Title Author(s) Citation Issue Date Type 中小企業のコーポレート・ガバナンスと経営成果 岡室, 博之 中小公庫マンスリー, 49(2): 6-11 2002-02 Journal Article Text Version publisher URL http://hdl.handle.net/10086/17656 Right Hitotsubashi University Repository 経溝学、中小企業研究o 成果が向上するとい う最近の研究結果から、経営者 指摘 される。また、中小企業では経営者 と中核従業 が情報開示 によ り積極的に取 り組むことの重要性が 本的認識に基づいて、彼 らの裁丑権 を維持 しつつ リ 員の知的資本が最 も重要な経営資源であるとい う基 スク負担 を軽減する措置が望 まれる。 り 、経営成 果 にも違 いが現 れ る。特 に、株 そ れ によ って経営者 の取 る べき行 動 は変 わ あ る のか、ま た誰 が主権者 であ る べき か' ば、債権 者 や従業 員 の利害 と のバ ラン スも (ステークホー ルダー) の間 の契 約 関係 の HU S HO K OUKO "O"T" Y'F " 2002 i 6 U ⊂ ÷ I i 十 十 軸 の 甲 コーポレート ・ガバナンスと は ( c orp? 近年 、 コー ポ レート ・ガ バナ ンス に スについて考察する。外部 からの出資によって経営 と経営の分離が進んだ大企業 を対象に しているが、 v er r a t eg o nance)と いう 言葉を よ-耳 に するよう な った。 これは 「企業統治」と 訳 され る ことも多 いが、製品政 略 や技 術戦 略 など の個 々の意 思決定 を超 え た、経営者 であ る。 に対す る規律 づ け のしく みを意 味す るも の 会 社法 の規定 によれば '株式会 社 は株主 のも のであ る。経営者 は株主 から経営権を 委 譲 さ れ て いる にす ぎな い。 しかし、株式 所有 が広範 に分散 し て いる場合 には個 々の 株 主 によ る経 営監視 は弱まり 、専 門能 力と 内 部情報 を持 つ経営者 の裁量権 が大きく な って、経営者 が株主 の利益 に反す る非効率 な経営 を行う 恐 れがあ る。 そ こ で、経営者 が株主 の利益 に十分 に配慮 し て効率 的 な経 全な発展のために望 ま しいコーポ レー ト・ガバナ ン 一橋大学専任講師を経て、 1 999年から現職。専門分 野は、産業組織論、企業 ここではその考 え方 を中小企業に適用 し、企業の健 企業を ヒト ・モノ ・カネ等 の経 営資 源 の集 ーポ レー ト・ガバナ ンスの議論 は株式 を公開 し所有 え る必要 があ る。 つま り、株 主 によ る経営 株主主権のアメ リカ型への接近が見 られる。本来 コ 考慮 す る必要 があ る。誰 が会 社 の主権者 で 本型のコーポ レー ト・ガバナ ンスの限界が指摘 され、 合体 と し て、ま た経営者 ・従業 員 ・株 主 ・ 大 きく影響する。最近は従業員主権 を特徴 とする日 者 の規律 づけ のし- みが、狭義 の コーポ レ コーポ レー ト・ガバナ ンスのありかたは経営成果に 債 権 者 ・取 引 先 等 さ ま ざ ま な 利 害 関 係 者 営を 行う よう に適 切 なイ ンセ ンティブを与 博之 岡室 -ー ・ガ バナ ンスであ る。 一橋大学大学院経済学研究科 助教授 束と して捉えるn I 灰近 のアプ ローチからす れ ・ し かし、実 際 に企業 の活 動 に必要 な経営 裕日 渡 を⋮ 促供 し て いる のは株主 だ け ではな い。 中小企業のコーポ レー ト ガバナンスと経営成果 旬日の軸 のた め に ステー ク ホ ー ルダ ー の間 で権 限と 主 と 従 業 員 のどち らを よ- 重 視 す べき か が を 示 し て いる。 - ー ・ガ バ ナ ン スを 考 え る こと の重 要 性 付 記 事 )、 こ の数 字 も 中 小 企 某 の コー ポ レ プ シ ョンに典 型 的 に見 ら れ るよう に、 経 営 期 待 さ れ るO もう ひと つは 、 スー ツク ・オ 株 主 利益 を 亜 祝 した 効 率 的 な経 営 を 行 う と 者 に金 銭 的 な イ ンセ ンテ ィブ を 与 え る方 法 問 題 にな る。 要す る に、効 率 的 な企 業 経 営 責 任 を ど のよう に分担 し 、利 益 を ど のよう であ る。 スト ック ・オプ シ ョンを 与 え ら れ た経 営者 は株 価 上昇 が直接 に自 分 の報 酬 に 反 映 す る の で株 価 を 上 げ る よ う 努 力 す る 。 ー ・ガ バ ナ ン スは株 主 主 権 型と 同 一視 され に見 ら れ る の で 、 ア メ リ カ の コー ポ レ- 日本企業のコーポレート ・ガ に分 配す べき か が 、広 義 の コー ポ レー ト ・ ガ バ ナ ン スの問 題 であ る。 こ の レ ポ - ー の テー マは 、コー ポレ1 上 述 の よ う に 、 狭 義 の コー ポ レ- ー ・ る こと が多 い。 こ のよう な メカ ニズ ムは アメリ カ に典 型 的 基 盤 と し て 日 本 の中 小 企 業 の コー ポ レ ー ガ バ ナ ン ス の考 え 方 は 「株主 主 権」 論 で 株 主 主 権 型 の コーポ レート ・ガ バ ナ ン ス バナンスの特徴 ト ・ガ バ ナ ン スに つ いて考 察 し 、 そ のし く あ る 。 会 社 は 本 来 株 主 のも の で あ - 、 経 に は、 経 営 者 に対 し て強 力 な チ ェ ックと イ - ・ガ バ ナ ン スを めぐ る これま で の議 論 を み が 中 小 企 業 の成 長 に与 え る影 響 を 明 ら か 一に考 え て経 営 を 行 う べき であ る と さ れ 営 者 は そ の代 理 人 と し て株 主 の利 益 を 第 が行 わ れ やす いと いう メリ ット が あ る。 構 にす る こと であ る。 コーポ レ- ー ・ガ バ ナ 対 象 と す る議 論 であ り 、 中 小 企 業 の コーポ な い 1舷 の株 主 に と って ' 経 営 者 の行 動 造 改 革 '経 営 改 革 の必 要 が叫 ば れ る昨今 の ンセ ンテ ィブ効 果 が働 き '大 胆 な 経 営 改 革 レ- ー ・ガ バナ ン スを 扱 った文 献 は少な い。 を 適 切 に監 視 す る のは非 常 に困 靴 であ る。 日本 で、株 主 主 権 論 が注 目 さ れ る のも 領 け る 。 し か し 経 営 に 関 す る内 部 情 報 を 持 た しか し ' 現実 に 日本 企 業 のほと んど が中 小 そ こ で株 主 主 権 の立 場 か ら 効 率 的 に 経 営 る。 し か し こ のメカ ニズ ム には大 き な 欠 点 ン スは本 来 所 有 と 経 営 が分 断し た大 企 業 を 規模 の未 上場 法 人 企 業 お よ び 個 人 企業 であ チ ェ ックを 行 う た め に 、 「ア メと ム チ」 の 気 にし て、 す ぐ には結 果 の出 な い長 期 的 な り 、 す べ て の企業 に複 数 の利害 関係 者 のグ ひ と つは 敵 対 的 買 収 の脅 威 に 基 づ いて 戦略 を 疎 か にし がち であ る こと ( 近視 眼的 も あ る。 経 営 者 が短 期 的 な 株 価 上 昇 だ けを 存 在 す る以 上 、 中 小 企業 を 対 象 にし て コー 株 式 市 場 のプ レ ッシ ャー を 用 いる 方 法 で 経 営 ) や、株 主 以外 の利害 関係 者 ( 特 に中 ふた つのメ カ ニズ ムが利 用 さ れ る。 