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■ Open Broadcaster Software を用いた遅延放送について
はじめに、Open Broadcaster Software (以降OBS) とは?
ニコニコ生放送(以降 ニコ生)やひまわりストリーム等で使用する配信ツールです。
Niconico Live Encoder (以降 NLE) と同等の画面割を同様の手法で構築でき、NLEがニコ生専用に
対してOBSは先で述べたように色々なストリーミング配信サイトに対応しています。
NLEと同様に音声ミキサー機能もあり、各設定も簡単かつNLE使用時よりもPCの動作が軽い事が特徴です。
また、有志によるツールを使用することで放送の開始・終了に連動させることができるので便利です。
さらに・・・・ またの機会に色々と述べさせていただきたいと思いますが、OBSはNLEと同等、いやそれ
以上の配信ツールだと思います。
そのOBSでNLEには無い機能は(今のところ?)無い機能を使い「遅延放送」を行うことができます。
当然ニコ生でも!
ただ遅延放送には、通常の生放送には無い幾つかのデメリットが発生します。
これらデメリットについても織り交ぜつつ「遅延放送」について説明して行きたいと思います。
大会等で放送される方には是非一読・検討していただきたいと思っています。
【遅延放送の全体図】
以下の設定で遅延放送を開始した場合について時系列で説明します。
・遅延時間:5分、ニコ生にて放送
時間の流れ
生主の対戦中画面
配信画面(視聴者が見ている画面)
POINT ① : 配信開始
POINT ② : 5分後
POINT ③ : 放送終了
POINT ④ : 放送されない
≪POINT ①≫
OBSにて放送が開始されました。
生主の画面は対戦者待ちですが、配信画面は遅延放送なので当然まっ黒です。
≪POINT ②≫
放送が開始されて5分後の状態です。
生主は既に対戦を開始しています、配信画面は対戦者待ち画面が放送され始めました。
このように、設定した遅延時間の分だけ配信がズレるのが遅延放送です。
当然、音声も5分遅延して届けられていますので、視聴者は違和感なく放送を観ることができます。
また、生主は対戦者に手牌を覗き見られてしまうリスクがかなり軽減されるので、疑心を抱くことなく
対戦ができます。
≪POINT ③≫
放送を開始して丁度30分が経過したときに、たまたま対戦が終了した状態とします。
視聴者の画面は対戦中で放送が終了してしまいます。
≪POINT ④≫
放送されない部分です。
遅延分を含めて対戦結果が30分を越えてしまっているので放送されません。
視聴者は対戦の結果がわからず仕舞いとなってしまいます。
まっ黒画面分(遅延時間分)を差し引くと実質25分間の放送となります。
以上が遅延放送の簡単な全容で、POINT②・③を見ていただくとおり生主が不利になるリスクがかなり軽減できて
いると思います。
ただ、どうしても配信開始と同時に視聴者は放送を観ることができなかったり(POINT①)、最後まで放送できなかっ
ったり(POINT④)というデメリットが発生します。
しかしながら、これらのデメリットは以下の方法である程度軽減が可能です。
【デメリット回避方法】
・POINT①の件ですが、これについてはニコ生で生主が「テスト放送」を使用することで回避できます。
遅延時間が過ぎて画面が映ってから「本番開始」すればちゃんと30分間放送することができます。
なのでPOINT④もこれで回避できます。
ただし、テスト放送は最大で5分なのでそれ以上遅延時間を設定している場合は、どうしてもまっ黒画面が出て
しまいます。
また、テスト放送中は視聴者は放送を観ることができませんので注意してください。
・POINT④の件ですが、上記の方法の他に「延長」するか30分制限のないストリーミング配信サイト(例:ひまわり
ストリーム)を使用して放送することになります。
【まだあるデメリット】
・南風戦になると、30分では足りないことが多いと思います。
なので仕方なく次枠を・・・あ、遅延放送また始めからだなぁ・・遅延時間(テスト放送)の間に対戦が終わりそう orz
よくあることだと思いますw この場合POINT④と同じ回避方法くらいしかありません。
あと、テスト放送を切り上げまっ黒でも本番放送を開始するかでしょうか。
または、生主が機転を利かせて放送を切り上げ次枠を取って・・・・も有効でしょうかねぇ。
・最後のデメリットですが、POINT②にもありますとおりBGMや音声も当然ですが遅延時間の分遅れて視聴者に
に届きます。
しかしながら「コメント」についてはリアルタイムで流れるので、遅延放送で棒読みちゃん等のボイスツールを使うと
・・・・・もうお分かりだと思いますが「コメントが流れた後の数分後、棒読みちゃんの声が聞こえる」ことになり、
生主も視聴者も混乱してしまいかねません。
遅延放送時はボイスツールは使用しないことをお勧めします。
コメントに反応して生主がしゃべった声もあたりまえですが同様に数分後に視聴者に聞こえるので、遅延放送では
しゃべらない方がいいでしょうw 常に独り言なら問題ないです。
わたしはコメントでしか返信しないので、遅延放送時は棒読みちゃんを切るだけで別段違和感なく放送ができています。
以上、デメリットの内容と回避でした。
主観ですが遅延放送は30分制限のないストリーミング配信サイトで放送するのにあっているかな?と思います。
最後にメリット・デメリットをまとめさせていただきます。
メリット :生主の手牌を覗き見られることによる不利になるリスクを大幅に軽減できる。
デメリット:1.いきなり放送開始するとまっ黒画面 (回避可能)
2.最後まで放送しきれない可能性がある (回避可能)
3.次枠へ進む場合、遅延時間分放送できないのでその間に対戦終了するかも。 (回避微妙)
4.コメントが流れた数分後(遅延時間分後)にそのコメントが読まれる音声が視聴者に聞こえる。
生主の声も同様に遅れて聞こえる。 (しゃべらないボイスツール使用しない以外の回避不可)
5.(書いていなかったですがw)視聴者が放送を観ながらBetできないw
私はBetしてから放送観るのでどうでもいいですw
まぁ、これらを考えると遅延放送は「大会用」ですかね?
【OBSの遅延時間設定】
非常に簡単です。
[設定]→[放送設定]にある「配信の遅延時間(秒)」に秒単位で遅延時間を設定するだけです。
設定はプロフィール毎にできますので、「大会用」プロフィールを作って使用すれば簡単だと思います。
この放送方法は、実は天鳳を放送されている方のサイトを見つけ、有効そうだと思い自分なりに試行した結果です。
はじめに思いついた方、すげぇと思いました正直w
以上で、今回の遅延放送についてを終了させていただきます。
本当にだらだらした文章で申し訳なく思いますが、大会等で放送される方への1案として検討していただければ幸いです。
それでは失礼します。
by しぇるてん (ももいろ同盟のしぇるっち)