実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準

資料2
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈
の一部改正等について
平成27年2月4日
原 子 力 規 制 庁
1.溶接規格2012年版/2013年追補に関する技術評価書(案)等に対する意見募集
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012年版/2013年追補)」
(JSME
S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)及び日本機械学会「JSME 発電用原
子力設備規格 設計・建設規格(2012年版(2013年追補含む))
〈第Ⅰ編 軽水炉規
格〉(JSME S NC1-2012/2013)正誤表」(平成26年12月5日付け)に関する技術評価
書(案)について、任意の意見募集を実施した。
①意見募集の期間
②意見募集の方法
③御意見数
:平成26年12月18日~平成27年1月16日
:電子メール、郵送、FAX
:5通
意見に対する考え方については、別紙1のとおり。
なお、昨年12月17日の第46回原子力規制委員会において、意見募集と併せ
て行うとされた発電用原子炉設置者等に対し要請した設計・建設規格の正誤表によ
り訂正される規定の適用の有無の確認については、全ての発電用原子炉設置者等か
ら適用した事例がない旨の報告を受けている。
2.実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈の一部改正
(案)に対する意見募集
1.の技術評価等を踏まえた、実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に
関する規則の解釈の一部改正(案)について、行政手続法に基づく意見募集を実施
した。
①意見募集の期間
②意見募集の方法
③御意見数
:平成26年12月18日~平成27年1月16日
:電子メール、郵送、FAX
:29通
意見に対する考え方については、別紙2のとおり。
3.意見募集を踏まえた対応(案)
意見を踏まえ、以下について委員会決定をお願いしたい。
①日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書の策定(別紙3)
②日本機械学会「JSME 発電用原子力設備規格 設計・建設規格(2012 年版(2013
年追補含む))〈第Ⅰ編 軽水炉規格〉(JSME S NC1-2012/2013)正誤表」(平成
26 年 12 月 5 日付け)に関する技術評価書の策定(別紙4)
1
③実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(平成25
年6月19日付け原規技発第 1306194 号)の一部改正(別紙5)
また、上記解釈の一部改正を受け、以下のガイドを軽易な変更として改正するこ
ととする。
・発電用原子炉施設の溶接事業者検査に係る実用発電用原子炉の設置、運転等に
関する規則のガイド(平成25年6月19日付け原規技発第 13061922 号)
以上
2
日本機械学会「溶接規格 2012 年版/2013 年追補」に関する技術評価書(案)及び日本機械学会「設計・建設規格 2012 年版(2013 年追補含む)
〈第Ⅰ編 軽水炉規格〉
」の正誤表に関する技術評価書(案)に対する御意見とその考え方
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
考え方
1
「オーステナイトステンレス鋼の溶接材料におけるデルタフェライト量について
(3.2.2.2 項,14~15 頁)」
「“溶接金属の成分が A-7(オーステナイト系ステンレス鋼)に相当するものの溶接を
行う場合は,高温割れ防止の観点から溶着金属にデルタフェライトが適切量含まれる溶
接材料を使用する。”に読み替える。」との溶接規格に対する追加要件が付されている
が,下記ア)
,イ)に示すように内容的には既に溶接規格に反映されているので不要で
あり,削除すべきではないかと考える。
ア)
「溶接金属の A 区分は A(被覆アーク溶接)
,A0(裏当て金を用いない片側溶接)
,G
ア)「溶接金属」の区分が A-7 になるオーステナイ
(ガス溶接)に限定されており,溶加材・ウェルドインサート(R-7)
,心線(E-7) トステンレス鋼の溶接に加え、表 WP-309-1 に掲げ
を使用する溶接が適用外になっていることから,溶接金属だけでなく,溶加材,ウ
る溶接金属が A-7 に相当する溶加材・ウェルドイン
ェルドインサート,心線を含む必要がある。
」と記載されているが,下記に示すよう
サート(R-7)及び心線(E-7)を使用する溶接につ
に溶接規格は溶加材,ウェルドインサート,心線の場合も含めて規定しているので
いても溶着金属にデルタフェライトが適切量含ま
技術評価書(案)は溶接規格規定内容に関する誤解があるではないかと考える。
れる溶接材料を使用すべきであることを明確化し
①
表 WP-309-1「溶加材もしくはウェルドインサート又は心線の区分」では
たものです。
R-7/E-7 を“溶接金属の成分が表 WP-304-1 に掲げる A-7 に相当するもの”と
規定しているので「A-7 になるオーステナイト系ステンレス鋼の溶接を行う場
合」を規定しているものである。
②
「A,A0,G に限定されており・・・」と記載されているのは,表 WP-200-1「溶
表 WP-200-1 は溶接金属の区分が確認項目となるのは,A,A0,G の場合である
ことを規定しているのであって,A,A0,G の場合のみが表 WP-304-1「溶接金
1
(別紙1)
接方法別の確認項目」における「〇」の記載からではないか,と推測するが,
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
考え方
属の区分」の A-7 があるとの意味ではない。
イ)同様に「デルタフェライト量に関する言及がない。」と記載されているが,解説で
イ)規格本文にはデルタフェライト量に関する言及
は「デルタフェライト量は 5FN 以上が望ましい。」と明確に規定している。これは規
がないことから、技術基準の解釈の観点から明確に
格本文での「適切量」等の曖昧な表現を避けたものであり,適切であると考える。
するために、「適切量」と追記することとしたもの
です。
解説に関する技術評価の進め方については、
「解説
及び解説付録についても、記載内容を精査し、規格
本文における規定内容の技術基準規則への充足性
に関係する場合には、技術評価の対象とする。」と
しています(「溶接規格 2012 年版/2013 年追補版
の技術評価の進め方について(案)」
(第1回溶接規
格の技術評価に関する検討チーム会合、資料1))
。
御指摘の解説については、これにあてはまならな
いため、技術評価の対象外です。
2
「非破壊試験の実施時期(3.2.2.3 項,15 頁~20 頁)
」
1) N-1050,2050,3050,4050 では,
「“P-1 及び P-3 材の場合,母材成分から再熱割れの
おそれがないと確認された場合,非破壊試験を溶接後熱処理前に実施することがで
きる。“と読み替える。」という追加要件が付けられているが,下記に示すように
実際上は問題ないので追加要件は不要ではないか,と考える。
ア)P-1 材の場合:
1)ア)規格には提示された材料を用いる上での条件
追加要件の理由として,
「P-1 材の規格値から算出した PSR の値は表 7-2 に示す
等がなく、P-1 材については、再熱割れが発生する
ようにいずれも“-2”であり,再熱割れの可能性は極めて小さいが,Cr や Cu
可能性を否定できないことから、原案のとおりとし
などの成分が規定されていない材料(例えば SS400)は,PSR の値を規格値から
ます。
2
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
考え方
算出できない問題がある。」と記されているが,その記載からも明らかなよう
に PSR 値が 0 以上となるのは 2%以上の“Cr+Cu”が添加される場合に限られる。
然るに,JIS 規格上はそのような多量の“Cr+Cu”の添加は想定し難く,明ら
かに非現実的な想定である。(下記“補足-1”を参照方)
また,合金成分が規定されていない SS400 材を例に「必要に応じて規格値以外
の合金元素を添加してもよい。
」との JIS 規格の記載を適用して「“Cr+Cu”が
2%以上含まれる SS400 材」なる仮想的な材料を想定しているが,これまでの
経験上,そのような SS400 材が製造されるとは考え難く,これも非現実的な想
定である。
従って現実的の条件下において PSR 値が 0 以上となるとは考え難く,追加要件
は不要と判断する。
(補足-1)
JIS 規格材の炭素鋼(P-1 材)で Cr 及び Cu が添加されるものとしては,
(JSME
材料規格上ではノミネートされてはいないが)JIS G 3114「溶接構造用耐候性
熱間圧延鋼材」や JIS G 3125「高耐候性圧延鋼材」が挙げられるが,それら
の“Cu+Cr”量は下表に示すようにいずれも 2%未満であり 2%を超える
“Cr+Cu”の添加はあり得ない。
JIS G 3114
JIS G 3125
Cr
0.30~
0.50
0.25~
0.55
JIS 規格値 (%)
Cr+Cu
Mo
0.75~
-
1.25
0.30~1.25
0.55~
-
1.80
Cu
0.45~0.75
V
-
Nb
-
Ti
-
-
-
-
3
PSR
-1.25 ~
-0.75
-1.45 ~
-0.20
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
考え方
イ)P-3 材の場合:
イ)P-3 材については、材料の成分によっては、再
追加要件の理由として,
「P-3 の規格値から算出した PSR の値の平均は,表 7-3
熱割れが発生する可能性を否定できないことから、
に示すように 0 以下であるが,組成の範囲によっては,値が 0 以上となり,再
原案のとおりとします。
熱割れが発生する可能性がある。」と記されているが,計算上の PSR 値が“0”
一部の材料に限定するとの御意見については、「母
より大となるのは,下表に示すように「規格の合金成分が全て最大値になった
材成分から再熱割れのおそれがないと確認された
場合」との非現実的な想定であるため,現実的・工学的な判断を加えて評価し, 場合」との条件を付すことで対応可能と考えていま
追加要件を削除して良いものと考える。
す。
また,
「例え現実的にはありえないとしても,規制側の要求として確認を求め
る」とのことであれば,全ての P-3 材を対象にするのではなく SFVAF2,SFVQ2A,
SCMV1-1,SCMV1-2 材を対象とすれば十分ではないか,と考える。
SFVAF2
SFVQ2A
SCMV1-1
SCMV1-2
規格値
最大値
平均値
PSR が 0
の例
規格値
最大値
平均値
PSR が
0 の例
規格値
最大値
平均値
PSR が 0
の例
Cr
0.50~0.80
0.80
0.65
0.80
Cu
-
-
-
-
JIS 規格値 (%)
Mo
0.45~0.65
0.65
0.5
0.60
0.25~
0.45
0.45
0.35
0.40
-
0.55~0.70
-
-
-
0.7
0.625
0.65
0.46~0.85
-
0.85
0.75
0.80
-
-
-
0.40~
0.65
0.65
0.525
0.60
V
-
-
-
-
Nb
PSR
-
-
-
Ti
-
-
-
-
--0.6~0.1
最大 0.1
-0.35
0
0.05
以下
0.05
0.025
0.03
-
-
-0.6~0.3
-
-
-
-
-
-
最大 0.3
-0.15
0
-
-
-
-0.6~0.2
-
-
-
-
-
-
-
-
-
最大 0.2
-0.2
0
4
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
考え方
2)クラス 2,3 配管の規定である N-5060 及び N-7050 において,
「第 1 部において溶接
2)非破壊試験の実施時期を規定した N-6050 及び
部の非破壊試験を規定している表 N-X050-1 に RT 及び MT を規定しているものはな
N-7050 は、溶接部の区分ごとに要求される非破壊
く,第 1 部の本文規定と対応していないことから妥当と判断されない。
」との理由か
試験を規定した表 N-X050-1 と整合している必要が
ら,
「P-1 以外のもので放射線透過試験を行う溶接部に対して溶接後熱処理後に磁粉
あります。
探傷試験を行う場合は,溶接後熱処理前に放射線透過試験を実施できる。
」という規
定を適用対象外にする追加要件が付けられているが,当該項目は表 N-X050-1 で規定
試験を RT と規定しているものを対象に,PWHT 後に MT を行うとの条件を追加して溶
接後熱処理前に RT を実施することができるように規定したものである。このことか
ら表 N-X050-1 との相違を理由とした要件は削除すべきである。
なお,クラス 2,3 配管で表 N-X050-1 ではなく,本文の N-6050,N-7050 の文章中で
「P-1 以外のもので放射線透過試験を行う溶接部に対して溶接後熱処理後に磁粉探
傷試験を行う場合は,溶接後熱処理前に放射線透過試験を実施できる。
」と規定をし
ているのは,表 N-X050-1 で要求されている通常の非破壊試験とは異なる追加の磁粉
探傷試験を要求事項としていることから,表 N-X050-1 ではない箇所に記載した方が
望ましいと判断したためである。
3) 「溶接後にクラッド溶接が実施されるもの(クラス 1 容器,図 2 の①)について溶
3)P-1 材及び P-3 材については、再熱割れが発生す
接後熱処理後に MT(MT が不適当な場合 PT)を実施することが困難な場合,溶接後熱
る可能性を否定できないことから、原案のとおりと
処理前に実施することができるとすることは,当該溶接部に再熱割れの可能性が否
します。
定できないことから,中間溶接後熱処理前については妥当とは判断されない。
」と記
御意見の場合は、クラッド溶接前に溶接後熱処理及
載されているが,P-1 又は P-3 の突合せ溶接部の表面(①の表面)は,②のクラッド
び非破壊検査の実施を検討ください。
溶接により隠れてしまい内部の溶接部になり,物理的に,溶接後熱処理後に①の溶
5
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
考え方
接部の表面の MT(又は PT)を実施することができないため規定しているものであり,
この評価は削除すべきであると考える。
4) 溶接規格の規定内容を纏めると表 7-1 になるとしているが,溶接規格の規定内容を
4)表 7-1 は規定の変更点を、表 7-4 は非破壊試験の
正しく表していないため,修正すべきである。例えば,下表の記載では,
「中間溶接後
実施時期に関する評価結果を要約するために作成
熱処理がない溶接後熱処理の場合,全て,溶接後熱処理後に非破壊試験を実施しなけれ
したものですが、御指摘の溶接後熱処理について明
ばならない」のように読める誤った記載になっており(修正)表 7-1 のように修正すべ
確にし、以下のように修正します。
きである。表 7-4 も同様である。
表 7-1
(ⅰ)
母材
の
区分
P-1
(炭素
鋼)
6
非破壊試験
の対象部
非破壊
試験種
類
中間
溶接
後熱
処理
前
中間溶
接後熱
処理後
溶接後
熱
処理後
クラス 1 容
器の溶接部
全て
×
○
○
クラス 1 容
全て
○
○
○
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
考え方
器以外の溶
接部
P-3
(Mo
鋼)
全て
全て
×
○
○
非破壊試験の
対象部
非破
壊
試験
種類
中間
溶接
後熱
処理
前
中間溶
接後
熱処理
後
溶接後
熱
処理後
クラッド溶接
される溶接部
*1
の表面(ク
ラス 1 容器)
MT,PT
○
○
○
クラッド溶接
の表面 (クラ
ス 1,2 容器)
PT
○
○
○
○
○
○
(ⅱ)
母材
の区
分
P-1
P-3
P-1
以外
クラス 2,3 配
管及びクラス
3 相当管の溶
接部
RT+MT
*2
表 7-4
(ⅰ)
7
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
考え方
(修正)表 7-1 非破壊試験の実施時期に関する規定内容の変更点(N-1050(2)等)
(ⅰ)母材の区分、対象部に応じた溶接後熱処理前に実施可能な非破壊試験種類と試験時期
母材の区分
非破壊試験の対象部
非破壊試験種
類
溶接後熱処理前
溶接後熱処理後
P-1
(炭素鋼)
クラス 1 容器の溶接
部
全て
クラス 1 容器以外の
溶接部
全て
☓
(中間溶接後熱処理
前)
〇
〇
(中間溶接後熱処理
後)
〇
全て
全て
☓
(中間溶接後熱処理
前)
〇
(中間溶接後熱処理
後)
P-3
(Mo 鋼)
母材の区分
非破壊試験の対象部
非破壊試験種類
溶接後熱処理前
溶接後熱処理後
P-1
P-3
クラッド溶接される溶
接部*2 の表面 (クラス
1 容器)
MT 又は,PT
〇
〇
クラッド溶接の表面
(クラス 1,2 容器)
PT
クラス 2,3 配管及びクラ
ス 3 相当管の溶接部
RT
RT+MT*3
〇
〇
☓
〇 (RT)
母
材
区
分
P-1
P-3
〇
〇 (MT)
「溶接後熱処理の方法と保持時間」 (3.2.2.4 項,23~24 頁)
1)
「“(1)容器(管寄せを除く)については,溶接部の最大幅の両側にそれぞれ母
材の厚さの 3 倍以上の幅 (2)管寄せ又は管については,溶接部の最大幅の両側に
8
中間
溶接
後熱
処理
前
中間
溶接
後熱
処理
後
溶接後熱
処理後
クラス 1 容器の
溶接部
全て
×
○
○
クラス 1 容器以
外の溶接部
全て
○*1
○
○
全て
全て
×
○
○
非破壊試験の対
象部
非破
壊試
験種
類
中間
溶接
後熱
処理
前
中間
溶接
後熱
処理
後
溶接後熱
処理後
クラッド溶接さ
れる溶接部*2 の
表面(クラス 1
容器)
MT,PT
○*1
○
○
クラッド溶接の
表面(クラス 1,
2 容器)
PT
○
○
○
○→
×
○→
×
○
(ⅱ)
P-1
以
外
3
非破壊試験の対
象部
非破
壊試
験種
類
P-1
P-3
(ⅱ)上記の表によらず、溶接後熱処理前に試験実施可能な条件
P-1
以外
母
材
区
分
クラス 2,3 配管
及びクラス 3 相
当管の溶接部
RT+MT
*3
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
考え方
それぞれ開先幅の 3 倍以上で,かつ,余盛幅の 2 倍以上の幅”に読み替える。」と
いう追加要件が付けられているが,下記のア)~ウ)の理由より削除すべきと考え
る。
ア)下記に示す図 4 で文献データの図 4-2 を引用して残留応力を評価しているが, ア)御指摘のとおり、図 4 における「加熱幅」は「均
引用文献の図 4-2 の横軸の加熱幅は,均一温度加熱幅ではなく発熱体の寸法で
一温度加熱幅」の誤りです。これを踏まえ、以下の
ある。
(下記の同文献の抜粋資料参照)
とおり 3.2.2.4 溶接後熱処理の方法と保持時間
図 4 では「2012 年版の加熱幅 B は 39.4mm」として残留応力を評価しているが, (3) 1)②の記載及び図 4 を以下のとおり修正しま
39.4mm は均一温度幅の寸法であり発熱体寸法ではないことから,図 4-2 で
す。
「2012 年版の加熱幅 B は 39.4mm」として残留応力の程度を評価していること
は,明らかに文献データの誤適用である。図 4-2 を適用して残留応力低減の程
「局部溶接後熱処理の加熱範囲の変更範囲に関
度を評価するのであれば,2012 年版の加熱幅 B は 39.4mm ではなく,均一温度
し、変更に伴う残留応力低減について、技術的根
幅が 39.4mm となる場合の発熱体寸法(加熱幅 B)を求めて評価するように修
拠の説明を求めたところ、文献[3]が提示された。
正すべきである。なお,同文献に記載されている加熱幅 B と外面均一温度幅
しかし、同文献からは、2007 年版に規定されて
Bu の関係式より均一温度幅 39.4mm を発熱体(加熱幅)B 寸法に補正すると約
いる加熱幅と、2012 年版に規定されている加熱
100mm 程度になると考えられるので,図-4 に記載されている残留応力評価よ
幅とでは残留応力に有意な違いがあり、この違い
り,はるかに大きい残留応力低減効果があると考えられる。
による影響がないことを評価できないため 2007
年版を適用する。
」
① 技術評価書(案)の記載の抜粋
9
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
考え方
図4
②[3]文献の抜粋資料
イ)技術評価書(案)では,
「第 4 部解説において局部熱処理の場合の残留応力低
10
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
考え方
減程度を炉内熱処理と同程度にする必要がある場合,JIS Z 3700 の規定による
加熱範囲を推奨しており,本文において規定されている加熱範囲では不十分で
あることを示唆している。
」と記載しているが,解説記載の趣旨は,均一温度
加熱幅が「母材の厚さ又は 50mm のいずれか小さい方以上」であれば,実用上
イ)技術評価書(案)では、「不十分であると示唆
は問題とならない程度の残留応力低減効果が得られると考えられるものの,製
している」と記載しています。
品特有の特殊な使用環境等より残留応力の低減効果を炉内熱処理と同程度に
まで低くする必要がある場合の注意喚起を記載している,とのものであり残留
応力低減程度が不十分であると記載しているものではない。
ウ)
「容器の場合は,母材の厚さの 3 倍以上。管の場合は,開先幅の 3 倍以上。」と
いう加熱範囲の規定は,約 40 年前の ASME Sec.Ⅰで規定されていた加熱範囲
を参考にして規定化されたものであるが,当時の ASME Sec.Ⅰでは均一温度範
囲と発熱体加熱幅の区別がなされていなかったので「容器の場合は,母材の厚
さの 3 倍以上。管の場合は,開先幅の 3 倍以上。
」は,均一温度範囲ではなく
ウ)技術評価書(案)において付した条件は、溶接
発熱体加熱幅を規定したものであったと考えられる。従って,数十年前に廃止
規格 2007 年版の規定に読み替えるものです。
された ASME Sec.Ⅰで規定されていた「容器の場合は,母材の厚さの 3 倍以上。
管の場合は,開先幅の 3 倍以上。」との「加熱範囲」を規制要求として適用す
るのであれば,
「容器の場合は,母材の厚さの 3 倍以上。管の場合は,開先幅
の 3 倍以上。
」を均一温度加熱幅であるかのように運用するのではなく,起源
となった約 40 年前の ASME Sec.Ⅰと同様に発熱体加熱幅を意味することを明
確化した上で適用すべきであると考える。
仮に『均一温度範囲をより保守的に「容器の場合は,母材の厚さの 3 倍以上。
管の場合は,開先幅の 3 倍以上。」とする』との考え方であるとすれば,それ
11
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
考え方
は根拠となった元々の ASME Sec.Ⅰの規定を歪めて適用することになるため不
適切である。
2)
フェライト系ステンレス鋼の冷却速度の追加に関する評価で,
「なお,2007 年版が
適用された既設若しくは建設中の設備については,本体の溶接後熱処理の際に同時
に熱処理された機械試験板により,溶接部の靭性が確認されていることから,技術
基準規則に適合していると判断しても支障ないと考えられる。
」と記載されている
が,発電用原子力設備機器では,過去にフェライト系ステンレス鋼の溶接後熱処理
2) 技術評価書(案)のなお書は、
「フェライト系ステ
が行われたことは無いことから,機械試験板が作成されたことも無い。改訂により
ンレス鋼が使用されていても」という趣旨であるこ
既設のプラントや建設中の設備が影響を受けるものではないが,2007 年版が適用さ
とから、御意見を踏まえ、
「なお、フェライト系ス
れた既設又は建設中の設備でフェライト系ステンレス鋼の溶接後熱処理が行われ, テンレス鋼が使用された場合においても、2007 年
機械試験板が作成されているかのような,誤解を与える追記は削除した方が良いと
版が適用された既設若しくは・・・」と修正します。
考える。
4
「3.2.2.5 溶接後熱処理を要しないもの」 (3.2.2.5 項,29 頁)
1)P-1 材のクラッド溶接部の評価において,
「P-1 材の炭素当量は 0.6 を超えるもの(例
1)御意見を踏まえ、
「P-1 材の炭素当量は 0.6 を超
えば SB480)がある。
」と記載されているが,
「炭素当量が 0.6」の根拠が示されてい
える可能性(例えば SB480)が否定できない(炭素
ない。SB480 で炭素当量に影響するそれぞれの化学成分の最大値を組み合わせて計算
当量が大きければ、最高硬さが大きくなる(図 7
した数字ではないかと推測するが,それぞれの化学成分が最大値になるということ
参照)。
)。」と修正します。
は,実際的にはあり得ないことと判断する。従って,クラッド溶接が行われる材料
において「実際に炭素量が 0.6 以上になる P-1 材が多数存在する」かのような誤解
を与える記載は削除した方が良いと考える。
2)
「文献(4)
(5)の例は,被覆アーク溶接法で 100mm 長さの単一ビード直下の冷却速
12
2)御指摘の内容を意図して記載したものではあり
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
考え方
度測定結果であり,多パス盛りによる熱影響部の重畳データは含まれていない限定
ません。
された条件の結果である。
」と記載されているが,多パス盛の場合の方が,テンパー
効果によりシングルビードの場合の硬さより軟化すると考えられることから,
「シン
グルビードより多パス盛の方が熱影響部の硬さは高くなる。
」という意味で記載して
いるのであれば,技術的な観点から誤りと考えられるため,修正すべきと考える。
3)“「1.クラス 1 機器」であって「母材の区分」が P-1 の欄に示す「溶接部の区分」
が「5.クラッド溶接」について,
「母材の炭素・クロム含有量」の項における「C≦
0.30」を「C≦0.25」に,
「母材の厚さ」が「T≦38」の欄の「予熱温度」の項におけ
る「40℃以上」を「100℃以上」に読み替える。“ という追加要件が付けられてい
3)溶接規格 2007 年版における P-1 材のクラス 1 容
器に係る溶接部の区分は、以下のとおりです。
1.クラス 1 容器の溶接部(2.および 3.に掲げる
ものを除く)
るのは,
「P-1,容器,1.すべての溶接部(2.3.及び 5.に掲げるものを除く。)
,溶接
2.クラス 1 容器のすみ肉溶接部
部の厚さ 16mm 以下の場合,C≦0.25,予熱温度 100℃以上」と規定されているものを
3.クラス 1 容器の管台の継手区分 B および継手区
クラッド溶接に準用していると考えられるが,
「P-1, 容器, 3.管台の継手区分 B
分 C の溶接部であって、突合せ溶接またはソ
又は継手区分 C の突合せ溶接部 及び P-1,管,4.すべての溶接部,T≦38,溶接部
ケット溶接によるもの
の厚さ 19mm 以下の場合,炭素量,予熱温度は「-」である。
「P-1, 容器, 3.管台
クラッド溶接は 1.に該当することから、1.の条件
の継手区分 B 又は継手区分 C の突合せ溶接部及び P-1,管,4.すべての溶接部,T
を準用すべきであると判断しました。
≦38,溶接部の厚さ 19mm 以下の場合」と比較すると,クラッド溶接で T≦38 の場合
に「C≦0.30」
「予熱温度 40℃以上」とすることは条件が強化されている。なぜ,
「P-1,
容器,1.すべての溶接部(2.3.及び 5.に掲げるものを除く。
)
, 溶接部の厚さ 16mm
以下の場合の C≦0.25,予熱温度 100℃以上」を準用しなければならないか?につい
て技術的根拠を説明すべきである。従って,
「P-1,容器,1.すべての溶接部(2.3.
及び 5.に掲げるものを除く。
), 溶接部の厚さ 16mm 以下の場合の C≦0.25,予熱温
度 100℃以上」の場合ではなく,
「P-1, 容器, 3.管台の継手区分 B 又は継手区分 C
13
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
考え方
の突合せ溶接部及び P-1,管,4.すべての溶接部,T≦38,溶接部の厚さ 19mm 以下
の場合」の準用で十分ではないか,と判断する。
5
「破壊靭性質試験及び再試験」 (3.2.2.9 項 37 頁)
設計・建設規格ではマルテンサイト系ステンレス鋼の規定があるため,溶接規格のクラ
マルテンサイト系ステンレス鋼を用いてクラス 1
ス 1 容器の破壊靭性試験の規定にマルテンサイト系ステンレス鋼を追加するという追加
容器が製作される可能性を規格上では否定できな
要件が付けられているが,設計・建設規格の破壊靭性試験規定は,素材を対象としたも
いことから、原案のとおりとします。
のでありマルテンサイト系スレンレス鋼が使用されるケース(ボルト材等)もあり得る
が,溶接規格の破壊靭性試験規定は,機械試験板が要求される溶接部に対して規定され
ているものであり,クラス 1 容器本体がマルテンサイト系スレンレス鋼で製作された実
績はなく,将来的にも考え難い。従って,単に設計・建設規格と合わせることをと目的
とした追加要件は削除した方が良いと考える。
6
「3.2.2.10 耐圧試験」 (3.2.2.10 項,
42~43 頁)
“耐圧代替非破壊試験に係わる規定の評価で「ラグ,ブラケット,強め材,控え,強め
溶接部ごとに要求される非破壊試験を規定した表
輪等であって,重要なものを取付ける溶接部」の耐圧代替非破壊試験の項における放射
N-X050-1 は、溶接部ごとに要求される耐圧代替非
線透過試験及び超音波探傷試験の欄について「-」を「〇」と読み替える。“との追加
破壊試験を規定した表 N-X130-2 と整合している必
要件が付けられているが,同溶接部は,すみ肉溶接がある溶接部であることから,耐圧
要があることから、原案のとおりとします。
代替非破壊試験で RT,UT が行われることは,実質的には,あり得ないことから「-」
と規定しているものである。単に表 N-X050-1「溶接部の非破壊試験」の代替試験の項
の記載と整合させることをと目的とした追加要件は削除した方が良いと考える。
7
(技術評価該当書箇所:溶接規格 第4部 解説 N-1130(6) )
N-1130 は、規定の圧力による耐圧試験が困難な場
5)の耐圧代替非破壊試験の作業手順のうち、「可能な限り高い圧力での加圧(加圧が困
合、可能な限り高い圧力で試験を行うことを求めて
難な場合は省略しても良い。
)
」の「加圧が困難な場合は省略しても良い。
」
、及び同解説
います。
「加圧が困難な場合は省略しても良い」は
14
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
考え方
N-1130(6)の「なお、可能な限り高い圧力での耐圧試験が困難であるために、
(中略)と
試験を行わなくてよいことを規定しており、解説に
しても良い。
」は適用除外とする。
記載する内容としては不適切と判断しましたので、
(技術評価書に対する意見)
原案のとおりとします。
発電所の設備には構造的に加圧することが困難な設備もあり、設計・建設規格 2012 年
版 PHT-6010 においても耐圧試験の代替が認められている。
また、本技術評価書においても「本文に無い緩和規定(困難な場合は加圧を省略しても
良い)を定めており、また、同項にはこの場合の説明が記載されているが、本文に記載
すべき内容で解説に記載する内容としては不適切と判断する。
」との見解が示されてい
ることから、技術的なものではなく溶接規格の構成上の問題である。
従って、本技術評価書においては、他の技術評価項目と同様、読み替えにて対応すべき
であり、日本機械学会による溶接規格が改定されるまでは、 N-1130 耐圧試験(2)
で規定する「可能な限り高い圧力での加圧」は「可能な限り高い圧力での加圧(加圧が
困難な場合は省略しても良い。
)
」と読み替えると付記すべきである。
8
3.2.2.10 耐圧試験
同上
(3)技術評価の結果
2)耐圧代替非破壊試験に係わる規定(43 頁)
“第 4 部 解説 N-1130(6)5)の耐圧代替非破壊試験の作業手順のうち,「可能な
限り高い圧力での加圧(加圧が困難な場合は省略しても良い。
)
」の「加圧が困難な
場合は省略しても良い。
」
,及び同解説 N-1130 (6)の「なお,可能な限り高い圧力で
の耐圧試験が困難であるために,
(中略)としても良い。」は適用対象外とする。
”と
いう追加要件を付けられているが,この解説の趣旨は,本文の「可能な限り高い圧
力での加圧」について,
「加圧できない場合」が生じた場合を目的としているのであ
って,緩和規定を意図したものではないと考えられる。
15
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
考え方
従って,現実的に起こり得る加圧が不可能な場合の耐圧試験は,先行実績と同様に
第 4 部 解説 N-1130 2.(1)の記載に基づき運用することができる趣旨の追加要件
にすべきと考える。
9
「溶接施工法の確認項目(電子ビーム溶接及びレーザビーム溶接)
」(3.2.2.13 項)
1)電子ビーム溶接 (48 頁)
1)「溶接姿勢」は表 WP-200-2 からは削除されてお
“確認項目「溶接姿勢」が削除されているが,電子ビーム溶接は溶接姿勢により溶
り、また、化粧盛の確認項目には技術評価書で指摘
込み形状,ビード形状等に影響するとされる文献がある。このため,
「溶接姿勢」を
しているような記述はないため、原案のとおりとし
削除することは妥当ではなく,従前のとおりの確認項目とし,確認要領を「認証を
ます。
受けた溶接姿勢からの変更で 1 区分」とし,溶接姿勢の区分は下向,立向上進,立
向下進,横向,上向及び管の水平固定とする。”と記載されているが,改訂前の確
認項目「溶接姿勢」という表現が適切でなかったため,
「化粧盛」との表現に改訂し
たのであって,当該の確認項目を削除したということではない。従って当該の理由
の記載は適切に訂正すべきである。
2)レーザビーム溶接 (49 頁~57 頁)
2)御意見の内容は、規格に記載されたものではな
溶込み深さやビード形状に対する影響を理由に,表 1 に示す確認項目に対して多く
の追加要件が付けられているが,これは従来の主流であった 1 層 1 パス溶接を想定
したものであって,ファイバーレーザ溶接等の多層多パス溶接が主流となりつつあ
る現在のレーザビーム溶接の状況には最早マッチしないと考える。即ち,1 層 1 パス
溶接の場合は溶接施工法認証試験と実機溶接の条件がほぼ同一となるので,溶接施
工法認証試験項目の変動をレンジで抑えることが可能であるが,多層多パス溶接の
場合に同様な考え方を適用すると肉厚等が変わるたびに溶接施工法認証試験を実施
しなければないない等の不合理が生じるため,通常のアーク溶接と同様に以下の考
16
いため、原案のとおりします。
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
考え方
え方を適用することが合理的である。
溶接施工法認証試験の確認項目は溶接部の機械的性質に不利な方向を制限す
る。
即ち,パラメータが大きい方が機械的性質に不利となる場合は上限値を規定し,
パラメータが小さい方が機械的性質に不利となる場合は下限値を規定する。
パラメータと機械的性質の関係が明確でない場合はレンジで規定する。
溶接規格にても将来的にはレーザビーム溶接に関して,1 層 1 パス溶接と多層多パス
溶接の溶接施工法認証試験確認項目を分けて規定することとしたいが,その際,1 層
1 パス溶接を想定した現行の溶接施工法認証試験確認項目の考え方が多層多パスレ
ーザビーム溶接の積極的な採用の障害とならないよう,
「溶接施工法認証試験の確認
項目の考え方は 1 層 1 パス溶接を想定したものであるため,多層多パス溶接の場合
は通常のアーク溶接と同様な考え方となる。
」といった説明記載の追加を要望する。
10
「溶接施工法の確認項目(電子ビーム溶接及びレーザビーム溶接)
」(3.2.2.13 項)
電子ビーム溶接及びレーザビーム溶接の溶接姿勢
確認要領を「認証を受けた溶接姿勢からの変更で一区分」とし、溶接姿勢の区分は下向
は、溶接部表面性状及び溶接欠陥の発生に影響する
き、立向上進、立向下進、横向、上向及び管の水平固定とする。とありますが、この区
と考えられ、これを削除することは妥当ではないこ
分の設定は次の理由で適切でないと考えます。
とから、従前のとおりの確認項目としたものです。
1.溶接規格の溶接施工法の確認内容の考え方については「電気工作物の溶接技術基準
従来規定されていなかった区分については、表
-省令及び解釈[解説](平成 12 年 9 月発行)
」に以下のように記載されている。こ
WQ-312-1 の「溶接姿勢の区分」に準じて定めたも
れは従前からの基本的な考え方である。
のです。
『溶接施工法の適否を左右する要素は、溶接方法の区分に応じて多種多様であり、 6.のご意見については上述 No.9 1)のとおりです。
全ての要素について確認することはほとんど不可能である。したがって、要素のう
ち溶接施工法上特に大きな影響を与えると考えられる要素を確認項目として定め、
それらの組合せ毎に溶接施工法の確認を行うこととし、溶接施工法の膨大化を合理
17
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
考え方
的に防ぐこととしている。
』(前出文書 第 2 章 26 頁より)
2.溶接姿勢については製品形状や溶接施工時の製品の配置によって決まるため、確認
項目とすると溶接施工法の件数の膨大化につながる。さらに次のような背景から一
般的には溶接姿勢は確認項目とされていないと考える。
3.手動溶接については技能を確認された溶接士が施工することにより溶接姿勢の影響
が考慮された溶接施工が行われ、安定した溶接部を得ることが可能である。通常の
自動溶接についても手動溶接の動作を機械化したものであることに加え、技能を確
認された溶接士が施工することから同様ある。
4.一方、ビーム溶接については 1 パスで厚板を溶接施工する場合、溶融池が大きく溶
接姿勢の影響を受ける。このため他の溶接方法にはない確認項目とともにその認証
範囲も狭い範囲が設定されている。例えば、電子ビーム溶接においては「ビーム軸」、
「ビーム電流」
、
「ビーム電圧」
、
「ビーム移動速度」
、
「ビーム焦点電流」等の確認項
目が設定され、またその認証範囲についても認証値±2%あるいは±5%という範囲
である。レーザビーム溶接においては「ビーム(ビーム軸の角度など 4 項目)」
、
「レ
ーザ出力」
、
「溶接速度」
、
「焦点距離」等の確認項目が設定され、またその認証範囲
についても認証値±10%という範囲である。このように詳細な項目で認証された溶
接施工法で施工することにより、安定した溶接部が得られると考える。
5.以上のことから、溶接施工法確認試験で確認された確認項目の範囲で溶接施工管理
を行い、各溶接部に要求される非破壊検査を製品の検査で行うことにより、溶接設
計を満足する溶接部が得られると考える。
6.なお、溶接規格の改訂においては「溶接姿勢」が削除されたのではなく、
「化粧盛」
という適切な用語に見直しがなされたものと理解する。
11
「溶接施工法の確認項目(溶接後熱処理)
」(3.2.2.15 項, 59~60 頁)
18
御意見の①~③の溶接後熱処理に対しては、実機に
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
考え方
下記の「①~③の溶接後熱処理の区分は適用しない」との追加要件が付けられているが, 適用する際の条件が規定されていない(Ac1、Ac3
同項目は「表 N-X090-1 に規定されていない溶接後熱処理条件の場合は,溶接施工法認
変態点の決定(確認)方法、昇温温度勾配、降温温度
証試験の確認項目にならない」との誤った拡大解釈を未然に防止するために溶接施工法
勾配及び冷却方法などが明確になっていない等)た
認証試験の確認項目として明記したものであるため,追加要件により削除することは適
め、技術評価ができません。第1部において溶接後
切ではないと考える。
熱処理を実機に適用する際の条件に係る必要な変
① AC1 変態点より高い温度で行う溶接後熱処理
更が行われるまでの間においては、①~③の溶接後
② AC3 変態点より高い温度で行った後,AC1 変態点より低い温度で行う溶接後熱処理
熱処理の区分について適用しないことが適切と判
③ AC1 変態点と AC3 変態点の間の温度で行う溶接後熱処理
断しました。
また,表 N-X090-1「溶接後熱処理における温度範囲及び溶接部の厚さに応じた保持時間」
で規定されている溶接後熱処理条件が製品溶接部に対して要求されている溶接後熱処
理条件であるのに対し,溶接施工法認証試験では,確認項目としなければならない溶接
後熱処理について規定されているものであるため,表 N-X090-1 と溶接施工法認証試験
の確認項目は規定内容の対象が相違する。従って,表 N-X090-1 と溶接施工法認証試験
の確認項目「溶接後熱処理」が完全に一致しなければならないという訳ではない。従っ
て「表 N-X090-1 では規定されていない」ことを理由に,溶接施工法認証試験の溶接後
熱処理として上記①~③を規定することは不適切,と判断する必要なないと考える。
12
「アルミニウム材の溶接士技能認証試験(曲げ試験用治具)
」
(3.2.2.18 項,64 頁)
「型曲げ試験は適用除外とする。
」とい追加要件が付けられているが,下記の理由より,
削除すべきである。
ア)2012 年/2013 年追補では型曲げ試験の場合の間隙は表 22-2 としているのは,JIS Z
3122(1990)の図 3「型曲げ試験用ジグの形状例」で R’=1.5R+1.5 と規定されている
ものに R= 3
1
3
t として計算した数値と推測されるが,JIS Z 3122(1990)の図 3 で
19
ア)及びイ)
溶接規格では R= 3
1
3
t注)と規定され、技術評価書
(案)のとおり、曲げ試験片が入る間隙R - R -t 注)
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
考え方
R’=1.5R+1.5 とされているのは,鉄系の材料(P-1~P-9)を標準とし R=2t の場合を
が拡大しており、曲げ試験片に与える曲げ応力/ひ
例として 1.5mm の隙間をもたせるように計算式が作られているものであると理解す
ずみが緩和されることになります。
べきであり,R= 3
1
3
t の場合に R’=1.5R+1.5 の計算式を用いて間隙とすること自体
が不適切と考える。
注)R:雄型半径、R’:雌型半径、t:材料厚さ、
(左欄の表 22-2 参照)
また、JIS の解説では「R=2t でないもの,試験片の
板厚又は厚さが 10mm を超えるものはローラ曲げと
する」とあることから、型曲げ試験を行うことは適
切でないと判断しました。
また、表 WP-400-1 は溶接施工法認証標準における
確認試験に係るものであり、溶接士技能認証標準に
おける確認試験とは異なるものです。
溶接規格 表 WP-400-1 では,R= 3
R’=
13
3
1
3
t の場合,R’=
13
3
t+1.6 と規定されており,
t+1.6 で計算すると下記になり,隙間は拡大していない。
試験片の厚さ
3
4
8
(t)
20
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
考え方
R1
10
13.3
26.7
R’1
14.6
18.9
36.3
R’1-R1 –t (間
1.6
1.6
1.6
隙)
イ)“JIS Z 3122(1990)は型曲げ試験用治具の寸法について,曲げ半径が試験片の厚さ
の 2 倍を標準として決めているが,同解説 5.1(1)には,
「材質と曲げ半径(R)を確
認し, R=2t でないもの,試験片の板厚又は厚さが 10mm を超えるものはローラ曲げ
とする。
」と記載していることから,曲げ半径を試験片厚さの 3
1
3
倍とする本試験材
料の場合にあっては,型曲げ試験を行うことは適切でない。“ と記載されている
が,JIS Z 3122(1990)の図 3「型曲げ試験用ジグの形状例」に記載されている,ジ
グ形状例が,R=2t の場合を例とし記載されているため,同解説 5.1(1)にそのよ
うな記載があるものと考えられ,R= 3
1
3
t の場合は,型曲げ試験自体が不適切とい
う訳ではない。
ウ)
「型曲げ試験は適用除外にする。
」とした場合,JIS Z 3811(2000)に従い,型曲げ試
験を行い認証されたアルミニウムの JIS 溶接士資格が無効となると解釈され,混乱
を生じる恐れがあるので従来からの資格者を有効とすべきである。
21
ウ)今回の技術評価自体は、JIS 溶接技能者資格の
有効性を判断するものではありません。
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
13
御意見等(原文)
考え方
「自動溶接機を用いる溶接士が可能な作業範囲」 (3.2.2.22 項
67 頁,68 頁)
「エレクトロスラグ溶接とサブマージ溶接は溶融原理が異なっており,溶接施工法でも
エレクトロスラグ溶接とサブマージ溶接は溶融原
両溶接方法は別個の溶接方法として取り扱っている」との理由により,
「溶接方法の区
理が異なっており、溶接規格においても両溶接方法
分 J(サブマージアーク溶接)の作業範囲には,サブマージアーク溶接機を用いたエレ
は、別の溶接方法として取り扱われていることか
クトロスラグ溶接によるクラッド溶接及び肉盛溶接も含む。
」との規定を適用外とする
ら、原案のとおりとします。
という追加要件が付けられているが,下記の理由より過剰,或いは不適切な追加要件と
考えられるため,削除すべきである。
ア)
自動溶接機を用いる溶接士において,Es(エレクトロスラグ溶接)の区分が設
けられているのは,下図に示す一般的なエレクトロスラグ溶接の場合であり,サブ
マージ溶接とは使用する溶接機も,溶接方法も全く異なるためである。
22
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
イ)
考え方
他方,バンドアーク溶接は,上記の①に示す一般的なエレクトロスラグ溶接と
は全く異なり,自動溶接機としてはサブマージ溶接機が使用されており,作業性も
サブマージ溶接に類似している。
ウ)
技術評価書(案)では,下図を引用して「溶融原理が異なり,使用されるフラ
ックスが異なる」ことを理由にあげているが,それらの影響は溶接施工法認証試験
で確認すべき項目であり,溶接士技能認証試験においては重要視する必要はない。
また,技術評価書(案)では,同じバンドアーク溶接機を使用したとしても「サブ
マージタイプで使用するか?エレクトロスラグタイプで使用するか?」によってバ
ンドアークの自動溶接士認証試験を変えることを要求しているようにも解釈でき
るが,従来の技能管理方法は十分な実績を有しており,バンドアークの自動溶接士
技能認証に係る問題等も発生していないことから,その変更を要求することは明ら
かに不必要な要求である。
23
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
考え方
エ)溶接士技能認証試験で自動溶接士に求められることは,
「使用する溶接機に習熟し,
溶接欠陥を発生させない技量を有しているか?」であり,溶接部の機械的健全性の
確認を主目的とした溶接施工法認証試験の確認項目とは自ずと相違する。然るに技
術評価書(案)では,溶接施工法認証試験の確認事項と溶接士技能認証試験の確認
事項を区別せずに,溶接士技能認証試験にも溶接施工法認証試験の確認事項を要求
するような評価が行われており,これは不適切な要求である。
オ)現状の溶接規格の自動溶接士の認証試験要領は,手溶接士/半自動溶接士の認証試
験要領に準拠して試験を行うように規定されているが,手溶接士/半自動溶接士の
認証試験は,突合せ溶接継手の試験体を作成し,試験を行うように規定されている
ため,手溶接士/半自動溶接士の確認試験要領に準じて,バンドアーク溶接法の自
動溶接士認証試験を行うことができない。従って,規制要求としてバンドアーク溶
接法に対する自動溶接士認証試験を要求する場合は,バンドアーク溶接法の自動溶
接士認証試験に適用する試験体,試験方法,確認項目等を規制要求事項として明確
化することが必要であるが,それがなされていない。
14
「溶接規格 2007 年版の技術評価において条件とされた事項」
(3.2.4 項
70 頁~72 頁)
「溶接姿勢の区分における有壁水平固定管及び有壁鉛直固定管」
有壁固定溶接士資格の必要性については、溶接規格
溶接姿勢の区分に於いて「有壁水平固定管及び有壁鉛直固定管」を設定することに対し
2007 年版の技術評価時と規格の変更がないため、
ては以下の理由から反対する。
引き続き追加要件を付したものです。
ア)
なお、有壁固定の溶接士資格の適用範囲は、別記-
有壁固定溶接士資格は,JIS Z 3801(1960)「溶接技術検定における試験方法な
らびにその判定基準」で規定されていた溶接士資格試験を元にして規定化されたも
のであるが,50 年も前の 1964 年の JIS Z 3801 の改訂で廃止されている溶接資格で
24
5の別図及びこれまでの運用でご判断ください。
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
御意見等(原文)
考え方
ある。また,ASME Sec.Ⅸ,AWS D1.1「Structural Welding Code-Steel」
,ISO 9606-1
「Approval testing of welders -Fusion welding-Part1:Steels」でも規定さ
れていない極めて特殊な溶接士資格である。50 年も前に廃止された JIS 規格の規定
に固執し続けるのではなく,できるだけ関連溶接規格の規定との整合化を図るよう
にすべきと考える。
イ)
各溶接部の溶接は有資格者が施工することが規定されているので,各溶接士資
格の適用範囲を明確化することは必須事項である。従って,規制要求として有壁水
平固定管及び有壁鉛直固定管の溶接士資格を追加要件とする際は,「どのような場
合に有壁固定溶接士資格を有する溶接士が従事しなければならないのか?」を明確
に判断できる判断基準を示すべきであるが,それが不十分であると考える。ここで
必要とされるのは「狭隘な溶接の場合に適用する」のような定性的な判断基準では
なく,誰もが統一的な判断ができる定量的な判断基準であると考えるが,それが示
されていない為,結果,適用範囲の不統一・不整合を生じている恐れがあると判断
する。
15
「別記 溶接規格改訂において考慮が望まれる事項」
御 意見 のとお り、「溶接部 の機 械試験 片板( 表
「溶接部の機械試験片板(表 N-X050-2)と溶接方法(WP-301)との整合性」
(3.(4)
N-X050-2)」は誤記であり、「溶接部の非破壊試験
項,別記 3 頁)
(N-X050-1)」に修正します。
“WP-301 溶接方法(1)には「クラッド溶接(クラス 1 容器及びクラス 2 容器に限る。以
下「クラッド」という)
」と記載されているが,溶接部の機械試験片板(表 N-X050-2)
にはクラス 1 配管及びクラス 2 配管の「溶接部の区分」についてクラッド溶接により溶
接部を規定しており,整合性がない。“との要望事項が記載されているが,表 N-X050-2
「溶接部の機械試験板」の「溶接部の区分」にはクラッド溶接の記載が無いため,要望
事項を修正すべきである。
25
日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版/2013 年追補)
」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(案)
No.
16
御意見等(原文)
考え方
「その他」
御意見のとおり、修正します。
下記の誤記があるので修正願いたい。
1) 16 ページ: c 熱処理温度 → 熱処理温度
1)19 ページ: 表 X050-1
→ 表 N-X050-1
2)24 ページ他: 余盛り幅 → 余盛幅
3)24 ページ: [3]文献
4)29 ページ: 図 7
配管周継ぎ手 → 配管周継手
酸素当量 → 炭素当量
5)32 ページ: 余盛り高さ → 余盛高さ
6)
32 ページ: 表 1010 → 表 10
7)45 ページ: 化粧盛り
→ 化粧盛
8) 46 ページ:A「補助脱酸剤の有無で 1 区分」 →
9)46 ページ: 多層盛り
「補助脱酸剤の有無で 1 区分」
→ 多層盛,
10)46,47 ページ他: 溶け込み深さ → 溶込み深さ
11) 58,59 ページ他:Ac1 → Ac1 , Ac3 → Ac3
12) 61 ページ: 突き合わせ溶接の場合 → 突合せ溶接の場合
13) 66 ページ: 肉盛り溶接 → 肉盛溶接
14)別記 3 ページ:機械試験片板 → 機械試験板
15)添付資料-1-22,23: 表 N-X100-4 浸透探傷試験の判定基準の欄の記載が,磁粉探
傷試験になっている。
26
日本機械学会「JSME 発電用原子力設備規格 設計・建設規格(2012 年版(2013 年追補含む)
)
〈第Ⅰ編 軽水炉規格〉
(JSME S NC1-2012/2013)
正誤表」(平成 26 年 12 月 5 日付け)に関する技術評価書(案)
御意見はありませんでした。
その他の御意見
No.
御意見等(原文)
1
東日本大震災における福島第二原発事故の影響で同事故が福井・京都の美浜原発・小浜原発・高浜原発等で発生した場合、近畿圏の
水道源である琵琶湖の汚染を回避する事は不可能と考えます。
この場合、飲料水・風呂・トイレ等の使用が出来なくなり、近畿圏でのライフラインが断たれる危険性が有るからです。
最終処分場も決定していない中、見切り発車で原発再稼働すると全国で 50 機余りの原発の何機かが事故を起こした場合、日本国内全
部が汚染される可能性が高く、原子力の被爆国として生活する事が出来なくなる事を、果たして国民に理解して頂けるのかどうか疑
問です。
私はコンクリート構造物の漏水補修専門施工会社で仕事をしていますが、漏水補修する時に現実に困っている方の事を最優先致しま
す。
国は火力発電から原子力発電に方向変換し推進して来ましたが、事故が発生しても問題解決が出来ない状態です。
福島第二原発周辺の住人は帰る事が出来ない状態がずっと続いていますし、何時帰る事が出来かメドが立たない状況だと考えます。
(この先何十年、いや何百年帰る事が出来ないかも?)
事故が発生した場合、人間がコントロール出来るのであれば良いのですが、現状を見ているとコントロール出来ていないと考えます。
(コントロール出来ないのであれば、推進しては駄目です)
事故が発生してからでは遅いですし、日本の企業の技術力は世界一と考えています。
専門の技術者が代替えエネルギーの活用を推進して頂けると考える次第です。
代替えエネルギーに変換する時には雇用も増え、失業率も低下する相乗効果も期待できます。
27
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈の一部改正(案)に対する御意見とその考え方
No.
1
御意見等(原文)
考え方
今回のパブリックコメントの主旨から外れるかもしれませんが、 設計・建設規格 2005 年版/2007 年追補版の適用に当たっては、当該
技術基準解釈を改正するにあたり以下についても明確にしていた 規格に記載されている JIS を使用することを前提としております。
だきたくご検討お願いします。
なお、技術基準規則に定める技術的要件を満足する技術的内容は、
今後新規製作する機器については、
「設計・建設規格(2005/2007)
」 本解釈に限定されるものではなく、技術基準規則に照らして十分な
と「溶接規格(2007)」もしくは「設計・建設規格(2012)」+「材 性能の確保ができる技術的根拠があれば、技術基準規則に適合する
料規格(2012)
」と「溶接規格(2012/2013)」のいずれかの組合せで ものと判断することとしております。
計画することになろうかと考えますが、前者の組合せで計画にす
るにあたり、「設計・建設規格(2005/2007)
」記載の材料 JIS 規格
年度を「材料規格(2012)
」記載の JIS 規格年度のものに読み替え
ることを材料の流通性を考慮し認めていただくとともに本技術基
準解釈にこの運用を明確にするために盛り込んでいただけないで
しょうか。ただし、強度計算等に使用される許容応力値は「設計・
建設規格(2005/2007)」によるものとする。
2
技術基準規則解釈 別記-5 2.第2部 溶接施工法認証標準への 技術基準規則の解釈第 17 条第 19 項は、溶接部に対し「母材と同等
意見について
以上の機械的強度を有する」ことを要求しています。溶接規格 2007
以下二つの認識に間違いがないか確認したい。
年版における「確認を受けたA番号より小さいA番号の溶接金属を
1.溶接規格 2012(2013) 第2部 溶接施工法認証標準では、溶接 用いるとき」という記載は、不適切な母材と溶接金属の組合せを許
規格 2007 でただし書きされていた溶接金属の同一区分規定が削 容することになり、上記の解釈の要求を満足しないことが懸念され
除 さ れ た が 、 技 術 基 準 規 則 解 釈 改 正 案 の 対 象 は 溶 接 規 格 ます。御指摘の点を踏まえ、2007 年版においても当該のただし書は
2012(2013)を適用して新規に溶接施工法の認証(取得)を受ける 適用除外であることを明記し、技術基準規則の解釈を修正するとと
場合であり、既に溶接施工法の認証(取得)を受けているものは もに、技術評価書にもその旨を記載します。
なお、既に溶接施工法の認証を受けた場合であっても、認証を受け
たA番号より小さいA番号の溶接金属を用いるときは、新規に認証
1
(別紙2)
従来どおり溶接金属の同一区分規定を適用しても問題はない。
No.
御意見等(原文)
考え方
2.技術基準規則解釈改正案においても溶接規格 2007 適用は認め を受ける必要があります。
られることから新規に溶接施工法の認証(取得)を受ける場合の
規格を溶接規格 2007 適用とすることに問題はない。
【溶接規格 2007 溶接金属のただし書き該当箇所抜粋】
第2部 溶接施工法認証標準 3.確認事項(4)溶接金属
ただし、溶接金属A-1からA-4-2までについて以前に確認
を受けた場合であって、確認を受けたA番号より小さいA番号の
溶接金属を用いるときは同一の区分とする。
【改正案 該当箇所抜粋】
「溶接規格 2007」及び「溶接規格 2012(2013)」における溶接施工
法については、第2部溶接施工法認証標準の「3.確認事項」及
び「WP-300 確認事項」の区分によって、認証標準への適合を確認
すること。
3
技術基準規則解釈改正案において溶接施工法は、
「溶接規格 2007」 解説に関する技術評価の進め方については、
「解説及び解説付録につ
及び「溶接規格 2012(2013)」第2部溶接施工法認証標準の「3. いても、記載内容を精査し、規格本文における規定内容の技術基準
確認事項」及び「WP-300 確認事項」の区分によって、適合を確認 規則への充足性に関係する場合には、技術評価の対象とする。」とし
することと規定されている。
ています。
(
「溶接規格 2012 年版/2013 年追補版の技術評価の進め方
一方、溶接規格第4部 第2章 溶接施工法認証標準の解説「4. について(案)」(第1回溶接規格の技術評価に関する検討チーム会
確認試験」「WP-400 確認試験」では、確認試験はその溶接方法に 合、資料1)
)御指摘の解説は、これにあてはまならないため技術評
ついて既に技能の確認を受けている溶接士により行うと記載され 価の対象外です。
ている。
溶接士の技能は「3.確認事項」及び「WP-300 確認事項」には含
まれておらず、また溶接施工法は溶接士の技量に関係なく認証さ
2
No.
御意見等(原文)
考え方
れるべきであるため、
「4.確認試験」
「WP-400 確認試験」の溶接
士技量については、適用除外とすべきである。
【改正案 該当箇所抜粋】
「溶接規格 2007」及び「溶接規格 2012(2013)」における溶接施工
法については、第2部溶接施工法認証標準の「3.確認事項」及
び「WP-300 確認事項」の区分によって、認証標準への適合を確認
すること。
【溶接規格 解説該当箇所抜粋】
「4.確認試験」
「WP-400 確認試験」
以下に示す内容について確認試験を行うものとする。なお、確認
試験はその溶接方法について既に技能の確認を受けている溶接士
により行うこととしており、使用する試験材、溶接材料等は確認
事項と同一区分となるもののうちから選択することとしている。
4
【意見-1】 9 頁 1.マル 6 項.(注:機種依存文字不可のためマル 再熱割れのおそれがないと確認する判断基準については、
「再熱割れ
数字をマルと表記。以下同じ)
に関する感受性に係る代表的な指標として、以下に定義されるΔG、
“「母材成分から再熱割れのおそれがないと確認された場合は、非 PSR 等の再熱割れ感受性指数がある。これらの式の適用に当たっては、
破壊試験を溶接後熱処理前に実施することができる。」と読み替え 成分範囲に応じて、材料に適した再熱割れ感受性指数により評価す
る。“ と記載されているが、定性的な基準であり改正(案)の使 ることが重要である。
」と明確にしています。詳しくは、日本機械学
用者は、どのように確認すればよいのかが、分からないのではな 会「発電用原子力設備規格
溶接規格 2012 年版/2013 年追補」
(JSME
いか?との危惧を覚える。現在の材料の技術水準や過去の溶接施 S NB1-2012/2013)に関する技術評価書(P16~18)を御参照くださ
工実績を考えると本追加要件は不要ではないかと考えるが、仮に い。
追加要件を付す場合にあっても、誰もが明確に判断できる定量的
な確認要領を規定すべきである。
3
No.
御意見等(原文)
考え方
【意見-2】 18 頁 マル 2 レーザビーム溶接
御指摘のとおり、見やすい記載に修正します。
多数の確認項目に対して“「・・・」とあるのは「・・・」と読み
替える。
”と記載されているが、読み替える部分が多過ぎて、改正
(案)の使用者の誤解の誘因となる恐れがあると考える。個々の
確認項目の記載を「読み替える」とするのではなく、レーザビー
ム溶接施工法試験の確認項目の読み替えを提示するよう修正すべ
きである。
【意見-3】 19 頁 3.(1) マル 1 項
今回の意見募集の対象ではありませんが、原子力規制委員会及び原
有壁水平固定及び有壁鉛直固定の溶接士資格を規定することには 子力規制庁の今後の活動に当たっての参考とさせていただきます。
賛成できないが、仮に追加要件として規定する場合は、
「狭隘部の
溶接に適用する」のような定性的で曖昧で基準ではなく、どのよ
うな場合に有壁水平固定及び有壁鉛直固定の溶接士資格を適用し
なければならないのか?が明確に判断できる定量的な基準を示す
べきである。
【意見-4】 20 頁 3.(1) マル 4 項
WQ-430 作業範囲で「ただし書きは、適用除外とする。」としか記 エレクトロスラグ溶接とサブマージ溶接は溶融原理が異なってお
載されていないが、その記載だけでは、サブマージアーク溶接機 り、溶接規格においても両溶接方法は、別の溶接方法として取り扱
を用いたエレクトロスラグ溶接の場合の自動溶接士の技能認証を われていることから、原案のとおりとします。
どのように行えば良いか?がわからない。現状の溶接規格では、
サブマージアーク溶接機を用いたエレクトロスラグ溶接の場合の
自動溶接士の技能認証を規定していないので、それに代わる試験
方法・確認項目・判定基準等に関する具体的な要求事項を具体的
4
No.
御意見等(原文)
考え方
に示すべきである。
【意見-5】22 頁 別表第4
別表第 4 の 1.JIS Z 3801 においては、ティグ溶接も規定されて 今回の意見募集の対象ではありませんが、原子力規制委員会及び原
いるので、該当する次頁表のティグ溶接のみなし規定も追加する 子力規制庁の今後の活動に当たっての参考とさせていただきます。
必要がある。
JIS
資格区分
T
技術基準の解釈の資格区分
1F
T
W-0
f
2F
-
-
-
3F
-
-
-
1V
T
W-0
v
2V
-
-
-
3V
-
-
-
1H
T
W-0
h
2H
-
-
-
3H
-
-
-
1O
T
W-0
o
2O
-
-
-
3O
-
-
-
1P
T
2P
-
-
-
3P
-
-
-
W-3-0
e
5
No.
御意見等(原文)
考え方
【意見-6】
下記の誤記がある。
御指摘のとおり、修正します。
1)12 頁:余盛り幅→余盛幅
2)7 頁:継ぎ手面→継手面
5
改正案のうち
電子ビーム溶接及びレーザビーム溶接の溶接姿勢は、溶接部表面性状及
18 頁の改正案にある 「表 電子ビーム溶接における確認項目にお び溶接欠陥の発生に影響すると考えられ、これを削除することは妥当で
ける溶接姿勢」
はないことから、従前のとおりの確認項目としたものです。
19 頁の改正案にある 「表 レーザビーム溶接における確認項目に
おける溶接姿勢」
溶接姿勢を確認項目とすることは適切でないと考えます。この理
由については、
「発電用原子力設備規格 溶接規格 2012 年版/2013
年追補」に関する技術評価書(案)
」への意見に記載いたしました。
6
別記-5 3.(3)イc) において再処理施設にて確認を受けた溶接 今回の意見募集の対象ではありませんが、原子力規制委員会及び原
士は溶接士技能認証標準と同等と認められているが、再処理施設 子力規制庁の今後の活動に当たっての参考とさせていただきます。
固有の試験材及び溶接士の資格区分の試験材区分「W-3-00」につ
いての読替えが示されていないので「W-3-0」(理由:同じ試験材
も使用されるため。)に読み替える旨を明確に規定することを望み
ます。
6
その他の御意見
No.
御意見等(原文)
1
原発再開は反対です。理由は危険だからです。又将来を見据えれば数十年後には廃炉となりますが、いまだに放射性廃棄物処理の方
法が確立されていません。危険である証明は各自治体が中間処分場すら引き受けようとしない状況が示す通りです。原発の跡地や、
中間処分場、そして最終処分場などどんどん危険地帯が増えていきます。これは長期間減少せず増加するだけです。あれだけ小さな
島ですら他国に侵略されることには気を配るのに、日本人水から大切な国土を汚染することになぜ無神経なのか、理解できません。
地元自治体、住民は目先の生活に追われ原発を引き受けようとしています。同情はしますが 将来を考えれば決して明るいものではあ
りません。この美しい国日本の国土を未来の子供たちに美しいまま手渡したいと願うばかりです。そのため今の我々は生活の質を落
としても何とか頑張っていかねばと思う次第です。
2
P178・179 における格納容器破損防止対策について(案件番号 198252317 への追記)
高浜 3,4 号炉に関する関連審査会の配布資料を見たが、
「格納容器破損防止」について言及した資料は非常に少ない。
重大事故対策の有効性評価成立性確認(2013・10・3、24、31、11・7)において 6 項目記載があるだけで、そこには、中性子照射脆
化に関する検討項目は見当たらない。
また、関電が 2013 年 2 月作成した「高浜原子力発電所 3 号炉高経年化技術評価(30 年目)の概要」の 25 頁には「原子炉容器の中性
子照射脆化」という表題はあるが、脆化予測にマージンを見込んだ値を逸脱していないという記載だけで、過去からの脆性遷移温度
の記載がない。
そもそも。「実用発電用原子炉及び核燃料施設等に係る新規制基準について」(概要)にも、格納容器破損防止対策として、フィルタ
ーベントを挙げているが、中性子照射脆化によってベントを行う前に格納容器が破損する事態を想定していないのは何故か。
3
私は地方の「エネルギーを考える会」の末席の会員です。考える会の案内から、このパブリックコメントを知り提出
しました。
福島第一原発事故以降、原発は、これを造ったと同等の時間をかけて廃炉にしたほうが、安全・経済の両面から判断
して良いと考えています。
貴局の案件番号 198252318「(略)規則の解釈の一部改正(案)」に意見提出します。
まず、案件番号から約2億件近い案件の存在を知りました。今回の、技術基準に関する規則の対象が施設の一部に対
してであり、その細部に至る規則で、素人としては内容にコメントのしようもありません。原子力という強大な力を
7
No.
御意見等(原文)
抑制する施設には、ここまでやらないとだめだろうなとの納得と同時に驚きました。
正直、規則が規則を生み、改訂を繰り返し、ましてや組織の改革・改編を行っては、この人智を超えると感じる法・規則の全体を掌
握できる部署又は人は存在しないのではないかとの恐れを覚えます。
過去に、実用化が疑問視されている「もんじゅ」を巡り1万件近い点検漏れを生じた理由も、膨大な規則に人間が追いつけなかった
現象と考えます。
これ程までに大変な、完璧を求められる施設に対しては、
「規制する側」と「規制される側」の立つ位置に拘泥することなく、問題の
発生は、常に共同の責任との認識で対処することを切に要望します。
国民の目線では、両者に立場の高低差はありません。
この案件から離れてしまいますが、一般的な国民の一番の懸念事項としては、原発建屋内に貯蔵されている現在の使用済み燃料棒を
含めた、今後の使用済み空気、水、燃料の安全な解消技術をお示しいただきますようお願いいたします。
4
関西電力 高浜原発 3号機4号機の再稼働に反対します。
原子力発電は必ず核のゴミが排出され、環境汚染を進めることとなります。福島の放射能汚染は、太平洋沿岸に止まらず瀬戸内海や
日本海にも広がりつつあり、陸上でも関東一円は高い放射線量が報告されています。生活環境を守って行くためには、原発再稼働を
一切行わないことが正しい選択であると考えます。
5
ヨーロッパの加圧水型炉は 『二重の原子炉格納容器の底』に 『溶けた核燃料』を受け止める コアキャッチャーが組み込まれ 『万
が一メルトダウンを起こした際』には核燃料がコアキャッチャーを通して冷却プールへと導かれます。一方、日本の原発にこの仕組
みはありません。近年ではこれを採用している中国の原発のほうが(この意味で)日本の原発よりも安全性が高いといえます。コア
キャッチャーが組み込まれていない原発に「世界最高水準の安全性」が保証される道理はなく、「中国の原発よりも危険なもの」が、
現状を示す正確な表現です。
政府が国民に説明している「世界最高水準の安全性」は現状では、誤りなので、これを reconcile する義務が政府にはあります。コ
アキャッチャーの組み込みを、日本の原発稼働のための必須要件としてください。
6
福島原発の事故原因も究明されず、いまだに大量の放射能が、海に空中に垂れ流されています。溶接の基準を上げた位で、原発が安
全になる保証は全くありません。日本は、火山帯国で、いつ噴火や大地震が起こるかわかりません。規制委員会がやっていることは、
8
No.