ポ レー ト ・ガ バナ ン スを 考 え る こと には 十 あ る 。 経 営 者 が 自 分 勝 手 で非 効 率 な 経 営 イ ンセ ン テ ィブ が低 下 し てしま う 恐 れ が あ 核 的 従 業 員 ) の利 益 が犠 牲 にさ れ '彼 ら の ループ ( 例 え ば 経 営 者 、 従 業 員 、銀 行 ) が 分 な意 義 が あ ると考 え る。 中 小 企 業 総 合 研 じ て経 営 者 は 解 任 .解 雇 さ れ て し ま う 。 る こと が 、主 な デ メリ ッ-と し て挙 げ られ を 行 う と 株 価 が 下 が- 、敵 対 的 買 収 が 生 そ のよ う な プ レ ッシ ャー が 存 在 す る と 、 る。 究 機 構 が敢 近 行 った調 査 で、 従 業 員数 五 〇 を 既 に導 入 し て いる こと が 明 ら か にさ れ た 経 営 者 は株 価 を 高 め るよう な 'す な わ ち 人 以 上 の中 小 企業 のEl 分 の 一が社 外 取 締 役 が ( 日本 経 済 新 開 二〇〇 1年 l l月 二五 日 巨 HUSHOUKOUKO "0"'HL Y・F ED 2002 7 J 'd 業 により 長 期 的 に コミ ット し て いる ( 資本 易 に退 出 でき な い)'③ 従 業 員 のほう が 企 る。し か し 'ど ち ら のタイプ にも 長所 と 短 所 主 主 権 の制 度 が桜 極 的 に取 り 入 れ ら れ て い ス のあ り か た が 批 判 さ れ 、ア メリ カ型 の株 他 方 に勝 って いると は言 え な い。 そ れ ぞ れ があ り 、 必 ず しも 1万 のタ イプ が普 遍 的 に によ って毎 日入 れ替 わ るよう な株 主 よりも 、 の国 の社 会 経済 的条 件 に応 じ て最 適 な パ タ の基 本 的 な考 え 方 は 「 従 業 員 主 権 」 の立 場 コーポ レ1- ・ガ バ ナ ン ス のも う ひと つ てき た こと の背 後 には 、多 く の経 営 者 が長 も 従 業 員 の利 益 に重 点 を 置 いた 経 営 を 行 っ く いこと が挙 げ ら れ るO 経 営 者 が株 主 よ り がち であ る こと 、 大 胆 な 経 営 改 革 が進 み に ン テ ィブ 効 果 が 弱 く ' 「な れ合 い」 にな - ら の引 用 であ る。 な い限 り F 平成 一 一年 版 中 小 企業 白 書 」 か う 。 本 節 で紹 介 す る デー タは '特 に注 記 の か ら考 察 し 、経 営 成 果 への影 響 を 見 てみ よ ン ス の実 態 を そ れ ぞ れ の利害関係 者 の役 割 次 に、 中 小 企 業 の コーポ レ- ー ・ガ バナ まず 初 め に、経 営 者 ( 特 にオ ー ナ ー経 営 者 ) の役 割 を考 え よう 。 株 式 を 上場 し て いる大 企業 と未 上 場 の中 18 02 20 SH OUKOUKO"0"TH L Y'FEB C HU より も 企 業 特 殊 性 が強 いた め、 退 出 可能 性 長 期 間勤 続 し て企 業 の中 核 を 担 い'披 争 力 ー ンは異 な る。 近 年 の日本 企業 の業 績 が低 も 小 さ い) と いう 見 方 が あ る。 株 式 の売 買 を 支 え る従 業 員 のほう が実 質 的 な主 権 者 に が長 - 続 いて いた か らと い って'株 主 主 権 迷 し て いる か ら 、 ま た アメリ カ経 済 の成 功 従 来 の日本 企 業 の コーポ レ- ー ・ガ バ ナ に 一斉 に倣う こと には大 き な 問題 を感 じ る。 ふさ わ し いtと いう こと であ る。 