ワンハンドレッドクラブでリスク分散と好パフォーマンスを狙いたい。

マーケットウィークリー・810号
2015.1.1
マーケットニュース ワンハンドレッドクラブで
リスク分散と好パフォーマンスを狙いたい
作成者:奥村義弘
株高基調は継続も
リスク分散を図り
たい市場環境
株式相場は、続伸が予想される2015年度の企業収益、さらに日銀の金融緩和姿
勢、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)による株式運用比率の引き上
げの動きなどを加味すると、明るさは続きそうだ。とはいえ、米国の利上げの時
期次第ではマーケットに及ぼす波紋は無視できない。また原油価格の下落、ロシ
アのデフォルト懸念など不透明要因も多い。いたずらに楽観視することは禁物。
ワンハンドレッド
クラブの趣旨
ワンハンドレッドクラブというと、ゴルフ好きなら100を切るように努力するゴ
ルフの会、あるいはお年寄りなら100歳を超えても元気で社会に貢献できるよう健
康に留意する会などが思い浮かぶ。しかし、ここでは「100円前後から高くても200
円台の低位株を複数銘柄購入、少額投資でもリスク分散を図りながら好パフォー
マンスを狙う」がレポートの趣旨。
低位株銘柄選択の
5つの条件
銘柄選択の条件は、原則として1.流動性に留意して東証1部銘柄、2.万一に備え、
破綻の可能性が低い(創業以来の歴史や大株主の状況等から推察)、3.来期以降
の業績への期待感がある、4.株価指標面で相対的に割安、5.有配ないし復配の可
能性がある、など。以上5条件の中から4つ以上合致する銘柄の中から10銘柄を掲
載した。なお2014年1月1日号の本欄で紹介の9銘柄の平均高値騰落率は、13年12月
30日から12月18日までの平均高値騰落率は20.1%(日経平均株価の高値騰落率は
11.8%)。うち東洋糖(2107)、日本コークス(3315)、昭電工(4004)、北電
工(6989)、河合楽(7952)の5銘柄は同騰落率で20%以上。
◇ワンハンドレッドクラブの主な参考銘柄
(単位:円、倍、%)
銘柄名
コード
創業
三住建設
1887年
1821
東亜建
1876年
1908年
1885
日駐
1991年
2353
昭電工
1908年
4004
石原産
1920年
4028
日軽金HD
1899年
5703
OKK
1915年
6205
新家工
1903年
7305
リズム時
1892年
7769
ケイヒン
9312
1947年
株価
12/19
予想
PER
前期
PBR
予想
利回り
133
25.0
4.25
0.75
198
37.1
0.70
1.01
117
15.4
10.04
2.56
152
45.5
0.76
1.97
100
13.5
0.87
0.00
171
8.5
0.84
2.34
160
13.0
0.66
1.25
183
18.4
0.56
2.19
155
18.2
0.53
1.94
168
15.7
0.78
2.38
選択のポイント等
「三井」「住友」を冠する準大手ゼネコン。15.3期営業利益は
94億円(前回81億円)、前期比18%増益に上方修正
海上土木が本業。海外進出にも積極的。海外での大型不採
算工事がなくなり港湾土木、建築で採算改善。研究開発も
文字通り既設駐車場の時間貸し、月極めが主力。このほか
強化
長野県、群馬県内でスキー場運営。15.7期はカーシェアリングが黒転
ハードディスクや黒鉛電極が主力の石化メーカー。足元は原油下落で
へ
収益圧迫だが、15.12期は値上げ、円安効果で大幅増益へ
酸化チタン大手。四日市工場の汚染対策も進む。15.3期は不採
算の海外事業縮小や機能性材料の販売好調で回復見込む
トラック架装に買い替え需要。半導体・液晶製造装置向け厚板、
電機・電子向け販売量が大幅増加でコスト増吸収
中小型マシニングセンタが主力。自動車向けに加え、エネルギー・航空
機向けが好調。新主力工場が8月に竣工、生産能力20%アップ
自転車用リム大手。同技術を使い鋼管や型鋼、軽自動車向け
など展開。食品・医薬、鉄道、水処理向けなどが堅調
シチズン系時計メーカー。コネクター、車載後部カメラなども手掛ける。15.3
期は、営業利益で13億円、51%増と急回復を見込む
総合物流準大手。中古車輸出や通販流通が得意。15.3期は
大阪・堺の新倉庫がフル寄与、営業利益で13億円、6%増計画
(注)予想PER、予想利回りは今期の日経予想で計算、PBRは前期実績で計算、予想利回りは予想配当利回りの略
(出所)CAM作成