中小企業向け支援策の紹介 平成26年9月 九州経済産業局 地域経済部 技術企画課 特許室 はじめに ~中小企業を巡る知財の動向~ 特許出願の動向 中国における近年の特許出願件数は急増。2011年には米国を上回って「世界一」。 我が国における出願件数は微減傾向。このうち、中小企業による出願件数には微増の兆候。 【日米欧中韓における特許出願】 【日本における特許出願】 450,000 400,000 391,002 348,596 350,000 344,598 342,610 342,796 328,436 300,000 250,000 200,000 150,000 100,000 50,000 36,274 34,667 33,615 31,068 32,759 33,090 うち 中小企業 0 2008 (出典)特許庁調べ 2009 2010 2011 2012 2013 (出典)特許庁調べ 2 中小企業の出願~出願件数の推移~ 国内の特許出願件数は、 2011年以降は反転。 国内の商標・意匠登録出願件数は、直近5年間(2009年~2013年)は、多少の増減を 繰り返しながらほぼ横ばいで推移。 (出典)特許庁調べ 3 我が国企業の海外出願の動向 市場の拡大、制度の調和等も背景に、我が国企業の海外への特許出願件数は着実に増加。 ただし、欧米企業と比較すると、我が国企業については、自国出願の割合が高い状況。 【日米欧企業の海外出願率】 【日本企業の海外特許出願】 2012年は2000年の約2倍 (自国かつ海外へ出願した出願数 / 自国への出願総数) (%) (件) 50 52 45 179,623 186,135 174,435 177,168 169,983 167,983 161,505 47 47 40 197,673 53 53 55 日本 米国 35 29 27 30 25 47 欧州 23 20 141,453 2009 2010 (年) 2011 (出典)特許庁調べ 127,008 123,995 118,768 106,703 【日米欧企業の海外出願における途上国への出願】 (2011年) 100 80 60 40 20 40% 32% 11% 0 (出典)特許庁調べ 日本 米国 欧州 (出典)特許庁調べ 4 中小企業の出願~日本から海外に出願される特許~ (全体の傾向と同様に)中小企業による特許の海外出願件数は、2009年以降増加傾向。 しかし、海外出願率については、中小企業では15%程度と、大企業の海外出願率の30%程度 に比べてまだ低い状況。 中小企業の海外出願件数(特許)※ 6,000 80,000 70,000 5,000 60,000 4,000 50,000 3,000 40,000 30,000 2,000 20,000 PCT直接出願(中小企業) 1,000 パリルート(中小企業) 10,000 パリルート(全体) PCT出願(全体) 0 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 0 ※国内へ出願される特許出願のうち外国にも出願される件数。 特許庁で把握できない外国に直接出願された件数を含んだも のでは なく、日本企業による海外全ての出願件数を意味しない。 総務部普及支援課調べ ※海外出願率=(優先権請求件数+PCT直接出願)/(国内出願+PCT直接出願) PCT直接出願:国際出願の受理官庁としての日本国特許庁に出願され たPCT 出願のうち、国内出願に基づかない出願 総務部普及支援課調べ 5 全国・九州地域の特許出願等の数値(特許行政年次報告書2014年版より) 機密性○ 全国と、九州地域の特許・意匠登録・商標登録出願件数推移は、それぞれ平成24年をピークに、25年は減少傾 向である。 全国の出願件数に占める九州からの出願件数は、特許1%、意匠2%、商標5%となっている。 全国の意匠登録出願件数 (日本人によるもの) 全国の特許出願件数(日本人によるもの) 300000 280000 260000 240000 220000 200000 180000 160000 140000 120000 100000 全国の商標登録出願件数 (日本人によるもの) 100000 30000 90000 25000 80000 20000 70000 15000 60000 50000 10000 平成23年 平成24年 平成25年 平成23年 平成24年 平成25年 平成23年 平成24年 平成25年 全国比1% 全国比5% 全国比2% 中小企業向け支援施策について 知財総合支援窓口 知財の悩みにその場でこたえます!