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近年、飼料用作物を原料としての使用量が増えていることから、世界的になたね油粕の価
格が高騰しており、国内においても年々供給価格が上昇しています。
今回、なたね油粕の代替品として、同等の成分を有する「ひまし粕」と「ペレマックス」を
ご紹介します。
「ひまし粕」と「ペレマックス」は、トウゴマという一年生雑草から抽出され
る工業用油の搾り粕を活用したものです。飼料用油粕との競合がなく、取引価格が安定して
おり、大幅な価格変動のない油粕として、今後普及が期待されている肥料です。
ひまし油粕(5-1-1)の特徴
土壌中での無機化速度が速い⇒なたね油粕より窒素の無機化が早いことから、施肥してからの
効果が表れるのが早く窒素利用率が高い。
連作障害の出にくい土づくり肥料⇒作物の病害の70~80%が糸状菌によるものとされてい
ます。ひまし粕は糸状菌の増殖が少なく、健全な土壌に多
い放線菌の増殖が多く見られます。
有機JASへは不適合⇒ひまし油粕は工業用油の絞り粕の為、有機JASへは不適合となって
おります。
ペレマックス(5.6-2.4-1.1)の特徴
ペレット状の油粕⇒トウゴマを主原料としバーク堆肥、牛糞を混ぜ合わせ微生物の力を利用し
たペレット状の油粕。
ひまし粕より遅行性⇒ペレット状油粕の為、土壌分解速度が緩やかで長く効果が続く肥料です。
―TAC information
平成 26 年 12 月 12 日、京都中央淀支店管内の
九条ネギにおいて、比較試験調査をおこないまし
た。施肥方法は追肥とし、長さ、重さ、軸の太さ、
軸数、葉色(SPAD)と計測し比較しました。
ひまし粕は、なたね油粕より全体的に数値がよ
く、なたね油粕に代わる有効な商品であることが確
認できました。ペレマックスは、ペレット状の油粕
であることから、効果が表れにくかったと考えら
れ、引き続き有効な利用方法を検討します。
JA京都中央
平成27年1月6日
№223作成者 上田
由里子
))
ひまし粕と油粕の比較
ペレマックスと油粕の比較