仕様書 - 大阪府立大学

仕
様
書
ヘリウム液化機ガス回収設備改修
公立大学法人大阪府立大学
1
設備改修(以下「改修」という。)
ヘリウム液化機ガス回収設備改修工事
2
改修の実施場所
公立大学法人大阪府立大学の指定する場所
(大阪府堺市中区学園町1番2号中百舌鳥キャンパス地域連携研究機
構 C10 棟内外)
3
引渡し期限
平成27年9月30日まで
設置・調整・大阪府知事等の監督官庁の検査及び検査証の受領・必要
書類の提出等を完了し、引き渡すこと。
4
機器の納入、設置及び調整、試運転、作動確認
落札者は、本大学が指定する改修の実施場所に機器等を搬入し、設置、
調整及び試運転を行い、正常に作動することを確認すること。
5
保守及び修理
改修完了引渡し後1年間は無償保証期間とし、通常の使用により発生
した故障・障害については、無償で速やかに修理・交換・調整を行うこ
と。
落札者は、改修設備の障害時における復旧については、本大学からの
通報を受けてから、昼間の時間帯(9時から17時)において、24時
間以内に対応できる(ただし、土曜日、日曜日、休日、年末年始は除く)
体制であること。
また、本学担当者が障害対策を独自に実施できるような資料(保守マ
ニュアル)を提出すること。
改修後のアフターサービス、メンテナンス等の体制が整備されている
こと。サービス体制表と連絡先リストを提出すること。
6 技術的要件
(1)改修後の性能、機能及び技術等(以下「性能等」という。)の要求要件(以
下「技術的要件」という。)は「改修で備えるべき技術的要件(性能、機
能等に関する要件)」に示すとおりである。技術的要件はすべて必須の要
求要件であり、必要とする最低限の要求要件を示しており、一切の例外
を認めない。
1
(2)提案する改修後の性能等が技術的要件を満たしていないと判断した場合
は、採用しないこととし、入札に参加できない。
(3)提案する改修後の性能等が技術的要件を満たしているか否かの判断は、
技術審査届出書の内容を審査して判断する。
(4)届出のあった技術審査届出書に対し追加資料の提出または説明を求める
場合がある。その場合は速やかの応じること。
(5)届出のあった技術審査届出書が不明確であると判断した場合は、技術的
要件を満たしていないと判断する場合がある。
7 改修条件
(1)電力設備
改修場所における電源設備として、三相200V-700A の分電盤が利
用可能である。それ以外に必要な電源設備があれば、落札者が用意する
こと。
(2)納入、設置、配線及び調整、試運転
改修は、引渡し期限、改修期間のスケジュールを事前に打ち合わせを
行い、そのスケジュールに従い引渡しを完了すること。機器の納入、設
置、配線及び調整、試運転については、本大学の業務に支障をきたさな
いように配慮し、本大学と協議のうえ、その指示によること。
また、納入については、本大学施設に損傷を与えないよう十分な注意
を払うように努め、必要があれば納入経路に養生等を施すこと。納品に
際して発生したゴミ等に関しては、受注者が処理、清掃を行うこと。
なお、納品の際には、落札者が必ず立会い、万一、本学の建物、設備
等に損傷を与えた場合は、落札者の責任において原状に復するものとす
る。
8 その他留意事項
(1)提案する改修に必要な機器は、提案する時点で原則として製品化されて
いること。提案する時点で、製品化されていない機器により応札する場
合は、技術的要件を満たすこと。さらに、納入期限までに作製され納品
できることを証明できる書面を添付すること。なお、この場合の採用の
可否は技術審査による。
2
(2)その他、本仕様書に定めのない疑義が生じたときは、本大学担当職員と
協議し、その指示によること。
3
改修で備えるべき技術的要件(性能、機能等に関する要件)
現在使用中のヘリウム液化及びガス回収設備は、設置後 19 年を経過しており、
老朽化している部分の改修及び液体ヘリウム貯槽並びに長尺カードルの容量の
増加も行うものである。本改修は、以下の技術的要件をみたすこと。
1
調達品名及び構成内訳
ヘリウム液化機ガス回収設備改修一式
(内訳)
液体ヘリウム貯槽
1基
ヘリウム回収用圧縮機
1式
回収用圧縮機制御盤
1式
長尺カードル
1基
三重管式トランスファーチューブ
1式
二重管式トランスファーチューブ
