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桂高校校舎への思い出作文
優秀賞
「思い出をありがとう」
3年3組
藤本夏実
三年前の春、私は新しいピカピカの制服を着て、この桂高校に入学しました。小中学校
と一学年一クラスという田舎の小さな学校から、急に高校という大きな所に通うのは不安
でいっぱいでした。そんな不安と期待を抱えながら、私の桂高校での三年間は始まりまし
た。
入学前、私の中では「桂高校」というと勉強も部活動も一所懸命に取り組む文武両道の
学校、そして何より校舎がとても古い学校というイメージがありました。入学してから初
めは、この校舎が好きではありませんでした。しかし、毎日生活していくうちにそんなこ
とを気にすることもなくなり、だんだん好きになっていきました。
その桂高校の中で、私が好きだった場所の一つは「機材室」です。機材室といっても、
どんなところか知らない人や入ることのない人も多いでしょう。しかし、私は放送部に入
部してから毎日利用するようになりました。部活動の番組制作で使用する機材や撮影に使
う機材などが多くあります。そして、それだけではなく今までの放送部の先輩方が受け継
ぎ使ってきた物もあり、歴史や思い出が沢山詰まっている場所でもあります。私もこの場
所で三年間活動をしてきました。みんなで声を合わせた発声練習、朝早くから夜遅くまで
打ち込んだ番組制作、番組が完成して喜んだこと、失敗して怒られたことなど、この場所
で多くの時間を費やし色々な出来事がありました。今では引退してしまい、機材室に足を
運ぶことは少なくなりましたが、時々行ってみると部活動をしていたあの頃に帰った気分
になります。私にとって機材室は部活動の思い出が沢山詰まった思い出の場所、そしてと
ても落ち着く場所、三年間の青春の場所です。
しかし桂高校の校舎は、私たちの卒業と共になくなってしまいます。卒業してから帰る
場所がなくなってしまうのは本当に寂しいです。入学したばかりの頃は、古くて好きでは
なかったこの校舎も、今では大好きです。桂の校舎はなくなってしまっても、桂高校で過
ごしたという思い出、桂高校での青春の思い出は、卒業生全員の心の中に残り続けると思
います。
私は、この校舎から卒業することができて本当に幸せです。私は、桂高校が大好きです。
たくさんの思い出をありがとう、桂高校。
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