最適含水比以上の締固め不飽和土の一次圧密実験につし丶て

最適含水比以上の締固め不飽和土の一次圧密実験について
鳥 山 胱
司・今 尾 昭 夫
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Koshi T0RIYAMA and.Akio IMA0
ま え が き
要性が増してきた.
近年,土木機械の発達芦よび杜会・経済的な必要性か
らフィルダムや盛土の建設が速くなっている.我国のよ
うに多雨多湿な気象条件下では盛土材料は最適含水比以
上であることが多く,そのため盛土内に大きな間げき圧
が発生し,これが盛土の安定性や施工速さを支配する重
要な要素となっており,この間げき圧の消散工法および
間げき圧の発生量とその消散過程の解析法の確立が要求
されている.
筆者はすでに最適含水比以上の締固め土についての一
次圧密過程を解析するための圧密方程式を導びき,その
非排水条件での載荷応力と間げき圧の関係式はHi1f(・〉
およびBishop(6)によって導びかれており,その適用性
についてはE111s and Ho1tz(7),Ho1tz and E111s(9),
Kass1ff㈹の実験的研究によって証明されている.一方,
間げき圧の消散過程についてはTeerawongωにより最
適含水比以下の場合に対して;Barden(4)が締固め不飽
和土の一般的圧密特性を解析しているが,土の各要素の
間げき圧への影響は明らかにされていない.そこで鳥
山・沢田㈹は間げき圧が盛土の安定性に大きく影饗する
最適含水比以上の締固め土の圧密過程を解析して次式を
得た.’
特性を検討し,さらに2,3の実験結果を示した㈹.し
祭一・・/祭山(努)2〕
かしこの実験結果には多くの問題点があり,あまり信頼
できるものではなかった.そこで今同新たに三軸圧密実
(1)
α。一K1W(αW+ろ)1一μ〔塒Wト輔(αW+ろ)り
W(αW+ろ)十一眺
験をおこない一次圧密方程式を検討したので,その結果
(2)
を示す.
1.締固め不飽和土の圧密方程式の解析結果
飽和土の圧密についてはTerzagh1⑲による圧密理論
の発表以来多くの実験的・理論的研究が行なわれてい
る.これに対して不飽和土の圧密は最近までほとんど研
究されてこなかった.この理由としては次の事項が考え
られる.(a)不飽和状態は主として締固め土および乾燥
土に生じているが,これらの土は飽和した正規圧密粘土
ろμ∫ア、w〃一一
以w一一 十
(αW+ろ)〔塒Wμ一3着(αW+ろ)μ〕
ろ
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ここに
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刎。・ω・三1−8乞
に比して圧縮性は小さく,せん断強度が大きいため.
ω:絶対間げき圧=間げき圧〃と大気圧の和,ωO:載
(b)施工機械の未発達のため,締固め盛土の施工速さは
荷前の絶対間げき圧,3o:載荷前の飽和度,H:空気が
比較的遅く,盛土内に生じた間げき圧の大部分が消散す
水中に溶解する際のHenryの定数,ん:粘土層の厚
る.(c)盛土が急遠に施工.される場合は間げき圧は消散
さ,〃o:載荷前の間げき率,吻O:体積圧縮係数,尾O:
しないものとして安全側に考えて設計をした.(d一)間げ
飽和状態での透水係数,8α:透水係数が0となる点の飽
き圧の測定装置が未発達のため,ほとんど実測例がなか
和度,μ:飽和度による透水係数の変化を表わす係数.
った.
