参考資料3 暴露評価モデルの概要(PDF形式:246KB)

参考資料 3
1
暴露評価モデルの概要
2
3
1.PRAS-NITE
4
○
詳細は、技術ガイダンスⅣ章、Ⅴ章、Ⅵ章を参照
適用シナリオ:排出源ごとの暴露シナリオ1
5
点源周辺の暴露を評価するシナリオ。化審法の届出情報を用いる場合は、製造段階、
6
調合段階、工業的使用段階に仮想的排出源を設定。仮想的排出源ごとに排出量を推計
7
し暴露量(環境中濃度及び人摂取量)を算出。
8
PRTR 届出排出量を用いる場合は、届出事業所ごとに暴露量を算出。
9
○
利用情報:化審法の届出情報又は PRTR 届出情報。
10
○
モデルの特徴等:
11

NITE が既存のモデルを基に構築したモデル。
12

推計排出量、推計環境中濃度、推計人摂取量までを算出。
13

大気排出による暴露量は排出源からの距離で減衰する量として仮定し、排出源を
14
中心とした半径 1km から 10km までの評価エリアの暴露量を 1km ごとに算出。
15

水域排出による暴露量は距離に依存しない量として仮定。
16

大気排出分と水域排出分との間で化学物質の移動は考慮していない。
17
人が環境経由で暴露される経路
大気へ排出した化学物質に人が環境経由で暴露される経路
排出源
排出先媒体
環境運命
大気
製造又は
調合又は
工業的使用
段階の
排出源
牛肉
土壌
河川へ排出した化学物質に人が環境経由で暴露される経路
暴露集団
大気
沈着
大気
摂取媒体
製造又は
調合又は
工業的使用
段階の
排出源
周辺の住民
家畜
乳製品
分配
牧草
土壌間隙水
地上部農作物
排出源
排出先媒体
製造又は
調合又は
工業的使用
段階の
排出源
環境運命
河川
希釈
河川
摂取媒体
濃縮
淡水魚
海域
飲料水
淡水魚
濃縮
海水魚
海水魚
暴露集団
製造又は
調合又は
工業的使用
段階の
排出源
周辺の住民
河川へ排出した分の暴露量=(排出量÷デフォルト流量)×BCF等
であり、排出源からの距離に依存しない(排出源毎に一定)
地下部農作物
大気へ排出した分の暴露量は、排出源からの距離で減衰する量
100m内は事業所敷地内
としてエリアに含まず
排出源からの距離1km~10km(1km刻み)の半径のエリア内平均
大気中濃度・土壌中濃度・農作物中濃度等を推計
18
生態の暴露経路
河川へ排出した化学物質に水生生物・底生生物が暴露する経路
排出源
排出先媒体
製造又は
調合又は
工業的使用
段階の
排出源
河川
環境運命・暴露媒体
河川
暴露集団
水生生物
分配
底質
底生生物
製造又は
調合又は
工業的使用
段階の
排出源
周辺の水生生物と
底生生物
河川へ排出した分の暴露量=(排出量÷デフォルト流量)であり、排出源からの距離に依存しない
(排出源毎に一定)
19
20
図1
排出源ごとの暴露シナリオで想定する経路
21
22
1
PRAS-NITE は用途等に応じた暴露シナリオでも利用する場合がある。(技術ガイダンス
Ⅵ章参照)
1/2
1
2.G-CIEMS
2
○
詳細は、技術ガイダンスⅦ章を参照
適用シナリオ:様々な排出源の影響を含めた暴露シナリオ
3
面的な排出源(家庭、移動体等)を含めた全国の排出源からの排出量を基に、地図
4
上の区画(メッシュや小流域等)ごとに環境中濃度を推計1し、環境中濃度の空間的分
5
布を全国レベルで推計するために適用。
6
○
7
8
利用情報:PRTR 情報(届出情報及び届出外排出量)等の地理的な情報を含む排出量
情報。
○
9
モデルの特徴等:

10
国立環境研究所が開発した、GIS(地理情報システム)で用いる地理データに基づ
き詳細な空間分解能で環境中濃度を推計するモデル。
11

12
大気、水、土壌、底質などの媒体の間を移動あるいは分配を考慮した多媒体モデ
ル。
13

日本全国を大気は約 5km のグリッド(2.5 次メッシュの場合)、地表面は平均
9.3km2 ほどの小流域、河川は平均河道長 5.7km の河道として扱う。
14
15

日本全国のメッシュ(又は流域)の環境中濃度が推計されるが、環境基準点を含
16
む流域(及びその上空のメッシュ)の環境中濃度を評価対象地点として評価に用
17
いている。
18
19
20
図2
1
多媒体モデル G-CIEMS
人摂取量を推計するモデルではないため、計算された環境中濃度から農作物等を経由した
人摂取量を推計する際には、他の地域からの摂取も考慮しつつ、PRAS-NITE と同様の計
算を行う。
2/2