平成27年度 編入学・転入学者選抜 専門試験 機械工学科 問題冊子(解答時間120分) 注意事項 1.試験開始の合図があるまで,配布された冊子を開いてはいけません。 2.計測系プログラムと,機構系・エネルギー系プログラムでは,選択科賢が異 なります。第1志望のプログラムが指定する選択科目から,3科目を選択し 解答してください。選択可能な問題は各プログラムで以下の○印の科目です。 その中から3科目を選び,解答しなさい。 機械工学科 教育プログラム名 科目番号・科目名 計測系 機構系 エネルギー系 ○ ○ [6]材料力学 ○ ○ [刀熱力学 ○ ○ [8]流体力学(2) ○ ○ [1]力学 ○ [2]流体力学(1) ○ [3]応用数学 ○ [4]電気工学 ○ [5]制御工学 ○ 3.この冊子には表紙1枚,問題用紙が8枚,下書き用紙が2枚あります。用紙 の脱落等に気づいたときには,手を挙げて監督者に知らせてください。 4.問題用紙の余白や下書き用紙は,計算などに適宜使用して構いません。 5.別冊子の解答用紙冊子には,解答用紙が3枚あります。用紙の脱落等に気づ いたときには,手を挙げて監督者に知らせてください。3枚すべての解答用 紙の該当欄に, 「科目番号」 「科目名」 「志望教育プログラム名」 「受験番 号」を記入してください。 6.時計のアラーム(時計機能以外の機能を含む)は,使用しないでください。 7.コンパス及び定規等は使用できません。 8.携帯電話,PHS等は,電源を切って,カバン等に入れてください。 9.試験終了まで退室できません。試験時間中に用がある場合は,手を挙げて監 督者に知らせてください。 10.試験終了後に解答用紙は回収します。問題用紙および下書き用紙は持ち帰っ てください。 名古屋工業大学 機械工学科 一仁 平成27年度 編入学・転入学者選抜試験 [専門試験]問題用紙 [5]制御工学 計測系,機構系, エネルギー系プログラム 問1 選択問題 変位 壁 図1に示す質量一バネーダッシュポット(ダ 壁 入力 ∫(り ンパ)系について,質量をM[kg],バネ定数を ⇒ 質量 K[N/m],粘性抵抗係数をB[N・s/m]とし,図 のように質量にカノ(り[珂を加えている。ただ し運動は一直線上に拘束されているものとする。 図1 質量一バネーダッシュポット系 また両端の壁は固定されており,動かないもの とする。 (1)図1の質量一バネーダッシュポット系の運動方程式を求めよ。 (2)入力∫から変位xまでの伝達関数を求めよ。 問2 入力信号を雄),出力信号をγ(りとし,それらの間に2γ’σ)+ア(り=5μ(りの関係があるシステムに ついて考える。γ(0)=3であった。 (1)入力をμ(り=2(τ≧0)としたとき,ア(り¢≧0)を求めよ。 (2)このシステムの入力から出力までの伝達関数を求めよ。 (3)入力をμ(り=2(⇔0)としたとき,ア(りが漸近する値を求めよ。 問3 図2に示すシステムを考える。ただしんは定数とする。 (3)+ 1 」5 つ 轣゚+23 一 え 十 十 図2 システム (DR(3)からγ(めへの伝達関数を求めよ。 (2)このシステムが安定となる定数えの範囲を求めよ。 一6一 孤) 〔専門試験]問題用紙 平成27年度 編入学・転入学者選抜試験 [6]材料力学 機構系,エネルギー系プログラム 選択問題 問 図に示す真っ直ぐな長さ2の一様断面の片持ちはりABを考える。長さαの剛体腕BCが,片持ち はりの自由端Bに垂直に取り付けられている。はりABと腕BCは水平な同一平面内にある。剛体腕 BCの先端Cに,大きさPの集中荷重が鉛直下方に作用している。片持ちはりの固定端Aの横断面 の中心に座標原点を置き,はりに沿ってのAB方向にx座標を,鉛直下方にγ軸を,腕BCに平行 にz軸を置く。片持ちはりABの縦弾性係数をE,横弾性係数をG,断面二.次モーメントをL,断面二 次極モーメントを膓とする。片持ちはりABと剛体腕BCの自重は無視でき,片持はりABのたわみ, たわみ角,ねじれ角は小さいものとして,以下の問いに答えよ。 (1)片持ちはりの固定端Aでの反力RA,曲げモーメント仏,ねじりモーメント取の大きさ を求めよ。 (2)片持ちはりの端面Bでのねじれ角ψBを求めよ。 (3)AB間(0≦x≦のの曲げモーメント図(BMD)を描け。 (4)片持ちはりABのたわみ曲線を求めるための,境界条件を示せ。 (5)端面BでのたわみδBを求めよ。 (6)剛体腕BCの端Cの変位δcを求めよ。 以下の設問では,α=どとし,はりABの横断面形状を直径ゴの円形として,ゴを用いて解答せよ。 なお,PI形断面の断面二次モーメントはム=π∂4/64,断面二次極モーメントは膓=π44/32である。 (7)固定端Aでの上部表面(座標(0,−4/2,0))に働く応力σ、,(ち,㌔を求めよ。 (8)この点の主応力σ1,σ2の値と,σ1の方向(主方向)を求めよ。ただし,方向は上(γ軸 負の方向)から見て,x軸から左回りに測った角度θで答えよ。 1) ソ C z θ 纏 x 6 ア 一7一 B 平成27年度 編入学・転入学者選抜試験 [専門試験]問題用紙 [7]熱力学 機構系,エネルギー系プログラム選択問題 問 以下の問いに答えよ.答えは,有効数字3桁で算出せよ(ただし,(6)は有効数宇2桁でよい). 導出過程も記述すること.