〔週〕ARI 週間投資レポート

審査済A
《審査番号A15- 295
(平成27年2月6日)
(20150209 号)
》
週間投資レポート
極端なリスク回避志向に転換点が近づく…!?
≪フォーカス≫
株式市場は辛抱を強いられる展開が続いている。米第4四半期GDP成長率、ISM製造業指数は下振れ
し、12 月の小売売上高や耐久財受注が前月比マイナスとなる一方、ISM非製造業指数や消費者信頼感指
数は上昇、1月の自動車販売が2桁増と強弱が入り混じるが、米国景気の拡大基調に変化はない。
欧州では、ユーロ安を受けた1月のマークイットPMIが6カ月振りの高水準となり、景況感にやや明るさが
見えつつある。ユーロ加盟国、ECBとギリシャの債務を巡る駆け引きが今後も短期筋の売り材料に用いら
れ、相場の攪乱要因として残るだろうが、その影響度は徐々に薄らいでいくと見られる。
また、経済減速への対応が注目されていた中国が追加金融緩和を実施した。この措置は昨年と違って今
年は政府が景気を下支えする意思を明確に示したものと見られている。中国経済が7%前後の成長を維持
できるということになれば、周辺のアジア各国や世界経済にプラスの材料となってくるだろう。
一方、国内では企業業績の改善を映して 12 月の実質賃金のマイナス幅が大幅に縮小、現金給与総額は
10 カ月連続の増加となった。佳境に入った第3四半期決算では円安を追い風に大幅増益、通期見通しの上
方修正という企業が数多く見られる。日経新聞の上場企業調査(対象 300 社・回答 236 社)では、回答の3割
に相当する企業が 2015 年度2ケタ経常増益を見込んでいるという。こうした状況を背景に、昨年を上回る賃
金上昇や設備投資の増加が実現すれば、消費増税で減速した景気の回復が加速するだろう。
さて、原油先物市場に底入れ感が台頭し、為替市場ではユーロ売りに一巡感が出始めている。国内の長
期金利の反転も注目される。極端なリスク回避志向に歯止めが掛かりつつあるように見えるのだが…!?
(石飛)
《経済・産業スケジュール》
国内主要経済指標等
12月・14年国際収支
海外主要経済指標等
G20 財務相・中央銀行総裁会議(イスタンブール、~10 日)
9(月) 1月消費者動向調査
1月景気ウォッチャー調査
12月第3次産業活動指数
10(火) 1月マネーストック
2月ESPフォーキャスト調査
11(水) 建国記念日
中国1月消費者物価指数
中国1月工業生産者出荷価格指数
米12月卸売売上高・卸売在庫
米1月財政収支
1月企業物価指数
米1月小売売上高
12月機械受注統計
《イベント》
シカゴ自動車ショー(~22日)
12(木) 1月都心オフィス空室率
《新規上場》
KeePer技研
1月発受電電力量
13(金)
ユーロ圏10-12月期国内総生産(GDP)
ドイツ10-12月期国内総生産(GDP)
米1月輸出入物価指数
米2月ミシガン大学消費者信頼指数
エース経済研究所
―当資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を最終ページ
―当資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を最終ページ
に記載しています。ご確認の程、よろしくお願い致します。-
に記載しています。ご確認の程、よろしくお願い致します。-
週間投資レポート(20150209 号)
≪Imadas 100 社ポジション≫
予約(ウリ)・ウリ・判断(ウリ)ゾーンの銘柄数は先週の 63 社から 77 社に増加し、売り優勢の状態
が継続している。また、日経平均(日足ベース)も、直近ではボリンジャーバンドの+1σが上値
抵抗線として作用しており、上値では利益確定の売りが出やすい状況にあると見られる。
( イ マ ダ ス )
Imadas(株価天気図)による
《①調整ゾーン》
人
気
度
・
大
衆
心
理
の
推
移
Imadas
100社ポジション
《②判断(カイ)ゾーン》
(データ日
2/5
週中間値 )
《④判断 (ウリ) ゾーン》
《③過熱ゾーン》
《判断ゾーン》
追撃カイや
追撃ウリ、
STC(fast)
もしくは見送り
など個別の
判断を要する
STC(slow)
●
●
●
●
●
●
週ベース
週ベース
2月5日 終値ベース
NYダウ・ナスダック
日経平均
為替(円/ドルレート)
指
標
A〔予約(カイ)〕
A〔カ イ〕
(0社)
〔判断 (カイ) 〕
(0社)
A〔予約 (ウリ) 〕
(17社)
5201
8028
8267
4755
(7社)
旭硝子
Fマート
イオン
楽 天
4502
3436
6976
6758
9437
9104
4523
80%
7267 ホンダ
4901 富士フイルム
3405 クラレ