御意見等(原文)
推移委員会のようです。すべての原発の再稼働を認めないでください。
7
東京電力福島原発の事故の収束・原因の究明が先です。あの事故で原発の危険性は明確になりました。事故対策さえ目処がたってい
ません。地震国であり、台風等の天災にも見舞われる日本で原発は必要ではありません。福一が止まっても電力は足りていますし、
代替えエネルギーもあります。ならば、原発のように危険極まりない電力供給施設は必要ありません。
8
関西電力は、震源を特定しないで策定する地震動として北海道留萌支庁南部地震のはぎとり波609ガルが、応答スペクトルの方法
によって策定した700ガルを超えないから、基準地震動は700ガルでよしとし、原子力規制委員会は、これを承認している。し
かし、
「基準地震動及び耐震設計方針に係る審査ガイド」によれば、Mw6.5 未満の地震は、震源の位置も規模もわからない地震として
地震学的検討から全国共通に考慮すべき地震とされている。すなわち、事業者は、原発の直下に Mw6.5 の地震を起こす活断層がある
ものと想定して、その場合の地震動を考慮すべきことになる。ところで、北海道留萌支庁南部地震はたかだか Mw5.7 の地震にすぎな
い。Mw5.7 の地震は、Mw6.5 の地震の16分の1の規模である。そうすると、震源を特定しないで策定する地震動を策定するに当た
っては、北海道留萌支庁南部地震の16倍の規模の地震を引き起こす活断層が高浜原発の直下にあったと仮定した場合の高浜原発の
解放基盤表面における加速度を想定しなければいけないことになるはずである。その場合、その加速度が700ガル以内で納まると
は到底考えられない。高浜原発における基準地震動は、根底的に再検討されるべきである。
9
パブコメ高浜原発審査書案に対しての意見
1.そもそも、避難計画が必要な電気(システム)は必要ない。
事故が起きた時、国民生活(または国を)を破壊するようなシステムは原発以外にない。私たちは命がけの電気は必要としていない。
3.安全を保証するものではない
原子力規制委員会田中俊一委員長の述べるようにこの審査書が「安全を保証するものではない」のであればそれを明記し、説明すべ
きです。また、首相は「原子力規制委により安全性が確認されたら再稼働を進める」と繰り返し言っているが、安全に関して首相と
規制委は整合を取るべきでしょう。そうしないと国民は混乱するばかりです。
4.パブコメの結果の反映
パブコメの結果は公開で審議して反映を寄せられたパブコメについては、公開の場で慎重に審議した上で、きちんと反映すべき。川
内原発の審査書案では、寄せられた意見と反映の仕方について、原子力規制委員会の定例会合で簡単な報告があっただけで、多くの
9
No.
御意見等(原文)
意見が反映されませんでした。これはパブコメの趣旨からして異常な状態です。
5.プルサーマル運転の危険性が考慮されない
関電は高浜原発の再稼働時にプルサーマル運転(プルトニウムを混合したMOX燃料を用いた運転)を実施するつもりでいるが、審
査書案では、プルサーマル運転の危険性について十分考慮されていません。
a.MOX燃料はウラン燃料とは異なり、燃料が溶融する温度が低く溶融しやすい、制御棒の効きが悪い、臨界に達しやすいなどの
危険性があり、安全余裕が削られます。このことは、政府も関電も認めています。
b.MOX燃料の場合、長寿命核種の影響で、重大事故で放出される放射能はウラン燃料よりも多くなり、被害が拡大します。
c.新規制基準では、重大事故対策が新たに加わっていますが、審査書案では、MOX燃料を用いた場合の解析がなく、ウラン燃料
を用いる通常の運転と同じ扱いとなっています。プルサーマル運転の危険性について十分考慮されていません。
d.MOX燃料を用いた後に生じる使用済MOX燃料は、再処理ができず、冷却に非常に長い時間(数百年)がかかります。搬出の
めどはなく、地元に長期間留め置かれることになります。従って、プルサーマル運転を認めるべきではありません。
e.再度審査をやり直してください。
6.クロスチェック解析の実施を重大事故対策の有効性評価に関して、事業者の解析結果の妥当性を、規制委が別の解析コードを用
いて詳しく検証するクロスチェック解析が実施されていません。原子力安全・保安院/安全委員会時代に行われていたこの科学的に
厳正な審査手法を取り入れていないことは大きな後退です。
7. 地震動想定は約4倍にすべき<P16~18>
断層モデルについて、日本の地震の特性を考慮すれば関電が設定した基準地震動よりも約4倍の規模のものを想定すべきです。
a.震源を特定して策定する地震動について、関電は、強震動予測手法(レシピ)を用いた評価を行い、基準地震動を設定していま
す。しかしレシピは、世界的な地震の平均像を求める手法であり、そこで用いられている経験式(入倉・三宅式)では日本の地震の
特性が考慮されていません。
b.日本の地震の特性に基づく経験式(武村式)を用いた場合、レシピの4倍程度の地震規模になります。
8.620 ガルは過小評価<P20>
震源を特定せずに策定する地震動については、既往最大の 1700 ガルにすべきです。
a.震源を特定せずに策定する地震動について、2000 年鳥取県西部地震および 2004 年北海道留萌支庁南部地震を参照して 620 ガル
10
No.
御意見等(原文)
としています。これは、中越沖地震で基準値を大きく超えた柏崎刈羽原発の 1699 ガルに比べるとあまりに小さい値です。基準地震動
の最大加速度は少なくとも既往最大の 1700 ガルにすべきです。
10
1
この審査書が安全を保証するものでないないならそれを明記し説明すべきです。
2
プルサーマル運転の危険性が考慮されない
3
原子力防災計画の欠落。重大事故を想定した避難計画を含む原子力防災計画が適切で実効性のあるものかどうか確認する法的な
手続きがなく適合性審査でも検討の対象となっていないのは重大な欠陥です。
4
福島原発事故の検証がされ原因もわかっていません。津波の前に地震により機器が破壊した可能性についても検証が不十分。原
因の究明がされていない。
5
クロスチェックの解析を実施。
6
地震動の想定は約4倍にすべき。(P.16~18)
7
620 ガルは過少評価。少なくとも 1700 ガルにすべき。
(P.20)
8
重大事故対策がない。福島第1原発で起きている汚染水事故・・・格納容器下部が破損して冷却水が漏れ、汚染水となって外部に放
射能が大量に拡散
9
11
について検討しておらず防止策もとられていない。
(P.365~412)
圧力容器への注水放棄(P.170)
10
水素爆轟の危険性(P.203~214)
11
水蒸気爆発の危険性。実験での溶融物の量は実機の千分の1以下。大規模確証試験を公開で。
(P.199~203)
12
フィルター付ベントがない。免震重要棟がない。
13
コアキャッチャーがない。
1.パブコメの結果はきちんと反映すべき
パブコメは「技術的なことに関して」の但し書きがありますが、これは国民の声に対して規制委は原子力規制委員会設置法 第一条/
第三条をまるで無視していると思われます。
(第1条:国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全保障に資す
ることを目的とする。
)ならば、
“国民を守る視点に立つ”のが規制委の任務と思います。パブコメの結果は公開の場で審議した上で、
きちんと反映するべきです。国民は真剣に考え、危機感を持ってパブコメを出しています。他人に意見を求めたらその意見に対して
11
No.
御意見等(原文)
誠実に答えるのが人間として最低の条件だと思います。川内原発の審査書案では、寄せられた意見と反映の仕方について、原子力規
制委員会の定例会合で簡単な報告があっただけで、多くの意見が反映されませんでした。これはパブコメの趣旨からして異常な状態
です。
<以下、科学的技術的問題>
2.使用済み核燃料プール
構造的欠陥については言及がない。地震でプールがひび割れし水がなくなったら核燃料はむき出しの状態になり大きな危険となる。
プールの基本的な設計変更が再稼働の必須条件です。イチエフ原発事故の時4号機のプール崩壊の恐怖を日本中で味わったのはごく
最近のことです。
3.汚染水事故対策なし<P365~412>
適合性審査では、福島第一原発で現に起きている汚染水事故…格納容器下部が破損して冷却水が漏れ、汚染水となって外部に放射能
が大量に拡散している…について検討しておらず、防止策もとられていません。これは、格納容器が破損した場合でも、放射能の大
量の拡散を防止する策を講ずるよう要求する新規制基準にも違反しています。
a.福島第一原発においては、汚染水の流出による土壌汚染、海洋汚染が深刻な状況です。これは世界中が注目している不名誉な事
です。
b.設置許可基準規則 55 条では、格納容器の破損に至った場合等において「工場等外への放射性物質の拡散を抑制するために必要な
設備を設けなければならない」とされています。
c.ところが、関電の対策は、格納容器上部が破損し、気体の放射能が放出した場合、それを放水砲で叩き落とすというだけです(写
真は規制委説明資料より)
。
d.原子力規制委員会の組織理念では規制委は「福島第一原発事故の教訓に学び、二度とこのような事故を起こさないために、…設
置された」とあります。格納容器下部から外部への流出という福島での汚染水の実態を踏まえた対策を、新規制基準の要求事項とし、
適合性審査で検討すべきです。
4.複数の原発の同時被災
イチエフ事故では4機の同時被災でその対策に苦慮しました。高浜の審査では複数の原発の同時被災への対応策がほとんどありませ
ん。4年前実際起きたことは確実に今回の審査に反映すべきです。
12
No.
御意見等(原文)
5. コアキャッチャーがない
欧州の原発では設置されているコアキャッチャーがなく、世界最高水準とはいえません。真に「国民の生命、健康及び財産の保護、
環境の保全」を言うならば時間がかかってもこのような安全対策をすべきと思います。
6.航空機テロの防御
欧州の原発では原子炉を厚さ 2.6mのコンクリートで覆っています。当然、これに準じた対策を取るべきです。
7.プルサーマル運転の危険性が考慮されない
関電は高浜原発の再稼働時にプルサーマル運転(MOX燃料を用いた運転)を実施するつもりでいるが、審査書案では、プルサーマ
ル運転の危険性について十分考慮されていません。
8.地震動想定は約4倍にすべき<P16~18>
断層モデルについて、日本の地震の特性を考慮すれば関電が設定した基準地震動よりも約4倍の規模のものを想定すべきです。
a.震源を特定して策定する地震動について、関電は、強震動予測手法(レシピ)を用いた評価を行い、基準地震動を設定していま
す。しかしレシピは、世界的な地震の平均像を求める手法であり、そこで用いられている経験式(入倉・三宅式)では日本の地震の
特性が考慮されていません。
b.日本の地震の特性に基づく経験式(武村式)を用いた場合、レシピの4倍程度の地震規模になります。620 ガルは過小評価<P20
>震源を特定せずに策定する地震動については、既往最大の 1700 ガルにすべきです。
c.震源を特定せずに策定する地震動について、2000 年鳥取県西部地震および 2004 年北海道留萌支庁南部地震を参照して 620 ガル
としています。これは、中越沖地震で基準値を大きく超えた柏崎刈羽原発の 1699 ガルに比べるとあまりに小さい値です。基準地震動
の最大加速度は少なくとも既往最大の 1700 ガルにすべきです。
(御参考:2008 年の岩手・宮城内陸地震では活断層がないと言われて
いた、岩手県一関市厳美町祭畤で 4022 ガルを記録しています)
12
原発に安全なんてない、再稼動して核のゴミはどうするのか?何も検討されないまま、住民の意見を聞かず再稼動なんて許されない
と思います。危険な MOX 燃料を用いたプルサーマル機は運転を差し止めるべきです。福島の原発事故をもっと反省すべき。
13
1. 接続可能量による自然エネルギーの抑制と原発の優先をやめ、自然エネルギー導入を最優先すべきこと。
2.接続可能量の計算方法が原発について「震災前過去 30 年間の設備平均利用率を用いて評価」しておりきわめて非現実的であるこ
とから改めるべきこと。
13
No.
御意見等(原文)
3.電力会社間の系統間広域接続を活用すべきこと。
4. 徹底的な透明性と説明責任を求めること。
5. 太陽光発電・風力発電の出力制御(抑制)は最小限にすべきこと。
6. 地域型バイオマス発電の出力制御は不要とすべきこと。
7. 遠隔出力制御システムの導入義務づけは段階的かつ慎重に行うべきこと。
8. 接続枠の空押さえの防止では、中小規模の発電事業者への考慮が必要なこと。
9. 接続可能量を前提とした「指定電気事業者制度」は撤廃すべきこと。
10. 変更認定の対象拡大や調達価格関係の運用見直しはきめ細かく行うべきこと。
11. 福島および東北地方への特別な対応と共に地域主導型自然エネルギー事業を支援すべきこと。
14
高浜原発はプルサーマル実施予定である。
MOX燃料とウラン燃料とは性質が違い、危険性も格段に増す。だからこそ、プルサーマル導入時には、電力会社は「設置変更許可
申請」を出し、住民の要求にこたえる形で、国も電力会社も立地県も説明会を開催した。九州電力玄海原発でのプルサーマル導入時
には「やらせ」
「仕込み」をしてまでの茶番劇を演じるほどの大騒動になった。それが何事もなかったかのように、スルッと審査を通
そうとしていることに疑問を感じる。
新規制基準の下で重大事故対応が加わったにもかかわらず、本審査書案では、重大事故時におけるMOXの評価もないようだ。
原子力規制委員会・規制庁は、いまだに安全神話から抜け出していないのか。
このようなままで審査書案を了承することは、到底認められない。
15
災害対策・技術的な問題点は他の方が述べられている通りです。
目先の利益に囚われず、日本に暮らす貴方がたの子孫にも関わる汚染につながります。
首相、政府関係者、官僚のご家族・子孫も例外はありません。逃げ場はありません。
地球上に暮らす者として、人間としてあるべき“正しい判断”をしてください。
お金がなくても地位がなくても、自然と健康な体があれば暮らすことはできます。
高浜原発を始め全国の原発を廃炉していただけますよう、
14
No.
御意見等(原文)
どうか、どうか宜しくお願いします。
16
1~4パージ
福島原発事故の原因究明がなされていないのに適合性の基準を示すというのは科学性を放棄した行為であり審査書案は撤回すべきで
す。
田中委員長は「安全とも安全でないとも申し上げない。
」と審査書案が承認されても安全を保証するものでないとたびたび表明してい
ます。
しかし政府は審査書案が合格したものを「安全が確認された原発」として再稼働をすると公言しています。
安全が保障されないようなものの稼働につながる審査書案を作成することは「国民の安全に資する」という規制委員会の役割を放棄
するものです。
審査書案は撤回すべきです。
17
重大事故の際の避難計画を含む原子力防災計画が適切で実効性があるかを確認する法的な手続きがなく、適合性検査でも検討対象と
なっていないのは重大な欠陥です。
18
原発再稼働について絶対に反対です。
川内原発再稼働も撤回を要求いたします。
19
高浜原発再稼働に反対です。高浜原発3・4号機については、重大事故対策に汚染水事故対策が含まれていないことや、地震動想定
が過小評価になる経験式を用いていること、実効性のある避難計画ができていないにもかかわらず、審査されていないことなどに加
え、プルサーマルが予定されているにもかかわらず、より深刻となる事故の影響が十分に考慮されていない問題が指摘されます。特
に避難計画については、30km 圏の京都府、滋賀県の了解を得ていませんし、5km 圏に入る京都府舞鶴市も地元扱いされずじまい
です。もし、事故が起これば逃げることはできません。
滋賀県琵琶湖は、阪神地域住民の大事な水甕です。それがわからない委員会ではないと思います。なのに再稼働 OK することは、「国
民・住民のいのちを差し出す」ということ。福島事故を経験した以上絶対に認められません。人権は存在しないのでしょうか?
原発に依存しない国つくりを今こそ目指してください。
20
広く国民に意見を聞くにしては専門家以外の私には全く理解できない内容である。
15
No.
御意見等(原文)
もっとやさしく誰にでもわかってもらえる文章に変更することを希望する
21
溶接部の適合基準に関する規制内容の変更のようだが、以前の内容から比べて、
「~の溶接部をいう」を「~のものとする」と直した
りしていて、そういう「テニオハ」しかみていないのかということで、非常に腹立たしく感じさせる内容になっている。表面的にし
か文面をみておらず、机上の空論で善悪を仕切っている、元保安院、現行規制庁のありかたに憤りを感じさせる内容になっている。
さらに、どんどん世の中は進歩しており、溶接部に関する経時変化の情報やデータ、溶接部がどの程度の危険性のあるばしょに使わ
れているかだけではなく、溶接部が運転時や保全作業
時に暴露される物理的環境(温度、湿度、圧力、振動・・・)や化学的環境(化学物質、湿度・・・)、あるいはそれらの経時的変化、
あるいは、保全時の作業のやりやすさ、保全作業員の作業環境の確保、安全性、あるいは、さまざまな原因で事故がおきた時の対応
のしやすさ、原因究明のし易さ・・・そのほかいろんな視点からの加筆ももっとあってもよい。完璧さを求めること自体が一種の誤
謬だ。完璧なものはそもそもありえないという前提がないと、それが寧ろ嘘やごまかしを助長する要因のひとつになってしまう。お
そらく、私の文章にも間違いはあるが、それを口実
に、旧保安院・現行の規制庁は、一切の私の意見を無視する可能性がある。基本的考え方に大きな間違いがある規制庁が作成した文
章には、このような「テニオハ」ではなく文章全体が根本的に間違っている。この調子では、一切の原発の再稼動に反対せざるを得
ない。
22
原発の再稼働は危険です。地震大国の日本では、原発をなくすべきです。高浜原発も再稼働すべきでありません。福島の原発災害も
収束していないのに、再稼働は以ての外です。
23
原子力政策自体が税金の獲得をするだけの詐欺ではないか。市民を被ばくさせても誰も責任を負わないこの政策に異議を申す。
16
(別紙3)
日本機械学会
「発電用原子力設備規格
溶接規格(2012 年版/2013 年追補)」
(JSME S NB1-2012/2013)
に関する技術評価書(案)
平成27年
月
原子力規制委員会
目
次
1. はじめに .......................................................................................................................... 1
2. 検討に当たっての基本的考え方...................................................................................... 2
2.1 技術評価における確認事項...................................................................................... 2
2.2 技術評価の手続き .................................................................................................... 2
2.3 技術基準規則及びその他の法令との対応 ................................................................ 3
3. 溶接規格 2012 年版/2013 年追補の技術的妥当性 ........................................................... 8
3.1 2012 年版/2013 年追補における 2007 年版からの変更点 ........................................ 8
3.2 変更点に関する技術評価 ......................................................................................... 9
3.2.1 JIS の引用年版等の変更................................................................................. 9
3.2.2 国内外の知見の反映等 ..................................................................................... 9
3.2.2.1 クラス 4 配管の定義........................................................................... 12
3.2.2.2
オーステナイト系ステンレス鋼の溶接材料におけるデルタフェライ
トの使用 .................................................................................................................... 13
3.2.2.3 非破壊試験の実施時期 ....................................................................... 15
3.2.2.4 溶接後熱処理の方法と保持時間 ........................................................ 21
3.2.2.5 溶接後熱処理を要しないもの ............................................................ 27
3.2.2.6 放射線透過試験による材厚の測定方法 ............................................. 34
3.2.2.7 磁粉探傷試験及び浸透探傷試験の判定基準 ...................................... 35
3.2.2.8 継手引張試験における試験片の分割 ................................................. 36
3.2.2.9 破壊靱性試験及び再試験 ................................................................... 36
3.2.2.10 耐圧試験 ......................................................................................... 41
3.2.2.11 開先面の非破壊検査 ....................................................................... 44
3.2.2.12 溶接部の最小引張強さ ................................................................... 45
3.2.2.13
溶接施工法の確認項目(電子ビーム溶接及びレーザビーム溶接)
................................................................................................................................... 46
3.2.2.14 溶接施工法の確認項目(溶接金属) ............................................. 58
3.2.2.15 溶接施工法の確認項目(溶接後熱処理) ...................................... 59
3.2.2.16 溶接施工法の確認試験(型曲げ試験及びローラ曲げ試験) ......... 62
3.2.2.17 溶接施工法の確認試験(試験片の種類) ...................................... 63
3.2.2.18 アルミニウム材の溶接士技能認証試験(曲げ試験用治具) ......... 64
i
3.2.2.19
溶接士技能認証試験(試験材料の形状、寸法及び試験片採取位置)
................................................................................................................................... 66
3.2.2.20 溶接士技能認証試験(チタンクラッド溶接) ............................... 67
3.2.2.21 溶接士技能の資格表示 ................................................................... 68
3.2.2.22 自動溶接機を用いる溶接士が可能な作業範囲 ............................... 68
3.2.3 変更点ではないが条件を付す必要がある項目の反映等............................... 71
3.2.3.1 安全設備に係る機器の溶接施工法..................................................... 71
3.2.4 溶接規格 2007 年版の技術評価において条件とされた事項 ........................ 72
3.3 技術評価のまとめ ................................................................................................ 74
4. 2012 年版/2013 年追補の適用に当たっての条件 .......................................................... 75
4.1 技術基準における位置付け .................................................................................. 75
4.2 適用に当たっての条件 ......................................................................................... 75
5. 日本機械学会に対する要望事項.................................................................................... 84
5.1 技術的内容の検討を要望するもの......................................................................... 84
5.1.1 規格本文について ........................................................................................... 84
5.1.2 解説について .................................................................................................. 85
5.1.2.1 技術的知見に基づく検討を要望するもの .......................................... 85
5.1.2.2 解説から本文への移行の検討を要望するもの .................................. 86
別記 溶接規格改訂において考慮されることが望まれる事項
別表1~5
添付資料 リスト
添付資料-1 日本機械学会「溶接規格 2012 年版/2013 年追補」の変更点一覧
添付資料-2 溶接規格 2012 年版/2013 年追補における 2007 年版から変更となった引用
JIS の確認結果
ii
1.
はじめに
発電用原子炉施設の溶接に係る技術基準は、
「電気工作物の溶接に関する技術基準」
(昭
和 45 年通商産業省令第 81 号)が制定され、その後、数次にわたって改正が行われた。
当該基準は平成 12 年に「電気工作物の溶接に関する技術基準」(平成 12 年通商産業省
令第 123 号)として改正され、技術基準を仕様規定から性能水準要求を規定する性能規定
に変更し、同年に当該省令に定める技術的要件を満たすべき技術的内容について具体的に
示した「電気工作物の溶接の技術基準の解釈について」(12 資公電技第 20 号。以下「溶
技解釈」という。)が策定された。
その後、平成 17 年 7 月に改正された「発電用原子力設備に関する技術基準」(昭和 40
年通商産業省令第 62 号。以下「旧技術基準」という。)において、発電用原子炉施設の
溶接に係る性能規定を旧技術基準に取り込んだ際に、技術的要件を満たすべき技術的事項
については、日本原子力学会、日本機械学会及び日本電気協会等が策定した民間規格を活
用することとなった。
原子力規制委員会は、「実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則」
(平成 25 年原子力規制委員会規則第 6 号。以下「技術基準規則」という。)の制定に際
して、民間規格をエンドースし活用していく方針は維持し、技術基準規則の解釈(以下「技
術基準規則解釈」という。)に民間規格を引用した。また、「今後の原子力規制委員会に
おける民間規格の活用について」(平成 25 年 6 月 19 日原子力規制委員会)により、技術
的視点からのみ技術評価を行うこととし、「民間規格の技術評価の実施に係る計画につい
て」(平成 25 年 8 月 28 日原子力規制委員会)を定め、計画的に技術評価を行うこととし
た。
日本機械学会は、溶技解釈を基に ASME Boiler and Pressure Vessel Code(以下「ASME」
という。)を適宜参照しながら、「発電用原子力設備規格 溶接規格」(以下「溶接規格」
という。
)2001 年版を発行した。また、2007 年版及び 2012 年には改訂版を発行し、2012
年版を補完するものとして、2013 年追補を発行した。
本評価書は、原子力規制委員会として溶接規格 2012 年版及び 2013 年追補(以下「溶接
規格 2012 年版/2013 年追補」という。)の技術評価を行い、とりまとめたものである。
1
2.
検討に当たっての基本的考え方
2.1 技術評価における確認事項
①
技術基準規則及び その他の法令で要求さ れる性能との項目及び 範囲において
対応していること。
②
技術基準規則で要求される性能を達成するための必要な技術的事項について、
具体的な手法や仕様が示されていること。その他の法令で要求される事項につい
ては、その要求内容に応じて、技術的事項については、具体的な手法、仕様、方
法及び活動が示されていること。
③
溶接規格に示される具体的な手法、仕様、方法及び活動について、その技術的
妥当性が証明あるいはその根拠が記載されていること。なお、海外規格が我が国
の溶接規格に取り込まれたものについては、上記の条件に加え、海外規格からの
変更点及び我が国の規 制基準で要求する性能 との関係も検討及び評 価されてい
ること。
2.2 技術評価の手続き
①
技術評価は、溶接規格 2007 年版が既に技術基準規則解釈に引用されているため、
2007 年版から 2012 年版/2013 年追補への変更点及び正誤表による変更点を対象とし
た。
②
①の変更に係る解説についても、記載内容を精査し、規格本文における規定内容の
技術基準規則への充足性に関係する場合には、技術評価の対象とした。
③
検討に当たっては、原子力規制委員会委員、外部専門家、原子力規制庁職員及び技
術支援機関職員から構成される「溶接規格の技術評価に関する検討チーム」を設置し、
変更点のうち技術的な議論を要するものについて検討を行い、技術評価書案を策定し
た。
2
2.3
技術基準規則及びその他の法令との対応
技術基準規則第 17 条第 15 号(同規則第 31 条、第 48 条第 1 項から第 3 項及び第 55 条
第 7 号において準用する場合を含む。)は、機器の主要な溶接部に対する機能要求又は性
能水準要求に係る規定であり、その具体的仕様の例示基準は、技術基準規則解釈第 17 条
第 15 項から第 20 項まで等及び別記-5 等で規定されている。
溶接規格 2007 年版は既に技術評価が行われており、その対応関係は技術基準規則解釈
別記-5 で明確にされ、2012 年版/2013 年追補においても構成に変更がないことから、規
制の要求範囲との整合性は確保されている。
表1は、別記-5 の別表に、技術基準規則第 17 条第 15 号に第 31 条、第 48 条及び第 55
条第 7 号の該当部分を追加し、2012 年版/2013 年追補で規定の内容が変更されている部
分(技術的変更でない軽微な変更は除く)に下線を付したものである。
3
表1
技術基準規則と溶接規格 2007 年版の対比(技術基準規則解釈別記-5 の別表)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準
に関する規則
溶接規格(N番号) 及び 設計・建設規格(PV番号、PP番号)
(材料及び構造)
クラス1容器
第十七条 設計基準対象施設(圧縮機、補助ボイ
ラー、蒸気タービン(発電用のものに限る。)、発電
機、変圧器及び遮断器を除く。)に属する容器、管、
ポンプ若しくは弁若しくはこれらの支持構造物又は炉
心支持構造物の材料及び構造は、次に定めるところに
よらなければならない。この場合において、第一号か
ら第七号まで及び第十五号の規定については、使用前
に適用されるものとする。
備考
クラス2容器
クラス3容器及 クラスMC容器 クラス1配管
びクラス3相当
容器
クラス2配管
クラス3配管及 クラス4配管
びクラス3相当
配管
補助ボイラー及
びその附属施設
N-1010
N-3010
N-4010
N-2010
N-5010
N-6010
N-7010
N-8010
-
PVB-4200
PVD-4100
PVE-4200
PPB-4000
PPH-4000
N-4140(準用1)
N-2140(準用1)
N-5140(準用1)
PPC-4000
N-6140(準用1)
PPD-4000
N-1060
PVC-4200
N-3140(準用1)
N-7140(準用1)
-
N-1070
N-3140(準用1)
N-4140(準用1)
N-2140(準用1)
N-5140(準用1)
N-6140(準用1)
N-7140(準用1)
-
N-3010
N-4010
N-2010
N-5010
N-6010
N-7010
N-8010
PVC-4200
N-3140(準用1)
PVD-4100
PVE-4200
PPB-4000
PPD-4000
PPH-4000
N-4140(準用1)
N-2140(準用1)
N-5140(準用1)
PPC-4000
N-6140(準用1)
N-7140(準用1)
N-8140(準用1)
N-3030
N-4140(準用2)
N-2140(準用1)
N-5140(準用1)
N-6140(準用2)
N-7140(準用2)
N-8140(準用2)
N-1040(2)
N-3140(準用1)
N-4140(準用1)
N-2140(準用1)
N-5140(準用1)
N-6140(準用1)
N-7140(準用1)
N-8140(準用1)
N-1050(1)
N-3050(1)
N-4050(1)
N-2050(1)
N-5050(1)
N-6050(1)
N-7050(1)
N-8050
N-1080
N-3140(準用1)
N-4140(準用1)
N-2140(準用1)
N-5140(準用1)
N-6140(準用1)
N-7140(準用1)
-
N-1090
N-3140(準用1)
N-4140(準用1)
N-2090
N-5140(準用1)
N-6140(準用1)
N-7140(準用1)
-
N-1100
N-3140(準用1)
N-4140(準用1)
N-2140(準用1)
N-5140(準用1)
N-6140(準用1)
N-7140(準用1)
N-8140(準用1)
N-1040(1)
N-3140(準用1)
N-4140(準用1)
N-2140(準用1)
N-5140(準用1)
N-6140(準用1)
N-7140(準用1)
N-8140(準用1)
N-1050(2)
N-3050(2)
N-4050(2)
N-2050(2)
N-5050(2)
N-6050(2)
N-7050(2)
-
N-1110
N-3140(準用1)
N-4140(準用1)
N-2140(準用1)
N-5140(準用1)
N-6140(準用1)
N-7140(準用1)
-
N-1120
N-3140(準用1)
N-4140(準用1)
N-2140(準用1)
N-5140(準用1)
N-6140(準用1)
N-7140(準用1)
-
N-1130
N-3140(準用1)
N-4140(準用1)
N-2140(準用1)
N-5140(準用1)
N-6140(準用1)
N-7140(準用1)
N-8140(準用1)
十五 クラス1容器、クラス1管、クラス2容器、ク
ラス2管、クラス3容器、クラス3管、クラス4管及
び原子炉格納容器のうち主要な耐圧部の溶接部(溶接
金属部及び熱影響部をいう。)は、次に定めるところ
によること。
イ 不連続で特異な形状でないものであるこ
と。
ロ 溶接による割れが生ずるおそれがなく、か N-1010
つ、健全な溶接部の確保に有害な溶込み不良そ PVB-4200
の他の欠陥がないことを非破壊試験により確認
N-1020
したものであること。
N-1030
ハ 適切な強度を有するものであること。
ニ 機械試験その他の評価方法により適切な溶接施工 N-0030
法、溶接設備及び技能を有する溶接士であることをあ
N-0040
らかじめ確認したものにより溶接したものであるこ
N-0050
と。
第2部 溶接施工法認証標準
第3部 溶接士技能認証標準
4
注1:
(準用1)と
は、クラス1容
器の対応する規
定を適用するこ
とをいう。
注2:
(準用2)と
は、クラス2容
器の対応する規
定を適用するこ
とをいう。
注3:
下線部は2012年
版(2013年追補を
含む)で技術的内
容が変更された
項
(続き)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準
に関する規則
溶接規格(N番号) 及び 設計・建設規格(PV番号、PP番号)
備考
(蒸気タービン)
クラス1容器
第三十一条 第十七条第十五号の規定及び発電用火力
設備に関する技術基準を定める省令(平成九年通商産
業省令第五十一号)第三章の規定は、設計基準対象施
設に施設する蒸気タービンについて準用する。
クラス2容器
クラス3容器及 クラスMC容器 クラス1配管
びクラス3相当
容器
クラス2配管
クラス3配管及 クラス4配管
びクラス3相当
配管
補助ボイラー及
びその附属施設
(イ 不連続で特異な形状でないものであるこ -
と。)
-
N-4010
-
N-7010
-
-
-
N-4140(準用1)
-
-
-
N-7140(準用1)
-
-
-
N-4140(準用1)
-
-
-
N-7140(準用1)
-
(ロ 溶接による割れが生ずるおそれがなく、 -
かつ、健全な溶接部の確保に有害な溶込み不良
その他の欠陥がないことを非破壊試験により確
-
認したものであること。)
-
-
N-4010
-
-
-
N-7010
-
-
-
PVD-4100
-
PPD-4000
PVD-4100
注1:
(準用1)と
は、クラス1容
器の対応する規
定を適用するこ
とをいう。
PPD-4000
-
N-4140(準用1)
-
-
-
N-7140(準用1)
-
-
N-4140(準用2)
-
-
-
N-7140(準用2)
-
-
-
N-4140(準用1)
-
-
-
N-7140(準用1)
-
-
-
N-4050(1)
-
-
-
N-7050(1)
-
-
-
N-4140(準用1)
-
-
-
N-7140(準用1)
-
-
-
N-4140(準用1)
-
-
-
N-7140(準用1)
-
-
-
N-4140(準用1)
-
-
-
N-7140(準用1)
-
(ハ 適切な強度を有するものであること。) -
-
N-4140(準用1)
-
-
-
N-7140(準用1)
-
-
-
N-4050(2)
-
-
-
N-7050(2)
-
-
-
N-4140(準用1)
-
-
-
N-7140(準用1)
-
-
-
N-4140(準用1)
-
-
-
N-7140(準用1)
-
-
-
N-4140(準用1)
-
-
-
N-7140(準用1)
-
-
-
-
-
-
-
注2:
(準用2)と
は、クラス2容
器の対応する規
定を適用するこ
とをいう。
注3:
下線部は2012年
版(2013年追補を
含む)で技術的内
容が変更された
項
(ニ 機械試験その他の評価方法により適切な溶接施 N-0030
工法、溶接設備及び技能を有する溶接士であることを
N-0040
あらかじめ確認したものにより溶接したものであるこ
N-0050
と。)
第2部 溶接施工法認証標準
第3部 溶接士技能認証標準
(準用)
-
第四十八条 第十七条第十五号の規定及び発電
用火力設備に関する技術基準を定める省令第二
章の規定は、設計基準対象施設に施設する補助
ボイラーについて準用する。
N-0030
-
N-0040
N-0050
第2部 溶接施工法認証標準
第3部 溶接士技能認証標準
5
N-9050
「発電用火力設
備の技術基準の
解釈」を引用
(続き)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準
に関する規則
溶接規格(N番号) 及び 設計・建設規格(PV番号、PP番号)
(材料及び構造)
クラス1容器
第五十五条 重大事故等対処設備に属する容器、管、
ポンプ若しくは弁又はこれらの支持構造物の材料及び
構造は、次に定めるところによらなければならない。
この場合において、第一号から第三号まで及び第七号
の規定については、使用前に適用されるものとする。
備考
クラス2容器
クラス3容器及 クラスMC容器 クラス1配管
びクラス3相当
容器
クラス2配管
クラス3配管及 クラス4配管
びクラス3相当
配管
補助ボイラー及
びその附属施設
-
N-3010
-
-
N-6010
-
-
-
-
PVC-4200
N-3140(準用1)
-
-
-
PPC-4000
N-6140(準用1)
-
-
-
N-3140(準用1)
-
-
-
N-6140(準用1)
-
-
N-3010
-
-
-
N-6010
-
-
七 重大事故等クラス1容器、重大事故等クラス1
管、重大事故等クラス2容器及び重大事故等クラス2
管のうち主要な耐圧部の溶接部(溶接金属部及び熱影
響部をいう。)は次に定めるところによること。ただ
し、重大事故等クラス2容器及び重大事故等クラス2
管にあっては、次に掲げる性能と同等以上の性能を有
する場合は、この限りでない。
イ 不連続で特異な形状でないものであるこ
と。
ロ 溶接による割れが生ずるおそれがなく、か -
つ、健全な溶接部の確保に有害な溶込み不良そ
の他の欠陥がないことを非破壊試験により確認
-
したものであること。
-
ハ 適切な強度を有するものであること。
-
PVC-4200
N-3140(準用1)
-
-
-
PPC-4000
N-6140(準用1)
-
-
N-3030
-
-
-
N-6140(準用2)
-
-
-
N-3140(準用1)
-
-
-
N-6140(準用1)
-
-
-
N-3050(1)
-
-
-
N-6050(1)
-
-
-
N-3140(準用1)
-
-
-
N-6140(準用1)
-
-
-
N-3140(準用1)
-
-
-
N-6140(準用1)
-
-
-
N-3140(準用1)
-
-
-
N-6140(準用1)
-
-
-
N-3140(準用1)
-
-
-
N-6140(準用1)
-
-
-
N-3050(2)
-
-
-
N-6050(2)
-
-
-
N-3140(準用1)
-
-
-
N-6140(準用1)
-
-
N-3140(準用1)
N-6140(準用1)
N-3140(準用1)
N-6140(準用1)
ニ 機械試験その他の評価方法により適切な溶接施工 N-0030
法、溶接設備及び技能を有する溶接士であることをあ
N-0040
らかじめ確認したものにより溶接したものであるこ
N-0050
と。
第2部 溶接施工法認証標準
第3部 溶接士技能認証標準
6
注1:
(準用1)と
は、クラス1容
器の対応する規
定を適用するこ
とをいう。
注2:
(準用2)と
は、クラス2容
器の対応する規
定を適用するこ
とをいう。
注3:
下線部は2012年
版(2013年追補を
含む)で技術的内
容が変更された
項
表2
「発電用原子炉施設の溶接事業者検査に係る実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則のガイド」と
溶接規格との対応関係
発電用原子炉施設の溶接事業者検査に係る実用発電用原子炉の設置、運転
等に関する規則のガイド(平成 25 年 6 月 19 日決定)
核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第 43 条の 3 の 13
第1項
実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則第 35 条から第 38 条まで及
び 44 条
検査の手順・手法(プロセス)
1.定義等
2.溶接事業者検査を行うべき発電用原子炉施設
3.溶接事業者検査の内容
①あらかじめの検査
溶接規格の適用
-
-
溶接施工法検査
溶接士検査
②溶接した構造物に対する検査
溶接部の材料
溶接部の開先
溶接の作業及び溶接設備
溶接後熱処理
非破壊試験
機械試験
耐圧試験
N-0030
N-0050
N-0040
クラス 1 容器
クラス MC 容器
クラス 2 容器
クラス 3 容器及びクラス 3 相当容器
クラス 1 配管
クラス 2 配管
クラス 3 配管及びクラス 3 相当管
クラス 4 配管
補助ボイラー及びその附属設備
4.溶接事業者検査の実施基準
5.計器及び附属する機器の取扱い
6.輸入品に係る取扱い
7.溶接事業者検査を要しない場合
8.溶接事業者検査を行った旨の表示
9.ガイド適用前の資格の取扱い
7
第 2 部溶接施工法認証標準
第 3 部溶接士技能認証標準
第 1 部第 2 章
第 1 部第 3 章
第 1 部第 4 章
第 1 部第 5 章
第 1 部第 6 章
第 1 部第 7 章
第 1 部第 8 章
第 1 部第 9 章
第 1 部第 10 章
3. 溶接規格 2012 年版/2013 年追補の技術的妥当性
3.1 2012 年版/2013 年追補における 2007 年版からの変更点
2012 年版/2013 年追補(正誤表による訂正を含む。)における 2007 年版からの変更点は、
改訂によるもの(添付資料-1)が 190 件あり、各々の変更点について、表3の分類に従
って整理した。また、以下に示す正誤表による訂正が 70 件あり、併せて確認した。
発行年月日
平成 26 年 12 月 5 日
平成 26 年 9 月 11 日
平成 22 年 12 月 1 日
平成 20 年 12 月 1 日
平成 19 年 11 月 1 日
表3
名称
JSME 発電用原子力設備規格 溶接規格(JSME S
NB1-2012,2013 年追補) 正誤表
JSME 発電用原子力設備規格 溶接規格(JSME S
NB1-2012,2013 年追補) 正誤表
JSME 発電用原子力設備規格 溶接規格(JSME S
NB1-2007(2008 追補版、2009 年追補版)) 正誤表
JSME 発電用原子力設備規格 溶接規格(JSME S
NB1-2007(2008 追補版)) 正誤表
JSME 発電用原子力設備規格 溶接規格(JSME S
NB1-2007)正誤表
溶接規格 2012 年版/2013 年追補における 2007 年版からの
変更点に関する根拠の分類
根拠の分類
具体的内容
・用語の統一
・表現の明確化
①
記載の適正化のための変更
・題目の修正
・条項番号の変更
・単位換算の見直し
・記号の変更
②
JIS の引用年版等の変更
③
国内外の知見の反映等
・JIS の年版改正の反映
・新たな JIS の反映
・国内外における試験研究成果の反映等
8
3.2 変更点に関する技術評価
溶接規格 2012 年版/2013 年追補における 2007 年版からの変更点のうち、①に分類される
項目については、技術的要求事項の変更がないことを確認した。なお、正誤表による変更
点は、全て①に該当するものであることを確認した。また、②に分類される項目の検討結
果については3.2.1に、③に分類される項目の検討結果については3.2.2にそれ
ぞれ示す。
3.2.1
JIS の引用年版等の変更
溶接規格 2012 年版/2013 年追補において、2007 年版から変更となった引用 JIS は、添付
資料-2に示すとおり、旧 JIS が改訂統合されて新 JIS となったものが 1 件、年版を最新
のものに変更したものが 17 件の計 18 件であった。これらの変更内容については、技術基
準規則の要求内容への適合性に影響を及ぼすものではないことを確認した。なお、「発電
用原子力設備規格 設計・建設規格」(以下「設計・建設規格」という。)及び「発電用
原子力設備規格 材料規格」(以下「材料規格」という。)の適応年版は 2012 年版であ
る。
3.2.2 国内外の知見の反映等
変更点について、国内外の知見の反映等に該当すると判断した事項は表4に示すとおり
であり、事項ごとに技術的妥当性を検討した。
表4
No.
①
②
③
④
⑤
国内外の知見の反映等に該当する変更事項
件名
クラス 4 配管の
定義
オーステナイト
系ステンレス鋼
の溶接材料にお
けるデルタフェ
ライトの使用
非破壊試験の実
施時期
記載箇所
第1部
N-0020(5)
第1部
N-1040(3)等
変更内容
クラス 4 配管の定義を内包する流体の放射性
物質の濃度が 37mBq/cm3 以上のものと規定
オーステナイト系ステンレス鋼溶接時の溶接
材料に高温割れ防止のためデルタフェライト
を含むことを規定
第1部
N-1050(2)等
溶接後熱処理の
方法と保持時間
第1部
表 N-X090-1
表 N-X090-2
溶接後熱処理を
要しないもの
第1部
表 N-X090-3
保持時間を満たす溶接後熱処理の前に非破壊
試験を実施することができる母材の区分、対象
部位等を規定
炉内からの出し入れ時の炉内温度の条件及び
局部溶接後熱処理時の加熱範囲の変更、溶接後
熱処理の保持時間の算定に用いられる溶接部
の厚さ及び複数回行う場合の保持時間を規定
P-1(炭素鋼)及び P-3(モリブデン鋼)材の
クラッド溶接部等に関して溶接後熱処理を要
しない条件、P-4、P-5(クロムモリブデン鋼)
9
No.
⑥
⑦
⑧
⑨
件名
放射線透過試験
による材厚の測
定方法
磁粉探傷試験及
び浸透探傷試験
の判定基準
継手引張試験に
おける試験片の
分割
破壊靱性試験及
び再試験
第1部
表 N-X100-1
耐圧試験
第1部
N-1130 等
表 N-X130-1 等
開先面の非破壊
試験
溶接部の最小引
張強さ
第1部
N-4030 等
第1部
表 N-G02
溶接施工法の確
認項目(電子ビー
ム溶接、レーザビ
ーム溶接)
溶接施工法の確
認項目(溶接金
属)
第2部
表 WP-200-2 等
溶接施工法の確
認項目(溶接後熱
処理)
溶接施工法の確
認試験(型曲げ試
験及びローラ曲
げ試験)
第2部
WP-306
⑩
⑪
⑫
⑬
⑭
⑮
⑯
⑰
記載箇所
溶接施工法の確
変更内容
材及び P-9A/P-9B 材(ニッケル鋼)に関する条
件を規定
突合せ溶接部の材厚の測定方法に関し、余盛高
さ及び余盛を考慮した材厚の算定方法を規定
第1部
表 N-X100-3
表 N-X100-4
第1部
表 N-X110-2
開先面の検査のうち、磁粉探傷試験と浸透探傷
試験の判定基準(指示模様の長さ)を変更
第1部
表 N-X110-3
表 N-X120-1
破壊靭性試験及び再試験の方法及び判断基準
を設計・建設規格にあわせ変更。クラス1容器
に関して溶接金属がマルテンサイト系ステン
レス鋼の場合の破壊靱性試験等の規定を削除
最高許容耐圧試験圧力、保持時間、保持後の漏
えい検査規定を追加、耐圧試験の実施が著しく
困難な場合の耐圧代替非破壊試験の条件を規
定
クラス 3 機器及びクラス 4 配管に関する非破壊
試験要求を削除
最小引張強さの表について、材料規格と値が同
じ材料を削除、材料規格と異なる値(焼きなま
し材のものを適用)のアルミニウム材2種を追
加
電子ビーム溶接及びレーザビーム溶接の溶接
施工法認証を区分するに当たっての確認項目
等を変更
第2部
WP-304
第2部
表 WP-400-1
図 WP-400-1
第3部
WQ-321
第2部
継手引張試験片を所要の厚さに分割する場合
の要求事項を規定
溶接金属の区分 A-1(炭素鋼)から A-4-2(ク
ロムモリブデン鋼)の認証を受けた場合、受け
た認証の A 番号より小さい溶接金属を用いる
ときは同一区分とする規定を削除
溶接施工法の確認項目で溶接後熱処理を行う
場合の温度区分を材料の Ac1 変態点又は Ac3 変
態点で区分する規定を追加(注)
「型曲げ試験」及び「ローラ曲げ試験」に「表
曲げ試験」を追加、曲げた後の溶接部位置の規
定を追加、縦曲げ試験の試験片採取位置図を変
更
型曲げ試験片の代わりに縦曲げ試験片を用い
10
No.
⑱
⑲
⑳
㉑
㉒
件名
認試験(試験片の
種類)
アルミニウム材
の溶接士技能認
証試験(曲げ試験
用治具)
溶接士技能認証
試験(試験材料の
形状、寸法及び試
験片採取位置)
溶接士技能認証
試験(チタンクラ
ッド溶接)
溶接士技能の資
格表示
自動溶接機を用
いる溶接士が可
能な作業範囲
記載箇所
WP-420
変更内容
て良い場合を規定
第3部
WQ-322
試験材がアルミニウム又はアルミニウム合金
の場合の試験用治具の寸法変更
第3部
表 WQ-312-1 等
図 WQ-321-5 等
アルミニウム等の一部試験材に関する厚さ、試
験片採取のための削除部寸法及び曲げ試験片
の角の丸み寸法を変更
第3部
WQ-323
表 WQ-312-1 等
第3部
WQ-340 等
図 WQ-322(4)
第3部
WQ-430
技能認証確認要領におけるチタンクラッド溶
接による試験規定を削除
資格表示規定を追加
溶接方法がサブマージアーク溶接の区分に、エ
レクトロスラグ溶接によるクラッド溶接及び
肉盛溶接を含むことを規定
(注)Ac1 変態点:加熱時、オーステナイトが生成し始める温度
Ac3 変態点:加熱時、フェライトがオーステナイトへの変態を完了する温度
11
3.2.2.1
クラス 4 配管の定義
(1)変更の内容
クラス 4 配管の定義を、内包する流体の放射性物質の濃度が 37 mBq/cm3 以上のものに限
定。規定内容の変更点を表5に示す。
表5
定義に関する規定内容の変更点
2012 年版/2013 年追補
2007 年版
N-0020 定義
(3)「クラス 2 容器」又は「クラス 2 配管」
(以下「クラス 2 機器」と (3),(4)
いう。
)とは,発電用原子力機器のうち,次に掲げる機器に該当す 同左
る容器又は管をいう。
1) 原子炉を安全に停止するために必要な設備又は非常時に安全
を確保するために必要な設備であって,その故障,損壊等によ
り公衆に放射線障害を及ぼすおそれを間接に生じさせるもの
に属する機器(放射線管理設備に属するダクトにあっては,原
子炉格納容器の貫通部から外側隔離弁までの部分に限る。
)
2) タービンを駆動させることを主たる目的とする流体が循環す
る回路に係る設備に 属する機器であって,クラス 1 機器から
これに最も近い止め弁までのもの
3) 略
(4) 「クラス 3 容器」又は「クラス 3 配管」
(以下「クラス 3 機器」
という。)とは,発電用原子力機器のうち,クラス 1 機器,クラス
MC 容器,クラス 2 機器,放射線管理設備に属するダクト以外の容
器又は管(内包する流体の放射性物質の濃度が 37 mBq/cm3(流体
が液体の場合にあっては,37 kBq/cm3)以上の管又は最高使用圧
力が 0 MPa を超える管に限る。
)をいい,
「クラス 3 相当容器」又
は「クラス 3 相当管」とは,クラス 1 機器,クラス MC 容器,クラ (5)「クラス 4 配
ス 2 機器,クラス 3 機器及び放射線管理設備に属するダクト並び
管」とは、発
に補助ボイラー及びその附属設備以外の容器又は管であって,蒸
電用原子力機
気タービン及びその付属設備並びに非常用予備発電装置等に関す
器のうち、放
る容器又は管をいう。
射線管理設備
(5)「クラス 4 配管」とは、発電用原子力機器のうち、放射線管理設
に属するダク
備に属するダクトであって、内包する流体の放射性物質の濃度が
ト(クラス 2
37 mBq/cm3 以上のもの(クラス 2 配管に属する部分を除く。
)を
配管に属する
いう。
部分を除く)
をいう。
12
(2)日本機械学会による変更理由
クラス 4 配管の定義を、設計・建設規格 GNR-1210 機器等の区分と整合させる。
(3)技術評価の結果
本定義は旧技術基準の定義と同じであるが、平成 25 年 7 月から技術基準規則が施行され
ており、
「放射線管理設備に属するダクト」は「放射線管理施設又は原子炉格納施設(非常
用ガス処理設備に限る。
)に属するダクト」とされている。したがって、「放射線管理設備
に属するダクト」とあるのは「放射線管理施設又は原子炉格納施設(非常用ガス処理設備
に限る。
)に属するダクト」に読み替える。
なお、変更点ではないが、技術基準規則と異なる点は以下のとおりである。
①
クラス 2 機器の定義
・ 技術基準規則第 2 条第 2 項第 33 号では、原子炉格納施設(非常用ガス処理設備に
限る。
)
に属するダクトであって原子炉格納容器の貫通部から外側隔離弁までの部
分がクラス 2 機器とされている。
・ 技術基準規則第 2 条第 2 項第 33 号では、蒸気タービンを駆動させることを主たる
目的とする流体が循環する回路に係る設備に属する機器について、流体を蒸気及
び給水に区別して定義している。
② クラス 3 機器の定義
・ N-0020(4)において、
「クラス 3 相当容器」又は「クラス 3 相当管」の定義に、
「放
射線管理設備に属するダクト」は除くとしているが、クラス 4 機器と同様に、技
術基準規則と整合を図るために「原子炉格納施設(非常用ガス処理設備に限る。
)
に属するダクト」も除く必要がある。
したがって、適用に当たっては以下の条件を付すこととする。
1)N-0020(3)の「クラス 2 容器」及び「クラス 2 配管」は、技術基準規則第 2 条第 2
項第 33 号に規定するものをいう。
2)N-0020(4)及び(5)について、
「放射線管理設備に属するダクト」とあるのは「放射線
管理施設若しくは原子炉格納施設(非常用ガス処理設備に限る。
)に属するダクト」
に読み替える。
。
3.2.2.2
オーステナイト系ステンレス鋼の溶接材料におけるデルタフェライトの使
用
(1)変更の内容
溶接金属の区分が A-7 となるオーステナイト系ステンレス鋼の溶接を行う場合は、溶着
13
金属にデルタフェライトが含まれる溶接材料を使用する規定を追加。規定内容の変更点を
表6に示す。
表6
溶接部のデルタフェライト量に関する規定内容の変更点
2012 年版/2013 年追補
2007 年版
N-1040 等 溶接部の強度等
(1) 溶接部は、母材の強度(母材の強度が異なる場合は、弱い方の強度) 同左
と同等以上の強度を有するものでなければならない。
(2) 溶接部は、溶込みが十分で、かつ、割れ又はアンダーカット、オー
バーラップ、クレータ、スラグ巻込み、ブローホール等で有害なも
のがあってはならない。
(3) 第2部
溶接施工法認証標準
表 WP-304-1 に掲げる溶接金属の なし
区分が A-7 になるオーステナイト系ステンレス鋼の溶接を行う場
合は、溶着金属にデルタフェライトが含まれる溶接材料を使用す
る。
(2)日本機械学会による変更理由
「日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(JSME S NB-1-2001)
」に関する技術
評価書」
(平成 17 年 7 月原子力安全・保安院、原子力安全基盤機構取りまとめ)における
以下の意見を反映した。
ASME にあるデルタフェライト量の規定は、
オーステナイト系ステンレス鋼溶接金属
の高温割れ防止の観点から規定されているものであり、国内では、各溶接施工事業者
と溶接材料製造事業者が ASME 等の規格を参考にこれまでの経験と実績をベースに独
自の管理を実施しているものであるが、SCC 対策の重要性も考慮し、要件として追加
する。
(3)技術評価の結果
溶接規格 2001 年版の技術評価時の意見を受け、デルタフェライトに関する規定を追加し
たことは、妥当と判断する。
ただし、溶接金属の A 区分は、A(被覆アーク溶接)、Ao(裏当て金を用いない片側溶接)
、
G(ガス溶接)に限定されており、溶加材・ウェルドインサート(R-7)
、心線(E-7)を使
用する溶接が適用外になっていることから、溶接金属だけでなく、溶加材・ウェルドイン
サート及び心線を含む必要がある。
また、技術基準規則解釈別記-5 には「オーステナイト系ステンレス鋼溶接金属にあって
は、デルタフェライト量が高温割れ防止の観点から適切なものであること。
」とされている
が、N-1040(3)等では量に関する言及がない。
14
したがって、「第2部 溶接施工法認証標準 表 WP-304-1 に掲げる溶接金属の区分が
A-7 になるオーステナイト系ステンレス鋼の溶接を行う場合は,溶着金属にデルタフェラ
イトが含まれる溶接材料を使用する。」とあるのは「第2部
溶接施工法認証標準
表
WP-304-1 に掲げる溶接金属の成分が A-7 になるオーステナイト系ステンレス鋼及び A-7(オ
ーステナイト系ステンレス鋼)に相当するものの溶接を行う場合は、高温割れ防止の観点
から溶着金属にデルタフェライトが適切量含まれる溶接材料を使用する。」
に読み替える。
3.2.2.3
非破壊試験の実施時期
(1)変更の内容
溶接後熱処理を行う非破壊試験の実施時期は溶接後熱処理の後であるが、母材の区分、
対象部及び非破壊試験種類に応じて溶接後熱処理前に実施することができる場合の要件を
規定する。規定内容の変更点を表7-1に示す。
表7-1
非破壊試験の実施時期に関する規定内容の変更点(N-1050(2)等)
(i) 母材の区分、対象部に応じた溶接後熱処理前に実施可能な非破壊試験種類と試験時期
母材の
区分
P-1
(炭素鋼)
P-3
(Mo 鋼)
非破壊
試験種類
中間溶接後
熱処理前
中間溶接後
熱処理後
溶接後熱
処理後
クラス 1 容器の溶接
部
全て
×
○
○
クラス 1 容器以外の
溶接部
全て
○
○
○
全て
全て
×
○
○
中間溶接後
熱処理前
中間溶接後
熱処理後
溶接後熱
処理後
非破壊試験の対象部
(ii)上記の表によらず、中間溶接後熱処理前に試験実施可能な条件
母材の区
分
P-1
P-3
P-1 以外
非破壊試験の対象部
非破壊
試験種類
クラッド溶接される
溶接部*1 の表面(クラ
ス 1 容器)
MT,PT
○
○
○
クラッド溶接の表面
(クラス 1,2 容器)
PT
○
○
○
クラス 2,3 配管及び
クラス 3 相当管の溶接
部
RT+MT*2
○
○
○
(注) MT:磁粉探傷試験 PT:浸透探傷試験 RT:放射線透過試験
○は実施してもよい時期を示す
*1
継手区分 A、B、C 又は D であって、溶接後にクラッド溶接が実施されるもののうち、
15
溶接後熱処理後に表面の非破壊試験を実施することが困難な場合
*2
溶接後熱処理後に MT を実施
(2)日本機械学会による変更理由
非破壊試験の実施時期に関する考え方が明記されていなかったことから、
以下を踏まえ、
ASME の規定を参考に規定を追加する。
・ 溶接部に溶接後熱処理を行うものに対する非破壊試験の実施時期は、熱処理により
再熱割れ等が発生していないことを確認するためのものであることから、溶接後熱
処理後とする。
・ 再熱割れの形態は粒界割れであり、熱処理温度に加熱した際、粒界に残留応力によ
るクリープが生じやすい場合に発生する。このため、最終熱処理と同じ熱処理温度
での熱処理(中間後熱処理)後に、非破壊試験で割れの指示の有無を確認すれば、
その後の熱処理による影響は少ないと考えられる。
・ 再熱割れを懸念しなくてもよい材料であれば、必ずしも最終の溶接後熱処理の後に
非破壊試験を行う必要はないと考えられる。
その代表的な材質としては、
炭素鋼
(P-1)
が該当する。
・ クラス1容器のような厚肉容器の溶接施工工場の実態を調査した結果、製作途上で
は溶接部の割れ防止のために中間溶接後熱処理を行っており、その温度は最終熱処
理温度と同等であったことから、必ずしも最終の溶接後熱処理の後に非破壊試験を
行う必要はないと考えられる。
(3)技術評価の結果
1)非破壊試験実施時期について
溶接後熱処理に際しての加熱により熱影響部粗粒域に粒界割れが発生し、欠陥が発生
する可能性があることから、非破壊検査の実施を、溶接後熱処理の後とすることは妥当
と判断する。
2)非破壊試験を溶接後熱処理の前に行う場合について
①
再熱割れの発生時期に関する評価
変更理由において「再熱割れの形態は粒界割れであり、
熱処理温度に加熱した際、
粒界に残留応力によるクリープが生じやすい場合に発生する。このため、最終熱処
理と同じ熱処理温度での熱処理(中間後熱処理)後に、非破壊試験で割れの指示の
有無を確認すれば、その後の熱処理による影響は少ないと考えられる。
」
としている。
再熱割れは溶接部の再加熱により主に熱影響部粗粒域に発生する割れの総称であり、
その発生メカニズムはクリープ以外にも結晶粒界の脆化や不純物元素の粒界偏析と
