 2014 年の総括
■ 2014 年の総括
4月の消費税増税後、既存 28 店舗のトータルでは各月とも
東北地方は、震災の復興関係者が流入した地域では、一昨年
前年比プラスで推移。11 月が最も増加率が大きく 108%で増
の夏頃までは震災特需でホテルの売上も好調でしたが、昨年は
税分を除いても 5%の増加でした。一昨年から昨年にかけて改
その需要も落着き、前年比微減といった状況。それでも震災以
装した5店舗が 15 ∼ 30%の増加。前年比マイナスは5店舗に
前の売上を超えているホテルが多いと思われます。
とどまり、全体的に底上げされてきたというのが実感です。
当社管理店舗の状況は、追加投資がなされたホテルは前年比
ただ、当社以外をみても、昨年、売上回復が進んだのは、この
10 ∼ 20%の伸びを示し、その他の各店舗は東北、関東とも、
数年の逆風下にも、手堅く宿泊施設としての基本を維持してき
ほぼ前年並みの結果でした。
た店舗といえます。厳しい経営環境のなかで、融資の借換えな
■ 2015 年の市場動向予測
ども含めさまざまな努力で追加投資の原資をつくり資金投入し
地方では、景気回復・消費上昇はまだ期待できないと思いま
てきた企業のホテルが売上回復を進め、経費削減で宿泊施設と
す。また、昨年のクリスマスや今年の正月期間をみると、特別
しての機能を低下させていったホテルは売上減少が進んだ
感のあるホテルは好調、一般的なホテルは不調と稼動状況が分
……。地域格差もありますが、この数年の経営企業の取組み方
かれました。これは、一つには一般カップルの減少。もう一つ
が、現在の二極化の分岐点になっているように思います。
は、利用頻度が低下していることもあり、利用するなら安値優
■ 2015 年の市場動向予測
先ではなく少々高料金でも魅力のあるホテルを選ぶようになっ
一昨年より昨年、昨年より今年と、年々状況が良くなってき
た、という変化を示しているのではないかと思います。
ている手応えを感じています。当社ホテルも前年比プラスを見
また、多くの店舗が多彩なサービスを実施しており、ソフト
込んでいます。ホテルによっては、集客・売上を伸ばすチャン
面のサービス強化だけでは前年を上回る売上は難しくなってい
スの時期です。客離れが進んでしまったホテルは多少のテコ入
ます。オペレーション力があり、なおかつコストの多寡に関わ
れでは回復は難しい。一方、利用者から選択されてきたホテル
らず、何らかの効果的な追加投資をしたホテルが、売上を伸ば
では、小規模改装や設備導入等の小規模追加投資でも、さらに
していくと思います。
集客力を伸ばすことができる状況になっていると思います。
■ 2015 年の注力ポイント
■ 2015 年の注力ポイント
昨年、運営企業である当社が費用を負担するスキームで改装
ポイントは改装と人材。従来のような億単位の改装は採算面
に臨んだ店舗が大きく売上および収益を伸ばしています。現在
から難しくても、数千万円レベルでの費用対効果の高い改装は
の売上低下が進んだ状況を鑑みると、運営企業と所有者の両者
可能です。ただし工事費が上昇しておりタイミングを慎重に見
が十分な収益を確保するのが難しくなっています。今後も、当
極めることが必要。同時に細かなオペレーションが顧客満足を
社が改装費用を負担し売上・収益を向上させる、いわばミドル
大きく左右するので人材の確保・育成も重要。経営者から店舗
リスク・ミドルリターンの取組みを進めていきたいと考えてい
管理者、現場スタッフまでスムーズに情報伝達できる組織体制
ます。
の整備、そしてスタッフ定着のために企業の体質・風土の整備
同時に、運営企業としてスタッフのオペレーション力をさら
も求められます。人手不足はさらに進む。従来の曖昧な従業員
に強化していきます。それにより、ホテルの維持管理力・サー
管理や人件費管理ではなく、企業としての組織化とスタッフと
ビス力を高め売上を向上させるとともに、コスト削減も進める
のコミュニケーション強化が求められる時代だと思います。
ことができると思います。収益の向上にはさまざまな方法があ
また、現在、都心部でテナントビルからホテルへのコンバー
りますが、当社としては所有者との信頼関係を基本に「お客様
ジョンを3月オープン予定で進行中。これが2施設目ですが、
