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1 / 10(土)― 18(日)
11:00 ―19:00 但し催しがある場合はその都度変更、
13 日 ( 火 ) は休館日、17 日(土)は 5:46 開館、最終日は 17:00 まで
東北と神戸を繋ぐドキュメンタリー映画上映
2015. 1/12(月・祝)・1/15(木)・ 1/16(金)・ 1/18(日) プログラム 「with…若き女性美術作家の生涯」2000 / 日本 / 60分 監督:榛葉 健
阪神・淡路大震災で瓦礫の下から救出された神戸市長田区の女子大生・佐野由美さん。生死が背中合わせの状況下で、美術作家を目
指してきた自分の未来に絶望する。
「美術は、何の役にも立たない…」
。それでも、彼女は日々の出来事を絵日記に残していく。嘘のない記録は、長田の人々への愛情にあ
ふれ、その後出版されてべストセラーになる。やがて彼女は、大学卒業と同時に、ネパールのスラム街に渡り、小学校の美術教師になる。
かつてボランティアとして、孤児院で過ごした国で 1 年間暮らし、カースト制度の最下層の人々と交わり、絵を描き続ける。
「人が分かってこそ、描ける絵がある…」
震災、スラム街。過酷な現実と向き合いながら、彼女は、
《生きる意味》をつかんでいく。
そして、“あの日” が来た…。
「うたごころ 《2012 年版》」2012 / 日本 / 112 分
「もし父ちゃん母ちゃんに何かあったら、
私の命を投げ打ってでも2人を助けます」
少女は、
津波ですべてが流された自宅跡で言った。
宮城県南三陸町。
東日本大震災で親類5人を失った女子高校生と家族。
実は血がつながっていない。
それでも血脈以上の深い絆がある。
苦難の中で誠実に生きる家族を、
2年間記録した本作。
主人公の高校合唱部の活動、
卒業から新たな一歩を踏み出すまでを丹念に描いている。
津波など衝撃シーンを入れず、
住民の想いや、
失われた無数の
《いのち》
のありようを、
映画的手法で描き切ったことで、
「生きることがつ
らい」
と苦悩する被災地や全国の人から
「映画に救われた」
といった熱い共感が寄せられている。
テレビ界で多くの国際賞を受賞している
榛葉健監督は、
「被災地を見せ物にしない」
と誓い、
放送局の仕事とは別に、
私費で作り上げた。
中国語版、
英語版も制作。
これは震災映画と
いう分類に留まらない、
《いのち》
の映画である。
©シギー吉田
「阪神大震災 再生の日々を生きる」( 記憶のための連作『野田北部・鷹取の人びと』全 14 部の集成篇)2000 / 日本 / 156 分
「3 月 11 日を生きて ―石巻・門脇小・人びと・ことば―」2012 / 日本 / 97 分
監督:青池憲司
青池監督からのメッセージ「わたしの震災/ KOBEそしてISHINOMAKI」 わたしが、阪神大震災の被災地KOBEに入った
のは、地震から10日後の1月27日だった。神戸市長田区野田北部地区に住む友人たちを見舞うのが目的だった。そこで目に
したのは一面に広がる焼け野原と全壊半壊の住宅だった。同時に、惨状のなかで立ち働く住民さんの姿を見た。被災地の人
びとは、精神的にも物理的にも闇黒な状況にありながら手を拱いてはいなかった。この人たちの「いまを映像で記憶」してお
きたいと思い、住民さんが半壊の自宅から探しだしてくれた家庭用のビデオカメラで撮影を始めた。こうして始まった作業
は、足掛け5年の住民復興活動記録「記憶のための連作『野田北部・鷹取の人びと』全14部」として完成した。上映作品はその
集成篇である。 東日本大震災では、被災地ISHINOMAKIに2011年6月から翌年4月まで滞在して、石巻市立門脇小学校を磁
場に、震災後を生きるこどもたち、保護者や地域の人たちの暮しとコミュニティづくりなど、困難のさなかにある被災地の
「いま」を2作品にまとめた。上映作品は、地震の揺れのあとから12日の朝までを37人のインタヴューで構成した、ことばを
観る映画である。
「なみのこえ 新地町」2013 年 / 日本 / 103 分
©silent voice
監督:酒井耕・濱口竜介
『なみのこえ 気仙沼』との連作で、東北記録映画三部作の第二部。東北の伝承民話に着想を得た両監督が被災体験を実感と
共に伝えることを意図し、近親者同士の対話を記録。東日本大震災から1年経つ福島県新地町。対話者達の表現はより自立
性を増し、様々な声の混交する町の肖像が描かれる。夫婦、役所の仕事仲間、漁師の親子、友人同士など。家屋が流され、親し
い者を失ったにも関わらず、多くの被災者は生き残ったことに負い目を感じているようだった。この映画は、そうした被災
者の声を百年先まで残す試みでもある。
「うたうひと」2013 年 / 日本 / 120 分
©silent voice
東日本大震災の被災者同士の対話を中心とした東北記録映画三部作、第一部『なみのおと』、第二部『なみのこえ』に続く、第