ン スは従 業 員 主 権 の考え に基づ く と 言 わ れ る。 従 業 員 主 権 型 のガ バナ ン ス の主 な 利 点 は '長 期 的 視 野 に立 つ経 営 が行 わ れ やす い こと と 、従 業 員 の参 加 恵 織 と イ ンセ ンテ ィ を 取 る。 こ の考 え 方 に よ れ ば 経 営者 は む し 期 勤続 の 「 生 え 抜 き 」 従 業 貝 の中 か ら昇 進 中小企業 の コーポ レート ・ガ バナ ンスI経営者 、外部出資 者、銀行 、従業員の役割 ろ従 業 員代 表 であ り '株 主 の利益 を あ る程 し てき た こと 、株 式 相 互持 ち 合 いによ って I ∵ _十 _. ブ が確 保 さ れ る こと であ る。 他 方 そ の主 な 度 確 保 し っ つ従 業 員 の利益 に凝 大 限 配慮 す 安 定 株 主 が 形 成 さ れ '敵 対 的 買 収 の脅 威 が 欠 点 と し て、 経 営 者 に対す る監 視 と イ ンセ る。 そ の根 底 には '株 主 と 比 べ て、① 従 業 な か った こと な ど ' いく つか の関連 要 因 が ① 経 営 者 の役 割 員 の貢 献 のほう が より 本質 的 であ る ( 企業 相 互 に補 完 し合 って存 在 し て いる。 日 収近 では 日本 の コーポ レ-ー ・ガ バ ナ ン の競 争 力 の源 泉 を 担 って いる)、② 従 業 員 し て いる ( 「 分 散 投 鵜川」 が でき な いJ つ、 え容 のほう が実 際 には より 大 き な リ スクを負 担 」 ■ 一 l 一 ■ ■ ■ _ l 町 脚 l I ,I 考再の軸 者 の間 の調 整 役 であ る。 そ れ に対 し て中 小 株 主 の代 理 人 あ る いは さ ま ざ ま な 利 害 関 係 れば、 上場 会 社 の経 営 者 の基 本 的 な 役 割 は コー ポ レ ー ー ・ガ バ ナ ン ス の考 え 方 か ら す 小 企 業 で は 経 営 者 の役 割 は 大 き く 興 な る 。 律 づ け が ど のよ う に行 わ れ て いる か が 重 要 あ る。 そ のた め 、 他 の利 害 関 係 者 か ら の規 た め に非 効 率 な 経 営 が 温 存 さ れ る 可 能 性 も 外 部 の株 主 か ら の経 営 監 視 が 行 わ れ にく い は効 率 的 な 経 常 が行 わ れ る可比 化性 が あ る が 、 と も 一致 す る。 ま た 、 こ れ ら 外 部 の出 資 者 の点 は 文 能 (一九 九 七 ) や筆 者 の分 析 結 果 ル に よ る 出 資 の効 果 が 明 瞭 に見 ら れ る。 こ 利 結 率 も 高 い. 特 に ' ベ ン チ ャー キ ャピ タ 企 業 は 、 そう でな い企 業 と 比 べ て成 長 率 も け りて いるO 仙 仰三者 か ら の山 鞘( を受 け りて いる 営 者 の特 徴 であ り 、 そ れ こそ が彼 ら に企 業 多 大 な リ スク負 担 が 中 小 企 業 のオ ー ナ ー経 る 本 巣 的 な 貢 献 と 長 期 的 コミ ッー メ ン ト 、 二〇 〇 〇) に よ れ ば 、 企 業 に対 す 伊丹 ( 定 款 に株 式 譲 渡 制 限 あ る。 ま た 過 半 数 は 九 %は未 上場会 社 で が 、 そ のう ち 九 九 ・ 点 で約 七 七 万 社 あ る 出 資 者 に よ る経 営 監 視 が 経 営 者 に 規 律 を 与 験 のあ る 企 業 の割 合 が 高 いが 、 こ の こと も が いる場 合 に は 不採 算 部 門 か ら 撤 退 し た 経 に な る。 の主 権 者 た る 地 位 を 与 え る の であ る。 す な を 設 け て いる 。 