いったものがあげられるものの、クリープ以外の再熱割れの発生メカニズムを踏ま
えても、
「最終熱処理と同じ熱処理温度での熱処理(中間後熱処理)後に、非破壊試
16
験で割れの指示の有無を確認すれば、その後の熱処理による影響は少ない」とする
考え方は妥当と判断する。
②
材料ごとの再熱割れに関する評価
再熱割れに関する感受性に係る代表的な指標として、以下に定義される ΔG、PSR
等の再熱割れ感受性指数がある。これらの式の適用に当たっては、成分範囲に応じ
て、材料に適した再熱割れ感受性指数により評価することが重要である。
ΔG=(%Cr)+3.3(%Mo)+8.1(%V)-2
PSR=(%Cr)+(%Cu)+2(%Mo)+10(%V)+7(%Nb)+5(%Ti)-2
PSR の値が 0 以上の場合のとき再熱割れが発生す
ることが知られている[1]。
PSR の値が 0 以下の場合、
再熱割れが発生するおそれは 0 以上の場合に比較
して低いが、発生の可能性を否定するものではな
い。図 1 にあるとおり、PSR の値が 0.3 の場合、再
熱割れの発生割合はおよそ 30%を示している。JIS
規格に定められた化学成分の上限下限の平均値か
ら算出した PSR の値が 0 以下であれば、再熱割れ
を考慮しないことは妥当ではない。
[1] 伊藤、中西、“低合金鋼溶接熱影響部の応力除去焼鈍割れ
の研究(第 2 報)-鋼の応力除去焼鈍割れ感受性”、溶接学
図1
PSR と SR 割れ割合の関係[1]
会誌、第 41 巻第 1 号、p.59、(1972).(図 1 は Fig.8)
(個々の材料の評価)
・
P-1 材(炭素鋼)の溶接部
P-1 材の規格値から算出した PSR の値は表7-2に示すようにいずれも-2 であ
り、再熱割れが発生する可能性は極めて小さいが、Cr や Cu 等の成分が規定され
ていない材料(例えば SS400)は、 PSR の値を規格値から算出できない問題があ
る。
17
表7-2
・
P-1 材の溶接部の再熱割れ感受性指数
P-3 材(Mo 鋼)の溶接部
P-3 材の規格値から算出した PSR の値の平均は、表7-3に示すように 0 以下で
あるが、組成の範囲によっては値が 0 以上となり、再熱割れが発生する可能性が
ある。
表7-3
・
P-3 材の溶接部の再熱割れ感受性指数
P-1 材及び P-3 材(クラッド溶接を行う場合)
溶接後にクラッド溶接が実施されるもの(クラス 1 容器、図 2 の①)について、
溶接後熱処理後に MT(MT が不適当な場合は PT)を実施することが困難な場合、
溶接後熱処理前に実施することができるとすることは、当該溶接部に再熱割れが
発生する可能性を否定できないことから、妥当ではないと判断する。
18
図 2 溶接後にクラッド溶接が実施されるものとクラッド溶接部の表面
クラッド溶接に使用する材料は再熱割れが発生する懸念のない材質(ステンレ
ス鋼やニッケル・クロム・鉄合金)であることから、クラッド溶接部の表面(図
2 の②)については、溶接後熱処理前に PT を実施することができるとするのは妥
当と判断する。
・
P-1 材以外
クラス 2、3 配管及びクラス 3 相当管において、最終溶接後熱処理後に MT を実
施する場合、中間溶接後熱処理前に RT を実施することができるとしている。しか
しながら、溶接部の非破壊試験を規定している表 N-X050-1 に、RT 及び MT を規定
しているものはなく、
本文規定と対応していないことから、妥当と判断されない。
3) 非破壊試験の実施時期に関する評価のまとめ
非破壊試験の実施時期については、次のように読み替える。
・ N-1050(2)の「また,P-1 又は P-3 の継手区分 A,B,C 又は D であって,溶接後に
クラッド溶接が実施されるもののうち溶接後熱処理後に磁粉探傷試験(磁粉探傷
試験が不適当な場合,浸透探傷試験)を実施することが困難な溶接部の磁粉探傷
試験(磁粉探傷試験が不適当な場合,浸透探傷試験)もしくは P-1 又は P-3 のク
ラッド溶接部の浸透探傷試験は,溶接後熱処理前に実施することができる。
」とあ
るのは、
「また,P-1 又は P-3 の継手区分 A,B,C 又は D であって,溶接後にクラ
ッド溶接が実施されるもののうち溶接後熱処理後に磁粉探傷試験(磁粉探傷試験
が不適当な場合,浸透探傷試験)を実施することが困難な溶接部の磁粉探傷試験
(磁粉探傷試験が不適当な場合,浸透探傷試験)は、母材成分から再熱割れのお
それがないと確認された場合、溶接後熱処理前に実施することができる。P-1 又
は P-3 のクラッド溶接部の浸透探傷試験は,溶接後熱処理前に実施することがで
きる。
」に読み替える。
・ N-2050(2)及び N-4050(2)の「また, P-1 の溶接部は,溶接後熱処理前に非破壊試
験を実施することができる。
」とあるのは、
「また, P-1 の溶接部は,母材成分か
ら再熱割れのおそれがないと確認された場合、溶接後熱処理前に非破壊試験を実
施することができる。」に読み替える。
19
・ N-3050(2)の「また,P-1 の溶接部の非破壊試験,もしくは P-1 又は P-3 のクラッ
ド溶接部の浸透探傷試験は,溶接後熱処理前に実施することができる。
」とあるの
は、「また, P-1 の溶接部は、母材成分から再熱割れのおそれがないと確認され
た場合、非破壊試験を溶接後熱処理前に実施することができる。P-1 又は P-3 の
クラッド溶接部の浸透探傷試験は,溶接後熱処理前に実施することができる。
」に
読み替える。
・ N-5050(2)の「また,P-1 の溶接部は,溶接後熱処理前に非破壊試験を実施するこ
とができる。
」とあるのは、
「また, P-1 の溶接部は,母材成分から再熱割れのお
それがないと確認された場合、溶接後熱処理前に非破壊試験を実施することがで
きる。
」に読み替える。
・ N-6050(2)及び N-7050(2)の「また, P-1 の溶接部は,溶接後熱処理前に非破壊試
験を実施することができる。なお,母材の区分が表 N-G01 に掲げる P-1 以外のも
ので放射線透過試験を行う溶接部に対して溶接後熱処理後に磁粉探傷試験を行う
場合は,溶接後熱処理前に放射線透過試験を実施することができる。」
とあるのは、
「また, P-1 の溶接部は,母材成分から再熱割れのおそれがないと確認された場
合、溶接後熱処理前に非破壊試験を実施することができる。
」に読み替える。
以上を要約したものを、表7-4に示す。
20
表7-4
非破壊試験の実施時期(下線が技術評価結果)
(i) 母材の区分、対象部に応じた溶接後熱処理前に実施可能な非破壊試験種類と試験時期
母材
区分
非破壊試験の対象部
P-1
P-3
非破壊試験
種類
中間溶接後
熱処理前
中間溶接後
熱処理後
溶接後熱
処理後
クラス 1 容器の溶接部
全て
×
○
○
クラス 1 容器以外の溶接部
全て
○*1
○
○
全て
全て
×
○
○
(ii)上記の表によらず、中間溶接後熱処理前に試験実施可能な条件
母材
区分
非破壊試験の対象部
P-1
P-3
P-1
以外
非破壊試験
種類
クラッド溶接される溶接部*2
の表面(クラス 1 容器)
MT,PT
クラッド溶接の表面(クラス
1,2 容器)
PT
クラス 2,3 配管及びクラス 3
相当管の溶接部
RT+MT*3
中間溶接後
熱処理前
中間溶接後
熱処理後
溶接後熱
処理後
○*1
○
○
○
○
○
○→×
○→×
○
*1:母材成分から再熱割れのおそれがないと確認された場合
*2
継手区分 A,B,C 又は D であって、溶接後にクラッド溶接が実施されるもののうち、
溶接後熱処理後に表面の非破壊試験を実施することが困難な場合
*3
溶接後熱処理後に MT を実施
3.2.2.4
溶接後熱処理の方法と保持時間
(1)変更の内容
1)溶接後熱処理の方法
・
炉内に入れる場合及び炉内から取り出す場合の炉内温度を 300℃以下から 425 ℃
未満に変更。
・
局部溶接後熱処理を行う場合の加熱範囲を、溶接部の両側それぞれに「容器につ
いては母材の厚さの 3 倍以上、管については開先幅の 3 倍以上でかつ余盛り幅の
2 倍以上の幅」から、
「母材の厚さ又は 50mm のいずれか小さい値以上の幅」に変
更。
・
フェライト系ステンレス鋼の 650 ℃以下の温度における冷却速度について、規定
を追加。
2)溶接後熱処理の保持時間
完全溶込み溶接部の溶接後熱処理の保持時間に対応する厚さに係る規定を具体
化。
21
最小保持時間について、複数回の溶接後熱処理の保持時間を合計できることを明
確化。
規定内容の変更点を表8に示す。
表8
溶接後熱処理の方法と保持時間に関する規定内容の変更点
1)溶接後熱処理の方法
2012 年版/2013 年追補
2007 年版
表 N-X090-2 溶接後熱処理の方
法
熱処理の方法
3.炉内に入れる場合及び炉内か 3.炉内に入れる場合および炉内から取り出す場合にお
ら取り出す場合における炉内
ける炉内の温度は、300℃以下であること
の温度は、425℃未満であるこ
と
5.局部加熱により行う場合は、 5.次の(1)および(2)の掲げる範囲
均一温度領域が溶接金属の最
(1) 容器(管寄せを除く)については、溶接部の最
大幅の両側にそれぞれ母材の
大幅の両側にそれぞれ母材の厚さの 3 倍以上の
厚さ又は 50mm のいずれか小
幅
さい値以上の幅
(2) 管寄せまたは管については、溶接部の最大幅の
両側にそれぞれ開先幅の 3 倍以上で、かつ、余
(第4部 解説)
盛り幅の 2 倍以上の幅
(第4部 解説)
A:加熱範囲(均一温度領域)
B:母材の厚さ (t)又は 50mm の
いずれか小さい値以上(溶接金
属止端部からの寸法)
t:母材の厚さ
A:加熱範囲(均一な温度になるように加熱する範囲)
B:開先幅の 3 倍以上で、かつ、余盛り幅の 2 倍以上
t:母材の厚さ
加熱及び冷却の方法
2.母材の区分が P-7 については、 2.温度 650℃において、母材の区分が P-7 を冷却する場
650℃より高い温度範囲にお
合の速さは、1 時間につき温度差が 55℃以下であるこ
ける冷却速度は、1 時間につ
と。
き温度差が 55℃以下とし、
650℃以下の温度範囲におい
22
ては脆化を防ぐために十分に
速い速度で冷却すること。
2)溶接後熱処理の保持時間
2012 年版/2013 年追補
2007 年版
表 N-X090-1 溶接後熱処理における温度範囲及び溶接
部の厚さに応じた保持時間
(注)
1. 溶接部の厚さtは、次に掲げる寸法(単位:mm) tは、次に掲げる厚さ(mm を単位
とする。
とする)とする。
(1) 完全溶込み溶接の場合にあっては、以下の厚さ
1. 完全溶込み溶接の場合にあっ
1) 突合せ溶接の場合にあっては、溶接される部分
ては、溶接部の厚さまたは母
の厚さ(厚さが異なる場合は、薄い方の厚さ)
材(耐圧部に限る)の厚さ(厚
2) 突合せ溶接以外の場合にあっては、完全溶込み
さが異なる場合は、薄い方の
溶接となる部分の厚さ
厚さ)のうち、いずれか薄い
(2) 部分溶込み溶接の場合にあっては、開先の深さ
(3) すみ肉溶接の場合にあっては、のど厚
方の厚さ
2. 部分溶込み溶接の場合にあっ
(4) クラッド溶接のみの場合にあっては、クラッドの
厚さ
ては、開先の深さ
3. すみ肉溶接の場合にあって
(5) 上記(1)から(3)を組合せた場合にあっては、最も
大きくなる部分の厚さ
は、のど厚
4. クラッド溶接のみの場合にあ
っては、溶接部の厚さ
3. 最小保持時間は、1 回で溶接後熱処理を行う時間又 なし
は複数回で溶接後熱処理を行う合計時間のいずれで
もよい。
(2)日本機械学会による変更理由
1)溶接後熱処理の方法
・ 炉内に入れる場合及び炉内から取り出す場合の炉内温度上限値について、ASME で
規定された温度との整合を図る。
・ 局部溶接後熱処理の加熱範囲を、ASME の規定を参考に見直す(事例規格「PWR
原子炉容器等冷却材管台部に対する溶接後熱処理時の加熱範囲に関する規定」に
整合)
。
・ フェライト系ステンレス鋼の溶接後熱処理を行う場合の冷却速度の規定を、ASME
の規定を参考に見直す。
2)溶接後熱処理の保持時間
23
・ 溶接後熱処理の保持時間について、溶接部の厚さに係る規定を明確化する。
・ ASME 及び JIS における「溶接後熱処理方法」の規定を参考に、複数回に分けて溶
接後熱処理を行う場合の保持時間に係る規定を明確化する。
(3)技術評価の結果
1)溶接後熱処理の方法
①
炉内に入れる場合及び炉内から取り出す場合の炉内温度
溶接後熱処理の方法について、
「発電用火力設備の技術基準の解釈」(以下「火力技
術基準解釈」という。)及び JIS Z 3700(1987)溶接後熱処理方法は、共に 425℃未満、
ASME は 427℃を超える温度での加熱及び冷却速度等を規定している。また、図 3 及び
民間による溶接後熱温度の変更に関するモックアップ試験結果によれば、炭素鋼鋼管
を用いた実証試験及び解析結果から、温度管理開始・終了温度を 300℃から 400℃にし
ても残留応力に影響がないとしている。
以上を踏まえ、溶接後熱処理時の管理温度を 300℃から 425℃に変更することは妥当
と判断する。
図 3 温度管理開始・終了温度の残留応力に及ぼす影響の解析結果[2]
[2] 「局部 PWHT 有効加熱範囲の実証」
(一般財団法人発電設備技術検査協会発行 発電技検レビュー 1999
№25)(図 8)
②
局部溶接後熱処理を行う場合の加熱範囲
局部溶接後熱処理の加熱範囲の変更範囲に関し、変更に伴う残留応力低減について、
技術的根拠の説明を求めたところ、文献[3]が提示された。しかし、同文献からは、2007
年版に規定されている加熱幅と、2012 年版に規定されている加熱幅とでは残留応力に
有意な違いがあり、この違いによる影響がないことを評価できないため 2007 年版を適
用する。また、第4部解説において、局部熱処理の場合の残留応力低減程度を炉内熱
処理と同等程度にする必要がある場合、JIS Z 3700 の規定による加熱範囲を推奨して
24
おり、本文において規定されている加熱範囲では不十分であることを示唆している。
したがって、適用に当たっては「局部加熱により行う場合は、均一温度領域が溶接
金属の最大幅の両側にそれぞれ母材の厚さ又は 50mm のいずれか小さい値以上の幅」と
あるのは、従前のとおり、
「次の(1)及び(2)の掲げる範囲
(1) 容器(管寄せを除く)については、「溶接部の最大幅の両側にそれぞれ母材の
厚さの 3 倍以上の幅」
(2) 管寄せ又は管については、
「溶接部の最大幅の両側にそれぞれ開先幅の 3 倍以
上で、かつ、余盛幅の 2 倍以上の幅」
に読み替える。
図 4 溶接規格 2007 年版と 2012 年版に規定されている加熱幅の比較と
STPT480 における加熱幅と溶接部中心での周方向残留応力との関係[3]
[3] 「配管周継手局部溶接後熱処理時の加熱条件の適正化」火力原子力発電技術協会、vol56、 No.6
③
フェライト系ステンレス鋼の 650 ℃以下の温度における冷却速度の追加
フェライト系ステンレス鋼(P-7)は、475℃付近に長時間加熱すると含有する Cr
が分離して組織に変化が生じ、靭性が低下する(475 脆性)。この劣化を生じさせない
ため、冷却過程においてはこの温度領域での滞留時間を短くするよう十分に速い速度
で冷却する必要がある。これを踏まえ、規定内容を追加したものであることから妥当
と判断する。
本規定の溶接規格 2007 年版から 2012 年版/2013 年追補への変更は、溶接後熱処理
を実施することによる脆化を防ぐことを目的として追加されたものであることから、
今後、2007 年版の本規定を適用することは望ましくないと考えられる。なお、フェラ
イト系ステンレス鋼が使用された場合においても、2007 年版が適用された既設若しく
25
は建設中の設備については、本体の溶接後熱処理の際に同時に熱処理された機械試験
板により、溶接部の靭性が確認されていることから、技術基準規則に適合していると
判断して支障ないと考えられる。
したがって、溶接規格 2012 年版/2013 年追補をエンドースする技術基準規則解釈の
施行後においては 2012 年版/2013 年追補における本規定を適用するものとし、2007
年版の本規定の新たな適用は不可とする。
2)溶接後熱処理の保持時間
①
溶接部の厚さに応じた保持時間
・ 完全溶込み溶接の場合
完全溶込み溶接の場合における溶接部の厚さについて、突合せ溶接部と完全溶
込み溶接部で区別して規定するとともに、「溶接部の厚さまたは母材の厚さ」と
していたものを、「溶接される部分の厚さ」と「完全溶込み溶接となる部分の厚
さ」として明確化した内容となっている。その内容については、継手の形状に対
応する溶接部の厚さとして整理した解説表
表 N-X090-3-1
溶接後熱処理にお
ける溶接部の厚さ及び母材の厚さ(例)に記載されており、溶技解釈解説表 17.2
と同一であることから、規定の内容を実質的に変更するものでなく、妥当と判断
する。
・ 溶接を組み合わせた場合
2 種類以上の溶接を組み合わせた場合の厚さについては、溶接規格 2007 年版の
解説表 表-6.2 に規定されていた「最も大きくなる部分の厚さ」としていたもの
を本文に移したものであり、技術的内容を変更するものではないことから妥当と
判断する。
②
溶接後熱処理の最小保持時間
1つの溶接部に対して溶接後熱処理を複数回に分けて行う場合について、加熱保持
時間の合計を保持時間とすることができることを明確化したものである。保持時間以
上の加熱が行われていれば、加熱を複数回に分けて行っても応力緩和について同等の
効果が得られることから、妥当と判断する。
26
3.2.2.5
溶接後熱処理を要しないもの
(1)変更の内容
溶接後熱処理を要しない条件等に係る規定(表 N-X090-3)を変更。規定内容の変更点を
以下に示す。なお、変更点の全容を別表1に示す。
1)P-1(炭素鋼)材のクラッド溶接部
表9-1
溶接後熱処理を要しないものに関する規定内容の変更点
(ⅰ)規定の新設
(ⅱ)母材が P-1 又は P-3(グループ番号 1,2 又は 3)のクラッド溶接部又は肉盛溶
接部に対する補修溶接又は手直し溶接を行う場合に係る規定の追加
(ⅲ)表 N-X090-3 溶接後熱処理を要しないものに、以下の注記を追加。
(ⅳ)表 N-X090-3 溶接後熱処理を要しないものに、以下の注記を追加。
27
2)P-9A/P-9B 材(ニッケル鋼)の溶接部に係る規定を新たに設定
表9-2
溶接後熱処理を要しないものに関する規定内容の変更点
3)P-4(クロムモリブデン鋼)材の溶接部
母材が P-4 材の溶接部の予熱温度を 100℃以上から 120℃以上に変更。
4)P-3、P-4、P-5 材の管の母材の厚さに、新たに制限を設定
表9-3
溶接後熱処理を要しないものに関する規定内容の変更点
5)P-5 材の栓等の溶接部、ラグ、ブラケット等の溶接部
表9-4
溶接後熱処理を要しないものに関する規定内容の変更点
(注 4)漏止め溶接部及びラグ、ブラケット、強め材、控え、強め輪等であって、
重要なものを取り付ける継手の溶接部
28
(2)日本機械学会による変更理由
1)P-1 材のクラッド溶接部
P-1 材のクラッド溶接部を特定した規定はなく、突合せ溶接における規定を準用して
いたものについて、以下の考え方を踏まえ、ASME の規定を参考にして新たな規定を設定
する。
・ 母材の板厚が厚くなると冷却速度が速くなり、組織が硬化し易いことから、これ
を防止するため、板厚(T)を3つに区分(T≦38、38<T≦75、75<T)に設定する。
・ 板厚 75mm を超える場合は、38~75mm の場合よりも予熱温度を高く設定する。
・ 板厚 38mm 以下の場合、予熱に加え、さらに組織の硬化防止及び拡散性水素の除去
ができるよう、突合せ溶接には要求されていない直後熱を設定する。
・ 板厚 75mm を超える場合は、75mm 以下の場合より予熱温度及び直後熱温度を高く
設定する。
2)P-9A/P-9B 材溶接部
・ ASME の規定に合わせ、新たに P-9A 及び P-9B を追加する。
・ 溶接部の最高硬さを評価するための指標である炭素当量(注)を比較すると、
P-9A/P-9B 材は、P-3 材あるいは P-4 材の 0.4〜0.6 倍程度と小さいことから、こ
れらの材料より、溶接に際しての熱影響により硬化し難い材料と考えられる。こ
のため、P-9A/P-9B 材の溶接後熱処理を免除できる溶接部の厚さ、炭素当量、予
熱の条件を、P-3 材若しくは P-4 材と同様のものとしている。
(注) 炭素当量(Ceq)=C+1/6(%Mn)+1/24(%Si)+1/40(%Ni)+1/5(%Cr)+1/4(%Mo)+1/14(%V)
3)P-4 材の溶接部
ASME の規定に合わせ、P-4 材の溶接に際しての予熱温度を 100℃以上から 120℃以上に
変更する。
4)P-3、P-4、P-5 材の管
ASME の規定に合わせ、ソケット溶接の場合の外径を制限する。
5)P-5 材の栓等の溶接部、ラグ、ブラケット等
ASME の規定に合わせ、重要なものを取り付ける溶接部に対する母材の Cr 量を制限す
る。
29
(3)技術評価の結果
1)P-1 材のクラッド溶接部
①
クラッド溶接部の規定の新設
クラス 1 容器について、母材の厚さが 38mm 以下で、予熱温度を 40℃以上とした
点については、溶接後熱処理を要しない理由として以下が示されている。
・ 図 5 より、7℃以上、75℃以下のある温度(40℃)において予熱した場合、母
材の温度 540℃*4 における冷却速度が 30℃/min*5 となる。
・ 図 6 より、冷却速度が 30℃/min で炭素当量が 0.45 であれば、熱影響部の硬さ
は Hv=350 となり、国際溶接協会(IIW)が推奨する最高硬さ[6]以下となる。
*4 熱影響部の最高硬度が決まると考えられている温度(基準温度)
*5 IIW が推奨する熱影響部の最高硬さ(推奨値)以下となる冷却速度
[6]
日本溶接協会 接合・溶接技術 Q&A1000 No.Q05-02-39
図 5 板厚と初期板温度による 700,540 及び
図 6 溶接部における 540℃での冷却速度と
300℃における溶接部の冷却速度[4]
硬さ[5]
[4] 木原ら 「鋼の溶接硬化に関する研
[5] 木原ら 「鋼の溶接硬化に関する研
究(第 2 報)
」溶接学会誌 1957 (Fig.7)
究(第 1 報)
」溶接学会誌 1957 (Fig.8)
しかしながら、以下に示すことから、この変更は適切ではないと判断する。
・ P-1 材の炭素当量は 0.6 を超える可能性(例えば SB480)が否定できない(炭素
当量が大きければ、最高硬さが大きくなる(図 7 参照)。
)。
・ 文献[4][5]の例は、被覆アーク溶接法で 100mm 長さの単一ビード直下の冷却速度
測定結果であり、多パス盛りによる熱影響部の重畳データが含まれていない限
定された条件の下での結果である。
30
図 7 炭素当量と熱影響部の最高硬さ[7]
[7] 溶接・接合便覧(溶接学会編)p832, (Fig.4・16)
また、炭素含有量の値を 0.25 以下から 0.30 以下に変更している点については、
炭素含有量が硬化特性に影響することから、この変更を妥当とする根拠が確認でき
ない。
クラス 1 容器以外に係る規定については、母材の炭素含有量を規定するとともに、
母材の厚さに応じて予熱温度を設定していることは、新たに条件を明確化したもの
であり、妥当と判断する。
②
母材の区分が P-1 又は P-3(グループ番号 1、2 又は 3)のクラッド溶接部又は肉
盛溶接部に対する補修溶接又は手直し溶接を行う場合に係る規定の追加
クラッド材を溶接金属として残留水素に
よる遅れ割れの発生しにくい硬化性のない
材料に限定していること、母材に熱影響が
及ばないようにテンパービード法と同様
3mm 以上の残存肉厚(図 8 参照)を規定し
ていること及び被覆アーク溶接やティグ溶
図 8 補修溶接を実施する場合のクラッド溶
接のように入熱の少ない溶接法に限定して
接の残存厚さ
いることから、妥当と判断する。
③
板厚に応じた直後熱の規定
直後熱の実施は水素を拡散する効果があるとの知見(図 9 参照)があることから
新たに規定されたものであり、妥当と判断する。
・ 図 9 は、斜線より左上の領域では割れが発生しにくく、右下では発生しやすい
ことを示す。
31
・ HT-50A(P-1 材)の場合、予熱温度 100℃で直後熱なし(例えば 25℃)では割
れが発生しやすいが、150℃で 2 時間程度直後熱を加えることにより割れが発生
しにくくなる。
図 9 各種鋼の割れに対する後熱処理の効果[8]
[8] 内木、岡林、粂、
“低合金綱の溶接割れにおよぼす予・後熱の効果に関する研究
(第 1 報)
”、溶接学会誌、第 43 巻第 7 号、p.714、(1974).(Fig.11)
④
溶接後熱処理が免除されないもの
SM570、SPV450 及び SPV490 は添加物を加える等の処理により強度を高めたもので
あり、これらの材料は残留永久歪が P-1 材の中でも大きいこと、水素拡散を行う必
要があることから、溶接後熱処理を免除してはならないとすることは妥当と判断す
る。
以上より、適用に当たっては、
「1. クラス 1 機器」の表中、
「母材の区分」の欄が「P-1」
であって、
「溶接部の区分」の欄が「5.クラッド溶接」であって、
「母材の炭素・クロム
含有量(%)」の欄における「C≦0.30」とあるのは、「C≦0.25」に読み替える。また、
「1. クラス 1 機器」の表中、「母材の区分」の欄が「P-1」であって、「溶接部の区分」
の欄が「5.クラッド溶接」であって、
「母材の厚さ」の欄が「T≦38」であって、
「予熱温
度(℃)」の欄における「40 以上」とあるのは「100 以上」に読み替える。
2)P-9A/P-9B 材の溶接部
P-9A/9B 材は、ニッケルを含有するフェライ
ト系鋼であるが、溶接後熱処理を要しないフェ
ライト系鋼としては、P-3(モリブデン鋼)
、P-4
(クロムモリブデン鋼)、P-5 (クロムモリブデ
ン鋼)が規定されている。P-9A/9B 材の炭素当
図 10 炭素当量の分布
32
量は、図 10 に示すとおり、P-3 材又は P-4 材の炭素当量と同等以下の低い値となってお
り、硬化しにくい材料という評価は妥当と判断する。
表9-5に示すように、
「溶接部の区分」が「1. すべての溶接部(2.から 4.に掲げ
るものを除く。)
」の場合について、熱影響部の硬さに関係する母材の炭素含有量が規定
されていない。P-9A/9B として材料規格 2012 年版に登録されている材料は STPL450(炭
素含有量は 0.18%以下)のみであり、P-3 材における制限値 C≦0.25 を満たすことから、
P-3 材に対する制限と実質的に同等と判断する。
「機器の区分」が管であって「溶接部の区分」が「3. 管の継手区分 B 又は継手区分
C の突合せ溶接部」及び「4. 管の継手区分 B 又は継手区分 C のソケット溶接部」の場
合については、P-4 と同じ値としており、炭素当量の観点から、P-4 材に対する制限と同
等と判断する。
表9-5
P-9A/9B 材と P-3 材、P-4 材の炭素・クロム含有量及び溶接予熱温度の比較
(注 4) 漏止め溶接部及びラグ、ブラケット、強め材、控え、強め輪等であって、重要なものを取り付け
る継手の溶接部
「溶接部の区分」が「2. 栓等の溶接部、ラグ、ブラケット等の溶接部(注 4)」の場
合について、溶接部の厚さに対する制限値を、漏れ止め溶接や耐圧部に取り付く非耐圧
部であって重要なものにおいては 13mm 以下としていることは、以下の理由により妥当と
判断する。溶技解釈の「解説 解説表 別表 17.1 溶接後熱処理を要しないもの」におい
て、P-9A/9B 材を用いた液化ガス用燃料設備に関わる容器及び管の溶接部であって溶接
部の厚さが 16mm 以下のものは、母材の炭素量及び予熱温度にかかわらず溶接後熱処理を
要しないとしていた。
3)P-4 材の溶接部
P-4 材は P-3 材と同じクロムモリブデン鋼であるが、P-3 材よりもクロム含有量が多く
溶接による硬化性が高いことを考慮し、ASME の規格を参考として予熱温度を高く設定し
33
ていることは、溶接部の健全性を確保する観点からより安全側の制限であり、妥当と判
断する。
4)P-3、P-4、P-5 材の管
ASME の規定を参考に、ソケット溶接の外径に対して制限を設けたものであり、妥当と
判断する。
5)P-5 材の栓等の溶接部、ラグ、ブラケット等
溶接性に影響を及ぼす化学成分であり、従来から突合せ溶接で制限されていた Cr につ
いて、ASME の規定を参考に、重要なものを取り付ける溶接部において母材の Cr 量に対
する制限を設けたものであり、妥当と判断する。
3.2.2.6
放射線透過試験による材厚の測定方法
(1)変更の内容
放射線透過試験を行う際の突合せ溶接による溶接部の場合の材厚の測定方法において、
各種溶接継手の材厚測定時の余盛高さを新たに規定。規定内容の変更点を表10に示す。
表10
放射線透過試験に関する規定内容の変更点
2012 年版/2013 年追補
2007 年版
表 N-X100-1 放射線透過試験
表-7 放射線透過試験
(注)
母材の区分が表-16 に掲げる P-51 または P-52 にあっ
2. t1 は余盛高さを示し、母材の ては、日本工業規格 JIS Z3107(1993)「チタン溶接部の
厚さが 12mm 以下の場合であっ
放射線透過試験方法」の「5.2 母材の厚さ及び材厚」に
て、N-1080 他の規定により余盛
よることができる。
高さが 1.5mm に制限されている
第4部 解説
場合には 1.5mm、それ以外の場合 ただし、母材の厚さが 12 mm 以下の場合であって、N-1080
は 2mm とする。
他の規定により余盛りの高さが 1.5 mm 以下と制限され
ているものについては、片側溶接の場合は 1.5mm、両側
溶接の場合は 3mm とする。
(2)日本機械学会による変更理由
追記した内容は 2007 年版 第4部 解説にただし書として記載されており、本文で規定さ
れていなかった。
(3)技術評価の結果
解説に記載されていた規定に相当する内容を本文に記載し、規定として明確にしたもの
34
であり、材厚の計算方法については、溶技解釈の解説に記載されていたものと同じ内容で
あることから、変更内容は妥当と判断する。
溶技解釈 別表第19 解説
ただし、母材の厚さが 12mm 以下の場合であって、第 38 条(継手の仕上げ)他の規定
により余盛りの高さが 1.5mm 以下と制限されているものについては、片側溶接の場合
は 1.5mm、両側溶接の場合は 3mm とする。
3.2.2.7
磁粉探傷試験及び浸透探傷試験の判定基準
(1)変更の内容
磁粉探傷試験(MT)及び浸透探傷試験(PT)の判定基準について、開先面の場合の基準
を変更。規定内容の変更点を表11に示す。
表11 磁粉探傷試験及び浸透探傷試験に関する規定内容の変更点
2012 年版/2013 年追補
2007 年版
表 N-X100-3 磁粉探傷試験
開先面の場合
(1) 線状指示模様の判定基準
(1) 線状指示模様の判定基準
母材の厚さの区分
線状の指示模様の
母材の厚さの区
線状の指示模様
(mm)
長さ(mm)
分(mm)
の長さ(mm)
1.5
16 以下
2
16 以下
16 を超え 50 以下
3
16 を超え 50 以下
4
50 を超えるもの
5
50 を超えるもの
6
(2) 円形状指示模様の判定基準
母材の厚さの区
円形状の指示模
分(mm)
様の長さ(mm)
16 以下
3
16 を超えるもの
5
(2) 円形状の指示模様の判定基準
4mm 以下
(2)日本機械学会による変更理由
MT と PT の判定基準が、溶接規格における開先面と設計・建設規格における素材とで相
違しているため、整合させる。
35
(3)技術評価の結果
溶技解釈と「発電用原子力設備に関する構造等の技術基準」
(以下「告示第 501 号」とい
う。
)の判定基準は同一であった。設計・建設規格は 2001 年版で現在の判定基準を採用し、
溶接規格は溶技解釈の判定基準のままであったものを、変更により整合させたことから妥
当と判断する。
3.2.2.8
継手引張試験における試験片の分割
(1)変更の内容
継手引張試験片の厚さを分割する場合の、分割した後の試験片の形状及び寸法を追加。
規定内容の変更点を表12に示す。
表12
継手引張試験に関する規定内容の変更点
2012 年版/2013 年追補
2007 年版
表 N-X110-2 継手引張試験、型曲げ試験及びローラ曲げ試験
<試験片の種類:継手引張試験>
同左
1. 形状及び寸法は、JIS Z 3121(1993)「突合せ溶接接手の引張試験方法」
(以下、この表において「JIS Z 3121」という。)の 「3. 試験片」
によること。
2. 試験機の能力が不足で、試験片の厚さのままで試験ができない場合は、
これを所要の厚さに分割することができる。その際は、切断時の熱が
試験片に悪影響を及ぼさない切断方法を使用する。
*6
分割した後の試験片の形状及び寸法については、1 項の規定 に従うこ なし
と。
*6
板の場合、分割後の試験片の厚さが 20mm 以上の場合には幅 25mm、厚さ 20mm 未満の
場合は幅 40mm
(2)日本機械学会による変更理由
分割後の試験片の幅を明確化する。
(3)技術評価の結果
継手引張試験片の厚さを分割した後の試験片形状及び寸法については、JIS に従うこと
を明確化した変更であり、妥当と判断する。
3.2.2.9
破壊靱性試験及び再試験
(1)変更の内容
破壊靱性試験及び再試験に関する規定内容の変更点は、以下のとおりである。なお、編
36
恋点の全容を別表2-1及び2-2に示す。
1)破壊靭性試験
①
クラス1容器
・ 破壊靭性試験の方法及び判定基準について、設計・建設規格を引用する規定と
することにより、関連温度の要求値の判定基準において用いられる破壊靭性の
評価について KIR を用いた式から KIC を用いた式に変更(熱影響部については変
更なし)
。
・ 母材の区分が P-6(マルテンサイト系ステンレス鋼)で、かつ、溶接金属がマ
ルテンサイト系ステンレス鋼である場合の規定を削除。
(再試験を含む。
)
②
クラス1配管
・ 厚さが 63mm 以下のもの及び母材の区分が P-6 で、かつ、溶接金属がマルテンサ
イト系ステンレス鋼であるものについて、溶接金属及び熱影響部の横膨出量の
判定基準を、設計・建設規格を引用したものに変更。
・ 厚さが 63mm を超えるもの及び母材の区分が P-6 で、かつ、溶接金属がマルテン
サイト系ステンレス鋼の場合でないものについて、溶接金属の関連温度の要求
値を、設計・建設規格を引用した規定に変更。
③
その他の機器
a)
クラス MC 容器
厚さを 63mm で区分するとともに、判定基準について設計・建設規格を引用する規
定に変更。
b)
クラス 2 容器、クラス 3 容器、クラス 3 相当容器、クラス 2 配管、クラス 3 配
管及びクラス 3 相当配管
イ) 厚さが 63 mm 以下のもの及び母材の区分が P-6 で、かつ、溶接金属がマルテ
ンサイト系ステンレス鋼の場合であるもの
・
溶接金属及び熱影響部の横膨出量及び吸収エネルギーの判定基準につ
いて、設計・建設規格を引用したものに変更。
・
落重試験の試験方法及び判定基準を追加。
ロ) 厚さが 63 mm を超えるもの及び母材の区分が表 N-G01 に掲げる P-6 で、
かつ、
溶接金属がマルテンサイト系ステンレス鋼の場合でないもの
・ 溶接金属の関連温度の要求値について、設計・建設規格を引用した規定
に変更。
2)再試験
・ 破壊靭性試験に係る規定の中に記載されていた再試験に係る規定について、再試
験に係る規定として分離。
・ クラス 1 機器以外の試験方法及び判定基準について、厚さが 63mm を超えるもの
37
等*7 と厚さが 63mm 以下のもの等*8 の場合の場合に区分して規定。
・ クラス 1 容器の母材の区分が表 N-G01 に掲げる P-6 で、かつ、溶接金属がマルテ
ンサイト系ステンレス鋼の場合の規定を削除。
*7 クラス MC 容器:厚さが 63mm を超えるもの
クラス 2、3 機器 :厚さが 63mm を超えるもの及び母材の区分が P-6 で、かつ、
溶接金属がマルテンサイト系ステンレス鋼の場合でないもの
*8 クラス MC 容器:厚さが 63mm 以下のもの
クラス 2、3 機器 :厚さが 63mm 以下のもの及び母材の区分が P-6 で、かつ、
溶接金属がマルテンサイト系ステンレス鋼の場合であるもの
(2)日本機械学会による変更理由
1)破壊靭性試験
・ 溶接部と母材に対する破壊靱性試験方法及び判定基準は、同一のものであること
が望ましいことから、設計・建設規格と異なっていた破壊靱性試験の条件及び判
定基準を、設計・建設規格と整合させる。
・ クラス1容器ではマルテンサイト系ステンレス鋼の溶接は行われておらず規定
の必要性がないことから、簡素化を図るため、同材料の破壊靱性に係る規定を削
除する。
2)再試験
溶接部と母材に対する破壊靱性試験の方法及び判定基準は、同一のものであることが
望ましいことから、設計・建設規格と整合させる。
(3)技術評価の結果
1)破壊靭性試験
①
クラス1容器
・ 破壊靭性試験の方法及び判定基準
破壊靱性試験の方法及び判定基準について設計・建設規格を引用することによ
り、関連温度の要求値の判定基準に用いられる破壊靭性の評価について参照破壊
靱性値 KⅠR を用いた式から静的破壊靱性値 KIC を用いた式に変更していることに
ついては、日本機械学会「発電用原子力設備規格 設計・建設規格(2012 年版)」
<第 1 編 軽水炉規格>(JSME S NC1-2012)に関する技術評価書(平成 26 年 8
月 6 日原子力規制委員会)(以下「設計・建設規格 2012 年版技術評価書」という。
)
において、一部条件を付して妥当性が確認されていることから、溶接規格の適用
においても同じ条件を付すことにより、妥当と判断する。
・ 母材の区分が P-6 で、かつ、溶接金属がマルテンサイト系ステンレス鋼の場合
の削除
38
設計・建設規格において当該材料に関する規定は除外されておらず、溶接規格
の他の規定においても溶接を制限していない。溶接規格のクラス1容器に係る規
定から削除した場合、当該材料に対する破壊靱性要求がなくなることから、削除
することは妥当ではないと判断する。
したがって、適用に当たっては以下のとおりとする。
・ 母材の区分が P-6 で、かつ、溶接金属がマルテンサイト系ステンレス鋼である場合
の破壊靱性に係る規定について、溶接規格 2007 年版と同じ規定を適用することと
する。
②
クラス 1 配管
破壊靱性試験の方法及び判定基準は、設計・建設規格を引用することとしている
が、従来と同じ内容を規定するものであり、妥当と判断する。
③
その他の機器
・ 技術基準規則解釈第 17 条第 19 項に、
「第 15 号ハに規定する「適切な強度を有
する」とは、母材と同等以上の機械的強度を有するものであることをいう。
」と
規定していることから、設計・建設規格を引用することとし、母材と溶接部の
試験方法及び判定基準を整合させることは妥当と判断する。
・ 溶技解釈及び告示第 501 号と設計・建設規格の同等性については、
「日本機械学
会「設計・建設規格(JSME S NC1-2001)」に関する技術評価書」(平成 15 年 7
月 29 日原子力安全・保安院)において、「
「設計・建設規格」における各項目の
細部においては、ASME Code
Section Ⅲの最新情報や国内における試験研究
の成果を取り込んだ規定が有り、
「告示 501 号」と異なる部分があるものの、基
本的な考え方は「告示 501 号」と同様であり、技術的に妥当であると判断でき
る。
」としており、溶技解釈に準拠している溶接規格の規定を、設計・建設規格
の規定を引用するものに変更することは妥当と判断する。
・ 厚さが 63mm を超えるもの等*7 については、破壊靱性試験の方法及び判定基準は
従来と同じ内容を規定しており、妥当と判断する。
・ 厚さが 63mm 以下のもの等*8 の判定基準において、
「2.衝撃試験」の判定基準と
して設計・建設規格を引用しているが、設計・建設規格において規定している
「3 個の平均の判定基準を満足する試験片の個数は 2 個以上であること。
」が規
定されていない。
・ 厚さが 63mm 以下のもの等*8 に落重試験を追加したことは、設計・建設規格の規
定に整合させたものであり、妥当と判断する。
したがって、適用に当たっては以下のとおりとする。
・
厚さが 63mm 以下のもの等*8 の判定基準の「2.衝撃試験」に、
「3 個の平均の判
39
定基準を満足する試験片の個数は 2 個以上でなければならない。
」を追加する。
④
設計・建設規格 2012 年版との整合
・ 関連温度 RTNDT 要求値の判定基準については設計・建設規格 2012 年版技術評価
書で付されたものと同じ以下の条件を付すこととする。
設計・建設規格 2012 年版には、室温での規定最小降伏点が 620MPa を超える材料
についての取扱いが明記されていない。その理由について、日本機械学会は、KIC 曲
線を用いることを認めていないためとしている。このため、これを明示する目的で
「室温での規定最小降伏点が 620 MPa を超える材料については、クラス 1 容器の
破壊靭性評価に KIC 曲線を用いることを認めない。」ことを条件として付すことと
する。
2)再試験
・ クラス 1 機器以外の再試験の方法及び判定基準について、厚さが 63mm 以下のも
の等*8 の場合と厚さが 63mm を超えるもの等*7 の場合に区分して規定することにつ
いては、設計・建設規格 2012 年版の改訂に合わせたものであり、妥当と判断す
る。
・ 溶接規格 2012 年版/2013 年追補ではクラス MC 容器又はクラス 2、3 機器であって、
厚さが 63mm 以下のもの等*8 (溶接金属及び熱影響部)の場合における破壊靱性
の再試験規定は、横膨出量及び吸収エネルギーの判定基準の両者を満足する規定
となっていた。設計・建設規格 2001 年版の破壊靱性規定は「横膨出量又は吸収
エネルギー」の判定基準のいずれかを満足すればよい規定であったが、設計・建
設 2005 年版で「横膨出量及び吸収エネルギー」と誤って変更されていた。この
誤りについては、
「再試験が行える場合」の「(1)3 個の試験片の横膨出量の平均
値又は吸収エネルギーの平均値が・・・」と正誤表で訂正されている。
・ 「再試験が行える場合」の「次の(1),(2),(3)のいずれかに該当する場合は,
再試験することができる。
」を「次の(1)及び(2)または(1)及び(3)のいずれかに
該当する場合は,再試験することができる。
」とする正誤表による訂正は、既に
設計・建設規格の正誤表に係る対応で確認されている。
・ クラス 1 容器のマルテンサイト系ステンレス鋼に係わる規定の削除は、破壊靭性
試験の技術評価において、
「設計・建設規格において当該材料に関する規定は除外
されておらず、溶接規格の他の規定においても溶接を制限していない。溶接規格
のクラス1容器に係る規定から削除した場合、当該材料に対する破壊靱性要求が
なくなることから、削除することは妥当ではないと判断する。
」としており、再試
40
験においても同様に当該材料に対する要求がなくなることから、妥当ではないと
判断する。
したがって、表 N-X120-1 再試験に、表13を追加するものとする。
表13
試験の
再
種類
再試験の適用に当たっての条件
再試験
試 験 が 行 え る 場 合
片の数
(溶接金属及び熱影響部)
母材の区分が、表 N-G01 に掲げる P-6 で、かつ、溶接金属
がマルテンサイト系ステンレス鋼であって、次の(1)及び
(2)に該当する場合は、再試験することができる。
1 組の
(1) 3 個の試験片の横膨出量の平均値が、設計・建設規格
試験片
破壊靭
クラス
の表 PVB-2332-1「50mm 以下の棒及びマルテンサイト
につい
性試験
1容器
系ステンレス鋼の判定基準」を満足する場合
て1組
(2) 設計・建設規格の表 PVB-2332-1「50mm 以下の棒及び
(3
マルテンサイト系ステンレス鋼の判定基準」を満足し
個)
ない試験片が1個あり、かつ、当該1個試験片が、表
PVB-2332.1-1「50mm 以下の棒、マルテンサイト系ステ
ンレス鋼の再試験可能な判定基準」を満足する場合
3.2.2.10
耐圧試験
(1)変更の内容
耐圧試験に係る規定を、設計・建設規格で規定されている内容に変更。耐圧代替非破
壊試験の選定方法等を整理し、新たに表 N-X130-2 として規定。規定内容の変更点を表1
4、別表3-1及び3-2に示す。
表14
耐圧試験に関する規定内容の変更点
2012 年版/2013 年追補
2007 年版
N-1130 等 耐圧試験
(1) 溶接部は、表 N-X130-1 の「機器の区分」の欄に掲げる区分に応 同左
じ、それぞれ同表の「耐圧試験圧力」の欄に掲げる圧力で耐圧試
験を行い、これに耐え、かつ、漏えいがないものでなければなら
ない。
41
(2) (1)の規定にかかわらず、当該試験に係る機器等の構造上、(1) 同左
に規定する圧力で試験を行うことが著しく困難な場合は、可能な
限り高い圧力で試験を行い、これに耐え、かつ、漏えいがないも
のであって、
表 N-X130-2 に示す耐圧代替非破壊試験のうちのいずれかの非 放射線透過試験、
破壊試験を行い、これに適合すること。耐圧代替非破壊試験は、 超音波探傷試験、
表 N-X050-1「溶接部の非破壊試験」で要求される規定試験以外 磁粉探傷試験また
の放射線透過試験、超音波探傷試験、プログレス磁粉探傷試験又 は浸透探傷試験の
はプログレス浸透探傷試験のうちのいずれか適当な試験とする。 うちいずれか適当
1) プログレス磁粉探傷試験は、溶接深さの 1/2(溶接深さの 1/2 な試験を行い、こ
が 13mm を超える場合は 13mm ごと)及び最終層表面の磁粉探傷 れに適合するもの
試験である。
で足りる。
2) プログレス浸透探傷試験は、溶接深さの 1/2(溶接深さの 1/2
が 13mm を超える場合は 13mm ごと)及び最終層表面の浸透探傷
試験である。
(3) 最高許容耐圧試験圧力
なし
耐圧試験圧力の上限は、表 N-X130-1 に規定される耐圧試験圧力
の 106 %未満に抑えること。ただし、これを超える場合又は複数
の圧力境界をもつ機器に対して耐圧試験を行う場合は、設計・建
設規格 PHT-2130 を満足すること。
(4) 耐圧試験圧力の保持時間
耐圧試験圧力の保持時間は、10 分間とする。
(5) 耐圧保持後の検査(漏えいの確認を含む。)
表 N-X130-1 で定めた耐圧試験圧力を(4)で定めた保持時間後、
耐圧部の溶接部は、表 N-X130-1 に示す「耐圧保持後の検査にお
ける圧力」で漏えいの有無の確認をしなければならない。
なお、水圧により原子炉圧力容器の耐圧試験を行う場合、又は水
圧により原子炉圧力容器以外の機器の耐圧試験を原子炉圧力容
器と一体で行う必要がある場合、最初の燃料を装入した後は、耐
圧保持後の検査における圧力を通常運転時における圧力以上の
圧力とする。
(2)日本機械学会による変更理由
1)耐圧試験に係る規定
・ 耐圧試験圧力が設計・建設規格と異なるため、整合させる。
・ 試験圧力の保持時間、耐圧保持後の検査の規定等が記載されていないため、明確
42
化する。
・ 設計・建設規格での耐圧試験要求事項は母材部を対象にしたものであるが、溶接部
と母材部の耐圧試験は同時期に行われるため、溶接規格での耐圧試験規定は、設
計・建設規格と整合させる必要がある。
2)耐圧代替非破壊試験に係る規定
・ 各機器の継手に選定できる耐圧代替非破壊試験の種類が具体的でないため、明確
化する。
(3)技術評価の結果
1)耐圧試験に係る規定
溶接規格の規定による耐圧試験と、設計・建設規格の規定による耐圧試験では試験圧力
の値が異なっていたが、溶接部と母材部の耐圧試験は同時に行われるため、同一の値の
試験圧力としたことは妥当と判断する。
・ 耐圧試験圧力の保持時間を新たに規定し設計・建設規格 2012 年版に整合させた
ことは妥当と判断する。
・ 耐圧保持後の漏えいの検査については、耐圧試験圧力で確認する規定であったも
のを、新たに耐圧保持後の検査における圧力で確認を行う規定とし、設計・建設
規格 2012 年版に整合させたことは妥当と判断する。
・ 「それぞれ同表の「耐圧試験圧力」の欄に掲げる圧力で耐圧試験を行い、これに
耐え、かつ、漏えいがないものでなければならない。」の規定は、漏えい試験は
(5)に規定されていることから、設計・建設規格同様「著しい漏えいがない」旨
に明確化すべきといえる。
・ 以下は変更部分ではないが、今後正誤表で対応すべきと考える。
第4部 解説 解説表 表 N-X130-1-1 耐圧試験圧力及び方法は本文規定の
変更内容が反映されていない。
同解説 表 N-X130-1
耐圧試験の解説(2)に記載されている「電気事業法施
行規則第 69 条第 2 号ニ」は現在、当該条項は存在しないため、
「実用発電用
原子炉の設置、運転等に関する規則第 16 条の表の上欄第 3 号」に訂正する必
要がある。
2)耐圧代替非破壊試験に係る規定
・
耐圧代替非破壊試験として実施する非破壊試験を具体的に規定したものである
ことから、変更の趣旨は妥当と判断する。
・ 表 N-X130-2 耐圧代替非破壊試験において、各クラス機器の溶接部の区分が「ラ
グ、ブラケット、強め材、控え、強め輪等であって、重要なものを取付ける溶接
部」については耐圧代替非破壊試験の項における放射線透過試験及び超音波探傷
43
試験の欄を「-」と規定しているが、表 N-X050-1 溶接部の非破壊試験における
代替試験の項における放射線透過試験及び超音波探傷試験の欄の記載と整合さ
せ、「○」とすることが適切である。
・ 第4部
解説
N-1130(6)5)の耐圧代替非破壊試験の作業手順には「可能な限り
高い圧力での耐圧試験の加圧(加圧が困難な場合は省略しても良い。」との記載
があるが、本文に無い緩和規定(困難な場合は加圧を省略しても良い)を定めて
おり、また、同項には加圧を省略しても良い場合の説明が記載されているが、本
文に記載すべき内容で解説に記載する内容としては不適切と判断する。
したがって、適用に当たっては以下のとおりとする。
表 N-X130-2 耐圧代替非破壊試験の各機器の溶接部の区分「ラグ、ブラケット、強
め材、控え、強め輪等であって、重要なものを取付ける溶接部」の耐圧代替非破壊
試験の項における放射線透過試験及び超音波探傷試験の欄について「-」とあるの
は「○」に読み替える。
第4部 解説 解説表 表 N-X130-1-1 耐圧試験圧力及び方法は適用除外とする。
第4部 解説 N-1130 (6) 5) の耐圧代替非破壊試験の作業手順のうち、「可能な限
り高い圧力での加圧(加圧が困難な場合は省略しても良い。
)
」の「加圧が困難な場
合は省略しても良い。」
、及び同解説 N-1130 (6) の「なお、可能な限り高い圧力で
の耐圧試験が困難であるために、(中略)としても良い。
」は適用除外とする。
3.2.2.11
開先面の非破壊検査
(1)変更の内容
クラス 3 機器及びクラス 4 配管の開先面の規定について、クラス 2 容器の規定を準用
していたが、準用をせず各機器の規定として追加し、非破壊試験の規定を削除。規定内
容の変更点を表15に示す。
表15 開先面の非破壊検査に関する規定内容の変更点
2012 年版/2013 年追補
2007 年版
N-4030 等 開先面
N-4140 等 準用(以下準用部分を抜粋)
削除
(3)クラス 3 機器及びクラス 4 配管のうち、原子炉格納容器の貫
通部から最も近い隔離弁までにあるものの溶接に係る継手
区分Aから継手区分Dまでの溶接部、肉盛溶接部またはク
ラッド溶接による溶接部の開先面は、磁粉探傷試験または
浸透探傷試験を行い、これに適合するものでなければなら
ない。ただし、圧延または鍛造によって作られた母材であ
って、厚さが 50mm 以下のものは、この限りではない。
44
(2)日本機械学会による変更理由
・ クラス 2 容器の非破壊試験の規定は、原子炉格納容器の貫通部から最も近い隔離弁
までにあるものの溶接に関わる規定であるが、クラス 3 機器及びクラス 4 配管にお
いては該当する機器は存在しない。
(3)技術評価の結果
・ 技術基準規則第 2 条第 2 項第 33 号には、クラス 2 機器の定義として「原子炉格納容
器の貫通部から内側隔離弁又は外側隔離弁までのもの」とされており、クラス 3 機
器及びクラス 4 配管は該当しないことから、非破壊試験の削除は妥当と判断される。
3.2.2.12
溶接部の最小引張強さ
(1)変更の内容
溶接継手の引張試験において要求される引張強さを示す表にアルミニウム材 2 種を追記
し、その値は焼きなまし材のものを適用。材料規格と溶接規格の最小引張強さが同じであ
るものを削除。規定内容の変更点を表16に示す。
表16
溶接部の最小引張強さに関する規定内容の変更点
2012 年版/2013 年追補
2007 年版
表 N-G01 溶接部の最小引張強さ
記
号
最小引張強さ
記
(MPa)
A5052TE-O
175
A5052TES-O
175
A5052TD-O
175
A5052TDS-O
175
A5052TD-H34
175
A5052TDS-H34
175
号
最小引張強さ
(MPa)
A5052TE-O
175
A5052TES-O
175
A5052TD-O
175
A5052TDS-O
175
(2)日本機械学会による変更理由
・ A5052TD-H34 及び A5052TDS-H34 は材料規格に記載されているため、追加が必要であ
る。
・ 継手引張試験の判定基準は材料規格に従うが、A5052TD-H34 及び A5052TDS-H34 のよ
うにアルミニウム合金の場合、加工硬化又は熱処理により素材の引張強さを高めて
いるものがある。これらの材料の溶接継手に対して素材と同様の加工硬化又は熱処
45
理を行うことは困難であり、素材と同等の引張強さを得ることが難しいことから、
溶接継手の引張強さは焼きなまし材と同じとする。
(3)技術評価の結果
・ 今回追加された材料は、Mg を 2.2~2.8%含み、引き抜きの加工硬化により強度を中
程度 235MPa 以上に高め、安定化熱処理を施した引き抜き管である。素管としては加
工硬化で強度を高めているが、溶接熱の影響により加工硬化がなまされ、継手の強
度は焼なまし状態の強度まで低下する可能性があることから、焼きなまし材と同じ
としたことは妥当と判断する。
・ 材料規格と溶接規格の最小引張強さが同じであるものは材料規格を引用し溶接規格
から削除したことは、規定の内容に変更がないので妥当と判断する。
3.2.2.13
溶接施工法の確認項目(電子ビーム溶接及びレーザビーム溶接)
(1)変更の内容
表 WP-200-2 電子ビーム溶接における確認項目及び表 WP-200-3 レーザビーム溶接におけ
る確認項目に関する変更内容は、別表4-1及び4-2に示す。
(2)日本機械学会による変更理由
ASME の規定を参考に、確認項目及び要求事項を変更している。
(3)技術評価の結果
1)表 WP-200-2 電子ビーム溶接における確認項目
①
確認項目「溶接方法」の変更及び「開先形状」の追加
溶接規格 2007 年版における
「溶接方法」の追加要求である
「開先の種類毎に変更、
V、U、片面、両面、裏当ての有無で 1 区分」を削除し、新たな確認項目「開先形状」
の追加要求として「V、U、I 等開先形状の変更で 1 区分、裏当て有無で1区分、完
全溶込み溶接において、片側溶接か両側溶接かで 1 区分」と規定したものである。
この変更及び追加は、確認項目と追加要求を整理したものであり、規定内容に変更
がないことから、妥当と判断する。
②
確認項目「シールドガス」の変更
追加要求における用語「シールドガス」を「置換ガス」に変更し、
「環境シールド
ガスの変更(真空又はシールドガス)で 1 区分」を「環境シールドガスの変更(真
空又は置換ガス)で 1 区分」に変更したものである。電子ビーム溶接はチャンバー
内の雰囲気を真空とするか又は不活性ガスで置換して行うのが一般的であり、雰囲
気を「真空又は置換ガス」とすることは表現の適正化であるので、妥当と判断する。
46
③
確認項目「溶加材」の変更及び「開先面の肉盛溶接」の追加
追加要求に「溶加材の有無で 1 区分」を追加することは、
「溶加材径の変更で 1
区分」の中に含まれていた溶加材の有無の区分を別に規定したものであること
から、妥当と判断する。
追加要求を「溶加材径の変更で 1 区分」から「溶加材断面積の 10%を超える変
更で 1 区分」へ変更することについては、電子ビーム溶接で使用されるワイヤ
径が小さいことを踏まえると、本変更で想定される溶加材供給量の変化はわず
かであり、ワイヤ供給速度について「認証値の±10%の変更で 1 区分」として
いることと整合することから妥当と判断する。
追加要求である「バタリング(溶接部表面の化粧盛)厚さの最小値で 1 区分」
は削除されているが、開先面へのバタリング厚さについては新たに確認項目
「開先面の肉盛溶接」が追加され、追加要求として「開先面への肉盛厚さの最
小値で 1 区分、溶加材の変更で 1 区分」と規定されている。また化粧盛につい
ては後述のとおり確認項目「化粧盛」が追加されている。したがって、これら
は規定内容に変更がないことから、妥当と判断する。
追加要求である「補助脱酸剤の種類の変更で 1 区分」に「補助脱酸剤の有無で
1 区分」及び「補助脱酸剤の使用量の認証値の 10%を超える変更で 1 区分」を追
加している。
追加要求である「補助脱酸剤の有無で 1 区分」は、
「補助脱酸剤の種類の
変更で 1 区分」の中に含まれていた補助脱酸材の有無の区分を別に規定し
たものであることから、妥当と判断する。
追加要求である「補助脱酸剤の使用量の認証値の 10%を超える変更で 1 区
分」は、補助脱酸剤の使用量について新たに制限を設けたものであり、妥
当と判断する。
④
確認項目「層」の変更
確認要領「3.(15)による」を削除しているが、3.(15)は多層盛と一層盛と
の区分を規定したものであり、電子ビーム溶接は一層溶接に限定し、「層」による
区分は必要がないため確認項目から除外したものである。このため、確認項目「層」
の確認項目「○」を「-」とする変更は妥当と判断する。
⑤
確認項目「オシレーションの幅」の変更
追加要求である「認証値の±10%の変更で 1 区分」を「認証値の±20%の変更」に
変更したものである。オシレーションの幅は溶接線方向(X)と溶接線に直角方向
(Y)とでその影響が異なるが、通常は 1mm 前後でありその認証値±20%の変更によ
47
って溶込み深さに大きな変化はなく[9]、適切なオシレーションの幅には±20%以上の
範囲で欠陥発生が低減されることを示す知見がある[10]ことから、この変更は妥当と
判断する。
図 11 Y 方向におけるビームオシレー
ションによる局所的溶融範囲拡大
図 12 ビームオシレーション深さに
よる効果[10]
の防止[9]
[9] 入江、塚本、稲垣、
“電子ビーム溶接に
おけるビーム特性と溶込み形状(第 1 報)
”、
溶接学会誌、
第 51 巻第 11 号、p.941、
(1982)
[10]益本、沓名、安田、
“大出力電子ビーム溶接
の実用化に関する基礎研究(第 2 報)
”、溶接学
会誌、第 51 巻第 1 号、p.27、(1982)(Fig.5)
(Fig.9)
⑥
確認項目「オシレーション停止時間」の変更
確認項目「オシレーション停止時間」は、項目名称を「オシレーションためらい
時間」からより一般的な表現に変更したものであり、規定内容の変更ではないこと
から、妥当と判断する。
⑦
確認項目「真空圧力」の変更
確認要領「認証値からの変更で 1 区分」に「認証値より低い真空圧力(真空度が
高い)は、同一区分」を追加している。電子ビーム溶接では真空圧力の上昇(真空
度の低下)は電子ビームの収束を阻害し、溶込み深さが減少する。しかしながら、
図 13 に示すとおり、ある真空圧力より高いと溶込み深さが減少するものの、それ
より低い真空圧力では溶込み深さに影響しないことが知られている。真空圧力が低
48
いものを同一区分とするよう規定を合理化したものであることから、妥当と判断す
る。
図 13
溶け込み深さの比率に対する減圧の効果
[11]益本、沓名、安田、“溶融特性におよぼす溶接因子の影響-大出力電子ビーム溶接の実用化に関
する基礎研究(第 1 報)”、溶接学会誌、第 50 巻第 11 号、p.1095、(1981).(Fig.10)
⑧
確認項目「化粧盛」の追加
化粧盛は、溶接部表面を整形することを目的として継手溶接に追加される熱的
プロセスである。溶接施工法としては、全体として入熱が大きくなる化粧盛有
りの区分で確認しておけば、化粧盛がない場合の確認も含めることができると
考えられる。したがって、化粧盛有りで確認を受けている場合であって、化粧
盛を行わないときを同一の区分とすることは妥当と判断する。
確認項目「溶接姿勢」が削除されているが、電子ビーム溶接は溶接姿勢により
溶込み形状、ビード形状等に影響するとされる文献がある[12][13]。このため、
「溶
接姿勢」を削除することは妥当ではなく、従前のとおりの確認項目として規定
し、確認要領を「認証を受けた溶接姿勢からの変更で 1 区分」とするとともに、
溶接姿勢の区分は下向、立向上進、立向下進、横向、上向及び管の水平固定と
することとする。
[12] 松井他、“極厚 SUS304 鋼の電子ビーム溶接に関する研究(1)”、溶接学会全国大会講演概要、第 42 集、
p.166、(1988)
[13] 古賀他、
“全姿勢電子ビーム溶接における溶接姿勢と適正溶接条件の関係”、溶接学会論文集、第 18 巻、
第2号
p.214 (2000 )]
49
2)表 WP-200-3 レーザビーム溶接における確認項目
①
確認項目「溶接方法」の変更及び確認項目「開先形状」の追加
確認項目「溶接方法」の追加要求事項の削除は、その内容を新たな確認項目「開
先形状」の追加要求としたものであり、妥当と判断する。
溶接規格 2007 年版の確認項目「溶接方法」の追加要求「V、U、片面、両面、
裏当ての有無で 1 区分」のうち、「片面、両面、裏当ての有無で 1 区分」につ
いては、新たな確認項目「開先形状」の追加要求として「裏当ての有無で 1 区
分」、
「完全溶込み溶接において、両側から片側溶接への変更」に分離したもの
であり、規定内を変更するものでないことから、妥当と判断する。
・
溶接規格 2007 年版の確認項目「溶接方法」の追加要求である「V、U、片面、
両面、裏当ての有無で 1 区分」のうち、 開先の種類(V、U)ごとに 1 区分と
していたものを ASME の規定を参考に確認項目「開先形状」の追加要求として
「ベベル角度の 5°を超える減少で 1 区分」としている。ベベル角度の大幅な
減少は、レーザビームの一部が開先壁面に当たりレーザエネルギーが消費され
て所定の溶込み深さが得られない可能性があるが、開先の形によらないこと及
び図 14[14]に示すとおりベベル角度の 2 倍が 0°、5°、10°において、溶け込
み形状に大きな影響がないことから、ベベル角度の 5°以内の変更であれば大
きな影響がないと考えられる。したがって、「開先形状」の追加要求として、
開先の種類(V、U)を「ベベル角度の 5°を超える減少で 1 区分」とすること
は妥当と判断する。
図 14 ベベル角と溶け込み形状[14]
[14] 多羅沢、安間、岡田 他“タグチメソッド手法による狭開先レーザ溶接条件の基礎検討
狭開先レー
ザ溶接技術の開発(第 1 報)”、溶接学会全国大会講演概要平成 21 年度春季全国大会、第 84 集、
(2009).
(Fig.2)
50
②
確認項目「シールドガス」の変更及び「プラズマ除去ガス」の追加
・ シールドガスの変更点
追加要求における用語「環境シールドガス」の「環境シールド」への変更及
び「シールドガス」の「置換ガス」への変更は、表現の適正化であり規定内
容の変更ではないことから、妥当と判断する。
追加要求である「流量の±5%超えで 1 区分」を、
「流量の 10%を超える減少で
1 区分」に変更することは、溶接部表面の酸化を防止する目的からシールド
ガスの大幅な減少を制限し別区分とすることは妥当と判断する。しかしなが
ら、ガス流量が大幅に増加した場合は良好なビード形状を得られない可能性
があることから、シールドガスの減少側のみを制限する区分とすることは妥
当ではないと判断する。したがって、
「流量の 10%を超える減少で 1 区分」と
あるのは、従前のとおり「流量の±5%超えで 1 区分」に読み替える。
・ プラズマ除去ガスの変更点
確認項目「プラズマ除去ガス」は溶接規
格 2007 年版の確認項目「シールドガス」
の追加要求内容から独立する形で追加し
たものであり、追加要求「流量の 10%を
超える減少で1区分」については、流量
に係る制限を新たに設けたものであるこ
とから妥当と判断する。プラズマ除去ガ
スは CO2 レーザ溶接で発生するプラズマ
によりレーザが吸収されて溶け込み深さ
が減少し、ビード形成が不安定となるこ
との抑制が目的であり、流量の大幅な減少
によるプラズマ除去効果の低下を制限す
ることから、妥当と判断する。一方、プ
ラズマ除去ガスの無制限な増大は図 15
図 15 10kW におけるガス圧と溶け込
み深さの関係[15]
[15] 益本、篠田、沓名、竹本、
“レーザビー
ム溶接のビート形状におよぼすパラメータの
影響”、
溶接学会論文集、
第 2 巻第 2 号、p.246、
(1984).(Fig.13)
に示すとおりビード表面性状に影響し、アンダーフィルやハンピングビード
を生じる要因となる可能性が否定できないことから、増加側についても適切
な制限を設けることを要望する。
51
追加要求における「プラズマ除去ガスの
姿勢(角度)の変更で 1 区分」の削除は、
図 16 に示すとおり、アシストガスの吹付
け角度の変化による溶込み深さの変化が
概ね 10%以内であり、プラズマ角度の溶
け込み深さに与える影響は小さいと考え
られることから、妥当と判断する。
図 16 溶け込みにおける焦点外し距離
の効果[16]
[16] 芦田、張、片山 他“ガスジェットノ
ズルによるレーザ溶接部の溶込み形状の
改善”
、溶接学会全国大会講演概要平成 20
年度春季全国大会、第 82 集、(2008).