三部。前作で生まれた“未来への被災体験の伝承”という課題は、東北地方伝承の民話語りからヒントを得ている。雪の降り
しきるある日、宮城県栗駒山にある山荘で三人の語り手(伊藤正子、佐々木健、佐藤玲子)と民話研究者の小野和子による民
話の語り聞かせが行われる。小野和子を聞き手に、猿と結婚した娘の話など奇想天外、荒唐無稽な物語が次から次へと溢れ
出す。民話の語られる背景への考察なども含め十数話を収録。
ドイツとフクシマを繋いで
「シェーナウの想い ―自然エネルギー社会を子どもたちに―」Das Schönauer Gefühl
2008 / ドイツ / 60 分
監督: フランク=ディーチェ
ヴェルナー=キーファー
ドイツ南西部、黒い森のなかにある小さなまちシェーナウ市。チェルノブイリ原発事故後、シェーナウの親たちが、子ども
の未来を守るため、
自然エネルギーの電力会社を自ら作ろうと決意する。ドイツ史上初の
「市民の市民による市民のための」
電力供給会社を誕生させるまでの軌跡を綴るドキュメンタリー。
「アンダー・コントロール」 Unter Kontrolle
©2011 credo:film in cooperation
with WDR and ARTE
2011 / ドイツ / 98 分
監督 : フォルカー・ザッテル
かつて
「夢のエネルギー」
として期待され、
1950年代から"核の平和利用"として使われてきた原子力。
その圧倒的な力は人類
を魅了し、
原子力発電は未来への経済成長を支えるエネルギーとして大きな期待の的でした。
しかし、
スリーマイル、
チェル
ノブイリ、
福島を経て、
現在私たちはこの力について再考することを余義なくされています。本作はその
「原子力」
のこれか
らどう制御・解体するかについて冷静な議論を喚起するために制作された、
見学・体験型サイエンス・ドキュメンタリー。
お問い合わせ:加川広重巨大絵画が繋ぐ東北と神戸プロジェクト実行委員会
神戸市中央区山本通2-4-24-B1F アート・サポート・センター神戸(ギャラリー島田内) 078-262-8058 [email protected]
http://www.kagawaproject.com
[講演監督プロフィール]
榛葉 健 Takeshi Shiba
1963年東京都生まれ。
テレビプロデューサー、
ドキュメンタリー映画監督。
1987年、
在阪民放局入社。
社会派、
歴史、
自然、
スポーツなど幅広くドキュメンタリーを制
作し、
日本テレビ技術協会賞、
坂田記念ジャーナリズム賞など多数受賞。
世界最高峰チョモランマを2年間撮影した
「幻想チョモランマ」
は海外でも放送された。
阪神・
淡路大震災では特別番組15本を制作。
そのうち
「with…若き女性美術作家の生涯」
は、
「日本賞・ユニセフ賞」
「アジアテレビ賞」
など受賞。
世界的反響を受け、
2001
年、
日本のビデオドキュメンタリー番組として史上初の映画化。
東日本大震災の発生後は、
個人で宮城県三陸地方に通い続け、
私費で映画
「うたごころ」
シリーズを制
作し、
全国で上映。
苦難の中で
《ひたむきに生きる》
人々を丁寧に描く作風と、
卓越した講演が深い感動を呼び、
《いのち》
のメッセージとして絶賛されている。
© 桝郷春美
青池憲司 Kenji Aoike
1941年生まれ。
主な作品は
「日本幻野祭三里塚」
「
、合戦」
(東京都教育映画祭金賞)
「
、ベンポスタ・子ども共和国」
(日本カトリック映画賞)
「琵琶法師 山鹿良之」
(毎日映
画コンクール・記録文化映画賞/文化庁優秀映画作品賞)
。阪神大震災関連作品としては、
「記憶のための連作
「阪神大震災 野田北部・鷹取の人びと」
全14部」
(日本建
築学会文化賞)
「
、阪神大震災 再生の日々を生きる」
「
、多民族社会の風」
。
東日本大震災関連作品に
「3月11日を生きて~石巻・門脇小・人びと・ことば~」
と
「津波のあと
の時間割~石巻・門脇小・1年の記録~」
がある。
現在、
石巻市門脇・南浜地区の人びとの暮しとコミュニティづくりを主題にした新作映画を撮影中。
濱口竜介 Ryusuke Hamaguchi
1978年神奈川県生まれ。
東京大学在学中から自主映画の制作を始め、
同大学文学部を卒業後、
映画の助監督やテレヒ番組のADとして働く。
2006年に東京藝術大学大
学院映像研究科監督領域に入学し、
修了制作
『PASSION』
(2008年)は国内外の映画祭で高い評価を得た。
その後も日韓共同製作
『THE DEPTHS』
(2010年)、
4時間に渡
る長編
『親密さ』
(2012年)、
染谷将太主演
『不気味なものの肌に触れる』
(2013年)等を監督。
2011年~2013年にかけては東北記録映画三部作
『なみのおと』
『なみのこえ』
『うたうひと』
を酒井と共同で監督した。
その後活動拠点を神戸に移し