必要なら5.00(135−1)/135=L52,5.001/ぴ=329,02001/135=0.304, 0.200(L40−1)/1ω=0.631,3.29(⑭づ)=L61を用いよ.なお,計算途中の演算は,3桁でよいとする. シリンダーと,軽く,なめらかに動くピストンとの間に,質量〃2=LOO×10−3 kgの作動流体(比熱 比κ=L40,ガス定数R=288」/(kg・K)の理想気体)が閉じ込められている.作動流体の状態変化は, 準静的な変化であるとする.作動流体は,最初の状態(状態1)では,圧力ρ1=0.100MPa,温度ア1= 300K,体積γ1[m3]であった. 次にピストンを移動し,圧力ρ2=0.500MPaまで作動流体を圧縮した.この状態を状態2とする.ただ し状態1から状態2までの作動流体の変化は,ポリトロープ指数η=L35のポリトロープ変化であった. (1)状態1の作動流体の体積γ1[m3]の値を算出せよ. (2)状態2の作動流体の体積陥[m3]の値を算出せよ. (3)状態2の作動流体の温度7)[K]の値を算出せよ. (4)状態1から状態2までの作動流体の内部エネルギーの変化4〔ノ12[J]の値を算出せよ. (5)状態1から状態2までに作動流体がした仕事汐12田の値を算出せよ. (6)状態1から状態2までに作動流体に加えられた熱量ρ12[J]の値を算出せよ(有効数字2桁でよい). (7)状態1から状態2までの作動流体の比エンタルピーの変化劫12[」/kg]の値を算出せよ. つぎに,状態2の作動流体に対して,ピストンを固定したまま,熱量023[J]を加えたところ,温度が 10◎OK上昇し,温度は㍗[K]となった.この状態を状態3とする.ただし,状態2から状態3への過 程において,ピストンおよびシリンダーは断熱であるとする. (8)熱量ρ23田の値を算出せよ. 状態3から,ピストンを移動させると,作動流体の体積は状態1と同じになった.この状態を状態4と する.ただし,状態3から状態4までの作動流体の変化は,等エントロピー変化であった. (9)状態4の作動流体の温度万[K]の値を算出せよ. (10)状態3から状態4までに作動流体がした仕事形4[J]の値を算出せよ. 最後に,等積冷却過程により,状態4から状態1に戻し,1サイクルを形成する. (11)このサイクルの熱効率ηを算出せよ。 (12)上記のサイクルにおいて,状態1から状態2までの過程も等エントロピー過程とした場合の熱効率η’ を算出せよ.ただし,圧縮過程および膨張過程の体積変化の範囲は上記サイクルと同じであるとする. 8 平成27年度 編入学・転入学者選抜試験 [専門試験]問題用紙 [8]流体力学(2) 機構系,エネルギー系プログラム選択問題 以下の問1と問2に指示にしたがって解答せよ。 問1流量測定装置のひとつに,図1に示すベンチュリ管(簡略図)がある。これは内直径Dの円管内 を流れる水(一様密度ρ)の流量を測定するもので,上流部1から円管を絞った後に元に戻すことに より,内直径4ののど部2が設定されている。水流は定常流として,体積流量がρのときに上流部1 とのど部2にたてたマノメータのヘッド差がHであるとして,以下の問に答えよ。ただし,円管は水 平とし,1,2におけるそれぞれの断面平均流速はv|,v2,圧力(絶対圧)はρ玉,ρ2とし,重力加速度 はgとする。なお,摩擦や重力の影響は無視せよ。 (a)上流部1とのど部2について連続の式を記せ。 (b)上流部玉とのど部2についてベルヌーイの定理を記せ。 (c)マノメータから得られるρ1,ρ2と召の関係を記せ。 (d)流量係数を1として,ρを∂,v2で表せ(必要なら円周率πも用いよ)。 (e)さらに,M=(4/D)2として,0をg,4,〃,〃で表せ(必要なら円周率πも用いよ)。なお,この ρの式を用いれば,既知量g,4,Mに対して,マノメータのヘッド差Hを測定することにより体 積流量ρを求めることができる。 図1ベンチュリ管 問2 流体の射出装置のひとつに,図2に示すニードルノズル(簡略図)がある。これは水平に設定さ れた外側のノズル内にニードルを支軸で水平に支持したもので,ノズルとニードルの間から水(一様 密度ρ)が噴出する。このとき水に作用する力(水平成分)として,ニー一ドルによる左向きの力τ(ニ ードルの支軸にかかる張力に等しい)やノズルによる左向きの力F(分割構造のノズルをつなぐボル トにかかる引張力に等しい)などがあることに注意して,以下の問に答えよ。ただし,水流は定常流 として,体積流量はρ,ノズルの上流部の円管の内直径はD,ノズルから出た円形噴流の縮流後の直 径はD」として,それぞれD,DJ部での断面平均流速は万巧,圧力(絶対圧)はρ,ρJとし,重力加 速度はgとする。なお,摩擦や重力の影響は無視せよ。 (玉)D部とDJ部について連続の式を記せ。 (2)D部とD」部についてベルヌーイの定理を記せ。 (3)D部とD」部の間の水を検査体積として,これに対して成立する運動量の法則をρ,ρ,γ,巧,D, DJ,ρ,ρ」,τFで表せ(必要なら円周率πも用いよ)。 Nozzle ←F \」」et τ 一巧 一 φD」 Bolts 図2ニードルノズル 一9一
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