欧州経済 2014 年 12 月 22 日 全 13 頁 欧州経済アップデート（2014.12） シニアエコノミスト 経済調査部 山崎 加津子 アイスランド スウェーデン EUROPE フィンランド European Union ユーロ圏加盟国 その他ＥＵ加盟国 ノルウェー エストニア ＥＵ加盟候補国 ＥＦＴＡ加盟国 ラトビア リトアニア デンマーク アイルランド 英国 ポーランド オランダ ベルギー ドイツ ルクセンブルク チェコ スロバキア オーストリア フランス スイス ハンガリー ルーマニア スロベニア クロアチア イタリア ポルトガル モンテネグロ セルビア ブルガリア マケドニア アルバニア スペイン トルコ ギリシャ キプロス マルタ 出所：三角形「白地図専門店」サイトより大和総研作成 株式会社大和総研 丸の内オフィス 〒100-6756 東京都千代田区丸の内一丁目 9 番 1 号 グラントウキョウ ノースタワー このレポートは投資勧誘を意図して提供するものではありません。このレポートの掲載情報は信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性、完全性を保証する ものではありません。また、記載された意見や予測等は作成時点のものであり今後予告なく変更されることがあります。㈱大和総研の親会社である㈱大和総研ホールディングスと大和 証券㈱は、㈱大和証券グループ本社を親会社とする大和証券グループの会社です。内容に関する一切の権利は㈱大和総研にあります。無断での複製・転載・転送等はご遠慮ください。 2 / 13 ユーロ圏 GDP 14 年 Q3 の成長率（2 次推計）は前期比＋0.2％と速報値から修正なし。低成長ながら前期比 プラス成長は 6 四半期連続となっている 牽引役は個人消費で、14 年 Q3 の前期比＋0.5％はほぼ 5 年ぶりの高い伸び 一方、総固定資本形成は 14 年 Q2、Q3 と 2 四半期連続で前期比マイナスと元気がない 実質GDP ％ 8 名目GDPに占める割合（％） 6 4 2013 2 民間消費 56.0 0 政府消費 21.1 -2 総固定資本形成 19.6 -4 設備投資 8.8 -6 住宅投資 5.1 前期比年率 その他建設投資 5.1 前年同期比 輸出 43.7 輸入 40.2 -8 -10 -12 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 ユーロ圏の需要項目別GDP成長率（前期比：％） 12Q1 12Q2 12Q3 12Q4 13Q1 13Q2 13Q3 13Q4 14Q1 14Q2 14Q3 実 質GDP -0.1 -0.3 -0.1 -0.4 -0.4 0.3 0.2 0.2 0.3 0.1 0.2 個 人消費 -0.3 -0.5 -0.2 -0.5 -0.2 0.1 0.1 0.1 0.2 0.3 0.5 政 府消費 -0.1 -0.1 -0.2 0.1 0.0 0.2 0.1 0.3 0.1 0.3 0.3 総 固定資本 形成 -1.1 -1.1 -1.0 -0.4 -2.3 0.7 0.6 0.7 0.3 -0.7 -0.3 設備投資 -1.2 -1.3 -0.9 0.2 -2.0 1.2 0.4 1.3 0.1 0.5 0.0 住宅投資 0.2 -0.8 -1.2 -1.0 -2.0 0.2 0.7 -0.3 0.6 -1.8 -0.4 その他建 設投資 -2.3 -1.2 -0.9 -0.9 -3.1 0.1 0.9 0.4 0.3 -1.6 -0.7 輸出 1.3 0.6 0.9 -0.9 0.3 1.7 0.7 0.8 0.4 1.4 1.3 輸入 0.5 -0.5 0.0 -0.7 0.1 1.3 1.6 0.2 0.4 1.3 1.4 ユーロ圏の需要項目別GDP寄与度（前期比：％） 12Q1 12Q2 12Q3 12Q4 13Q1 実 質GDP -0.09 -0.28 -0.11 -0.44 -0.38 0.33 0.17 0.25 0.32 0.07 0.16 個 人消費 -0.15 -0.28 -0.12 -0.25 -0.13 0.07 0.07 0.08 0.09 0.15 0.26 政 府消費 -0.03 -0.02 -0.04 0.02 -0.01 0.03 0.03 0.07 0.03 0.06 0.06 総 固定資本 形成 -0.24 -0.22 -0.20 -0.08 -0.45 0.13 0.12 0.13 0.06 -0.13 -0.06 設備投資 -0.12 -0.12 -0.09 0.02 -0.19 0.11 0.04 0.13 0.01 0.04 0.00 住宅投資 0.01 -0.04 -0.06 -0.05 -0.10 0.01 0.03 -0.01 0.03 -0.09 -0.02 その他建 設投資 -0.12 -0.06 -0.05 -0.04 -0.16 0.01 0.04 