1式
中圧タンク
1式
(搬入,据付,配管・配線,調整,既存設備の撤去を含む。)
2 調達物品に備えるべき技術的要件
(1)性能,機能に関する共通要件
本設備の動作の概要は次のとおりである。ヘリウム液化機で液化されたヘ
リウムは小分け容器により研究室に運ばれる。研究で使用されガス化した
ヘリウムは、回収配管網を通して、ヘリウム液化室のガスバッグまで運ば
れる。ガスバッグ内のヘリウムガスは回収圧縮機により長尺カードルへ充
填され、一時保存される。長尺カードル内のヘリウムはヘリウム液化機に
より液化精製され、三重管トランスファーチューブを通して液体ヘリウム
貯槽へ貯められる。貯められた液体ヘリウムは二重管トランスファーチュ
ーブを通して、小分け容器へ汲み出され、再び研究室へと運ばれる。
① 共通仕様
①-1 法規及び規格
物品に関わるすべての設計・製作及び設置については,以下の各法規,
各規格に準拠し行うこと。また,状況に応じ大阪府知事等の監督官庁
の指示に従うこと。
〈適用法規〉
4
○
高圧ガス保安法
○
○
○
○
労働安全衛生法
消防法
建築基準法
公害防止に関する諸法律
○ ボイラー及び圧力容器安全規則
○ その他関係法規
〈適用規格・基準・規則〉
○ 日本工業規格(JIS)
○ 圧力容器構造規格
①-2
○
○
○
○
日本電気学会電気規格調査会標準規格(JEC)
日本電機工業会標準規格(JEM)
日本電線工業会規格(JCS)
電気設備技術基準
○
その他関係規格等
圧力計
圧力計は、①-1 にある法規及び規格上,検定を必要とするものには、
指定製造業者の型式承認番号のあるものを使用すること。また、表示
は MPa 表示であること。
①-3
元弁
①-1 にある法規及び規格上,検査を必要とする圧力計,安全弁には
元弁を設けること。
①-4
材料
①-1 にある法規及び規格の対象となる装置及び機器等については,
同法規及び規格に定められている材料を,それ以外についてはJI
S規格に規定されている材料を使用すること。
(2) 性能,機能に関する個別要件
① 液体ヘリウム貯槽
①-1
概要
ヘリウム液化機で製造した液体ヘリウムを貯める容器とする。
①-2
貯蔵能力
5
1500L 以上であること。
①-3
蒸発量
1%/日以下であること。
①-4
附属品
超伝導液面計
①-5
圧力計
流量計
弁類
その他
既存 500L のリプレースであること。
貯槽設置には、基礎を掘削し防塵措置を行うこと。
蒸発量等をモニターするための流量積算計を設置すること。
②
ヘリウム回収用圧縮機
②-1
概要
ガスバッグ内のヘリウムガスを長尺カードルへ充填する装置とす
る。
②-2
能力
50Nm3/h 以上、5 段圧縮
②-3
空冷式 であること。
圧力
吸入圧力:大気圧であること。
吐出圧力:14.7MPa 以上であること。
②-4
消費電力
200V 22kW 以下であること。
②-5
附属品
圧力計、安全弁
②-6
換気扇、排気ダクト
既存吸入口の半分以内を排気口として使用し、ヘリウム回収用圧
縮機の排熱を屋外に排気するダクト及び換気扇を設置すること。
また、既存の開口率を確保する為、高速ガラリ等に変更し、既設
設備に影響が出ないようにすること。
6
②-7
その他
既設ガスバッグのリミットスイッチの動作により起動/停止する
機能を有すること。
オートドレン機能を有すること。
既設の圧縮機及びチラーの基礎を撤去し、防塵処理を講ずること。
③ 回収用圧縮機制御盤
③-1 概要
ヘリウム回収用圧縮機の制御盤とする。
③-2
機能
異常(圧力、温度)等をランプ及び警報音にて周囲に知らせる機能
を有すること。
既設ガスバッグのリミットスイッチの動作を受けて、ヘリウム回収
用圧縮機の起動および停止信号を発信する機能を持つこと。
③-3
その他
既設分電盤の空きスペースに設置する事も可能とすること。
④ 長尺カードル
④-1 概要
ヘリウム回収用圧縮機で圧縮されたヘリウムを充填する容器とする。
④-2
容量
75Nm3×6 本組であること。
④-3
設置
既存長尺カードルと 2 段積みにして設置できる構造とすること。
④-4
附属品
安全弁
④-5
圧力計
その他
設置に際しては、既存の日除け用の屋根を嵩上げすること。
嵩上げの高さについては、本学担当者と打合せにより決定すること。