(1)式を圧密の初期および境界条件で解くには数値計
しかし近年,間げき圧の測定装置の改良,短期間での
算によった.その結果,不飽和土の圧密では他の条件が
施工などにより締固め土の間げき圧の解析法の確立の重
等しい場合,(a)初期間げき圧,すなわち載荷重によ
一87一
島根大学農学部研究報告
一88一
第3号
って生じた間げき圧が大きいほど,(b)土の圧縮性が
(a )
大きいほど,すなわち体積圧縮係数が大きいほど,(c)
lv ' = 3.UO
20
締固め土の飽和度が大きいほど圧密ははやく進むことを
示した さらにTerzagh1の飽和土の圧密曲線と比較
して圧密はゆっくりと進むことを明らかにした.図一1
に初期間げき圧の圧密曲線への影響とそのTerzagh1曲
線との比較を,図一2に体積圧縮係数の圧密への影響を
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図一2 土の圧縮性の圧密への影響
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(8o=O.90,μ=3.O,8α二〇)
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表一1試料土の物理特性
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度
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図一1 初期間げき圧の圧密への影響
(8o=O.90,μ=3.0,8α=O,”λ=O.5)
(実線:計算値,点線:修正Terzaghi曲線)
2 試料土および実験方法
実験では土質の圧密への影響もみるために比較的粘質
土と砂質土に近い土を用いることとし,粘質土としては
大分県宇佐郡に建設された駅館川アースダムのコア用土
(YK試料)を用い,砂質土に近い試料土としては京都
市南部の山科より採取した山土(山科土)を用いた.こ
液性限界
ソ性限界
ソ性指数
%
33,6
66,8
%
22,5
42,2
11.1
24.6
比 重
最適含水比
2.69
%
19.6
2.71
36.9
山科土では11∼126肋,YK試料では9∼106刎とした.供
試体の数はYK試料で6本,山科土で5本である.これ
らの試験前の状態を表一2に示す.
供試体は作製後ただちに三軸セル内にセットした.こ
の際,空気がゴム膜をとうして三軸セルの水中に逃げる
量を減らすためゴム膜は2枚用い,またセル内の水は大
気圧下で空気で飽和した状態とした.ゴム膜と供試体の
れらの試料土の物理特性を表一1に示す.
間の空気は手でていねいに排除したが,いくらかの空気
実験では上記の試料土を風乾し,420μフルイ通過分を
が供試体とゴム膜の間に残在した.
用いた.供試体の作製は試料土に所定の含水比となるよ
圧密はまず供試体に所定の圧力を非排水条件下で加え
うに一様に水を加え,これをビニール袋に入れて10日以
て間げき圧が十分に生じる30∼60分間放置した後,ただ
上置いて土粒子への水の吸着を十分におこなわせ,その
ちに上部ポーラスストーンをとうして排水をおこない圧
後JIS A1210の標準突固めによって試料土を締固め,
密をする場合と,加圧後約1日間非排水状態で放置した
この締固め土から直径56刎の供試体を切り出した.供試
後圧密をおこなう場合の2つの方法を用いた.
体の高さは圧密の大部分が1日で終るようにするため,
実験では供試体下部での間げき圧,供試体の鉛直変位
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間げき比
1.30∼1.33
1.18∼1.22
O.66∼0.71
乾燥密度
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一91一
烏山胱司・今尾昭夫 最適含水比以上の締固め不飽和土の一次圧密実験について
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10 80
変位に関する圧密度σωへの土の圧縮性の影響
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一92一
島根大学農学部研究報告
第3号
響について実験し,ψ/クoは圧密曲線形に大きな影響
密度50%点で実験結果に一致するように修正したTer−
を与え,ψ/クoの大きさによって圧密曲線形は飽和土
の圧密曲線についてLeonards and Girau1t⑫が示し
zagh1曲線であるが,この図から解析結果と同様の傾向
を実験結果が示していることがわかる.しかし不透水面
ていると同じ3タイプに分けられることおよび試料厚さ
の間げき圧消散度叫1では叫1<50%では実験曲線と
は二次圧密にかなりの影響を与えることを示した.しか
Terzagh1曲線の差が解析結果に比して大きい.これぱ
し標準圧密装置では載荷と同時に排水が始まるため,載
圧密初期では測定の時間間隔が短かく,わずかの時間の
荷重によって生ずべき間げき圧が十分に発生しないうち
誤差が大きく影響すること,実験装置の特性等によるこ
に圧密は進んでいる.このため圧密特性への各要素の影
とが考えられる.
饗を検討することができなかった.