B〔カ イ〕
《20~80%でのGクロス銘柄》
(2社)
B〔予約 (カイ) 〕
《20~80%でFast上向き転換》
(4社)
5713
6302
8306
4689
6762 TDK
6952 カシオ
住友鉱
住友重
三菱UFJ
ヤフー
A〔ウ リ〕
(7社)
武 田
SUMCO
太陽誘電
ソニー
NTTドコモ
商船三井
エーザイ
3402
6135
8113
5108
9020
7012
6367
富士通
三菱商
国際帝石
住阪セメ
7832
8031
8002
8591
9843
バンナムHD
三井物
丸 紅
オリックス
ニトリHD
(62社)
東 レ
牧野フ
ユニチャーム
ブリヂストン
JR東日本
川 重
ダイキン
B〔ウ リ〕
60%
6702
8058
1605
5232
《80~20%でのDクロス銘柄》
(1社)
《80~20%でFast下向き転換》
(0社)
5802 住友電
B〔予約 (ウリ)〕
40%
《かつ13週移動が上向き》
《かつ13週移動が下向き》
20%
2121 ミクシィ
《かつ13週移動が上向き》
《かつ13週移動が下向き》
4004
7011
1812
8604
6301
8802
7261
8316
7974
20% 5333
6701
9984
8801
5233
6753
3765
指
標
〔判断(ウリ)〕
昭電工
三菱重
鹿 島
野村HD
コマツ
菱地所
マツダ
三井住友
任天堂
ガイシ
NEC
ソフトバンク
三井不
太平洋セメ
シャープ
ガンホー
6988
7203
1801
6479
4114
9101
6594
9433
1570
4503
5411
6981
9983
8035
6857
9735
2802
4063
7751
1803
7013
7270
1802
6963
7259
7269
6954
6501
1925
8697
6506
6902
6971
7201
5401
8411
8750
7733
4902
6305
7731
7752
6502
8830
6752
6503
STC高
日東電
トヨタ
大成建
ミネベア
日触媒
郵 船
日電産
KDDI
日経レバ
アステラス薬
JFEHD
村田製
ファーストリテイ
東エレク
アドバンテ
セコム
味の素
信越化
キヤノン
清水建
IHI
富士重
大林組
ローム
アイシン精
スズキ
ファナック
日 立
大和ハウス
JPX
安川電
デンソー
京セラ
日産自
新日鉄住
みずほ
第一生命
オリンパス
コニカミノルタ
日立建
ニコン
リコー
東 芝
住友不
パナソニック
三菱電
60%
40%
STC低
【注意喚起】
なし
【ファイナンス】
なし
(注)B〔カイ〕発信銘柄の条件は修STC20~80%でGクロスかつ13週移動平均が上向き
(注)B〔ウリ〕発信銘柄の条件は修STC80~20%でDクロスかつ13週移動平均が下向き
◇
Imadas(株価天気図)による注目銘柄
B〔予約(カイ)〕
住友重(6302) B〔カイ〕 TDK(6762) 〔判断(カイ)〕 オリックス(8591)
エース経済研究所
―当資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を最終ページ
に記載しています。ご確認の程、よろしくお願い致します。-
週間投資レポート(20150209 号)
≪アナリストの注目銘柄≫
パシフィックネット(東M:3021)
15/5期
(予想)
前期比
(株価2月2日 504円、時価総額 26億円)
売上高
経常利益
当期利益
EPS
PER
42億円
3.1億円
1.7億円
33円
15倍
+4%
+1%
▲6%
PCやOA機器の買取・回収、データ消去後のリユースPCの販売などを手掛けている。
①15/5期第2Q(6-11月)は23%増収の22億36百万円、16%経常
増益の1億61百万円、純利益29%増の1億5百万円。12月11日の上方修正
値を利益面で上回った。
②通期計画を据え置き。下半期の経営環境が不透明であること、市場動向に合わ
せた投資の精査などが理由。今春に義務化が予定されているSIMロック解除
による中古モバイル機器での事業機会の拡大も期待できることから、上振れ余
地があると考える。 (和田)
住友重機械(東1:6302)
15/3期
(予想)
前期比
(株価2月2日 662円、時価総額 4068億円)
売上高
経常利益
当期利益
EPS
PER
6500億円
385億円
210億円
34.2円
19.4倍
+5.6%
+1.5%
+6.2%
変減速機、射出成形機などに強みを持つ総合機械メーカー。「中計2016」策定。
①15/3期第3Qは10%増収の4667億円、83%経常増益の344億円
と利益は上振れた模様。機械コンポーネント(内需、北米)、精密機械(射出