0.02 0.02 -0.08 -0.04 在 庫変動 -0.02 -0.21 -0.14 -0.04 0.10 -0.13 0.29 -0.28 0.12 -0.10 -0.11 輸出 0.52 0.26 0.38 -0.37 0.13 0.73 0.31 0.33 0.18 0.60 0.58 輸入 -0.20 0.18 0.00 0.28 -0.03 -0.50 -0.62 -0.08 -0.15 -0.51 -0.56 0.32 0.44 0.38 -0.09 0.11 0.23 -0.31 0.24 0.02 0.09 0.01 純 輸出 13Q2 13Q3 13Q4 14Q1 14Q2 14Q3 出所：Eurostat、Haver Analytics データより大和総研作成 ＊このレポートに掲載しているユーロ圏データに関するおことわり ユーロ圏とは、EU 加盟国のうち単一通貨ユーロを導入し、金融政策を欧州中央銀行（ECB）に委ねている国々のこと。14 年 1 月からラトビアがユーロの導入を開始し、現在は 18 か国。このレポートに掲載されているデータは、14 年 1 月以前も 18 か国ベース（Eurostat が 18 か国ベースの遡及データを公表）。 3 / 13 英国 GDP 14 年 Q3 の GDP 成長率（2 次推計）は前期比＋0.7％で速報値から修正なし。13 年 Q1 以降、 堅調な伸びが続いている 個人消費、政府消費、固定資本形成の内需がそろって 14 年 Q3 も牽引役となったが、民間住 宅建設投資は予想に反して小幅ながら前期比マイナスに転じた 14 年 Q3 は輸出低迷が継続する一方、輸入が増加に転じたため、純輸出寄与度のマイナス幅 が拡大した ％ 実質GDP 8 名目GDPに占める割合（％） 6 4 2013 2 民間消費 64.8 政府消費 20.2 -2 総固定資本形成 16.4 -4 政府部門 2.3 -6 企業部門 10.0 0 -8 前期比年率 民間住宅投資 前年同期比 輸出 30.1 輸入 32.1 -10 2.9 -12 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 英国の需要項目別GDP成長率（前期比：％） 12Q1 12Q2 12Q3 12Q4 13Q1 13Q2 13Q3 13Q4 14Q1 14Q2 14Q3 実 質GDP 0.1 -0.2 0.8 -0.3 0.5 0.7 0.9 0.6 0.7 0.9 0.7 個 人消 費 0.3 0.3 0.1 0.5 0.6 0.3 0.5 0.3 0.7 0.6 0.8 政 府消 費 3.5 -2.6 0.6 0.1 -0.2 1.3 0.6 -0.1 -0.3 1.0 1.1 -0.1 -1.6 -0.9 1.1 0.8 0.5 2.8 2.4 2.4 1.3 1.0 7.9 -2.0 -12.9 1.7 -0.2 -1.9 0.1 1.7 6.5 -14.5 13.8 -0.7 総 固定 資本 形成 政府 部門 企業 部門 0.2 -0.8 3.1 0.9 0.7 -0.7 3.7 2.7 0.9 3.3 民間 住宅 投資 -2.6 -4.5 -1.2 0.2 0.7 5.8 1.7 0.9 5.9 3.6 -0.4 輸出 -0.1 -0.8 2.0 -1.6 -1.0 5.9 -4.6 0.2 -0.4 -0.4 -0.4 輸入 1.1 0.2 1.6 -0.8 -2.7 3.5 1.5 -1.4 -2.0 -0.3 1.4 英国の需要項目別GDP寄与度（前期比：％） 12Q1 12Q2 12Q3 12Q4 13Q1 13Q2 13Q3 13Q4 14Q1 14Q2 14Q3 実 質GDP 0.07 -0.18 0.83 -0.34 0.53 0.66 0.85 0.62 0.74 0.91 0.68 個 人消 費 0.20 0.21 0.09 0.29 0.37 0.21 0.31 0.17 0.43 0.39 0.51 政 府消 費 0.74 -0.55 0.13 0.03 -0.05 0.27 0.12 -0.02 -0.06 0.20 0.23 -0.01 -0.26 -0.15 0.17 0.13 0.08 0.45 0.39 0.39 0.21 0.17 0.20 -0.06 -0.35 0.04 -0.01 -0.04 0.00 0.04 0.15 -0.35 0.28 総 固定 資本 形成 政府 部門 企業 部門 0.01 -0.08 0.30 0.09 0.07 -0.07 0.37 0.27 0.09 0.34 -0.08 民間 住宅 投資 -0.08 -0.14 -0.04 0.01 0.02 0.17 0.05 0.03 0.18 0.12 -0.01 在 庫変 動 -0.50 0.72 0.67 -0.58 -0.35 -0.50 2.01 -0.43 -0.59 0.18 0.34 輸出 -0.02 -0.24 0.62 -0.51 -0.32 1.78 -1.47 0.06 -0.11 -0.13 -0.12 輸入 -0.35 -0.07 -0.53 0.26 0.89 -1.12 -0.51 0.47 0.66 0.09 -0.42 純 輸出 -0.37 -0.30 0.09 -0.25 0.57 0.66 -1.98 0.53 0.55 -0.04 -0.54 出所：英国統計局、Haver Analytics データより大和総研作成 4 / 13 ユーロ圏 生産 10 月の鉱工業生産は前月比＋0.1％と 9 月の同＋0.5％に続き 2 か月連続でプラスの伸びだ が、伸び率は小幅にとどまった 労働生産性は 14 年 Q2 の前期比－0.2％のあと Q3 は同横ばいで、改善が止まってしまった 鉱工業セクター景況感は一進一退が続いている中で、11 月は 2 か月連続で前月比で小幅に 改善。生産見通し、受注残判断、在庫判断がそろって改善した ％ 3 ％ 4 8 2 3 4 1 2 0 0 1 -4 -1 0 -8 -2 -1 -12 -3 -2 -4 -3 前期比 -5 -4 前年比 -6 -5 ％ 12 鉱工業生産 -16 前月比（右軸） 前年比（左軸） -20 -24 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 02 鉱工業セクター景況感 ％ 30 労働生産性 04 06 08 10 12 14 10 12 14 製造業稼働率 ％ 90 20 85 10 0 80 -10 長期平均（85-14年） 75 -20 -30 70 -40 景況感指数 3か月後の生産見通し -50 02 04 06 08 10 12 鉱工業セクター景況感 ％ 20 65 14 02 ％ -10 04 06 08 鉱工業セクター景況感 ％ 30 20 0 0 -20 10 -40 20 10 0 -10 -20 -30 -60 -80 02 受注残判断（左軸） 輸出向け受注残判断（左軸） 在庫判断（右軸） 04 06 08 10 30 -40 40 12 14 今後3か月の販売価格見通し 今後3か月の雇用見通し -50 02 04 06 注：鉱工業セクター景況感の在庫判断は逆目盛（数値が小さいほど、景況感としては良好） 出所：Eurostat、ECB、欧州委員会データより大和総研作成 08 10 12 14 5 / 13 英国 生産 10 月の鉱工業生産は前月比－0.1％となり、9 月の同＋0.7％から反落。前年比伸び率はここ 半年余り＋1％前後に減速している 11 月の鉱工業セクター景況感は小幅ながら 2 か月連続で改善。構成項目のうち、受注残判 断と在庫判断がそろって改善した 鉱工業セクターの販売価格見通しはじわじわと低下傾向にある ％ 6 ％ 3 鉱工業生産 4 2 2 1 0 0 -2 -1 -4 -2 -6 -3 労働生産性 ％ 6 4 2 0 -2 -4 -8 前月比（右軸） 前年比（左軸） -10 05 06 07 08 09 10 11 12 13 -6 14 02 鉱工業セクター景況感 ％ 40 前年比 -5 -6 -12 前期比 -4 04 06 08 10 12 14 10 12 14 製造業稼働率 ％ 85 30 20 80 10 0 75 -10 長期平均（85-14年） -20 -30 70 -40 景況感指数 3か月後の生産見通し -50 65 -60 02 04 06 08 10 12 02 14 鉱工業セクター景況感 ％ -20 ％ -10 40 0 20 -20 10 0 -40 20 -20 -60 30 -40 40 -60 50 -80 ％ 40 20 0 受注残判断（左軸） 輸出向け受注残判断（左軸） 在庫判断（右軸） -80 -100 02 04 06 08 10 12 04 06 08 鉱工業セクター景況感 60 14 今後3か月の販売価格見通し 今後3か月の雇用見通し 02 04 06 注：鉱工業セクター景況感の在庫判断は逆目盛（数値が小さいほど、景況感としては良好） 出所：英国統計局、Eurostat、欧州委員会データより大和総研作成 08 10 12 14 6 / 13 ユーロ圏 消費 14 年 Q3 の個人消費は前期比＋0.5％、前年比＋1.0％に加速 10 月の小売売上高も前年比＋1.4％の伸びに加速したが、11 月の新車登録台数は同－0.4％ と落ち込んでしまった。ドイツとフランスの新車販売が振るわなかった 11 月の消費者マインドは 2 か月ぶりに小幅悪化。