WA州の地産地消プログラム - The Perth Express

パースエクスプレス Vol.199 (2014 年 8 月号)
パースエクスプレス Vol.199 (2014 年 8 月号)
WA州の地産地消プログラム
Q “Buy West Eat Best”について教えてください。
A 州政府が主体となって、西オーストラリア州全土で展
開している地域産食品表示プログラムです。州政府の厳格
な審査を通過することができた Buy West Eat Best(以下
BWEB)メンバーに、パッケージや広告へのロゴ利用の権
限を与え、消費者に生産地を知らせると同時に、地域消費
を促進することがプログラムの狙いです。
Q どのようなきっかけで始まったプログラムですか?
A 元々は、2005 年に地元新聞に掲載された食品生産地
についての警鐘広告が始まりです。その広告を見た消費
者の間で反響があったため、州政府は 2006 年に地域産
食品の販売促進プログラムとして BWEB を企画しました。
2007 年から参加メンバーをつのり、2008 年に正式にプ
ログラムとしてスタートしました。
西オーストラリア州の形をかたどったロゴ。文字通り
「西(オーストラリア州産)を買って、最高(の食品)
を食べよう」というブログラムの主旨を訴求するもの
になっている。
今回お話をうかがったのは
西オーストラリア州独自の地産地消プログラム『Buy West Eat Best』
について西オーストラリア州政府農業食糧省にてお話を伺いました。
西オーストラリア州を食べる
Buy West Eat Best しよう
BWEB ブランドの西オーストラリア州産食品に価値を見
出し、消費活動に繋げることです。そして、州政府の手を
離れたとしても、BWEB 参加メンバー自身によってこの
プログラムを運用し続けていけるようになることができ
たら素晴らしいと思います。
える機会を提供してくれています。また、イベントを企画
し、メディアを通じて一般消費者へのプログラムの普及を
促進しています。プログラムの普及促進のために、州政府
では現在も様々なチャネルを探していますが、西オースト
ラリア州産の食材を使ったメニューを掲げるレストラン
やカフェなどを BWEB メンバーにしていくことも、最近
新しく力を入れていることです。
Q 最後に読者へメッセージをお願いします。
A プログラムのもっているメッセージは、とってもシン
プルです。素晴らしく、信頼できる西オーストラリア州産
食品を入手するため、ロゴを目印に買い物をしていただ
き、そしてそこにある生産者のストーリーを感じてみてく
ださい、ということです。
Q 生産者、レストランまたは消費者からの反応はありま
すか?
A はい、とても好評です。新鮮で質の良い地元の生産物
だという魅力を、生産者はロゴを使用することで消費者
に向け発信することができています。また、消費者は新鮮
で質の良い食品が手に入るだけでなく、地元の生産者をサ
ポートすることができ、ひいては地元の環境や経済にも興
味を向けることができるという、双方にとって良い結果が
出ていると思います。
Q メンバーになるためには?
A 州政府による厳しい審査があり、その審査に通れば
BWEB メンバーとして BWEB のロゴの利用が許可される
仕組みです。つまり、ロゴを使用している生産者は信頼す
るに足りる条件を満たしているという州政府からのお墨
付きをもらっている、ということになります。
Q どのようにして消費者にこのプログラムを推進してい
西オーストラリア州政府
農業食糧省
Q 消費者はプログラムが始まって以降、ロゴを意識して
買い物をしていると思いますか?
A はい、2008 年のスタート以来、BWEB ロゴによって
西オーストラリア州産食品か、そうでないかの選択肢を
消費者に示しており、消費者はその選択肢から最適なも
のを自分で選ぶことができるようになっています。また、
Facebook などの SNS を利用して、消費者の興味をロゴ
にひきつけるように努力をし続けています。
西オーストラリア州政府農業食糧省オフィスにて
BWEB 参加企業などの詳しい情報は、西オーストラ
リ ア 州 政 府 農 業 食 糧 省 が 運 営 し て い る BWEB 特 設
ウ ェ ブ サ イ ト(http://www.buywesteatbest.org.au/
homepage)で確認することができます。
ますか?
https://www.agric.wa.gov.au/
A 大手のスーパーなどからのサポートが、とても大きい
です。積極的にカタログや広告、またはお店でロゴを利用
し、消費者に西オーストラリア州産食品を選ぶ選択肢を与
Stuart Clarke さん
スチュアート・クラーク
Q プログラムの将来的はゴールは?
A できるだけ多くの消費者がプログラムを理解して、
Director, Food and Agribusiness
Development
Jessica Pisconeri さん
ジェシカ・ピスコネリ
Marketing Officer
Danielle Morachè さん
ダニエル・モラシェ
Membership Officer
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