成形機)、建機、産業機械(タービン・ポンプ)、環境・プラント(ボイラ)
が大幅増益。船舶も大幅増収、赤字縮小。
②通期計画は据え置き。産機の低採算案件、中国建機工場の稼動率低下等がリス
ク要因だが、機械コンポや船舶の収益改善、環境・プラントの好調持続で上振
れ余地。 (石飛)
JR東海(東1:9022)
15/3期
(予想)
前期比
(株価2月2日 20175円、時価総額 4兆1560億円)
営業収益
経常利益
当期利益
EPS
PER
1.65兆円
3960億円
2680億円
1362円
14倍
▲0.1%
▲2%
+5%
中央リニア新幹線は品川駅、名古屋駅で着工。
①15/3期第3Qは微増収の1兆2528億円、2%経常増益の3812億円。
新幹線が順調な運輸業は2%増収の9778億円、営業微減益の4055億円。
流通は6%増収の1645億円、7%営業増益の63億円。不動産は9%営業
増益の130億円。
②第3Qの運輸収入は計画を86億円上回ったとしているが、通期計画は据え置
きとやや保守的。中央リニアは内諾を得たものを含めて数件の用地を取得。
(石飛)
エース経済研究所
―当資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を最終ページ
に記載しています。ご確認の程、よろしくお願い致します。-
週間投資レポート(20150209 号)
≪トピックスコーナー≫
経済対策で住宅エコポイント復活へ
住宅エコポイント制度が2年半ぶりに復活すると報じられています。14年4月の消費税増税
の影響で低迷している住宅市場をてこ入れするのが狙いで、新たに高効率給湯機(エコキュート、
エコジョーズ、エコフィール、エコウィル、ハイブリッド給湯機) 、節湯水栓を追加し、 住宅の新築やリフォ
ームの際に省エネ対応などにすると、最大で45万円分のポイントを受け取れるとしています。
こうした新制度により関連銘柄に注目が集まることも予想されます。
消費増税の影響で冷え込んだ住宅投資
住宅着工件数 出所:国土交通省
新設住宅総計
千戸
1400
1300
5年ぶりに前年実績を下回る
1200
89.2万戸
(前年比9%減)
1000
900
20
持 家
大きく落ち込む持家
2014年
1100
前年比
10
0
800
700
600
-10
500
400
2014年
300
28.5万戸
(前年比20%減)
200
100
-20
0
05
06
07
08
09
10
11
12
13
14
15
-30
05
06
07
08
09
10
11
12
13
14
15
15年の住宅市場テコ入れ策として、政府は14年度補正予算案に住宅エコポイントの復活を盛り込む
ポイントの発行対象
1 エコ住宅の新築
2 エコリフォーム
(工事内容)
次の①~⑤のいずれかに該当する新築住宅
①省エネ法のトップランナー基準相当の住宅
②一次エネルギー消費量等級5の住宅
③一次エネルギー消費量等級4の木造住宅
④断熱等性能等級4の木造住宅
⑤省エネルギー対策等級4の木造住宅
(工事内容)
次の①~③のいずれかの改修工事
①窓の断熱改修
②外壁、屋根・天井又は床の断熱改修
③設備エコ改修工事
(エコ住宅設備※を3種類以上設置する工事)
申請には、基準を満たすことを証明する登録住宅性能
評価機関等の第三者評価が必要
3 完成済購入タイプ
完成済みのエコ新築住宅
(基準はエコ住宅の新築と同じ)
+
これらに併せて行う以下の工事
・バリアフリー改修(手すり設置、段差解消、廊下幅等拡張)
・エコ住宅設備(2種類以下)
・リフォーム瑕疵保険への加入
・耐震改修工事
また、既存住宅購入後のリフォームは、ポイント加算
※(太陽熱利用システム、節水トイレ、太陽熱利用システム、高断熱浴槽、
節水型トイレ、高効率給湯機、節湯水栓など)
【主な関連銘柄】
1 エコ住宅の新設等 1戸あたり300,000ポイント
2 エコリフォーム(300、000ポイントを上限)
※耐震改修を行う場合は、300、000ポイントの上限とは別にポイントが加算されます。
内窓設置
大(2.8㎡以上)
中(1.6㎡以上2.8㎡未満) 小(0.2㎡以上1.6㎡未満)
窓の
外窓交換
20,000ポイント
14,000ポイント
8,000ポイント
断熱
大(1.4㎡以上)
中(0.8㎡以上1.4㎡未満) 小(0.1㎡以上0.8㎡未満)
改修
ガラス交換
8,000ポイント
5,000ポイント
3,000ポイント
外壁、屋根、天井、
床の断熱改修
外壁
120,000ポイント
(60,000ポイント)
屋根・天井
36,000ポイント
(18,000ポイント)
床
60,000ポイント
(30,000ポイント)
※下段カッコは部分改修の場合の発行ポイント数を示す。
