データベース工学 試験問題 2015 年 2 月 5 日(木) 13:00 – 14:30 [1] 次の図は、ある中古車販売業者が販売情報を管理するためのデータベースを構築しようとした際に作成した実体 関連図である。この実体関連図から導出されるリレーションスキーマを記せ。 製造年 車台番号 車名 (1, 1) 自動車 (0, N) 製造 販売年月日 (0, N) 会社名 販売額 販売 顧客番号 (0, N) 所在地 メーカー 氏名 電話番号 顧客 [2] ある通信販売会社が顧客からの注文を管理するためのリレーションスキーマとして以下のスキーマを考えた。 注文(注文番号, 注文年月日, 顧客番号, 顧客名) 注文明細(注文番号, 商品番号, 商品名, 単価, 数量) 例えば、ある顧客が 2 つの商品を一度に注文した場合、スキーマ「注文」には (1001, ’2015-02-05’, 8001, ’阪大太郎’) 同一の顧客が同一年月 日に複数の注文を行う こともあると想定 といったタプルが挿入され、スキーマ「注文明細」には (1001, 5010, ’32 インチテレビ’, 59800, 1) (1001, 8155, ’400L 冷蔵庫’, 128000, 1) といったタプルが挿入されることになる。なお、商品番号は一意であるが、商品名は一意でないものとする。 (1) 上記のスキーマ「注文」および「注文明細」の候補キーを、それぞれ示せ。 (2) 上記のスキーマ「注文」および「注文明細」で成立する関数従属性のうち、左辺が候補キーでないものを、 「X→A」の形で列挙せよ。(A は単一属性とする。 ) (3) 上記のスキーマ「注文」および「注文明細」を第三正規形まで正規化したリレーションスキーマを示せ。 [3] ある大学で教員の発表論文を管理するための以下のようなリレーションスキーマを考える。 教員(教員 ID, 氏名, 部局 ID) 部局(部局 ID, 部局名) 論文(教員 ID, 論文種別, 論文名, 掲載誌名, 発行年) 以下の問合せを SQL で記述せよ。ただし、論文数を求める際は延べ数とする。つまり、1つの論文を2名の教員 が共同執筆している場合は、2件と数えるものとする。 (1) 「阪大太郎」の発表論文の論文名、掲載誌名、発行年の一覧を、発行年の降順に求める問合せ。 (2) 「工学研究科」に所属する教員が 2014 年に発表した論文の総数を求める問合せ。 (3) 教員毎の発表論文数一覧(教員名と発表論文数を出力)を、発表論文数が多い順(降順)に求める問 合せ。 (4) 2014 年の発表論文数が1つもない教員の氏名と部局名の一覧を求める問合せ。 裏へ続く [4] 空欄を埋めよ。 データベース管理システムで用いられるファイル編成のうち、キー値を指定したレコード検索が最も高速に 処理できるファイル編成は ( a ) である。また、キー以外のフィールド(属性)の値を指定した検索や 範囲検索を高速化するためには、そのフィールドを索引属性とする ( d c ) な ) に変換する処理が行われる。 データベース管理システムでの障害回復では、( としては、( ) を生成し付加すればよい。 データベース管理システムでの問合せ最適化機構では、処理すべき SQL から、短時間で ( ( b f ) 方式、( g e ) 方式、( h ) を使った方式が用いられることが多い。その方式 ) 方式がある。 トランザクションの特性の一つに、データベース処理の基本単位はトランザクションである、という特性が ある。この特性を ( i ) と呼ぶ。また、いったんコミットしたトランザクションの実行結果は、障害が 発生したとしても消滅してはならない、という特性は、( j ) と呼ばれる。 [5] 同時実行制御について、以下のスケジュールの先行グラフを示し、競合直列可能かどうかを判定せよ。ただし、 Ri (X), Wi (X) はそれぞれトランザクション Ti によるデータ項目 X に対する読み取り操作、書き込み操作を表す ものとする。 R1(A) R2(B) W2(B) R1(B) W1(A) R3(A) R3(C) W3(A) W1(B) W2(C) [6] 1次の B 木で編成されたレコード群が、以下のような状態でノード(ページ)に配置されているとする。図中の 数値はレコードのキー値である。 33 52 20 12 17 21 38 44 35 41 60 46 48 55 69 この状態の B 木に、以下の操作を行った後の状態を図示せよ。 (それぞれ、上の図の状態に対する操作とする。 (a)から(d)の操作を連続して行うのではないことに注意。 ) (a) キー値が 18 のレコードを追加 (b) キー値が 50 のレコードを追加 (c) キー値が 21 のレコードを削除 (d) キー値が 52 のレコードを削除 [7] この講義の感想を3行以上書け。
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