KEEP CALM AND CARRY ON

平成26年度 第三学期 始業式でのお話(抜粋)
平成27年 1月 8日
東京都立田無高等学校長
市 川 治 郎
Happy New Year ! 本年もどうぞよろしくお願いいたします。
現在、高校受験を控えた多くの中学生や保護者の方々に、ご来校いただいております。
来訪された皆様方からは、本校生徒の礼儀正しさ、優しさや温かさ、元気のよいあいさつ、活気あふ
れる学習活動や部活動などの様子に、とても魅力を感じてくださっているお言葉をいただき、とても誇
らしく思います。
これらはいくら表面を飾ろうとしても、一朝一夕に取り繕えるようなことではありません。きっと生
徒の皆さんの真剣な学校生活そのものが、本校への良いイメージにつながっているに違いありません。
三学期も、これまで通り全力をふるって有意義な学校生活を送っていただくようお願いいたします。
さて私ごとですが、この冬休みを利用して英国へ行って来ました。わずか数日間の旅行でしたが、今
回はロンドン市とその周辺を探訪しました。
すべてが巨大で力強い迫力に圧倒された米国とは大きく異なり、英国から受けた第一印象は、我が国
が近代国家に生まれ変わろうとした頃のモデルです。
もちろん、数百万点の収蔵物を誇る大英博物館をはじめとして、多くの博物館や美術館がロンドン市
内に集中しており、歴史的建造物の数々など、とても数日ですべてを観られるものではありません。
しかしいつも感心するのは、英米の博物館などの規模の大きさとともに、常にそれらが一つの教育手
段として基本無料で公開されていることです。
今回もできる限りあちらこちらと歩き廻り、外国の人々との苦手な英語コミュニケーションに冷や汗
をかきながらも貴重な体験を積み重ねました。
残念ながら私には、生徒の皆さんのような若さや柔軟さはありませんし、もう残された時間もあまり
長くはありません。しかし生きている限り、新しい経験から学ぶべきことは無限にあると思っています。
様々な制約もあろうかと思いますが、生徒の皆さんもぜひ諸外国に視野を広げ、旅行や留学など様々
な機会に積極的にチャレンジしてください。まずは本校の英語の授業などで、ネイティブの先生方に積
極的に話しかけてみてはいかがでしょうか。そして若く柔軟な頭脳を最大限に発揮して、国際社会に向
けて大きく飛躍されることを願います。
さあ、いよいよ平成27年が始まりました!
年頭に送る言葉として、ここにポスターのコピーを持参しました。
KEEP CALM AND CARRY ON
冷静に(戦い)続けよ
これは第二次世界大戦が始まった頃、ナチスドイツの侵略に立ち向かう英国が掲げたスローガンです。
自由と民主主義が危機に瀕した時、冷静さを失うことなく努力し続けた人々の合言葉です。
これから受験に立ち向かう三年生の皆さんはもちろん、全校生徒とともにこの言葉を胸に刻み、全力
で学び続けて行きましょう。 田無高校生の皆さんのさらなる活躍を、心より祈念いたします。