(Fig.4)
追加要求における「プラズマ除去ガスの変
更で一区分」の削除は、図 17 に示すとお
り、ガス種類の変更は溶け込み深さに影響
を与えることから、妥当ではないと判断す
る。したがって、従前のとおりとし、確認
項目「プラズマ除去ガス」の追加要求に「プ
ラズマ除去ガスの変更で1区分」を追加す
る。
図 17 溶け込み深さにおける焦点位置
の効果[17]
[17] 塚本、平岡、浅井 他“CO2 レーザ
溶接時のプラズマの挙動と溶込み深さ”、溶
接学会全国大会講演概要平成 9 年度秋季全
国大会、第 61 集、(1997).(Fig.5)
③
確認項目における「裏面からのガス保護」の変更
追加要求「流量の±5%超えで 1 区分」を「流量の 10%を超える減少で 1 区分」に
変更することは、裏ビードの酸化防止の観点から、ガス流量の大幅な減少を制限す
るものである。しかしながら、ガス流量の大幅な増加は裏ビードの性状に影響する
可能性を否定できないことから、ガス流量の減少側のみを制限することは、妥当で
はないと判断する。
したがって、追加要求「流量の 10%を超える減少で 1 区分」とあるのは「流量の
±5%超えで 1 区分」に読み替える。
52
④
確認項目「溶加材」の変更及び「開先面の肉盛溶接」の追加
・ 確認要領における「3.(9)による。ただし、表-5 は適用しない」のただし書を
削除することは、溶加材の区分について表-5(溶加材もしくはウェルドインサ
ート又は心線の区分)の適用を明確化したものであり、妥当と判断する。
・ 追加要求における「溶加材径の変更で 1 区分」を「溶加材断面積の 10%を超え
る変更で 1 区分」に変更することについては、レーザビーム溶接で使用される
ワイヤ径が小さいことを踏まえると、本変更で想定される溶加材供給量の変化
はわずかであるが、後述の「ワイヤ供給速度」に係る評価と同様に、認証を受
けた取付けギャップにおいて無制限にワイヤ径を小さくすると溶加材供給量の
減少でアンダーフィル等の欠陥を発生する可能性があると考えられることから、
溶加材の増加側のみ制限することは妥当ではないと判断する。
したがって、追加要求における「溶加材断面積の 10%を超える変更で 1 区分」
とあるのは、従前のとおり「溶加材径の変更で 1 区分」に読み替える。
・ 追加要求における「補助脱酸剤の変更で 1 区分」を「補助脱酸剤の有無、公称
使用量の 10%を超える変更又は公称成分の変更で 1 区分」に変更することは、
使用量を新たに制限したものであり、妥当と判断する。
・ 追加要求における「バタリング(溶接部表面の化粧盛)厚さの最小値で 1 区分」
は削除されているが、
開先面へのバタリング厚さについては新たに確認項目
「開
先面の肉盛溶接」が追加され、追加要求として「開先面への肉盛厚さの最小値
で 1 区分、溶加材の変更で 1 区分」と規定されている。また化粧盛については
後述のとおり確認項目「化粧盛」が追加されている。したがって、規定内容の
変更ではないことから妥当と判断する。
⑤
確認項目「溶接機」の変更
追加要求の「溶接機の種類の変更で 1 区分」における溶接機の例を追加したもの
であり、妥当と判断する。
⑥
確認項目「層」から「パス」への変更
確認項目「層」を「パス」に変更し、
「1 パス又は多パスで 1 区分」を追加要求と
して規定したものである。規定内容の変更ではないことから、妥当と判断する。
⑦
確認項目「母材の厚さ」の変更
追加要求において、1 区分とする母材厚さの範囲を、溶込み深さが確認できると
きの試験材厚さが 25mm 以下の場合及び 25mm を超える場合についてそれぞれ±20%
及び±10%、溶込み深さを確認できないときの試験材厚さが 25mm 以下の場合及び
53
25mm を超える場合についてそれぞれ±10%及び±5%としていたものを、それぞれ+
20%及び+10%並びに+10%及び+5%に変更したものである。
溶接施工法の認証を受けた試験板の厚さより、その溶接施工法を適用する溶接部
の母材が厚い場合は、認証を受けた溶接条件では溶込み不良等の欠陥を生じる要因
になると考えられることから、適用する母材厚さの厚い側(
「+」側)を制限する
ことが必要である。一方、母材の厚さが薄い側ではその懸念はないが、認証を受け
た試験板の厚さより大幅に薄い溶接部の母材に適用した場合は入熱が過大となり、
表・裏ビードの形状の不安定化や溶け落ちを生じる可能性が否定できない。このた
め、1 区分とする母材の厚さの範囲から薄い側(「-」側)を除くことは妥当ではな
いと判断する。
したがって、確認項目「母材厚さ」の追加要求は従前のとおりとし、以下のとお
り読み替えるものとする。
・「+20%で 1 区分」 → 「±20%で 1 区分」
・「+10%で 1 区分」 → 「±10%で 1 区分」
・「+5%で 1 区分」
⑧
→ 「±5%で 1 区分」
確認項目「レーザ出力」及び「溶接速度」の変更
確認項目「レーザ出力」の確認要領における「認証値±2%で 1 区分」を「加工点
における認証値 10%を超える減少で 1 区分」に、また、確認項目「溶接速度」の確
認要領「認証値±2%で 1 区分」を「認証値±10%を超える変更で 1 区分」に変更し
ている。図 18 に示すとおり、レーザ出
力及び溶接速度の±10%の変化により、
溶込み深さは、概ね 10%程度変化するこ
とが知られており、その影響は大きくな
いと考えられる。したがって、溶接速度
について「認証値±10%を超える変更で 1
区分」に変更することは妥当と判断する。
一方、レーザ出力について、認証値 10%
を超える減少(「-」側)のみを制限し、
増加(
「+」側)を制限しないことは、
認証を受けた施工法のレーザ出力の大
幅な「+」側では入熱が過大となり、溶
接欠陥等を発生する可能性を否定でき
ないことから、妥当ではないと判断する。
したがって、確認項目「レーザ出力」の確
認要領は従前のとおりとし、「加工点にお
54
図 18 レーザ出力及び溶接速度と溶け
込み深さの関係[18]
[18] 産業技術総合研究所
ベース
加工技術データ
ける認証値 10%を超える減少で 1 区分」とあるのは「認証値±2%で 1 区分」に読み
替える。
⑨
確認項目「ワイヤ供給速度」の変更
確認要領における「認証値±10%で 1 区分」を「認証値 10%を超える増加で 1 区分」
に変更している。ワイヤ供給速度の増加は、溶加材の溶融に消費するレーザエネル
ギーの割合が多くなることにより母材への溶込み深さが減少し、融合不良、溶込み
不足等の欠陥を発生する要因となることから、これを制限する必要がある。ワイヤ
供給速度の減少は溶着速度が低下し作業効率は低下するものの、融合不良等の欠陥
を生じる要因となることは考えられない。しかし、認証を受けた取付けギャップに
おいて無制限にワイヤ供給速度を低下すると溶着量が減少しアンダーフィル等の
欠陥を発生する可能性が生じると考えられることから、ワイヤ供給速度の増加側の
み制限する変更は妥当ではないと判断する。したがって、確認要領における「認証
値 10%を超える増加で 1 区分」とあるのは、従前のとおり「認証値±10%で 1 区分」
に読み替える。
⑩
確認項目「ビーム」の変更
確認要領における「周期及びパルス時間の変更で 1 区分」及び「ビーム軸の角度
の変更で 1 区分」を「周波数又はパルス時間の認証値±10%を超える変更で 1 区分」
及び「ビーム軸の角度の認証値±10°を超える変更で 1 区分」に変更している。
・ 周波数又はパルス時間の変更点
周波数を変更しても単位時間に出力
されるエネルギーは同じであり、溶込
み深さ等に大きな変化はないと考えら
れる。パルス時間の 10%の変更は、レ
ーザ出力の 10%以内の変更に相当する
と考えられるが、溶け込み深さ等への
影響は小さいと考えられる。したがっ
て、「認証値±10%を超える変更で 1 区
分」とすることは妥当と判断する。
・ ビーム軸の角度の変更点
図 19 溶け込み深さ及びビード断面積にお
けるレーザビーム入射角度の効果[15]
ビーム軸角度(溶接線方向の角度)
の大きな変化は溶込み深さ及びビード
断面積に影響する。しかしながら、ビ
[19] 丸尾、宮本、荒田“CO2 レーザ溶接に
おける吹付ガスの役割-金属材料のレーザ溶
接(第 3 報)-”
、溶接学会論文集、第 3 巻第
2 号、p.276、(1985).(Fig.8)
ームは一般的には垂直に照射され、図 19[19]に示すとおり、±10°以内の変更に
よっても溶込みに大きな影響はないとする文献があり、妥当と判断する。
55
⑪
確認項目「焦点距離」の変更及び「レンズとワーク間距離」の追加
・ 焦点距離の変更
確認要領における「認証値からの変更で 1 区分」を「認証値の±10%を超える変
更で 1 区分」に変更している認証を受けた焦点距離が大きい場合、レンズとワー
ク間の距離を一定として焦点距離を 10%変化させるとワーク表面でのビーム径の
変化が大きく、
溶接規格 2007 年版で規定している「焦点外し距離」
の「認証値±50%
の変更で 1 区分」の場合のビーム径の変化に比して大きな変化となる場合がある
(表17-1参照)
。
表17-1
焦点距離、レンズ及びワーク間距離の変動が焦点外し距離
に与える影響(例 1)
図 20 焦点距離とレンズ、ワーク間距離及び焦点外し距離の関係
また、焦点距離を±10%変化させた場合の欠陥の発生やビード性状等に有害な影
響がないことについて確認できるデータが示されていないことから、
「±10%を超
える変更で 1 区分」とすることは妥当ではないと判断する。
したがって、
「焦点距離」の確認要領は従前のとおりとし、
「認証値の±10%を超
える変更で 1 区分」とあるのは「認証値からの変更で 1 区分」に読み替える。
・ レンズとワーク間の距離の追加
確認項目「焦点外し距離」を削除して「レンズとワーク間の距離」を追加して
いることについては、直接測定することが容易な方法に変更したものであり、妥
当と判断する。レンズとワーク間の距離は、レンズの焦点距離と焦点外し距離の
和であり、
「焦点距離」と同様、溶接規格 2007 年版の規定に比してビーム径の変
化に比して大きな変化となる場合がある(表17-2参照)
。
56
表17-2
焦点距離、レンズ及びワーク間距離の変動が焦点外し距離
に与える影響(例 2)
また、レンズとワーク間の距離を±10%変化させた場合の欠陥の発生やビード性
状等に有害な影響がないことについて、確認できるデータが示されていないこと
から、
「±10%を超える変更で 1 区分」とすることは、妥当ではないと判断する。
したがって、確認要領「レンズとワーク間の距離の認証値±10%を超える変更で
1区分」とあるのは、従前の「焦点外し距離」の確認要領と同等の内容である「レ
ンズとワーク間距離の認証値と焦点距離の認証値との差が±50%を超える変更で
1区分」に読み替える。
⑫
確認項目「ビーム径(レンズ入射径)と焦点距離の比」の追加
・ 確認項目「ビーム径(レンズ入射径)と焦点距離の比」を追加し、確認要領を
「ビーム径(レンズ入射径)と焦点距離の比が認証値の±10%の変更で 1 区分」
としている。
「ビーム径(レンズ入射径)と焦点距離の比」はワーク表面におけ
るビームのエネルギー密度に影響するパラメータであるため、これを確認項目
として新たに追加することであることから、妥当と判断する。
・ 確認要領の「認証値の±10%を超える変更で 1 区分」については、
「ビーム径(レ
ンズ入射径)と焦点距離の比」の±10%の変更がワーク表面のビーム径の±10%
の変化に相当する。これは焦点外し距離の±10%の変更と等価であり、2007 年
版における規定範囲(認証値±50%)内であるため、妥当と判断する。
⑬
確認項目「集光方法」の追加
確認項目「集光方法」(レンズ、ミラー等)の追加については、確認要領を「集
光方法からの変更で 1 区分」とすることを新たに規定したもので、集光方法はビー
ム内のエネルギー分布に影響し、溶込み形状に影響を与えるパラメータであること
から、妥当と判断する。
⑭
確認項目「オシレーション」の変更
確認要領における「幅、周波数、ためらい時間の変更で1区分」を「幅、周波数、
停止時間の認証値の±10%を超える変更で 1 区分」に変更している。オシレーショ
ン幅、周波数及び停止時間の±10%の変更については、図 21 に示すとおり、これら
が溶け込み深さに与える影響は小さいと考えられることから、妥当と判断する。
57
図 21 レーザ溶接のビード断面[20]
[20] 山崎ら「高速オシレーションビームによるレーザ溶接特性の検証」
溶接学会全国大会講演概要(2013)(Fig.2)
また、
「ためらい時間」の「停止時間」への変更は表現の適正化であり、規定内容
の変更ではないことから、妥当と判断する。
⑮
確認項目「溶接姿勢」の削除及び「化粧盛」の追加
・ 確認項目「化粧盛」を新たに追加し、
「化粧盛の有無で1区分」を確認要領とし
ていることは妥当と判断する。
・ 化粧盛は溶接部表面を整形することを目的として継手溶接に追加される熱的プ
ロセスであり、溶接施工法としては、全体として入熱が大きくなる化粧盛有り
の区分で確認しておけば化粧盛がない場合の確認も含めることができると考え
られる。したがって、化粧盛有りで確認を受けている場合であって、化粧盛を
行わないときを同一の区分とすることは妥当と判断する。
・ 確認項目「溶接姿勢」が削除されているが、電子ビーム溶接と同様にレーザビ
ーム溶接の溶接姿勢は溶接部表面性状及び溶接欠陥の発生に影響すると考えら
れることから、これを削除することは妥当ではなく、従前のとおりの確認項目
として規定し、確認要領を「認証を受けた溶接姿勢からの変更で1区分」とし、
溶接姿勢の区分は下向、立向上進、立向下進、横向、上向及び管の水平固定と
することとする。
3.2.2.14
溶接施工法の確認項目(溶接金属)
(1)変更の内容
溶接金属の区分 A-1 から A-4-2 の認証を受けた場合、受けた認証の A 番号より小さい溶
接金属を用いるときは同一区分とできる規定を削除。規定内容の変更点を表18に示す。
58
表18 溶接施工法の確認項目(溶接金属)の規定に関する変更点
2012 年版/2013 年追補
2007 年版
WP-304 溶接金属
3.(4) 溶接金属
削除
ただし、溶接金属A-1(炭素鋼)からA-4-2(クロムモリ
ブデン鋼)までについて以前に確認を受けた場合であって、確認
を受けたA番号より小さいA番号の溶接金属を用いるときは同一
の区分とする。
(2)日本機械学会による変更理由
溶接部の特性は、溶接金属の区分が異なれば強度や延性等が変化する。A 番号の大きい
方の確認をもって、小さい方の確認をしなくてよいとするのは技術的に適切でない。
(3)技術評価の結果
一般に溶接継手の設計(溶接施工法)は、共金溶接(母材と同一の化学成分、母材と同
等以上の引張強度)が基本である。したがって、溶接施工法における確認項目の組合せに
当たっては、母材に対応した適切な化学成分、強度となるような溶接材料の選定等を行う
ため、
「確認を受けた A 番号より小さい A 番号の溶接金属を用いるとき」というのは実際に
は不適切な母材と溶接金属の組合せを許容することとなるため、より適切なものとする変
更理由は妥当と判断する。
当該項を削除することで、確認を受けた当該溶接金属区分に限定して認証することにな
ることから、本変更は妥当と判断する。
本規定の溶接規格 2007 年版から 2012 年版/2013 年追補への変更は、技術的に適当では
ないことを理由に行われたものであることから、今後、2007 年版の当該項を適用すること
は望ましくないと考えられる。
したがって、2012 年版/2013 年追補をエンドースする技術基準規則解釈の施行後におい
ては、2007 年版の当該項の新たな適用は不可とする。
なお、既に溶接施工法の認証を受けた場合であっても、認証を受けた A 番号より小さい
A 番号の溶接金属を用いるときは、新規に認証を受ける必要があります。
3.2.2.15
溶接施工法の確認項目(溶接後熱処理)
(1)変更の内容
溶接施工法の確認項目で溶接後熱処理を行う場合の温度区分を、材料の Ac1 変態点又は
Ac3 変態点で区分する規定を追加。規定内容の変更点を表19-1に示す。
59
表19-1
溶接施工法の確認項目(溶接後熱処理の区分)に関する
規定内容の変更点
2012 年版/2013 年追補
溶接規格 2007 年版
WP-306 溶接後熱処理
溶接後熱処理の区分は、以下の通りとする。また、溶接
溶接後熱処理を行うか行
後熱処理を行う場合は、保持時温度の下限及び溶接部の厚
わないかの区分とする。な
さの最低保持時間の組合せを 1 区分とする。
お、溶接後熱処理を行う場
(1) 母材の区分が P-1 から P-6 及び P-9 に該当するもの。
合は、保持時温度の下限お
1) PWHT を行わない。
よび溶接部の厚さの最低
2) Ac1 変態点より低い温度で行う溶接後熱処理
保持時間の組合せを 1 区分
3) Ac3 変態点より高い温度で行う溶接後熱処理
とする。
4) Ac3 変態点より高い温度で行った後、Ac1 変態点より
低い温度で行う溶接後熱処理
5) Ac1 変態点と Ac3 変態点の間の温度で行う溶接後熱処
理
(2) 母材の区分が上記(1)に掲げるもの以外のもの。
1) 溶接後熱処理を行わない。
2) 特定の温度範囲で行う溶接後熱処理
Ac1 変態点:加熱時、オーステナイトが生成し始める温度
Ac3 変態点:加熱時、フェライトがオーステナイトへの変態を完了する温度
(2)日本機械学会による変更理由
・ 溶接後熱処理について、確認項目における扱いを明確とするため、ASME の溶接施工
法確認試験の規定に合わせて変更する。
・ 現段階において、母材の区分が P-1 から P-6 及び P-9 に追加された3つの区分は、
将来、特殊材料に対して相当する溶接後熱処理が行われる可能性があることを考慮
し、溶接施工法確認試験での規定として追加する。
60
表19-2
母材の区分が P-1 から P-6 及び P-9 に該当するものとそれ以外のもの
(3)技術評価の結果
①
母材の区分が P-1 から P-6 及び P-9 に該当するもの
1)から 5)は、焼なまし、焼ならし、焼入れ焼戻し等の溶接後熱処理を行う場合の温
度区分に対応している。
1) 溶接後熱処理 を行わない
2) Ac1 変態点より低い温度で行う溶接後熱処理
3) Ac3 変態点より高い温度で行う溶接後熱処理
4) Ac3 変態点より高い温度で行った後、Ac1 変態点より低い温度で行う溶接後熱
処理
5) Ac1 変態点と Ac3 変態点の間の温度で行う溶接後熱処理
しかしながら、第1部では 1)及び 2)のみが規定されており、3)から 5)までの溶接
後熱処理を実機に適用する際の条件が規定されていない(Ac1、Ac3 変態点の決定(確認)
方法、昇温温度勾配、降温温度勾配及び冷却方法などが明確になっていない等)。第
1部において溶接後熱処理を実機に適用する際の条件に係る必要な変更が行われる
までの間においては、3)から 5)までの溶接後熱処理の区分について適用しないことが
適切と判断する。
②
母材の区分が上記①に掲げるもの以外のもの
溶接規格 2007 年版の規定である
「溶接後熱処理を行うか行わないかの区分とする。
なお、溶接後熱処理を行う場合は、保持温度の下限および溶接部の厚さの最低保持時
間の組合せを 1 区分とする。」と同等であることから、妥当と判断する。
したがって、以下の規定については適用しないこととする。
(1) 母材の区分が P-1 から P-6 及び P-9 に該当するもの。
61
3)
Ac3 変態点より高い温度で行う溶接後熱処理
4)
Ac3 変態点より高い温度で行った後、Ac1 変態点より低い温度で行う溶接後熱処
理
5)
Ac1 変態点と Ac3 変態点の間の温度で行う溶接後熱処理
3.2.2.16
溶接施工法の確認試験(型曲げ試験及びローラ曲げ試験)
(1)変更の内容
「型曲げ試験」及び「ローラ曲げ試験」に「表曲げ試験」を追加し、曲げた後の溶接部
位置の規定を追加。縦曲げ試験の試験片採取位置図を変更。前者の規定内容の変更を別表
5、後者を表20にそれぞれ示す。
表20
縦曲げ試験の試験片採取位置図の変更内容
2012 年版/2013 年追補
2007 年版
図 WP-400-1 試験片の種類、数及び採取位置
縦曲げを行うものの試験片採取位置図
(2)日本機械学会による変更理由
・ 「型曲げ試験」及び「ローラ曲げ試験」項に「表曲げ試験」が抜けていた。
・ 試験片採取位置図における縦曲げ試験片の向きが適切でない。
(3)技術評価の結果
・ 溶技解釈においては、表曲げ試験は裏曲げ試験に準ずると規定されていた。試験片
の種類、数及び採取方法として表曲げ試験片が規定されており(図 22)、記載漏れ
であったものを追記したものであることから妥当と判断する。
溶技解釈 解説表別表第 5.3 機械試験片の種類及び数
1.突合せ溶接の場合
(備考)
62
(1)試験材厚さが 19mm 未満で初層部のみティグ溶接を行う場合は、表曲げ試験
(縦曲げ試験)を裏曲げ試験(縦裏曲げ試験)とする。
・ 縦曲げ試験の採取位置図は、試験片の形状及び採取位置が明確になるように図の記
載を適正化したものであることから、妥当と判断する。
図 22
溶接規格 2012 年版/2013 年追補 図 WP-400-2
・ なお、溶接規格の WP-420 の本文規定及び図 WP-400-1 及び図 WP—400-2 のみでは試験
の種類及び本数の全体の把握は難しいと考えられるので、第4部
解説
解説表
WP-420-1 機械試験片の種類及び数を規格本文に移行することを要望する。
3.2.2.17
溶接施工法の確認試験(試験片の種類)
(1)変更の内容
側曲げ試験片、表曲げ試験片及び裏曲げ試験片の代わりに縦曲げ試験片を用いることが
できる場合の規定を追加。規定内容の変更点を表21に示す。
表21
確認試験の試験片の種類に関する規定内容の変更点
2012 年版/2013 年追補
2007 年版
WP-420 試験片の種類、数及び採取位置
試 験 片 の 種 類 、 数 及 び 採 取 位 置 は 図 試験片の種類、数及び採取位置は図-1 から
WP-400-1 から図 WP-400-5 までによる。
図-5 までによる。
下記のいずれかの場合、図 WP-400-1 の A、B 第4部 解説
に示す型曲げ試験(裏曲げ試験片、表曲げ試 1 次の①または②のいずれかに示す場合は、
験片、側曲げ試験片)の代わりに図 WP-400-1 縦表曲げ試験および縦裏曲げ試験を適用出
の C に示す縦曲げ試験片(縦表曲げ試験片及 来る。
び縦裏曲げ試験片)を用いても良い。
① それぞれの母材の伸びまたは降伏点(ま
(1) 溶接されたそれぞれの母材の伸び又
たは耐力)が著しく異なる場合
は降伏点(又は耐力)が著しく異なる ② 母材と溶接金属の伸びまたは降伏点(ま
場合
たは耐力)が著しく異なる場合
63
(2) 母材と溶接金属の伸び又は降伏点(又
は耐力)が著しく異なる場合
(2)日本機械学会による変更理由
縦曲げ試験を行ってもよい場合の条件は第4部に記載されているが、要求事項と考えら
れるため本文の記載にする。
(3)技術評価の結果
縦曲げ試験を行ってもよい場合の条件は要求事項であり、本文規定とするのは妥当と判
断する。規定の内容は、溶技解釈と同等であり、妥当と判断する。
溶技解釈 解説表別表第5.3
次の①又は②のいずれかに示す場合は、縦表曲げ試験および縦裏曲げ試験を適用出来
る。
① 溶接されたそれぞれの母材の伸び又は降伏点(又は耐力)が著しく異なる場合
② 母材と溶接金属の伸び又は降伏点(又は耐力)が著しく異なる場合
3.2.2.18
アルミニウム材の溶接士技能認証試験(曲げ試験用治具)
(1)変更の内容
試験材がアルミニウム又はアルミニウム合金の場合の試験用治具の寸法変更。規定内容
の変更点を表22-1に示す。
表22-1
アルミニウム材の溶接士技能認証試験
における曲げ試験用治具に関する規定内容の変更点
2012 年版/2013 年追補
2007 年版
WQ-322 試験材の種類がアルミニウ
ム又はアルミニウム合金のものの
場合 (4) 試験方法
2) 曲げ試験
(b) 曲げ試験
試験方法は、JIS Z 3122 (1990)(突合せ溶接継手
a) 曲げ試験は、JIS Z 3122 (1990) の曲げ試験方法)によって 180 度曲げる。 ただし、
(突合せ溶接継手の曲げ試験
試験用ジグの形状および寸法は、図-22 による。
方法)によって行い、曲げられ
64
た試験片の外面の欠陥を測定
し評価する。
b) 曲げ試験に用いる雄型の半径
(R)は、試験片厚さの3 倍とす
る。
c) 曲げ試験の曲げ角度は、180 度
とする。
図-22
(2)日本機械学会による変更理由
•
JIS Z 3811(1976)「アルミニウム溶接技術検定における試験方法及び判定基準」が
変更されたため。
•
JIS Z 3122 (1990)(突合せ溶接継手の曲げ試験方法)では、
「試験片は、溶接部が
正確に型の中央になるように置かなければならない」と規定しているが、これまで
の慣例である「曲げた後に溶接部が、曲げ部の範囲に入っていること」を明文化し
た。
(3)技術評価の結果
1) 型曲げ試験の場合
型曲げ試験の雄型半径R はほぼ同じである(下表参照)が、雌型の半径R は大きくな
っており、曲げ試験片が入る間隙R - R -t が拡大している。この変更は、曲げ試験片に
与える曲げ応力/ひずみが緩和されることから、妥当とは判断されない。この変更は、
曲げ試験片に与える曲げ応力/ひずみが緩和されることから、妥当ではないと判断する。
また、JIS Z 3122(1990)の解説 5.1(1)には、「材質と曲げ半径(R)を確認し、R=2t で
ないもの、試験片の板厚又は肉厚が 10mm を超えるものはローラ曲げとする」と記載して
いることから、曲げ半径を試験片厚さの3 倍とする本試験材料の場合にあっては、型曲
げ試験を行うことは適切でない。
したがって、型曲げ試験は適用除外とする。
65
表22-2
試験片の厚さと間隙の計算結果
2012 年版/2013 年追補
2007 年版
2)ローラ曲げ試験の場合
ローラ曲げ試験の雄型半径R は、ほぼ同じである(表22-3参照)が、雌型の空間
2 R は小さくなっており、曲げ試験片が入る間隙R′ -R -t が 2mm から 1.5mm と縮小され
ている。これにより、曲げ試験片に与える曲げ応力/ひずみは大きくなり、試験方法とし
ては保守的になることから、妥当と判断する。
表22-3
試験片の厚さと間隙の計算結果
2012 年版/2013 年追補
3.2.2.19
2007 年版
溶接士技能認証試験(試験材料の形状、寸法及び試験片採取位置)
(1)変更の内容
試験材料の形状、寸法及び試験片採取位置に関する変更内容は、以下のとおりである。
・ 試験材の区分 W-3(アルミニウム、アルミニウム合金又はチタン以外)及び W-24(チ
タン)の外径 150~170mm の試験材の厚さ 9~11mm を 10~12mm に変更。
・ アルミニウム、アルミニウム合金(W-10)の試験片削除部寸法を約 30mm から約 10mm
に変更。
・ アルミニウム関係の曲げ試験片の角の丸み寸法を変更。
(2)日本機械学会による変更理由
・ 試験材料の寸法の図には外径 150~170mm の試験材の厚さは、9~11mm となっている
66
のに対し、曲げ試験片の仕上げ寸法は厚さ 10mm となっており、厚さが 10mm 未満の
試験材を用いた場合、10mm 厚さの曲げ試験片を確保することができないため、寸法
を見直す。
・ 試験材の削り代の寸法は溶接規格が約 30mm、JIS は約 10mm と異なるため JIS と整
合を図る。
・
試験片の断面の角の丸みが、JIS Z 3811(1976)アルミニウム溶接技術検定における
試験方法及び判定基準に基づいた規定となっているが、JIS Z 3811(2000)を引用し
た。
(3)技術評価の結果
・ 試験材料の厚さの見直しについては、10mm 厚さの試験片を採取できないケースを排
除するためのものであり、妥当と判断する。
・ 試験材の削り代の寸法変更は試験片に対する変更ではないことから、妥当と判断す
る。
・
曲げ試験片断面の角の丸みは、アルミニウム又はアルミニウム合金以外の場合にお
ける 1.0mm を 1.5mm とすることは、最新の JIS に合わせるものであり、妥当と判断
する。
3.2.2.20
溶接士技能認証試験(チタンクラッド溶接)
(1)変更の内容
技能認証確認要領におけるチタンクラッド溶接による試験規定を削除。
(WQ-323(3)及
び(5)、表 WQ-312-1、表 WQ-330-1)
(2)日本機械学会による変更理由
チタン材と炭素鋼の異材溶接は困難であることから、チタンクラッド溶接士資格試験規
定は適切でないため、削除する。
(3)技術評価の結果
溶接規格 2007 年版の技術評価において、
「チタンと鋼やニッケルとの溶接は化合物やも
ろい固溶体を形成し溶融溶接は不可能とされており[21]、それに対して、日本機械学会から
技術的妥当性の証明あるいはその根拠が示されているとは認められない。
」
とされていたこ
とから、チタンクラッド溶接士資格試験規定を削除したことは妥当と判断する。
[21] 溶接・接合便覧第2版(溶接学会編)Ⅳ編 11・1・2 e.項
67
3.2.2.21
溶接士技能の資格表示
(1)変更の内容
WQ-340 及び WQ-440 に溶接士技能資格表示の方法を追加。規定内容の変更点を表23に
示す。
表23
溶接士技能の資格表示に関する規定内容の変更点
2012 年版/2013 年追補
WQ-340 資格表示
2007 年版
なし
本試験に合格した溶接士技能の資格表示は、溶接方法・試験材・溶接姿勢・
溶接材料・母材の区分の順序で表示する。なお、母材の区分の表示は省略し
ても良い。
(2)日本機械学会による変更理由
溶接士技能資格表示は、溶技解釈の溶接検査時代の表示に基づいて実施しているが、第
3部に溶接士技能資格表示の方法に関する規定がないため明確化する。
(3)技術評価の結果
本規定は、溶接士の技能資格に関する技術的要求ではなく、取得後の溶接技能資格の表
示方法に関する規定が追加されたものであることから、技術評価対象外とする。
3.2.2.22
自動溶接機を用いる溶接士が可能な作業範囲
(1)変更の内容
溶接方法がサブマージアーク溶接の区分にエレクトロスラグ溶接によるクラッド溶接及
び肉盛溶接を含むことを規定。規定内容の変更点を表24-1に示す。
表24-1 自動溶接士の技能試験に関する規定内容の変更点
2012 年版/2013 年追補
2007 年版
WQ-430 作業範囲
サブマージアーク溶接機を用いたエレクトロスラグ溶接によるクラッド溶接 なし
及び肉盛溶接も含む
(2)日本機械学会による変更理由
・ 原子力機器に用いるエレクトロスラグ溶接は、バンドフープによるクラッド溶接及
び肉盛溶接が主流でフラックスを散布する作業プロセスがサブマージアーク溶接に
類似している。
・ 自動溶接士の資格は、自動溶接機の操作等が的確に実施できることである。
・ 資源エネルギー庁公益事業部火力課発行の「溶接方法認可の手引き」(昭和 57 年 7
68
月)において、溶接資格の区分“J”は、
「J の中にはサブマージアーク溶接機を用い
たエレクトロスラグプロセスによる肉盛を含む。」との記載があり、自動溶接士資格
区分“J”を用いて、エレクトロスラグ溶接によるクラッド溶接及び肉盛溶接を行う
ことを明確化する。
(3)技術評価の結果
エレクトロスラグ溶接が溶融スラグの抵抗熱を用いて母材と溶接ワイヤを溶融する方法
であるのに対し、サブマージアーク溶接は電極と母材との間で発生させるアーク熱により
母材と溶接ワイヤを溶融する方法である[22]。
(図23参照。
)
また、エレクトロスラグ溶接ではフラックスに電気抵抗が低いものを用い、抵抗熱で溶
融金属を形成する役割を担う。サブマージアーク溶接ではフラックスに電気抵抗が高いも
のを用い、空気による金属の酸化を防ぐ役割を担っており、フラックスの種類と役割も異
なる。
帯状電極肉盛溶接現象のイメージ図[22]
図 23
[22]接合・溶接技術 Q&A 「Q-06-05-14 帯状電極肉盛溶接法で、エレクトロスラグと
サブマージアーク溶接の特徴と使い分けについて」日本溶接協会(図 1)
このように溶融原理が異なっており、溶接施工法における分類である表 WP-200-1 溶接方
法別の確認項目においても、両溶接方法は、別個の溶接方法として取り扱っている。
(表2
4-2参照。)
表24-2
溶接方法の区分
溶接方法の区分
種
類
J
サブマージアーク溶接
Es
エレクトロスラグ溶接
旧「溶接方法認可申請の手引き」に「J の中にはサブマージアーク溶接機を用いたエレ
クトロスラグプロセスによる肉盛を含む。」と記載されていたが、現在の溶接方法の認可制
度では廃止されている。以上の点から、サブマージアーク溶接で確認された自動溶接士の
技能の区分による作業範囲に、溶接方法が異なるエレクトロスラグ溶接を新たに追加する
69
ことは妥当ではないと判断する。
したがって、WQ-430 における「ただし、溶接方法の区分 J(サブマージアーク溶接)の
作業範囲には、サブマージアーク溶接機を用いたエレクトロスラグ溶接によるクラッド溶
接及び肉盛溶接も含む。
」は適用除外とする。
70
3.2.3
変更点ではないが条件を付す必要がある項目の反映等
溶接規格 2012 年版/2013 年追補の変更点ではないが、適用法令等の観点から適用に当た
って条件を付す必要がある事項を表25に示す。
表25
No.
①
適用法令等の観点から適用に当たって条件を付す必要がある事項
件名
安全設備に係る
機器の溶接施工
法
3.2.3.1
記載箇所
第1部
N-0030
主な課題内容
・表 N-0030-1 中の安全設備の定義
安全設備に係る機器の溶接施工法
(1)課題の内容
溶接規格 2007 年版からの変更点ではないが、N-0030(2)における「安全設備に関するも
の」及び表 N-0030-1 における「安全設備に係るものに限る」について、「安全設備」の定
義が示されていない。(表26参照。
)
表26
安全設備に関する規定内容
2012 年版/2013 年追補
N-0030
2007 年版
N-0030
(2) クラス 1 機器、クラス MC 容器、クラス (2) クラス 1 機器、クラス MC 容器、クラス
2 機器及びクラス 3 機器(安全設備に関する 2 機器及びクラス 3 機器(安全設備に関する
ものに限る。)の溶接は、表 N-0030-1 に規 ものに限る。)の溶接は、表-1に規定する
定する温度以下で行われた衝撃試験に適合 温度以下で行われた衝撃試験に適合した溶
した溶接施工法によって行われなければな 接施工法によって行われなければならな
らない。
い。
(2)問題点
表 N-0030-1 中の「安全設備に係るものに限る」の記載については、
「安全設備」の定義
が示されていないので明確化する必要がある。安全設備の定義については、表 N-X050-2
溶接部の機械試験板の(注)5.に記載されている。その内容は平成元年 3 月改正時における
旧技術基準の安全設備の規定を流用したものであり、平成 17 年 7 月改正時における旧技術
基準とも整合していない。現時点では新規制基準が適用されるので、技術基準規則第 2 条
第 2 項第 9 号と整合させる必要がある。
したがって、表 N-0030-1 の注書きとして、規制基準規則の安全設備の定義による旨を記
載するものとする。また、表 N-X050-2 溶接部の機械試験板(2/2)の(注)5 は適用除外とす
る。
71
3.2.4
溶接規格 2007 年版の技術評価において条件とされた事項
(1)第1部(溶接規格)
a)クラス 2 及びクラス 3 容器に関する機械試験板の作成頻度の見直し
溶接規格では、クラス 2 及びクラス 3 容器のうち、胴内径が 600 mm を超えるものに
ついて、機械試験板の製作頻度を溶技解釈に規定する当該容器について1個の要求か
ら、胴内径が 600 mm 以下のもの及びクラス 1、2 及び 3 配管と同様に同一条件の溶接
の場合は所定の溶接長さ(60 m)単位とすることも可能であるとする規定に変更してい
る。(同一条件の場合は複数の容器から1個の機械試験板の製作が可能となる。表
N-X050-2 参照。)
この本体付き(製品)機械試験板の要求は、溶接部の非破壊検査、耐圧試験要求に加
えて、原子力発電工作物としての溶接部の強度を確認するためのものである。日本機
械学会は、溶接規格の解説において、機械試験板の製作頻度を合理化した背景につい
て、溶接規格策定作業に参加した企業の過去の実績を調査した結果、機械試験で不合
格となった例がないこと、製造技術が向上したため品質の安定性が十分に確保できる
こと、及び他機関の技術基準検討部会等においても審議され技術的な問題のないこと
が確認されていることを変更理由としている。
試験結果の実績に不合格がないことをもって直ちに規制を緩和することを妥当とす
る判断はできないため、技術基準規則解釈別記-5
1.③の溶接規格「表-3 溶
接部の機械試験板」の規定「クラス 2 容器、及びクラス 3 容器(安全設備に属するも
のに限る。
)の胴の内径が 600 mm を超えるものについては、同表のクラス1容器と同
様に試験板を作成すること。」の追加規定を引続き要求するものとする。
b)補助ボイラー及びその附属設備に関する原子力安全・保安院規定の準用
溶接規格においては、発電用原子力機器の補助ボイラー及びその附属設備について、
「発電用火力設備の技術基準の解釈の一部改正について
(平成 17 年 12 月 21 日経済産
業省原院第1号)」
(平成 17 年 12 月 27 日原子力安全・保安院)のボイラー等及び熱交
換器の規定を準用することを規定しているが、当該文書は既に廃止されている。
「溶接
規格」の適用に当たっては、補助ボイラーの溶接は経済産業省「発電用火力設備の技
術基準の解釈」
(平成 25 年経済産業省 20130507 商局第 2 号)
に規定する「第10章 溶
接部」の「ボイラー等」
、補助ボイラーの附属設備の溶接については同「熱交換器等」
の規定による。
c)非破壊検査の有資格者の移行期間
日本非破壊検査協会規格(NDIS)から JIS への移行期間については平成21年9月
30日をもって移行が完了したため、同等資格の条件は削除する。
d)
「維持規格」の引用
N-0010 において、特殊な補修溶接等について「発電用原子力設備規格 維持規格」
(以下「維持規格」という。
)を引用している。しかしながら、日本機械学会「維持規
72
格発電用原子力設備規格 維持規格(JSME S NA1-2004)
(2004 年版)の技術評価書」
(平成 19 年 8 月原子力安全・保安院、原子力安全基盤機構取りまとめ)の 7.2(6)
で「維持規格補修章全体については、体系化がなされた後に技術評価を実施する」と
しており、以降技術評価されていない。したがって、溶接規格 2007 年版に引き続き
2012 年版/2013 年追補においても維持規格の引用部分は技術評価対象外とする。
e)
「設計・建設規格」の引用
溶接規格 2007 年版において N-1010、N-2010、N-3010、N-4010、N-5010、N-6010、
N-7010、N-8010 では溶接部の設計は設計・建設規格によるものでなくてはならない旨
規定されており、引用年度が明記されていななかったことから表27の読み替えを行
っていたが、溶接規格 2012 年版/2013 年追補においては、設計・建設規格の該当規定
が呼び出されていることから、本読み替え条件は削除する。
表27 溶接規格における溶接部の設計の読み替え
容器
管
クラス 1
PVB-4200(N-1010)
PPB-4200(N-5010)
クラス 2
PVC-4200(N-3010)
PPB-4200(N-6010)
クラス 3 及びクラス 3 相当
PVD-4200(N-4010)
PPB-4200(N-7010)
クラス 4
-
PPB-4200(N-8010)
クラス MC
PVE-4200(N-2010)
-
f)デルタフェライト量に関する規定
オーステナイト系ステンレス鋼溶接部の高温割れの観点から溶接金属へのデルタ
フェライトの適切な添加を条件として付していたが、溶接規格 2012 年版の N-1040 溶
接部の強度等にデルタフェライトの添加が規定された。
本評価書3.2.2.2オーステナイト系ステンレス鋼の溶接材料におけるデルタ
フェライトの使用における技術評価のとおり、4.2適用に当たっての条件(2)を
付すこととする。
(2)第3部(溶接士技能認証標準)
a)溶接姿勢の区分における有壁水平固定管及び有壁鉛直固定管
溶接規格 2001 年版の技術評価において、溶接規格 2001 年版が、溶技解釈で規定し
ていた有壁固定溶接士資格を割愛していることに対し、狭隘部の溶接を考慮に入れた
有壁固定の技量認定資格の継続は必要であると判断するとして追加要件を付した。
溶接規格 2007 年版の技術評価においても同様の要件が付され、また、溶接規格 2012
年版/2013 年追補においても上述の課題が解決していないので、技術基準規則解釈別
記-5 3.
(1)①の「この場合において、溶接姿勢の区分が有壁水平固定及び有壁
73
鉛直固定にあっては、試験材の寸法、取付け方法、試験片採取位置及び試験の方法は
別図によること。」を引き続き要求するものとする。
b) チタンのクラッド溶接
チタンのクラッド溶接部については規格から抹消されたため、条件は削除する。
(3)第4部(解説)
JEAC4602-2004(原子炉冷却材圧力バウンダリ、原子炉格納容器バウンダリの範囲を定め
る規程)は第4部 N-0020 定義の解説において「クラス1容器」及び「クラス1配管」の定
義として、また、JEAC4605-2004(原子力発電所工学的安全施設及びその関連施設の範囲を
定める規程)は同解説において「工学的安全施設」の定義として引用されているが、それ
ぞれの定義は技術基準規則に定められているため適用除外とする。
3.3
技術評価のまとめ
適用に当たって条件を付したものは以下の 20 件(18 項目)である。
(1)変更点(改訂内容)の技術評価
①
記載の適正化のための変更
記載の適正化により、技術的内容に変更のないことを確認した。
②
JIS の引用年版等の変更
技術基準規則の要求内容への適合性に影響を及ぼすものではないことを確認した。
③
国内外の知見の反映等
22 件の変更点について、技術的内容を検討した結果、12 件について適用に当たっ
ての条件を付すこととする。
(2)溶接規格の変更点ではないが適用に当たっての条件を付す必要がある項目の反映等
規格の変更点ではないが、適用法令等の観点から適用に当たって条件を付す必要がある
事項は 2 件であった。
(3)過去の技術評価において課題とされた事項
過去の技術評価において課題とされた事項 9 件について、反映状況を確認し評価した結
果、
①
引き続き適用に当たっての条件を付すものについては 6 件であった。
②
課題から削除するものについては 2 件、適切に反映されていることを確認したもの
が 2 件であった。
74
4. 2012 年版/2013 年追補の適用に当たっての条件
4.1
技術基準における位置付け
溶接規格 2012 年版/2013 年追補は、材料及び構造を規定している第 17 条、蒸気タービン
を規定している第 31 条、補助ボイラー等への準用を規定している第 48 条及び重大事故対
処設備への準用を規定している第 55 条を満足する仕様規定として、技術基準規則解釈の中
に位置付けることができる。
4.2
適用に当たっての条件
3.の技術評価の結果を踏まえ、溶接規格 2012 年版/2013 年追補の適用に当たって、
以下の条件を付す。
(1)定義について
・ N-0020(3)の「クラス 2 容器」及び「クラス 2 配管」は、技術基準規則第 2 条第 2
項第 33 号に規定するものをいう。
・ N-0020(4)及び(5)について、「放射線管理設備に属するダクト」とあるのは「放射
線管理施設若しくは原子炉格納施設(非常用ガス処理設備に限る。)に属するダク
ト」に読み替える。
(2)溶接部のデルタフェライト量の規定について
・ N-1040、N-2040、N-3040、N-4040、N-5040、N-6040、N-7040 及び N-8040 において、
(3)の「溶接金属の区分が A-7 になるオーステナイト系ステンレス鋼」とあるのは「溶
接金属の成分が A-7 になるオーステナイト系ステンレス鋼及び A-7(オーステナイト
系ステンレス鋼)に相当するもの」に、「溶着金属にデルタフェライトが含まれる」
とあるのは「高温割れ防止の観点から溶着金属にデルタフェライトが適切量含まれ
る」に読み替える。
(3)非破壊試験の実施時期について
・ N-1050(2)の「もしくは」とあるのは「は,母材成分から再熱割れのおそれがないと
確認された場合,溶接後熱処理前に実施することができる。
」に読み替える。
・ N-2050(2)、N-4050(2)及び N-5050(2)の「P-1 の溶接部は」とあるのは「P-1 の溶接
部は,母材成分から再熱割れのおそれがないと確認された場合」に読み替える。
・ N-3050(2)の「また,P-1 の溶接部の非破壊試験,もしくは」とあるのは「また,P-1
の溶接部は,母材成分から再熱割れのおそれがないと確認された場合,非破壊試験
を溶接後熱処理前に実施することができる。
」に読み替える。
・ N-6050(2)及び N-7050(2)の「また,P-1 の溶接部は」とあるのは「また,P-1 の溶
接部は,母材成分から再熱割れのおそれがないと確認された場合」に読み替え、な
75
お書は適用除外とする。
(4)溶接後熱処理の方法と保持時間について
・
表 N-X090-2
溶接後熱処理の方法「熱処理の方法」の欄の 5.について、「局部加
熱により行う場合は,均一温度領域が溶接金属の最大幅の両側にそれぞれ母材の厚
さ又は 50mm のいずれか小さい値以上の幅」とあるのは
「次の(1)及び(2)に掲げる範囲
(1) 容器(管寄せを除く)については,溶接部の最大幅の両側にそれぞれ母材
の厚さの 3 倍以上の幅
(2) 管寄せ又は管については,溶接部の最大幅の両側にそれぞれ開先幅の 3 倍
以上で,かつ,余盛幅の 2 倍以上の幅」
に読み替える。
・
なお、2007 年版においても、表-5
溶接後熱処理の方法における「加熱及び冷却
の方法」の欄の 2.について、「温度 650℃において、母材の区分が表-16 に掲げる
P-7 を冷却する場合の速さは、1 の規定にかかわらず、1 時間につき温度差が 55℃
以下であること」とあるのは「母材の区分が表-16 に掲げる P-7 については、1.
の規定にかかわらず、650℃より高い温度範囲における冷却速度は、1 時間につき温
度差が 55℃以下とし、650℃以下の温度範囲においては脆化を防ぐために十分に速
い速度で冷却すること。」に読み替える。
(5)溶接後熱処理を要しないもの
表 N-X090-3 溶接後熱処理を要しないものについて、次のとおりとする。
・ 「1. クラス 1 機器」の表中、「母材の区分」の欄が「P-1」であって、「溶接部の
区分」の欄が「5.クラッド溶接」であって、「母材の炭素・クロム含有量(%)」
の欄における「C≦0.30」とあるのは、「C≦0.25」に読み替える。
・ 「1. クラス 1 機器」の表中、「母材の区分」の欄が「P-1」であって、「溶接部の
区分」の欄が「5.クラッド溶接」であって、「母材の厚さ」の欄が「T≦38」であ
って、「予熱温度(℃)」の欄における「40 以上」とあるのは「100 以上」に読み
替える。
(6)破壊靭性試験と再試験について
・ 表 N-X110-3 において、クラス 1 容器の母材の区分が P-6 で、かつ、溶接金属がマル
テンサイト系ステンレス鋼である場合の破壊靱性に係る規定について、溶接規格
2007 年版と同じ規定を適用することとし、次表を追加する。
76
表
機
クラス 1 容器の破壊靭性試験に対する要件
器 の 区 分
試験の方法
判
定 基 準
母材の区分が表 N-G01 に掲
最低使用温
それぞれの試験片の横膨出量が,次の
げる P-6 で,かつ、溶接金
度以下の温
表の左項に掲げる厚さの区分に応じ,
属がマルテンサイト系ス
度で衝撃試
それぞれ同表の右項に掲げる値以上で
クラ
テンレス鋼の場合である
験を行うこ
あること
ス 1
もの
と
厚さの区分(mm) 横膨出量(mm)
容器
16 以上 19 以下
0.50
19 を超え 38 以下
0.65
38 を超えるもの
1.00
・ クラス 1 容器の関連温度 RTNDT 要求値の判定基準については、設計・建設規格 2012
年版技術評価書で付されたものと同じ条件を付し、また、クラス 1 機器以外の機器
であって、厚さが 63mm 以下のもの等*8 の判定基準の「2.衝撃試験」に、
「3 個の平均
の判定基準を満足する試験片の個数は 2 個以上でなければならない。
」を追加し、次
表のとおり読み替える。
表 表 N-X110-3 破壊靱性試験に係る読替表
機器の
区分
被読替規定
読替規定
クラス 1
1. 溶接金属
1. 溶接金属
容器
関連温度(RTNDT)が,設計・建
関連温度(RTNDT)が,設計・建設規格 第 4 章
設規格 第 4 章 添付 4-1「RTNDT
添付 4-1「RTNDT 要求値の決定方法」を満足する
要求値の決定方法」を満足する
ように定めた RTNDT の要求値を満足すること。
ように定めた RTNDT の要求値を
ただし,関連温度 RTNDT 要求値の判定基準につ
満足すること。
いては,室温での規定最小降伏点が 620MPa
を超える材料について KIC 曲線は適用除外と
する。
クラス MC
溶接金属及び熱影響部
溶接金属及び熱影響部
容器
以下の 1.又は 2.のいずれかに
以下の 1.又は 2.のいずれかに適合すること。
適合すること。
1. 落重試験
1. 落重試験
容器の最低使用温度が,設計・建設規格の
容器の最低使用温度が,設
PVB-2333.1「関連温度(RTNDT)の決定方法」
計・建設規格の PVB-2333.1
の規定により求めた無延性遷移温度に
「関連温度(RTNDT)の決定方
17℃を加えた温度以上であること。
77
法」の規定により求めた無
延性遷移温度に 17℃を加
えた温度以上であること。
2. 衝撃試験
2. 衝撃試験
以下(1)又は(2)のいずれか
以下(1)又は(2)のいずれかを満足するこ
を満足すること。
と。
(1) 3 個の試験片の横膨出
(1) 3 個の試験片の横膨出量の平均値及び
量の平均値及び最小値
最小値が,設計・建設規格の表
が,設計・建設規格の
PVE-2331.2-1 「横膨出量の判定基準」
表 PVE-2331.2-1 「 横
を満足すること。この場合,3 個の平
膨出量の判定基準」を
均の判定基準を満足する試験片の個
満足すること。
数は 2 個以上であること。
(2) 3 個の試験片の吸収エ
(2) 3 個の試験片の吸収エネルギーの平均
ネルギーの平均値及び
値及び最小値が,設計・建設規格の表
最小値が,設計・建設
PVE-2331.2-2「吸収エネルギーの判定
規
表
基準」を満足すること。この場合,3
PVE-2331.2-2「吸収エ
個の平均の判定基準を満足する試験
ネルギーの判定基準」
片の個数は 2 個以上であること。
格
の
を満足すること。
クラス 2
溶接金属及び熱影響部
溶接金属及び熱影響部
容器
以下の 1.又は 2.のいずれかに
以下の 1.又は 2.のいずれかに適合すること。
クラス 3
適合すること。
1. 落重試験
容器
1. 落重試験
容器の最低使用温度が,設計・建設規格の
クラス 3
容器の最低使用温度が,設
PVB-2333.1「関連温度(RTNDT)の決定方法」
相当容器
計・建設規格の PVB-2333.1
の規定により求めた無延性遷移温度に
クラス 2
「関連温度(RTNDT)の決定方
17℃を加えた温度以上であること。
配管
法」の規定により求めた無
クラス 3
延性遷移温度に 17℃を加
以下(1)又は(2)のいずれかを満足するこ
配管
えた温度以上であること。
と。
クラス 3
相当管
2. 衝撃試験
2. 衝撃試験
(1) 3 個の試験片の横膨出量の平均値及び
以下(1)又は(2)のいずれか
最小値が,設計・建設規格の表
を満足すること。
PVE-2331.2-1 「横膨出量の判定基準」
(1) 3 個の試験片の横膨出
を満足すること。この場合,3 個の平
量の平均値及び最小値
均の判定基準を満足する試験片の個
が,設計・建設規格の
数は 2 個以上であること。
表 PVE-2331.2-1 「 横
(2) 3 個の試験片の吸収エネルギーの平均
78
膨出量の判定基準」を
値及び最小値が,設計・建設規格の表
満足すること。
PVE-2331.2-2「吸収エネルギーの判定
(2) 3 個の試験片の吸収エ
基準」を満足すること。この場合,3
ネルギーの平均値及び
個の平均の判定基準を満足する試験
最小値が,設計・建設
片の個数は 2 個以上であること。
規
格
の
表
PVE-2331.2-2「吸収エ
ネルギーの判定基準」
を満足すること。
・ クラス 1 容器のマルテンサイト系ステンレス鋼に係る再試験の規定の削除は、破壊
靭性試験の技術評価と同様に当該材料に対する要求がなくなることから、次表を追
加する。
試験の
種類
表
クラス 1 容器の破壊靭性試験の再試験
再
試 験 が 行 え る 場 合
再試験片の数
(溶接金属及び熱影響部)
母材の区分が,表 N-G01 に掲げる P-6 で,かつ,溶
接金属がマルテンサイト系ステンレス鋼であって,
次の(1)及び(2)に該当する場合は,再試験すること
ができる。
(1) 3 個の試験片の横膨出量の平均値が,設計・建設
破壊靭
クラス 1
性試験
容器
規格の表 PVB-2332-1「50mm 以下の棒及びマルテ
ンサイト系ステンレス鋼の判定基準」を満足す
る場合
1 組の試験片
について 1 組
(3 個)
(2) 設計・建設規格の表 PVB-2332-1「50mm 以下の棒
及びマルテンサイト系ステンレス鋼の判定基
準」を満足しない試験片が1個あり,かつ,当
該1個試験片が,表 PVB-2332.1-1「50mm 以下の
棒,マルテンサイトステンレス鋼の再試験可能
な判定基準」を満足する場合
(7)耐圧試験について
・ 表 N-X130-2 耐圧代替非破壊試験のクラス 1 からクラス 4 までの機器の「溶接部の
区分」の欄中、
「ラグ,ブラケット,強め材,控え,強め輪等であって,重要なもの
79
を取付ける溶接部」であって、
「耐圧代替非破壊試験」の欄中、
「放射線透過試験」
及び「超音波探傷試験」であって、
「-」とあるのは「○」に読み替える。
・ 第4部 解説 解説表 表 N-X130-1-1 耐圧試験圧力及び方法は、適用除外とする。
・ 第4部 解説 N-1130(6)5)の「耐圧代替非破壊試験の作業手順」における「
(加圧
が困難な場合は省略しても良い。)
」は適用除外とする。
・ 第4部 解説 N-1130(6)のなお書は適用除外とする。
(8)電子ビーム溶接レーザビーム溶接について
①
電子ビーム溶接
・ 確認項目「溶接姿勢」を追加し、確認要領を次表のとおりとする。
表
確認
確認
項目
項目
溶接
○
姿勢
電子ビーム溶接の確認項目における溶接姿勢
追加
確認要領
要求
参考
(ASME SecIX
QW No.)
認証を受けた溶接姿勢からの変更で1区分。溶接姿勢
の区分は下向,立向上進,立向下進,横向,上向又は
管の水平固定とする。
②
レーザビーム溶接
・ 確認項目「溶接姿勢」を追加し、確認要領を次表のとおりとする。
表
確認
確認
項目
項目
溶接
○
姿勢
レーザビーム溶接の確認項目における溶接姿勢
追加
確認要領
要求
参考
(ASME SecIX
QW No.)
認証を受けた溶接姿勢からの変更で1区分。溶接姿勢
の区分は下向,立向上進,立向下進,横向,上向又は
管の水平固定とする。
・ 次表の確認項目は表中のとおり読み替える。
表 表 WP-200-3 レーザビーム溶接における確認項目に係る読替表
確認項目
被読替規定
読替規定
シールドガ
流量の 10%を超える減少で 1 区
ス
分
プラズマ除
「使用する」又は「使用しない」 「使用する」又は「使用しない」
使用する場合は,流量の 10%を超える減少で 1
80
流量の±5%超えで 1 区分
使用する場合は,流量の 10%を超
区分
える減少で 1 区分
プラズマ除去ガスの変更で 1 区分
裏面からの
流量の 10%を超える減少で 1 区
流量の±5%超えで 1 区分
ガス保護
分
溶加材
溶加材断面積の 10%を超える変
去ガス
溶加材径の変更で 1 区分
更で 1 区分
母材の厚さ
レーザ出力
+20%で 1 区分
±20%で 1 区分
+10%で 1 区分
±10%で 1 区分
+5%で 1 区分
±5%で 1 区分
加工点における認証値 10%を超
認証値±2%で 1 区分
える減少で 1 区分
ワイヤ供給
認証値 10%を超える増加で 1 区
速度
分
焦点距離
認証値の±10%を超える変更で 1
認証値±10%で 1 区分
認証値からの変更で 1 区分
区分
レンズとワ
レンズとワーク間の距離の認
レンズとワーク間距離の認証値と焦点距離
ーク間距離
証値±10%を超える変更で 1 区
の認証値との差が±50%を超える変更で 1 区
分
分
(9)溶接施工法の確認項目(溶接金属)について
溶接規格 2007 年版第2部 3.(4)溶接金属のただし書は、明確化の観点から適用除外とす
る。
(10)溶接後熱処理の区分
以下の(1)3)から 5)までは適用除外とする。
(1) 母材の区分が P-1 から P-6 及び P-9 に該当するもの。
3)
Ac3 変態点より高い温度で行う溶接後熱処理
4)
Ac3 変態点より高い温度で行った後、Ac1 変態点より低い温度で行う溶接後熱処
理
5)
Ac1 変態点と Ac3 変態点の間の温度で行う溶接後熱処理
(11)アルミニウム材溶接士技能認証試験における曲げ試験用治具について
型曲げ試験の試験用冶具の雄型の形状変更が妥当でなく、この冶具を用いて型曲げ試
験を実施することは適切ではないことから、(4) 試験方法 2)曲げ試験 に規定されてい
る JIS Z 3122(1990) (突合せ溶接継手の曲げ試験方法)における 5.1 型曲げ試験方法は適
用除外とする。
81
(12)自動溶接士の作業範囲について
以下のただし書は、適用除外とする。
「ただし、溶接方法の区分 J(サブマージアーク溶接)の作業範囲には、サブマージア
ーク溶接機を用いたエレクトロスラグ溶接によるクラッド溶接及び肉盛溶接も含む。
」
(13)安全設備に係わる機器の溶接施工法について
・ N-0030 溶接施工法(2)に規定されている「安全設備」は、技術基準規則第 2 条第 2
項第 9 号に規定するものをいう。
(14)表 N-X050-2 溶接部の機械試験板について
・ クラス 2 容器、及びクラス 3 容器(安全設備に属するものに限る。
)の胴の内径が
600mm を超えるものについては、同表のクラス 1 容器と同様に試験板を作成するこ
と。
・ 表 N-X050-2 溶接部の機械試験板における(注)の 5.は、適用除外とする。
「
(注)5.「安全設備」とは,次の(1)から(3)までのいずれかに掲げる設備であって,
その故障,損壊等により公衆に放射線障害を及ぼすおそれを間接に生じさ
れるものをいう。
(1) 一次冷却系統に係る設備,制御系統に係る設備その他の通常時におい
て原子炉を安全に運転するために必要な設備の付属設備
(2) 非常用炉心冷却装置,非常停止装置その他の非常時に原子炉の安全を
確保するために必要な設備の付属設備
(3) 非常用電源設備及びその付属設備」
(15)N-9050 補助ボイラーおよびその附属設備について
補助ボイラー及びその附属設備の溶接部については、補助ボイラーにあっては「発電用
火力設備の技術基準の解釈」
(平成 25 年経済産業省 20130507 商局第 2 号)
」に規定する「第
10 章 溶接部」の「第 2 節 ボイラー等」、補助ボイラーの附属設備にあっては同「第 3 節 熱
交換器等」の規定によること。
(16)
「維持規格」の引用について
「維持規格」の引用部分は技術評価対象外であることから、適用除外とする。
(17)WQ-312 試験材および溶接姿勢について
自動溶接機を用いない溶接士の技能の確認に当たっては、試験材及び溶接姿勢の区分は、
技術基準規則解釈別記-5 の別表第1に規定する試験材の区分及び溶接姿勢の区分の組み
合わせとする。この場合において、溶接姿勢の区分が有壁水平固定及び有壁鉛直固定にあ
82
っては、試験材の寸法、取付け方法、試験片採取位置及び試験の方法は技術基準規則解釈
別記-5 の別図によること。
(18)JEAC4602-2004(原子炉冷却材圧力バウンダリ、原子炉格納容器バウンダリの範囲
を定める定義)及び JEAC4605-2004(原子力発電所工学的安全施設及びその関連
施設の範囲の定義)の引用
JEAC4602-2004 及び JEAC4605-2004 は解説の定義においてに引用されているが、技術基
準規則に定められている定義と異なることから、第4部
解説
第1章
N-0020 における JEAC4602-2004 及び JEAC4605-2004 は適用除外とする。
83
溶接規格の解説
5. 日本機械学会に対する要望事項
日本機械学会は、最新の知見、最先端の技術に工学的判断を加え、発電用原子力設備
規格の策定にあたり、組織的な活動を展開していることについて評価することができる。
しかし、今回の溶接規格の技術評価に際し、破壊靭性試験の再試験規定のように技術
基準への適合から逸脱する可能性のある誤記が検出されたこと、耐圧試験の試験圧力の
表等本文と解説で記載内容が整合していない場合があること、本文に規定すべき事項が
解説に記載されていることなど、規格変更時の検討が十分でない事項が散見された。ま
た、変更の理由として ASME を参考としたものについては、ASME の変更の技術的な根拠の
確認や溶接規格に取り込むことの妥当性等、技術評価に必要な情報が得られない項目も
あった。
今後の規格変更にあたっては、誤記の確認、変更内容を本文事項とするかまたは解説
で取り扱うか、根拠となる資料の収集と検討、関連規格との整合性の確認等が行われ、
変更内容の十分な説明がなされるようプロセスが構築されることを期待する。
本規格の技術基準への適合性をより一層高め、規格が正しく解釈されるよう、以下の
事項について適切に対応されることを要望する。なお、技術評価の過程で抽出された気
づきの点については、参考として別記にまとめた。
5.1 技術的内容の検討を要望するもの
5.1.1 規格本文について
(1)開先面に関する規定(第1部 N-3030 等)
・ 溶接規格 2012 年版のクラス 2 容器及びクラス 2 配管の開先面検査の規定は、原子
炉格納容器バウンダリの内外に関係なく対象(圧延又は鍛造によって作られた母材
の厚さが 50mm 以下のものを除く。)としていたが、平成 26 年 9 月 11 日付けの正誤
表により、2007 年版と同様に原子炉格納容器バウンダリ内の機器に限定されてい
る。しかし、ASME 規格 NC-5130 の開先面検査に係る規定では、原子炉格納容器バ
ウンダリで区分する記述はなく、材料の厚さが 2 インチ以上の継手区分 A、B、C、
D 及び類似の継手を対象として、磁粉探傷試験又は浸透探傷試験を要求している。
クラス 2 機器の重要性の観点から、原子炉格納容器バウンダリで区分することが適
切か再検討することを要望する。
・ 設計・建設規格 2012 年版の「図 PVC-4212-3 クラス 2 容器 継手区分 D の構造」に
示す(7)及び(9)の図のように、管台が胴又は管に開けられた孔の際に乗る形の継手
区分 D の構造は、その孔の表面が新たな加工面として直接内部流体に接することか
ら、ASME 規格 NC-5140 では孔の内面について磁粉探傷試験又は浸透探傷試験を規
定している。溶接規格は、管台を取り付ける溶接部の溶接後表面検査において、溶
接部に隣接する孔の一部は同時に検査されるが、孔の内面全体が検査されるとは限
らない。したがって、上記形状の管台については孔内面全体を表面試験する規定を
84
溶接規格又は設計・建設規格のいずれかに規定することの検討を要望する。
(2)レーザビーム溶接における確認項目(第2部 WP-200-3)
プラズマ除去ガスの無制限な増大は文献[15]に示すとおりビード表面性状に影響し、アン
ダーフィルやハンピングビードを生じる要因となる可能性が否定できないことを考慮し、
プラズマ除去ガスに係る上限値を検討することを要望する(3.2.2.13(3)2)
②参照)。
5.1.2 解説について
5.1.2.1
技術的知見に基づく検討を要望するもの
(1)溶接部の機械試験板(第4部 表 N-X050-2)
機械試験板の溶接後熱処理の保持時間については、
(注)2.において「本体の溶接部につ
いて溶接後熱処理を行う場合は、試験板にこれと同等の溶接後熱処理を行うこと。」と規定
している。しかし、解説では「試験板の保持時間は、本体の合計の保持時間の 80%以上あ
れば良いこととする。また、本体の保持時間より長くなっても差し支えない。
」と緩和規定
している。本体の合計の保持時間の 80%以上でよいとする根拠について、日本機械学会は
ASME Sec.Ⅲ NB-2211「Test Coupon Heat Treatment for Ferritic Material」 の規定内
容を参考にしたとしている。しかし、NB-2211 は材料に対する熱処理の規定である。また、
ASME Sec.Ⅲ NB-4333「Heat Treatment of Qualification Welds for Ferritic Materials」
の規定にも同様に 80%以上の規定はあるが、溶接施工法の認証試験に相当するものであっ
て、そもそも機械試験板に対する規定は ASME Sec.Ⅲにない。
機械試験板は本体の溶接部の機械的強度を確認するためのものであり、溶接後熱処理を
行った場合はそれと同等の熱処理を機
械試験板に与える必要がある。機械試
験板は ASME Sec.Ⅰに規定されている
が、Sec.Ⅰにも本体の合計の保持時間
の 80%以上でよいとする規定はない。
また、火力技術基準解釈においても、
そのような規定はない。溶接後熱処理
の累積保持時間が長いと機械的強度が
低下する場合もある(図 24[23])。解説
のこの記載を運用すると、規定を逸脱
した試験板での試験が行われる可能性
があることから、記載の再検討を要望
図 24
焼きもどしパラメータと引張強さの関係[23]
する。
[23]R&D神戸製鋼技法、25(1975)、4. p.11(図 3・64)
85
(2)母材の区分(第4部
解説表 WQ-314-1)
解説表 WQ-314-1 では、P-1X に対して同一とみなす母材の区分に、P-31(銅及び銅合金)
、
P-32(ネーバル黄銅又は復水器用黄銅)
、P-34(白銅及び復水器用白銅)
、P-35(アルミニ
ウム青銅)を含めており、同解説(2)によると、これらの区分は ASME Sec.Ⅸ(2004) QW-423
を参考にした旨の記載がある。しかしながら、ASME QW-423(2004 年版及び 2013 年追補)
では、P-34 のみを同一区分として認めている。P-31 の溶接において、銅は炭素鋼(P-1)
の約 8 倍以上の熱伝導度があるので、溶接時に局部加熱が難しく、十分な溶込みを得るに
は高温(400~500℃)の予熱が必要であること、P-32 及び P-35 は低融点金属を多く含む
材料であり、溶接性は異なるため、P-1X に銅合金材料の P-31、P-32、P-35 を含めてよい
か技術的妥当性を再確認することを要望する。
5.1.2.2
解説から本文への移行の検討を要望するもの
(1)溶接部の機械試験板(第4部 表 N-X050-2 解説)
表中の「試験板の製作方法」における「溶接が同一の条件」については、本文に規定さ
れておらず、「表 N-X050-2 溶接部の機械試験板」の解説(1)A. 溶接が同一の条件に記載
されている。同解説のうち下記の内容は、機械試験板が対象とする溶接部を代表できるも
のとするための製作上の重要事項であるので本文扱いとすることを検討することが望まし
い。なお、火力技術基準解釈では表の注書きで同様の内容が規定されている。
火力技術基準解釈
解説(1)A,溶接が同一の条件(抜すい)
1) 溶接施工法
2) 母材の区分、ただし、母材の区分は P-11A の他に P-3 及び P-5 についてもグループ番号
に細区分されているので「P-11A(合金鋼)」は「P-3、P-5 又は P-11A」に読み替える。
3)母材の厚さ
6)溶接後熱処理
また、試験板を溶接する際の溶接姿勢についても、本文に規定されておらず解説(2)試験
板の製作 5)試験板の溶接姿勢 b)に記載されている。下記の内容は、機械試験板が対象とす
る溶接部を代表できるものとするための製作上の重要事項であるので本文扱いとすること
を要望する。なお、火力技術基準解釈では表の注書きで規定されている。
火力技術基準解釈
(2)試験板の製作
5)試験板の溶接姿勢
b)試験体を本体と別個に溶接部の附近に置く場合は、試験板を取付ける対象となる本体の溶
接部と同じ姿勢で行うこととする。なお、試験板が代表する本体の溶接部の溶接姿勢が 2 種類
以上となる場合の試験板の溶接姿勢は、その中で最も厳しい姿勢で行うこととし、その順序は、
上向(o)、立向(v)、横向(h)、下向(f)の順とする。
86
別記
溶接規格改訂において考慮されることが望まれる事項
1.法令との対応に関する事項
(1)液化ガス用の容器又は管
技術基準規則第 17 条第 15 号、第 31 条及び第 48 条第1項の解釈は、液化ガス用の容器
又は管であって規定された圧力以上の圧力が加えられる溶接部を対象に含めている。溶接
規格では、液化ガス用の容器又は管に関する規定はない。
2.解説の技術的内容に関する事項
(1)解説における溶接後熱処理における母材の厚さの例(第4部
解説表 表 N-X-090-3-1
解説表 N-X090-3-1)
溶接後熱処理における溶接部の厚さ及び母材の厚さ(例)で
は、表 N-X090-3 に記載されている「母材の厚さ」につき、継手区分や溶接区分等に応じて
解説を行っている。
解説表 N-X-090-3-1 の中で、
「(2)継手区分 C」であって「完全溶込み溶接とすみ肉溶接
との組合せ」の第3例(下記の右図)では、
「母材の厚さ」を「t と tn のいずれか大きい
方」としているのに対し、
「(3)管台を取付ける継手(継手区分 D)
」であって「完全溶込み
溶接とすみ肉溶接との組合せ」の第5例目(下記の左図)では、
「母材の厚さ」を「t と tw1
のいずれか大きい方」としており、両者間での整合性がないので、本件についての検討が
望まれる。
継手区分 D の「完全溶込み溶接と
継手区分 C の「部分溶込み溶接と
すみ肉溶接との組合せ」
すみ肉溶接との組合せ」
また、解説表 N-X-090-3-1 の中で、
「(3)管台を取付ける継手(継手区分 D)
」であって「完
全溶込み突合せ溶接」の例(下図)において、表 N-X-090-2 に記載されている「母材の厚
さ」の算定方法として「t2 と tn のいずれか大きい方」としているが、鞍型管台の胴又は管
の厚さに相当する部分又は管台の厚さにも勾配を有する形状に対して、母材の厚さとして
鞍型管台の胴又は管部の最小厚さ t2、管台部分の最小厚さ tn を用いることの適切性につい
て検討が望まれる。
1
(3)管台を取付ける継手(継手区分D)
の「完全溶込み溶接突合せ溶接」の図
(2)施工法確認事項における母材厚さの例(解説表 WP-316-1)
解説表 WP-316-1 施工法確認事項における母材厚さ(例)では、溶接区分及び継手形
状に対して、母材の厚さの例が記載されている。
同表のうち、
「①継手区分 A、継手区分 B」であって「部分溶込み突合せ溶接」の場合の
母材厚さを説明する2例が示されているが、2 例とも、溶接部の厚さが母材の厚さよりも
小さい形状が示されている。技術基準規則解釈では、耐圧部の溶接部が母材と同等以上の
機械的強度を有することを規定しており、本例についても誤解が生じないよう検討が望ま
れる。
3.記載内容の整合性に関する事項
(1)衝撃試験温度に関する溶接区分(表 N-0030-1)と定義(9)(N-0020)の整合性
N-0020 定義(9)には、
「溶接区分 D」として発電用原子力設備の管に管台を取り付ける継
手が含まれているが、衝撃試験温度に関する表(表-N-0030-1)のうち機器区分が「クラス
1 配管、クラス 2 配管、クラス 3 配管(安全設備の係るものに限る。)
」には、継手区分 D
が含まれておらず、整合性がない。
(2)溶接部の機械試験板(表 N-X050-2)と機械試験(表 N-X110-1)の整合性
溶接部の機械試験板(表 N-X050-2)には、
「クラス 1 配管」、「クラス 2 配管」及び「ク
ラス 3 配管(安全設備に係るものに限る。)」の継手区分 D の溶接部について、機械試験板
の作製を規定しているが、機械試験(表 N-X110-1)の当該配管の「溶接部の区分」には「継
手区分 D」が記載されておらず、整合性がない。
(3)溶接方法別の確認項目(表 WP-200-1 等)と衝撃試験方法(WP-322 等)との整合性
WP-200 溶接施工法の種類には、
「溶接施工法の種類は、(中略)表 WP-200-1 に規定する確
認項目の異なるごとの種類とする。
」と規定し、WP-300 確認事項には「溶接施工法におけ
る確認事項は、次に掲げるものとする。
」として WP-301 から WP-322 まで規定している。
WP-322 衝撃試験が表 WP-200-1 溶接方法別の確認項目になく、整合性がない。同様に、表
WP-200-3 についても WP-322 衝撃試験がなく、整合性がない。
電子ビーム溶接には溶接規格 2013 年追補で確認項目「溶加材」の追加要求として「溶加
2
材の有無で1区分」が追加されたが、レーザビーム溶接にはこの要求がなく、整合性がな
い。
(4)溶接部の非破壊試験(表 N-X050-1)と溶接方法(WP-301) との整合性
WP-301 溶接方法(1)には「クラッド溶接(クラス 1 容器及びクラス 2 容器に限る。以下
「クラッド」という)
」と記載されているが、第1部の溶接部の非破壊試験(表 N-X050-1)
にはクラス 1 配管及びクラス 2 配管の「溶接部の区分」についてもクラッド溶接による溶
接部を規定しており、整合性がない。
4.解説の本文への移行に関する事項
(1)確認試験における型曲げ試験(表 WP-400-1)
WP-420 の本文規定及び図 WP-400-1 及び図 WP—400-2 のみでは試験の種類及び本数の全体
の把握は難しいと考えられるので、
「解説表 WP-420-1 機械試験片の種類及び数」を本文
規定とすることの検討が望まれる。
(2)溶接棒、溶加材(ウエルドインサートを含む。
)又は心線(WQ-313)
本文の「WQ-313 溶接棒、溶加材(ウェルドインサートを含む。
)又は心線」において、
溶接棒の区分は表 WQ-313-1 によると規定し、同表の(注)に、
「F-0 及び F-1」
、
「F-0 から
F-2」
、
「F-0 から F-3」
、並びに「F-0 から F-4」の溶接区分について、認証を行う場合の代
表溶接棒を規定している。溶接棒の区分が F-40X の場合の(確認試験に用いる)選択すべ
き溶接棒が不明確である。
「解説表 WQ-313-1 同一区分の溶接棒」に「確認を受けた溶接棒
の区分」が明記されているが、本文規定とすることの検討が望まれる。
溶接棒の区分「F-40X」は、
「表 WQ-313-3 溶接棒の区分の記号」に F-41、F-42、F-43、
F-44、F-45 に対応する溶接棒の種類の記載があるため、どの溶接棒の区分に相当するか番
号で識別できる。「表 WQ-313-2 溶加材(ウエルドインサートを含む。
)又は心線の区分」
に記載されている R-1X、E-1X 等は、上記 F-40X の場合の「表 WQ-313-3」に相当するもの
が規定されていないので、F-40X と異なり不明確である。
(第2部の溶接施工法認証標準の
「表 WP-309-1 溶加材もしくはウェルドインサート又は心線の区分」に記載しているものが、
第3部溶接士技能認証標準にはない。)
また、
「表 WQ-313-2」と「解説表 WQ-313-2 同一区分の溶加材」及び「解説表 WQ-313-3
同一区分の心線との区分」とが必ずしも一致していない。解説表を本文規定とすることの
検討が望まれる。
(3)開先面(N-1030 解説)
解説の 5.のただし書において、
「この場合における厚さとは、該当する溶接部の開先又
は開先となる部分の厚さとする。」と記載されている。同解説 5.の主旨にあるように、一
3
般にラミネーション等の発生は、母材の製造方法及び厚さに左右されることから、
「開先又
は開先となる部分の加工前厚さとする。
」との記載にし、今後、ただし書の「開先又は開先
となる部分の厚さ」は「開先又は開先となる部分の加工前厚さ」と変更し、本文規定とす
ることの検討が望まれる。
(4)予熱(WP-305 解説)
WP-305 予熱の解説のただし書において、
「溶接部近傍の水分除去等を目的として母材を
加熱する場合は、予熱を「行わない」区分とする。
」と記載しているが、本文規定とするこ
との検討が望まれる。
4
別表1 溶接後熱処理を要しないものに関する規定内容の変更点
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
1. クラス1機器
母材の 機器
区分(注 の
1)
区分
1. クラス1機器
溶接部の区分
1. すべての溶接部(2. 3.及
び 5. に 掲 げ る も の を 除
く。)
2.すみ肉溶接部
溶接部の 母材の炭
母材の厚さ
予熱温度
厚さ(mm) 素・クロム
(mm)(注 2)
(℃)
(注 3) 含有量(%)
-
t≦16
C≦0.25
100 以上
-
-
-
C≦0.30
C>0.30
-
100 以上
-
-
100 以上
100 以上
T>38
T≦38
t≦19
t≦19
19<t≦
32
32<t≦
38
t≦19
19<t≦
32
32<t≦
38
t≦19
-
38<T≦75
-
C≦0.30
T>75
-
C≦0.30
-
t≦16
C≦0.25
容器
3. 管台の継手区分 B 又は継手
区分 C の突合せ溶接部又は
ソケット溶接部
T≦38
P-1
(注 6)
別表 1-1
管
溶接規格 2007 年版
4. すべての溶接部(5.に掲げ
るものを除く。)
容器
5. クラッド溶接(注 7)
管
1. すべての溶接部 (2.から
4.に掲げるものを除く。)
容器
P-3
管 2. 栓等の溶接部,ラグ,ブラ
(グル
ケット等の溶接部(注 4)
ープ番
3. 管の継手区分 B 又は継手区
号 1 又は
分 C の突合せ溶接部
2)
4. 管の継手区分 B 又は継手区
管
(注 6)
分 C のソケット溶接部
T≦38
-
C≦0.30
C>0.30
-
-
C≦0.30
-
-
100 以上
100 以上
t≦13
C≦0.25
4. クラス 1 容器の管台の継手区分
B および継手区分 C の溶接部で
あって、突合せ溶接またはソケ
ット溶接によるもの
表-16
に掲げ
る P-1
100 以上
4.