ただ、85－14 年の長期平均値は引き続き 上回っている ％ 3 消費者マインド ％ 0 個人消費 -5 2 -10 -15 1 -20 0 -25 長期平均（85-14年） -30 -1 前期比 前年比 -35 -2 02 04 06 08 10 12 -40 14 02 小売売上高 前年比％ 6 04 06 08 10 12 14 消費者マインドの構成項目(1)： 景気と所得の見通し ％ 10 0 4 -10 2 -20 0 -30 -2 -40 -4 -50 -6 -60 今後12か月の景気見通し 今後12か月の家計所得見通し 05 06 07 08 09 10 11 12 13 新車登録台数 ％ 40 02 14 万台 160 04 06 08 10 12 14 消費者マインドの構成項目(2)： 失業と貯蓄の見通し ％ 5 ％ -20 登録台数（右軸） 30 -10 140 前年比（左軸） 0 0 120 20 10 100 0 80 -10 60 10 -5 20 30 -10 40 50 -15 -20 40 -30 20 07 08 09 10 11 12 13 14 60 -20 02 今後12か月の貯蓄見込み（左軸） 今後12か月の失業懸念（右軸） 04 06 08 10 70 80 12 14 注：消費者マインドの構成項目は「大いに良くなる（増加する）」、「良くなる」、「変わらない」、「悪くなる」、「大 いに悪くなる（減少する）」の 5 つの選択肢から選ばれた回答を加重平均したもの。失業懸念のみ逆目盛（数値が小さ いほど、景況感としては良好） 出所：Eurostat、欧州委員会、ACEA データより大和総研作成 7 / 13 英国 消費 11 月の小売売上高は前年比＋6.4％と大幅加速。米国流のクリスマス直前セール（ブラック フライデー）が導入された効果が消費を押し上げたとされる 11 月の新車登録台数は前年比＋8.0％となる 17.2 万台。11 月としては 2003 年以来最多 11 月の消費者マインドは 2 月以来の水準に低下したが、85－14 年の長期平均値は引き続き 大幅に上回っている ％ 6 消費者マインド ％ 10 個人消費 5 4 0 -5 2 -10 0 -15 -20 -2 長期平均（85-14年） -25 -4 -30 前期比 前年比 -35 -6 02 04 06 08 10 12 -40 14 02 小売売上高 前年比％ 8 04 06 08 10 12 14 消費者マインドの構成項目(1)： 景気と所得の見通し ％ 20 10 6 0 -10 4 -20 2 -30 0 -40 -50 -2 今後12か月の景気見通し -60 -4 今後12か月の家計所得見通し -70 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 新車登録台数 ％ 80 02 04 06 08 10 12 14 消費者マインドの構成項目(2)： 失業と貯蓄の見通し 万台 70 ％ 30 60 20 -40 10 -20 ％ -60 登録台数（右軸） 60 前年比（左軸） 40 50 20 40 0 30 -20 20 -40 10 -40 0 -50 0 -60 07 08 09 10 11 12 13 0 -10 20 -20 40 -30 60 14 80 今後12か月の貯蓄見込み（左軸） 今後12か月の失業懸念（右軸） 02 04 06 08 10 100 12 14 注：消費者マインドの構成項目は「大いに良くなる（増加する）」、「良くなる」、「変わらない」、「悪くなる」、「大 いに悪くなる（減少する）」の 5 つの選択肢から選ばれた回答を加重平均したもの。失業懸念のみ逆目盛（数値が小さ いほど、景況感としては良好） 出所：英国統計局、欧州委員会、ACEA データより大和総研作成 8 / 13 ユーロ圏 雇用・所得 10 月の失業率は 3 か月連続となる 11.5％ 失業者数は 10 月には前月比＋6 万人増となり、2 か月連続で増加した 雇用者数は 14 年に入って明確に増加に転じており、Q2 の前期比 43 万人増に続いて、Q3 も 31 万人増加した 前月差 万人 80 失業者と失業率 ％ 13 失業者数増減（左軸） 失業率（右軸） 60 12 40 11 20 10 0 9 -20 8 家計の可処分所得と消費 前年比％ 8 可処分所得 給与所得 個人消費支出 6 4 2 -40 7 05 06 07 08 09 10 11 12 13 -2 02 14 雇用者数 万人 100 0 百万人 154 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 時間当たり賃金上昇率 前年比％ 5 152 150 50 4 148 0 146 3 144 -50 142 2 140 -100 138 前期比増減（左軸） 雇用者数（右軸） -150 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 欠員率 ％ 5 ユーロ圏 ドイツ スペイン 4 1 136 134 0 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 09 10 11 12 13 14 貯蓄率 ％ 16 15 3 14 2 13 1 0 