そ の の は 一九 九 六 年 の 時 日本 の中 小 企 業 で株 式 会 社 形 態 を と るも ② 外 部 の 出 資 者 か ら の規 律 づ け 企 業 の経 営 者 は多 く の場 合 自 ら多 額 の出 資 い、 ま た 企 業 に長 期 的 に コミ ッー し て事 業 を 行 い、 私 財 を 担 保 に し て事 業 リ スクを 負 に 不 可 欠 の知 的 資 源 を 提 供 す る 、 液 も 重 要 わ ち オ ー ナ ー総 督 の中 小 企 業 は 典 型 的 な 経 た め経 営 者 が株 式市 な 利 害 関 係 者 であ る。 営 者 主 権 企 業 であ る。 そ のた め ' 経 営 者 の 中 小 企 業 庁 の調 査 場 か ら直接 に規律 を 中 小 企 業 のオ ー ナ ー経 営 者 は 経 営 者 であ によれば、 オーナー 受 け る こと は ほ と ん ると 同 時 に 大 株 主 でも あ る の で、 所 有 と 緑 経 営 企 業 の約 三 分 の 属 性 が 中 小 企 業 の成 果 を 大 き - 左 右 す る 。 営 の分 緋 に伴 う 問 題 は 生 じ な い。 従 って、 1が 銀 行 や ベ ン チ ャ ど な い。 狭 義 の コー ポ レ- ー ・ガ バ ナ ン ス の問 題 は ー キ ャピ タ ル な ど 第 の多 - の研 究 に よ って裏 付 け ら れ て いる O こ のような企 業では意 味 を 持 た な い。 株 主 三 者 か ら の出 資 を 受 こ の こと は ' 筆 者 の分 析 を 含 め て これ ま で と 経 営 者 の間 の利 害 対 立 が な いと いう 点 で CHUSHOU KOJ KO仙O"THL Y.F " 2002 I 9 _ _ 4 , A のか、 ど のよう な 改 革 が必 要 な のかを 最 後 にま と め よう 。 中 小 企業 の多 数 派 を 占 め る オ ー ナ ー経 営 ④ 従 業 員 か ら の規 律 づ け 中 小 企 業 では労 働 組 合 の組 織 率 が かな り え る効 果 を 持 つこと を 示 す 。 さ ら に、 オ ー ナ ー経 営 企 業 の中 で情 報 開 示 に積 極 的 な 企 企業 では、 所 有 と 経 営 の分 離 に伴 う さま ざ ま な 問 題 は生 じ な い。 し か し 、 メイ ンバ ン 五 〇 人 以 上 の規 模 で 三割 前 後 )' 組 合 を 通 じ た 経 営 監 視 には 限 界 があ る。 し か し他 方 ク や ベ ンチ ャー キ ャピ タ ル等 の資 本 参 加 が 低 いので ( 労 働 組 合 を 持 つ企業 は従 業 者 数 で、 経 営 資 源 の乏 し い中 小 企業 にと って中 あ る企 業 で経 営成 果 が有 意 に高 いこと か ら 、 業 の成 長率 や利 益 率 が消 極 的 な 企業 より も によ って経 営 が効 率 的 に行 わ れ て いる こと 核 的 従 業 員 の持 つ知 識 や ノ ウ ハウは 不 可 欠 外 部 の出資 者 によ る経 営 監 視 は ガ バナ ン ス 高 いこと も 、外 部 の出 資 者 を 意 識す る こと を 示 唆 す るも のであ る。 の経 営資 源 であ る。 メイ ンバ ンクを 持 つこと自 体 は 中 小 企 業 した こと が な い)0 安 定 し て いる ( 過 去 に メイ ンバ ンクを 変 更 お り 、 そ の八割 で メイ ンバ ンクと の取 引 が 上 が メイ ンバ ンクを 持 って いると 回答 し て 小 企 業 庁 調 査 によ れば 、 中 小 企 業 の九 割 以 重 要 な意 味 を 持 つと 考 え ら れ る。 前 出 の中 中 小 企 業 にと って、 銀 行 によ る経 営 監 視 は 資 本 市 場 か ら直 接 に資 金 を 調 達 でき な い ブと 発 言 力 を 十 分 に碓 保 す る こと が企 業 の の重 要 性 を 考 え れ ば 、彼 ら のイ ンセ ン テ ィ な 経 営資 源 の拠 出者 と し て の中核 的 従 業 員 業 の成 長 率 に大 き く 貢 献 し て いる。