第17巻5号［宮崎県第5週（1/26～2/1）全国第4週（1/19～1/25）］ 平成27年2月5日 宮 崎 県 感 染 症 週 報 宮崎県健康増進課感染症対策室・宮崎県衛生環境研究所 宮崎県第5週の発生動向 □ 全数報告の感染症（5 週までに新たに届出のあったもの） 1 類感染症：報告なし。2 類感染症：結核 5 例。3 類感染症：報告なし。4 類感染症：報告なし。 5 類感染症：クロイツフェルト・ヤコブ病 1 例、播種性クリプトコックス症 1 例。 疾患名 2類 5類 結核 クロイツフェルト・ ヤコブ病 播種性 クリプトコックス症 報告 保健所 年齢群 性別 病型 30 歳代 男 肺結核 50 歳代 女 無症状病原体保有者 ― 60 歳代 女 無症状病原体保有者 ― 80 歳代 男 肺結核 延岡 50 歳代 女 無症状病原体保有者 宮崎市 70 歳代 男 古典型クロイツフェルト・ヤコブ病（CJD） 診断の確実度：ほぼ確実 宮崎市 70 歳代 男 ― 宮崎市 症状等 症状なし 画像所見あり 咳、痰、発熱 ― 進行性認知症、ミオクローヌス、錐体外路症状 頭痛、意識障害、項部硬直 □ 定点把握の対象となる 5 類感染症 《前週との比較》 ・定点医療機関からの報告総数は 3,486 人（定点あた り 66.9）で、前週比 64％と減少した。前週に比べ増加 した主な疾患はＡ群溶血性レンサ球菌感染症で、減少 した疾患はインフルエンザと感染性胃腸炎であった。 ★インフルエンザ・小児科定点からの報告★ インフルエンザ 0 20 40 60 80 100 RSウイルス感染症 【インフルエンザ】 咽頭結膜熱 ・報告数は 2,973 人（50.4）で、前週比 59％と減少し ＊ た。例年同時期の定点当たり平均値 (42.7)の約 1.2 倍 溶レン菌咽頭炎※ であった。都城(62.4)、小林(59.2)、延岡(56.7)保健 感染性胃腸炎 所からの報告が多く、 年齢別では 5 歳未満が全体の 25％、 5-9 歳が 31％、10-14 歳が 18％、15-19 歳が 4％、20-59 水痘 歳が 15％、60 歳以上が 7％を占めた。 手足口病 ＊ 過去 4 年間の当該週、前週、後週（計 12 週）の平均値 インフルエンザ 発生状況 伝染性紅斑 120 定 点100 あ 80 た り 60 報 告 40 数 20 突発性発疹 百日咳 流行警報開始基準値 定点あたり 30.0 ヘルパンギーナ 流行性耳下腺炎 5週 4週 急性出血性結膜炎 0 36 41 46 51 4 9 14 19 24 29 34（週） 2009/2010年 2010/2011年 2011/2012年 2012/2013年 2013/2014年 （前シーズン） 2014/2015年 （今シーズン） 1 流行性角結膜炎 0 2 4 6 8 10 定点あたり報告数 ※ Ａ群溶血性レンサ球菌咽頭炎 インフルエンザ 保健所別推移（3 週分） 定150 点120 あ 90 た り 60 報 30 告 数 0 59.2 53.1 62.4 56.7 40.8 37.5 25.5 40.7 41.0 流行警報開始基準値 定点あたり 30.0 流行警報終息基準値 定点あたり 10.0 3週（先々週） 4週（先週） 5週（今週） 【感染性胃腸炎】 ・報告数は 302 人（8.4）で前週比 86％と減少した。例年同時期の定点当たり平均値＊(16.3)の約 0.5 倍であった。日南(20.3)保健所からの報告が多く、年齢別割合の推移をグラフに示す。 ＊ 過去 5 年間の当該週、前週、後週（計 15 週）の平均値 感染性胃腸炎 発生状況 40 感染性胃腸炎 保健所別推移(3 週分) 40 定 点 あ30 た り20 報 告10 数 定 点 30 流行警報開始基準値 あ 定点あたり 20.0 20.3 18.0 た 20 終息基準値 12.0 り 7.7 7.0 報 10 6.2 2.0 5.0 告 数 0 8.0 12.0 0 1 6 11 16 21 26 31 36 41 46 51（週） 2011年 2012年 2013年 2014年 3週（先々週） 2015年 4週（先週） 5週（今週） 感染性胃腸炎 年齢群別推移（５週分） 1週 256人 2週 538人 3週 400人 4週 353人 5週 302人 8% 21% 8% 22% 8% 20% 9% 13% 6% 15% 1歳未満 1歳 10% 7% 12% 10% 13% 12% 2歳 7% 8% 9% 8% 16% 6% 4% 11% 14% 6% 9% 14% 19% 18% 13% 6% 6% 8% 7% 8% 17% 20% 5% 10% 6% 9% 16% 22% 4% 3歳 4歳 5歳 6～9歳 10歳代 20歳～ ★流行警報・注意報レベル基準値超過疾患★ 保健所名 宮崎市 都城 延岡 日南 小林 高鍋 高千穂 日向 中央 流行警報・注意報レベル基準値超過疾患 インフルエンザ(53.1) インフルエンザ(62.4) インフルエンザ(56.7) インフルエンザ(40.8)、感染性胃腸炎(20.3) インフルエンザ(59.2) インフルエンザ(37.5) インフルエンザ(25.5)、伝染性紅斑(2.0) インフルエンザ(40.7) インフルエンザ(41.0)、Ａ群溶血性レンサ球菌感染症(8.0) 2 ＊流行警報レベル開始基準値＊ ・インフルエンザ(30.0) ・感染性胃腸炎(20.0) ・Ａ群溶血性レンサ球菌咽頭炎(8.0) ・伝染性紅斑(2.0) ＊流行注意報レベル基準値＊ ・インフルエンザ(10.0) ★基幹定点からの報告★ ○無菌性髄膜炎：都城保健所管内で 1 例報告された。0 歳で原因病原体はＲＳウイルス。 ○感染性胃腸炎（ロタウイルス）：高鍋保健所管内で 2 例報告された。10 歳代・90 歳代各１例で、 原因病原体はロタウイルス群別不明。 全国第 4 週の発生動向 □ 全数報告の感染症（全国第 4 週） 1類 感 染 症 2類 感 染 症 3類 感 染 症 4類 感 染 症 報告なし 結核 細菌性赤痢 パラチフス Ａ型肝炎 レジオネラ症 アメーバ赤痢 クロイツフェルト・ヤコブ病 5類 感 染 症 侵襲性インフルエンザ菌感染症 水痘（入院例） バンコマイシン耐性腸球菌感染症 346 1 1 6 20 22 3 5 2 1 例 例 例 例 例 例 例 例 例 例 腸管出血性大腸菌感染症 つつが虫病 カルバペネム耐性腸内細菌感染症 劇症型溶血性レンサ球菌感染症 侵襲性髄膜炎菌感染症 梅毒 風しん 12 例 腸チフス 1 例 2 例 デング熱 1 例 12 3 1 21 1 例 例 例 例 例 急性脳炎 後天性免疫不全症候群 侵襲性肺炎球菌感染症 破傷風 薬剤耐性アシネトバクター感染症 6 7 39 5 2 例 例 例 例 例 □ 定点把握の対象となる 5 類感染症 定点医療機関あたりの患者報告総数は前週比 108％と増加した。今週増加した主な疾患はインフル エンザとＡ群溶血性レンサ球菌感染症で、減少した主な疾患は流行性耳下腺炎であった。 インフルエンザの報告数は 195,025 人(39.4)で、前週比 107％と増加した。宮崎県(86.1)、鹿児島 県(78.6)、山口県(75.1)からの報告が多く、年齢別では 5 歳未満が全体の約 19％、5～9 歳が 32％、 10～14 歳が 20％、15～19 歳が 4％、20～59 歳が 18％、60 歳以上が 7％を占めた。 Ａ群溶血性レンサ球菌感染症の報告数は 7,381 人(2.3)で、前週比 127％と増加した。島根県(5.5)、 石川県(5.3)、鳥取県(4.6)からの報告が多く、年齢別では 4～6 歳が全体の約 4 割を占めた。 