12 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 02 03 04 05 06 07 08 注：欠員率（Job Vacancy Rate）＝Number of job vacancies / (Number of occupied posts + Number of job vacancies) * 100 出所：Eurostat、Haver Analytics、ECB データより大和総研作成 9 / 13 英国 雇用・所得 8－10 月の失業率は 6.0％と横ばいに留まったが、失業保険申請者数は 11 月まで減少傾向に あるため、遠からずリーマン・ショック前の 5％台の失業率を回復すると見込まれる 9 月の雇用者数は前月比 3 千人増の 308 万人 10 月の賃金上昇率は前年比＋1.8％となり、まだ低水準ながら、加速傾向がみられる 前月差 万人 15 失業保険申請者数と失業率 ％ 9 10 8 5 7 0 6 -5 5 家計の可処分所得と消費 前年比％ 10 可処分所得 給与所得 個人消費支出 8 6 4 2 -10 失業保険申請者数増減（左軸） 0 4 -2 3 -4 失業率（右軸） -15 05 06 07 08 09 10 11 12 13 雇用者数 千人 200 02 14 百万人 31 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 賃金上昇率（ボーナス込み） 前年比％ 10 8 150 30 6 100 29 50 4 2 28 0 0 27 -50 -2 -4 -100 前月比（左軸） 雇用者数（右軸） 26 -6 25 -150 -8 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 欠員率 ％ 6 製造業 建設業 流通・小売 金融・サービス 公共部門 5 4 3 2 1 0 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 貯蓄率 ％ 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 注：欠員率（Job Vacancy Rate）＝Number of job vacancies / (Number of occupied posts + Number of job vacancies) * 100 出所：Eurostat、Haver Analytics、英国統計局データより大和総研作成 10 / 13 ユーロ圏 物価 11 月の消費者物価（HICP）上昇率は前年比＋0.3％へ低下。コア物価は同＋0.7％で 10 月か ら横ばい 10 月の生産者物価は前年比－0.02％となり、15 か月連続で前年割れ 11 月の原油価格（北海ブレント）は続落し、1 バレルあたり 80 ドルを割り込んだ。また、 ユーロの名目実効為替レートは 11 月まで 8 か月連続で前月比下落している 消費者物価上昇率 前年比％ 5 消費者物価（HICP） コア物価 ECBの金融政策の目安 4 生産者物価（除エネルギー） 前年比％ 10 生産者物価 資本財 中間財 8 6 4 3 2 2 0 -2 1 -4 0 -6 -8 -1 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 -10 05 注：コア物価は、食品、アルコール、たばこ、エネルギーを除く 消費者物価内訳 前年比％ 6 07 08 財価格 サービス価格 4 09 10 11 12 13 14 11 12 13 14 輸入物価 前年比％ 20 HICP 5 06 15 10 3 5 2 0 1 -5 0 -10 -1 -15 -2 -3 -20 05 06 07 08 09 10 11 12 13 ユーロの名目実効為替レート 99Q1=100 115 05 14 06 07 08 09 10 原油価格（北海ブレント） $/bbl 160 140 110 120 105 100 100 80 60 95 40 90 20 85 0 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 出所：Eurostat、ECB、ドイツ連銀データより大和総研作成 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 11 / 13 英国 物価 11 月の消費者物価（HICP）上昇率は前年比＋1.0％、コア物価は同＋1.2％へ低下 11 月の生産者物価上昇率は、仕入価格は前年比－8.8％と下落幅がさらに拡大。