(無料) 高度な専門性を要する相談は ①特許出願の明細書を見てほしい ②海外進出の際の注意点を知りたい 知財専門家を派遣します ③新商品開発の方向性を見つけたい ④事業戦略と知財をリンクさせたい 中 小 企 業 等 相談 その場で 解決 支援 ①明細書の記載内容について助言 ②海外進出時の知財や契約について助言 ③特許マップ作成の支援を実施 ④外部専門家チームによる支援を実施 ※今年度から知財専門家(弁理士、弁護士) が窓口に常駐しています。(半日/週) 知 財 総 合 支 援 窓 口 知財専門家 ◎弁護士 ◎弁理士 ◎中小企業診断士 ◎企業OB等 直接訪問を行い支援 ◎弁護士 ◎弁理士 ◎中小企業診断士 ◎企業OB等 知財以外の相談は 関係機関へつなぎます お 問 い 合 わ せ 先 全国共通ダイヤル:0570-082100 *全国47都道府県に設置されたお近くの窓口につながります* 9 審査請求料・特許料の減免制度 対象者 中小企業(A.非課税法人 B.設立10年未満 C.研究開発型) 措置内容 ➀審査請求料の半額軽減 ➁特許料(1~10年分)の半額軽減 (注)減免措置の対象者と他社との共同出願の場合は、減免措置対象者の持分について減免措置の対象となります。 審査請求料 ( 通 常 ) ( 軽 減 後 ) 約16万円 約8万円 ※ 請求項数が10の場合 8万円減 特許料 ( 通 常 ) 約28万円 ( 軽 減 約14万円 後 ) 14万円減 ※ 請求項数が10で10年間権利 を維持した場合 「A.非課税法人」 「B.設立10年未満の法人」 に対する減免制度(1) 措置内容 対象者 審査請求料 :半額軽減 特許料(1~10年分):半額軽減 要件1~要件3の全てに該当する法人 (個人事業者を含む) 要件1 資本金3億円以下(中小企業)であること 要件2 以下のいずれかに該当すること a)法人税が課されていないこと b)設立後10年を経過していないこと 要件3 他の法人に支配されていないこと 証 明 書 等 が 必 要 HP:中小企業・個人向け支援情報→料金減免制度→特許料等の減免一覧→法人(非課税法人等) http://www.jpo.go.jp/cgi/link.cgi?url=/tetuzuki/ryoukin/genmensochi.htm 「C.研究開発型中小企業」に対する減免制度 措置内容 審査請求料 :半額軽減 特許料(1~10年分):半額軽減 対象 ①中小企業の要件 をすべて満たしていること (要件) ②研究開発要件 ①軽減申請書+添付書類(書面) 手続 申 請 人 ②確認書 経 済 産九 業州 局 (産業技術力強化法に基づく軽減に係る確認書の有効期限は1年) ③出願審査請求書 or 特許料納付書 ○軽減申請は、九州経済産業局 特許室に提出する。 ○手続の詳細については、九州経済産業局 特許室(電話092-482-5463)に確認して下さい。 ○HP:特許料等減免申請フォーム(自動で「軽減申請書」などが作成できます!) http://www.kyushu-chizai.com/shinsei/guide.html 特 許 庁 「C.研究開発型中小企業」の要件(1) ①中小企業要件 産業技術力強化法で定める以下の「従業員数要件」又は「資本金額 要件」のいずれかを満たしていること 業種 a 製造業、建設業、運輸業その他の業種(b~fを除く) 小売業 b 卸売業 c サービス業 d (ソフトウェア業、情報処理サービス業及び旅館業を除く) 旅館業 e ゴム製品製造業(自動車又は航空機用タイヤ及び f チューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く) 従業員数 資本金 300人以下 3億円以下 50人以下 5千万円以下 1億円以下 100人以下 5千万円以下 200人以下 900人以下 3億円以下 [証明書] 会社のパンフレット等とともに以下を添付 ①従業員数要件→雇用保険、労働保険、賃金台帳等のコピー ②資本金額要件→登記簿謄本、定款、財務諸表等(コピーでも可) 「C.