7
⑤
三重管式トランスファーチューブ
⑤-1
概要
ヘリウム液化機と液体ヘリウム貯槽をつなぐ管とする。
⑤-2
方式
真空断熱方式であること。
⑤-3
⑤-4
⑥
附属品
シールオフポート
真空引き用オペレータ
その他
既存リンデ社製ヘリウム液化機に取付けられる構造とすること。
二重管式トランスファーチューブ
⑥-1
概要
液体ヘリウム貯槽から液体ヘリウムを小分け容器へ移送する管とする。
⑥-2
方式
真空断熱方式であること。
⑥-3
附属品
シールオフポート
⑥-4
⑦
真空引きオペレータ
その他
既存設備および既存小分け容器と整合の取れた構造とすること。
小分け容器の液面を検出し、ブザーが鳴る機能をつけること。
中圧タンク
⑦-1
概要
ヘリウム液化機の運転を円滑に行う為の、純ガスが一時保存できるタ
ンクとする。
⑦-2
容量
8m3 以上とすること。
8
⑦-3
附属品
圧力計
⑦-4
安全弁
基礎
設置用の基礎及びネット・フェンスを設置すること。
基礎寸法、ネット・フェンスの高さは本学担当者と十分に打合せの上
決定すること。また基礎設置の影響でタンクローリが入構できなくな
る場合は、路肩の拡張工事も行うこと。
3 性能,機能以外に関する要件
(1)設置条件等
① 移設機器
既存冷却水チラー及び、既存油水分離器はその能力を損なわない様に
移設、再設置、及び配管配線の再接続を行うこと。
特にチラーを屋外へ移設する場合は、雨除けの屋根や、遠隔ボタン等
を設け操作性を損なわないよう注意すること。
②
既設設備の撤去・処分
既設設備である 500L 液体ヘリウム貯槽及び2重管・3重管は、撤去し、
当大学が指定する場所に搬送すること。なお、既設回収用圧縮機を撤
去・処分すること。
③
配管工事
ヘリウムガス配管にはステンレス管を使用すること。
配管・配線の既存設備との接続は、その能力を失わない様にすること。
配管の主要箇所には、その管内に流れる流体名、流れ方向、圧力を明示
すること。
配管は必要に応じて保冷・保温工事を行うこと。
④
配線工事
既存機器とつなぐ必要な配線工事を行うこと
なお、一次側電源及び分電盤ブレーカーまでは本学が供給することとす
る。
⑤
試運転調整
設置設備の調整,試運転,運転性能試験,運転指導を行うとともに, シ
9
ステム全体が正常に機能することを確認した後,引き渡すこと。
なお,試運転に必要な電気、ヘリウムガス、窒素ガスは本学が負担する
こととする。
⑥
特殊工具
搬入機器の分解・組み立てに必要な特殊工具がある場合は,一式を付
属品として納入すること。
(2)高圧ガス製造施設等変更届出について
① 高圧ガス製造施設等変更届
高圧ガス製造施設の変更に伴う大阪府への届出に必要な書類を作成し,
必要時に本学担当者へ提出すること。
また,高圧ガス製造施設の変更に伴う大阪府の検査(完成検査)に必
要な書類も作成し,必要時に本学担当者へ提出すること。
②
その他の検査について
2(1)①-1 にある法規及び規格上必要とされる検査を実施すること。
また,結果に基づくすべての検査証を含む書類を提出すること。
なお,法令の適用を受けない装置については,製作者基準により実施し
たすべての試験検査報告書を含む報告書類を提出すること。
③
提出書類
以下の図書を必要時に提出すること。
③-1
③-2
③-3
③-4
③-5
確定仕様書
工程表
工事体制表
系統図
配置・配管図
4部
4部
4部
4部
4部
③-6
③-7
③-8
③-9
現地配線図
建屋改造原図
機器外形図
試運転等検査要領書
4部
4部
4部
4部
③-10 試運転等検査結果報告書
4部
③-11 取扱説明書
4部
(外国語で記述されている場合には,日本語の説明書を添付するこ
と:4部)
10
③-12 予備品一覧表
4部
③-13 工事写真
③-14 打ち合わせ覚書
③-15 高圧ガス製造施設等変更届出書
4部
4部
4部
(製造施設等明細書,法第 12 条第1項及び第2項の技術上の基準に関
する書類,ガス設備の気密な構造を確認する書類,高圧ガス設備の耐
圧・気密性能試験成績書
及び強度計算書に対応する書類,その他大
阪府知事への届出に必要なすべての書類を含む。)
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