締固め土の圧縮性の圧密待性への影響は初期間げき圧
そこで二軸装置を用いて,まず非排水状態で載荷し,
物が約1尾g/6物2となるようσ8=1’5尾g/α物2で圧密した
間げき圧が十分に発生した後に排水を始めた 非排水状
後,さらに吻÷1后g/6脇2となるよう載荷して圧密を
態での間げき圧の変化は図一3に示したように30∼60分
繰返した場合,供試体の圧縮性が減少することを用いて
後に最大値になった後,徐々に減少している.この減少
実験した.この結果は図一8∼図一10および図一6,7
は最適含水比以上の土では締固め時の粘土の骨格構造は
の山科101で示すとおり,圧密応力σ8がO→1.5梅/6肋2
disper鮒d structureであったものが,時間とともに粒
の場合に比して一σ3が大きい試料の方が圧密が遅れる
子の再配列が生じ,f1occu1ated structureに変化して
傾向を示している.またこれらの実験では圧密中の有効
ゆくこと,すなわち土のヂキソトロピックな性質が主な
応力の変化量ψは間げき圧の消散量に等しく,ψ÷
1冶g/6〃2である.一方,圧密前の応カクo=σ3は圧
原因であろう.この性質の締固め土の圧密およびせん断
特性への影響については現在研究申であるが,間げき圧
密の繰返しごとに大きくなり,したがって応力増加比
は4∼6日間以上減少し,その後一定値になる.このよ
ψ/クoは小さくなる.助/クoの叫1∼τη関係への影
うに間げき圧は載荷後,時間とともに変化するが間げき
響は図一8に示すようにほとんどなく,Leonards and
圧が最大値になった時点での間げき圧係数B=ルμσ3
G1rau1t㈲やBarden and Berry(5)の飽和粘土ではψ
を図一2に示した.この図から第1回目の載荷時のB
/クo≦1では間げき圧の消散は解析結果に比して速く進
はO.8∼0.9の範囲にあり,第2回,第3回の載荷でのB
むという結果とは異なっている.しかし変位と排水量に
は第1回目のBの値に比してかなり小さくなってい
る.またYK101∼YK103に比して初期飽和度8oがや
や小さいYK104∼YK106の方が13はやや小さく,載
関する圧密度σα1とσαωの曲線ではクOが大きくなる
線の終りの部分が100%線に漸近する形から,圧密の初
荷重が大きい方がBはやや大きい.これは非排水条件
期では圧密はあまり進行せず,後半に大きな変化をして
と,あるいはψ/クoが小さくなるにしたがい,圧密曲
下での載荷重と間げき圧の関係㈹と同じ傾向である.
おり,Leonards and Girau1t㈹が示したType IIIに
初期間げき圧吻あるいは圧密応力σ3の圧密特性へ
近い曲線形となっている.
の影響は図一5∼図一7に示したように,吻あるいは
粘質なYK試料は砂質の山科土に比して圧密は遅れて
σ3が大きいほど圧密ははやく進んでいる.しかしYK
いる.これは砂質土ほど透水係数が大きいためである.
試料ではσ3:3.40梅/6刎2とσ3二1・50梅/6物2の圧密曲
ここで行なった実験では試料土を標準突固め方法で締
線の差は山科土のσ3=3.90梅/6物2とσ3=1.50々9/㎝2
固め,これから5㎝の供試体を切り出したが,この方法
の圧密曲線の差に比して小さい.標準圧密試験結果によ
では供試体にかなりのばらつきが生じた.今後,供試体
ればYK試料ではσ3が大きくなるにしたがって,一
の作製方法についても検討する必要がある.また実験の
次圧密に要する時問が長くなり,山科土ではσ3が大き
都合上,二次圧密まで実験を続けることができなかった
くなるにしたがって一次圧密に要する時間が短かくなる
が,この点も今後の課題である.
ことから,圧密中の体積圧縮係数榊と透水係数尾g
変化が両試料で異なることによるものと考えられる.
