zyx zyx ,, W Wz z W Wy y W Wx x ∑ ∑ = ∑ ∑ = ∑ ∑ = , , zyxG zyxG

暮らしの力学 KK18
重心(3)組み合わせ図形の図心および重心
異種材料から構成される物体の重心の座標を求めるのは、組み合わせ図形の図心の座標を求める
のとほとんど同様であり、図心の座標を求めるときには各部の面積(あるいは体積)を用いたが、重
心の座標を求めるときには各部の重量を用いる、というだけの相違である。一般的には、n 個の部分
からなる物体の全体の重心座標 x , y , z  は、個々の部分の重量を Wi 、それに対応する重心の座標を
xi , yi , zi  とすると、次式により求めることができる。
n
x
n
 xiWi
i 1
n
 Wi
i 1
例題 18-1
,
y
n
 yiWi
i 1
n
,
z
 Wi
i 1
 z iWi
i 1
n
(18.1)
 Wi
i 1
図 18-1 の各部分が異なっている材料でできているときの重心の座標 Gx , y, z  を求めよ。
ただし、 z 軸方向にはどの部分も一致する幾何学的な対称面を持っているものとする。
例題解答 18-1 全体の重心の座標を Gx , y, z  とする。z 軸方向の対称面を xy 平面に一致させると、
z  0 とすることができる。したがって、 x, y 方向の重心座標 x, y を求めれば十分である。
(18.1)式を用いればよいから、全体の重量は
W  W1  W2  W3  W4 であり、(18.1)式の分子
は x1W1  x2W2  x3W3  x4W4 である。したがっ
て、
x
x1W1  x2W2  x3W3  x4W4
W1  W2  W3  W4
(18.2)
図 18-1
となる。同様に、重心の y 座標は次式となる。
y
y1W1  y 2W2  y3W3  y 4W4
W1  W2  W3  W4
例題 18-2
(18.3)
図 18-2 に示されているような、3つ
の円板 A, B, C を中心軸が一致するように接合
した物体がある。それぞれの円板が下記である
とき、この物体の重心座標 Gx , y, z  を求めよ。
図 18-2
円板 A :直径 d1  6.0cm 、高さ h1  2.0cm 、密度 1  1000kg/m
3
円板 B :直径 d 2  4.0cm 、高さ h2  4.0cm 、密度  2  2000kg/m
3
円板 C :直径 d 3  3.0cm 、高さ h3  3.0cm 、密度  3  4000kg/m 3
演習解答 18-2
各円板の中心軸を通るように x 軸を設定すると、 x 軸に対して対称であるので、
y  0, z  0 であることがわかる。各円板の重心座標は例題 17-2 と同じであるが、密度が一様ではな
いので各部の重量を考えなければならない。各円板の密度を 1cm 3 あたりの値に換算すると、
1  1.000g/cm 3 ,  2  2.000g/cm 3 , 3  4.000g/cm 3 となるので、各円板の重量は例題 17-2 で算定
した各円板の体積より、W1  56.26gf ,W2  100.48gf ,W3  84.8gf である。よって(18.2)式を用いて、
x
x1W1  x2W2  x3W3 56.26  1.0  100.48  4.0  84.8  7.5 1094.18


 4.53cm   4.5cm 
W1  W2  W3
56.26  100.48  84.8
241.54
となる。したがって、 Gx , y, z   G4.5cm,0,0 である。
KK 演習 23