販売価格も 同－0.1％と 5 か月連続で前年割れ ポンドの名目実効為替レートは利上げ期待が後退した 8 月以降、4 か月連続で前月比下落 消費者物価上昇率 前年比％ 7 消費者物価（HICP） コア物価 BOEのインフレターゲット 6 生産者物価 前年比％ 40 PPI（販売価格） PPI（仕入価格） 30 5 20 4 3 10 2 0 1 -10 0 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 注：コア物価は、食品、アルコール、たばこ、エネルギーを除く 消費者物価内訳 前年比％ 7 HICP 財価格 サービス価格 6 5 -20 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 11 12 13 14 輸入物価 前年比％ 20 15 10 4 5 3 0 2 -5 1 -10 0 -1 -15 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 ポンドの名目実効為替レート 2005=100 110 105 100 95 90 85 80 75 70 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 出所：Eurostat、英国統計局データより大和総研作成 14 05 06 07 08 09 10 12 / 13 ユーロ圏 国際収支 10 月の輸出は前年比＋3.9％に減速、輸入は同－0.5％と落ち込んだ 国別輸出動向をみると、米国、中国向けの輸出が伸びを支えている一方、ロシア向けは不振 が続いている 10 月の対ユーロ圏の証券投資では、債券投資が 622 億ユーロの大幅な売り越しとなった 輸出入 前年比％ 40 輸出と受注 前年比％ 40 輸出 30 輸入 30 ％ 20 輸出（左軸） 輸出向け受注残判断 10 0 20 20 -10 10 10 -20 0 -30 0 -10 -10 -40 -20 -20 -50 -30 -30 -60 -70 -40 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 輸出動向：対先進国 前年比％ 50 日本 30 英国 06 07 08 09 10 11 12 13 14 輸出動向：対エマージング 前年比％ 80 米国 40 05 中国 東欧 60 ロシア 40 20 10 20 0 0 -10 -20 -20 -40 -30 -60 -40 05 06 07 08 09 10 11 12 13 経常収支 10億ユーロ 40 05 14 90 20 60 10 30 0 0 -10 -30 -20 -60 -30 06 07 08 09 10 07 11 12 出所：Eurostat、ECB データより大和総研作成 13 14 08 09 10 11 12 13 14 外国からの対ユーロ圏証券投資 10億ユーロ 120 30 05 06 買い越し 株式投資 債券投資 -90 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 13 / 13 英国 国際収支 10 月の輸出は前年比－1.7％、輸入は同－3.0％と前年割れが継続。輸出のマイナス幅は縮 小傾向にあるものの、これで 11 か月連続の前年割れである 国別輸出動向をみると、EU 向けが 6 か月ぶりに前年比プラスに転じた一方、中国向けが落 ち込んだ。米国、日本、ロシア向けは不振継続 11 月の輸出向け受注残判断は小幅改善 輸出入 前年比％ 50 輸出と受注 前年比％ 50 輸出 40 40 輸入 30 30 20 20 10 10 0 0 -10 -10 -20 -20 ％ 50 輸出(左目盛) 輸出向け受注残判断 30 10 -10 -30 -50 -70 -30 -30 05 06 07 08 09 10 11 12 13 輸出動向：対先進国 前年比％ 80 60 05 14 06 07 08 09 10 11 12 13 14 輸出動向：対エマージング 米国 前年比％ 225 日本 200 東欧 EU 175 ロシア 中国 150 40 125 100 20 75 0 50 25 -20 0 -25 -40 -50 -60 -75 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 経常収支 10億ポンド 0 05 06 08 09 10 11 12 13 14 外国からの対英証券投資 10億ポンド 120 買い越し 株式投資 債券投資 100 -5 07 80 60 -10 40 20 -15 0 -20 -20 -40 -60 -25 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 -80 05 出所：Eurostat、Haver Analytics、英国統計局データより大和総研作成 06 07 08 09 10 11 12 13 14
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