5.
100 以上
-
溶接部の区分
1. クラス 1 容器の溶接部(2.およ
び 3.に掲げるものを除く)
2.
3. クラス 1 容器のすみ肉溶接部
100 以上
40 以上
100 以上
(注 7)
120 以上
(注 7)
-
OD≦61
母材の
区分
表-16 に
掲げる
P-3
(グループ
番号 1 ま
たは 2 に
限る)
クラス 1 容器以外の機器であっ
て、母材の厚さが 38 mm 以下の
ものの溶接部
クラス 1 容器以外の機器であっ
て、母材の厚さが 38 mm を超え
るもののすみ肉溶接部および
部分溶込み溶接部
1. 容器および管の溶接部(2.お
よび 3.に掲げるものを除く)
2. 継手区分 B および継手区分 C
の溶接部であって、突合せ溶
接またはソケット溶接による
もの
3. 漏止め溶接部およびラグ、ブ
ラケット、強め材、控え、強
め輪等であって、重要なもの
を取り付ける継手の溶接部
溶接部の
厚さ(mm)
母材の炭素含有量
(%)
予熱温度
(℃)
16 以下
0.25 以下
100 以上
19 以下
19 以下
19 を超え
32 以下
32 を超え
38 以下
19 以下
19 を超え
32 以下
-
-
0.30 以下
0.30 を超えるもの
100 以上
-
-
100 以上
-
100 以上
-
0.30 以下
0.30 を超えるもの
-
-
100 以上
32 を超え
38 以下
-
100 以上
19 以下
-
100 以上
16 以下
0.25 以下
100 以上
13 以下
0.25 以下
100 以上
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
P-4
容器 1. 栓等の溶接部,ラグ,ブラ
管
ケット等の溶接部(注 4)
2. 管の継手区分 B 又は継手区
分 C の突合せ溶接部
管
3. 管の継手区分 B 又は継手区
分 C のソケット溶接部
溶接規格 2007 年版
-
OD≦115
t≦13
C≦0.15
120 以上
OD≦61
別表 1-2
母材の 機器
溶接部の 母材の炭
母材の厚さ
予熱温度
区分(注 の
溶接部の区分
厚さ(mm) 素・クロム
(mm)(注 2)
(℃)
1)
区分
(注 3) 含有量(%)
容器 1. 栓等の溶接部,ラグ,ブラ
C≦0.15
-
t≦13
管
ケット等の溶接部(注 4)
Cr≦3.00
2. 管の継手区分 B 又は継手区
分 C の突合せ溶接部
OD≦115
P-5
150 以上
C≦0.15
管
t≦13
Cr≦3.00
3. 管の継手区分 B 又は継手区
分 C のソケット溶接部
OD≦61
溶接金属がフェライト系ステ
P-7
容器 ンレス鋼,オーステナイト系
(注 5) 管 ステンレス鋼又はニッケルク
ロム鉄合金の場合の溶接部
-
t≦10
C≦0.08
-
表-16 に
掲げる
P-4
1. 継手区分 B および継手区分 C の
溶接部であって、外径が 115 mm
以下の突合せ溶接による溶接
部
2. 漏止め溶接部およびラグ、ブラ
ケット、強め材、控え、強め輪
等であって、重要なものを取り
付ける継手の溶接部
13 以下
0.15 以下
100 以上
母材の区分
溶接部の区分
溶接部
の厚さ
(mm)
母材の炭素
含有量
(%)
予熱温度
(℃)
表-16 に掲げる
P-5
1. 継手区分 B および継手区分 C の
溶接部であって、クロムの含有
量が 3.0%以下で、かつ、外径が
115 mm 以下の突合せ溶接によ
る溶接部
2. 漏止め溶接部、ラグ、ブラケッ
ト、強め材、控えおよび強め輪
等であって、重要なものを取り
付ける継手の溶接部
13 以下
0.15 以下
150 以上
表-16 に掲げる
P-7(日本工業規格
JIS G4304「熱間圧
延ステンレス鋼板
及び鋼帯」の「2.
種類及び記号」の
「表 1 種類の記号
及び分類」の種類
の記号の項に掲げ
る SUS405 並びに
これと同等の化学
成分および機械的
性質を有するもの
に限る)
溶接金属がフェライト系ステンレ
ス鋼、オーステナイト系ステンレ
ス鋼またはニッケルクロム鉄合金
の場合の溶接部
10 以下
0.08 以下
-
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
P-9A
P-9B
P-8,
P-43,
P-45 又
は非鉄
金属
1. すべての溶接部 (2.から
4.に掲げるものを除く。)
容器
管 2. 栓等の溶接部,ラグ,ブラ
ケット等の溶接部(注4)
3. 管の継手区分 B 及び継手区
分 C の突合せ溶接部
管
4. 管の継手区分 B 及び継手区
分 C のソケット溶接部
容器
すべての溶接部
管
-
T≦16(耐圧
部)
溶接規格 2007 年版
なし
t≦16
-
100 以上
t≦13
C≦0.15
120 以上
-
-
-
t≦13
OD≦115
OD≦61
-
別表 1-3
容器
管
溶接部の
母材の炭
母材の厚さ
溶接部の区分
厚さ(mm) 素・クロム
(mm)
(注 2)
(注 3) 含有量(%)
t≦19
-
C≦0.30
19<t≦
T≦38
32
1. すべての溶接部(2. に掲
C>0.30
げるものを除く。)
32<t≦
-
38
T>38
t≦19
-
T≦38
-
C≦0.30
2. クラッド溶接(注 7)
P-3
(グル
ープ番
号 1 又は
2)
(注 6)
容器
管
管
1. すべての溶接部 (2.から
4.に掲げるものを除く。)
2. 栓等の溶接部,ラグ,ブラ
ケット等の溶接部(注 4)
容器および管の溶接部
-
-
-
2. クラス1機器以外
2. クラス1機器以外
母材の
機器
区分
の
(注 1) 区分
P-1
(注 6)
表-16 に掲げる
P-8、P-43、P-45 ま
たは非鉄金属
38<T≦75
-
C≦0.30
T>75
-
C≦0.30
-
t≦16
C≦0.25
予熱温度
(℃)
-
-
100 以上
100 以上
100 以上
40 以上
100 以上
(注 7)
120 以上
(注 7)
-
4. 管の継手区分 B 又は継手区
分 C のソケット溶接部
OD≦61
t≦13
C≦0.25
100 以上
溶接部の区分
4. クラス 1 容器以外の機器であ
って、母材の厚さが 38 mm 以
下のものの溶接部
表-16 に掲
げる P-1
100 以上
-
3. 管の継手区分 B 又は継手区
分 C の突合せ溶接部
母材の区分
表-16 に掲
げる P-3
(グループ番
号 1 または 2
に限る)
5. クラス 1 容器以外の機器であ
って、母材の厚さが 38 mm を
超えるもののすみ肉溶接部お
よび部分溶込み溶接部
1. 容器および管の溶接部(2.およ
び 3.に掲げるものを除く)
2. 継手区分 B および継手区分 C の
溶接部であって、突合せ溶接ま
たはソケット溶接によるもの
3. 漏止め溶接部およびラグ、ブラ
ケット、強め材、控え、強め輪
等であって、重要なものを取り
付ける継手の溶接部
溶接部の
厚さ(mm)
母材の炭素含有量
(%)
予熱温度
(℃)
19 以下
19 を超え
32 以下
-
0.30 以下
0.30 を超えるもの
-
-
100 以上
32 を超え
38 以下
-
100 以上
19 以下
-
100 以上
16 以下
0.25 以下
100 以上
13 以下
0.25 以下
100 以上
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
容器
管
P-4
管
母材の
区分
(注 1)
機器
の
区分
容器
管
1. 栓等の溶接部,ラグ,ブラ
ケット等の溶接部(注 4)
2. 管の継手区分 B 又は継手区
分 C の突合せ溶接部
3. 管の継手区分 B 又は継手区
分 C のソケット溶接部
溶接部の区分
1. 栓等の溶接部,ラグ,ブラ
ケット等の溶接部(注 4)
溶接規格 2007 年版
-
OD≦115
t≦13
C≦0.15
120 以上
母材の炭
溶接部の
素・クロ
厚さ(mm)
ム含有量
(注 3)
(%)
予熱温度
(℃)
OD≦61
母材の厚
さ
(mm)(注
2)
-
t≦13
別表 1-4
管
OD≦115
t≦13
OD≦61
容器
管
-
t≦10
150 以上
表-16 に掲
げる P-5
-
表-16 に掲げ
る P-7(日本工
業 規 格 JIS
G4304「熱間圧
延ステンレス
鋼板及び鋼帯」
の「2. 種類及
び記号」の「表
1 種類の記号
及び分類」の種
類の記号の項
に 掲 げ る
SUS405 並びに
これと同等の
化学成分およ
び機械的性質
を有するもの
に限る)
溶接金属がフェライト系ステン
レス鋼、オーステナイト系ステン
レス鋼
またはニッケルクロム鉄合金の
場合の溶接部
C≦0.15
Cr≦3.00
C≦0.08
溶接部の区分
1. 継手区分 B および継手区分 C の
溶接部であって、クロムの含有
量が 3.0%以下で、かつ、外径が
115 mm 以下の突合せ溶接による
溶接部
2. 漏止め溶接部、ラグ、ブラケッ
ト、強め材、控えおよび強め輪
等であって、重要なものを取り
付ける継手の溶接部
溶接金属がフェライト系ステ
ンレス鋼,オーステナイト系ス
テンレス鋼又はニッケルクロ
ム鉄合金の場合の溶接部
P-7
(注 5)
母材の区分
C≦0.15
Cr≦3.00
P-5
2. 管の継手区分 B 又は継手区
分 C の突合せ溶接部
3. 管の継手区分 B 又は継手区
分 C のソケット溶接部
表-16 に掲
げる P-4
1. 継手区分 B および継手区分 C の
溶接部であって、外径が 115 mm
以下の突合せ溶接による溶接
部
2. 漏止め溶接部およびラグ、ブラ
ケット、強め材、控え、強め輪
等であって、重要なものを取り
付ける継手の溶接部
13 以下
0.15 以下
100 以上
溶接部の厚
さ(mm)
母材の炭素含有
量
(%)
予熱温度
(℃)
13 以下
0.15 以下
150 以上
10 以下
0.08 以下
-
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
容器
管
P-9A
P-9B
管
P-8,
P-43
P-45 又
は
非鉄金
属
容器
管
1. すべての溶接部 (2.から
-
4.に掲げるものを除く。)
2. 栓等の溶接部,ラグ,ブラ T≦16 (耐
ケット等の溶接部(注 4) 圧部)
3. 管の継手区分 B 及び継手区
OD≦115
分 C の突合せ溶接部
4. 管の継手区分 B 及び継手区
OD≦61
分 C のソケット溶接部
すべての溶接部
-
溶接規格 2007 年版
なし
t≦16
-
100 以上
C≦0.15
120 以上
t≦13
t≦13
-
-
-
表-16 に掲げ
る P-8、P-43、
P-45 または非
鉄金属
別表 1-5
なし
(注)
1. 表 N-G01 に掲げる母材の区分
2. 記号は,以下に示す通りとする。
OD : 母材の外径
T : 母材の厚さ
t : 溶接部の厚さ
3. 溶接部の厚さは,表 N-X090-1 の注記による。
4. 漏止め溶接部及びラグ,ブラケット,強め材,控え,強め輪等であって,重要なものを
取付ける継手の溶接部
5. JIS G 4304 「熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯」の「2. 種類及び記号」の「表 1 種類
の記号及び分類」の種類の記号の欄に掲げる SUS405 並びにこれと同等の化学成分及び機
械的性質を有するものに限る。
6. 溶接後熱処理を実施した母材が P-1 又は P-3(グループ番号 1,2 又は 3)のクラッド
溶接部又は肉盛溶接部に対して補修溶接又は手直し溶接を行う場合,以下の(1)か
ら(3)にすべて該当する時,予熱及び溶接後熱処理は要しないものとする。
(1) 溶接金属がオーステナイト系ステンレス又はニッケルクロム鉄合金(P-8 相当又
は P-43 相当)であること。
(2) クラッド溶接部又は肉盛溶接部の残存厚さは 3 mm 以上あること。
(3) 溶接方法が被覆アーク溶接又はティグ溶接であること。
7. クラッド溶接を行う場合,下記を満足すること。
(1) 下記の板厚のクラッド溶接の場合,溶接後に下記の直後熱を実施すること。
1) 38 mm<T(板厚)≦75 mm : 100℃以上で 2 時間以上
2) T(板厚)>75 mm
: 150℃以上で 2 時間以上
(2) P-1 材の中で JIS G 3106「溶接構造用圧延鋼材」の SM570, JIS G 3115「圧力
容器用鋼板」の SPV450,SPV490 にクラッド溶接を行なう場合は,溶接後熱処理を
免除してはならない。
容器および管の溶接部
-
-
-
別表2-1
破壊靭性試験に関する規定内容の変更点
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
別表 2-1-1
1. クラス 1 容器
機器の区
試験の方法
判定基準
分
母材の区
1. 溶接金属
1. 溶接金属
分が表
設計・建設規格
関連温度(RTNDT)が,設計・建設規格 第 4 章 添
N-G01 に
PVB-2333.1「関
付 4-1「RTNDT 要求値の決定方法」を満足するよ
掲げる P-6
連温度(RTNDT )
うに定めた RTNDT の要求値を満足すること。
で,かつ,
の決定方法」で
溶接金属
規定される手順
がマルテ
に 従い関連温
ン サイ
度(RTNDT )を求
ト系ステ
める。
ンレス鋼
2. 熱影響部
2. 熱影響部
の場合で
母材に要求され
(1) それぞれの試験片の吸収エネルギーが 68
あるもの
る関連温度より
J 以上及び横膨出量が 0.90 mm 以上である
以外のも
33℃高い温度以
こと。
の
下の温度で衝撃
(2) (1)に適合しない場合であって,次の 1)及
試験を行う。
び 2)に適合する場合は再試験することがで
きる。再試験は新たな 1 組の衝撃試験の
試験片が(1)に適合すること。
1) 1 組の試験片の吸収エネルギーの平均及
び横膨出量の平均値が(1)に適合するこ
と。
2) (1)に適合しない試験片が 1 組について 1
個あり, かつ,当該試験片の吸収エネル
ギーが 54 J 以上及び横膨出量が 0.75 mm
以上であること。
溶接規格 2007 年版
1. クラス 1 容器
試験の方法
機器の区分
母材の区分が 1. 溶接金属部においては、以下の方法によること
表-16 に掲げ
次の(1)から(3)までに掲げる方法により関連温度を
る P-6 で、か
求めること
つ、溶接金属
(1) 次の a.から b.までのいずれかの温度を無延性
がマルテンサ
遷移温度とする。
イト系ステン
a. 落重試験を行ったとき、1 組の試験片が非破断
レス鋼の場合
である場合の温度より 5℃低い温度
であるもの以
b. 落重試験を行ったとき、1 組の試験片の 1 個が
外のもの
非破断であり他の 1 個が破断である場合は、落
重試験を新たな 2 組の試験片について再度行っ
たときに、当該 2 組の試験片が非破断である場
合の温度より 5℃低い温度
(2) 次の a.または b.のいずれかに適合する場合は、
無延性遷移温度を関連温度とする。
a. 無延性遷移温度より 33℃高い温度以下の温度
で衝撃試験を行った場合、それぞれの試験片の
吸収エネルギーが 68J 以上および横膨出量が
0.90 mm 以上であること
b. a.に適合しない場合であって、次の(a)及び(b)
に適合する場合は、衝撃試験を新たな 1 組の試
験片について再度行った場合に当該 1 組の試験
片が a.に適合すること
(a) 1 組の試験片の吸収エネルギーの平均値およ
び横膨出量の平均値が a.に定める値以上であ
ること
(b) a.に適合しない試験片が1組について1個
あり、かつ、当該試験片の吸収エネルギーが
54J 以上および横膨出量が 0.75 mm 以上である
こと
(3) (2)に適合しない場合は、無延性遷移温度より
33℃高い温度を超える温度で衝撃試験を行い、す
べての試験片が(2)a.又は b.に適合する場合は、
その温度より 33℃低い温度を関連温度とする。
2. 熱影響部においては、母材に要求される関連温度
より 33℃高い温度以下の温度で衝撃試験を行うこと
判定基準
1. 溶接金属部においては、関連温度が次の
表の左項に掲げる機器の区分に応じ、そ
れぞれ同表の右項に掲げる温度以下であ
ること
温
度
当該容器について、次の不等式を満足す
る「R」で示される温度
29.46+15.16exp[0.0274(T-R)]
>K
T は、運転状態における当該容器の母材
の温度(℃を単位とする)
K は、運転状態における当該容器の応力
拡大係数(MPa√m を単位とする)
2. 熱影響部においては、次の(1)または(2)
のいずれかに適合すること
(1)それぞれの試験片の吸収エネルギーが
68J 以上および横膨出量が 0.90 mm 以上
であること
(2)(1)に適合しない場合であって、次の a.
およびb.に適合する場合は再試験する
ことができる。再試験は新たな1組の衝
撃試験の試験片が(1)に適合すること。
a.1組の試験片の吸収エネルギーの平均
値および横膨出量の平均値が(1)に適合
すること。
b. (1)に適合しない試験片が1組につい
て1個あり、かつ、当該試験片の吸収エ
ネルギーが 54J 以上および横膨出量が
0.75mm 以上であること。
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
削除
2.クラス 1 配管
機器の区分
試験の方法
判定基準
(1) 厚さが 63 mm 以下の 溶接金属及び熱影響 溶接金属及び熱影響部
もの
部
3 個の試験片の各々の横膨出
(2) 母 材 の 区 分 が 表
最低使用温度以
量が,設計・建設規格 表
N-G01 に掲げる P-6
下の温度で衝撃
PVB-2332-1 「50 mm 以下の棒
で,かつ,溶接金属
試験を行う。
及びマルテンサイトステンレ
がマルテンサイト系
ス鋼の判定基準」を満足する
ステンレス鋼の場合
こと。
であるもの
溶接規格 2007 年版
機器の区分
試験の方法
母材の区分が表-16 に掲げる
最低使用温度以下の温度
P-6 で、かつ、溶接金属がマル で衝撃試験を行うこと
テンサイト系ステンレス鋼の場
合であるもの
判定基準
それぞれの試験片の横膨出量が、次の表の左項に掲げ
る厚さの区分に応じ、それぞれ同表の右項に掲げる値
以上であること
2.クラス 1 配管
別表 2-1-2
機器の区分
試験の方法
判定基準
次の 1.または 2.のいずれかに掲げるもの
最低使用温度以 それぞれの試験片の横膨出量が、次の
1. 厚さが 63 mm 以下のもの
下の温度で衝撃 表の左項に掲げる厚さの区分に応じ、
2. 母材の区分が表-16 に掲げる P-6 で、かつ、溶接 試験を行うこと それぞれ同表の右項に掲げる値以上で
金属がマルテンサイト系ステンレス鋼の場合であ
あること
るもの
厚さの区分(mm) 横膨出量(mm)
16 以上 19 以下
0.50
19 を超え 38 以
0.65
下
38 を 超 え る も
1.00
の
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
別表 2-1-3
機器の区分
試験の方法
判定基準
(1) 厚さが 63 mm を
1. 溶接金属
1. 溶接金属
超えるもの
設計・建設規格
設計・建設規格 PVB-2333.1「関連温
(2) 母 材 の区分 が 表
PVB-2333.1「関
度(RTNDT)の決定方法」により求め
N-G01 に掲げる P-6
連温度(RTNDT )
た関連温度が,管の最低使用温度よ
で,かつ,溶接金属
の決定方法」で
り 56℃低い温度以下であること。
が マ ル テ ン サ イト
規定される手順
系 ス テ ン レ ス鋼
に 従い関連温
の場合でないもの
度(RTNDT )を求
める。
2. 熱影響部
2. 熱影響部
母材に要求され
(1)それぞれの試験片の吸収エネル
る関連温度より
ギーが 68 J 以上及び 横膨出量
33℃高い温度以
が 0.90 mm 以上であること。
下の温度で衝撃
(2) (1)に適合しない場合であって,
試験を行う。
次の 1)及び 2).に適合する 場
合は再試験することができる。
再試験は新たな1組の衝撃試験
の試験片が(1)に適合すること。
1) 1 組の試験片の吸収エネルギー
の平均値及び横膨出量の平均値
が(1)に適合すること。
2) (1)に適合しない試験片が 1 組
について 1 個あり, かつ,当
該試験片の吸収エネルギーが
54 J 以上及び横膨出量が 0.75
mm 以上であること。
溶接規格 2007 年版
機器の区分
試験の方法
次の 1.または 1. 溶接金属部においては、以下の方法によること
2.のいずれか
次の(1)から(3)までに掲げる方法により関連温度を求
に掲げるもの
めること
以外のもの
(1) 次の a.から b.までのいずれかの温度を無延性遷移
1. 厚さが 63
温度とする。
mm 以下のもの
a. 落重試験を行ったとき、1 組の試験片が非破断であ
2. 母材の区分
る場合の温度より 5℃低い温度
が表-16 に掲
b. 落重試験を行ったとき、1 組の試験片の 1 個が非破
げる P-6 で、か
断であり他の 1 個が破断である場合は、落重試験を
つ、溶接金属が
新たな 2 組の試験片について再度行ったときに、当
マルテンサイ
該 2 組の試験片が非破断である場合の温度より 5℃
ト系ステンレ
低い温度
ス鋼の場合で
(2) 次の a.または b.のいずれかに適合する場合は、無
あるもの
延性遷移温度を関連温度とする。
a. 無延性遷移温度より 33℃高い温度以下の温度で衝
撃試験を行った場合、それぞれの試験片の吸収エネ
ルギーが 68J 以上および横膨出量が 0.90 mm 以上で
あること
b. a.に適合しない場合であって、次の(a)及び(b)に適
合する場合は、衝撃試験を新たな 1 組の試験片につ
いて再度行った場合に当該 1 組の試験片が a.に適
合すること
(a) 1 組の試験片の吸収エネルギーの平均値および
横膨出量の平均値が a.に定める値以上であること
(b) a.に適合しない試験片が1組について1個あ
り、かつ、当該試験片の吸収エネルギーが 54J 以
上および横膨出量が 0.75 mm 以上であること
(3) (2)に適合しない場合は、無延性遷移温度より 33℃
高い温度を超える温度で衝撃試験を行い、すべての試
験片が(2)a.又は b.に適合する場合は、その温度より
33℃低い温度を関連温度とする。
2. 熱影響部においては、母材に要求される関連温度より
33℃高い温度以下の温度で衝撃試験を行うこと
判定基準
1. 溶接金属部においては、関連温度
が次の表の左項に掲げる機器の区
分に応じ、それぞれ同表の右項に掲
げる温度以下であること
温
度
当該管の最低使用温度より 56℃
低い温度
2. 熱影響部においては、次の(1)また
は(2)のいずれかに
適合すること
(1)それぞれの試験片の吸収エネルギ
ーが 68J 以上および横膨出量が
0.90 mm 以上であること
(2)(1)に適合しない場合であって、次
の a.およびb.に適合する場合は
再試験することができる。再試験
は新たな1組の衝撃試験の試験片
が(1)に適合すること。
a.1組の試験片の吸収エネルギー
の平均値および横膨出量の平均値
が(1)に適合すること。
b. (1)に適合しない試験片が1組
について1個あり、かつ、当該試
験片の吸収エネルギーが 54J 以上
および横膨出量が 0.75mm 以上で
あること。
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
別表 2-1-4
3. クラス MC 容器
3. クラス MC 容器
機器の区分
試験の方法
判定基準
試 験 の 方 法
厚さが 63 mm 溶接金属及び熱影響 溶接金属及び熱影響部
最低使用温度より 17℃低い温度以下
以下の
部
以下の 1.又は 2.のいずれかに適合するこ
で落重試験または衝撃試験のいずれ
もの
以下の落重試験又
と。
かを行うこと
は衝撃試験のいず
1. 落重試験
れか
容器の最低使用温度が,設計・建設規
の試験を行う。
格の PVB-2333.1 「関連温度(RTNDT)の
1. 落重試験
決定方法」の規定により求めた無延性
落重試験を行う。
遷移温度に 17℃を加えた温度以上であ
2. 衝撃試験
ること。
容器の最低使用
2. 衝撃試験
温度以下の温度
以下(1)又は(2)のいずれかを満足する
で衝撃
こと。
試験を行う。
(1) 3 個の試験片の横膨出量の平均値及
び最小値が,設計・建設規格の表
PVE-2331.2-1 「 横 膨 出 量 の 判 定
基準」を満足すること。
(2) 3 個の試験片の吸収エネルギーの平
均値及び最小値が,設計・建設規格
の表 PVE-2331.2-2「吸収エネルギー
の判定基準」を満足すること。
厚さが 63 mm 溶接金属及び熱影響 溶接金属及び熱影響部
を超える
部
以下の 1.又は 2.のいずれかに適合するこ
もの
以下の落重試験又
と。
は衝撃試験のいず
1. 落重試験試験
れか
全ての試験片が非破断であること。
の試験を行う。
2. 衝撃試験
1. 落重試験
3 個の試験片の吸収エネルギーの平均
容器の最低使用
値及び最小値が,設計・建設規格の表
温度より 17℃低
-PVE-2333.2-2「ボルト材以外で厚さが
い温度
63 mm を超える材料の吸収エネルギー」
以下の温度で落
の判定基準を満足すること。ただし,
重試験を行う。
SM400B,SM400C,SLA325A,SLA325B 及
2. 衝撃試験
び SCPH61 は材料の最小降伏点にかかわ
容器の最低使用
らず,3 個の平均値は 27 J 以上,最小
温度より 17℃低
値は 21 J 以上とする。
い温度
以下の温度で衝
撃試験を行う。
溶接規格 2007 年版
判 定 基 準
次の 1.または 2.のいずれかに適合すること。
1. 落重試験にあっては、全ての試験片が非破断であること
2. 衝撃試験にあっては、それぞれの試験片の吸収エネルギーが表-18 の母
材の種類の項に掲げる母材の種類に応じ、それぞれ同表の吸収エネルギー
の項に掲げる値以上であること
別表 2-1-5
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
溶接規格 2007 年版
4. クラス 2 容器、クラス 3 容器、クラス 3 相当容器、クラス 2 配管、クラス 3 配管 4. クラス 2 容器、クラス 3 容器、クラス 3 相当容器、クラス 2 配管、クラス 3 配管及びクラス 3 相当管
及びクラス 3 相当管
機器の区分
試 験 の 方
判 定 基 準
機 器 の 区 分
試 験 の 方 法
判 定 基 準
法
次の 1.または 2.のいずれかに掲げるもの
最 低 使 用 温 度 以 下 の 温 それぞれの試験片の横膨出量が、次
(1) 厚 さ が 溶接金属及び熱影 溶接金属及び熱影響部
1. 厚さが 63 mm 以下のもの
度 で 衝 撃 試 験 を 行 う こ の表の左項に掲げる厚さの区分に応
63 mm 以下 響部
以下の 1.又は 2.のいずれかに適合するこ
2. 母材の区分が表-16 に掲げる P-6 で、かつ、 と
じ、それぞれ同表の右項に掲げる値
のもの
以 下 の 落 重 試 験 と。
溶接金属がマルテンサイト系ステンレス鋼の
以上であること
(2) 母 材 の
又は衝撃試験の
1. 落重試験
場合であるもの
区分が表
いずれかの試験
容器の最低使用温度が,設計・建設規格
厚さの区分(mm) 横膨出量(mm)
N-G01 に
を行う。
の PVB-2333.1「関連温度(RTNDT)の決定方
16 以上 19 以下
0.50
掲 げ る
1. 落重試験
法」の規定により求めた無延性遷移温度に
19 を超え 38 以
0.65
P-6 で,か
落重試験を行
17℃を加えた温度以上であること。
下
つ,溶接金
う。
2. 衝撃試験
38 を 超 え る も
1.00
属がマル
2. 衝撃試験
以下(1)又は(2)のいずれかを満足するこ
の
テンサイ
容器の最低使
と。
ト系ステ
用温度以下の
(1) 3 個の試験片の横膨出量の平均値及び
ンレス鋼
温度で衝撃試
最小値が,設計・建設規格の表
の場合で
験を行う。
PVE-2331.2-1 「横膨出量の判定基準」を
あるもの
満足すること。
(2) 3 個の試験片の吸収エネルギーの平均
値及び最小値が,設計・建設規格の表
PVE-2331.2-2「吸収エネルギーの判定基
準」を満足すること。
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
機器の区分
別表 2-1-6
(1) 厚 さ が
63 mm を
超えるも
の
(2) 母 材 の
区分が表
N-G01 に
掲 げ る
P-6 で,か
つ,溶接金
属がマル
テンサイ
ト系ステ
ンレス鋼
の場合で
ないもの
削除
試
験
の
方
判
定
溶接規格 2007 年版
基
準
法
1. 溶接金属
1. 溶接金属
設計・建設規格の
設計・建設規格の PVB-2333.1「関連温度
PVB-2333.1「関連
(RTNDT)の決定方法」により求めた関連温度
温度(RTNDT )の決
が,容器又は管の最低使用温度より 17℃ 低
定方法」で規定さ
い温度以下であること。
れる手順に従い
関連温度(RTNDT)
を求める。
2. 熱影響部
2. 熱影響部
母材に要求され
(1) それぞれの試験片の吸収エネルギーが
る関連温度より
68 J 以上及び横膨出量が 0.90 mm 以上で
33 ℃ 高 い 温 度 以
あること。
下の温度で衝撃
(2) (1)に適合しない場合であって,次の 1)
試験を行う。
及び 2)に適合する場合は再試験するこ
とができる。再試験は新たな 1 組の衝撃
試験の試験片が(1)に適合すること。
1) 1 組の試験片の吸収エネルギーの平均
値及び横膨出量の平均値が(1)に適合す
ること。
2) (1)に適合しない試験片が 1 組について
1 個あり,かつ,当該試験片の吸収エネ
ルギーが 54 J 以上及び横膨出量が 0.75
mm 以上であること。
機器の区分
試 験 の 方 法
判 定 基 準
次の 1.または 1. 溶接金属部においては、以下の方法によること
1. 溶接金属部においては、関連温
2.のいずれか
次の(1)から(3)までに掲げる方法により関連温度を求める
度が次の表の左項に掲げる機器
に掲げるもの
こと
の区分に応じ、それぞれ同表の右
以外のもの
(1) 次の a.から b.までのいずれかの温度を無延性遷移温度
項に掲げる温度以下であること
1. 厚さが 63
とする。
温
度
mm 以下のも
a. 落重試験を行ったとき、1 組の試験片が非破断である場
当該容器または管の最低使用
の
合の温度より 5℃低い温度
温度より 17℃低い温度
2. 母材の区
b. 落重試験を行ったとき、1 組の試験片の 1 個が非破断で 2. 熱影響部においては、次の(1)
分が表-16
あり他の 1 個が破断である場合は、落重試験を新たな 2 または(2)のいずれかに適合するこ
に掲げる
組の試験片について再度行ったときに、当該 2 組の試験 と
P-6 で、か
片が非破断である場合の温度より 5℃低い温度
(1)それぞれの試験片の吸収エネル
つ、溶接金
(2) 次の a.または b.のいずれかに適合する場合は、無延性
ギーが 68J 以上および横膨出量
属がマルテ
遷移温度を関連温度とする。
が 0.90 mm 以上であること
ンサイト系
a. 無延性遷移温度より 33℃高い温度以下の温度で衝撃試 (2)(1)に適合しない場合であって、
ステンレス
験を行った場合、それぞれの試験片の吸収エネルギーが
次の a.およびb.に適合する場
鋼の場合で
68J 以上および横膨出量が 0.90 mm 以上であること
合は再試験することができる。
あるもの
b. a.に適合しない場合であって、次の(a)及び(b)に適合
再試験は新たな1組の衝撃試験
する場合は、衝撃試験を新たな 1 組の試験片について再
の試験片が(1)に適合すること。
度行った場合に当該 1 組の試験片が a.に適合すること
a.1組の試験片の吸収エネルギ
(a) 1 組の試験片の吸収エネルギーの平均値および横膨
ーの平均値および横膨出量の平
出量の平均値が a.に定める値以上であること
均値が(1)に適合すること。
(b) a.に適合しない試験片が1組について1個あり、か
b. (1)に適合しない試験片が1
つ、当該試験片の吸収エネルギーが 54J 以上および横
組について1個あり、かつ、当
膨出量が 0.75 mm 以上であること
該試験片の吸収エネルギーが
(3) (2)に適合しない場合は、無延性遷移温度より 33℃高い
54J 以 上 お よ び 横 膨 出 量 が
温度を超える温度で衝撃試験を行い、すべての試験片が
0.75mm 以上であること。
(2)a.又は b.に適合する場合は、その温度より 33℃低い
温度を関連温度とする。
2. 熱影響部においては、母材に要求される関連温度より 33℃
高い温度以下の温度で衝撃試験を行うこと
(注)4. クラス 1 容器の判定基準を示す以下の不等式、
29.46+15.16 exp[0.0274(T-R)]>K
に示される運転状態における当該容器の応力拡大係数 : K の算出方法は、(社)日本電気協会電気技術規程 JEAC
4206-2004「原子力発電用機器に対する破壊靱性の確認試験方法」の「付録 1 非延性破壊防止のための解析法」の
「2.1.3 応力拡大係数の計算方法」により求めること。材料の最小降伏点が 345 MPa を超える材料にあっては、
JEAC 4206-2004 の「付録 1」の「2.1.1 材料の参照破壊靱性」によること
別表2-2
再試験の規定内容に関する変更点
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
溶接規格 2007 年版
衝撃試験
削除
衝撃試験
破壊靭性試験
1. クラス 1 容器
破壊靭性試験
1. クラス 1 容器
再 試 験 が 行 え る 場 合
再試験片の数
1 組の試験片の平均値および当該 1 組の試験片のうち 2 個以上の試験片
の最小値が、それぞれ表-12 の判定基準の項に掲げる吸収エネルギーの 1 組の試験片について 1 組
値以上である場合
再
試
験
が
行
え
る
場
合
再試験片の数
(熱影響部)
次の(1)及び(2)に該当する場合は,再試験することができる。
(1) 1 組(3 個)の試験片の吸収エネルギーの平均値が 68 J 以上,及び横
1 組の試験片に
膨出量の平均値が 0.90 mm 以上である場合
ついて 1 組(3 個)
(2) 判定基準に適合しない試験片が 1 組について 1 個あり,かつ,当該試
験片の吸収エネルギーが 54 J 以上及び横膨出量が 0.75 mm 以上である
場合
別表 2-2-1
再 試 験 が 行 え る 場 合
再試験片の数
厚さが 63 mm 以下のものまたは母材の区分が表-16 に掲げる P-6 で、かつ、
溶接金属がマルテンサイト系ステンレス鋼の場合の衝撃試験であって、次の
1.および 2.に適合している場合
1. 1 組の試験片の横膨出量の平均値が表-13 のクラス1容器、クラス1配管
の欄に応じ、それぞれ同表の判定基準の項に掲げる判定基準(以下この表
において「衝撃試験の判定基準」という)に、それぞれ適合する場合
2. 衝撃試験の判定基準に適合しない試験片が 1 個であり、かつ、当該試験片 1 組の試験片につい
が次の表の厚さの区分の項に応じ、それぞれ同表の横膨出量の項に掲げる て 1 組
値以上である場合
厚さの区分(mm)
横膨出量(mm)
16 以上 19 以下
0.35
19 を超え 38 以下
0.50
38 を超えるもの
0.85
(参考:表-13 破壊靭性試験)
機器の区分:母材の区分が表-16 に掲げる P-6 で、かつ、溶接金属がマルテンサイト系ステンレ
ス鋼の場合であるもの以外のもの
試験の方法:2. 熱影響部においては、母材に要求される関連温度より 33℃高い温度以下の温度で
衝撃試験を行うこと
2. 熱影響部においては、次の(1)または(2)のいずれかに適合すること
(1)それぞれの試験片の吸収エネルギーが 68J 以上および横膨出量が 0.90 mm 以上であること
(2)(1)に適合しない場合であって、次の a.およびb.に適合する場合は再試験することができる。
再試験は新たな1組の衝撃試験の試験片が(1)に適合すること。
a.1組の試験片の吸収エネルギーの平均値および横膨出量の平均値が(1)に適合すること。
b. (1)に適合しない試験片が1組について1個あり、かつ、当該試験片の吸収エネルギーが 54J
以上および横膨出量が 0.75mm 以上であること。
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
溶接規格 2007 年版
2.クラス 1 配管
再 試 験 が 行 え る 場 合
(溶接金属及び熱影響部)
厚さが 63 mm 以下,又は母材の区分が,表 N-G01 に掲げる P-6 で,かつ,
溶接金属がマルテンサイト系ステンレス鋼であって,次の(1)及び(2)に該
当する場合は,再試験することができる。
(1) 3 個の試験片の横膨出量の平均値が,設計・建設規格の表 PVB-2332-1
「50 mm 以下の棒及びマルテンサイトステンレス鋼の判定基準」を満足
する場合
2.クラス 1 配管
再試験片の数
表 PVB-2332-1 50mm 以下の棒及びマルテンサイトステンレス鋼の判定基
準
厚さまたは対辺距離 t、直径 d (mm)
横膨出量 (mm)
16≦t、d≦19
≧0.50
19<t、d≦38
≧0.65
1 組の試験片につ
38<t、d
≧1.00
いて 1 組(3 個)
別表 2-2-2
(2) 設計・建設規格の表 PVB-2332.1「50 mm 以下の棒及びマルテンサイ
トステンレス鋼の判定基準」を満足しない試験片が1個あり,かつ,
当該1個試験片が,表 PVB-2332.1-1「50 mm以下の棒,マルテンサイ
ト系ステンレス鋼の再試験可能な判定基準」を満足する場合
表 PVB-2332.1-1 50mm 以下の棒及びマルテンサイトステンレス鋼の再試
験可能な判定基準
厚さまたは対辺距離 t、直径 d (mm)
横膨出量 (mm)
16≦t、d≦19
≧0.35
19<t、d≦38
≧0.50
38<t、d
≧0.85
(熱影響部)
厚さが 63 mm を超えるもの,又は母材の区分が表 N-G01 に掲げる P-6 で,
かつ,溶接金属がマルテンサイト系ステンレス鋼でないものであって,次
の(1)及び(2)に該当する場合は,再試験することができる。
1 組の試験片につ
(1) 1 組(3 個)の試験片の吸収エネルギーの平均値が 68 J 以上,及び
いて 1 組(3 個)
横膨出量の平均値が 0.90 mm 以上である場合
(2) 判定基準に適合しない試験片が 1 組について 1 個あり,かつ,当該
試験片の吸収エネルギーが 54 J 以上及び横膨出量が 0.75 mm 以上であ
る場合
再 試 験 が 行 え る 場 合
再試験片の数
厚さが 63 mm 以下のものまたは母材の区分が表-16 に掲げる P-6 で、かつ、
溶接金属がマルテンサイト系ステンレス鋼の場合の衝撃試験であって、次の
1.および 2.に適合している場合
1. 1 組の試験片の横膨出量の平均値が表-13 のクラス1容器、クラス1配管
の欄に応じ、それぞれ同表の判定基準の項に掲げる判定基準(以下この表
において「衝撃試験の判定基準」という)に、それぞれ適合する場合
2. 衝撃試験の判定基準に適合しない試験片が 1 個であり、かつ、当該試験片 1 組の試験片につい
が次の表の厚さの区分の項に応じ、それぞれ同表の横膨出量の項に掲げる て 1 組
値以上である場合
厚さの区分(mm)
横膨出量(mm)
16 以上 19 以下
0.35
19 を超え 38 以下
0.50
38 を超えるもの
0.85
(参考:表 N-13 破壊靭性試験)
機器の区分:次の 1.または 2.のいずれかに掲げるもの以外のもの
1. 厚さが 63 mm 以下のもの
2. 母材の区分が表-16 に掲げる P-6 で、かつ、溶接金属がマルテンサイト系ステン
レス鋼の場合であるもの
試験の方法:2. 熱影響部においては、母材に要求される関連温度より 33℃高い温度以下の温度で
衝撃試験を行うこと
2. 熱影響部においては、次の(1)または(2)のいずれかに適合すること
(1)それぞれの試験片の吸収エネルギーが 68J 以上および横膨出量が 0.90 mm 以上であること
(2)(1)に適合しない場合であって、次の a.およびb.に適合する場合は再試験することができる。
再試験は新たな1組の衝撃試験の試験片が(1)に適合すること。
a.1組の試験片の吸収エネルギーの平均値および横膨出量の平均値が(1)に適合すること。
b. (1)に適合しない試験片が1組について1個あり、かつ、当該試験片の吸収エネルギーが 54J
以上および横膨出量が 0.75mm 以上であること。
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
溶接規格 2007 年版
3. クラス MC 容器
再 試 験 が 行 え る 場 合
1. 板厚 63 mm 以下の場合(溶接金属及び熱影響部)
次の(1)及び (2),又は(1)及び(3)に該当する場合は,再試験することがで
きる。
(1) 3 個の試験片の横膨出量の平均値又は吸収エネルギーの平均値が,表
N-X110-3 のクラス MC 容器の板厚 63 mm 以下の場合の 1 組(3 個)の平
均の判定基準を満足する場合
(2) 表 N-X110-3 のクラス MC 容器の板厚 63 mm 以下の場合の平均の判定
基準を満足しない試験片が 1 個あり,かつ,当該 1 個試験片が,設計・
建設規格の表 PVE-2332-1「横膨出量の判定基準」又は設計・建設規格の
表 PVE-2332-2「吸収エネルギーの判定基準」 のいずれかを満足する場
合
別表 2-2-3
PVE-2332-1 横膨出量の判定基準
厚さまたは対辺距離 t、直径 d (mm)
横膨出量 (mm)
16≦t、d≦25
≧0.20
25<t、d≦38
≧0.35
38<t、d≦63
≧0.60
PVE-2332-2 吸収エネルギーの判定基準
厚さまたは対辺距離
材料の最小降伏点
吸収エネルギ
t、直径 d (mm)
Sy (MPa)
ー (J)
Sy≦380
≧13
16≦t、d≦25
380<Sy≦520
≧21
520<Sy≦730
≧30
Sy≦380
≧19
25<t、d≦38
380<Sy≦520
≧27
520<Sy≦730
≧40
Sy≦380
≧28
38<t、d≦63
380<Sy≦520
≧40
520<Sy≦730
≧56
(3) 平均値の判定基準を満足しない試験片の個数が 2 個の場合,当該 2
個の試験片が,表 N-X110-3 破壊靭性試験のクラス MC 容器の板厚 63 mm
以下の場合の最小値を満足する場合
再試験片の数
1 組の試験片に
ついて 1 組(3
個)
3. クラス MC 容器
再 試
験
が
行
え
る
場
合
再試験片の数
落重試験にあっては、1 個の試験片が非破断である場合
1 組の試験片について 2 組
衝撃試験にあっては、1 組の試験片の平均値および当該 1 組の試験
片のうち 2 個以上の試験片の最小値が、それぞれ表-18 に掲げる吸
収エネルギーの値以上である場合
1 組の試験片について 1 組
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
別表 2-2-4
3. クラス MC 容器(つづき)
再 試 験 が 行 え る 場 合
再試験片の数
2. 板厚 63 mm を超える場合(溶接金属及び熱影響部)
次のいずれかに該当する場合は,再試験することができる。
(1) 落重試験
1 個の試験片が非破断である場合
(2) 衝撃試験
1 組(3 個)の試験片の平均値及び当該 1 組の試験片のうち 2 個以上の
試験片の最小値が,それぞれ設計・建設規格の表 PVE-2333.2-2「ボル
ト材以外で厚さが 63 mm を超える材料の吸収エネルギーの判定基準」 1 組の試験片に
に掲げる吸収エネルギーの値以上である場合
ついて 2 組
(1) 落重試験:
表 PVE-2333.2-2 ボルト材以外で厚さが 63 mm を超える材料の
4個
吸収エネルギーの判定基準
(2) 衝撃試験:
6個
吸収エネルギー (J)
材料の最小降伏点 Sy
(MPa)
3 個の平均
最小値
175≦Sy<240
≧21
≧14
240≦Sy<290
≧27
≧21
290≦Sy<515
≧40
≧33
515≦Sy
≧47
≧40
溶接規格 2007 年版
別表 2-2-5
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
溶接規格 2007 年版
4. クラス 2 容器、クラス 3 容器、クラス 3 相当容器、クラス 2 配管、クラス 3 配管及びクラス 3 相 4. クラス 2 容器、クラス 3 容器、クラス 3 相当容器、クラス 2 配管、クラス 3 配管及びクラス 3 相
当管
当管
再 試 験 が 行 え る 場 合
再試験片の数
再 試 験 が 行 え る 場 合
再試験片の数
(溶接金属及び熱影響部)
厚さが 63 mm 以下のもの(クラス1容器を除く)または母材の区分が表-16
厚さが 63 mm 以下,又は母材の区分が表 N-G01 に掲げる P-6 で,かつ,溶接
に掲げる P-6 で、かつ、溶接金属がマルテンサイト系ステンレス鋼の場合の衝
金属がマルテンサイト系ステンレス鋼であって,次の(1)及び(2),又は(1)
撃試験であって、次の 1.および 2.に適合している場合
及び(3)に該当する場合は,再試験することができる。
1. 1 組の試験片の横膨出量の平均値が表-13 のクラス2容器、クラス3容器
(1) 3 個の試験片の横膨出量の平均値又は吸収エネルギーの平均値が,表
(およびクラス 3 相当容器)、クラス2配管およびクラス3配管(およびク
N-X110-3 のクラス 2 容器・配管,クラス 3 容器・配管及びクラス 3 相当
ラス3相当管)の欄に応じ、それぞれ同表の判定基準の項に掲げる判定基準
容器・配管で板厚 63 mm 以下の場合の 1 組(3 個)の平均の判定基準を
(以下この表において「衝撃試験の判定基準」という)に、それぞれ適合す
満足する場合
1 組の試験片に
る場合
1 組の試験片につ
(2) 表 N-X110-3 のクラス 2 容器・配管,クラス 3 容器・配管及びクラス ついて 1 組(3
2. 衝撃試験の判定基準に適合しない試験片が 1 個であり、かつ、当該試験片
いて 1 組
3 相当容器・配管で板厚 63 mm 以下の場合の平均の判定基準を満足しな 個)
が次の表の厚さの区分の項に応じ、それぞれ同表の横膨出量の項に掲げる値
い試験片が 1 個あり,かつ,当該 1 個試験片が,設計・建設規格の表
以上である場合
PVE-2332-1「横膨出量の判定基準」又は設計・建設規格の表 PVE-2332-2
「吸収エネルギーの判定基準」 のいずれかを満足する場合
厚さの区分(mm)
横膨出量(mm)
(3) 平均値の判定基準を満足しない試験片の個数が 2 個の場合,当該 2 個
16 以上 19 以下
0.35
の試験片が,表 N-X110-3 破壊靭性試験のクラス 2 容器・配管,クラス
19 を超え 38 以下
0.50
3 容器・配管及びクラス 3 相当容器・配管で板厚 63 mm 以下の場合の
38 を超えるもの
0.85
最小値を満足する場合
(熱影響部)
(参考:表 N-13 破壊靭性試験)
厚さが 63 mm を超えるもの,又は母材の区分が,表 N-G01 に掲げる P-6 で,
機器の区分:次の 1.または 2.のいずれかに掲げるもの以外のもの
かつ,溶接金属がマルテンサイト系ステンレス鋼でないものであって,次の
1. 厚さが 63 mm 以下のもの
(1)又は(2)に該当する場合は,再試験することができる。
1 組の試験片に
2. 母材の区分が表-16 に掲げる P-6 で、かつ、溶接金属がマルテンサイト系ステン
(1) 1 組(3 個)の試験片の吸収エネルギーの平均値が 68 J 以上,及び横 ついて 1 組(3
レス鋼の場合であるもの
膨出量の平均値が 0.90 mm 以上である場合
個)
試験の方法:2. 熱影響部においては、母材に要求される関連温度より 33℃高い温度以下の温度で
(2) 判定基準に適合しない試験片が 1 組について 1 個あり,かつ,当該試
衝撃試験を行うこと
験片の吸収エネルギーが 54 J 以上及び横膨出量が 0.75 mm 以上である
2. 熱影響部においては、次の(1)または(2)のいずれかに適合すること
場合
(1)それぞれの試験片の吸収エネルギーが 68J 以上および横膨出量が 0.90 mm 以上であること
(2)(1)に適合しない場合であって、次の a.およびb.に適合する場合は再試験することができる。
再試験は新たな1組の衝撃試験の試験片が(1)に適合すること。
a.1組の試験片の吸収エネルギーの平均値および横膨出量の平均値が(1)に適合すること。
b. (1)に適合しない試験片が1組について1個あり、かつ、当該試験片の吸収エネルギーが 54J
以上および横膨出量が 0.75mm 以上であること。
別表3-1
耐圧試験の規定内容に関する変更点
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
溶接規格 2007 年版
表 N-X130-1 耐圧試験
<クラス 1 容器>
機
器
の
区
分
表-15 耐圧試験
<クラス 1 容器>
耐
圧
試
験
圧
力
耐圧保持後の検査に
おける圧力
水圧
原子炉圧力容
器
別表 3-1-1
内
圧
を
受
け
る
も
の
外
圧
を
受
け
る
も
の
そ
の
他
の
も
の
原子炉圧
力容器と
一体で試
験を行う
必要があ
るもの
その他の
もの
最高使用圧力の 1.25 倍の水圧又は最高使用
圧力の 1.1 倍の気圧
内部が大気圧
未満になるこ
とにより,大気
圧により外圧
を受けるもの
以外のもの
外圧と内面に受ける圧力との最高の差の
1.25 倍の水圧又は気圧。この場合,水圧又は
気圧は容器の内部から加える圧力とするこ
とができる。
原子炉圧力容器
最高使用圧
力又は試験
圧力の 0.75
倍のどちら
か大きい方
以上
試 験 圧 力
気圧
(1) 当該容器の最初の据付け後燃料を装入
するまでの間においては 最高使用圧力
の 1.25 倍,その後においては通常運転時
における圧力の 1.1 倍の水圧
(2) 当該容器の最初の据付け後燃料を装入
するまでの間において,水圧に代えて気
圧で試験を行う場合は, 最高使用圧力の
1.1 倍の気圧
(1)原子炉圧力容器の最初の据付け後燃料を
装入するまでの間においては当該容器の
最高使用圧力の 1.25 倍,その後において
は当該容器の通常運転時における圧力の
1.1 倍の水圧
(2)原子炉圧力容器の最初の据付け後燃料を
装入するまでの間において,水圧に代え
て気圧で試験を行う場合は,最高使用圧
力の 1.1 倍の気圧
機 器 の 区 分
内圧
を受
ける
もの
最高
使用
圧力
以上
その他
のもの
原子炉圧力容器と
一体で試験を行う
必要があるもの
その他のもの
外圧
を受
ける
もの
内部が大気圧未満になるこ
とにより、大気圧により外圧
を受けるもの以外のもの
当該容器の最初の据付け後燃料を装入するまでの
間においては最高使用圧力の1.25 倍、その後にお
いては通常運転時における圧力の1.1 倍の水圧当
該容器の最初の据付け後燃料を装入するまでの間
において水圧で試験を行うことに代え気圧で試験
を行う場合は、最高使用圧力の1.2 倍の気圧
原子炉圧力容器の最初の据付け後燃料を装入する
までの間においては当該容器の最高使用圧力の
1.25 倍、その後においては当該容器の通常運転時
における圧力の1.1 倍の水圧原子炉圧力容器の最
初の据付け後燃料を装入するまでの間において水
圧で試験を行うことに代え気圧で試験を行う場合
は、最高使用圧力の1.2倍の気圧
最高使用圧力の 1.25 倍の水圧または最高使用圧力
の 1.2 倍の気圧
外圧と内面に受ける圧力との最高の差の1.25 倍の
水圧または気圧
この場合、水圧または気圧は容器の内部から加える
圧力とすることができる。
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
溶接規格 2007 年版
<クラス MC 容器>
機
器
の
区
<クラス MC 容器>
分
内圧を受けるもの
内部が大気圧未
満になることに
より,大気圧に
外 圧 を より外圧を受け
受 け る るもの
もの
その他のもの
耐
圧
試
験
圧
力
耐圧保持後の検査に
おける圧力
水圧
気圧
最高使用圧力の 1.1 倍の気圧(一部に水を
張って行う場合も含む。ただし,この場合
の水位は通常運転水位下とする。)又は最
高使用圧力の 1.15 倍の水圧
最高使用圧
大気圧と内面に受ける圧力との最高の差 力 又 は 試 験
の 1.25 倍の気圧又は水圧。この場合,水 圧力の 0.75
圧又は気圧は容器の内部から加える圧力 倍 の ど ち ら
とすることができる。
か大きい方
以上
外圧と内面に受ける圧力との最高の差の
1.25 倍の気圧又は水圧。この場合,気圧
又は水圧は容器の内部から加える圧力と
することができる。
機
器
の
区
分
内圧を受けるもの
最高使
用圧力
の 0.9
倍以上
外圧を受
けるもの
耐
圧
試
験
圧
力
最高使用圧力の1.1 倍の気圧(一部に水を張って行う場
合も含む。但し、この場合の水位は通常運転水位下とす
る)または最高使用圧力の1.35 倍の水圧
内部が大気圧未満にな
ることにより、大気圧に
より外圧を受けるもの
より外圧を受けるもの
大気圧と内面に受ける圧力との最高の差の1.25 倍の気
圧または水圧この場合、水圧又は気圧は容器の内部から
加える圧力とすることができる。
その他のもの
外圧と内面に受ける圧力との最高の差の1.25 倍の気圧
または水圧この場合、気圧または水圧は容器の内部から
加える圧力とすることができる。
別表 3-1-2
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
<クラス 2, 3 容器、クラス 3 相当容器及びクラス 3 相当管>
機
器
の
区
分
耐
圧
試
験
圧
溶接規格 2007 年版
<クラス 2, 3 容器及びクラス 3 相当容器>
力
別表 3-1-3
(1) 原子炉圧力容器の最初の据付け
後燃料を装入するまでの間におい
ては当該 容器の 最 高 使用 圧力 の
1.25 倍,その後においては当該容
原子炉圧力容器と一
器の通常 運転時 に お ける 圧力 の
体で試験を行う必要
1.1 倍の水圧
があるもの
(2) 原子炉圧力容器の最初の据付け
後燃料を装入するまでの間におい
て,水圧に代え気圧で試験を行う
場合は,最高使用圧力の 1.1 倍の
気圧
内圧
を受 複数の容器又は管と
ける 一体で試験を行う必
もの 要があるもの(上欄 加圧対象となる機器のうち最も低い
に 掲 げ る も の を 除 最高使用圧力の 1.25 倍の水圧又は
クラ
き,当該容器又は管 1.1 倍の気圧
ス2容
と直接接続される継
器
手の溶接部に限る。)
クラ
胴板の頂部(蓋がない場合は,頂部の
ス3容
形鋼の下部)より 50 mm 下部(溢出口
器
開放容器
がある場合は,溢出口の下部)まで水
を満たしたときの圧力
最高使用圧力の 1.25 倍の水圧又は最
その他のもの
高使用圧力の 1.1 倍の気圧
内部が大気圧未満に
なることにより,大 大気圧と内面に受ける圧力との最高
気圧により外圧を受 の差の 1.25 倍の水圧又は気圧。この
外圧 けるもの(開放容器 場合,水圧又は気圧は容器の内部から
加える圧力とすることができる。
を受 を除く。)
ける
もの
外圧と内面に受ける圧力との最高の
差の 1.25 倍の水圧又は気圧。この場
その他のもの
合,水圧又は気圧は容器の内部から加
える圧力とすることができる。
(1) 最高使用圧力の 1.5 倍の水圧
クラス 3 相当容器及びクラス 3 相当 (2) 水圧で試験を行なうことが困難で
管
ある場合は,最高使用圧力の 1.25
倍の気圧
耐圧保持後の検
査における圧力
水圧
気圧
機
器
の
区
分
試
験
圧
力
原子炉圧力容器の最初の据付け後燃料を装入す
るまでの間においては当該容器の最高使用圧力
の 1.25 倍、その後においては当該容器の通常運
原子炉圧 力容器と一 体で
転時における圧力の 1.1 倍の水圧
試験を行 う必要があ るも
原子炉圧力容器の最初の据付け後燃料を装入す
の
るまでの間において水圧で試験を行うことに代
え気圧で試験を行う場合は、最高使用圧力の
1.2 倍の気圧
最高使
用圧力
又は試
験圧力 最高使
の 0.75 用 圧 力
倍 の ど 以上
ちらか
大きい
方以上
内圧を
受 け る 複数の容 器または管 と一
クラス
体で試験 を行う必要 があ
もの
2
るもの(上欄に掲げるもの
容器
を除き、当該容器または管
クラス
と直接接 続される継 手の
3容器
溶接部に限る)
(およ
びクラ
ス3相
開放容器
当 容
器)
その他のもの
内部が大 気圧未満に なる
ことにより、大気圧により
外圧を受けるもの(開放容
外圧を
器を除く)
受ける
もの
その他のもの
最高使 最高使
用圧力 用圧力
以上
以上
加圧対象となる機器のうち最も低い最高使用圧
力の 1.25 倍の水圧または気圧
胴板の頂部(蓋がない場合は、頂部の形鋼の下
部)より 50 mm 下部(溢出口がある場合は、溢
出口の下部)まで水を満たしたときの圧力
最高使用圧力の 1.5 倍の水圧または最高使用圧
力の 1.25 倍の気圧
大気圧と内面に受ける圧力との最高の差の
1.25 倍の水圧または気圧
この場合、水圧または気圧は容器の内部から加
える圧力とすることができる。
外圧と内面に受ける圧力との最高の差の 1.25
倍の水圧または気圧
この場合、水圧または気圧は容器の内部から加
える圧力とすることができる。
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
溶接規格 2007 年版
<クラス1配管>
機
器
内圧を
受ける
もの
外圧を
受ける
もの
の
区
<クラス1配管>
分
耐
圧
試
験
圧
力
別表 3-1-4
(1) 原子炉圧力容器の最初の据付け後燃料を装
入するまでの間においては当該容器の最高使
原子炉圧力容
用圧力の 1.25 倍,その後においては当該容器
器と一体で試
の通常運転時における圧力の 1.1 倍の水圧
験 を 行 う 必 要 (2) 原子炉圧力容器の最初の据付け後燃料を装
があるもの
入するまでの間において水圧で試験を行うこ
とに代え気圧で試験を行う場合は,最高使用
圧力の 1.1 倍の気圧
最高使用圧力の 1.25 倍の水圧又は最高使用圧力
その他のもの
の 1.1 倍の気圧
内部が大気圧
未満になるこ
外圧と内面に受ける圧力との最高の差の 1.25 倍
とにより,大気
の水圧又は気圧。この場合,水圧又は気圧は管の
圧により外圧
内部から加える圧力とすることができる。
を受けるもの
以外のもの
耐圧保持後の検
査における圧力
水圧
気圧
最高使
用圧力
又は試
験圧力 最高使
の 0.75 用 圧 力
倍 の ど 以上
ちらか
大きい
方以上
機
器
の
区
分
試
験
圧
力
原子炉圧力容器の最初の据付け後燃料を装入するま
での間においては当該容器の最高使用圧力の 1.25 倍、
原子炉圧力容器と その後においては当該容器の通常運転時における圧
一体で試験を行う 力の 1.1 倍の水圧
内圧を受けるも 必要があるもの
原子炉圧力容器の最初の据付け後燃料を装入するま
の
での間において水圧で試験を行うことに代え気圧で
試験を行う場合は、最高使用圧力の 1.2 倍の気圧
その他のもの
最高使用圧力の 1.25 倍の水圧または最高使用圧力の
1.2 倍の気圧
外圧と内面に受ける圧力との最高の差の 1.25 倍の水
内部が大気圧未満
圧または気圧
になることにより、
外圧を受けるも
この場合、水圧または気圧は管の内部から加える圧力
大気圧により外圧
の
とすることができる。
を受けるもの以外
のもの
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
溶接規格 2007 年版
<クラス2、3配管及びクラス3相当管>
<クラス2、3配管>
機
内圧を
受ける
もの
別表 3-1-5
外圧を
受ける
もの
器
の
区
分
耐
圧
試
験
圧
力
(1) 原子炉圧力容器の最初の据付け
後燃料を装入するまでの間にお
いては当該容器の最高使用圧力
の 1.25 倍,その後においては当
原子炉圧力容器と一
該容器の通常運転時における圧
体で試験を行う必要
力の 1.1 倍の水圧
があるもの
(2) 原子炉圧力容器の最初の据付け
後燃料を装入するまでの間にお
いて水圧で試験を行うことに代
え気圧で試験を行う場合は最高
使用 圧力の 1.1 倍の気圧
複数の容器又は管と
一体で試験を行う必
要があるもの(上欄に 加圧対象となる機器のうち最も低い
掲げるものを除き,当 最高使用圧力の 1.25 倍の水圧又は
該容器又は管と直接 1.1 倍の気圧
接続される継手の溶
接部に限る。)
当該容器の胴板の頂部(当該容器に
開放容器に接続され
屋根がない場合は,頂部の形鋼の
るもの(当該容器に最
下部)より 50 mm 下部(溢出口があ
も近い止め弁までの
る場合は,溢出口の下部)まで水を
部分に限る。)
満たしたときの圧力
最高使用圧力の 1.25 倍の水圧又は
その他のもの
最高使用圧力の 1.1 倍の気圧
内部が大気圧未満に
なることにより,大気
圧により外圧を受け 大気圧と内面に受ける圧力との最高
るもの(開放容器に接 の差の 1.25 倍の水圧又は気圧。この
続されるものであっ 場合,水圧又は気圧は管の内部から
て,当該容器に最も近 加える圧力とすることができる。
い止め弁までの部分
に限る。)
外圧と内面に受ける圧力との最高の
差の 1.25 倍の水圧又は気圧。この場
その他のもの
合,水圧又は気圧は管の内部から加
える圧力とすることができる。
耐圧保持後の検査に
おける圧力
水圧
気圧
機
器
の
区
分
試
験
圧
力
原子炉圧力容器の最初の据付け後燃料を装入するま
での間においては当該容器の最高使用圧力の 1.25
倍、その後においては当該容器の通常運転時におけ
原子炉圧力容器と一体で試験
る圧力の 1.1 倍の水圧
を行う必要があるもの
原子炉圧力容器の最初の据付け後燃料を装入するま
での間において水圧で試験を行うことに代え気圧で
試験を行う場合は、最高使用圧力の 1.2 倍の気圧
最高使用圧
力又は試験
最高使
圧力の 0.75
用圧力
倍のどちら
以上
か大きい方
以上
内 圧 を 複数の容器または管と一体で
受ける 試験を行う必要があるもの
加圧対象となる機器のうち最も低い最高使用圧力の
もの
(上欄に掲げるものを除き、
1.25 倍の水圧または気圧
当該容器または管と直接接続
される継手の溶接部に限る)
当該容器の胴板の頂部(当該容器に屋根がない場合
開放容器に接続されるもの
は、頂部の形鋼の下部)より 50 mm 下部(いっ出口
(当該容器に最も近い止め弁
がある場合は、いっ出口の下部)まで水を満たした
までの部分に限る)
ときの圧力
その他のもの
内部が大気圧未満になること
により、大気圧により外圧を
受けるもの(開放容器に接続
されるものであって、当該容
外圧を
器に最も近い止め弁までの部
受ける
分に限る)
もの
その他のもの
最高使用圧力の 1.5 倍の水圧または最高使用圧力の
1.25 倍の気圧
大気圧と内面に受ける圧力との最高の差の 1.25 倍の
水圧または気圧
この場合、水圧または気圧は管の内部から加える圧
力とすることができる。
外圧と内面に受ける圧力との最高の差の 1.25 倍の水
圧または気圧
この場合、水圧または気圧は管の内部から加える圧
力とすることができる。
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
溶接規格 2007 年版
<クラス4配管>
機 器
<クラス4配管>
の
区
分
内圧を受けるもの
内部が大気圧未満になるこ
とにより,大気圧により外圧
を受けるもの(開放部により
外 圧 を 内部と外部が通じている管
受 け る を除く。)
もの
その他のもの
耐
圧
試
験
圧
力
最高使用圧力の 1.1 倍の気圧
大気圧と内面に受ける圧力との最高
の差の 1.25 倍の気圧。この場合,気
圧は管の内部から加える圧力とする
ことができる。
外圧と内面に受ける圧力との最高の
差の 1.25 倍の気圧。この場合,気圧
は管の内部から加える圧力とするこ
とができる。
耐圧保持後の
検査に
おける圧力
水圧
気圧
最高使
用圧力
又は試
験圧力
の 0.75
倍のど
ちらか
大きい
方以上
最 高
使 用
圧 力
以上
機
器
の
区
分
試
験
圧
力
内圧を受けるもの
最高使用圧力の 1.25 倍の気圧
内部が大気圧未満になるこ
とにより、大気圧により外圧
を受けるもの(開放部により
内部と外部が通じている管
外圧を受
を除く)
けるもの
大気圧と内面に受ける圧力との最高の差の 1.25 倍の
気圧
この場合、気圧は管の内部から加える圧力とすること
ができる。
その他のもの
外圧と内面に受ける圧力との最高の差の 1.25 倍の気
圧
この場合、気圧は管の内部から加える圧力とすること
ができる。
別表 3-1-6
別表3-2
耐圧代替非破壊試験の規定内容に関する変更点
※耐圧代替非破壊試験の規定は、溶接規格 2013 年追補にて新設
表 N-X130-2
機器の区分
耐圧代替非破壊試験
溶接部の区分
別表 3-2-1
1. 次の(1)から(4)までのいずれかに掲げるもの
(1) 継手区分 A の溶接部
(2) 継手区分 B の溶接部(熱交換器用管を除く。)
(3) 継手区分 C の溶接部(2.に掲げるものを除く。)
(4) 継手区分 D の完全溶込み溶接による溶接部(3.に掲げるものを除く。)であ
って,当該管台又は溶接部が次の a.から e.までに適合するもの以外のもの
a. 管台内径が 153 mm 以下のものであること。
b. 管台軸が容器壁となす角度が 40°以上のものであること。
c. 容器の穴が容器壁の強め材のみで補強されているものであること。
d. 管台は著しい配管反力を受けないものであること。
e. 裏当て金を使用する場合は,溶接完了後にこれを取り除くものであるこ
と。
クラス 1
容器
放射線
透過試験
(1/7)
耐圧代替非破壊試験
超音波
プログレス
探傷試験
磁粉探傷試験
プログレス
浸透探傷試験
-
○
○
○
-
-
○
○
1. 継手区分 C の溶接部であって,次の図-1 から図-3 までに示すもの
図-1
図-2
図-3
表 N-X130-2
機器の区分
耐圧代替非破壊試験
溶接部の区分
放射線
透過試験
(2/7)
耐圧代替非破壊試験
超音波
プログレス
探傷試験
磁粉探傷試験
プログレス
浸透探傷試験
3. 継手区分 D の完全溶込み溶接による溶接部(当該管台又は溶接部が 1.(4)a.