にとってかけがえのない企業になる」という経営理念に沿って
都心部でのホテル取得が難しい状況を鑑み、今後も年1棟ペー
取り組んでいきます。急速な店舗・事業の拡大は求めず、着実
スでコンバージョンも手掛けていきたいと思っています。
に収益をあげる企業体として成長していきたいと思っています。
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LH-NEXT 2015 ● vol.23
[特集]2 0 1 5 年 市 場 予 測 ①
経営/運営企業に聞く:
2015年の注力ポイント
高付加価値店舗に追い風
同一エリア3店舗体制で
集客力強化を進める
改装と単価上昇が進む
地域のニーズを掴み
地方でも積極展開を進める
㈲館
ルナパークグループ
代表取締役
武田 茂
代表取締役
庄司乃由
■ 2014 年の総括
■ 2014 年の総括
業界全体として、4月の消費税増税が大きなターニングポイ
この数年の単価低下の傾向から、消費税増税で若干の単価上
ントになったと思います。10 数年続いた単価低下が、増税分
昇に転じました。しかし、すでに低料金も過剰サービスも限界
とはいえほとんどのホテルで単価上昇に転じたわけです。デフ
にきている状況。そのなかで、経費削減を進め清掃やメンテナ
レのなかで、利用者は低価格や無料サービスのお得感に目が向
ンスにも不備が出てしまったホテルは売上の低下が進み、経費
いていたのが、単価上昇により、客室の品質や設備の内容に目
をかけて施設の維持やお客様のニーズを捉えたサービスを実施
が向くように変わりはじめた。衣・食の消費でも、安さや量か
したホテルが売上を伸ばしたといえます。
ら、消費者が本当は求めていたセンスの良さや美味しさという
当社の運営・コンサルティング 33 店舗の売上は、税込で前
本質を見定めはじめた。消費税増税は、消費の意識や価値観を
年比 106.6%。増税前に料金体系を見直し、周辺店舗との内容
転換させるきっかけになったと思います。これは、高付加価値
の違いを考慮したうえで、お客様が納得しリピートにつながる
追求のホテルにとってプラスの要素。当社の既存2店舗も、税
料金体系を実施したことも売上増の要因とみています。
別で前年比約7%の増加という結果に現れました。
■ 2015 年の市場動向予測
■ 2015 年の市場動向予測
昨年末からホテル取得希望者が増えています。円安もあり外
12 月の衆院選での自民圧勝・アベノミクス継続で世の中が
資の流入も進むでしょう。そこで取得された店舗は、改装され
落ち着いたともいえます。円安で輸出が好調、その一方、高騰
適正な料金での営業となるはず。単価上昇と質的なレベルアッ
していた重油は値下がり。外国人観光客の増加も続く。2020
プが進み業界にとってよい方向に進むと思います。その変化の
年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、東京を中心
なかで求められることは、価格訴求ではなく、エリアごと店舗
に景気が良くなるさまざまな追い風が来ていると思います。さ
ごとに異なるお客様ニーズにいかに合致したハード・ソフトを
らに当社ホテルの立地する厚木エリアは、今後、圏央道や第2
提供できるかです。当社は、前年比 10%増を目標にしていま
東名などの高速道路開通による好影響も期待できます。
すが、達成できる手応えを感じています。また管理店舗数も5
■ 2015 年の注力ポイント
∼ 10 店舗を増加させたいと考えています。
今後の市場環境の好転を考え、昨春に同じく厚木に3軒目の
■ 2015 年の注力ポイント
ホテルを取得し 11 月にリニューアルオープンさせました。改
昨年は3店舗の改装を実施。郊外立地でも改装前比で 20 ∼
装直後の 12 月の売上は改装前比約 200%、年内にはさらに伸
40%の売上増を示しました。内外装に万遍なくコストをかけ
びる見込みです。また、同一エリア内で3店舗の展開となるこ
るのではなく、そのエリア、その店舗で最も効果的な部分にコ
とで相乗効果を出し各店舗の集客力を高めていきたい。そのた
ストを集中させることで、コストを抑えながら大きな効果を発
めにも既存店舗では、清掃とメンテナンスをさらに重視しブ
揮できました。改装に関しては、今年もこの方向で進めます。
