KDY-A 配電盤用デジタルマルチメーター 使用説明書 【安全上の注意事項】 (1) 設置時の注意事項 下記のような場所に設置する時に、計器の誤動作、通信障害を引き起こす可能性があります。 ■熱が発生しやすい場所 ■汚染されている場所や持続的に振動がある場所、湿度が非常に高い場所 ■ハードな環境や雑音が多い場所、高い電磁場に露出されている場所 ■インバータ等のモーター制御装置または電源の ON/OFF が多い場所 ■直射日光が当たりやすい場所 (2) 接続時の注意事項 ■計器の接地端子は必ず、計器が取り付けされている場所から一番近いところに接続して下さい。 ■計器の配線(CT、PT、電源、通信)と制御配線を必ず分離すること。分離が難しい場合には、 電子開閉器の駆動コイル端子にサージ抑制/吸収素子(サージキラー)を取り付けて下さい。 ※本計器は IEC61000-4-4(Fast Transient Burst Immunity test)に準拠する Level-3 試験の 性能評価基準 B 等級に該当します。 [01].概要 3φV、3φA および W、PF、var、Hz、Wh、varh を計測し、表示された計測値を RS-485 通信により 遠隔電力監視することが可能な計器です。 [02].機能 ■V、A、W、PF、Var、Hz、Wh、Varh の計測値を 3 つの表示窓で表示し、ワンタッチボタンで 3φV、3φA および W、PF、var、Hz、Wh、varh を選択表示します。 ■CT、VT 比率の仕様を任意で直接変更できます。 ■RS-485 Serial Multi 通信機能を備えています。(通信機能追加時適用) [03].特徴 ■設備の増設および変更時にも簡単に VT、CT の比率を変更設定できます。 ■Micro Computer を内蔵した測定方式と、電子化による Digital 表示により高い精密度を有しています。 ■RS-485 Serial Multi 通信機能を備えているため、ホストコンピュータとの測定値の送信に中間媒体である 各種変換装置等が必要無く、計器と中央監視盤の測定値が一定です。 ■一般の汎用 PLC と完璧な互換性を持っている通信言語を適用したため、設置が容易です。 ■Wh、varh(積算値)は 30 分間隔で自動保存されます。 ※注意 動作電源遮断時、最大 30 分間の積算値が消滅します。 [04].有効入力範囲 入力範囲 入力範囲 電圧 40~500V 力率 (lead)-0.50~1.00~0.50(lag) 電流 0.05~6A 周波数 45~65Hz 1 / 7 [ KDY-A ] [05].精度 区分 測定方法 電圧 Mean value rectifier 電流 Mean value rectifier 電力 正確度 45~65Hz ±(0.5% of FS+1digit) 45~65Hz ±(0.5% of FS+2digit) Pulse width modulation Time 45~65Hz division ±(0.5% of FS+1digit) W ∑(V ∗ A) 力率 無効電力 (V ∗ A) − W ±(3.0% of FS+2digit) ±(1.5% of FS+2digit) 周波数 Time based frequency Count ±(0.1% of rdg+2digit) 電力量 W X Time ±(1.0% of rdg Count+2digit) 無効電力量 var X Time ±(3.0% of rdg Count+2digit) ※ 参考)電力量最大指示:99,999,999(8digits) [06].前面部の名称と機能 ①Indicate LED 各表示窓の測定項目を表示します。 ②表示窓 4DIGITS の多機能表示窓で UP/DOWN KEY を使用して測定値を選択して見る事が出来ます。 2 / 7 [ KDY-A ] 回路 1φ2W 1φ3W 3φ3W 3φ4W ③ 表示順 1 2 3 4 5 6 7 表示窓 A ΣV - - - PF Hz Ao 表示窓 B ΣA - - - var Wh 上位 varh 上位 表示窓 C W - - - W Wh 下位 Varh 下位 表示窓 A ΣV - UNV A1 PF Hz Ao 表示窓 B ΣA - NVV - var Wh 上位 varh 上位 表示窓 C W - VUV A3 W Wh 下位 Varh 下位 表示窓 A ΣV - RSV A1 PF Hz Ao 表示窓 B ΣA - STV A2 var Wh 上位 varh 上位 表示窓 C W - TRV A3 W Wh 下位 Varh 下位 表示窓 A ΣV RNV RSV A1 PF Hz Ao 表示窓 B ΣA SNV STV A2 var Wh 上位 varh 上位 表示窓 C W TNV TRV A3 W Wh 下位 Varh 下位 KEY ■一般モード時:表示窓の表示選択 ■設定モード時:設定値を増やす時に使用します。 ④ KEY ■一般モード時:表示窓の表示選択 ■設定モード時:設定値を減らす時に使用します。 ⑤ (SET UP)KEY 電圧比、電流比、通信ID等の設定モードをスタート、保存時に使用します。 ⑥通信 Rx LED 通信入力の有無の確認時に使用します。 [07].設定順序 (1)結線方式の設定( 、 KEY)&設定保存( (2)電圧比の設定( 、 KEY)&保存( KEY) (3)電流比の設定( 、 KEY)&保存( KEY) KEY) (4)通信固有番号の設定 →1 の位設定( →10 の位設定( →100 の位設定( 、 KEY)&10 の位の設定へ移動( 、 、 KEY)&100 の位の設定へ移動( KEY)&100 の位の設定へ移動( KEY) KEY) KEY) 終了 3 / 7 [ KDY-A ] [08].