3 宮崎県 感染症情報 疾病名 インフルエンザ 第4週 244 82 定点あたり 86.05 50.39 53.13 62.40 56.71 40.80 59.20 37.50 25.50 40.67 41.00 56 37 7 4 12 0 0 6 0 7 1 1.56 1.03 0.70 0.67 3.00 0.00 0.00 1.50 0.00 1.75 1.00 18 15 2 1 1 6 1 0 0 4 0 0.50 0.42 0.20 0.17 0.25 2.00 0.33 0.00 0.00 1.00 0.00 報告数 報告数 定点あたり 2 6 7 8 0.50 6.00 1.75 8.00 62 46 8 61 54 20 7 32 12 7.67 2.00 20.33 18.00 5.00 7.00 8.00 12.00 報告数 報告数 報告数 報告数 報告数 報告数 報告数 報告数 報告数 報告数 報告数 報告数 報告数 定点あたり 感染性胃腸炎 （ロタウイルス） 0 0.00 6.20 定点あたり クラミジア肺炎 7 2.33 302 定点あたり マイコプラズマ肺炎 11 2.75 8.39 定点あたり 無菌性髄膜炎 6 1.00 353 定点あたり 細菌性髄膜炎 15 1.50 9.81 定点あたり 流行性角結膜炎 62 1.72 報告数 定点あたり 急性出血性結膜炎 47 1.31 定点あたり 定点あたり 流行性耳下腺炎 中央 51 定点あたり ヘルパンギーナ 日向 225 定点あたり 百日咳 高千穂 296 定点あたり 突発性発しん 高鍋 204 定点あたり 伝染性紅斑 小林 397 定点あたり 手足口病 日南 624 定点あたり 水 痘 延岡 850 定点あたり 感染性胃腸炎 都城 2973 報告数 ﾚﾝｻ球菌咽頭炎 宮崎市 5077 感染症 Ａ群溶血性 第5週 2015年 第5週（1月26日～2月1日） 報告数 RSウイルス 咽頭結膜熱 （72定点医療機関 ） 報告数 定点あたり 43 26 5 2 11 1 0 2 0 2 3 1.19 0.72 0.50 0.33 2.75 0.33 0.00 0.50 0.00 0.50 3.00 5 10 1 3 0 0 0 0 0 6 0 0.14 0.28 0.10 0.50 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 1.50 0.00 0 2 0 0 0 0 0 0 2 0 0 0.00 0.06 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 2.00 0.00 0.00 32 31 11 5 4 4 2 4 0 1 0 0.89 0.86 1.10 0.83 1.00 1.33 0.67 1.00 0.00 0.25 0.00 0 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 0.03 0.10 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 3 2 1 0 0 0 0 1 0.08 0.06 0.10 0.00 0.00 0.00 0.00 0.25 0 0.00 0 0 0.00 0.00 5 8 2 1 4 0 1 0 0 0 0 0.14 0.22 0.20 0.17 1.00 0.00 0.33 0.00 0.00 0.00 0.00 0 0 0.00 0.00 0 0.00 0 0.00 0… … … … … … 0.00 … … … … … … … 14 14 14 0 0 … … … … … 2.33 2.33 4.67 0.00 0.00 … … … … … 0 0 0.00 0.00 0 0.00 0 1 0 0.00 0.14 0.00 0 0 0.00 0.00 1 0.00 0 0 0 0 0 0.00 0.00 0.00 0.00 0 0 0.00 0 2 0.00 0.29 0 0.00 