研究開発型中小企業」の要件(2) 研究開発比率が3%超でなくとも、以下に該当すれば減免対象となります。 [添付書類] 「出願された発明と事業の a:中小企業技術革新支援制度(SBIR) 成果との関連性を証する書 面」とともに、以下を添付 の補助金等交付事業 ②研究開発要件 (中小企業新事業 活動促進法等に 基づくa~eの 認定事業の成果 によるもの) http://j-net21.smrj.go.jp/expand/sbir/sbir.html b:承認経営革新計画における技術開発に 関する研究開発事業 http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kakushin/ c:認定異分野連携新事業分野開拓計画に おける技術開発に関する研究開発事業 http://j-net21.smrj.go.jp/expand/shinrenkei/ d:旧中小企業創造法における認定事業 e:中小ものづくり高度化法に基づく認定計 a:補助金交付決定通知書 +補助事業計画書(写) b:承認書+経営革新計画 (写) c:認定書+異分野連携新 事業分野開拓計画(写) 画に従って行われる特定研究開発等の成果 d:認定書+研究開発等事 http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/sapoin/portal/ [以上は中小企業庁ホームページ等参照] 業計画(写) e:認定書+特定研究開発 等計画(写) ※当該認定等事業計画開始後より、当該計画終了後2年以内に出願されたものに限定 機密性○ 中小ベンチャー・小規模企業等向け審査請求料・特許料の減免制度について 対象者 措置内容 対象 (出願又は登録) 案件 ①小規模の個人事業主(従業員20人以下(商業又はサービス業は5人以下 ②事業開始後10年未満の個人事業主 ③小規模企業(法人)(従業員20人以下(商業又はサービス業は5人以下 ④設立後10年未満で資本金3億円以下の法人 ※③、④は、大企業の子会社などの支配法人のいる場合は除く。 ➀国内出願関係 平成26年4月より前に審査請求及び国際 (ア)審査請求料の2/3軽減 (PCT)出願をされた場合は当該制度の対 (イ)特許料(1~10年分)の2/3軽減 象になりませんのでご注意ください。 ②国際(PCT)出願関係 (ア)調査手数料・送付手数料の2/3軽減 (イ)予備審査手数料の2/3軽減 ①国内出願関係 平成26年4月から平成30年3月までに、特許出願における審査請求を行う場合 ②PCT出願関係 平成26年4月から平成30年3月までに、国際(PCT)出願を行う場合 審査請求料 ( 通 常 約16万円 ) ( 軽 10.6万円減 減 約5.4万円 後 ) ※ 請求項数が10の場合 ( 特許料 通 常 ) 約28万円 ( 軽 減 約9.4万円 18.6万円減 後 ) 申請先は 全て特許庁 ※ 請求項数が10で10年間権利を維持した場合 15 機密性○ 中小ベンチャー・小規模企業等向け審査請求料・特許料の減免制度における申 請書類の提出先 ①軽減申請書+添付書類(書面) 手続 申 請 人 審査請求軽減申請書 特許料軽減申請書 国際出願に係る手数料軽減申請書 特 許 庁 ②請求書、納付書関係 出願審査請求書 特許料納付書 国際出願の願書 予備審査請求書 国際出願手数料及び取り扱い手数料は、 手数料全額納付後、軽減額(2/3)が交付 される。 ○軽減申請は、特許庁に提出する。 ○手続の詳細については、特許庁(電話03-3581-1101)に確認して下さい。 ○特許庁HPに減免制度手続きの概要等が掲載されています。 http://www.jpo.go.jp/tetuzuki/ryoukin/genmensochi.htm 16 外国への出願費用が助成されます 対象となる 出願 対象となる 費用 地域 実施 機関 全国 実施 機関 日本国特許庁に対して、特許・意匠・商標の国内出願をしたもので 外国特許庁に出願するもの(PCT出願後における各国への移行手続を含む) 外国出願に要する費用(※)に限定 補助金(費用の1/2以内) 補助率等 (○翻訳費用、外国出願料、現地代理 人費用国内代理人費用 等)(×国内出 願費用) 申請 中小企業 1企業に対する上限額:300万円(複数案件の場合) ①特許出願:上限150万円 ②意匠/商標出願: 上限60万円 ③冒認商標出願:上限30万円 都道府県等の 中小企業支援 センター 採択・支援開始 申請 中小企業 平成25年度九州管内実施機関 4自治体:福岡県、佐賀県、熊本県、鹿児島県 平成26年度九州管内実施機関 4自治体:福岡県、佐賀県、熊本県、鹿児島県 JETRO 平成26年 度より全国 版を開始 採択・支援開始 福岡県 (公財)福岡県中小企業振興センター 092-622-0035 佐賀県 (公財)佐賀県地域産業支援センター 0952-30-8191 熊本県 (公財)くまもと産業支援財団 096-289-2438 鹿児島県 (公財)かごしま産業支援センター 099-219-1272 独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO) 知的財産課 外国出願デスク TEL:03-3582-5642 E-mail:[email protected] ※公募期間:7/25 ~ 8/20 海外知的財産プロデューサー 海外知的財産プロデューサーは… ★企業での豊富な知財経験と海外駐在経験を有する 知的財産のスペシャリストです →様々な知財リスクにも的確なアドバイスをします(無料) ・展示会でノウハウが漏洩! ・現地の販売店が、類似品の製造・販売を開始! ・現地工場の従業員が辞めて技術流出! ・契約前に図面提供したら、勝手に製品化! などなど… ①全国どこでも直接訪問して相談可 ②社内研修やセミナー講師も可 ③海外知的財産講座も開催 企業等 海外市場 【お問い合わせ先】 権利取得から活用まで一気通貫で、 戦略・戦術に係わるアドバイスを行います。 (独)工業所有権情報・研修館 活用促進部 お近くの知財総合支援窓口を通じても相談できます 電話番号:03-3580-6949 E-mail:[email protected] 18 産業財産権専門官 特許庁の職員(産業財産権専門官)が 知財制度、各種支援策について 全国各地の中小企業の方々に説明に伺います。 あなたのニーズを お聞かせください! ・知的財産権ってよくわからない・・・ ・知的財産に関する企業が得する支援策はないのかな? ・こんな支援策があったら良いのに! 無料 ・中小企業・組合や団体・自治体の研修の講師をします ・展示会などイベントで知的財産制度や支援策をご紹介します ・中小企業に個別訪問します 講師派遣等の申込先:特許庁総務部普及支援課 産業財産権専門官 TEL 03-3501-5878/E-mail [email protected] URL http://www.jpo.go.jp/torikumi/chushou/chitekizaisan.htm 日本弁理士会 九州支部 無料相談会(要電話予約) 特許・実用新案・意匠・商標・著作権等の知的財産権全般について、弁理士 が無料で相談に応じています。お気軽にご利用ください。 無料相談をご希望の方は、事前に電話予約をお願いします。 なお、鑑定、調査、明細書の作成や内容の修正など、相談事項や依頼事項に よっては、応じられない場合がありますので、ご相談の際には必ずご確認くだ さい。 ■開催日時:毎週木曜日 10:00~12:00 13:00~15:00 ■開催場所:日本弁理士会九州支部室 〒812-0013 福岡県福岡市博多区博多駅2丁目1番1号 福岡朝日ビル8F TEL 092-415-1139 FAX 092-415-1169 e-mail : [email protected] http://www.jpaa-kyusyu.jp/support/ 弁理士を探したい 日本弁理士会 03-3581-1211 ○新弁理士リスト検索システム 「弁理士ナビ」 (日本弁理士会のホームページ) ★ユーザー別、目的別にメニュー を分けた新システム ★専門分野、技術分野等を条件に 検索可能 http://www.benrishi-navi.com/ 21 ご静聴有り難うございました 同封の「九州版知的財産支援情報ガイドブック」も ご活用ください。 知財に関する支援施策についてのお問い合わせは 九州知的財産戦略センター TEL:092-481-2468 で承っています。 22
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