本 質 的 分 析 に よ れ ば 、実 際 に従 業 員 持 株 制 度 は企 め る上 で効 果 が あ ると 考 え ら れ る。筆 者 の 参 加 意 識 と 業 績 向 上 へのイ ンセンティブを 高 だ 比 較 的 低 いが ( 約 二五 %)、従 業 員 の経 営 業 員 持 株 制 度 は 、中 小 企 業 で の導 入 率 はま 多 く の上 場 企 業 で既 に実 施 さ れ て いる従 害 関 係 者 を 保護 し 、 経 営資 源 を 十 分 に提 供 源 を 大 き いリ スクを 負 って提 供 し て いる利 は企 業 にと って最 も 重 要か つ希 少 な経 営資 基 本 的 には 、 コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス 抱 か せ る。 を 行 って いな いのではな いか と いう 疑 問 を て) 融 資 先 の中 小 企 業 に対 し て適 切 な 監 視 加 を伴 う ほど 緊密 な 関係 にあ る場 合 を 除 い 見 ら れ な いが 、 こ の こと は銀 行 が ( 資 本参 方 '取 引 銀 行 によ る監 視 には 十 分 な効 果 が の手 段 と し て有 効 であ ると 考 え ら れ る。 他 ③ 銀 行 から の規 律 づ け の成 長 性 ・収 益 性 に全 く 貢 献 しな いが ( 筆 発 展 に大 き く責 献 す る こと は 理 解 でき よう 。 す るイ ンセ ン テ ィブを 維 持 す るよう 設 計 さ 者 の分析 によ れば 、 メイ ンバ ンク の安 定 性 も 成 長 率 に ほ と ん ど 影 響 し な い)' メイ ン そ れを 備 え る人材 に変 わ り つ つあ る。 な資 源 が知 識 ( 技 術 ・ノ ウ ハウ等 ) な いし では '知 識集 約 化 の進 展 に伴 って最 も 重 要 も 重 要 な資 源 は資 本 であ った。 し か し近 年 源 の集 合 体 であ るが ' これま で長 い間 、 最 れ る べき であ る。 企 業 は さまざ ま な 経 営資 今後の改善に向けて め にど のよう な ガ バナ ン ス制 度 が 望 ま し い 中 小 企 業 の健 全 な発 展 と 経 営 効 率 化 のた バ ン クが出 資 し て いる場 合 には新 た な事 業 分 野 への進 出 や不採 算 部 門 か ら の撤 退 を 行 う 企 業 の比率 が高 く 、成 長 率 や利 益 率 も 有 意 に高 い。 従 って、緊 密 な メイ ンバ ンク関 係 は 経 営 者 に十 分 な規 律 を 与 え 、 経 常 の効 率 を 高 め て いると 言え る。 HUSHO U K OU KO 仙O"'HL Y.FEE 2 002I IO ⊂ 旬日の軸 し 定 融 企 業 の資 産 総 額 に占 め る有 形 資 産 の価 値 によ れば 、 一九 九 八年 末 の アメリ カ の非 金 アメリ カ のブ ル ッキ ング ス研 究 所 の推 計 月 一九 日付 記 事 ) は高 く 評 価でき る。 手 し た こと ( 日本 経 済 新 聞 二〇 〇 1年 一 一 民 党 と 法 務 省 が破 産 法 の大幅 な見 直 し に着 優先 順 位 を 高 - す るよう 、 端 近 にな って自 二〇〇〇) r日本型 コーポ レ-ーガ *伊月敬之 ( 主要参考文献 株 主 主 権 論 j 朽 考 」' *岩 井 先 人 ( 二〇 〇 こ 「r バナ ンス」、 日本経満新聞社。 