0 0.00 0.00 0 1.00 0.00 0.00 0 0 0.00 0 0.00 0 0.00 0 0.00 0 0.00 … 0… 0… 0.00 … 0.00 … 0… 0 … 0.00 … 0.00 … 0 … 0 … 0.00 … 0.00 … 0 0 0 0 0 … 0 … 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 … 0.00 … 0 0 0 0 2 … 0 … 0.00 0.00 0.00 0.00 2.00 … 0.00 … 上段：報告数 下段：定点当り報告数 インフルエンザ定点：59、小児科定点：36（ インフルエンザ定点を兼ねる）、眼科定点：6、基幹定点：7 ●全数把握対象疾患累積報告数（2015年第1週～5週） 2類感染症 4類感染症 5類感染症 結 核 つつが虫病 急性脳炎 侵襲性ｲﾝﾌﾙｴﾝｻﾞ菌感染症 破傷風 21例(5) 3例 1例 1例 1例 クロイツフェルト・ヤコブ病 侵襲性肺炎球菌感染症 1例(1) 2例 劇症型溶血性ﾚﾝｻ球菌感染症 播種性クリプトコックス症 1例 1例(1) ( )内は今週届出分、再掲 4 インフルエンザ情報《県内第 5 週、全国第 4 週（再掲） 》 □ 県内第 5 週インフルエンザ発生動向 2015 年 1 月 26 日～2 月 1 日までの 1 週間で 2,973 人（定点あたり 50.4）の報告があり、前週の約 0.6 倍に減少した（図 1） 。例年同時期の定点あたり平均値（42.7）の約 1.2 倍であった。保健所別報 告数を（図 2）、年齢群別報告数の割合の推移を（図 3）に示す。 120（図 1） インフルエンザ 発生状況 定150 点120 あ 90 た 流行警報開始基準値 り 60 定点あたり 30.0 報 30 告 数 0 定 点100 あ 80 た り 60 報 告 40 数 20 (図 2)インフルエンザ保健所別推移(第 3～5 週) 59.2 53.1 62.4 56.7 40.8 37.5 25.5 40.7 41.0 0 36 41 46 51 4 9 14 19 24 29 34（週） 2009/2010年 2010/2011年 2011/2012年 2012/2013年 2013/2014年 （前シーズン） 2014/2015年 （今シーズン） 3週（先々週） 4週（先週） 5週（今週） （図 3）年齢群別割合の推移(第 1～5 週) 1週 1,504人 19% 2週 4,509人 24% 3週 5,875人 25% 4週 5,077人 5週 2,973人 5歳未満 21% 23% 25% 5～9歳 13% 24% 30% 31% 7% 35% 13% 5% 10～14歳 26% 17% 19% 31% 18% 15～19歳 5% 4% 4% 4% 20～59歳 8% 18% 6% 16% 7% 15% 7% 60歳以上 保健所別インフルエンザ警報・注意報レベル状況 第 1～5 週 定点あたり 報告数 30 10 1週 （県全体 25.5） 2週 （県全体 76.4） 3週 （県全体 99.6） 5週 4週 （県全体 50.4） （県全体 86.1） □ 全国第 4 週インフルエンザ発生動向 2015 年 1 月 19 日～1 月 25 日までの 1 週間で 195,025 人（39.4）の報告があり前週比 107％と増 加した。宮崎県（86.1） 、鹿児島県（78.6） 、山口県（75.1）からの報告が多く、36 県で流行警報レベ ル開始基準値（30.0）を超えている。年齢別では、5 歳未満が全体の 19％、5～9 歳が 32％、10～14 歳が 20％、15～19 歳が 4％、20 歳代～50 歳代が 18％、60 歳以上が 7％を占めた。
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