設定方法 (1)結線方式 1) KEY を約 1 秒間押します。現在設定されている結線方式がAの表示窓で点滅し、設定モードであることを表します。 この時、Bの表示窓は電流比を指示し、表示窓Cは通信固有番号を表示します。 2)A窓の表示値を、 KEY と KEY を使用して、1P2W、1P3W、3P3W、3P4W の中から結線方法を選択した後、 KEY を押すと電圧比設定へと進みます。 (2)電圧比 1)電圧比が表示窓Aに指示されたら、VT 仕様を >> 1φ2W、1φ3W >> 3φ3W KEY または KEY を使用して選択します。 SETの場合 Type 任意設定電圧比 使用する計器用変成器(VT)仕様 直結用 500 V VT 無しで使用 Type 任意設定電圧比 使用する計器用変成器(VT)仕様 直結用 500 V VT 無しで使用 220 V 220/110 380 V 380/110 440 V 440/110 3300 V 3300/110 6600 V 6600/110 7200 V 7200/110 11000 V 11000/110 11400 V 11400/110 22000 V 22000/110 22900 V 22900/110 66000 V 66000/110 154000 V 154000/110 Type 任意設定電圧比 使用の計器用変成器(VT)仕様 直結用 500 V VT 無しで使用 380 V 380/√3 / 190/√3 11400 V 11400√3 / 190/√3 22900 V 22900√3 / 190/√3 SETの場合 VT 用 >>3φ4W SETの場合 VT 用 2) 設定したい VT 比の値が A 表示窓に表示されている状態で、 電流比設定モードへ進みます。 4 / 7 [ KDY-A ] KEY を押します。A表示窓の VT 比の点滅が止まり、 (3)電流比 1) 現在設定されている CT 一次電流値が B 表示窓で点滅し、電流比設定モード状態であることを表します。 2) この状態で KEY または KEY は CT 値を増加、 KEY を使用して表示窓 B の指示値(CT の一次電流)を選択します。 KEY は減少させます。下記の様に 5A から 6000A まで設定が可能です。 3) 設定したい CT 比の値が B 表示窓に表示されている状態で KEY を押します。表示窓 B の CT 比の点滅が止まり、 通信固有番号設定モードへ進みます。 (4)通信固有番号(Address)設定方法 *固有番号の設定は 0 番から 255 番まで設定が可能です。 1) 現在設定されている通信固有番号が表示窓 C に表示され、最下位の digit(1 の位)が点滅し、通信固有番号の設定モード 状態であることを表します。 2) この状態で KEY または KEY を使用して点滅している 1 の位の数字を設定し、 点滅する digit の位置が 10 の位へ移動するので、 ここで再度 , KEY を使用して 10 の位の数字を設定します。 KEY を押すと 100 の位へ移動します。ここでも 3) 100 の位の設定完了後、 KEY を押します。 , KEY を使用します。 KEY を押します。表示窓Cの点滅が止まって他の表示窓と共に一般モードへ戻り、 現在の指示値が表示されます。 5 / 7 [ KDY-A ] [09]. Wh、varh の積算機能の初期化 *Wh 内容と Varh の積算された値すべてを 0(Zero)にし、再スタートします。>>初期化の順序を次に示します。 (1) KEY を押し、Wh または varh を指示する様に選択します。 (2) KEY を押した状態で KEY を同時に押します。 (3)記憶された積算値をすべて消去し、Wh と varh の積算が再スタートします。 [10].通信 (1)機能 計器と Computer 間を RS-485 Multi Drop 方式で連結し、各計器の測定 Data を送信することで電力測定情報を 遠距離で監視できます。 (2)構成 RS-485 Multi drop 方式による(1:N)通信で 1 台の Computer と多数の KDY-()との通信が可能で、 最大 16 台の連結が可能です。 (3)通信 Protocol および Interface 規格 ■プロトコール:Modbus(基本) / Melsec(オプション) ■インターフェイス:RS-485 2Wire ■送信速度:9600bps ■送信方式:半二重調歩同期式 ■Data 形式:Start 1bit、Data 8bit、Parity none、Stop 1bit [11].Data Address (Modbus) Data Address Meaning Register Actual 30001 0000 30002 0001 30003 0002 V31 30004 0003 A1 30005 0004 30006 0005 30007 0006 電力 W 30008 0007 力率 pf 30009 0008 無効電力 var 30010 0009 周波数 Hz 30011 000A V12 線間電圧 電流 V23 A2 A3 Wh(High) 積算電力量 30012 000B 30013 000C Wh(Low) varh(High) 無効電力量 30014 300D varh(Low) 30015 000E V1 30016 000F 30017 0010 30018 0011 相電圧 V2 V3 零相電流 A0 6 / 7 [ KDY-A ] [12].外観図およびパネル取付部寸法図 (寸法単位:mm) [13].結線図 7 / 7 [ KDY-A ]
© Copyright 2024 ExpyDoc