は 三割 で、残 り の七 割 は特 許権 やブ ラ ンド 井 二〇 〇 1). こ のよう に、 株 主 主 権 の ア 発 力 ・ノ ウ ハウ等 の無 形資 産 であ った ( 岩 名 、 経 営 者 の事 業 アイ デ ィ アや従 業 員 の開 基 づ く 担 保 主 義 を 払 拭 し 、 企 業 の技 術 力 や 中 小 企 業 への融 資 決 定 にお いて有 形資 産 に 貸 し付 け リ スク増 大 を 意 味 す るが '銀 行 も こ の場合 、 経 営 者 のリ スク軽 減 は銀 行 の 1一月 一九 日) O 二〇〇 一年 二 八委 員会第 二凹〇回会誠糾告 ( 安国」、 日本学術搬 舛会産業桃 造 ・中小 企業約 二〇〇 二 「ベンチ ャー企業 の成功 *同室仲 之 ( 経 営 者 は個 人 的 に非 常 に大 き な リ スクを 負 知 的 資 源 が何 より も 重 要 であ る。 オ ー ナ ー ては 経 営 者 や中核 的 従 業 員 の創 造 的精 神 と と く に経 営 資 源 の乏 し い中 小 企 業 にあ っ 与 え る こと も 、彼 ら の参 加 意 欲 と イ ンセ ン 従 業 員 の株 式 所 有 を 奨 励 し 十 分 な 発 言 椎 を るよう 努 力 す べき であ る。 さら に、 中核 的 す るよう 審 査 基 準 を 改 め '審 査 能 力 を 高 め 業 績 と 潜 在 能 力 '事 業 計 画 を き ち んと 評仙 一五-三 二頁。 成功紫因と公的支揺」、 r 碇閲研論塊」 第 10号、 「 思潮 21」 。 メリ カでさ え 、資 本 提 供 者 と し て の株 主 の 特 許権 な ど の無 形 資 産 を より 重 視 し 、 ま た OO iF i 五月 八田夕刊 糾 日新附 tT 重 要 性 が大 幅 に低 下 し て いる の であ る。 い つ つ'事 業 に不 可欠 な 知 識 や ノ ウ ハウ' テ ィブを 高 め、 経 営 成 果 を 改善 す るた め に 税 極 的 に情 報 開 示を 行 い'金 融 機 関 や潜 在 *文能 照之 二 九九 七) 「ベ ンチ ャービ ジネ スの 企業日計」 大雄省印刷局O *中小 企発作 編 二 九九九) r 平成 一1年 版中 小 アイ デ ィ アを 提 供 し 、 企業 に対 し て本質 的 有 効 であ ろう 。 外 部 の出資 者 も '本 質 的 な経 営 資 源 の出 な 貢 献 を し て いる。 経 営 者 を 支 え る中核 的 中 小 企業 の健 全 な 発 展 のた め には ' 経 営者 営 者 に十 分 な 裁 量権 を 認 め る べき であ る。 資 者 と し て の経 営者 の役 割 を 評 価 し て、 経 従 業 員 の貢 献 も 極 め て重 要 であ る。 従 って、 と 中核 的 従 業 員 の利 益 を 十 分 に保 護 す るよ そ のた め に は 経 営 者 ( と 中 核 的従 業 員 ) 的 な 出 資 者 の関心 と 信 頼 を 高 め るよう 努 め そ し て経 営 者 は 、 外 部 の出 資 者 に対 し ては のリ スク負 担 を 軽 減 す る こと が ま ず 重 要 で る こと が重 要 であ る。 そ れ によ って資 金 調 う に ガ バナ ン ス制 度 を 設 計 す る こと が 必要 あ る。 そ の点 でー倒 産 し た 中 小 企業 の経 営 達 が より 低 コスー で円 滑 に行 わ れ 、 経 営 監 も ち ろん、 そ れ が存 在 し な い場 合 でも より 者 の連帯 保 証 賓 任 を 軽 減 す るよう 、 ま た破 視 が より 効 率 的 に行 わ れ るか ら であ る。 であ る。 産手 続 き にお いて従 業 員 への給 与 支 払 いの ll IC HU SH OU KOUK O "O"'HL Y.FE8 '002
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