から e.までに適合するものを除く。)であって,かつ,次の図-1 から図-6
までに示すもの
図-1
クラス 1
容器
図-2
図-3
図-4
図-5
別表 3-2-2
-
-
○
○
○
○
-
-
○
-
○
○
○
○
○
○
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
○
○
図-6
4. 継手区分 D の完全溶込み溶接による溶接部(1.(4)及び 3.に掲げるものを除
く。)及び部分溶込み溶接による溶接部
5. 穴の周辺及び管台の表面に肉盛座を設ける場合の肉盛溶接部
6. 耐圧部(内面又は外面に 0 kPa を超える圧力を受ける部分をいう。 以下,
同じ。)の溶接部(1.から 5.までに掲げるものを除く。)及びキャノピーシ
ールの継手の溶接部
7. 管と管板との溶接部(耐圧部に係るものを除く。)
8. クラッド溶接による溶接部
9. ラグ,ブラケット,強め材,控え,強め輪等であって,重要なものを
取付ける溶接部
表 N-X130-2
機器の区分
クラス MC
容器
別表 3-2-3
クラス 2
容器
耐圧代替非破壊試験
溶接部の区分
1. 次の(1)から(4)までのいずれかに掲げるもの
(1) 継手区分 A の溶接部
(2) 継手区分 B の溶接部
(3) 継手区分 C の突合せ溶接による溶接部
(4) 継手区分 D の突合せ溶接による溶接部
2. 継手区分 C 及び継手区分 D の溶接部
(1.(3) 及び(4)に掲げるものを除く。)
3. 穴の周辺及び管台の表面に肉盛座を設ける場合の肉盛溶接部
4. 耐圧部の溶接部(1.から 3.までに掲げるものを除く。)及び漏れ止め溶接に
よる溶接部
5. ラグ,ブラケット,強め材,控え,強め輪等であって,重要なものを取付け
る溶接部
(直径が 22 mm 以下の円形スタッドを取付ける溶接部を除く。)
1. 次の(1)から(4)までのいずれかに掲げるもの。
(厚さが 4.8 mm 以下の溶接部
及び開放容器(開放部により内気と外気が通じている容器をいう。以下,同
じ。)を除く。)
(1) 継手区分 A の溶接部
(2) 継手区分 B の溶接部(熱交換器用管を除く。)
(3) 継手区分 C の突合せ溶接による溶接部
(4) 継手区分 D の突合せ溶接による溶接部
2. 継手区分 A,継手区分 B,継手区分 C 及び継手区分 D の溶接部
(1.に掲げるものを除く。)
3. 穴の周辺及び管台の表面に肉盛座を設ける場合の肉盛溶接部
4. 耐圧部の溶接部(1.から 3.までに掲げるものを除く。)及び漏止め溶接によ
る溶接部
5. 管と管板との溶接部(耐圧部に係るものを除く。)
6. クラッド溶接による溶接部
7. ラグ,ブラケット,強め材,控え,強め輪等であって,重要なものを取付け
る溶接部
放射線
透過試験
(3/7)
耐圧代替非破壊試験
超音波
プログレス
探傷試験
磁粉探傷試験
プログレス
浸透探傷試験
-
○
○
○
○
○
○
○
○
-
○
○
○
○
○
○
-
-
○
○
-
○
○
○
○
○
○
○
○
-
○
○
○
○
○
○
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
○
○
表 N-X130-2
機器の区分
耐圧代替非破壊試験(4/7)
溶接部の区分
別表 3-2-4
1. 継手区分 A,継手区分 B 及び継手区分 C の突合せ溶接による溶接部
(熱交換器用管の継手区分 B 及び開放容器を除く。)であって,次の(1)から
(3)までのいずれかに掲げるもの
(1) 次の a.から g.までのいずれかに掲げるもの
a. 母材の区別が表 N-G01 に掲げる P-1 で作られたものであって,厚さが 32 mm
を超えるものの溶接部
b. 母材の区分が表 N-G01 に掲げる P-3 で作られたものであって,厚さが 19 mm
を超えるものの溶接部
c. 母材の区分が N-G01 に掲げる P-4 で作られたものであって,厚さが 16 mm
を超えるものの溶接部
d. 母材の区分が表 N-G01 に掲げる P-5 で作られたものの溶接部
e. 母材の区分が表 N-G01 に掲げる P-6 又は P-7 で作られたものの溶接部
(母材の炭素含有量が 0.08 %以下であって,溶接金属がオーステナイト系
ステンレス鋼又はニッケルクロム鉄合金の場合で,かつ,厚さが 38 mm 以
下のものを除く。)
f. 母材の区分が表 N-G01 に掲げる P-8 で作られたものであって,厚さが 38 mm
を超えるものの溶接部
クラス 3
g. 母材の区分が表 N-G01 に掲げる P-9A,P-9B,P-11A 又は P-11B で作られた
容器
ものであって,厚さが 16 mm を超えるものの溶接部
(及びクラス
3相当容器) (2) 内包する放射性物質の濃度が 37 mBq/cm3(内包する放射性物質が液体中に
ある場合は,37 kBq/cm3)以上の容器の溶接部((1)に掲げるものを除く。)
であって,次の a.又は b.のいずれかに掲げるもの以外のもの
a. 水用の容器であって,最高使用温度が,100℃未満であり,かつ,最高使
用圧力が 1960 kPa 未満のものの溶接部
b. 最高使用圧力が 98 kPa 未満のものの溶接部(a.に掲げるものを除く。)
(3) 継手区分 A を有する母材相互又は継手区分 B 又は継手区分 C を有する母材
相互を取付ける継手と継手区分 A,継手区分 B 又は継手区分 C とが接する箇
所(以下「継手接続箇所」という。)から 100 mm 以内にある継手区分 A,継
手区分 B 又は継手区分 C の溶接部((1)及び (2)に掲げるもの及び継手接続
箇所と他の継手接続箇所との距離が厚い方の母材の厚さの 5 倍以上である
ものを除く。)
2. 耐圧部の溶接部(1.に掲げるもの及び開放容器の蓋の溶接部を除く。)及び
漏止め溶接による溶接部
3. 管と管板との溶接部(耐圧部に係るものを除く。)
4. ラグ,ブラケット,強め材,控え,強め輪等であって,重要なものを取付け
る溶接部
放射線
透過試験
耐圧代替非破壊試験
超音波
プログレス
探傷試験
磁粉探傷試験
プログレス
浸透探傷試験
-
○
○
○
○
○
○
○
-
-
-
-
-
-
○
○
表 N-X130-2
機器の区分
耐圧代替非破壊試験(5/7)
溶接部の区分
1. 次の(1)から(4)までのいずれかに掲げるもの
(外径が 61 mm を超えるものに限る。)
(1) 継手区分 A の溶接部
(2) 継手区分 B の溶接部(ソケット継手の溶接部を除く。)
(3) 継手区分 C の溶接部(2.に掲げるものを除く。)
(4) 継手区分 D の完全溶込み溶接による溶接部
(管台に接続される管の外径が 115 mm 以下のものを除く。)
2. 継手区分 C の溶接部であって,次の図-1 から図-3 までに示すもの
(外径が 61 mm を超えるものに限る。)
クラス 1
配管
図-1
図-2
放射線
透過試験
耐圧代替非破壊試験
超音波
プログレス
探傷試験
磁粉探傷試験
プログレス
浸透探傷試験
別表 3-2-5
-
○
○
○
-
-
○
○
○
○
○
○
○
○
-
-
○
-
○
○
○
○
○
○
-
-
-
-
-
-
○
○
図-3
3. 継手区分 A,継手区分 B 及び継手区分 C の溶接部
(1.(1)から(3)まで,及び 2.に掲げるものを除く。)
4. 継手区分 D の完全溶込み溶接による溶接部(1.(4)に掲げるものを除く。)及
び部分溶込み溶接による溶接部
5. 穴の周辺管台の表面に肉盛座を設ける場合の肉盛溶接部
6. 耐圧部の溶接部(1.から 5.までに掲げるものを除く。)及び漏止め溶接によ
る溶接部
7. クラッド溶接による溶接部
8. ラグ,ブラケット,強め材,控え,強め輪等であって,重要なものを取付け
る溶接部
表 N-X130-2
耐圧代替非破壊試験(6/7)
別表 3-2-6
機器の区分
溶接部の区分
クラス 2
配管
1. 次の(1)から(4)までのいずれかに掲げるもの(外径が 61 mm 以下のもの 及
び開放容器に接続される管であって,当該容器に最も近い止め弁までの部分を
除く。)
(1) 継手区分 A の溶接部
(2) 継手区分 B の溶接部(ソケット継手の溶接部を除く。)
(3) 継手区分 C の突合せ溶接による溶接部
(4) 継手区分 D の突合せ溶接による溶接部
(管台に接続される管の外径が 115 mm 以下のものを除く。)
2. 継手区分 A,継手区分 B,継手区分 C 及び継手区分 D の溶接部
(1.に掲げるものを除く。)
3. 穴の周辺及び管台の表面に肉盛座を設ける場合の肉盛溶接部
4. 耐圧部の溶接部(1.から 3.までに掲げるものを除く。)及び漏止め溶接によ
る溶接部
5. クラッド溶接による溶接部
6. ラグ,ブラケット,強め材,控え,強め輪等であって,重要なものを取付け
る溶接部
放射線
透過試験
耐圧代替非破壊試験
超音波
プログレス
探傷試験
磁粉探傷試験
プログレス
浸透探傷試験
-
○
○
○
○
○
○
○
○
-
○
○
○
○
○
○
-
-
-
-
-
-
○
○
表 N-X130-2
機器の区分
クラス 3
配管
(及びクラス
3 相当管)
別表 3-2-7
クラス 4
配管
耐圧代替非破壊試験(7/7)
溶接部の区分
1. 突合せ溶接による溶接部であって,次の(1)から(4)までのいずれかに掲げる
もの(外径が 61 mm 以下のもの及び開放容器に接続される管であって,当該容
器に最も近い止め弁までの部分を除く。)
(1) 継手区分 A の溶接部であって,厚さが 19 mm を超えるもの
(2) 継手区分 B 又は継手区分 C の溶接部であって,次の a.又は b.のいずれか
に掲げるもの
a. 外径が 410 mm(水用のものにあっては,275 mm)を超え,かつ,厚さが
19 mm を超えるものの溶接部
b. 厚さが 41 mm(水用のものにあっては,29 mm)を超えるものの溶接部(a.
に掲げるものを除く。)
(3) 内包する放射性物質の濃度が 37 mBq/cm3(内包する放射性物質が液体中
にある場合は,37 kBq/cm3 )以上の管の溶接部((1)及び(2)に掲げるも
のを除く。)であって,次の a.又は b.のいずれかに掲げるもの以外のもの
a. 水用の管であって最高使用温度が 100℃未満であり,かつ,最高使用圧力
が 1960 kPa 未満のものの溶接部
b. 最高使用圧力が 980 kPa(継手区分 A の溶接部にあっては 490 kPa)未満
のものの溶接部(a.に掲げるものを除く。)
(4) 継手接続箇所から 100 mm 以内にある継手区分 A,継手区分 B 又は継手区
分 C の溶接部((1)から(3)までに掲げるもの及び継手接続箇所と他の継手
接続箇所との距離が厚い方の母材の厚さの 5 倍以上であるものを除く。)
2. 耐圧部の溶接部(1.に掲げるものを除く。)及び漏止め溶接による溶接部
3. ラグ,ブラケット,強め材,控え,強め輪等であって,重要なものを取付け
る溶接部
1. 耐圧部の溶接部
2. ラグ,ブラケット,強め材,控え,強め輪等であって,重要なものを取付け
る溶接部
放射線
透過試験
耐圧代替非破壊試験
超音波
プログレス
探傷試験
磁粉探傷試験
プログレス
浸透探傷試験
-
○
○
○
○
○
○
○
-
-
○
○
○
○
○
○
-
-
○
○
(注):
(1) 耐圧代替非破壊試験は,○印のうちのいずれかの非破壊試験とする。
なお,表 N-X050-1「溶接部の非破壊試験」の非破壊試験として表 N-X050-1 の代替試験が適用されている場合は,それ以外の耐圧代替非破壊試験を選定すること。
(2) クラッド溶接部及びクラス1容器,クラス2容器,クラス3容器の耐圧部に係わるものを除く管と管板の溶接部は耐圧代替非破壊試験を行なわなくても良い。
別表4-1
電子ビーム溶接の規定内容に関する変更点
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
確認項目
溶接方法
確認
確認要領
項目
○ WP-301 による
開先形状
○
母材
○
溶接棒
溶接金属
予熱
溶接後熱処理
シールドガス
-
-
○
○
○
別表 4-1-1
裏面からのガ
ス保護
溶加材
WP-302 による
WP-305 による
WP-306 による
WP-307 による
追
加
要
求
(削除)
溶接規格 2007 年版
参考(ASME Sec
Ⅸ QW No.)
(削除)
V,U,I 等開先形状の変更で 1 区分
402.1 , 402.2 ,
裏当ての有無で 1 区分
410.21
完全溶込み溶接において,片側溶接
か両側溶接かで 1 区分
403.1,403.15
(削除)
406.1
407.1
環境シールドガスの変更(真空又は 408.6
置換ガス)で 1 区分
確認項目
溶接方法
確認
確認要領
追 加 要 求
項目
○ 3.(1)による 開先の種類毎に変更
V、U、片面、両面、裏当の有無で 1 区分
なし
母材
○
3.(2)による
403.1、
403.13 、
403.15
溶接棒
溶接金属
予熱
溶接後熱処理
シールドガス
-
-
○
○
○
3.(5)による
3.(6)による
3.(7)による
406.1
407.1
408.6
裏面からのガ
ス保護
溶加材
-
-
○
ウェルドイン
サート
開先面の
肉盛溶接
-
電極
フラックス
心線
溶接機
層
母材の厚さ
-
-
-
○
-
○
WP-309 による
溶加材の有無で 1 区分
溶加材断面積の 10%を超える変更で 1
区分(肉盛溶接を除く)
補助脱酸材の有無で 1 区分
補助脱酸材の使用量の認証値の 10%
を超える変更で 1 区分(注 2)
補助脱酸材の種類の変更で 1 区分
溶加材の供給方法の変更で 1 区分
404.14
404.1
○
404.8
3.(9)による。
ただし、表-5
は適用しな
い。
環境シールドガスの変更(真空又はシー
ルドガス)で 1 区分
溶加材径の変更で 1 区分。
バタリング(溶接部表面の化粧盛)厚さ
の最小値で 1 区分
補助脱酸材の種類の変更で 1 区分
溶加材の供給方法の変更で 1 区分
404.1
404.20
404.8
404.20
404.20
ウェルドイン
サート
○
参考(ASME Sec
Ⅸ QW No.)
402.1、402.2、
410.21
-
なし
開先面への肉盛厚さの最小値で 1 区 404.2
分、
溶加材の変更で 1 区分
WP-314 による
溶接機の種類の変更で 1 区分
410.17
WP-316 による
溶込みが確認できるときの母材の厚 403.3
さ
電極
フラックス
心線
溶接機
層
母材の厚さ
-
-
-
○
○
○
3.(14)による
3.(15)による
3.(16)による
溶接機の種類の変更で 1 区分
410.17
溶込みが確認できるときの母材の厚さ
403.3
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
試験材厚さ 25 mm 以下・・・±20%
で 1 区分
試験材厚さ 25 mm 超え・・・±10%
で 1 区分
溶込みが確認できないときの母材の
厚さ
試験材厚さ 25 mm 以下・・・±10%
で 1 区分
試験材厚さ 25 mm 超え・・・± 5%
で 1 区分
確認項目
別表 4-1-2
電圧及び電流
揺動
あて金
リガメントの幅
衝撃試験
ビーム電流
ビーム電圧
ビ-ム移動速度
ビーム焦点電流
ビームパルス振動時間
ビーム軸
ガンから溶接部までの
距離
ワイヤ供給速度
取付けギャップ
オシレーションの幅
オシレーション周期
確認
項目
-
-
-
-
-
○
○
○
○
○
○
○
確認要領
追加
要求
溶接規格 2007 年版
試験材厚さ 25mm 以下・・・±20%で 1
区分
試験材厚さ 25mm 超え・・・±10%で 1
区分
溶込みが確認できないときの母材の厚さ
試験材厚さ 25mm 以下・・・±10%で 1
区分
試験材厚さ 25mm 超え・・・± 5%で 1
区分
参考(ASME SecⅨ
QW No.)
確認項目
電圧および電流
揺動
あて金
リガメントの幅
衝撃試験
ビーム電流
ビーム電圧
ビ-ム移動速度
ピーム焦点電流
ビームパルス振動時間
ピーム軸
ガンから溶接部までの
距離
ワイヤ供給速度
取り付けギャツプ
オシレーションの幅
オシレーション周期
オシレーション
ためらい時間
確認
項目
-
-
-
-
-
○
○
○
○
○
○
○
認証値±5%の変更で 1 区分
認証値±2%の変更で 1 区分
認証値±2%の変更で 1 区分
認証値±5%の変更で 1 区分
認証値からの変更で 1 区分
角度の変更で 1 区分
認証値±5%の変更で 1 区分
409.6
409.6
409.6
409.6
409.7
410.14
409.6
○
○
○
○
○
認証値±10%の変更で 1 区分
認証値以下を 1 区分とする
認証値±10%の変更で 1 区分
認証値からの変更で 1 区分
認証値からの変更で 1 区分
404.1
402.6
409.6
410.7
410.7
なし
認証値からの変更で 1 区分
410.18
確認要領
追加
要求
参考(ASME Sec
Ⅸ QW No.)
認証値±5%の変更で 1 区分
認証値±2%の変更で 1 区分
認証値±2%の変更で 1 区分
認証値±5%の変更で 1 区分
認証値からの変更で 1 区分
角度の変更で 1 区分
認証値±5%の変更で 1 区分
409.6
409.6
409.6
409.6
409.7
410.14
409.6
○
○
○
○
認証値±10%の変更で 1 区分
認証値以下を 1 区分とする
認証値±20%の変更で 1 区分
認証値からの変更で 1 区分
削除
404.1
402.6
409.6
410.7
オシレーション停止時間
真空圧力
○
○
410.7
410.18
真空圧力
○
フィラメント
○
認証値からの変更で 1 区分
認証値からの変更で 1 区分
認証値より低い真空圧力(真空度
が高い)は,同一区分
種類,サイズ,形状いずれかの変
更で 1 区分
410.19
フィラメント
○
認証からの変更(種類、サイズ、形
状)で 1 区分
410.19
溶接姿勢
○
認証からの変更(流し溶接を行うか
行わないか)で 1 区分
410.20
削除
化粧盛
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
○
化粧盛の有無で 1 区分
化粧盛を行うものについて以前に
確認を受けた場合であって,化粧
盛を行わない時は同一の区分とす
る。(注 3)
410.20
溶接規格 2007 年版
なし
別表 4-1-3
別表4―2
レーザビーム溶接の規定内容に関する変更点
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
確認項目
溶接方法
確認
確認要領
項目
○ WP-301 による
別表 4-2-1
開先形状
○
母材
○
溶接棒
溶接金属
予熱
溶接後熱処
理
シールドガ
ス
-
-
○
○
WP-305 による
WP-306 による
○
WP-307 による
追
加
要
求
溶接規格 2007 年版
参考(ASME Sec
Ⅸ QW No.)
(削除)
参考(ASME Sec
Ⅸ QW No.)
3.(1)による 開先の種類毎に変更
402.1、402.2
V、U、片面、両面、裏当の有無で 1 区分 410.21
確認項目
確認項目
確認要領
追
加
要
求
溶接方法
○
母材
○
3.(2)による
403.1、
403.13、
403.15
溶接棒
溶接金属
予熱
溶接後熱処
理
シールドガ
ス
-
-
○
○
3.(3)による
3.(6)による
406.1
407.1
裏当ての有無で 1 区分,
402.2
ベベル角度の 5 °を超える減少で 1 区分, 402.26
完全溶込み溶接において,両側から片側溶 410.21
接への変更
WP-302 による
403.1(削除)
406.1
407.1
シールドガスの混合比の変更で 1 区分
408.2
環境シールドの変更(真空又は置換ガス) 408.6
で 1 区分
シールドガス,トレーリングガスの変更で 408.11
1 区分
流量の 10%を超える減少で 1 区分
○
3.(7)による シールドガスの混合比の変更で 1 区分
408.2
環境シールドガスの変更(真空又はシー 408.6
ルドガス)で 1 区分
シールドガス、トレーリングガス、プラ 408.11
ズマ除去ガスの変更で 1 区分
408.12
流量の± 5%超えで 1 区分
プラズマ除
去ガス
○
裏面からの
ガス保護
溶加材
○
WP-308 による
○
WP-309 による
(削除)
開先面の肉
盛溶接
ウェルドイ
ンサート
電極
フラックス
心線
○
○
-
-
-
WP-310 による
「使用する」又は「使用しない」
408.11,408.12
使用する場合は,流量の 10%を超える減
少で 1 区分
流量の 10%を超える減少で 1 区分
408.11,408.12
溶加材断面積の 10%を超える増加で 1 区
分(肉盛溶接を除く)
補助脱酸材の有無,公称使用量の 10%を
超える変更,又は公称成分の変更で 1 区分
溶加材の供給方法の変更で 1 区分
開先面の肉盛厚さの最小値で 1 区分,
溶加材の変更で 1 区分
404.1
プラズマ除去ガスの姿勢(角度)の変更 408.13
で 1 区分
3.(8)による 流量の± 5%超えで 1 区分
408.11、12
裏面からの
ガス保護
溶加材
○
○
3.(9)による
ただし、表-
5 は適用し
ない
ウェルドイ
ンサート
電極
フラックス
心線
○
3.(10) に よ
る
404.8
404.20
404.2
-
-
-
408.12
溶加材径の変更で 1 区分
補助脱酸材の変更で 1 区分
溶加材の供給方法の変更で 1 区分
バタリング(溶接部表面の化粧盛)厚さ
の最小値で 1 区分
404.1
404.8
404.20
404.2
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
溶接機
確認
項目
○
パス
母材の厚さ
○
○
確認項目
別表 4-2-2
確認項目
ノズル
電圧及び電流
揺動
あて金
リガメントの幅
確認要領
WP-314 による
確認
項目
-
-
-
-
-
レーザ出力
○
溶接速度
ワイヤ供給速度
取付けギャップ
ビーム
○
○
○
○
○
○
○
焦点距離
レンズとワーク
間距離
ビーム径と焦点
○
○
○
追
加
要
溶接規格 2007 年版
参考(ASME Sec
Ⅸ QW No.)
410.68
求
溶接機の種類の変更で 1 区分
(例:YAG レーザ溶接機,CO2 レーザ溶接
機)
1 パス又は多パスで 1 区分
410.37
溶込みが確認できるときの母材の厚さ
403.3
試験材厚さ 25 mm 以下・・・+20%で 1
区分
試験材厚さ 25 mm 超え・・・+10%で 1
区
溶込みが確認できないときの母材の厚さ
試験材厚さ 25 mm 以下・・・+10%で 1
区分
試験材厚さ 25 mm 超え・・・+5%で 1
区分
確
認
要
領
削除
加工点における認証値 10%を超える減少で 1
区分
認証値 ±10%を超える変更で 1 区分
認証値 10%を超える増加で 1 区分
認証値以下を 1 区分
周波数又はパルス時間の認証値±10%を超え
る変更で 1 区分
運転モード(連続及びパルス)の変更で 1 区
分
エネルギー分布の変更で 1 区分
ビーム軸の角度の認証値 ±10°を超える変
更で 1 区分
認証値の±10%を超える変更で 1 区分
レンズとワーク間距離の認証値 ±10%を超
える変更で 1 区分
ビーム径(レンズ入射径)と焦点距離の比が
追加
要求
参考(ASME Sec
Ⅸ QW No.)
確認項目
溶接機
層
母材の厚さ
確認
項目
○
3.(14)による
○
○
3.(15)による
3.(16)による
409.21
ノズル
電圧および電流
揺動
あて金
リガメントの幅
衝撃試験
レーザ出力
確認
項目
-
-
-
-
-
-
○
410.66
404.1
402.6
409.19
溶接速度
ワイヤ供給速度
取り付けギャツプ
ビーム
○
○
○
○
確認項目
409.20
409.20
410.14
410.66
410.66
410.66
焦点距離
焦点外し距離
○
○
確認要領
追
加
要
参考(ASME Sec
Ⅸ QW No.)
410.17
求
溶接機の種類の変更で 1 区分
とけ込みが確認できるときの母材の厚
さ
試験材厚さ 25 mm 以下・・・± 20%
で 1 区分
試験材厚さ 25 mm 超え・・・± 10%
で 1 区分
とけ込みが確認できないときの母材の
厚さ
試験材厚さ 25 mm 以下・・・± 10%
で 1 区分
試験材厚さ 25 mm 超え・・・± 5%
で 1 区分
確認要領
追加
要求
410.37
403.3
参考(ASME Sec
Ⅸ QW No.)
認証値± 2%で 1 区分
409.21
認証値± 2%で 1 区分
認証値± 10%で 1 区分
認証値以下を 1 区分
周期及びパルス時間の変更で 1 区分
409.21
404.1
402.6
409.19
運転モード(連続およびパルス)の変更で 1
区分
エネルギー分布の変更で 1 区分
ビーム軸の角度の変更で 1 区分
409.20
認証値からの変更で 1 区分
認証値(焦点からの外し距離)± 50%の変更
で 1 区分
なし
409.20
410.14
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
認証値の±10%を超える変更で 1 区分
距離の比
確認項目
確認
項目
集光方法
○
オシレーション
○
化粧盛
○
確
認
要
領
集光方法の変更で 1 区分
(例:レンズ,ミラー,等)
幅,周波数,停止時間の認証値 ±10%を超え
る変更で 1 区分
化粧盛の有無で 1 区分。
化粧盛を行うものについて以前に確認を受け
た場合であって,化粧盛を行わないときは同
一の
区分とする。
溶接規格 2007 年版
追加
要求
参考(ASME Sec
Ⅸ QW No.)
確認項目
確認
項目
確認要領
410.20
参考(ASME Sec
Ⅸ QW No.)
なし
410.67
410.7
追加
要求
オシレーション
○
幅、周波数、ためらい時間の変更で 1 区分
410.7
溶接姿勢
○
流し溶接で 1 区分
410.20
別表 4-2-3
別表5 確認試験における型曲げ試験に関する規定内容の変更点
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
試験の種類
試験片
縦表曲
げ試験
及び
縦裏曲
げ試験
1.形状及び寸法は,
JIS Z3122 の「4.
試験 片 」の う ちの
「縦表曲げ試験片」
及び「縦裏曲げ試験
片」によること。た
だし,試験片の厚さ
は,溶接部の厚さと
し,10 mm を超える
場 合 は , 10 mm
(母 材 の区 分 が表
試験の方法
判定基準
JIS Z3122「5.1 型曲げ試験方法」によ
ること。
この場合において,母材の区分が次の表
の左欄に掲げるものにあっては,その区
分に応じ,JIS Z3122「図 3 試験用ジグ
の形状例」中 R,B 及び R’の欄に掲げる
値は,それぞれ次の表の右欄に掲げる R,
B 及びR’の値とする。
表曲げ試験片及
び裏曲げ試験片
は,曲げた後に溶
接部(溶接金属及
び熱影響部)が,
曲げ部の範囲に
入っていること
を確認する。
曲げた後の溶接
R
B
R’
部が,次の 1 から
P-11A,
3 までに適合する
10
20
13
t
t
t 1.6
P-11B
こと。
3
3
3
又は P-25
1.長さ 3mm を超
える割れ(縁角
33
33
37
t
t
t 0.8
P-23
4
2
4
に発生するも
5 t+1.6
4t
8t
P-51
のを除く。)が
ないこと。
6 t+1.6
5t
10 t
P-52
2.長さ 3 mm 以下
(注)
の割れの長さ
1.寸法の単位は,mm とする。
の合計(試験片
2.t は,試験片の厚さとする。
を分割した場
3.母材の区分は,表 WP-302-1 の区分
合にあっては,
とする。
それぞれの試
験片の長さ 3 mm
以下の割れの
長さの 合計)
が 7 mm を超え
ないこと。
3.割れ及びブロ
ーホールの個
試験の種類
ジグの寸法
母材の区分
数の合計(試験
片を分割した
型曲げ試験
型曲げ試験
別表 5-1
1.形状及び寸法は,
JIS Z 3122 の「4.
試験片」のうちの
「表曲げ試験片」
及び「裏曲げ試験
片」によること。
ただし,試験片の厚
さは,溶接部の厚さ
とし,10 mm を超え
表曲げ
試験
る場合は,10 mm(母
及び
材の区分が ,表
裏曲げ
WP-302-1 に掲げる
試験
P-23 にあっては,
3.2mm を超える場合
は,3.2 mm)とする
こと。
2.溶接部の表面は,
滑らかで,かつ,
試験片の長手方向
以外に刃物跡がな
いこと。
溶接規格 2007 年版
試験片
1.形状および寸法は、
JIS Z3122 の「4.
試験片」のうちの
「裏曲げ試験片」
によること。ただ
し、試験片の厚さ
は、溶接部の厚さ
とし、10 ㎜を超え
る 場合は、 10 ㎜
(母材の区分が表
裏曲げ
-2 に掲げる P-
試験
23 に あっ ては 、
3.2 ㎜を超える場
合は、3.2 ㎜)と
すること。
2.溶接部の表面は、
滑らかで、かつ、
試験片の長手方向
以外に刃物跡がな
いこと
縦表曲
げ試験
及び
縦裏曲
げ試験
試験の方法
判定基準
JIS Z3122「5.1 型曲げ試験方法」によ
ること。この場合において、母材の区分
が次の表の左項に掲げるものにあって
は、その区分に応じ、JIS Z3122「図 3
試験用ジグの形状例」中 R、B および R’
の欄に掲げる値は、それぞれ次の表の右
項に掲げる R、B およびR’の値とする。
溶接部が、次の 1
から 3 までに適
合する場合。
1.長さ 3 ㎜を超
える割れ(縁角
に発生するもの
を除く。)がない
こと
2.長さ 3 ㎜以下
の割れの長さの
合計(試験片を
分割した場合に
あっては、それ
ぞれの試験片の
長さ 3 ㎜以下の
割れの長さの合
計)が 7 ㎜を超
えないこと
3.割れおよびブ
ローホールの
個数の合計
(試験片を分
割した場合に
あっては、そ
れぞれの試験
片の割れおよ
びブローホー
ルの個数の合
計)が 10 個を
超えないこと
ジグの寸法
母材の区分
R
B
R’
10
t
3
20
t
3
13
t
3
1.6
33
t
4
33
t
2
37
t
4
0.8
4t
8t
5 t+1.6
5t
10 t
6 t+1.6
表-2 に掲げ
る P-11A,
P-11B
又は P-25
表-2 に掲げ
る P-23
表-2 に掲げ
る P-51
表-2 に掲げ
る P-52
1.形状および寸法は、 (注)
1.寸法の単位は,mm とする。
JIS Z3122 の「4.
2.t は,試験片の厚さとする。
試験片」のうちの
「縦表曲げ試験片」
および「縦裏表曲げ
試験片」によるこ
と。ただし、試験片
の厚さは、溶接部の
厚さとし、10 ㎜を
超える場合は、10
㎜(母材の区分が表
溶接規格 2012 年版/2013 年追補
WP-302-1 に掲げる
P-23 にあっては,
3.2 mm を超える場
合は,3.2 mm)とす
ること。
2.溶接部の表面は,
滑らかで,かつ,
試験片の長手方向
以外に刃物跡がな
いこと。
溶接規格 2007 年版
場合にあって
は,それぞれの
試験片の割れ
及びブローホ
ールの個数の
合計)が 10 個
を超えないこ
と。
-23 に掲げる P-
23 にあっては、3.2
㎜を超える場合は、
3.2 ㎜)とすること
2.溶接部の表面は、
滑らかで、かつ、
試験片の長手方向
以外に刃物跡がな
いこと
別表 5-2
添付資料-1
日本機械学会「溶接規格 2012 年版/2013 年追補」の変更点一覧
変更点の分類:
①
記載の適正化のための変更(用語の統一、表現の明確化、題目の修正、条項番号の変更、単位換算の見直し、記号の変更)
②
JIS の引用年版等の変更(JIS の年版改正の反映、新たな JIS の反映)
③
国内外の知見の反映等(国内外における試験研究成果の反映等)
No.
規定番号
変更内容
分類
第 1 部 溶接規格
1
全般
・図表番号を規定条項番号と対応するように改訂
①
添付資料-1-1
表-1 → 表 N-0030-1
表-2 → 表 N-X050-1
表-3 → 表 N-X050-2
表-4 → 表 N-X090-1
表-5 → 表 N-X090-2
表-6 → 表 N-X090-3
表-7 → 表 N-X100-1
表-8 → 表 N-X100-2
表-9 → 表 N-X100-3
表-10 → 表 N-X100-4
表-11 → 表 N-X110-1
表-12 → 表 N-X110-2
表-13 → 表 N-X110-3
表-14 → 表 N-X120-1
表-15 → 表 N-X130-1
表-16 → 表 N-G01
表-17 → 表 N-G02
2
N-0020 定義
・e 項 クラス 4 配管の定義を適正化
「・・・放射線管理設備に属するダクト(クラス 2 配管に属する部分を除く)をいう。」
→ 「・・・放射線管理設備に属するダクトであって、内包する流体の放射性物質の濃度が
37mBq/cm3 以上のもの(クラス 2 配管に属する部分を除く)をいう。」
③
3
N-0020 定義
・継手区分 A,B,C,D の定義について表現の見直し
①
(6) 「継手区分 A」とは,発電用原子力機器(補助ボイラーおよびその附属設備を除く。以
下この号において同じ。)の容器の胴,管または管台の長手継手,球形容器,鏡板また
は平板の継手および半球形鏡板と容器の胴,管または管台との周継手をいう。
(7) 「継手区分 B」とは,発電用原子力機器の容器の胴,管または管台の周継手および半球
形鏡板以外の鏡板と容器の胴,管または管台との周継手をいう。
(8) 「継手区分 C」とは,発電用原子力機器のフランジ,平板または管板と容器の胴,管ま
No.
規定番号
変更内容
たは管台との継手をいう。
(9) 「継手区分 D」とは,発電用原子力機器の管台と容器の胴,管,管台,鏡板または平板
との継手をいう。
→
(6) 「継手区分 A」とは,発電用原子力機器(補助ボイラー及びその附属設備を除く。以
下この号において同じ)に関する次の継手をいう。
1)容器の胴の長手継手
2)管又は管台の長手継手
3)球形容器の継手
4)鏡板又は平板の継手
添付資料-1-2
5)容器の胴に全半球形鏡板を接続する周継手
6)管又は管台に全半球形鏡板を接続する周継手
(7) 「継手区分 B」とは,発電用原子力機器に関する次の継手をいう。
1)容器の胴の周継手
2)管又は管台の周継手
3)容器の胴に全半球形鏡板以外の鏡板を接続する周継手
4)管又は管台に全半球形鏡板以外の鏡板を接続する周継手
(8) 「継手区分 C」とは,発電用原子力機器に関する次の継手をいう。
1)容器の胴にフランジを接続する継手
2)容器の胴に平板又は管板を接続する継手
3)管又は管台にフランジを接続する継手
4)管又は管台に平板又は管板を接続する継手
5)鏡板にフランジを接続する継手
(9) 「継手区分 D」とは,発電用原子力機器に関する次の継手をいう。
1)容器の胴に管台を取付ける継手
分類
No.
規定番号
変更内容
分類
2)管又は管台に管台を取付ける継手
3)鏡板又は平板に管台を取付ける継手
4
N-1010 溶接部の設計
・表現の見直し
①
クラス 1 容器の継手の溶接部は、・・・設計・建設規格に規定・・・
→
5
N-1020 溶接の制限
溶接部の設計は、・・・設計・建設規格 PVB-4200「溶接部の設計」に規定・・・
・表現の見直し
①
クラス 1 容器の溶接において炭素含有量が・・・ → 炭素含有量が・・・
6
N-1030 開先面
・表現の見直し
①
(1)項:クラス 1 容器の溶接部の開先面・・・→溶接部の開先面・・・
添付資料-1-3
(2)項:クラス 1 容器の溶接部の裏はつり・・・→溶接部の裏はつり・・・
(3)項:クラス 1 容器に係る継手区分 A から・・・→継手区分 A から・・・
7
N-1040
溶接部の強度
等
・オーステナイト系ステンレス鋼の溶接材料について、デルタフェライトを規定
③
(3) 第 2 部 溶接施工法認証標準 表 WP-304-1 に掲げる溶接金属の区分が A-7になるオ
ーステナイト系ステンレス鋼の溶接を行う場合は、溶着金属にデルタフェライトが含ま
れる溶接材料を使用する。
8
N-1040
溶接部の強度
等
9
N-1050 クラス 1 容器の
溶接部
・表現の見直し
①
(1)項及び(2)項:クラス 1 容器の溶接部は・・・ → 溶接部は・・・
・溶接後熱処理を行う溶接部の非破壊検査実施時期を明確化するため、(2)項を追加し、以下繰
り下げ
(2) 溶接後熱処理を行う溶接部は,溶接後熱処理後に非破壊試験を実施しなければならな
い。ただし,母材の区分が表 N-G01 に掲げる P-1 又は P-3 の溶接部は,温度範囲が最
終の溶接後熱処理の最低保持温度を下回らない中間溶接後熱処理を実施する場合には,
中間溶接後熱処理後に非破壊試験を実施することができる。また,P-1 又は P-3 の継手
③
No.
規定番号
変更内容
分類
区分 A,B,C 又は D であって,溶接後にクラッド溶接が実施されるもののうち溶接後熱
処理後に磁粉探傷試験(磁粉探傷試験が不適当な場合,浸透探傷試験)を実施すること
が困難な溶接部の磁粉探傷試験(磁粉探傷試験が不適当な場合,浸透探傷試験)もしく
は P-1 又は P-3 のクラッド溶接部の浸透探傷試験は,溶接後熱処理前に実施することが
できる。
10
N-1050
溶接部の非破
壊試験及び機械試験
・題目の変更
クラス 1 容器の溶接部 →
①
溶接部の非破壊試験及び機械試験
・表現の見直し
(1)項:クラス 1 容器の溶接部は・・・ → 溶接部は・・・
添付資料-1-4
(2)項:クラス 1 容器の溶接部で溶接後熱処理を行なう・・・ → 溶接後熱処理を行なう・・・
(3)項:クラス 1 容器の突合せ溶接による溶接部は・・・ → 突合せ溶接による溶接部は・・・
11
N-1060
突合せ溶接に
よる継手面の食違い
・表現の見直し
①
クラス 1 容器の突合せ溶接による継手面の食違いは・・・
→
突合せ溶接による継手面の食違いは・・・
・表に題目を追加
表 N-1060-1 継手面の食違いの許容値
12
N-1070
厚さの異なる
母材の突合せ溶接
・表現の見直し
①
クラス 1 容器に係る厚さの異なる母材の突合せ溶接・・・
→
厚さの異なる母材の突合せ溶接・・・
・図に題目を追加
図 N-1070-1 厚さの異なる母材の突合せ溶接
13
N-1080 継手の仕上げ
・表現の見直し
クラス 1 容器の溶接部であって非破壊試験を行なう・・・ →
・表に題目を追加
①
非破壊試験を行なう・・・
No.
規定番号
変更内容
分類
表 N-1080-1 余盛高さの許容値
14
N-1090 溶接後熱処理
・表現の見直し
①
クラス 1 容器の溶接部は・・・ → 溶接部は・・・
・「表 N-X090-3 溶接後熱処理を要しないもの」の見直しによる表現の見直し
ただし,表- 6 の母材の区分および溶接部の区分の項に掲げる区分に応じそれぞれ同表の溶
接部の厚さ,母材の炭素含有量および予熱温度の項に掲げる溶接部の厚さ,母材の炭素含有
量および予熱温度の・・・・
→
ただし,表 N-X090-3 の「母材の区分」,「機器の区分」及び「溶接部の区分」の項に
掲げる区分に応じ,それぞれ同表の「母材の厚さ」,「溶接部の厚さ」,「母材の炭素・
添付資料-1-5
クロム含有量」及び「予熱温度」の・・・・
15
N-1110 クラス 1 容器の
機械試験
16
N-1120 再試験
・誤記訂正
①
(3)項:・・・掲げる基準に適合するときおよび・・・ → ・・・掲げる基準及び・・・
・再試験の解説を規定化し、表現を見直し
表-14 の試験の種類の項に掲げる試験に不適合となった場合において、それぞれ同表の再
試験が行えるときの項に該当する場合にあっては、当該不適合となった試験に用いられた試
験片(表-12 において分割する場合にあっては、分割された試験片)の試験板またはこれ
と同時に作成した試験板からとった同表の再試験片の数の項に掲げる数の再試験片が、当該
不適合となった試験を行った場合において適合する場合は、これを適合とみなす。
→
N-1050(3)の機械試験を行ったとき、N-1110(3)の判定基準に適合しない場合であって、
表 N-X120-1 の再試験が行える場合に該当するときは、判定基準に適合しない機械試験
について次の(1)及び(2)に従い再試験を行うことができる。
(1) 機械試験の再試験に用いる試験片は、不合格となった試験の試験片を採取した試験
板又はこれと同時に作製した試験板より採取するものとし、その形状及び寸法はN
-1110(2)の規定によるものとする。
①
No.
規定番号
変更内容
分類
(2) 機械試験の再試験の試験片について、表 N-X120-1 の「再試験片の数」の再試験を
行う。
(3) (1)及び(2)の結果、N-1110(3)の判定基準に適合する場合は、これを合格とする。
17
N-1130 耐圧試験
・規定を追加(設計・建設規格との整合化)
③
(3) 最高許容耐圧試験圧力
耐圧試験圧力の上限は、表 N-X130-1 に規定される耐圧試験圧力の 106%未満に抑える
こと。ただし、これを超える場合又は複数の圧力境界をもつ機器に対して耐圧試験を行
う場合は、設計・建設規格 PHT-2130 を満足すること。
(4) 試験圧力の保持時間
添付資料-1-6
試験圧力の保持時間は、10 分間とする。
(5) 耐圧保持後の検査(漏えいの確認を含む)
表 N-X130-1 で定めた試験圧力を(4)で定めた保持時間後、耐圧部の溶接部は、表
N-X130-1 に示す「耐圧保持後の検査における圧力」で漏えいの有無の確認をしなけれ
ばならない。なお、水圧により原子炉圧力容器の耐圧試験を行う場合、又は水圧により
原子炉圧力容器以外の機器の耐圧試験を原子炉圧力容器と一体で行う必要がある場合、
最初の燃料を装入した後は、耐圧保持後の検査における圧力を通常運転時における圧力
以上の圧力とする。
18
N-1130 耐圧試験
・耐圧代替非破壊試験の規定を具体化
(2) (1)の規定にかかわらず、・・・漏洩がないものであって、放射線透過試験,超音波探
傷試験,磁粉探傷試験又は浸透探傷試験のうちいずれか適当な試験を行い,これに適合
するもので足りる。
→
(2) (1)の規定にかかわらず、・・・漏えいがないものであって、表 N-X130-2 に示す
耐圧代替非破壊試験のうちのいずれかの非破壊試験を行い,これに適合すること。
耐圧代替非破壊試験は,表 N-X050-1「溶接部の非破壊試験」で要求される規定試
③
No.
規定番号
変更内容
分類
験以外の放射線透過試験,超音波探傷試験,プログレス磁粉探傷試験又はプログレ
ス浸透探傷試験のうちのいずれか適当な試験とする。
1) プログレス磁粉探傷試験は,溶接深さの 1/2(溶接深さの 1/2 が 13mm を超える
場合は 13mm ごと)及び最終層表面の磁粉探傷試験である。
2) プログレス浸透探傷試験は,溶接深さの 1/2(溶接深さの 1/2 が 13mm を超える
場合は 13mm ごと)及び最終層表面の浸透探傷試験である。
19
N-2010 溶接部の設計
・表現の見直し
①
クラス MC 容器の継手の溶接部は、・・・設計・建設規格に規定・・・
→
溶接部の設計は、・・・設計・建設規格 PVE-4200「溶接部の設計」に規定・・・
添付資料-1-7
20
N-2020 溶接の制限
・準用を止め、同内容を N-2020 溶接の制限の規定として追加
①
21
N-2030 開先面
・準用を止め、同内容を N-2030 開先面の規定として追加
①
22
N-2040
溶接部の強度
・準用を止め、同内容を N-2040 溶接部の強度等の規定として追加
①
溶接部の強度
・オーステナイト系ステンレス鋼の溶接材料について、デルタフェライトを規定(No.7 参照
③
等
23
N-2040
等
24
N-2050
N-1040)
溶接部の非破
壊試験及び機械試験
・溶接後熱処理を行う溶接部の非破壊検査実施時期を明確化するため、(2)項を追加し、以下繰
③
り下げ
(2) 溶接後熱処理を行う溶接部は、溶接後熱処理後に非破壊試験を実施しなければならな
い。ただし、母材の区分が表-16 に掲げる P-1 又は P-3 の溶接部は温度範囲が最終の溶
接後熱処理の最低保持温度を下回らない中間溶接後熱処理を実施する場合には、中間溶
接後熱処理後に非破壊試験を実施することができる。また、母材の区分が表-16 に掲
げる P-1 の溶接部は、溶接後熱処理前に非破壊試験を実施することができる。
25
N-2050
溶接部の非破
・題目の変更
①
No.
規定番号
壊試験及び機械試験
変更内容
クラス MC 容器の溶接部
→
分類
溶接部の非破壊試験及び機械試験
・表現の見直し
(1)項:クラス MC 容器の溶接部は・・・ → 溶接部は・・・
(3)項:クラス MC 容器の突合せ溶接による溶接部は・・・
→
突合せ溶接による溶接部
は・・・
26
N-2060
突合せ溶接に
・準用を止め、同内容を N-2060 突合せ溶接による継手面の食違いの規定として追加
①
・準用を止め、同内容を N-2070 厚さの異なる母材の突合せ溶接の規定として追加
①
よる継手面の食違い
27
N-2070
厚さの異なる
母材の突合せ溶接
添付資料-1-8
28
N-2080 継手の仕上げ
・準用を止め、同内容を N-2080 継手の仕上げの規定として追加
①
29
N-2090 溶接後熱処理
・表現の見直し
①
クラス MC 容器の溶接部は・・・→ 溶接部は・・・
・「表 N-X090-3 溶接後熱処理を要しないもの」の見直しによる表現の見直し(No.14 参照
N-1090)
30
N-2100 非破壊試験
・準用を止め、同内容を N-2100 非破壊試験の規定として追加
①
31
N-2110 機械試験
・準用を止め、同内容を N-2110 機械試験の規定として追加
①
32
N-2120 再試験
・準用を止め、同内容を N-2120 再試験の規定として追加
①
33
N-2130 耐圧試験
・準用を止め、同内容を N-2130 耐圧試験の規定として追加
①
34
N-2130 耐圧試験
・規定を追加(設計・建設規格との整合化)
③
(3) 最高許容耐圧試験圧力
耐圧試験圧力の上限は、表 N-X130-1 に規定される耐圧試験圧力の 106%未満に抑える
こと。また、複数の圧力境界をもつ機器に対して耐圧試験を行う場合は、設計・建設規
格 PHT-2530 を満足すること。
No.
規定番号
変更内容
分類
(4) 貫通部の耐圧試験圧力
クラスMC容器の耐圧試験の後に設置された貫通部とそのクラスMC容器との溶接部
に対する耐圧試験の圧力は、クラスMC容器の試験圧力以下としても良い。ただし、ク
ラスMC容器の最高使用圧力以上とすること。
(5) 試験圧力の保持時間
試験圧力の保持時間は、10 分間とする。
(6) 耐圧保持後の検査(漏えいの確認を含む)
表 N-X130-1 で定めた耐圧試験圧力を(5)で定めた保持時間後、耐圧部の溶接部は、表
N-X130-1 に示す「耐圧保持後の検査における圧力」で漏えいの有無の確認をしなけれ
添付資料-1-9
ばならない。
・耐圧代替非破壊試験の規定を具体化(No.18 参照 N-1130)
35
N-2140 準用
・削除
①
36
N-3010 溶接部の設計
・表現の見直し
①
クラス 2 容器の継手の溶接部は、・・・設計・建設規格 PVC-4200 に規定・・・
→溶接部の設計は、・・・設計・建設規格 PVC-4200「溶接部の設計」に規定・・・
37
N-3020 溶接の制限
・準用を止め、同内容を N-3020 溶接の制限の規定として追加
①
38
N-3030 開先面
・表現の見直し
①
(1)項:クラス 2 容器の溶接部の開先面・・・・→溶接部の開先面・・・
(2)項:クラス 2 容器の溶接部の裏はつり・・・→溶接部の裏はつり・・・
(3)項:クラス 2 容器のうち原子炉格納容器・・・→原子炉格納容器・・・
39
N-3040
溶接部の強度
・準用を止め、同内容を N-3040 溶接部の強度等の規定として追加
①
溶接部の強度
・オーステナイト系ステンレス鋼の溶接材料について、デルタフェライトを規定(No.7 参照
③
等
40
N-3040
No.
規定番号
等
41
N-3050
N-3050
分類
・溶接後熱処理を行う溶接部の非破壊検査実施時期を明確化するため、(2)項を追加し、以下繰
③
N-1040)
溶接部の非破
接試験及び機械試験
42
変更内容
溶接部の非破
接試験及び機械試験
り下げ(No.24 参照 N-2050)
・題目の変更
①
クラス 2 容器の溶接部→溶接部の非破壊試験及び機械試験
・表現の見直し
(1)項:クラス 2 容器の溶接部は・・・ → 溶接部は・・・
(3)項:クラス 2 容器の突合せ溶接による溶接部は・・・
→
突合せ溶接による溶接部
は・・・
添付資料-1-10
43
N-3060
突合せ溶接に
・準用を止め、同内容を N-3060 突合せ溶接による継手面の食違いの規定として追加
①
・準用を止め、同内容を N-3070 厚さの異なる母材の突合せ溶接の規定として追加
①
よる継手面の食違い
44
N-3070
厚さの異なる
母材の突合せ溶接
45
N-3080 継手の仕上げ
・準用を止め、同内容を N-3080 継手の仕上げの規定として追加
①
46
N-3090 溶接後熱処理
・準用を止め、同内容を N-3090 溶接後熱処理の規定として追加
①
・「表 N-X090-3 溶接後熱処理を要しないもの」の見直しによる表現の見直し(No.14 参照
N-1090)
47
N-3100 非破壊試験
・準用を止め、同内容を N-3100 非破壊試験の規定として追加
①
48
N-3110 機械試験
・準用を止め、同内容を N-3110 機械試験の規定として追加
①
49
N-3120 再試験
・準用を止め、同内容を N-3120 再試験の規定として追加
①
50
N-3130 耐圧試験
・準用を止め、同内容を N-3130 耐圧試験の規定として追加
①
51
N-3130 耐圧試験
・規定を追加(設計・建設規格との整合化)(No.17 参照 N-1130)
③
・耐圧代替非破壊試験の規定を具体化(No.18 参照 N-1130)
No.
規定番号
変更内容
分類
52
N-3140 準用
・削除
①
53
N-4010 溶接部の設計
・表現の見直し
①
クラス 3 容器の継手の溶接部の、・・・設計・建設規格に規定・ ・・
→
溶接部の設計は、・・・設計・建設規格 PVD-4100「溶接部の設計」に規定 ・・・
54
N-4020 溶接の制限
・準用を止め、同内容 N-4020 溶接の制限の規定として追加
①
55
N-4030 開先面
・準用を止め、N-4030 開先面の規定として追加。
①
56
N-4030 開先面
・非破壊試験に係る規定(準用)を削除。
③
(3) クラス 3 容器及びクラス 3 相当容器のうち、原子炉格納容器の貫通部から最も近い隔離
弁までにあるものの溶接に係る継手区分 A から継手区分Dまでの溶接部、肉盛溶接部ま
添付資料-1-11
たはクラッド溶接による溶接部の開先面は、磁粉探傷試験または浸透探傷試験を行い、
これに適合するものでなければならない。ただし、圧延または鍛造によって作られた母
材であって、厚さが 50mm 以下のものは、この限りではない。
57
N-4040
溶接部の強度
・準用を止め、同内容を N-4040 溶接部の強度等の規定として追加
①
溶接部の強度
・オーステナイト系ステンレス鋼の溶接材料について、デルタフェライトを規定(No.7 参照
③
等
58
N-4040
等
59
N-4050
N-1040)
溶接部の非破
壊試験及び機械試験
60
N-4050
溶接部の非破
壊試験及び機械試験
・溶接後熱処理を行う溶接部の非破壊検査実施時期を明確化するため、(2)項を追加し、以下繰
③
り下げ(No.24 参照 N-2050)
・題目の変更
クラス 3 容器およびクラス 3 相当容器の溶接部
→
溶接部の非破壊試験および機械試験表現の見直し
・表現の見直し
(1)項:クラス 3 容器及びクラス 3 相当容器の溶接部は・・・ → 溶接部は・・・
①
No.
規定番号
変更内容
分類
(3)項:クラス 3 容器およびクラス 3 相当容器の突合せ溶接による溶接部は・・・
→
61
N-4060
突合せ溶接に
突合せ溶接による溶接部は・・・
・準用を止め、同内容を N-4060 突合せ溶接による継手面の食違いの規定として追加
①
・準用を止め、同内容を N-4070 厚さの異なる母材の突合せ溶接の規定として追加
①
よる継手面の食違い
62
N-4070
厚さの異なる
母材の突合せ溶接
63
N-4080 継手の仕上げ
・準用を止め、同内容を N-4080 継手の仕上げの規定として追加
①
64
N-4090 溶接後熱処理
・準用を止め、同内容を N-4090 溶接後熱処理の規定として追加
①
・「表 N-X090-3 溶接後熱処理を要しないもの」の見直しによる表現の見直し(No.14 参照
添付資料-1-12
N-1090)
65
N-4100 非破壊試験
・準用を止め、同内容を N-4100 非破壊試験の規定として追加
①
66
N-4110 機械試験
・準用を止め、同内容を N-4110 機械試験の規定として追加
①
67
N-4120 再試験
・準用を止め、同内容を N-4120 再試験の規定として追加
①
68
N-4130 耐圧試験
・準用を止め、同内容を N-4130 耐圧試験の規定として追加
①
69
N-4130 耐圧試験
・規定を追加(設計・建設規格との整合化)(No.17 参照 N-1130)
③
・耐圧代替非破壊試験の規定を具体化(No.18 参照 N-1130)
70
N-4140 準用
・削除
①
71
N-5010 溶接部の設計
・表現の見直し
①
クラス 1 配管の継手の溶接部は、・・・設計・建設規格に規定・・・
→
溶接部の設計は・・・設計・建設規格 PPB-4000「溶接部の設計」に規定 ・・・
72
N-5020 溶接の制限
・準用を止め、同内容を N-5020 溶接の制限の規定として追加
①
73
N-5030 開先面
・準用を止め、同内容を N-5030 開先面の規定として追加
①
74
N-5040
・準用を止め、同内容を N-5040 溶接部の強度等の規定として追加
①
溶接部の強度
No.
規定番号
変更内容
分類
・オーステナイト系ステンレス鋼の溶接材料について、デルタフェライトを規定(No.7 参照
③
等
75
N-5040
溶接部の強度
等
76
N-5050
N-1040)
溶接部の非破
壊試験及び機械試験
77
N-5050
溶接部の非破
壊試験及び機械試験
・溶接後熱処理を行う溶接部の非破壊検査実施時期を明確化するため、(2)項を追加し、以下繰
③
り下げ(No.24 参照 N-2050)
・題目の変更
①
クラス 1 配管の溶接部 → 溶接部の非破壊試験及び機械試験
・表現の見直し
(1)項:クラス 1 配管の溶接部は・・・ → 溶接部は・・・
添付資料-1-13
(3)項:クラス 1 配管の突合せ溶接による溶接部は・・・ → 突合せ溶接による溶接部は・・・
78
N-5060
突合せ溶接に
・準用を止め、同内容を N-5060 突合せ溶接による継手面の食違いの規定として追加
①
・準用を止め、同内容を N-5070 厚さの異なる母材の突合せ溶接の規定として追加
①
よる継手面の食違い
79
N-5070
厚さの異なる
母材の突合せ溶接
80
N-5080 継手の仕上げ
・準用を止め、同内容を N-5080 継手の仕上げの規定として追加
①
81
N-5090 溶接後熱処理
・準用を止め、同内容を N-5090 溶接後熱処理の規定として追加
①
・「表 N-X090-3 溶接後熱処理を要しないもの」の見直しによる表現の見直し(No.14 参照
N-1090)
82
N-5100 非破壊試験
・準用を止め、同内容を N-5100 非破壊試験の規定として追加
①
83
N-5110 機械試験
・準用を止め、同内容を N-5110 機械試験の規定として追加
①
84
N-5120 再試験
・準用を止め、同内容を N-5120 再試験の規定として追加
①
85
N-5130 耐圧試験
・準用を止め、同内容を N-5130 耐圧試験の規定として追加
①
86
N-5130 耐圧試験
・規定を追加(設計・建設規格との整合化)(No.17 参照 N-1130)
③
No.
規定番号
変更内容
分類
・耐圧代替非破壊試験の規定を具体化(No.18 参照 N-1130)
87
N-5140 準用
・削除
①
88
N-6010 溶接部の設計
・表現の見直し
①
クラス 2 配管の継手の溶接部は、・・・設計・建設規格に規定・・・
→
溶接部の設計は・・設計・建設規格 PPC-4000「溶接部の設計」に規定・・・
89
N-6020 溶接の制限
・準用を止め、同内容を N-6020 溶接の制限の規定として追加
①
90
N-6030 開先面
・準用を止め、N-6030 開先面の規定として追加
①
91
N-6030 開先面
・表現の見直し
①
(3)項 クラス 2 配管のうち、原子炉格納容器の・・・→原子炉格納容器の・・・
添付資料-1-14
92
N-6040
溶接部の強度
・準用を止め、同内容を N-6040 溶接部の強度等の規定として追加
①
溶接部の強度
・オーステナイト系ステンレス鋼の溶接材料について、デルタフェライトを規定(No.7 参照
③
等
93
N-6040
等
94
N-6050
N-1040)
溶接部の非破
壊試験及び機械試験
95
N-6050
溶接部の非破
壊試験及び機械試験
・溶接後熱処理を行う溶接部の非破壊検査実施時期を明確化するため、(2)項を追加し、以下繰
③
り下げ(No.24 参照 N-2050)
・題目の変更
①
クラス 2 配管の溶接部 → 溶接部の非破壊試験及び機械試験
・表現の見直し
(1)項:クラス 2 配管の溶接部は・・・ → 溶接部は・・・
(3)項:クラス 2 配管の突合せ溶接による溶接部は・・・ → 突合せ溶接による溶接部は・・・
96
N-6060
突合 せ溶接 に
・準用を止め、同内容を N-6060 突合せ溶接による継手面の食違いの規定として追加
①
・準用を止め、同内容を N-6070 厚さの異なる母材の突合せ溶接の規定として追加
①
よる継手面の食違い
97
N-6070
厚さの異なる
No.
規定番号
変更内容
分類
母材の突合せ溶接
98
N-6080 継手の仕上げ
・準用を止め、同内容を N-6080 継手の仕上げの規定として追加
①
99
N-6090 溶接後熱処理
・準用を止め、同内容を N-6090 溶接後熱処理の規定として追加
①
・「表 N-X090-3 溶接後熱処理を要しないもの」の見直しによる表現の見直し(No.14 参照
N-1090)
添付資料-1-15
100
N-6100 非破壊試験
・準用を止め、同内容を N-6100 非破壊試験の規定として追加
①
101
N-6110 機械試験
・準用を止め、同内容を N-6110 機械試験の規定として追加
①
102
N-6120 再試験
・準用を止め、間内容を N-6120 再試験の規定として追加
①
103
N-6130 耐圧試験
・準用を止め、同内容を N-6130 耐圧試験の規定として追加
①
104
N-6130 耐圧試験
・規定を追加(設計・建設規格との整合化)(No.17 参照 N-1130)
③
・耐圧代替非破壊試験の規定を具体化(No.18 参照 N-1130)
105
N-6140 準用
・削除
①
106
N-7010 溶接部の設計
・表現の見直し
①
クラス 3 配管の継手の溶接部は、・・・設計・建設規格に規定・・・
→ 溶接部の設計は・・・設計・建設規格 PPD-4000「溶接部の設計」に規定・・・
107
N-7020 溶接の制限
・準用を止め、同内容を N-7020 溶接の制限の規定として追加
①
108
N-7030 開先面
・準用を止め、N-7030 開先面の規定として追加
①
109
N-7030 開先面
・非破壊試験に係る規定(準用)を削除(No.57 参照 N-4030)
③
110
N-7040
・準用を止め、同内容を N-7040 溶接部の強度等の規定として追加
①
溶接部の強度
等
111
N-7040
溶 接 部 の 強 度 ・オーステナイト系ステンレス鋼の溶接材料について、デルタフェライトを規定
(No.7 参照 N-1040)
③
溶接部の非破
③
等
112
N-7050
・溶接後熱処理を行う溶接部の非破壊検査実施時期を明確化するため、(2)項を追加し、以下繰
No.
規定番号
壊試験及び機械試験
112
N-7050
溶接部の非破
壊試験及び機械試験
変更内容
分類
り下げ(No.24 参照 N-2050)
・題目の変更
①
クラス 3 配管及びクラス 3 相当管の溶接部
→
溶接部の非破域試験及び機械試験表現の見直し
・表現の見直し
(1)項:クラス 3 配管およびクラス 3 相当管の溶接部は・・・ → 溶接部は・・・
(3)項:クラス 3 配管およびクラス 3 相当管の突合せ溶接による溶接部は・・・
→
114
N-7060
突合せ溶接に
突合せ溶接による溶接部は・・・
・準用を止め、同内容を N-7060 突合せ溶接による継手面の食違いの規定として追加
①
添付資料-1-16
よる継手面の食違い
115
N-7070
厚 さ の 異 な る ・準用を止め、同内容を N-7070 厚さの異なる母材の突合せ溶接の規定として追加
①
母材の突合せ溶接
116
N-7080 継手の仕上げ
・準用を止め、同内容を N-7080 継手の仕上げの規定として追加
①
117
N-7090 溶接後熱処理
・準用を止め、同内容を N-7090 溶接後熱処理の規定として追加
①
・「表 N-X090-3 溶接後熱処理を要しないもの」の見直しによる表現の見直し(No.14 参照
N-1090)
118
N-7100 非破壊試験
・準用を止め、同内容を N-7100 非破壊試験の規定として追加
①
119
N-7110 機械試験
・準用を止め、同内容を N-7110 機械試験の規定として追加
①
120
N-7120 再試験
・準用を止め、同内容を N-7120 再試験の規定として追加
①
121
N-7130 耐圧試験
・準用を止め、同内容を N-7130 耐圧試験の規定として追加
①
122
N-7130 耐圧試験
・規定を追加(設計・建設規格との整合化)(No.17 参照 N-1130)
③
・耐圧代替非破壊試験の規定を具体化(No.18 参照 N-1130)
123
N-7140 準用
・削除
①
No.
124
規定番号
N-8010 溶接部の設計
変更内容
・表現の見直し
分類
①
クラス 4 配管の継手の溶接部は、・・・設計・建設規格に規定・・・
→ 溶接部の設計は・・・設計・建設規格 PPH-4000「溶接部の設計」に規定・・・
125
N-8020 溶接の制限
・準用を止め、同内容を N-8020 溶接の制限の規定として追加
①
126
N-8030 開先面
・準用を止め、同内容を N-8030 開先面の規定として追加
①
127
N-8030 開先面
・非破壊試験に係る規定(準用)を削除(No.57 参照 N-4030)
③
128
N-8040
溶接部の強度
・準用を止め、同内容を N-8040 溶接部の強度等の規定として追加
①
溶接部の強度
・オーステナイト系ステンレス鋼の溶接材料について、デルタフェライトを規定(No.7 参照
③
等
129
N-8040
添付資料-1-17
等
130
N-8050
N-1040)
溶接部の非破
壊試験
・題目の変更
①
クラス 4 配管の溶接部→溶接部の非破壊試験
・表現の見直し
クラス 4 配管の溶接部は・・・ → 溶接部は・・・
131
N-8100 非破壊試験
・準用を止め、同内容を N-8100 非破壊試験の規定として追加
①
132
N-8130 耐圧試験
・準用を止め、同内容を N-8130 耐圧試験の規定として追加
①
133
N-8130 耐圧試験
・規定を追加(設計・建設規格との整合化)(No.17 参照 N-1130)
③
・耐圧代替非破壊試験の規定を具体化(No.18 参照 N-1130)
134
N-8140 準用
135
表 N-X050-1
非破壊試験
溶接部の
・削除
①
・クラス 1 容器の溶接部の区分 3.の図-2 及び図-6 の誤記訂正
①
No.
