プレイヤーの味方、 TAS CA M D R - 4 4W L の活用術を探るスマホで自在に遠隔操作、演奏を録る、繰り返し聴く、自分のスキルを客観的にチェックしよう！たいな不安がなくなりますよね。録音中のを持ち帰ってやることが多いです。たとえ宮地　この1 台で、録音した音にどんどん音を状態も常に手元で確認できるところはとてば、カラオケを流しながら、クラリネット1 本重ねていって、それをラインアウトで流すことも便利だと思います。で重ねていくみたいなこともします。ひとりができたり、全体の音に効果がつけられるといホーンセクションのようなことですよね。まうのは、現場での用途が広がってとても便利な ―あとは4 チャンネルのMTR 機能も内蔵さに、僕がやっているグループの「クアドラ」ことだと思います。あっ、さらにファントム電されていますが、ふだんは多重録音などされを一人で……みたいな（笑）。源(“+24” “ 、+48” ) も供給できるのですね。る機会はありますか？高性能なリニアPCM レコーダーは数あれど、 Wi-Fi を介してスマートフォンから宮地　レコーディングスタジオで時間的に ―あとは、便利な機能として、ミキシング、リ不可能な多重録音は、自宅スタジオにデータバーブのエフェクトなども搭載されています。外部マイク／外部機器の接続が可能自らの演奏を繰り返し聞いて、客観性を持たせるレコーダーの主要操作ができるTASCAM「DR-44WL」。そのテストレポートに、実力派でライブ活動やレコーディングを精力的にこなし、さらにはレッスンでも高 ―それでは実際に録音してみましょう。宮地　……音が良すぎて、「自分の音ってこ ―レッスンの際のことで、生徒さんの音のい信頼を得ているジャズテナーマン、宮地スグル氏を迎えて、本機のテストも交え宮地　わかりました。んなに良かったっけ？」と……反省材料になチェックのことでもう少々お伺いしたいの（といって、愛器のSELMER MARK VI をからないですね（笑）。それはともかく、レコーですが？まえて50 秒ほどのウォームアップフレーディングのようなスタジオだとどうしても宮地　サックスの音というのは、奏者自身がズを吹く）閉ざされた空気感ない状態での演奏になっ楽器を構えて吹いている状態から聴こえててしまいますが、今日のような環境の中で、くる音と、吹き終わってから確認する音とい手軽にかつ高音質で自分の音を確認できるうのは全然違うように聴こえるものです。このはいいですね。とに生徒の立場になると、彼らは吹いているながら、その可能性や感想などをうかがった。間は必死で、音の確認どころではないです。 ―今度は普段のレッスンのように、他の人僕は音色のチェックなどは特に細かくやっがサックスを吹いた音をチェックしていたているので、この「DR-44WL」のような高音だきましょう。質で録音できるレコーダーはとても有効で（ここで取材スタッフが吹いてみる）すね。宮地　やはり空気感がいいですね。サック TASCAM DR-44WL 【価格】オープンプライス（市場実勢価格 36,000 円前後）【仕様】外形寸法：79（W）× 162.2（H）× 42.5（D）mm 質量：251g （電池含まず）付属品：4GB microSDHC カード (SD カードアダプター付 )、 USB 接続ケーブル、専用 AC アダプター (GPE053B)、ウィンドスクリーン、マイクスタンドアダプター、シューマウントアダプター、ソフトケース、単 3 形電池 4 本【問合せ】ティアック株式会社　タスカムカスタマーサポート TEL：0570-000-809　http://tascam.jp/product/dr-44wl/ スマホで遠隔操作 Wi-Fi によるリモートコントロール、再生モニタリング、さらにスマートフォンへのファイル転送も可能で、その場で SoundCloud へのアップロードに対応スの音だけをモニタリングするときは、な ―自分のサックスの音を録って、聴く、とるべく内蔵マイクに近づいて録音すると良いうことがとても大切なことなのですね？いみたいですね。ライブ演奏を録音すると宮地　そうです。録って、それを100 回ぐらきなどは、外部マイクを繋いで内蔵マイクい繰り返し聴いてみることです。もし、うまと同時に録音もできるので、さらに本格的くいかなかった演奏で幻滅しても、それはな録音ができると思います。良いことなのです。要は自分に「客観性」を持たせて自らが反省して、課題を探ってい ※ 1 電波到達距離 20m 程度くことが重要なのです。そういう意味で、こ ※2 スマートホンは Wi-Fi 接続に対応している必要があります。接続中は1対1の接続となるため、他のWi-FiネッのTASCAM「DR-44WL」は、多くの便利なトワークには接続できません。 ※ 3 SoundCloud へのアップロードを行う場合は、スマー機能を備えている上、最高の音質で録音でトホンがインターネットに接続されている必要があります。きるレコーダーなのでとてもお薦めの1 台といえますね。現場での用途の幅が広がるレコーダー ―ありがとうございます。このレコーダーにはPEAK（ピークリダクション）機能が搭 ―わかりました。実践的なお話を伺えてい ―宮地さんは、日頃からTASCAM 製品にボードで伴奏しながら生徒にサックスを吹であるスマートフォン（専用アプリをダウン載されているので、全体の音量を感知して、ろいろ参考になりました。本日はどうもありどのような印象をお持ちですか？かせて、その音を録音してから、それを一緒ロード）からWi-Fi を介し、本体の遠隔操作がそれ以上の入力レベルにならないように自がとうございました。宮地スグル　レッスンにやって来るサッに聴いてチェックしてみるということは必できる点についてはいかがですか？動で設定できるのです。では、今の録音をクスの生徒の中で、何人かがTASCAM 製品ずやっています。あと僕自身は、ライブ演奏宮地　それはとても便利ですね。ホールにヘッドフォンでご確認ください。を持ってきていますね。この新しい機種はをスマートフォンで簡易的に録音して、そしてもライブハウスにしても、自分が立っ（しばしの間）いかがでしょうか？今日はじめて見ましたが、他の機種はけっの日に演奏した曲の出来具合の確認などでているステージから離れた場所までわざわこう人気があるみたいですね。すね。そこは音質についてはあまり意識しざ移動して、レコーダーをセットして録音ていませんが。ボタンを操作する手間や、いざステージに ―特定のメーカーや機種にかかわらず、現場ではどのような使い方をされているのですか？宮地　たとえば、レッスンの際は、僕がキー 064 ｜THE SAX vol.68 ―今回のTASCAM「DR-44WL」は多機能なリニアPCM レコーダーですが、一番の特長宮地スグル　S u g u r u Profile Miyaji 上がってしまってから、演奏がはじまる直 1965 年 12 月15 日神戸生まれ。15 歳でサックスを始める。90 年、米国ボストンのバーエレクトリック作「Beats'n'Colors」('04) をリリース。2007 年、NEW4TET の 2 枚前や他のパートの人が演奏中のときに、「あクリー音大に留学、93 年に同大を卒業し NY を拠点に活動。96 年の帰国後は、様々目「Eternity」をリリース。全国ツアー、サイドメンとしてのレコーディング、ポップス系れ？さっき録音ボタンを押したかな？」みなセッションを経て宮地傑５を結成、「Weather Eyes」('00)、「Futuer Swing」('01) レコーディングにも参加。2012 年、自己名義のアルバム「The Grooves Around the をリリース。2002 年には NEW4TET を結成し、「Be Water」('03) をリリース。初の Globe」リリース。ライブ、セッション活動の他、後進の育成にも余念がない。 vol.68 THE SAX｜ 065