「即興演技ワークショップ」
を開催した後、
現在ワークショッフ参加者出演による新作長編映画
を撮影中。
© toshie kusamoto
[トークセッション ゲストプロフィール]
フローリアン・イェーガー Florian Jäger
大阪・神戸ドイツ連邦共和国総領事館 副総領事 文化・広報部長総領事館の広報活動を担当。
また、
ドイツにおけるエネルギーシフトなど、
様々なテーマについて
の催事や講演を実施している。
大阪ドイツ文化センター、
京都ドイツ文化センター・ヴィラ鴨川、
神戸ドイツ学院・ヨーロピアンスクール、
そして日本の大学のドイツ
人教員等、
本の大学に勤務する50人を超える教員等、
西日本のドイツ文化・教育機関の支援もしている。
総領事館文化部は日独協会の催し・日独姉妹都市の交流プロ
グラム等を支援している。
ヨーク・ラウパッハ・スミヤ Jörg Raupach-Sumiya
立命館大学経営学部教授ドイツDuisburg-Essen大学経済学部東アジア学科経営経済博士。1990年、
(株)
ローランド・ベルガー
(シニアコンサルタント)
、
1995年、
ト
ルンプ
(株)
(代表取締役専務)
を経て、
1999年にドイツ日本研究所経営・経済研究課研究員となり、
2001年にNEC SCHOTT コンポーネンツ
(株)
管理部ジェネラル・マ
ネージャー、
翌2002年に同代表取締役社長に就任。
2011年は、
FOM大学教授及びドイツのSCHOTT Electronic Packaging GmbHのInnovation Managementの担当
マネージャー及び新製品・新規事業開発の総責任者として勤務。
2012年より現職。
2013年より脱原発をめざす首長会議のアカデミックアドバイザー。
上映日
時間
11:30
1月12日(月・祝)
13:25
15:00
16:00
13:00
1月15日(木)
1月16日(金)
1月18日(日)
16:00
プログラム・講演
「うたごころ」
榛葉健 監督講演(20分)
「with…若き女性美術作家の生涯」
榛葉健 監督講演(30分)
「阪神大震災 再生の日々を生きる」
青池憲司 監督講演(45分)
ゲストスピーカー / 河合節二(野田北部まちづくり協議会事務局長)
17:00
「3月11日を生きて 石巻・門脇小・人びと・ことば」
16:00
「シェーナウの想い ―自然エネルギー社会を子どもたちに―」
17:00
《ドイツのエネルギー政策を考える》トークセッション
スピーカー / J.ラウパッハ、F.イェーガー コーディネーター / 藤野一夫
18:30
「アンダー・コントロール」
11:30
「なみのこえ 新地町」
13:50
「うたうひと」
13:15
酒井耕 監督講演(20分)
料金:無料
* 映画は全て無料上映となっております。
ご来場の皆様には、東北復興支援のためのご寄付をお願いしております。
席数:各 40 席(予定)
会場:デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)
2階 ワークショップスペース1
* 整理券を、上映当日 11 時より1階全体受付にて、作品ごとに配布いたします。
主催
:加川広重巨大絵画が繋ぐ東北と神戸プロジェクト実行委員会
共催
:神戸市、
アート・サポート・センター神戸 助成:兵庫県
特別協賛:株式会社シスメックス / 協賛:UCC上島珈琲株式会社 他
特別協力:大阪・神戸ドイツ連邦共和国総領事館、
大阪ドイツ文化センター、
公益社団法人全国公立文化施設協会、
文化芸術による復興推進コンソーシアム、
公益財団法人中内力コンベンション振興財団、
公益財団法人神戸文化支援基金 他
協力
:デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)、
神戸大学大学院国際文化学研究科、
野田北部まちづくり協議会、
港まち神戸を愛する会、
一般社団法人元町映画館、
神戸映画サークル協議会、
神戸映画資料館、
NPO神戸100年映画祭、
被災市民交流会、
神戸まちづくり研究所、
神戸市立
灘区民ホール、
株式会社くとうてん 他
神戸市中央区小野浜町 1-4 TEL.078-325-2201 http://kiito.jp/
電車 : 阪急、
JR、
阪神線三宮駅よりフラワーロードを南へ徒歩20分、
国道2号線
お問い合わせ:加川広重巨大絵画が繋ぐ東北と神戸プロジェクト実行委員会
神戸市中央区山本通2-4-24 B1F アート・サポート・センター神戸(ギャラリー島田内) 078-262-8058 [email protected]
を越えた神戸税関の東向かい。
ポートライナー貿易センター駅より徒歩10分
バス : 神戸市バス29系統三宮ターミナル前より乗車、
税関前
(デザイン・クリエイティブセンター前)
下車
*センターに駐車場はございませんので、
公共交通機関をご利用ください。