規定番号
変更内容
図2
136
表 N-X050-2
溶接部の
機械試験板
分類
図6
・誤記訂正
①
(注)4.(2)
R0 は、曲げ加工後の母材の厚さの中心における曲率半径 → R0 は、曲げ加工前の母材の厚
さの中心における曲率半径
137
表 N-X090-1 溶接後熱
処理における温度範囲
及び溶接部の厚さに応
じた保持時間
・(注)の表現を変更
③
1. 完全溶け込み溶接の場合にあっては、溶接部の厚さまたは母材(耐圧部に限る)の厚さ
(厚さが異なる場合は、薄い方の厚さ)のうち、いずれか薄い方の厚さ
→
1. 溶接部の厚さ t は、次に掲げる寸法(単位:mm)とする。
添付資料-1-18
(1) 完全溶込み溶接の場合にあっては、以下の厚さ
1) 突合せ溶接の場合にあっては、溶接される部分の厚さ(厚さが異なる場合は、薄
い方の厚さ)
2) 突合せ溶接以外の場合にあっては、完全溶込み溶接となる部分の厚さ
・(注)1.項に(5)を追加
(5) 上記(1)から(3)を組合せた場合にあっては、最も大きくなる部分の厚さ
138
139
140
表 N-X090-1 溶接後熱 ・表 N-X090-1 の「母材の区分」の P-No の説明文を省略し、
(注)に「2. 母材の区分は表 N-G01
処理における温度範囲
の区分とする。」を追加
及び溶接部の厚さに応
じた保持時間
表 N-X090-1 溶接後熱 ・(注)に「3. 最小保持時間は、1 回で溶接後熱処理を行う時間又は複数回で溶接後熱処理を
処理における温度範囲
行う合計時間のいずれでも良い。」の規定を追加
及び溶接部の厚さに応
じた保持時間
①
表 N-X090-2
①
溶接後
熱処理の方法
141
表 N-X090-2
・1 項及び 2 項の表現の見直し
2 分して
溶接後熱
→
③
2 回以上に分けて
・「熱処理の方法」 3.項の溶接後熱処理の昇降温時における温度管理の下限温度を変更
③
No.
規定番号
処理の方法
変更内容
300℃以下 →
分類
425℃未満
・「熱処理の方法」 5.項の局部溶接後熱処理の加熱範囲規定を改訂
5. 次の(1)および(2)の掲げる範囲
(1) 容器(管寄せを除く)については、溶接部の最大幅の両側にそれぞれ母材の厚さの 3
倍以上の幅
(2) 管寄せ又は管については、溶接部の最大幅の両側にそれそれ開先幅の 3 倍以上で、余
盛り幅の 2 倍以上の幅
→
5. 局所加熱により行う場合は、均一温度領域が溶接金属の最大幅の両側にそれぞれ母
材の厚さ又は 50mm のいずれか小さい値以上の幅
添付資料-1-19
・「加熱及び冷却の方法」2.項の母材の区分が P-7 材(フェライト系ステンレス鋼)の溶接後
熱処理を行う場合の冷却速度の規定を明確化
2. 温度 650℃において,母材の区分が表 N-G01 に掲げる P-7 を冷却する場合の速さは,1.
の規定にかかわらず,1 時間につき温度差が 55℃以下であること。
→ 2. 母材の区分が表 N-G01 に掲げる P-7 については,1.の規定にかかわらず,650℃
より高い温度範囲における冷却速度は,1 時間につき温度差が 55℃以下とし,650℃
以下の温度範囲においては脆化を防ぐために十分に速い速度で冷却すること。
142
表 N-X090-3 溶接後熱
・機器の区分及び母材の厚さの区分欄を追加
処理を要しないもの
・母材の区分 P-1 にクラッド溶接の区分を追加
・「母材の炭素含有量」を「母材の炭素・クロム含有量」に変更
・母材の区分 P-3,P-4,P-5 の管の継手区分 B,C のソケット溶接部に母材の外径制限値 OD≦
61 を追加
・母材の区分 P-9A,9B の規定を追加
・母材の区分 P-4 の予熱温度を 100℃以上から 120℃以上に改定
・母材の区分 P-5 の重要なものを取り付ける溶接部のクロム量制限を追加
③
No.
規定番号
変更内容
分類
・「突合せ溶接による溶接部の場合」の材厚の測定方法の規定に材厚の考え方の注記を追加し
③
・(注)1.~7. を追加
<別表1参照>
143
表 N-X100-1
過試験
放射線透
た。
添付資料-1-20
・「突合せ溶接による溶接部の場合」 2. 「ただし,母材の区分が表 N-G01 に掲げる P-51 又は
P-52 にあっては,JIS Z 3107(1993)「チタン溶接部の放射線透過試験方法」の「5.2 母材の
厚さ及び材厚」によることができる。」を削除。
・「突合せ溶接による溶接部の場合」の記載を追加
備考:母材の厚さは呼び厚さとする。突合せ継手において母材の厚さが異なる場合は、薄
い方の厚さ T1 を T とする。
→(注)
1. Tは,母材の厚さを示し,呼び厚さとする。母材の厚さが異なる突合せ溶接継手
の場合は,薄い方の厚さとする。また,管の内径をシンニング加工したものは,
No.
規定番号
変更内容
分類
加工後の厚さ(図面指示厚さ)厚さとする。
2. t1 は余盛高さを示し,母材の厚さが 12mm 以下の場合であって,N-1080 他の規定
により余盛高さが 1.5mm に制限されている場合には 1.5mm,
それ以外の場合は 2mm
とする。また,母材の区分が P-51 又は P-52 の場合には母材の厚さに係わらず 1mm
とする。
3. t2 は,裏当て金の厚さを示し,図面指示厚さとする。
144
表 N-X100-2
超音波探
傷試験
145
表 N-X100-3
・表現の見直し
ブラウン管 → 表示器
磁粉探傷
添付資料-1-21
試験
・引用 JIS 年版変更
表 N-X100-3
試験
②
JIS G0565(1992)「鉄鋼材料の磁粉探傷試験方法及び磁粉模様の分類」
→
146
①
磁粉探傷
JIS Z2320-1 (2007) 「非破壊試験-磁粉探傷試験―第 1 部 : 一般通則」
・引用 JIS 年版変更に伴う変更
「試験の方法」を変更
「磁粉探傷試験の検査性能を確認する方式」を追加
「磁粉および検査液」を「磁粉および検出媒体」に変更
JIS G0565 の「5.2 磁粉及び検査液」 → JIS Z2320-1 の「9.2.2 磁粉及び検出媒体」
JIS G0565(1992) の「8.4 磁化」→ JIS Z2320-1」の「9.5.3 磁化」
JIS G0565 の「6.1 A 形標準試験片」→ JIS Z2320-1 「9.3.1 A 形標準試験片」
JIS G0565 の「8.5 磁粉の適用」 → JIS Z2320-1 の「9.5.4 磁粉の適用」
JIS G0565 の「9 磁粉模様の分類」→ JIS Z2320-1 の「11 磁粉模様の分類、記録及びきず
に関する情報」
②
No.
147
規定番号
表 N-X100-3
磁粉探傷
試験
変更内容
分類
・判定基準を変更(設計・建設規格との整合化)
③
2 項
母材の厚さの区分
線状の磁粉
(mm)
模様の長さ(mm)
母材の厚さの区分
(mm)
線状の磁粉
模様の長さ(mm)
16 以下
2
16 以下
16 を超え 50 以下
4
16 を超え 50 以下
3
50 を超えるもの
6
50 を超えるもの
5
1.5
3 項
添付資料-1-22
円形状の磁粉模様がある
母材の厚さの区分
円形状の磁粉模様の長さ
場合は、その長さが 4mm
(mm)
(mm)
以下であること
148
表 N-X100-4
試験
浸透探傷
16 以下
3
16 を超えるもの
5
・判定基準を変更(設計・建設規格との整合化)
③
2 項
母材の厚さの区分
線状欠陥の長さ(mm)
(mm)
16 以下
2
16 を超え 50 以下
4
50 を超えるもの
6
母材の厚さの区分
線状の浸透指示
(mm)
模様の長さ(mm)
16 以下
1.5
16 を超え 50 以下
3
50 を超えるもの
5
No.
規定番号
変更内容
分類
3 項
149
表 N-X110-1 機械試験
円形状の浸透指示模様が
母材の厚さの区
円形状の浸透指示模様の
ある場合は、その長さが
分(mm)
長さ (mm)
4mm 以下であること
16 以下
3
16 を超えるもの
5
・表現の見直し
(注)3.(1)(2)
150
表 N-X110-2
継手引張
試験、型曲げ試験、ロー
①
・・・降伏点が・・・ → ・・・降伏点(又は耐力)が・・・
・誤記訂正
①
側曲げ試験及び裏曲げ試験に対する試験方法及び判定基準が空欄だったため追加
添付資料-1-23
ラ曲げ試験及び衝撃試
験
151
表 N-X110-2 継手引張
・継手引張試験の判定基準に材料規格を引用
試験、型曲げ試験及びロ
・側曲げ試験及び裏曲げ試験の判定基準に追記
ーラ曲げ試験
③
側曲げ及び裏曲げ試験片は,曲げた後に溶接部(溶接金属及び熱影響部)が、曲げ部の範囲
に入っていることを確認する。
・ローラ曲げ試験の判定基準に追記
曲げ試験片は,曲げた後に溶接部(溶接金属及び熱影響部)が、曲げ部の範囲に入っている
ことを確認する。
・「継手引張試験」の「試験片 2.」に「分割した後の試験片の形状及び寸法については,1 項
の規定に従うこと。」の規定を追加。
152
表 N-X110-3
試験
破壊靭性
・設計・建設規格との整合化
・溶接部の破壊靭性試験の試験方法及び判定基準は,設計・建設規格で規定されている素材の
破壊靭性試験方法及び判定基準の内容に合わせるように改訂
③
No.
規定番号
変更内容
分類
<別表2-1参照>
153
N-X120-1 再試験
・「再試験が行える場合」を改定
③
継手引張試験
・・・引張強さが母材の規格による引張強さの最小値又は・・・
→ ・・・引張強さが材料規格 Part3 第 1 章表 4 又は表 7 の各母材の常温最小引張強さ,
あるいは・・・
破壊靭性試験
設計・建設規格で規定されている素材の再試験の内容に合わせるように改訂
<別表2-2参照>
添付資料-1-24
154
表 N-X130-1 耐圧試験
・耐圧試験圧力を設計・建設規格と整合化
③
<別表3-1参照>
155
表 N-X130-2
耐圧代替
非破壊試験
156
表 N-G02 溶接部の最小
引張強さ
・表 N-X130-2「耐圧代替非破壊試験」を追加
③
<別表3-2参照>
・引用 JIS 年版変更
②
JIS H4000 (1999) → JIS H4000 (2006)
JIS H4040 (1999) → JIS H4040 (2006)
JIS H4080 (1999) → JIS H4080 (2006)
157
表 N-G02 溶接部の最小
・アルミニウム関係以外の材料の表は削除
③
・A5052TD-H34 及び A5052TDS-H34 を追加
③
・破壊靭性試験及び再試験の表中に引用していたが、設計・建設規格との整合化により表を削
③
引張強さ
158
表 N-G02 溶接部の最小
引張強さ
159
(表-18
溶接部の吸収
エネルギー)
除
No.
規定番号
変更内容
分類
第 2 部 溶接施工法認証標準
160
全般
・規定条項番号を改訂
1
2
3
4
5
→
→
→
→
→
WP-100
WP-200
WP-300
WP-400
WP-500
①
3.(1)~3.(22) → WP-301~WP-322
4.(1), (2) → WP-410, 420
5.(1), (2) → WP-510, 520
・図表番号を規定条項番号と対応するように改訂
添付資料-1-25
表-1(1) → 表 WP-301-1
表-1(2) → 表 WP-200-1
表-1(3) → 表 WP-200-2
表-1(4) → 表 WP-200-3
表-2 → 表 WP-302-1
表-3 → 表 WP-303-1
表-4 → 表 WP-304-1
表-5 → 表 WP-309-1
表-6 → 表 WP-400-1
表-7 → 表 WP-400-2
表-8 → 表 WP-400-4
表-9 → 表 WP-400-3
図-1 → 図 WP-400-1
図-2 → 図 WP-400-2
図-3 → 図 WP-400-3
図-4 → 図 WP-400-4
図-5 → 図 WP-400-5
図-6 → 図 WP-400-6
図-7 → 図 WP-400-7
161
WP-304 溶接金属確認
・「ただし、溶接金属 A-1 から A-4-2 までについて以前に確認を受けた場合であって、確認を受
③
けた A 番号より小さい A 番号の溶接金属を用いるときは同一の区分とする。」の記載を削除
162
WP-306 溶接後熱処理
・溶接熱処理(PWHT)温度による区分として、以下の(1)及び(2)を追加
(1) 母材の区分が P-1 から P-6 及び P-9 に該当するもの
1) PWHT を行わない。
2) Ac1 変態点より低い温度で行う溶接後熱処理
③
No.
規定番号
変更内容
分類
3) Ac3 変態点より高い温度で行う溶接後熱処理
4) Ac3 変態点より高い温度で行った後、Ac1 変態点より低い温度で行う溶接後熱処理
5) Ac1 変態点と Ac3 変態点の間の温度で行う溶接後熱処理
(2) 母材の区分が上記(1)に掲げるもの以外のもの。
1) 溶接後熱処理 を行わない。
2) 特定の温度範囲で行う溶接後熱処理
163
WP-420
試験片の種
類,数及び採取位置
・型曲げ試験の代替として縦曲げ試験を許容する場合の規定として、以下の規定を追加
③
下記のいずれかの場合, 図 WP-400-1 の A,B に示す型曲げ試験片(裏曲げ試験片,表曲げ
試験片,側曲げ試験片)の代わりに図 WP-400-1 の C に示す縦曲げ試験片(縦表曲げ試験片
添付資料-1-26
及び縦裏曲げ試験片)を用いても良い。
(1) 溶接されたそれぞれの母材の伸び又は降伏点(又は耐力)が著しく異なる場合
(2) 母材と溶接金属の伸び又は降伏点(又は耐力)が著しく異なる場合
164
165
166
表 WP-200-2 電子ビー
ム溶接における確認項
目
表 WP-200-3 レーザビ
ーム溶接における確認
項目
・確認項目、確認要領、追加要求、参考を変更、追加、削除
表 WP-400-1 継手引張
・誤記訂正(表の頁ずれで、判定基準欄に空欄が生じたことの訂正)
③
<別表4-1参照>
・確認項目、確認要領、追加要求、参考を変更、追加、削除
③
<別表4-2参照>
試験、型曲げ試験、ロ
ローラ曲げ試験に対する判定基準を追加
ーラ曲げ試験及び衝撃
・継手引張試験の判定基準に材料規格を引用
試験
・母材の区分が P-51(チタンであって、規格による最小引張強さが 340MPA 以下のもの), P-52 (チ
タンであって、規格による最小引張強さが 340MPA を超えるもの)の場合の型曲げ試験ジグ寸法
の誤記訂正
①
No.
規定番号
変更内容
母材の区分
分類
ジグの寸法
R
167
表 WP-400-1 継手引張
試験,型曲げ試験,ロ
ーラ曲げ試験及び衝撃
試験
B
P-51
4
→ 4t
8
→ 8t
P-52
5
→ 5t
10
→ 10t
・側曲げ、裏曲げ及びローラ曲げ試験の判定基準に、「側曲げ試験片は,曲げた後に溶接部(溶
③
接金属及び熱影響部)が,曲げ部の範囲に入っていることを確認する。」の規定を追加
・「継手引張試験」の「試験片」に「分割した後の試験片の形状及び寸法については,1.項の
規定に従うこと。」の規定を追加
・「型曲げ試験」に「表曲げ試験」を追加
添付資料-1-27
試験の種類
裏曲げ試験 → 表曲げ試験及び裏曲げ試験
判定基準
裏曲げ試験片は,・・・
→ 表曲げ試験片及び裏曲げ試験片は,・・・
・「ローラ曲げ試験」に「表曲げ試験」を追加した。
判定基準
裏曲げ試験片及び側曲げ試験片は,・・・
→ 表曲げ試験片,裏曲げ試験片及び側曲げ試験片は,・・・
・縦曲げ試験の試験片採取向きを実態に合うように改訂
168
表 WP-400-4 溶接部の
吸収エネルギー
・引用 JIS 年版変更
JIS G3103 (2003) → JIS G3103 (2007)
JIS G3119 (2003) → JIS G3119 (2007)
JIS G3454 (2005) → JIS G3454 (2007)
JIS G3460 (1988) → JIS G3460 (2006)
②
No.
規定番号
変更内容
分類
JIS G 3106 (2004) → JIS G 3106 (2008)
JIS G 3120 (2003) → JIS G 3120 (2009)
JIS G 3126 (2004) → JIS G 3126 (2009)
JIS G 3462 (2004) → JIS G 3462 (2009)
JIS G 4051 (2005) → JIS G 4051 (2009)
JIS G 4053 (2005) → JIS G 4053 (2008)
JIS G 4109 (2003) → JIS G 4109 (2008)
169
表 WP-400-4 溶接部の
吸収エネルギー
・誤記訂正
①
JIS G4109(2003) ボイラ及び圧力容器用クロムモリブデン鋼板
添付資料-1-28
→ ボイラ及び圧力容器用クロムモリブデン鋼鋼板
JIS G5202(1991) 高温高圧用遠心力鋳鋼品 → 高温高圧用遠心力鋳鋼管
・設計・建設規格と整合化
(注)1 設計・建設規格(JSME S NCI-2005)
170
表 WP-400-3 溶接部の
最小引張強さ
→ 材料規格
・引用 JIS 年版変更
②
JIS H4000 (1999) → JIS H4000 (2006)
JIS H4040 (1999) → JIS H4040 (2006)
JIS H4080 (1999) → JIS H4080 (2006)
171
表 WP-400-3 溶接部の
・アルミニウム関係以外の材料は、材料規格を引用することから、表を削除
①
・材料規格に合わせて A5052TD-H34 及び A5052TDS-H34 を追加
③
最小引張強さ
172
表 WP-400-3 溶接部の
最小引張強さ
No.
規定番号
変更内容
分類
第3部 溶接士技能認証標準
173
全般
・規定条項番号を改訂
①
1 → WQ-100
2 → WQ-200
3 → WQ-300
3.1 (1)~(3) → WQ-310~313
4 → WQ-400
4.1~4.3 → WQ-410~430
3.2 (1)~(3) → WQ-320~323
3.3 → WQ-330
・図表番号は、規定条項番号と対応するように改訂
添付資料-1-29
表-1 → 表 WQ-311-1
表-2 → 表 WQ-312-1
表-3 → 表 WQ-313-1
表-4 → 表 WQ-313-2
表-4.1 → 表 WQ-314-1
表-5, 表-6, 表 6.1
→ 表 WQ-321-1
表-7 → 表 WQ-330-1
表-8 → 表 WQ-331-2
表-9 → 表 WQ-313-3
表-10 → 表 WQ-313-4
図-1 → 図 WQ-312-1
図-2 → 図 WQ-312-2
図-3 → 図 WQ-321-1
図-4 → 図 WQ-321-2
図-5 → 図 WQ-321-3
図-6 → 図 WQ-321-4
図-7 → 図 WQ-321-5
図-8 → 図 WQ-321-6
図-9(1),(2),(3)
図-10 → 図 WQ-322-1
図-11 → 図 WQ-322-2
図-12 → 図 WQ-322-3
図-13 → 図 WQ-322-4
図-14 → 図 WQ-322-5
図-15 → 図 WQ-322-6
図-16(1),(2),(3)
図-17 → 図 WQ-323-1
→ 図 WQ-321-7
→ 図 WQ-322-7
図-18 → 図 WQ-323-2
図-21(1),(2) → 図 WQ-323-5
図-19 → 図 WQ-323-3
図-20 → 図 WQ-323-4
No.
174
規定番号
WQ-300
自動溶接機を
用いない溶接士
変更内容
・引用 JIS 年版変更
分類
②
JIS K1101 (1982) → JIS K1101 (2006)
JIS H4000 (1999) → JIS H4000 (2006)
JIS H4080 (1999) → JIS H4080 (2006)
175
WQ-300
自動溶接機を
用いない溶接士
・誤記訂正
①
JIS Z 2343-1(2000) 非破壊試験-浸透探傷試験―第 1 部:一般通則:浸透探傷試験方法及
び浸透指示模様の分類 →
JIS Z 2343-1(2001)
JIS H4600 (2001) チタン及びチタン合金の板及び条
→
チタン及びチタン合金-板及び条
添付資料-1-30
JIS H4630(2001) チタン及びチタン合金継目無管 → チタン及びチタン合金-継目無管
JIS Z3331(2002) チタン及びチタン合金イナートガスアーク溶接棒及びソリッドワイヤ
→ チタン及びチタン合金溶加棒並びにソリッドワイヤ
176
WQ-321 試験材の種類
がアルミニウム,アル
・
「(5) 3)側曲げ,裏曲げ及びローラ曲げ試験片は,曲げた後に溶接部(溶接金属及び影響部)が,
③
曲げ部の範囲に入っていることを確認する。
」の規定を追加。
ミニウム合金又はチタ
ン以外のものの場合
177
WQ-322 試験材の種類
・曲げ試験の試験用ジグの形状を変更
がアルミニウム又はア
削除:d.試験方法 (b) 曲げ試験 「ただし、試験用ジグの形状及び寸法は、図-22 による。」
ルミニウム合金のもの
追加:(4) 試験方法 2) 曲げ試験 b) 「曲げ試験に用いる雄型の半径(R)は、試験片厚さの3
の場合
③
とする。」
・(5)項
合否判定基準 3) 曲げ試験の評価基準に「側曲げ,裏曲げ及びローラ曲げ試験片は,
曲げた後に溶接部(溶接金属及び熱影響部)が,曲げ部の範囲に入っていることを確認する。」
規定を追加
178
WQ-323 試験材料の種
・「c. .試験片の準備」の「(d) クラッド溶接(W-27)の場合における試験片の種類、数、採取
③
No.
規定番号
類がチタンのものの場
合
変更内容
分類
位置、形状、寸法及び試験方法は溶接施工法認証標準の場合と同一とする。」の規定を削除。
・「e. 合否判定基準」の「(d) ②
クラッド溶接(W-27)の場合、(ⅰ)曲げ試験は、溶接部に
1.6mmを超える欠陥がないこと、(ⅱ)浸透探傷試験は上記①項の管と管板の取り付け溶接の
場合の浸透探傷試験に準ずる、(ⅲ) 溶接部の変色程度は(b)項の外観評価基準に合格するこ
と」の規定を削除。
・(5)項
合否判定基準 3) 曲げ試験の評価基準に「側曲げ,裏曲げ及びローラ曲げ試験片は,
曲げた後に溶接部(溶接金属及び熱影響部)が,曲げ部の範囲に入っていることを確認する。」
規定を追加
179
WQ-323 試験材の種類
・引用 JIS 年版変更
②
添付資料-1-31
がチタン材のものの場
JIS H 4600 (2001) → JIS H 4600 (2007)
合
JIS H 4630 (2001) → JIS H 4630 (2007)
JIS Z 3331 (2002)
(チタン及びチタン合金イナートガス 溶接棒並びにソリッドワイヤ)
→ JIS Z 3331 (2002) (チタン及びチタン合金溶加棒並びにソリッドワイヤ)
180
WQ-340 資格表示
・WQ-340 資格表示の規定内容を追加
③
本試験に合格した溶接士技能の資格表示は,溶接方法・試験材・溶接姿勢・溶接材料・母材
の区分の順序で表示する。なお,母材の区分の表示は省略しても良い。
181
WQ-430 作業範囲
・作業範囲を追加
③
ただし,溶接方法の区分 J(サブマージアーク溶接)の作業範囲には,サブマージアーク溶
接機を用いたエレクトロスラグ溶接によるクラッド溶接及び肉盛溶接も含む。
182
WQ-440 資格表示
・WQ-440 作業表示の規定内容を追加
③
本試験に合格した溶接士技能の資格表示は,WQ-410 確認事項の表 WQ-410-1 の溶接方法の
区分で表示する。
183
表 WQ-312-1 試験材及
・表-2 試験材及び溶接姿勢の区分(2/2)のチタン材
W-27(クラッド溶接)の試験材区分の規
③
No.
規定番号
び溶接姿勢の区分
変更内容
分類
定を削除
・W-3 及び W-24 の試験材の厚さを改訂
9~11mm →
184
表 WQ-330-1 試験材及
・チタン材 W-27(クラッド溶接)の試験材区分の規定を削除
び溶接姿勢の区分と作
・W-3 及び W-24 の試験材の厚さを改訂
業範囲
185
10~12mm
9~11mm →
③
10~12mm
図 WQ-321-5 W-3 の試
・W-3 の試験材の厚さを改訂
験材料の形状,寸法及
9~11mm → 10~12mm
③
び試験片採取位置
添付資料-1-32
186
図 WQ-322-1 W-10 の試
・試験片削除部寸法を約 30
→ 約 10 に変更
(JISZ3811 による)
③
験材料の形状、寸法及
び試験片採取位置
187
図 WQ-322-7 曲げ試験
片の仕上げ寸法
・JIS に合わせて試験片の R を改定
③
図-16(1) (図 WQ-322-7)
W-10(表曲げおよび裏曲げ)、W-11(表曲げおよび裏曲げ) 及び W-12(側曲げ) R=1.0
以下 → R=1.5 以下
図-16(2)
(図 WQ-322-7)
W-12(裏曲げ)、W-13(表曲げおよび裏曲げ)及び W-14(表曲げ) R=1.0 以下
→ R=1.5
以下
図-16(3)
(図 WQ-322-7)
W-14(裏曲げ)、W-15(側曲げ)及び W-15(裏曲げ) R=1.0 以下 → R=1.5 以下
188
図 WQ-323-4 W-24 の試
験材料の形状,寸法及
・W-24 の試験材の厚さを改訂
9~11mm →
10~12mm
③
No.
規定番号
変更内容
分類
び試験片採取位置
189
図 WQ-323-5 曲げ試験
片の仕上げ寸法
190
(図-22 試験用冶具
の形状)
・JIS に合わせて試験片の R を改定
W-24(裏曲げ)
③
R=1.0 以下 → R=1.5 以下
・型曲げ試験用ジグは JIS 規格を引用することから削除
③
添付資料-1-33
添付資料-2
溶接規格 2012 年版/2013 年追補における 2007 年版から変更となった
引用 JIS の確認結果
JIS 番号
規格名
引用箇所
JIS G0565
(1992)
→
JIS Z 2320-1
(2007)
「鉄鋼材料の磁粉探
傷試験方法及び磁粉
模様の分類」
→
「非破壊試験―磁粉
探傷試験―第 1 部:
一般通則」
第1部
表 N-X100-3
磁粉探傷試験
JIS G 3103
(2003→2007)
「ボイラ・圧力容器用
炭素鋼及びモリブデ
ン鋼鋼板」
第2部
表 WP-400-4
溶接部の吸収エ
ネルギー
JIS G 3119
(2003→2007)
「ボイラ及び圧力容
器用マンガンモリブ
テン鋼及びマンガン
モリブデンニッケル
鋼鋼板」
第2部
表 WP-400-4
溶接部の吸収エ
ネルギー
添付資料-2-1
JIS における変更点の確認
【概要】
試験体表面の処理、磁化方法、検出媒
体への要求事項及び適用方法、及び結
果の記録とその説明を含む、強磁性体
の磁粉探傷試験のための一般的な通
則に関する規格。
【適用性】
2007 年改訂では規格が分冊になり、
詳細な規定となったが、従来の検出方
法から検出性能が極端に変わるよう
な変更はないと判断される。A型標準
試験片は一部種類が増えているが、規
定箇所では 2007 年版と変わっておら
ず、また判定基準にも変更がないこと
から、いずれの変更も、溶接部試験の
信頼性に影響を与えるものでないた
め、問題のないことを確認した。
【概要】
中温から高温までで使用されるボイ
ラ及び圧力容器に用いる炭素鋼及び
モリブデン鋼の熱間圧延鋼板に関す
る化学成分、機械的性質、形状、寸法、
質量、その許容差、外観及び熱処理の
規格。
【適用性】
第 2 部では、当該 JIS は鋼種記号とし
て引用されているが、引用年版の変更
により溶接規格に影響がないため、問
題のないことを確認した。
【概要】
中温から高温までで使用されるボイ
ラ及び圧力容器に用いるマンガンモ
リブテン鋼及びマンガンモリブデン
ニッケル鋼の熱間圧延鋼板に関する
化学成分、機械的性質、形状、寸法、
質量、その許容差、外観及び熱処理の
規格。
【適用性】
第 2 部では、当該 JIS は鋼種記号とし
て引用されているが、引用年版の変更
により溶接規格に影響がないため、問
題のないことを確認した。
JIS 番号
規格名
引用箇所
JIS G 3454
(2005→2007)
「圧力配管用炭素鋼
鋼管」
第2部
表 WP-400-4
溶接部の吸収エ
ネルギー
「低温配管用鋼管」
第2部
表 WP-400-4
溶接部の吸収エ
ネルギー
「アルミニウム及び
アルミニウム合金の
板及び条」
第1部
表 N-G02
溶接部の最小引
張強さ
第2部
表 WP-400-3
溶接部の最小引
張り強さ
第3部
WQ-322
試験材の種類が
アルミニウム又
はアルミニウム
合金のものの場
合
JIS G 3460
(1998→2006)
JIS H 4000
(1999→2006)
添付資料-2-2
JIS における変更点の確認
【概要】
350℃程度以下で使用される圧力配管
に用いる炭素鋼に関する化学成分、機
械的性質、形状、寸法、質量、その許
容差、外観及び熱処理の規格。
【適用性】
第 2 部では、当該 JIS の鋼種記号とし
て引用されており、引用年版の変更に
より溶接規格に影響がないため、問題
のないことを確認した。機器の耐圧試
験を行うものは、亜鉛めっき管を使用
してはならない旨の制限を設ける必
要があるが、本項の評価は溶接規格と
は直接関係しない。
【概要】
氷点以下の特に低い温度で用いる配
管用鋼管に関する化学成分、機械的性
質、形状、寸法、質量、その許容差、
外観及び熱処理の規格。
【適用性】
第 2 部では、当該 JIS は鋼種記号とし
て引用されているが、引用年版の変更
により溶接規格に影響がないため、問
題のないことを確認した。
【概要】
圧延したアルミニウム及びアルミニ
ウム合金の板及び条に関する化学成
分、機械的性質、形状、寸法、質量及
びその許容差の規格。
【適用性】
第 1 部、第 2 部及び第 3 部では当該
JIS は鋼種記号として引用されてお
り、引用年版の変更により溶接規格に
影響がないため、問題のないことを確
認した。
JIS 番号
JIS H 4040
(1999→2006)
JIS H 4080
(1999→2006)
JIS K 1101
(1982→2006)
規格名
引用箇所
「アルミニウム及び
アルミニウム合金の
棒及び線」
第1部
表 N-G02
溶接部の最小引
張強さ
第2部
表 WP-400-3
溶接部の最小引
張り強さ
「アルミニウム及び
アルミニウム合金の
継目無管」
第1部
表 N-G02
溶接部の最小引
張強さ
第2部
表 WP-400-3
溶接部の最小引
張り強さ
第3部
WQ-322
試験材の種類が
アルミニウム又
はアルミニウム
合金のものの場
合
「酸素」
第3部
WQ-321
試験材の種類が
アルミニウム、ア
ルミニウム合金
又はチタン以外
のものの場合
添付資料-2-3
JIS における変更点の確認
【概要】
押出加工されたアルミニウム及びア
ルミニウム合金の棒及び線に関する
化学成分、機械的性質、形状、寸法、
質量及びその許容差の規格。
【適用性】
第 1 部及び第 2 部では、当該 JIS は鋼
種記号として引用されており、引用年
版の変更により溶接規格に影響がな
いため、問題のないことを確認した。
また、試験片の採取位置で「径 40mm
以下のもの」が「最小対辺距離 40mm
以下のもの」と変更になっているが、
丸状のもの以外にも適用できるよう
一般的な記述に変更したものであり、
問題のないことを確認した。
【概要】
押出加工及び引抜加工されたアルミ
ニウム及びアルミニウム合金の管に
関する化学成分、機械的性質、形状、
寸法、質量及びその許容差の規格。
【適用性】
第 1 部、第 2 部及び第 3 部では、当該
JIS は鋼種記号として引用されてお
り、引用年版の変更により溶接規格に
影響がないため、問題のないことを確
認した。
【概要】
高圧ガス容器に充填した工業用の酸
素に関する等級、品質(純度、酸素含
有量、窒素含有量及び露点温度)、試
験方法、表示及び取扱上の注意の規
格。
【適用性】
溶接に使用する酸素として当該 JIS
を引用されており、規定内容は溶接規
格に影響を及ぼさないことから、引用
年版の変更により溶接規格に影響が
ないため、問題のないことを確認し
た。
JIS 番号
規格名
引用箇所
JIS H 4600
(2001→2007)
「チタン及びチタン
合金の板及び条」
→
「チタン及びチタン
合金-板及び条」
第3部
WQ-323
試験材の種類が
チタンのものの
場合
JIS H 4630
(2001→2007)
「チタン及びチタン
合金継目無管」
→
「チタン及びチタン
合金-継目無管」
第3部
WQ-323
試験材の種類が
チタンのものの
場合
JIS G 3106
(2004→2008)
「溶接構造用圧延鋼
材」
第2部
表 WP-400-4
溶接部の吸収エ
ネルギー
JIS G 3120
(2003→2009)
「圧力容器調質型マ
ンガンモリブテン鋼
及びマンガンモリブ
デンニッケル鋼鋼板」
第2部
表 WP-400-4
溶接部の吸収エ
ネルギー
「低温圧力容器用炭
素鋼鋼板」
第2部
表 WP-400-4
溶接部の吸収エ
ネルギー
JIS G 3126
(2004→2009)
添付資料-2-4
JIS における変更点の確認
【概要】
圧延後なましを行ったチタン及びチ
タン合金の板及び条に関する規格
【適用性】
種類(50 種)の追加、試験、検査に
改定が行われているが溶接規格の適
用には問題のないことを確認した。
【概要】
熱交換器以外に使用する断面が円形
の耐食用のチタン及びチタン合金の
継目無管に関する規格
【適用性】
種類(50 種、61 種)
、耐圧性の追加、
試験、検査に改定が行われているが溶
接規格の適用には問題のないことを
確認した。
【概要】
橋梁、容器その他の溶接物に用いる熱
間圧延鋼材で特に溶接性の優れたも
のに関する規格
【適用性】
種類(50 種、61 種)
、耐圧性の追加、
試験、検査に改定が行われているが溶
接規格の適用には問題のないことを
確認した。
【概要】
原子炉その他の圧力容器に用いる特
に低温靱性及び溶接性の優れた調質
型マンガンモリブテン鋼及びマンガ
ンモリブデンニッケル鋼鋼板に関す
る規格
【適用性】
製造方法、機械的性質、試験、検査、
再検査に改定が行われているが溶接
規格の適用には問題のないことを確
認した。
【概要】
低温で使用する圧力容器及び圧力設
備に用いる熱間圧延炭素鋼鋼板に関
する規格
【適用性】
製造方法、機械的性質、試験、検査、
再検査に改定が行われているが溶接
規格の適用には問題のないことを確
認した。
JIS 番号
規格名
引用箇所
「ボイラ・熱交換器用
合金鋼管」
第2部
表 WP-400-4
溶接部の吸収エ
ネルギー
JIS G 4051
(2005→2009)
「機械構造用炭素鋼
鋼材」
第2部
表 WP-400-4
溶接部の吸収エ
ネルギー
JIS G 4053
(2003→2008)
「機械構造用合金鋼
鋼材」
第2部
表 WP-400-4
溶接部の吸収エ
ネルギー
JIS G 4109
(2003→2008)
「ボイラ・圧力容器用
クロムモリブデン鋼
鋼板」
第2部
表 WP-400-4
溶接部の吸収エ
ネルギー
JIS G 3462
(2004→2009)
添付資料-2-5
JIS における変更点の確認
【概要】
ボイラの水管など、管の内外で熱の授
受のために使用する合金鋼鋼管に関
する規格
【適用性】
製造方法、機械的性質、外観、試験、
検査に改定が行われているが溶接規
格の適用には問題のないことを確認
した。
【概要】
主として熱間加工によって製造され
る機械構造用炭素鋼鋼材に関する規
格
【適用性】
製造方法、機械的性質、試験、検査に
改定が行われているが溶接規格の適
用には問題のないことを確認した。
【概要】
主として熱間加工によって製造され
る機械構造用合金鋼鋼材に関する規
格
【適用性】
製造方法、外観、許容差、試験、検査
に改定が行われているが溶接規格の
適用には問題のないことを確認した。
【概要】
常温から高温で使用されるボイラ及
び圧力容器に用いるクロムモリブデ
ン鋼の熱間圧延鋼板に関する規格
【適用性】
製造方法、機械的性質、試験、検査、
再検査に改定が行われているが溶接
規格の適用には問題のないことを確
認した。
(別紙4)
日本機械学会
「JSME
発電用原子力設備規格
設計・建設規格
(2012 年版(2013 年追補含む))
〈第Ⅰ編
軽水炉規格〉
(JSME S NC1-2012/2013)正誤表」(平成 26 年 12 月 5 日付け)
に関する技術評価書(案)
平成27年
月
原子力規制委員会
目
次
1. はじめに .................................................................. 1
2. 正誤表により訂正された事項の技術的妥当性 ................................... 2
2.1 破壊靭性試験の再試験................................................... 2
2.2 フランジ .............................................................. 2
2.3 穴の補強の適合条件..................................................... 4
2.4 厚さの異なる母材の突合せ溶接の構造 ..................................... 6
3. 技術評価のまとめ........................................................... 8
添付資料
日本機械学会「JSME 発電用原子力設備規格 設計・建設規格(2012 年版(2013 年追補
含む))
〈第Ⅰ編 軽水炉規格〉
(JSME S NC1-2012/2013)正誤表」
(平成 26 年 12 月 5 日
付け)の要求内容の変更を伴う訂正
i
1.
はじめに
「実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則」(平成 25 年原子力
規制委員会規則第 6 号)は、機能要求又は性能水準要求を規定しており、これを満たす
具体的仕様は、「実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈」
(平成 25 年 6 月 19 日付け原規技発第 1306194 号。以下「技術基準規則解釈」という。)
において、技術評価した民間規格を引用している。
日本機械学会「発電用原子力設備規格
設計・建設規格」(以下「設計・建設規格」
という。)2005 年版/2007 年追補版及び設計・建設規格 2012 年版は、技術基準規則解
釈において、引用されている。
原子力規制委員会は、設計・建設規格の規定に誤りがあったことを踏まえ、日本機械
学会に対し他に規定内容の誤りがないか確認するように求めた。
また、原子力規制委員会は、「原子力規制委員会における民間規格の活用について」
(平成 26 年 11 月 12 日原子力規制委員会)において、技術基準規則解釈で引用してい
る民間規格の誤りの訂正への対応として、要求内容の変更を伴う訂正であるときは、訂
正内容を技術評価し、必要な場合は技術基準規則解釈を改正することとした。
日本機械学会は、これまでに確認した設計・建設規格の規定の訂正として、
「JSME
電用原子力設備規格
発
設計・建設規格(2012 年版(2013 年追補含む))〈第Ⅰ編 軽水
炉規格〉(JSME S NC1-2012/2013)正誤表」(平成 26 年 12 月 5 日付け。以下「正誤表」
という。)を発行した。
本評価書は、原子力規制委員会として、正誤表のうち要求内容の変更を伴う 4 件の訂
正に関して技術評価を行い、とりまとめたものである。
1
2.
正誤表により訂正された事項の技術的妥当性
2.1 破壊靭性試験の再試験
(1)訂正の内容
破壊靭性試験に係る再試験を規定した PVE-2332(1)において、添付資料に示
すように、3 個の試験片の横膨出量の平均値及び吸収エネルギーの平均値の両
者が PVE-2331 で定める判定基準を満足するとの要求を、横膨出量の平均値又
は吸収エネルギーの平均値のいずれかが判定基準を満足するとの要求に変更
したものである。
本件は設計・建設規格 2001 年版から同 2005 年版への改訂において生じた
誤りであり、設計・建設規格 2005 年版/2007 年追補版及び同 2012 年版に誤り
がある。
(2)技術評価の結果
技術評価が行われた設計・建設規格 2001 年版では、破壊靱性試験の本試験
の規定である PVE-2321 と再試験の PVE-2322.1 において、横膨出量の判定基
準又は吸収エネルギーの判定基準のいずれかを満足することを要求としてい
る。
したがって、設計・建設規格 2001 年版の規定に戻す正誤表の訂正は技術的
に妥当と判断する。
設計・建設規格 2005 年版/2007 年追補版及び同 2012 年版について、訂正後
の規定を技術基準規則解釈において引用するものとする。
2.2 フランジ
(1)訂正の内容
管と管をフランジ継手により接続する場合を規定した PPD-3414(2)におい
て、表1に示すように、PPD-3414(2)a.から c.のいずれかに適合すればよいと
していた要求を、PPD-3414(2)a.から c.の全てに適合するとの要求に変更した
ものである。なお、PPD-3414(2)a.はフランジの要求強度を、PPD-3414(2)b.
はボルトの要求強度を、PPD-3414(2)c.は PPD-3414(2)a.と PPD-3414(2)b.の
応力算定方法を規定している。
「発電用原子力設備に関する構造等の技術基準」(昭和 55 年通商産業省告
示第 501 号。以下「告示第 501 号」という。)を踏まえて設計・建設規格 2001
年版を策定した際に生じた誤りであり、設計・建設規格 2005 年版/2007 年追
補版及び同 2012 年版に誤りがある。
2
表1
PPD-3414
フランジの訂正点
設計・建設規格 2012 年版(2005 年版も同様)
正誤表反映後
PPD-3414
(2)
原文
フランジ
PPD-3414
管と管をフランジ継手により接続
(2)
フランジ
管と管をフランジ継手により接続
する場合は、次の a から c のいずれか
する場合は、次の a から c のいずれか
に適合するものであること。
に適合するものであること。
a.フランジ(ボルト等を除く)の最高
a.フランジ(ボルト等を除く)の最高
使用圧力および機械的荷重により
使用圧力および機械的荷重により
生ずる周方向、半径方向および軸方
生ずる周方向、半径方向および軸方
向の応力は、それぞれ最高使用温度
向の応力は、それぞれ最高使用温度
における材料規格 Part 3 第 1 章 表
における材料規格 Part 3 第 1 章 表
3 または表 4 に定める値の 1.5 倍の
3 または表 4 に定める値の 1.5 倍の
値を超えないこと。
値を超えないこと。
b.ボルト等の最高使用圧力における
b.ボルト等の最高使用圧力における
ボルト荷重およびガスケット締付
ボルト荷重およびガスケット締付
時のボルト荷重により生ずる平均
時のボルト荷重により生ずる平均
引張応力は、それぞれ最高使用温度
引張応力は、それぞれ最高使用温度
における材料規格 Part 3 第 1 章 表
における材料規格 Part 3 第 1 章 表
5 に定める値を超えないこと。
5 に定める値を超えないこと。
c.上記 a.,b.の応力は日本工業規格
c.上記 a.,b.の応力は日本工業規格
JIS B 8265(2010) 「圧力容器の構
JIS B 8265(2010) 「圧力容器の構
造-一般事項」により算出するこ
造-一般事項」により算出するこ
と。なお、応力算定にあたり、圧力
と。なお、応力算定にあたり、圧力
として式 PPD-1.6 により計算した
として式 PPD-1.6 により計算した
圧力を用いること。
圧力を用いること。
PFD
P Peq
PFD
(PPD-1.6)
PFD : フ ラ ン ジ 応 力 算 定 用
(PPD-1.6)
PFD : フ ラ ン ジ 応 力算 定 用
圧力(MPa)
P
P Peq
圧力(MPa)
P
: 最高使用圧力(MPa)
Peq : 管の自重およびその他
: 最高使用圧力(MPa)
Peq : 管の自重およびその他
機械的荷重によりフラン
機械的荷重によりフラン
ジ部に作用する曲げモー
ジ部に作用する曲げモー
メントを圧力に換算した
メントを圧力に換算した
等価圧力(MPa)
等価圧力(MPa)
3
(2)技術評価の結果
告示第 501 号第 64 条第 5 項第 1 号では、フランジ継手について、フランジ
の要求強度とボルトの要求強度の両者の規定を要求している。
PPD-3414(2)a.のフランジの要求強度の規定と PPD-3414(2)b.のボルトの要
求強度の規定の両者を要求するとともに、PPD-3414(2)c.の PPD-3414(2)a.と
PPD-3414(2)b.の応力算定方法の規定を要求する訂正は、告示第 501 号の規定
に戻すものである。これらのことから、技術的に妥当と判断する。
設計・建設規格 2005 年版/2007 年追補版及び同 2012 年版について、訂正後
の規定を技術基準規則解釈において引用するものとする。
2.3 穴の補強の適合条件
(1)訂正の内容
穴の補強の適合条件を規定した PPD-3424(8)b.(b)において、表2に示すよ
うに、補強の有効範囲の断面積の算定にあたり考慮すべきものとして、
PPD-3424(1)b.に規定する断面積としていたものを、PPD-3424(1)b.(a)に規定
する断面積に訂正するものである。なお、PPD-3424(1)b.は主管、管台、溶接
のすみ肉部の補強の有効範囲の断面積の合計を、PPD-3424(1)b.(a)は主管の
補強の有効範囲の断面積を規定している。
告示第 501 号を踏まえて設計・建設規格 2001 年版を策定した際に生じた誤
りであり設計・建設規格 2005 年版/2007 年追補版及び同 2012 年版に誤りがあ
る。
表2
PPD-3424
穴の補強の適合条件の訂正点
設計・建設規格 2012 年版(2005 年版も同様)
正誤表反映後
PPD-3424
原文
穴の補強の適合条件
PPD-3424
穴の補強は次の(1)から(9)によらなけれ
穴の補強の適合条件
穴の補強は次の(1)から(9)によらなけれ
ばならない。
ばならない。
(略)
(略)
(1)
補強は、穴の中心を含み、かつ、主管
(1)
補強は、穴の中心を含み、かつ、主管
の面に垂直な任意の平面に現われる断
の面に垂直な任意の平面に現われる断
面について、a.の補強に有効な範囲内
面について、a.の補強に有効な範囲内
にある b.の補強に有効な面積が c.の
にある b.の補強に有効な面積が c.の
補強に必要な面積より大きくなるよう
補強に必要な面積より大きくなるよう
に行うこと。
に行うこと。
4
(略)
(略)
b.
補強に有効な面積
次の(a)から
b.
補強に有効な面積
次の(a)から
(c)に規定する断面積の和
(c)に規定する断面積の和
(a)
(a)
次の 2 つの計算式により求め
次の 2 つの計算式により求め
た断面積のうちいずれか大きい
た断面積のうちいずれか大きい
もの
もの
(略)
(略)
(b) 管台がある場合は、管台のうち
(b) 管台がある場合は、管台のうち
式 PPD-2.7 により計算した値を超
式 PPD-2.7 により計算した値を超
える部分の断面積および当該管
える部分の断面積および当該管
台のフランジまたは強め材の断
台のフランジまたは強め材の断
面積
面積
(略)
(略)
(c) 管台、管台のフランジまたは
(c) 管台、管台のフランジまたは
強め材を溶接により取り付ける
強め材を溶接により取り付ける
場合におけるすみ肉部の断面積
場合におけるすみ肉部の断面積
(略)
(略)
(8)
強め材を溶接で取り付ける強さは、
(8)
強め材を溶接で取り付ける強さは、
次の a.、b.に掲げる値のいずれか小さ
次の a.、b.に掲げる値のいずれか小さ
い方の値以上であること。
い方の値以上であること。
a.
a.
b.
強さを要求される部分の強め材の
強さを要求される部分の強め材の
断面積と材料規格 Part 3 第 1 章 表
断面積と材料規格 Part 3 第 1 章 表
3 または表 4 に規定する許容引張応
3 または表 4 に規定する許容引張応
力との積
力との積
次の(a)の値から(b)の値を引いた
値
b.
次の(a)の値から(b)の値を引いた
値
(a)
穴の径と主管の計算上必要な
(a)
穴の径と主管の計算上必要な
厚さと材料規格 Part 3 第 1 章 表
厚さと材料規格 Part 3 第 1 章 表
3 または表 4 に規定する主管の材
3 または表 4 に規定する主管の材
料の許容引張応力との積
料の許容引張応力との積
(b)
(1)b.(a)の断面積と材料規格
(b)
(1)b. の 断 面 積 と 材 料 規 格
Part 3 第 1 章 表 3 または表 4 に
Part 3 第 1 章 表 3 または表 4 に
規定する主管の材料の許容引張
規定する主管の材料の許容引張
応力との積
応力との積
5
(2)技術評価の結果
告示第 501 号第 60 条第 2 項第 8 号ロ(ロ)では、補強の有効範囲の断面積は同
条同項第 1 号ロ(イ)で主管の補強の有効範囲の断面積としている。
したがって、補強の有効範囲の断面積を、PPD-3424(1)b.(a)の主管の補強の
有効範囲の断面積とする訂正は、告示第 501 号の規定に戻すものであり、技術
的に妥当と判断する。
設計・建設規格 2005 年版/2007 年追補版及び同 2012 年版について、訂正し
た後の規格を技術基準規則解釈において引用するものとする。
2.4 厚さの異なる母材の突合せ溶接の構造
(1)訂正の内容
厚さの異なる母材の突合せ溶接の構造を規定した PPH-4040(2)において、表
3に示すように、溶接部の設計について、差し込み溶接継手との溶接部を規
定する PPH-4010(2)b.の設計を適用可とするものから突合せ溶接継手との溶
接部を規定する PPH-4010(2)a.の設計を適用可とするものに訂正するもので
ある。
設計・建設規格 2012 年版への改訂で生じた誤りであり、設計・建設規格 2012
年版に誤りがある。
表3
PPH-4040
厚さの異なる母材の突合せ溶接の構造の訂正点
設計・建設規格 2012 年版
正誤表反映後
PPH-4040
原文
厚さの異なる母材の突合せ溶接の
構造
PPH-4040
厚さの異なる母材の突合せ溶接の
構造
(1) 厚さの異なる母材の突合せ溶接の
(1) 厚さの異なる母材の突合せ溶接の
構造は、PVB-4232 の規定によること。
構造は、PVB-4232 の規定によること。
この場合において、規定中「クラス1
この場合において、規定中「クラス1
容器」とあるのは「クラス4配管」と
容器」とあるのは「クラス4配管」と
読み替えるものとする。
読み替えるものとする。
(2) 管台または管とポンプ、弁その他こ
(2) 管台または管とポンプ、弁その他こ
れらに類するものまたは突き合わせ
れらに類するものまたは突き合わせ
溶接式管継手との継手の勾配につい
溶接式管継手との継手の勾配につい
て は 、 (1) の 規 定 に 関 わ ら ず
て は 、 (1) の 規 定 に 関 わ ら ず
PPH-4010(2)a.の設計を適用してもよ
PPH-4010(2)b.の設計を適用してもよ
い。
い。
6
PPH-4010
クラス4配管の溶接部の設計
PPH-4010
クラス4配管の溶接部の設計
クラス4配管の溶接部の設計は次の(1)
クラス4配管の溶接部の設計は次の(1)
から(5)に示す設計またはこれらと同等以
から(5)に示す設計またはこれらと同等以
上の効果が得られる溶接方法により溶接す
上の効果が得られる溶接方法により溶接す
る設計とする。
る設計とする。
(略)
(略)
(2) クラス 4 配管の継手区分 B の溶接部
(2) クラス 4 配管の継手区分 B の溶接部
は、前項に掲げる設計のいずれかによ
は、前項に掲げる設計のいずれかによ
るものでなければならない。ただし、
るものでなければならない。ただし、
次の a.および b.に掲げる溶接方法に
次の a.および b.に掲げる溶接方法に
より溶接する場合はこの限りでない。
より溶接する場合はこの限りでない。
a.管台または管と弁その他これらに
a.管台または管と弁その他これらに
類するものまたは突合せ溶接式管
類するものまたは突合せ溶接式管
継手との継手の溶接部は図
継手との継手の溶接部は図
PPH-4010-1(1)によること。
PPH-4010-1(1)によること。
b.外径が 90 mm 以下の管と管台、弁そ
b.外径が 90 mm 以下の管と管台、弁そ
の他これらに類するものまたは差
の他これらに類するものまたは差
し込み溶接式管継手との継手の溶
し込み溶接式管継手との継手の溶
接 部 は 図 PPH-4010-1(2) も し く は
接 部 は 図 PPH-4010-1(2) も し く は
(3)によること。
(3)によること。
図 PPH-4010-1 クラス4配管
7
管継手の溶接部
(2)技術評価の結果
PPH-4040(2) で 、 厚 さ の 異 な る 母 材 の 突 合 せ 溶 接 の 構 造 の 規 格 と し て
PPH-4010(2)b.の設計を適用可としていたが、差し込み溶接継手との溶接部を
規定する PPH-4010(2)b.は、突合せ溶接ではない図 PPH-4010-1(2)及び(3)に
よることを要求している。
したがって、技術評価が行われた設計・建設規格 2005 年版の突合せ溶接継
手との溶接部を規定する PPH-4010(2)a.の設計を適用可とする正誤表の訂正
は技術的に妥当と判断する。
設計・建設規格 2012 年版について、訂正した後の規格を技術基準規則解釈
において引用するものとする。
3. 技術評価のまとめ
正誤表のうち要求内容の変更を伴う 4 件の訂正に関して技術評価を行った結果、正誤
表による訂正は技術的に妥当と判断する。
したがって、設計・建設規格 2005 年版/2007 年追補版は同規格に関する正誤表で訂
正された 3 件、設計・建設規格 2012 年版は 4 件全てについて、訂正した後の規格を技
術基準規則解釈において引用するものとする。
8
添付資料
日本機械学会「JSME 発電用原子力設備規格 設計・建設規格(2012 年版(2013 年追補含む))
〈第Ⅰ編 軽水炉規格〉
(JSME S NC1-2012/2013)
正誤表」
(平成 26 年 12 月 5 日付け)の要求内容の変更を伴う訂正
No.
ページ番号
規格番号
誤
正
備考
第 4 章(一般要求事項)
1
I-4-181
PVE-2332
添付資料-1
PVE-2332 再試験
PVE-2332 再試験
PVE-2331 を満足しない場合、次の(1)、(2)、(3)
PVE-2331 を満足しない場合で、次の(1)および(2)、 年版は
のいずれかに該当するときは、最低使用温度以下の
または、(1)および(3)に該当するときは、最低使用
温度で GTM-3200 に従って衝撃試験を2個の試験
温度以下の温度で GTM-3200 に従って衝撃試験を
片について再度行い、2個の試験片の値が
2個の試験片について再度行い、2個の試験片の値
PVE-2331 で定める 3 個の平均の判定基準を満足す
が PVE-2331 で定める 3 個の平均の判定基準を満
ること。
足すること。
(1)3 個の試験片の横膨出量の平均値および吸収エ
(1)3 個の試験片の横膨出量の平均値または吸収エ
ネルギーの平均値が、PVE-2331 で定める 3 個の
ネルギーの平均値が、PVE-2331 で定める 3 個の平
平均の判定基準を満足すること。
均の判定基準を満足すること。
(2)PVE-2331 で定める 3 個の平均の判定基準を満
(2)PVE-2331 で定める 3 個の平均の判定基準を満
足しない試験片が1個であり、かつ、当該 1 個
足しない試験片が1個であり、かつ、当該 1 個試
試験片が次の a.または b.のいずれかを満足する
験片が次の a.または b.のいずれかを満足するこ
こと。
と。
a.横膨出量の場合は、表 PVE-2332-1 を満足する
こと。
a.横膨出量の場合は、表 PVE-2332-1 を満足する
こと。
2001
除く
表 PVE-2332-1 横膨出量の判定基準
表 PVE-2332-1 横膨出量の判定基準
b.吸収エネルギーの場合は、表 PVE-2332-2 を満
b.吸収エネルギーの場合は、表 PVE-2332-2 を満
足すること。
足すること。
表 PVE-2332-2 吸収エネルギーの判定基準
(3)平均値の判定基準を満足しない試験片の個数
(3)平均値の判定基準を満足しない試験片の個数
が 2 個の場合、当該 2 個の試験片が PVE-2331
が 2 個の場合、当該 2 個の試験片が PVE-2331
に定める最小値の判定基準を満足すること。
に定める最小値の判定基準を満足すること。
添付資料-2
表 PVE-2332-2 吸収エネルギーの判定基準
No.
ページ番号
規格番号
誤
正
備考
第5章
4
I-5-117
PPD-3414
(2)
(2) 管と管をフランジ継手により接続する場合は、
次の a から c のいずれかに適合するものである
(2) 管と管をフランジ継手により接続する場合は、
次の a から c に適合するものであること。
こと。
5
I-5-131
PPD-3424
(8)b.
添付資料-3
7
I-5-158
PPH-4040
(2)
b. 次の(a)の値から(b)の値を引いた値
b. 次の(a)の値から(b)の値を引いた値
(a) 穴の径と主管の計算上必要な厚さと材料規格
(a) 穴の径と主管の計算上必要な厚さと材料規格
Part 3 第 1 章 表 3 または表 4 に規定する主管
Part 3 第 1 章 表 3 または表 4 に規定する主管
の材料の許容引張応力との積
の材料の許容引張応力との積
(b) (1)b.の断面積と材料規格 Part 3 第 1 章 表 3
(b) (1)b.(a)の断面積と材料規格 Part 3 第 1 章表
または表 4 に規定する主管の材料の許容引張応
3 または表 4 に規定する主管の材料の許容引張
力との積
応力との積
(2) 管台または管とポンプ、弁その他これらに類す
(2) 管台または管とポンプ、弁その他これらに類す
2010
るものまたは突き合わせ溶接式管継手との継手
るものまたは突き合わせ溶接式管継手との継手
追補以
の 勾 配 に つ い て は 、 (1) の 規 定 に 関 わ ら ず
の 勾 配 に つ い て は 、 (1) の 規 定 に 関 わ ら ず
降
PPH-4010(2)b.の設計を適用してもよい。
PPH-4010(2)a.の設計を適用してもよい。
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈の一部改正について 新旧対照表(下線部分は改正部分)
○実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(制定 平成 25 年 6 月 19 日 原規技発第 1306194 号 原子力規制委員会決定)
実用発電用原子炉及びそ
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
の附属施設の技術基準に
関する規則
第一条~第十六条
(略)
(材料及び構造)
第十七条
(略)
第1条~第16条 (略)
第17条(材料及び構造)
1~19 (略)
第17条(材料及び構造)
1~19 (略)
20 第15号の規定に適合する溶接部は、次の(1)又は(2)のいず 20 第15号の規定に適合する溶接部とは、次の(1)又は(2)のい
れかに適合したものをいう。
ずれかに適合した溶接部をいう。
(1)(略)
(1)(略)
(2)日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格(2012 年版(2013
(2)
「溶接規格 2007」及び「設計・建設規格 2012」の規定に「日本機
年追補を含む。))(JSME S NB1-2012/2013)」(以下「「溶接規格
械学会「設計・建設規格」及び「材料規格」の適用に当たって(別
2012(2013)」」という。)及び「設計・建設規格 2012」の規定に「日
記-2)
」及び「日本機械学会「溶接規格」等の適用に当たって(別
本機械学会「設計・建設規格」及び「材料規格」の適用に当たって
記-5)
」の要件を付したもの。なお、耐圧試験については「設計・
(別記-2)
」及び「日本機械学会「溶接規格」等の適用に当たっ
建設規格 2012」の耐圧試験圧力の規定を用いること
て(別記-5)
」の要件を付したもの
(「日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格」(2007 年版)に
(「日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格」(2007 年版)に
関する技術評価書」(平成20年10月原子力安全・保安院、原子力安
関する技術評価書」(平成20年10月原子力安全・保安院、原子力安
全基盤機構取りまとめ。以下「
「溶接規格 2007 技術評価書」」という。)、
全基盤機構取りまとめ)」
(以下「「溶接規格 2007 技術評価書」
」という。)
、
「日本機械学会「発電用原子力設備規格 溶接規格 2012 年版/2013 年
「設計・建設規格 2007 技術評価書」及び「設計・建設規格 2012 技術評
追補」
(JSME S NB1-2012/2013)に関する技術評価書」
(原規技発
号
価書」)
(平成
年
月
日原子力規制委員会決定。以下「「溶接規格
2012(2013)技術評価書」」という。))
、
「設計・建設規格 2007 技術評価書」
及び「設計・建設規格 2012 技術評価書」
)
なお、ウェルドオーバーレイ工法を適用する場合は、
「ウェルドオー
なお、ウェルドオーバーレイ工法を適用する場合は、
「ウェルドオー
バーレイ工法の適用に当たって(別記-3)
」によること。
バーレイ工法の適用に当たって(別記-3)
」によること。
第18条~第30条 (略)
第18条~第30条 (略)
第31条(蒸気タービン)
1 (略)
2 第31条において準用する第17条第15号の規定に適合する溶接
1
第31条(蒸気タービン)
1 (略)
2 第31条において準用する第17条第15号の規定に適合する溶接
(別紙5)
第十八条~第三十
条 (略)
(蒸気タービン)
第三十一条
(略)
第1条~第16条 (略)
実用発電用原子炉及びそ
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
の附属施設の技術基準に
関する規則
第三十二条~第四
十七条 (略)
(準用)
第四十八条
(略)
部は、次の(1)又は(2)のいずれかに適合したものをいう。
部とは、
「次の(1)又は(2)のいずれかに適合した溶接部をいう。
(1)(略)
(1)(略)
(2)
「溶接規格 2012(2013)」及び「設計・建設規格 2012」の規定に「日
(2)
「溶接規格 2007」及び「設計・建設規格 2012」の規定に「日本機
本機械学会「設計・建設規格」及び「材料規格」の適用に当たって
械学会「設計・建設規格」及び「材料規格」の適用に当たって(別
(別記-2)
」及び「日本機械学会「溶接規格」等の適用に当たっ
記-2)
」及び「日本機械学会「溶接規格」等の適用に当たって(別
て(別記-5)
」の要件を付したもの
記-5)
」の要件を付したもの
(「溶接規格 2007 技術評価書」、
「溶接規格 2012(2013)技術評価書」、
「設
(「溶接規格 2007 技術評価書」、
「設計・建設規格 2007 技術評価書」及
計・建設規格 2007 技術評価書」及び「設計・建設規格 2012 技術評価書」
)
び「設計・建設規格 2012 技術評価書」)
3~4 (略)
3~4 (略)
第32条~第47条 (略)
第32条~第47条 (略)
第48条(準用)
1 第1項において準用する第17条第15号に規定する「主要な耐圧
部の溶接部」とは、以下に掲げるものの溶接部をいう。
(1)設計基準対象施設の補助ボイラーに属する容器のうち、次に定
める圧力以上の圧力を加えられる部分(以下「耐圧部」という。)
について溶接を必要とするもの
イ~ニ(略)
(2)(略)
2 第1項において準用する第17条第15号の規定に適合する溶接部
は、次の(1)又は(2)のいずれかに適合したものをいう。
(1)(略)
(2)「溶接規格 2012(2013)」及び「設計・建設規格 2012」の規定に
「日本機械学会「設計・建設規格」及び「材料規格」の適用に当た
って(別記-2)」及び「日本機械学会「溶接規格」等の適用に当
たって(別記-5)」の要件を付したもの
(「溶接規格2007技術評価書」、「溶接規格2012(2013)技術評価書」、
「設計・建設規格2007技術評価書」及び「設計・建設規格2012技術評価
書」)
3・4 (略)
5・6 (略)
2
第48条(準用)
1 第1項において準用する第17条第15号に規定する「主要な耐圧
部の溶接部」とは、以下に掲げるものの溶接部をいう。
(1)設計基準対象施設の補助ボイラーに属する容器のうち、次に定
める圧力以上の圧力を加えられる部分(以下「耐圧部」)につい
て溶接を必要とするもの
イ~ニ(略)
(2)(略)
2 第1項において準用する第17条第15号の規定に適合する溶接部
とは、次の(1)又は(2)のいずれかに適合した溶接部をいう。
(1)(略)
(2)「溶接規格 2007」及び「設計・建設規格 2012」の規定に「日本
機械学会「設計・建設規格」及び「材料規格」の適用に当たって(別
記-2)」及び「日本機械学会「溶接規格」等の適用に当たって(別
記-5)」の要件を付したもの
(「溶接規格2007技術評価書」、「設計・建設規格2007技術評価書」及
び「設計・建設規格2012技術評価書」)
3・4
6・7
(略)
(略)
実用発電用原子炉及びそ
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
の附属施設の技術基準に
関する規則
第四十九条~第七
十八条 (略)
第49条~第77条
(略)
第49条~第77条
(略)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
別記 一覧
別記 一覧
別記-1~別記-7
(略)
別記-1~別記-7
(略)
別記-1
別記-1
(略)
(略)
別記-2
別記-2
日本機械学会「設計・建設規格」及び「材料規格」の適用に当たって
日本機械学会「設計・建設規格」及び「材料規格」の適用に当たって
1.
「設計・建設規格 2005(2007)
」の適用に当たって
技術基準規則第17条第1号から第5号まで、第7号から第12号まで及び第14
号において、「設計・建設規格 2005(2007)
」(次表「
「設計・建設規格 2005(2007)」
正誤表一覧」に示す正誤表を含む。)、
「
【事例規格】設計・建設規格 2005 年版「管の
設計」
(管継手、フランジ)のJIS規格年版の読替規程(NC-CC-003)
」及び「【事例
規 格 】 設 計 ・ 建 設 規 格 2005 年 版 付 録 材 料 図 表 J I S 規 格 年 版 の 読 替 規 程
(NC-CC-004)」を適用するに当たっては、これらの規格の規定と同規則第17条第1
号から第5号まで、第7号から第12号まで及び第14号の規定との対応関係は別表
-1-1に掲げるところによる。
(削る)
1.
「設計・建設規格 2005(2007)
」の適用に当たって
技術基準規則第17条第1号から第5号まで、第7号から第12号まで及び第14
号において、「設計・建設規格 2005(2007)」、
【事例規格】「設計・建設規格 2005 年
版「管の設計」
(管継手、フランジ)のJIS規格年版の読替規程(NC-CC-003)
」及
び【事例規格】
「設計・建設規格 2005 年版付録材料図表 JIS規格年版の読替規程
(NC-CC-004)」を適用するに当たっては、同規格の規定と同規則第17条第1号から
第5号まで、第7号から第12号まで及び第14号の規定との対応関係は別表-1-
1に掲げるところによる。
ただし、PVE-2332 において、「次の(1)、(2)、(3)のいずれかに該当するときは」
とあるのは「次の(1)及び(2)、又は(1)及び(3)のいずれかに該当するときは」と読み
替えるものとする。
3
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
表
「設計・建設規格 2005(2007)
」正誤表一覧
(新設)
発行年月日
名称
平成26年12月5日
JSME 発電用原子力設備規格 設計・建設規格(2005 年
版(2007 年追補版含む))<第Ⅰ編 軽水炉規格>(JSME S
NC1-2005/2007) 正誤表
平成21年2月1日
JSME 発電用原子力設備規格 設計・建設規格(2005 年
版(2007 年追補版含む))<第Ⅰ編 軽水炉規格>(JSME S
NC1-2005/2007) 正誤表
平成20年6月1日
JSME 発電用原子力設備規格 設計・建設規格(2005 年
版(2007 年追補版含む))<第Ⅰ編 軽水炉規格>(JSME S
NC1-2005/2007) 正誤表
平成19年12月1日
JSME 発電用原子力設備規格 設計・建設規格(2005 年
版(2007 年追補版含む))<第Ⅰ編 軽水炉規格>(JSME S
NC1-2005/2007) 正誤表
平成19年6月1日
JSME 発電用原子力設備規格 設計・建設規格(2005 年
版)<第Ⅰ編 軽水炉規格>(JSME S NC1-2005) 正誤表
平成19年3月1日
JSME 発電用原子力設備規格 設計・建設規格(2005 年
版)<第Ⅰ編 軽水炉規格>(JSME S NC1-2005) 正誤表
平成18年12月1日
JSME 発電用原子力設備規格 設計・建設規格(2005 年
版)<第Ⅰ編 軽水炉規格>(JSME S NC1-2005) 正誤表
平成18年3月1日
JSME 発電用原子力設備規格 設計・建設規格(2005 年
版)<第Ⅰ編 軽水炉規格>(JSME S NC1-2005) 正誤表
なお、2.の「「設計・建設規格 2012」正誤表一覧」に示される正誤表において、
訂正される「設計・建設規格 2012」の規定内容と同様のものが「設計・建設規格
2005(2007)」に規定されている場合は、当該正誤表の訂正を「設計・建設規格
2005(2007)」においても適用する。
(「日本機械学会「JSME 発電用原子力設備規格 設計・建設規格(2012 年版(2013
年追補含む))
〈第Ⅰ編 軽水炉規格〉
(JSME S NC1-2012/2013)正誤表」
(平成 26 年
12 月 5 日付け)に関する技術評価書」
(原規技発
号(平成
年
月
日
原子力規制委員会決定)
)
(略)
(略)
4
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
2.