エコ住宅設備の設置
バリアフリー改修
(60,000ポイント上限)
太陽熱利用システム
24,000ポイント
高効率給湯機
24,000ポイント
手すりの設置
6,000ポイント
節水型トイレ
24,000ポイント
節水水栓
3,000ポイント
段差解消
6,000ポイント
高断熱浴槽
24,000ポイント
○主な住宅メーカー
MISAWA(1722)、 住友林業(1911)、
大和ハウス(1925)、積水ハウス(1928)、
旭化成(3407)、 積水化学(4204) ○主な住宅設備・リフォーム関連
エ デ ィ オ ン ( 2730 ) 、 旭 化 成 ( 3407 ) 、
セントラル硝子(4044)、大日塗(4611)、
TOTO ( 5332 ) 、 板 硝 子 ( 5202 ) 、
三和HD(5929)、LIXILグループ(5938)、
不 二 サ ッ シ (5940 ) 、 ノ ー リ ツ ( 5943 ) 、
廊下幅等の拡張
30,000ポイント
リ ン ナ イ ( 5947 ) 、 ト ー ソ ー ( 5956 ) 、
ハ ゚ナ ソ ニ ッ ク( 6752 ) 、 オ ー テ ゙ リッ ク (6889 ) 、
ア イ ナ ボ HD ( 7539 ) 、 ノ ダ ( 7879 ) 、
リフォーム瑕疵保険
への加入
11,000ポイント
耐震改修
150,000ポイント
大 建 工 ( 7905 ) 、 ク リ ナ ッ プ ( 7955 ) 、
タ カラ ス タン ( 7981) 、上 新電 (8173) 、
既存住宅購入加算
他のリフォーム対象工事による発行ポイント数の合計
ただし、100,000ポイントを上限とする
ヤマダ電(9831)
―当資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を最終ページ
に記載しています。ご確認の程、よろしくお願い致します。-
審査済 A
ACE Research Institute
金融商品取引法に基づく表示事項
■本資料をお客様にご提供する金融商品取引業者名等
商号等:
加入協会:
エース証券株式会社
金融商品取引業者
近畿財務局長(金商)第 6 号
日本証券業協会
指定紛争解決機関:
特定非営利活動法人 証券・金融商品あっせん相談センター
■手数料等及びリスクについて
●株式の売買には、約定代金に対して最大 1.242%の手数料(約定代金が 100 万円
以下の場合、最低手数料 2,700 円)(税込み)が必要となります。●株式は、株価の変
動により、損失を生じるおそれがあります。●上場有価証券等書面の内容をよくお読み
ください。●外国株式は、為替相場の変動等により、損失を生じるおそれがあります。●非上
場債券(国債、地方債、政府保証債、社債)を当社が相手方となりお買い付けいただ
く場合は、購入対価のみお支払いいただきます。●債券は、金利水準の変動等により
価格が上下し、損失を生じるおそれがあります。●外国債券は、為替相場の変動等に
より損失を生じるおそれがあります。●商品毎(投信・外債含む)に手数料等及びリス
クは異なりますので、上場有価証券等書面、当該商品等の契約締結前交付書面や目論
見書またはお客様向け資料をよくお読みください。
エース証券及びエース経済研究所(以下、ARI) 免責事項等
当資料により株式・債券・その他金融商品(投信・外債含む)等の勧誘を行うことがあ
ります。本資料で言及した銘柄や投資戦略は、投資に関するご経験や知識、財産の状況
及び投資目的が異なるすべてのお客様に、一律に適合するとは限りません。また、株式・
債券等の有価証券の投資には、「手数料等及びリスクについて」に記載のとおり、
損失を生じるおそれがあります。投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断で行
っていただきますようお願い致します。
本資料は、信頼できると考えられる情報に基づいて ARI が作成し、エース証券(以下、当
社)がお客様にご提供いたしますが、当社及び ARI は、ARI が基にした情報及びそれに
基づく要約または見解の正確性、完全性、適時性などを保証するものではありません。本
資料に記載された内容は、資料作成時点におけるものであり、予告なく変更することがあり
ます。
本資料を利用した結果、お客様に何らかの損害が発生した場合でも、当社及び ARI
は、何らの責任を負うものではありません。
※(著作権等)・・・本資料に関する一切の知的財産権は、原則として ARI に帰属しま
す。電子的または機械的な方法を問わず、いかなる目的であれ、本資料の無断転用、
複製等を行わないようお願い致します。
※ 尚、出所記載なき資料は各種資料より ARI 作成。