あ と が き
Terzagh1の圧密曲線との比較は図一5∼図一7に示
す.図一1の不飽和土の解析結果で示したように,圧密
ここでは最適含水比以上の締固め不飽和土の圧密方程
度50%点で解析結果に一致するようにTerzaghiの圧
をした.この結果,初期間げき圧あるいは圧密応力が大
式の解析結果を検討するために三軸装置による圧密実験
密曲線を修正した場合,Terzagh1曲線の方が圧密が速
きいほど圧密は速く進むが,飽和土に対するTerzagh1
く進む.図一5∼図一7で実線は実験結果を,点線は圧
の圧密理論に比して間げき圧の変化はゆっくりしてい
鳥山胱司・今尾昭夫:最適含水比以上の締固め不飽和土の一次圧密実験について
一93一
る.また体積圧縮係数の影響は同一試料を繰返し圧密す
(6)Bishop,A.W.:Pore Pressure and Suction i皿
ることにより実験したが,圧密を繰返し,試料の圧縮性
Soi1s,Buuterworths:38−46.1960
が小さくなると圧密が遅れる傾向を示しており,圧密方
(7)E111s,WandHo1tz,WG ASTM,STPNo
程式の解析結果と同じ傾向を示した.しかし圧密方程式
254:62−77.1959
中の各係数を決定することはできなかったため,定量的
8)Hi1f,J.K.:Proc.2nd Int.Conf.Soi1 Mech.
(
な検討はできなかった.
Found.Eng.3:234−240.1948
一方,圧密実験申,締固め土においてもチキソトロピ
(g)Ho1tz,WGandE111sW Proc4thInt
ックな特性がかなり土の力学的性質に影響していること
Conf.Soi1Mech.Found.Eng.1:143−149.1961
がわかった.土のチキソトロピックな特性のせん断およ
(10)Kass1ff G Proc 4th Int Conf So11Mech
び圧密への影響については今後研究してゆく予定であ
Found.Eng.1:56−61.1957
(11)Lambe,TWProcASCE,S011Mech
る.
最後に本実験を行なうにあたり種々の便宜を与えて下
Found.Div.84SM2:paperユ654,ユ958
さいました京都大学農学部沢田敏男教授に深く感謝の意
(12)Leonards,GAandG1rau1t,PProc5th
を表します.
Int.Conf.Soi1Mech.Found.Eng.1:213−
218.1961
参 考 文 献
(13)Seed,HBandCKChanProc,ASCE,
(1)赤井浩一,小谷 章,足立紀尚:土木学会論文集
Soi1Mech.Found.Div.83SM4:paper1427.
90: 1−8 ^1963
1957
(2)鳥山胱司,沢田敏男:農業土木学会論文集25:
(14)Teerawong,P.:One_Dimensiona1Conso1ida_
15−20. 1968
tion of Unsaturated C1ay,Colorad−o State
(3)鳥山胱司,沢田敏男:農業土木学会論文集 30:
Uniw,Ph.Thesis:1963
1969
(15)Terzagh1,K Erdbaumecban1k auf bodenph_
(4)Barden,L Geotechn1que15 267−286.1965
s1ka11sher Grund1age,L1pz1g Deutsche 1925
(5)Barden,L.and Berry,P.L.:Proc.ASCE,
(16)TORIYAMA,K.and SAwADA,T.:Soi1s and−
Soi1Mech.Found.Div.91SM5:1965
Foundat1ons8(3) 63−86.1968
S靱m醐ry
The great part of1oad.is supported.temporari1y with pore pressure when the1oad.
1s app11ed to compacted.s011s wet of opt1mum m01sture content The magn1tud.e and
the d.1ss1pat1on process of the pore pressure1s an1mportant factor for the stab111ty of
earthdam−s and−other earth f111s
The pore pressure,▽o1ume of d−ramed pore f1u1d。,and.Yert1ca1d.1sp1acement are
皿easured.dur1ng the conso11d.at1on of compacted s011s wet of opt1mum and−1t1s shown
that the conso11d.at1on of the s011s progresses more rap1d1y as the1mt1a1pore pressure
or the compressibi1ity of the soi1s is great.