「設計・建設規格 2012」及び「材料規格 2012」の適用に当たって
技術基準規則第17条第1号から第5号まで、第7号から第12号まで、第14号
及び第15号において、
「設計・建設規格 2012」(次表「「設計・建設規格 2012」正誤
表一覧」に示す正誤表を含む。
)及び「材料規格 2012」(次表「
「材料規格 2012」正誤
表一覧」に示す正誤表を含む。)を適用するに当たっては、それぞれ以下のとおり要
件を付すこととする。
なお、技術基準規則第17条第1号から第5号まで、第7号から第12号まで、第
14号及び第15号の規定と「設計・建設規格 2012」の規定との対応関係は別表-
1-2に掲げるところによる。
2.
「設計・建設規格 2012」及び「材料規格 2012」の適用に当たって
技術基準規則第17条第1号から第5号まで、第7号から第12号まで、第14号
及び第15号において、日本機械学会「発電用原子力設備規格 設計・建設規格(2012
年版)(JSME S NC1-2012)
」
(以下「設計・建設規格 2012」という。)及び「発電用原
子力設備規格 材料規格(2012 年版)
(JSME S NJ1-2012)」
(以下「材料規格 2012」
という。
)を適用するに当たっては、それぞれ以下のとおり要件を付すこととする。
なお、技術基準規則第17条第1号から第5号まで、第7号から第12号まで、第
14号、第15号の規定と本規格の規定との対応関係は別表-1-2に掲げるところ
による。
(削る)
ただし、PVE-2332 については、「JSME 発電用原子力設備規格 設計・建設規格
(2012 年版(2013 年追補含む))〈第Ⅰ編 軽水炉規格〉(JSME S NC1-2012/2013) 正誤
表」(平成26年9月11日付け)により訂正されたものを適用するものとする。
表 「設計・建設規格 2012」正誤表一覧
発行年月日
名称
平成26年12月5日
JSME 発電用原子力設備規格 設計・建設規格(2012 年
版(2013 年追補含む))<第Ⅰ編 軽水炉規格>(JSME S
NC1-2012/2013) 正誤表
平成26年9月11日
JSME 発電用原子力設備規格 設計・建設規格(2012 年
版(2013 年追補含む))<第Ⅰ編 軽水炉規格>(JSME S
NC1-2012/2013) 正誤表
平成25年9月1日
JSME 発電用原子力設備規格 設計・建設規格(2012 年
版)<第Ⅰ編 軽水炉規格>(JSME S NC1-2012) 正誤表
平成25年6月1日
JSME 発電用原子力設備規格 設計・建設規格(2012 年
版)<第Ⅰ編 軽水炉規格>(JSME S NC1-2012) 正誤表
(新設)
5
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
表
発行年月日
平成26年12月5日
平成26年6月16日
平成25年12月1日
「材料規格 2012」正誤表一覧
名称
JSME 発電用原子力設備規格 材料規格(2012 年版
(2013 年追補含む))(JSME S NJ1-2012/2013) 正誤表
JSME 発電用原子力設備規格 材料規格(2011 年版,
2012 年版及び 2013 年追補)(JSME S NJ1-2011,2012,
2013) 正誤表
JSME 発 電 用 原 子 力 設 備 規 格 材 料 規 格 (2012 年
版)(JSME S NJ1-2012) 正誤表
(新設)
(1)「設計・建設規格 2012」
(削る)
(1)「設計・建設規格 2012」
(ⅰ)「溶接規格 2012 年版」とあるのは「溶接規格 2007 年版」と読み替えるものと
する。
「設計・建設規格 2012」で引用している溶接規格の番号が規定されていな
い N-2020 及び N-8020 の規定については N-1020 を、N-2030 及び N-5030 の規定
については N-1030 を、N-4030、N-6030、N-7030 及び N-8030 の規定については
N-3030 を、N-2040 及び N-8040 の規定については N-1040 を、N-2060、N-3060、
N-4060、
N-5060、N-6060 及び N-7060 の規定については N-1060 を、N-2080、N-3080、
N-4080、
N-5080、N-6080 及び N-7080 の規定については N-1080 を、N-3090、N-4090、
N-5090、
N-6090 及び N-7090 の規定については N-1090 を、N-2100、
N-3100、N-4100、
N-5100、
N-6100、N-7100 及び N-8100 の規定については N-1100 を、N-2110、N-3110、
N-4110、
N-5110、N-6110 及び N-7110 の規定については N-1110 を、N-2120、N-3120、
N-4120、
N-5120、N-6120 及び N-7120 の規定については N-1120 を、N-2130、N-3130、
N-4130、N-5130、N-6130、N-7130 及び N-8130 の規定については N-1130 を準用
するものとする。
(ⅰ)~(ⅴ)
(略)
(ⅱ)~(ⅵ)
(略)
(2)「材料規格 2012」 (略)
(2)「材料規格 2012」 (略)
(ⅰ)~(ⅳ)
(ⅰ)~(ⅳ)
(略)
別表-1-1・別表-1-2
(略)
別表-1-1・別表-1-2
(略)
6
(略)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
別記-3
別記-3
ウェルドオーバーレイ工法の適用に当たって
ウェルドオーバーレイ工法の適用に当たって
オーステナイト系ステンレス鋼配管の完全溶込み突合せ溶接(容器管台のセーフエ
ンドと接続配管の溶接を含む。)の周継手部内表面に検出された応力腐食割れによる
き裂について、ウェルドオーバーレイ工法を適用する場合は、技術基準規則第17条
第1号、第8号及び第15号の規定に適合するため、当該溶接部は、別記-2及び別
記-5によるほか、次の条件を満足すること。ただし、
「溶接規格 2012(2013)」の規
定を適用するに当たっては、次表のとおり読み替えるものとする。
オーステナイト系ステンレス鋼配管の完全溶込み突合せ溶接(容器管台のセーフエ
ンドと接続配管の溶接を含む。)の周継手部内表面に検出された応力腐食割れによる
き裂について、ウェルドオーバーレイ工法を適用する場合は、実用発電用原子炉及び
その附属施設の技術基準に関する規則(以下「規則」という。)第17条第1号、第
8号及び第15号の規定に適合するため、当該溶接部は、別記-2及び別記-5によ
るほか、次の条件を満足すること。
表 「溶接規格 2007」から「溶接規格 2012(2013)」への読替表
読み替え
読み替えられる字句
読み替える字句
る規定
第 1 部溶 N-1100(3)の a.又は b.
N-1100(3)の 1)又は 2)
接規格
N-5140 準用(N-1020 溶接の制限) N-5020 溶接の制限
N-5140 準用(N-1030 開先面)
N-5030 開先面
N-5140 準用(N-1040 溶接部の強 N-5040 溶接部の強度等
度等)
N-5140 準用(N-1060 突合せ溶接 N-5060 突合せ溶接による継手面
による継手面の食違い)
の食違い
N-5140 準用(N-1070 厚さの異な N-5070 厚さの異なる母材の突合
る母材の突合せ溶接)
せ溶接
N-5140 準用(N-1080 継手の仕上 N-5080 継手の仕上げ
げ)
N-5140 準用(N-1090 溶接後熱処 N-5090 溶接後熱処理
理)
N-5140 準用(N-1100 非破壊試験) N-5100 非破壊試験
N-5140 準用(N-1110 機械試験) N-5110 機械試験
N-5140 準用(N-1120 再試験)
N-5120 再試験
N-5140 準用(N-1130 耐圧試験) N-5130 耐圧試験
表-8
表 N-X100-2
(新設)
7
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
第 2 部溶
接施工法
認証標準
表-10
3.確認事項(表-1 を含む。
)
4.確認試験
5.試験片の形状・寸法および試験
方法および試験結果の判定基準
表-2
表-4
表-5
表-6
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
表 N-X100-4
WP-300 確 認 事 項 ( 表 200-1,
200-2, 200-3, 301-1 を含む。
)
WP-400 確認試験
WP-500 試験片の形状・寸法、試
験方法及び試験結果の判定基準
表 WP-302-1
表 WP-304-1
表 WP-309-1
表 WP-400-1
1.
1.
(略)
(略)
2.適用範囲
WOL工法の適用範囲は、次表のとおりとする。
2.適用範囲
WOL工法の適用範囲は、次表のとおりとする。
項
目
呼 び 径
母材の厚さ
き裂の性状
対象鋼種
既設の
溶接金属
形
状
適
用
範
囲
(略)
(略)
(略)
溶接規格第2部溶接施工法認証標準表-2 母材の区分に規定す
る「母材の区分」が P-8(オーステナイト系ステンレス鋼)の
もの
溶接規格第2部溶接施工法認証標準表-4 溶接金属の区分に規
定する「溶接金属の区分」が A-7 又は同表-5 溶加材もしくは
ウェルドインサートまたは心線の区分に規定する「溶加材もし
くはウェルドインサートの区分」が R-7 のもの
(略)
項
目
呼 び 径
母材の厚さ
き裂の性状
対象鋼種
適 用 範 囲
(略)
(略)
(略)
溶接規格第2部溶接施工法認証標準表-2 に規定する「母材の
区分」が P-8(オーステナイト系ステンレス鋼)のもの
既設の
溶接金属
溶接規格第2部溶接施工法認証標準表-4 に規定する「溶接金
属の区分」が A-7 又は同表-5 に規定する「溶加材もしくはウ
ェルドインサートまたは心線の区分」が R-7 のもの
形
(略)
3.
3.
(略)
状
(略)
4.WOL工法の溶接について
(略)
4.WOL工法の溶接について
8
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
(略)
(1)~(9)
(1)~(9)
(略)
(10)N-5140 準用(適用外とするもの)
N-5140 準用における準用規定のうち、
「N-1060 突合わせ溶接による継手面の
食違い」、「N-1070 厚さの異なる母材の突合わせ溶接」、「N-1110 機械試験」
及び「N-1120 再試験」は適用しない。
(10)N-5140 準用(適用除外とするもの)
N-5140 準用における準用規定のうち、N-1060 突合せ溶接による継手面の食違
い、N-1070 厚さの異なる母材の突合せ溶接、N-1110 機械試験及び N-1120 再試
験は適用しない。
5.
5.
(略)
別紙-1~別紙-4
(略)
(略)
別紙-1~別紙-4
(略)
(略)
別記-4
別記-4
(略)
(略)
別記-5
別記-5
日本機械学会「溶接規格」等の適用に当たって
日本機械学会「溶接規格」等の適用に当たって
「溶接規格 2007 技術評価書」及び「溶接規格 2012(2013)技術評価書」に基づき、
技術基準規則第17条第15号(同規則第31条、第48条第1項及び第55条第
7号において準用する場合を含む。
)に規定する溶接部への「溶接規格 2007」
(次表
「「溶接規格 2007」正誤表一覧」に示す正誤表を含む。)及び「設計・建設規格
2005(2007)」(別記-2「「設計・建設規格 2005(2007)」正誤表一覧」に示す正誤表
を含む。)又は「溶接規格 2012(2013)」
(次表「「溶接規格 2012(2013)」正誤表一覧」
に示す正誤表を含む。)及び「設計・建設規格 2012」(別記-2「「設計・建設規格
2012」正誤表一覧」に示す正誤表を含む。)の適用に当たっては、次のとおり要件を
付すこととする。
なお、技術基準規則第17条第15号の規定と溶接規格及び設計・建設規格の規
定との対応関係は別表第5-1から第5-3まで及び第6-1から第6-3までに
掲げるところによる。
9
原子力安全・保安院、原子力安全基盤機構『日本機械学会「発電用原子力設備規格
溶接規格(2007 年版)
(JSME S NB1-2007)」
(以下「溶接規格」という。
)に関する技
術評価書(平成20年10月)』に基づき、実用発電用原子炉及びその附属施設の技
術基準に関する規則(以下「規則」という。
)第17条第15号並びに第31条及び
第48条第1項において準用する第17条第15号に規定する溶接部への「溶接規
格」及び「発電用原子力設備規格 設計・建設規格(2005 年版(2007 年追補版を含
む))(JSME S NC1-2005/2007)」(以下「設計・建設規格 2005(2007)」という。
)又
は「発電用原子力設備規格設計・建設規格(2012 年版)(JSME S NC1-2012)」
(以下
「設計・建設規格」という。)の適用に当たっては、次のとおり要件を付すこととす
る。
なお、規則第17条第15号の規定と溶接規格及び設計・建設規格の規定との対応
関係は別表に掲げるところによる。
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
表
「溶接規格 2007」正誤表一覧
(新設)
名称
JSME 発 電 用 原 子 力 設 備 規 格 溶 接 規 格 (JSME S
NB1-2007(2008 追補版、2009 年追補版)) 正誤表
平成20年12月1日
JSME 発 電 用 原 子 力 設 備 規 格 溶 接 規 格 (JSME S
NB1-2007(2008 追補版)) 正誤表
平成19年11月1日
JSME 発 電 用 原 子 力 設 備 規 格 溶 接 規 格 (JSME S
NB1-2007)正誤表
なお、
「「溶接規格 2012(2013)」正誤表一覧」に示される正誤表の記載において、
訂正される「溶接規格 2012(2013)」の規定内容と同様のものが「溶接規格 2007」に
規定されている場合は、当該正誤表の訂正を「溶接規格 2007」においても適用する。
発行年月日
平成22年12月1日
表
発行年月日
平成26年12月5日
平成26年9月11日
「溶接規格 2012(2013)」正誤表一覧
名称
JSME 発 電 用 原 子 力 設 備 規 格 溶 接 規 格 (JSME S
NB1-2012,2013 追補) 正誤表
JSME 発 電 用 原 子 力 設 備 規 格 溶 接 規 格 (JSME S
NB1-2012,2013 追補) 正誤表
1.溶接規格「第1部
(新設)
1.第1部 溶接規格
① N-0010 目的及び適用(「溶接規格 2007」及び「溶接規格 2012(2013)」
)
ただし書は、適用除外とする。
②
N-0020 定義(「溶接規格 2007」及び「溶接規格 2012(2013)」
)
・N-0020(3)の「クラス 2 容器」及び「クラス 2 配管」は、技術基準規則第2条
第2項第33号に規定するものをいう。
・N-0020(4)及び(5)について、
「放射線管理設備に属するダクト」とあるのは「放
射線管理施設若しくは原子炉格納施設(非常用ガス処理設備に限る。
)に属す
るダクト」に読み替える。
・第 4 部 解説 第 1 章 溶接規格の解説 N-0020 における JEAC4602-2004 及び
JEAC4605-2004 は適用除外とする。
10
(新設)
溶接規格」
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
③
N-0030 溶接施工法(
「溶接規格 2007」及び「溶接規格 2012(2013)」)
N-0030 溶接施工法(2)に規定されている「安全設備」は、技術基準規則第2
条第2項第9号に規定するものをいう。
④
溶
N-1010、N-2010、N-3010、N-4010、N-5010、N-6010、N-7010 及び N-8010
接部の設計(「溶接規格 2007」)
(略)
(新設)
①
溶接規格「N-1010、N-2010、N-3010、N-4010、N-5010、N-6010、N-7010 及び
N-8010 溶接部の設計」
(略)
⑤
N-1040、N-2040、N-3040、N-4040、N-5040、N-6040、N-7040 及び N-8040 溶 (新設)
接部の強度等(「溶接規格 2007」及び「溶接規格 2012(2013)」
)
・
「溶接規格 2007」においては、オーステナイト系ステンレス鋼溶接金属にあっ
ては、デルタフェライト量が高温割れ防止の観点から適切なものであること。
・「溶接規格 2012(2013)」においては、(3)の「溶接金属の区分が A-7 になるオ
ーステナイト系ステンレス鋼」とあるのは「溶接金属の成分が A-7(オーステ
ナイト系ステンレス鋼)に相当するもの」に、
「溶着金属にデルタフェライト
が含まれる」とあるのは「高温割れ防止の観点から溶着金属にデルタフェラ
イトが適切量含まれる」に読み替える。
⑥
N-1050、N-2050、N-3050、N-4050、N-5050、N-6050 及び N-7050 溶接部の非 (新設)
破壊試験及び機械試験(
「溶接規格 2012(2013)」
)
・N-1050(2)の「もしくは」とあるのは「は,母材成分から再熱割れのおそれが
ないと確認された場合,溶接後熱処理前に実施することができる。」に読み替
える。
・N-2050(2)、N-4050(2)及び N-5050(2)の「P-1 の溶接部は」とあるのは「P-1
の溶接部は,母材成分から再熱割れのおそれがないと確認された場合」に読
み替える。
・N-3050(2)の「また,P-1 の溶接部の非破壊試験,もしくは」とあるのは「ま
た,P-1 の溶接部は,母材成分から再熱割れのおそれがないと確認された場合,
非破壊試験を溶接後熱処理前に実施することができる。」に読み替える。
・N-6050(2)及び N-7050(2)の「また,P-1 の溶接部は」とあるのは「また,P-1
の溶接部は,母材成分から再熱割れのおそれがないと確認された場合」に読
み替え、なお書は適用除外とする。
11
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
⑦
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
②溶接規格「N-9050
表-3 溶接部の機械試験板及び表 N-X050-2
格 2007」及び「溶接規格 2012(2013)」
)
(略)
(注)の 5.は、適用除外とする。
③溶接規格「表-3 溶接部の機械試験板」
⑧
N-9050 補助ボイラーおよびその附属設備(「溶接規格 2007」及び「溶接規格
2012(2013)」)
(略)
溶接部の機械試験板(「溶接規
(略)
(略)
(新設)
⑨
表-5 溶接後熱処理の方法及び表 N-X090-2 溶接後熱処理の方法(「溶接規
格 2007」及び「溶接規格 2012(2013)」
)
・「溶接規格 2007」においては、表-5 溶接後熱処理の方法における「加熱及
び冷却の方法」の欄の 2.について、
「温度 650℃において、母材の区分が表-
16 に掲げる P-7 を冷却する場合の速さは、1 の規定にかかわらず、1 時間につ
き温度差が 55℃以下であること」とあるのは「母材の区分が表-16 に掲げる
P-7 については、1.の規定にかかわらず、650℃より高い温度範囲における冷
却速度は、1 時間につき温度差が 55℃以下とし、650℃以下の温度範囲におい
ては脆化を防ぐために十分に速い速度で冷却すること。」に読み替える。
・「溶接規格 2012(2013)」においては、表 N-X090-2 溶接後熱処理の方法「熱
処理の方法」の欄の 5.について、
「局部加熱により行う場合は,均一温度領域
が溶接金属の最大幅の両側にそれぞれ母材の厚さ又は 50mm のいずれか小さい
値以上の幅」とあるのは
「次の(1)及び(2)に掲げる範囲
(1) 容器(管寄せを除く)については,溶接部の最大幅の両側にそれぞれ
母材の厚さの 3 倍以上の幅
(2) 管寄せ又は管については,溶接部の最大幅の両側にそれぞれ開先幅の
3 倍以上で,かつ,余盛幅の 2 倍以上の幅」
に読み替える。
⑩
表 N-X090-3 溶接後熱処理を要しないもの(「溶接規格 2012(2013)」)
(新設)
・「1. クラス 1 機器」の表中、
「母材の区分」の欄が「P-1」であって、
「溶接部
の区分」の欄が「5.クラッド溶接」であって、
「母材の炭素・クロム含有量(%)」
12
補助ボイラーおよびその附属設備」
(新設)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
の欄における「C≦0.30」とあるのは、「C≦0.25」に読み替える。
・「1. クラス 1 機器」の表中、
「母材の区分」の欄が「P-1」であって、
「溶接部
の区分」の欄が「5.クラッド溶接」であって、「母材の厚さ」の欄が「T≦38」
であって、
「予熱温度(℃)
」の欄における「40 以上」とあるのは「100 以上」
に読み替える。
⑪
表 N-X110-3 破壊靱性試験(「溶接規格 2012(2013)」)
・次表を追加する。
(新設)
表 クラス 1 容器の破壊靭性試験に対する要件
の 区 分
試験の方法
判 定 基 準
母材の区分 最 低 使 用 温
それぞれの試験片の横膨出量が,次
が 表 N-G01 度 以 下 の 温
の表の左項に掲げる厚さの区分に応
に 掲 げ る 度で衝撃試
じ,それぞれ同表の右項に掲げる値
P-6 で ,か 験 を 行 う こ
以上であること
つ、溶接金 と
クラス1 属がマルテ
厚さの区分(mm) 横膨出量(mm)
ンサイト系
容器
ステンレス
16 以上 19 以下
0.50
鋼の場合で
19 を超え 38 以下
0.65
あるもの
機
器
38 を超えるもの
1.00
・次表のとおり読み替えるものとする。
表
機器の
区分
クラス 1
容器
表 N-X110-3
破壊靱性試験に係る読替表
読み替えられる規定
読み替える規定
1. 溶接金属
関連温度(RTNDT)が,設計・建設
規格 第 4 章 添付 4-1「RTNDT 要求
値の決定方法」を満足するように
定めた RTNDT の要求値を満足する
こと。
1. 溶接金属
関連温度(RTNDT)が,設計・建設
規格 第 4 章 添付 4-1「RTNDT 要求
値の決定方法」を満足するように
定めた RTNDT の要求値を満足する
こと。ただし,室温での規定最
13
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
クラス MC
容器
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
小降伏点が 620MPa を超える材
料については,KIC 曲線は適用除
外とする。
溶接金属及び熱影響部
溶接金属及び熱影響部
以下の 1.又は 2.のいずれかに 以下の 1.又は 2.のいずれかに
適合すること。
適合すること。
1. 落重試験
1. 落重試験
容器の最低使用温度が,設
容器の最低使用温度が,設
計・建設規格の PVB-2333.1
計・建設規格の PVB-2333.1
「関連温度(RTNDT)の決定方
「関連温度(RTNDT)の決定方
法」の規定により求めた無延
法」の規定により求めた無延
性遷移温度に 17℃を加えた
性遷移温度に 17℃を加えた
温度以上であること。
温度以上であること。
2. 衝撃試験
2. 衝撃試験
以下(1)又は(2)のいずれか
以下(1)又は(2)のいずれか
を満足すること。
を満足すること。
(1) 3 個の試験片の横膨出量
(1) 3 個の試験片の横膨出量
の平均値及び最小値が,
の平均値及び最小値が,
設計・建設規格の表
設計・建設規格の表
PVE-2331.2-1 「 横 膨 出
PVE-2331.2-1 「 横 膨 出
量の判定基準」を満足す
量の判定基準」を満足す
ること。
ること。この場合,3 個
(2) 3 個の試験片の吸収エネ
の 平均 の判 定基 準を満
ル ギー の平 均値 及び最
足する試験片の個数は 2
小値が,設計・建設規格
個以上であること。
の表 PVE-2331.2-2「吸
(2) 3 個の試験片の吸収エネ
収 エネ ルギ ーの 判定基
ル ギー の平 均値 及び最
準」を満足すること。
小値が,設計・建設規格
の表 PVE-2331.2-2「吸
収 エネ ルギ ーの 判定基
準」を満足すること。こ
の場合,3 個の平均の判
定 基準 を満 足す る試験
14
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
クラス 2
容器
クラス 3
容器
クラス 3
相当容器
クラス 2
配管
クラス 3
配管
クラス 3
相当管
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
片の個数は 2 個以上で
あること。
溶接金属及び熱影響部
溶接金属及び熱影響部
以下の 1.又は 2.のいずれかに 以下の 1.又は 2.のいずれかに
適合すること。
適合すること。
1. 落重試験
1. 落重試験
容器の最低使用温度が,設
容器の最低使用温度が,設
計・建設規格の PVB-2333.1
計・建設規格の PVB-2333.1
「関連温度(RTNDT)の決定方
「関連温度(RTNDT)の決定方
法」の規定により求めた無延
法」の規定により求めた無延
性遷移温度に 17℃を加えた
性遷移温度に 17℃を加えた
温度以上であること。
温度以上であること。
2. 衝撃試験
2. 衝撃試験
以下(1)又は(2)のいずれか
以下(1)又は(2)のいずれか
を満足すること。
を満足すること。
(1) 3 個の試験片の横膨出量
(1) 3 個の試験片の横膨出量
の平均値及び最小値が,
の平均値及び最小値が,
設計・建設規格の表
設計・建設規格の表
PVE-2331.2-1 「 横 膨 出
PVE-2331.2-1 「 横 膨 出
量の判定基準」を満足す
量の判定基準」を満足す
ること。
ること。この場合,3 個
(2) 3 個の試験片の吸収エネ
の 平均 の判 定基 準を満
ル ギー の平 均値 及び最
足する試験片の個数は 2
小値が,設計・建設規格
個以上であること。
の表 PVE-2331.2-2「吸
(2) 3 個の試験片の吸収エネ
収 エネ ルギ ーの 判定基
ル ギー の平 均値 及び最
準」を満足すること。
小値が,設計・建設規格
の表 PVE-2331.2-2「吸
収 エネ ルギ ーの 判定基
準」を満足すること。こ
の場合,3 個の平均の判
定 基準 を満 足す る試験
片の個数は 2 個以上で
15
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
あること。
⑫
表 N-X120-1 再試験(
「溶接規格 2012(2013)」)
・次表を追加する。
(新設)
表
クラス 1 容器の破壊靭性試験の再試験
試験の
種類
再
試
破壊靭
性試験
(溶接金属及び熱影響部)
母材の区分が,表 N-G01 に掲げる P-6 で,かつ,
溶接金属がマルテンサイト系ステンレス鋼であっ
て,次の(1)及び(2)に該当する場合は,再試験す
ることができる。
1 組の試
(1) 3 個の試験片の横膨出量の平均値が,設計・
験片
建設規格の表 PVB-2332-1「50mm 以下の棒及
につい
びマルテンサイト系ステンレス鋼の判定基
て1組
準」を満足する場合
(3個)
(2) 設計・建設規格の表 PVB-2332-1「50mm 以下
の棒及びマルテンサイト系ステンレス鋼の判
定基準」を満足しない試験片が1個あり,か
つ,当該1個試験片が,表 PVB-2332.1-1「50mm
以下の棒,マルテンサイトステンレス鋼の再
試験可能な判定基準」を満足する場合
⑬
クラス
1容器
験 が
行
え
る
場
合
再試験
片の数
表 N-X130-2 耐圧代替非破壊試験(第4部 解説 N-1130 耐圧試験及び解
(新設)
説表 N-X130-1 耐圧試験)
(「溶接規格 2012(2013)」
)
表 N-X130-2 耐圧代替非破壊試験のクラス 1 からクラス 4 までの機器の「溶
接部の区分」の欄中、
「ラグ,ブラケット,強め材,控え,強め輪等であって,
重要なものを取付ける溶接部」であって、
「耐圧代替非破壊試験」の欄中、
「放
射線透過試験」及び「超音波探傷試験」であって、
「-」とあるのは「○」に
読み替える。
第 4 部 解説 解説表 表 N-X130-1-1 耐圧試験圧力及び方法は、適用除外
とする。
16
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
第 4 部 解説 N-1130(6)5)の「耐圧代替非破壊試験の作業手順」における
「(加
圧が困難な場合は省略しても良い。
)」は適用除外とする。
第 4 部 解説 N-1130(6)のなお書は適用除外とする。
2.第2部 溶接施工法認証標準
「溶接規格 2007」及び「溶接規格 2012(2013)」における溶接施工法については、 2.溶接規格「第2部 溶接施工法認証標準」
第2部溶接施工法認証標準の3.確認事項及び WP-300 確認事項の区分によって、
溶接施工法については、第2部溶接施工法認証標準の「3.確認事項」の区
認証標準への適合を確認すること。
分によって、認証標準への適合を確認すること。
適用に当たっては以下によること。
①
②
③
3.(4)溶接金属(
「溶接規格 2007」
)
ただし書は適用除外とする。
(新設)
WP-306 溶接後熱処理(「溶接規格 2012(2013)」
)
(1)3)から 5)までは適用除外とする。
(新設)
表 WP-200-2 電子ビーム溶接における確認項目(
「溶接規格 2012(2013)」)
次表を追加する。
(新設)
表
確認項目
溶接姿勢
④
電子ビーム溶接の確認項目における溶接姿勢
確認項目
確認要領
○
認証を受けた溶接姿勢
からの変更で1区分。溶
接姿勢の区分は下向,立
向上進,立向下進,横向,
上向又は管の水平固定
とする。
追加要求
参考
(ASME SecIX
QW No.)
表 WP-200-3 レーザビーム溶接における確認項目(「溶接規格 2012(2013)」
)
・次表を追加する。
(新設)
17
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
表
確認項目
溶接姿勢
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
レーザビーム溶接の確認項目における溶接姿勢
確認項目
確認要領
○
認証を受けた溶接姿勢
からの変更で1区分。溶
接姿勢の区分は下向,立
向上進,立向下進,横向,
上向又は管の水平固定
とする。
追加要求
参考
(ASME SecIX
QW No.)
・次表のとおり読み替えるものとする。
表 表 WP-200-3 レーザビーム溶接における確認項目に係る読替表
確認項目
読み替えられる規定
読み替える規定
シールドガス 流量の10%を超える減少で 流量の±5%超えで1区分
1区分
プラズマ除去 「使用する」又は「使用しない」 「使用する」又は「使用しない」
ガス
使用する場合は,流量の10% 使用する場合は,流量の10%
を超える減少で1区分
を超える減少で1区分
プラズマ除去ガスの変更で1
区分
裏面からのガ 流量の10%を超える減少で 流量の±5%超えで1区分
ス保護
1区分
溶加材
溶加材断面積の10%を超え 溶加材径の変更で1区分
る変更で1区分
母材の厚さ
+20%で1区分
±20%で1区分
+10%で1区分
±10%で1区分
+5%で1区分
±5%で1区分
レーザ出力
加工点における認証値10% 認証値±2%で1区分
を超える減少で1区分
ワイヤ供給速 認証値10%を超える増加で 認証値±10%で1区分
18
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
度
焦点距離
1区分
認証値の±10%を超える変
更で1区分
認証値からの変更で1区分
レンズとワー
ク間距離
レンズとワーク間の距離の認
証値±10%を超える変更で
1区分
レンズとワーク間距離の認証
値と焦点距離の認証値との差
が±50%を超える変更で1
区分
3.第3部 溶接士技能認証標準
(1)溶接士技能認証標準の適用に当たって
① 3.1(2) 試験材及び溶接姿勢及び WQ-312
2007」及び「溶接規格 2012(2013)」
)
(略)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
試験材及び溶接姿勢(「溶接規格
(略)
②
WQ-322 試験材の種類がアルミニウム又はアルミニウム合金のものの場合
(「溶接規格 2012(2013)」
)
JIS Z 3122(1990) (突合せ溶接継手の曲げ試験方法)における 5.1 型曲げ試験方
法は適用除外とする。
③
3.3 作業範囲及び WQ-330
2012(2013)」)
(略)
3.溶接規格「第3部 溶接士技能認証標準」
(1)溶接士技能認証標準の適用に当たって
① 第3部溶接士技能認証標準「3.1(2) 試験材および溶接姿勢」
作業範囲(「溶接規格 2007」及び「溶接規格
(新設)
②
第3部溶接士技能認証標準「3.3
(略)
作業範囲」
(新設)
④
WQ-430 作業範囲(
「溶接規格 2012(2013)」
)
ただし書は、適用除外とする。
( 2 ) 溶 接 士 技 能 認 証 標 準 へ の 適 合 確 認 (「 溶 接 規 格 2007 」 及 び 「 溶 接 規 格
2012(2013)」)
溶接士の技能については、3.自動溶接機を用いない溶接士及び4.自動溶接機
を用いる溶接士の区分、又は WP-300 自動溶接機を用いない溶接士及び WP-400 自
動溶接機を用いる溶接士の区分によって、認定標準への適合を確認すること。
(2)溶接士技能認証標準への適合確認
溶接士の技能については、第3部溶接士技能認証標準の「3.自動溶接機を用いな
い溶接士」及び「4.自動溶接機を用いる溶接士」の区分によって、認定標準への適
合を確認すること。
(3)溶接士技能認証標準と同等と認められるもの(
「溶接規格 2007」及び「溶接規
(3)溶接士技能認証標準と同等と認められるもの
19
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
格 2012(2013)」
)
(略)
(4)溶接士技能認証標準に適合する溶接士技能の有効期間(
「溶接規格 2007」及び
「溶接規格 2012(2013)」
)
(略)
(略)
(4)溶接士技能認証標準に適合する溶接士技能の有効期間
(削る)
4.その他
オーステナイト系ステンレス鋼溶接金属にあっては、デルタフェライト量が
高温割れ防止の観点から適切なものであること。
アルミニウム又は
アルミニウム合金
アルミニウム又は
アルミニウム合金
別表第1
アルミニウム又は
アルミニウム合金以外
アルミニウム又は
アルミニウム合金以外
別表第1 試験材及び溶接姿勢の区分(1/2)
試験材の区分
溶接姿勢の区分
W-0(厚さ 3~3.2mm の板)
(略)
W-1(厚さ 9mm の板)
(略)
W-2(厚さ 25mm 以上の板)
(略)
W-3-0(外径 100~120mm
(略)
厚さ 4~5.3mm の管)
W-3(外径 150~170mm
(略)
厚さ 10~12mm の管)
W-4(外径 200~300mm
(略)
で厚さ 20mm 以上の管)
W-5(管と管板の取り付け溶接)
(略)
W-6(クラッド溶接)
(略)
W-10(厚さ 3mm の板)
(略)
W-11(厚さ 8mm の板)
(略)
W-12(厚さ 20mm 以上の板)
(略)
W-13(外径 100~150mm で
(略)
厚さ 4mm の管)
W-14(外径 150~200mm で
(略)
厚さ 12~15mm の管)
W-15(外径 200~300mm で
(略)
厚さ 20mm 以上の管)
(略)
試験材及び溶接姿勢の区分(2/2)
20
別表第1 試験材及び溶接姿勢の区分(1/2)
試験材の区分
溶接姿勢の区分
W-0(厚さ 3~3.2mm の板)
(略)
W-1(厚さ 9mm の板)
(略)
W-2(厚さ 25mm 以上の板)
(略)
W-3-0(外径 100~120mm
(略)
厚さ 4~5.3mm の管)
W-3(外径 150~170mm
(略)
厚さ 9~11mm の管)
W-4(外径 200~300mm
(略)
で厚さ 20mm 以上の管)
W-5(管と管板の取り付け溶接)
(略)
W-6(クラッド溶接)
(略)
W-10(厚さ 3mm の板)
(略)
W-11(厚さ 8mm の板)
(略)
W-12(厚さ 20mm 以上の板)
(略)
W-13(外径 100~150mm で
(略)
厚さ 4mm の管)
W-14(外径 150~200mm で
(略)
厚さ 12~15mm の管)
W-15(外径 200~300mm で
(略)
厚さ 20mm 以上の管)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
(略)
(略)
(略)
囲
アルミニウム又は
アルミニウム合金以外
アルミニウム又は
アルミニウム合金以外
アルミニウム又は
アルミニウム合金
アルミニウム又は
アルミニウム合金
別表第2 試験材及び溶接姿勢の区分と作業範囲(1/2)
試験材の区分
溶接姿勢の区分 作 業 範
W-0(厚さ 3~3.2mm の板)
(略)
W-1(厚さ 9mm の板)
(略)
W-2(厚さ 25mm 以上の板)
(略)
W-3-0(外径 100~120mm
(略)
厚さ 4~5.3mm の管)
W-3(外径 150~170mm
(略)
厚さ 10~12mm の管)
W-4(外径 200~300mm で
(略)
厚さ 20mm 以上の管)
W-5(管と管板の取り付け溶
(略)
接)
W-6(クラッド溶接)
(略)
W-10(厚さ 3mm の板)
(略)
W-11(厚さ 8mm の板)
(略)
W-12(厚さ 20mm 以上の板)
(略)
W-13(外径 100~150mm で厚
(略)
さ mm の管)
W-14(外径 150~200mm で厚
(略)
さ 12~15mm の管)
W-15(外径 200~300mm で厚
(略)
さ 20mm 以上の管)
別表第2
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
溶接姿勢の区分
(略)
(略)
チタン
チタン
試験材の区分
W-20(厚さ 3mm の板)
W-21(厚さ 6mm の板)
W-23(外径 89.1~114.3mm
厚さ 3mm の管)
W-24(外径 150~170mm
厚さ 10~12mm の管)
W-26(管と管板の取り付け溶接)
試験材及び溶接姿勢の区分と作業範囲(2/2)
21
別表第1 試験材及び溶接姿勢の区分(2/2)
試験材の区分
溶接姿勢の区分
W-20(厚さ 3mm の板)
(略)
W-21(厚さ 6mm の板)
(略)
W-23(外径 89.1~114.3mm
(略)
厚さ 3mm の管)
W-24(外径 150~170mm
(略)
厚さ 9~11mm の管)
W-26(管と管板の取り付け溶接)
(略)
別表第2 試験材及び溶接姿勢の区分と作業範囲(1/2)
試験材の区分
溶接姿勢の区分 作 業 範 囲
W-0(厚さ 3~3.2mm の板)
(略)
W-1(厚さ 9mm の板)
(略)
W-2(厚さ 25mm 以上の板)
(略)
W-3-0(外径 100~120mm
(略)
厚さ 4~5.3mm の管)
W-3(外径 150~170mm
(略)
厚さ 9~11mm の管)
W-4(外径 200~300mm で
(略)
厚さ 20mm 以上の管)
W-5(管と管板の取り付け溶
(略)
接)
W-6(クラッド溶接)
(略)
W-10(厚さ 3mm の板)
(略)
W-11(厚さ 8mm の板)
(略)
W-12(厚さ 20mm 以上の板)
(略)
W-13(外径 100~150mm で厚
(略)
さ mm の管)
W-14(外径 150~200mm で厚
(略)
さ 12~15mm の管)
W-15(外径 200~300mm で厚
(略)
さ 20mm 以上の管)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
試験材の区分
別表第3~第4
作
業
囲
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
範
別表第2 試験材及び溶接姿勢の区分と作業範囲(2/2)
試験材の区分
溶接姿勢の区分
作 業
囲
W-20(厚さ 3mm の板)
(略)
W-21(厚さ 6mm の板)
(略)
W-23(外径 89.1~114.3mm
(略)
厚さ 3mm の管)
W-24(外径 150~170mm
(略)
厚さ 9~11mm の管)
W-26(管と管板の取り付け溶
(略)
接)
(注)
(略)
(略)
(略)
(略)
チタン
チタン
W-20(厚さ 3mm の板)
W-21(厚さ 6mm の板)
W-23(外径 89.1~114.3mm
厚さ 3mm の管)
W-24(外径 150~170mm
厚さ 10~12mm の管)
W-26(管と管板の取り付け溶
接)
(注)
(略)
溶接姿勢の区分
(略)
(略)
(略)
別表第3~第4
別図
(略)
別図
別表第5-1
技術基準規則と「溶接規格 2007」との対比表
22
(略)
(略)
範
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
別表 技術基準と日本機械学会「溶接規格」との対比表
実用発電用
原子炉及び
その附属施
設の技術基
実用発電用
溶接規格(N 番号) 及び
設計・建設規格(PV 番号、PP 番号)
原子炉及び
備考
その附属施
準に関する
設の技術基
規則
準に関する
溶接規格(N 番号)
及び
設計建設規格(PV 番号、PP 番号)
(材料及び
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
補助
規則
構造)
ス1
ス2
ス3
スM
ス1
ス2
ス3
ス4
ボイ
(材料及び
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
補助
第十七条
容器
容器
配管
配管
配管
配管
容器
C容
設計基準対
及び
器
ラー
構造)
ス1
ス2
ス3
スM
ス1
ス2
ス3
ス4
ボイ
及び
及び
第十七条
容器
容器
容器
C容
配管
配管
配管
配管
ラ等
象施設(圧
縮機、補助
クラ
クラ
その
設計基準対
及び
器
ス3
ス3
附属
象施設(圧
クラ
クラ
ボイラー、
相当
相当
施設
縮機、補助
ス3
ス3
蒸気タービ
容器
配管
ボイラー、
相当
相当
ン(発電用
蒸気タービ
容器
配管
のものに限
ン(発電用
る。)、発
のものに限
電機、変圧
る。)、発
器及び遮断
電機、変圧
器を除く。)
器及び遮断
に属する容
器を除く。)
器、管、ポ
に属する容
ンプ若しく
器、管、ポ
は弁若しく
ンプ若しく
はこれらの
は弁若しく
支持構造物
はこれらの
又は炉心支
支持構造物
持構造物の
又は炉心支
材料及び構
持構造物の
造は、次に
材料及び構
定めるとこ
造は、次に
ろによらな
定めるとこ
ければなら
ろによらな
23
及び
備考
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
ない。この
ければなら
場合におい
ない。この
て、第一号
場合におい
から第七号
て、第一号
まで及び第
から第七号
十五号の規
まで及び第
定について
十五号の規
は、使用前
定について
に適用され
は、使用前
るものとす
に適用され
る。
るものとす
十五
クラ
る。
ス1容器、
十五
クラス1
ス1容器、
管、クラス
クラス1
2容器、ク
管、クラス
ラス2管、
2容器、ク
クラス3容
ラス2管、
器、クラス
クラス3容
3管、クラ
器、クラス
ス4管及び
3管、クラ
原子炉格納
ス4管及び
容器のうち
原子炉格納
主要な耐圧
容器のうち
部の溶接部
主要な耐圧
(溶接金属
部の溶接部
部及び熱影
(溶接金属
響部をい
部及び熱影
う。)は、
響部をい
次に定める
う。)は、
ところによ
次に定める
ること。
ところによ
クラ
ること。
24
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
イ
不連続
N-10
N-30
N-40
N-20
N-50
N-60
N-70
N-80
で特異な形
10
10
10
10
10
10
10
10
状でないも
PVB-
PVC-
PVD-
PVE-
PPB-
PPC-
PPD-
PPH-
のであるこ
4200
4200
4100
4200
4000
4000
4000
と。
ロ
溶接に
N-10
N-31
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
60
40(
40(
40(
40(
40(
40(
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
-
イ
N-10
N-30
N-40
N-20
N-50
N-60
N-70
N-80
N-90
で特異な形
10
10
10
10
10
10
10
10
50
状でないも
PVB-
PVC-
PVD-
PVE-
PPB-
PPC-
PPD-
PPH-
(経
4000
のであるこ
4200
4200
4100
4200
4000
4000
4000
4000
済産
-
と。
N-10
N-31
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
-
業省
注1:
60
40(
40(
40(
40(
40(
40(
文書
(準用1)
とは、クラ
ス1容器の
注1:
不連続
(準用1)
準用
準用
準用
準用
準用
準用
とは、クラ
準用
準用
準用
準用
準用
準用
を準
1)
1)
1)
1)
1)
1)
ス1容器の
1)
1)
1)
1)
1)
1)
用)
N-10
N-31
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
対応する規
N-10
N-31
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
70
40(
40(
40(
40(
40(
40(
定を適用す
70
40(
40(
40(
40(
40(
40(
定を適用す
準用
準用
準用
準用
準用
準用
ることをい
準用
準用
準用
準用
準用
準用
ることを言
1)
1)
1)
1)
1)
1)
う。
1)
1)
1)
1)
1)
1)
う。
-
N-10
N-30
N-40
N-20
N-50
N-60
N-70
N-80
ロ
N-10
N-30
N-40
N-20
N-50
N-60
N-70
N-80
よる割れが
10
10
10
10
10
10
10
10
よる割れが
10
10
10
10
10
10
10
10
生ずるおそ
PVB-
PVC-
PVD-
PVE-
PPB-
PPC-
PPD-
PPH-
生ずるおそ
PVB-
PVC-
PVD-
PVE-
PPB-
PPC-
PPD-
PPH-
れがなく、
4200
4200
4100
4200
4000
4000
4000
4000
れがなく、
4200
4200
4100
4200
4000
4000
4000
4000
かつ、健全
N-10
N-31
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
N-81
かつ、健全
N-10
N-31
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
N-81
20
40(
40(
40(
40(
40(
40(
40(
準用
準用
準用
準用
準用
準用
準用
な溶接部の
20
確保に有害
な溶込み不
良その他の
欠陥がない
N-10
30
40(
40(
40(
40(
40(
40(
40(
な溶接部の
準用
準用
準用
準用
準用
準用
準用
確保に有害
な溶込み不
1)
1)
1)
1)
1)
1)
1)
N-30
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
N-81
30
ことを非破
壊試験によ
り確認した
N-10
溶接に
-
N-31
対応する規
1)
1)
1)
1)
1)
1)
1)
注2:
良その他の
N-10
N-30
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
N-81
注2:
30
30
40(
40(
40(
40(
40(
40(
(準用2)
準用
準用
準用
準用
準用
準用
とは、クラ
40(
40(
40(
40(
40(
40(
(準用2)
欠陥がない
準用
準用
準用
準用
準用
準用
とは、クラ
ことを非破
2)
1)
1)
2)
2)
2)
ス2容器の
壊試験によ
2)
1)
1)
2)
2)
2)
ス2容器の
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
N-81
対応する規
り確認した
N-10
N-31
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
N-81
対応する規
40(2
40(
40(
40(
40(
40(
40(
40(
定を適用す
)
準用
準用
準用
準用
準用
準用
準用
ることを言
う。
ものである
40(2
40(
40(
40(
40(
40(
40(
40(
定を適用す
ものである
こと。
)
準用
準用
準用
準用
準用
準用
準用
ることをい
こと。
う。
1)
1)
1)
1)
1)
1)
1)
1)
1)
1)
1)
1)
1)
1)
N-10
N-30
N-40
N-20
N-50
N-60
N-70
N-80
N-10
N-30
N-40
N-20
N-50
N-60
N-70
N-80
50(1
50(1
50(1
50(1
50(1
50(1
50(1
50
50(1
50(1
50(1
50(1
50(1
50(1
50(1
50
)
)
)
)
)
)
)
)
)
)
)
)
)
)
N-10
N-31
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
N-10
N-31
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
-
25
-
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
80
40(
40(
40(
40(
40(
40(
準用
準用
準用
準用
準用
1)
1)
1)
1)
1)
N-10
N-31
N-41
N-20
N-51
N-61
N-71
90
40(
40(
90
40(
40(
40(
準用
準用
準用
準用
1)
1)
1)
1)
N-11
N-31
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
N-81
00
40(
40(
40(
40(
40(
40(
40(
準用
準用
準用
準用
準用
準用
1)
1)
1)
1)
1)
1)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
80
40(
40(
40(
40(
40(
40(
準用
準用
準用
準用
準用
準用
準用
1)
1)
1)
1)
1)
1)
1)
N-10
N-31
N-41
N-20
N-51
N-61
N-71
90
40(
40(
90
40(
40(
40(
準用
準用
準用
準用
準用
準用
1)
1)
1)
1)
1)
1)
N-11
N-31
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
N-81
注3:
00
40(
40(
40(
40(
40(
40(
40(
(経済産業
準用
準用
準用
準用
準用
準用
準用
準用
省文書とは
1)
1)
1)
1)
1)
1)
1)
1)
「発電用火
-
(削る)
-
適切な
N-10
N-31
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
N-81
ハ
適切な
N-10
N-31
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
N-81
力設備の技
強度を有す
40(1
40(
40(
40(
40(
40(
40(
40(
強度を有す
40(1
40(
40(
40(
40(
40(
40(
40(
術基準の解
るものであ
)
準用
準用
準用
準用
準用
準用
準用
るものであ
)
準用
準用
準用
準用
準用
準用
準用
釈」を言う。
ること。
ハ
ること。
ニ
1)
1)
1)
1)
1)
1)
1)
N-10
N-30
N-40
N-20
N-50
N-60
N-70
-
50(2
50(2
50(2
50(2
50(2
50(2
)
)
)
)
)
)
N-11
N-31
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
10
40(
40(
40(
40(
40(
40(
準用
準用
準用
準用
準用
1)
1)
1)
1)
1)
N-11
N-31
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
20
40(
40(
40(
40(
40(
40(
準用
準用
準用
準用
準用
1)
1)
1)
1)
1)
N-11
N-31
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
N-81
30
40(
40(
40(
40(
40(
40(
40(
準用
準用
準用
準用
準用
準用
準用
1)
1)
1)
1)
1)
1)
1)
機械試
N-0030
験その他の
N-0040
1)
1)
1)
1)
1)
1)
1)
N-10
N-30
N-40
N-20
N-50
N-60
N-70
-
50(2
50(2
50(2
50(2
50(2
50(2
50(2
50(2
)
)
)
)
)
)
)
)
N-11
N-31
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
10
40(
40(
40(
40(
40(
40(
準用
準用
準用
準用
準用
準用
準用
1)
1)
1)
1)
1)
1)
1)
N-11
N-31
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
20
40(
40(
40(
40(
40(
40(
準用
準用
準用
準用
準用
準用
準用
1)
1)
1)
1)
1)
1)
1)
N-11
N-31
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
N-81
30
40(
40(
40(
40(
40(
40(
40(
準用
準用
準用
準用
準用
準用
準用
1)
1)
1)
1)
1)
1)
1)
-
-
(削る)
ニ
26
-
-
機械試
N-0030
注4:
験その他の
N-0040
溶接規格に
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
評価方法に
N-0050
より適切な
第2部
溶接施工
第3部
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
評価方法に
N-0050
おいては溶
溶接施工法認証標準
より適切な
第2部
溶接施工法認証標準
接施工法及
溶接士技能認証標準
溶接施工
第3部
溶接士技能認証標準
び溶接士に
法、溶接設
法、溶接設
関する認証
備及び技能
備及び技能
方法の規定
を有する溶
を有する溶
はない。
接士である
接士である
ことをあら
ことをあら
かじめ確認
かじめ確認
したものに
したものに
より溶接し
より溶接し
たものであ
たものであ
ること。
ること。
別表第5-2
技術基準規則と「溶接規格 2007」との対比表
(新設)
実用発電用
原子炉及び
その附属施
設の技術基
溶接規格(N 番号) 及び
設計・建設規格(PV 番号、PP 番号)
備考
準に関する
規則
(蒸気ター
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
補助
ビン)
ス1
ス2
ス3
スM
ス1
ス2
ス3
ス4
ボイ
第三十一条
容器
容器
容器
C容
配管
配管
配管
配管
ラー
第十七条第
及び
器
及び
及び
十五号の規
クラ
クラ
その
定及び発電
ス3
ス3
附属
用火力設備
相当
相当
施設
に関する技
容器
配管
術基準を定
める省令
(平成九年
通商産業省
27
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
令第五十一
号)第三章
の規定は、
設計基準対
象施設に施
設する蒸気
タービンに
ついて準用
する。
(イ)
-
-
-
-
N-40
-
-
-
10
PVD-
PPD-
4100
4000
N-41
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
注1:
40(
(準用1)
準用
準用
とは、クラ
N-41
1)
-
-
-
N-71
ス1容器の
-
対応する規
40(
40(
定を適用す
準用
準用
ることをい
1)
(ロ)
N-71
-
40(
1)
-
N-70
10
N-40
-
-
N-70
10
10
PVD-
PPD-
4100
4000
N-41
う。
1)
-
-
-
-
N-71
40(
40(
準用
準用
1)
1)
-
-
28
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
-
-
N-41
-
-
-
-
40(
(準用2)
準用
とは、クラ
N-41
2)
-
-
-
-
-
-
-
-
40(
定を適用す
準用
ることをい
N-40
-
-
-
-
-
-
50(1
)
)
-
-
-
40(
準用
準用
N-41
-
-
N-71
40(
40(
準用
準用
N-41
-
-
N-71
40(
準用
準用
-
-
N-71
40(
準用
準用
1)
1)
N-41
40(
-
-
1)
-
40(
N-40
-
1)
-
40(
N-41
-
1)
-
-
-
-
N-70
-
-
50(2
)
-
N-71
40(
50(2
-
N-70
50(1
N-41
う。
1)
-
1)
(ハ)
対応する規
準用
1)
-
ス2容器の
-
40(
1)
-
N-71
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
注2:
準用
1)
-
-
40(
2)
-
N-71
)
-
-
-
N-71
-
40(
29
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
準用
1)
-
-
N-41
1)
-
-
-
(ニ)
-
N-71
40(
40(
準用
準用
1)
-
N-41
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
準用
-
1)
-
-
-
N-71
40(
40(
準用
準用
1)
1)
-
N-0030
N-0040
N-0050
(準用)
第2部
溶接施工法認証標準
第3部
溶接士技能認証標準
-
-
-
-
-
-
-
-
N-90
第四十八条
50
第十七条第
「発
十五号の規
電用
定及び発電
火力
用火力設備
設備
に関する技
の技
術基準を定
術基
める省令第
準の
二章の規定
解釈
は、設計基
」を
準対象施設
引用
に施設する
N-0030
補助ボイラ
N-0040
ーについて
N-0050
準用する。
第2部
溶接施工法認証標準
第3部
溶接士技能認証標準
30
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
(新設)
別表第5-3
技術基準規則と「溶接規格 2007」との対比表
実用発電用
原子炉及び
その附属施
溶接規格(N 番号) 及び
設計・建設規格(PV 番号、PP 番号)
(材料及び
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
補助
構造)
ス1
ス2
ス3
スM
ス1
ス2
ス3
ス4
ボイ
第五十五条
容器
容器
配管
配管
配管
配管
ラー
設の技術基
備考
準に関する
規則
容器
C容
重大事故等
及び
器
対処設備に
属する容
及び
及び
クラ
クラ
その
ス3
ス3
附属
器、管、ポ
相当
相当
施設
ンプ若しく
容器
配管
は弁又はこ
れらの支持
構造物の材
料及び構造
は、次に定
めるところ
によらなけ
ればならな
い。この場
合におい
て、第一号
から第三号
まで及び第
七号の規定
について
31
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
は、使用前
に適用され
るものとす
る。
七
重大事
故等クラス
1容器、重
大事故等ク
ラス1管、
重大事故等
クラス2容
器及び重大
事故等クラ
ス2管のう
ち主要な耐
圧部の溶接
部(溶接金
属部及び熱
影響部をい
う。)は次
に定めると
ころによる
こと。ただ
し、重大事
故等クラス
2容器及び
重大事故等
クラス2管
にあって
は、次に掲
げる性能と
同等以上の
性能を有す
32
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
る場合は、
この限りで
ない。
イ
不連続
-
N-30
-
-
-
N-60
で特異な形
10
10
状でないも
PVC-
PPC-
のであるこ
4200
4000
と。
-
N-31
-
-
-
溶接に
-
(準用1)
とは、クラ
N-31
1)
-
-
-
N-61
対応する規
40(
定を適用す
準用
ることをい
N-30
-
-
N-60
PPC-
れがなく、
4200
4000
N-31
-
-
-
N-61
な溶接部の
40(
40(
確保に有害
準用
準用
な溶込み不
1)
1)
N-30
う。
1)
-
10
-
-
準用
PVC-
欠陥がない
ス1容器の
-
40(
10
良その他の
注1:
準用
生ずるおそ
-
-
40(
よる割れが
かつ、健全
-
-
準用
1)
ロ
-
40(
1)
-
N-61
-
-
-
-
N-61
-
-
-
-
-
注2:
40(
(準用2)
ことを非破
準用
とは、クラ
壊試験によ
2)
ス2容器の
り確認した
30
-
-
N-31
-
-
-
N-61
-
-
対応する規
ものである
40(
40(
定を適用す
こと。
準用
準用
ることをい
1)
1)
う。
-
N-30
-
-
-
N-60
-
-
33
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
50(1
)
-
N-31
)
-
-
-
-
ハ
適切な
-
N-61
40(
40(
準用
準用
1)
-
N-31
-
-
N-61
40(
準用
準用
1)
1)
-
-
-
N-61
40(
40(
準用
準用
1)
1)
N-31
-
-
-
N-61
強度を有す
40(
40(
るものであ
準用
準用
ること。
1)
1)
-
N-30
-
-
-
50(2
N-31
-
-
-
-
-
-
-
N-60
-
-
-
-
50(2
)
-
-
1)
-
40(
N-31
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
50(1
)
-
-
-
N-61
40(
40(
準用
準用
1)
1)
N-31
N-61
40(
40(
準用
準用
1)
1)
34
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
ニ
機械試
N-0030
験その他の
N-0040
評価方法に
より適切な
N-31
N-61
40(
40(
準用
準用
1)
1)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
N-0050
、溶接設備
第2部
溶接施工法認証標準
及び技能を
第3部
溶接士技能認証標準
有する溶接
士であるこ
とをあらか
じめ確認し
たものによ
り溶接した
ものである
こと。
別表第6-1
技術基準規則と「溶接規格 2012(2013)」との対比表
(新設)
実用発電用
原子炉及び
その附属施
設の技術基
溶接規格(N 番号) 及び
設計・建設規格(PV 番号、PP 番号)
備考
準に関する
規則
(材料及び
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
補助
構造)
ス1
ス2
ス3
スM
ス1
ス2
ス3
ス4
ボイ
第十七条
容器
容器
配管
配管
配管
配管
ラー
容器
C容
設計基準対
及び
器
象施設(圧
縮機、補助
ボイラー、
及び
及び
クラ
クラ
その
ス3
ス3
附属
相当
相当
施設
35
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
蒸気タービ
容器
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
配管
ン(発電用
のものに限
る。)、発
電機、変圧
器及び遮断
器を除く。)
に属する容
器、管、ポ
ンプ若しく
は弁若しく
はこれらの
支持構造物
又は炉心支
持構造物の
材料及び構
造は、次に
定めるとこ
ろによらな
ければなら
ない。この
場合におい
て、第一号
から第七号
まで及び第
十五号の規
定について
は、使用前
に適用され
るものとす
る。
36
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
十五
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
クラ
ス1容器、
クラス1
管、クラス
2容器、ク
ラス2管、
クラス3容
器、クラス
3管、クラ
ス4管及び
原子炉格納
容器のうち
主要な耐圧
部の溶接部
(溶接金属
部及び熱影
響部をい
う。)は、
次に定める
ところによ
ること。
イ
N-10
N-30
N-40
N-20
N-50
N-60
N-70
N-80
で特異な形
10
10
10
10
10
10
10
10
状でないも
PVB-
PVC-
PVD-
PVE-
PPB-
PPC-
PPD-
PPH-
のであるこ
4200
4200
4100
4200
4000
4000
4000
4000
と。
N-10
N-30
N-40
N-20
N-50
N-60
N-70
-
60
60
60
60
60
60
60
N-10
N-30
N-40
N-20
N-50
N-60
N-70
70
70
70
70
70
70
70
N-10
N-30
N-40
N-20
N-50
N-60
N-70
N-80
よる割れが
10
10
10
10
10
10
10
10
生ずるおそ
PVB-
PVC-
PVD-
PVE-
PPB-
PPC-
PPD-
PPH-
れがなく、
4200
4200
4100
4200
4000
4000
4000
4000
ロ
不連続
溶接に
-
-
37
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
かつ、健全
N-10
N-30
N-40
N-20
N-50
N-60
N-70
N-80
な溶接部の
20
20
20
20
20
20
20
20
確保に有害
N-10
N-30
N-40
N-20
N-50
N-60
N-70
N-80
な溶込み不
30
30
30
30
30
30
30
30
良その他の
N-10
N-30
N-40
N-20
N-50
N-60
N-70
N-80
欠陥がない
40(2
40(2
40(2
40(2
40(2
40(2
40(2
40(2
ことを非破
)
)
)
)
)
)
)
)
壊試験によ
N-10
N-30
N-40
N-20
N-50
N-60
N-70
N-80
り確認した
50(1
50(1
50(1
50(1
50(1
50(1
50(1
50
ものである
)
)
)
)
)
)
)
こと。
N-10
N-30
N-40
N-20
N-50
N-60
N-70
80
80
80
80
80
80
80
N-10
N-30
N-40
N-20
N-50
N-60
N-70
90
90
90
90
90
90
90
N-11
N-31
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
N-81
00
00
00
00
00
00
00
00
適切な
N-10
N-30
N-40
N-20
N-50
N-60
N-70
N-80
強度を有す
40(1
40(1
40(1
40(1
40(1
40(1
40(1
40(1
るものであ
)
)
)
)
)
)
)
)
ること。
N-10
N-30
N-40
N-20
N-50
N-60
N-70
-
50(2
50(2
50(2
50(2
50(2
50(2
50(2
)
)
)
)
)
)
)
N-11
N-31
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
10
10
10
10
10
10
10
N-11
N-31
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
20
20
20
20
20
20
20
N-11
N-31
N-41
N-21
N-51
N-61
N-71
N-81
30
30
30
30
30
30
30
30
ハ
ニ
機械試
N-0030
験その他の
N-0040
評価方法に
N-0050
より適切な
第2部 溶接施工法認証標準
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
-
-
-
-
38
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
溶接施工
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
第3部 溶接士技能認証標準
法、溶接設
備及び技能
を有する溶
接士である
ことをあら
かじめ確認
したものに
より溶接し
たものであ
ること。
(新設)
別表第6-2
技術基準規則と「溶接規格 2012(2013)」との対比表
実用発電
用原子炉
及びその
附属施設
溶接規格(N 番号) 及び
設計・建設規格(PV 番号、PP 番号)
備考
の技術基
準に関す
る規則
(蒸気タ
クラ
ク
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
補助
ービン)
ス1
ラ
ス3
スM
ス1
ス2
ス3
ス4
ボイ
第三十一
容器
配管
配管
配管
配管
ラー
ス
容器
C容
第十
2
及び
器
七条第十
容
五号の規
器
条
及び
及び
クラ
クラ
その
ス3
ス3
附属
定及び発
相当
相当
施設
電用火力
容器
配管
設備に関
39
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
する技術
基準を定
める省令
(平成九
年通商産
業省令第
五十一号)
第三章の
規定は、設
計基準対
象施設に
施設する
蒸気ター
ビンにつ
いて準用
する。
イ
不連
-
-
N-40
-
-
-
N-70
続で特異
10
10
な形状で
PVD-
PPD-
ないもの
4100
4000
であるこ
-
-
と。)
N-40
-
-
-
60
-
-
N-40
溶接
-
-
N-40
-
-
-
N-70
-
-
-
N-70
10
10
れが生ず
PVD-
PPD-
がなく、か
4100
-
-
-
-
つ、健全な
溶接部の
確保に有
N-40
30
-
-
4000
-
-
-
-
-
-
20
N-40
-
70
による割
るおそれ
-
60
70
ロ
N-70
-
N-70
-
20
N-70
-
30
40
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
害な溶込
-
-
N-40
-
-
-
N-70
み不良そ
40(2
40(2
の他の欠
)
)
陥がない
-
-
ことを非
-
-
-
N-40
-
-
N-40
-
-
-
N-41
-
-
-
適切
-
-
な強度を
-
-
-
-
-
-
-
こと。)
-
-
-
-
-
-
N-40
-
-
N-70
50(2
)
-
-
-
-
-
-
N-41
-
-
-
-
N-71
-
-
10
20
N-71
-
20
30
機
N-70
)
N-41
-
)
-
10
(ニ
N-71
50(2
N-41
-
40(1
)
-
N-70
00
40(1
有するも
のである
N-40
-
90
00
ハ
N-70
80
90
-
-
)
-
80
こと。)
N-70
50(1
)
-
認したも
のである
-
50(1
破壊試験
により確
N-40
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
-
N-71
-
30
N-0030
械試験そ
N-0040
の他の評
N-0050
価方法に
第2部
溶接施工法認証標準
より適切
第3部
溶接士技能認証標準
な溶接施
工法、溶接
設備及び
41
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
技能を有
する溶接
士である
ことをあ
らかじめ
確認した
ものによ
り溶接し
たもので
あるこ
と。)
(準用)
-
-
-
-
-
-
-
-
N-90
第四十八
50
条
第十
「発
七条第十
電用
五号の規
火力
定及び発
設備
電用火力
の技
設備に関
術基
する技術
準の
基準を定
解釈
める省令
」を
第二章の
引用
規定は、設
N-0030
計基準対
N-0040
象施設に
N-0050
施設する
第2部
溶接施工法認証標準
第3部
溶接士技能認証標準
補助ボイ
ラーにつ
いて準用
する。
42
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
(新設)
別表第6-3
技術基準規則と「溶接規格 2012(2013)」との対比表
実用発電用
原子炉及び
その附属施
設の技術基
溶接規格(N 番号) 及び
設計・建設規格(PV 番号、PP 番号)
備考
準に関する
規則
(材料及び
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
クラ
補助
構造)
ス1
ス2
ス3
スM
ス1
ス2
ス3
ス4
ボイ
第五十五条
容器
容器
配管
配管
配管
配管
ラー
容器
C容
重大事故等
及び
器
対処設備に
属する容
及び
及び
クラ
クラ
その
ス3
ス3
附属
器、管、ポ
相当
相当
施設
ンプ若しく
容器
配管
は弁又はこ
れらの支持
構造物の材
料及び構造
は、次に定
めるところ
によらなけ
ればならな
い。この場
合におい
て、第一号
から第三号
まで及び第
七号の規定
について
は、使用前
に適用され
43
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
るものとす
る。
七
重大事
故等クラス
1容器、重
大事故等ク
ラス1管、
重大事故等
クラス2容
器及び重大
事故等クラ
ス2管のう
ち主要な耐
圧部の溶接
部(溶接金
属部及び熱
影響部をい
う。)は次
に定めると
ころによる
こと。ただ
し、重大事
故等クラス
2容器及び
重大事故等
クラス2管
にあって
は、次に掲
げる性能と
同等以上の
性能を有す
44
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
る場合は、
この限りで
ない。
イ
不連続
-
N-30
-
-
-
N-60
で特異な形
10
10
状でないも
PVC-
PPC-
のであるこ
4200
4000
と。
-
N-30
-
-
-
60
-
N-30
溶接に
-
N-30
-
-
-
N-60
-
-
-
N-60
10
10
生ずるおそ
PVC-
PPC-
かつ、健全
4200
-
な溶接部の
確保に有害
N-30
-
-
-
-
-
N-30
-
-
-
N-60
N-60
N-60
40(2
40(2
ことを非破
)
)
-
N-30
-
-
-
N-60
り確認した
50(1
50(1
ものである
)
)
こと。
-
N-30
-
-
-
80
-
N-30
90
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
30
欠陥がない
壊試験によ
-
20
30
-
-
4000
-
20
-
な溶込み不
良その他の
N-30
-
-
70
よる割れが
れがなく、
-
60
70
ロ
N-60
-
N-60
80
-
-
-
N-60
90
45
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
-
N-31
-
-
-
-
-
-
00
ハ
適切な
-
N-30
N-61
N-60
40(1
40(1
るものであ
)
)
-
-
ニ
N-30
-
-
-
N-60
50(2
50(2
)
)
N-31
-
-
-
-
-
-
-
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
00
強度を有す
ること。
-
-
-
-
N-61
10
10
N-31
N-61
20
20
N-31
N-61
30
30
機械試
N-0030
験その他の
N-0040
評価方法に
N-0050
より適切な
第2部
溶接施工法認証標準
溶接施工
第3部
溶接士技能認証標準
法、溶接設
備及び技能
を有する溶
接士である
ことをあら
かじめ確認
したものに
より溶接し
たものであ
ること。
46
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(改正案)
実用発電用原子炉及びその附属施設の技術基準に関する規則の解釈(現行)
別記-6
(略)
別記-6
(略)
別記-7
(略)
別記-7
(略)
47