ラッシュアップを続けて品質と価値の維持・向上を図っていき
また、都市部と地方の格差が広がっていますが、地方でも立地
ます。一方、新店舗は国道沿いの立地で、ライバルは周辺のファ
により、取得・改装しても都市部より高い利回りが実現できる
ミレス。「ガストより美味しい」とのアンケート回答を早くも
ケースが少なくありません。地方ホテルは、横並びの傾向が強
いただきましたが「ロイヤルホストより美味しい」という評価
く、中高年層の利用比率が高い。空間演出やサービスでの差別
を目標に、カップル客がファミレスに行こうか当社ホテルに行
化を図り、中高年層の固定客化を進めることで求める売上は確
こうか迷う状況をつくりたい。厚木エリアは、この数年でオー
保できます。今年以降も、地方での展開にも積極的に取組んで
ナー変更・改装も相次ぎホテルのレベルが向上し利用者も増え
いく考えです。
てきています。エリア同士の競合に打ち勝っていくためにも、
また、組織の強化とスタッフ力の強化を進めるとともに、レ
このエリアで頑張っている若手経営者たちとも切磋琢磨して、
ジャー・ラブホテルのノウハウを活かして海外でのホテルプロ
魅力あるホテル街にしていきたいと思っています。
デュースにも取組んでいきたいと思っています。
LH-NEXT 2015 ● vol.23
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[2015年 市場予測]
改装と顧客ニーズ対応で
事前期待を上回る
顧客満足の提供を追求
㈱Re・Stay
(レステイ)
代表取締役
宮原 眞
■ 2014 年の総括
4月の消費税増税後、8月までは増税分以上の売上の伸びを
示したが9月以降に失速という店舗が多く、年間トータルでは
前年比 102.8%、増税分3%を考慮すれば、ほぼ前年並みの結
果でした。現在の 44 店舗のうち、前年比プラスが過半数、マ
イナス店舗も 95 ∼ 99%と減少幅が小さくなっており、全体的
に底上げ感がみられた1年だったといえます。
組数よりも収益につながる単価アップの施策を重視し、組数
は前年比 98%ながら単価は約 100 円のアップを実現。また、
この1、2年で改装した店舗は、組数 120%・売上 150%の目
標をほぼ達成しており、従来のような大型投資による全面改装
ではないものの、やはり改装の効果は大きいといえます。
■ 2015 年の市場動向予測
現実的な必達の目標は前年比 101%。景気回復の追い風は期
待できないと思っています。アベノミクスで株価は上がっても
恩恵を受けているのは富裕層で、レジャー・ラブホテルの顧客
層は消費税増税分ほど給料が増えていません。また、業界の現
状としては、築年数の経過したホテルが多く、コンスタントに
補修・改装の追加投資ができているホテルとできていないホテ
ルの格差が開き、二極化がさらに進むと思われます。
■ 2015 年の注力ポイント
例年同様、今年も数店舗の改装を予定。とくに、コストが掛
かっても訴求力の大きい浴室の改装を重視していく考えです。
同時にソフト面も含めて「お客様の事前期待を上回る満足」の
提供を追求していきます。清掃・サービス・フロント対応等の
基本の強化と各店舗の情報の共有化等で小さなクレームもでき
る限り減少させていく。昨年実施した詳細なお客様アンケート
の分析に基づき、店舗・曜日・時間帯で異なる顧客ニーズに対
応する戦術・戦略の構築を進める。そのためのベースとなる人
財確保・育成を重視し、1店舗1支配人体制を進める。この他、
現在、オリジナルブレンドの入浴剤が好評を得ていますが、さ
らに一歩進めて、マッサージなどカップルのスキンシップを促
す仕掛けもつくりたい。自宅やシティホテルにはない価値の創
出・提供が求められていると考えています。
また、昨年は受託・賃借から自社所有への変更を進めました
が、ハード・ソフト両面からタイムリーな対応が実行しやすい
こともあり、自社所有の増加を今年も進めていく考えです。
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LH-NEXT 2015 ● vol.23
[特集]2 0 1 5 年 市 場 予 測 ①
経営/運営企業に聞く:
2015年の注力ポイント