C。nsecutive一左一。ut一。f一れ ご F シス テム

統計数理(1994)
第42巻第1号45−61
Consecutive一冶一〇ut−of−m:Fシステム
統計数理研究所平野勝臣
(1994年1月 受付)
1.はじめに
航空機やロケット,通信ネットワークなどは幾つかの成分から成り立っていると考え,成分
から構成されている全体を一つのシステムとみる.そこでシステムを構成している各成分の故
障する確率(または信頼度)と,システム全体が故障する確率(または信頼度)との関係,とく
にシステムの信頼度の評価についての研究が行なわれている.ここで故障する確率(または信
頼度)を時間の関数とみて,寿命としてもよい.このようなことが信頼性の理論として論じられ
ていることはよく知られている.
システムを構成している各成分のどこか一ケ所が故障したとき,システム全体が機能しなく
なるシステムを直列システム(SerieS SyStem)という.これに対して,すべての成分が故障し
たとき,システム全体が機能しなくなるシステムを並列システム(para11e1system)という.直
列システ半はシステムが機能するための最小の成分から成り,むだがないので安価だが,信頼
\
度は低い.また,並列システムはシステムが機能することだけを考えれば,余分な成分があり,
冗長(redundant)であるので高価となるが,信頼度は高い.そこで価格を低くしながらシステ
ム全体の信頼度を高めるために,直列システム’と並列システムを組み合わせたシステムが考え
られている.例えばm個の成分のうち少なくとも々個の成分が故障したとき,システム全体が
機能しなくなるシステムである.このシステムを々一〇ut−of−m:Fシステムといい,ここでは后/
m/Fと略す.4発のジェット機は3発故障すると飛行できないので,3/4/Fである.
本報告では々/m/Fの特殊な場合,即ち,一列に並んだm個の成分のうち,連続した少なくと
も后個の成分が故障したとき,システム全体が機能しなくなるシステムを考察する.このシス
テムをConsecutive一々一〇ut−of−m:Fシステムといい,ここではCon/后/m/Fと略す.システム
という言葉の代わりにネットワークということもある.1980年にCon/后/m/Fに関する
Konto1eonの論文が皿硯Tmm∫αcκom∫om ReZ乞α加物に発表されて以来,現在に到るまで,こ
のシステムに関する論文が同誌を中心に多く発表(80編以上)されている.本報告の目的はこ
れらの研究を紹介することである.
本稿は5章から成る.2章では上で述べた4つのシステムを用いて,システムの信頼度につい
て述べる.3章では,論文に紹介されているCon/后/m/Fの例を述べる.4章では,Con/々/m/
Fの拡張やその例を述べる.また成分間の仮定を分類することによって扱われている問題を整
理し,どのようなことが研究されているのかを紹介する.5章では,COn/后/m/Fとオーダー后
の離散分布との関係について述べるが,このことについては以下で若干補足する.
これまでに発表されたCon/后/m/Fについての論文のほとんどは,いくつかの例外を除いて
信頼性理論の枠組みの中で議論されている.勿論それはそれでよいのだが,この枠組みをはず
すことによって,議論が整理されたり,見通しが良くなることがある.例えば,Tong(1985)は
独立な2値系列の最長連の長さの問題からCOn/々/m/Fの成分の最適配置についての良い結
46
統計数理 第42巻 第1号 1994
果を得ている.また,Aki(1985),Hirano(1986)やPhi1ipPou(1986)がすでに指摘している
ように,このシステムはオーダー々の2項分布と密接に関連している.即ち,最も単純な場合
のCon/后/m/Fの信頼度はオーダー后の2項分布の値Oをとる確率で与えられる.従って,
オーダー后の離散分布論の視点からこのシステムの信頼度について考察することは意味のあ
ることである.さらにCon/々/m/Fを一般化したm−consecutive一々一〇ut−of−m:Fシステム
(4.1節で後述)の信頼度はオーダー冶の2項分布の確率関数で与えられることも指摘しておき
たい.
このようなことから,COn/后/m/Fおよびこれを含むいくつかのシステムの信頼性の研究に
ついて概観し,あわせてオーダー后の離散分布論との関係を明らかにしたい.その結果,この
様なシステムの統計学的な問題への取り組みや,また離散分布論の立場から言えば,オーダー
后の離散分布の1つの具体的な応用の様子が論じられることになる.5章では,このような視点
でCon/々/m/Fの信頼度について述べ,あわせていくつかの問題点を指摘する.
この章の残りでオーダー后の離散分布について簡単に説明しておこう.実験結果が成功か失
敗のいずれかで,成功と失敗の確率をそれぞれ力,σ(=1一力)とする.オーダー后の2項分布は,
m回の独立な実験で后団連続成功の起こる数の分布で,記号でB。(m,力)とかく.オーダー1の
2項分布B1(m,力)が2項分布である.オーダー后の幾何分布は,独立な実験で后団連続成功が
はじめて起こるまでの実験回数の分布で,記号でGゐ(力)とかく.この分布の台を非負整数上に
シフトした分布をσ尾(力)とかくと,σ(力)が幾何分布である.
なお,信頼性理論については,例えばBar1ow and Proschan(1965.1981),またオーダー后
の離散分布についてはJohnson et a1.(1992)を参照されたい.
2.システムの信頼性
信頼性の理論では種々のシステムの信頼度を評価することを問題とする.直列と並列が組み
合わされたシステムでは,システムが機能するための最小の成分の組(最小パス集合)を考え
たり,システムが故障となるような成分の最小の組(最小カット集合)を考えて,信頼度を求め
る.また成分に寿命分布を仮定してシステムの寿命の分布を求めることや,成分間に依存性を
導入して考察する.更に故障した成分をすぐに修理した場合等の研究がある.これらを含め信
頼性理論の統計的側面については,例えばBar1ow and Proschan(1981)を参照されたい.こ
の章の記号などはこのテキストに従っている.
あるシステムがm個の成分から成っているとする.グ=1,2,...,mとして,ゴ番目の成分が機能
していれば値1,故障していれば値0をとる確率変数Xを導入する.このときタ番目の成分の
信頼度はP(兄=1)=亙(X)で表わされる.次にシステムが機能しているか,故障しているかを
表わす確率変数を導入する.これは各成分が機能しているか,否かに依存しているので,X、,...,
X。の関数で
1(馬)一
g二㌶:讐讐してし’るとき
と表わされ,これをシステムのstructure functionという.
1章で述べた4つのシステムのstructure fmctionは
(i)直列システム:φ(X)=X1…X、=min{X1,...,X、}
(ii)並列システム:φ(X)=1一(1−X1)…(1−X、)=max{X、,...,X、}
Consecutive一々一〇ut−of−m:Fシステム
(iii)・/・/・:1(・)一
47
gh詐i㌘
(iv) Con/々/m/F:φ(X)=■仁戸十1{1一π考主ター1(1−X。)}
と表わされる.
Structureφの双対(dua1)φDをφD(X)=1一φ(1−X)で定義する.ここに1−X=(1−X1,
.,1−X、).直列(並列)の双対は並列(直列)であり,々/m/Fの双対はm一々十1/m/Fである.
また,COn/々/m/Fの双対は々個の成分ゴ,ゴ十1,...,ゴ十々一1を直列にしたものを1つと考え,ゴ
=1,2,_,m一々十1として.m一々十1個を並列に配置したシステムである.
システムが機能することに関し,ゴ番目の成分がどの程度重要であるかは
1
州=・・一’、、.事,、、{φ(L・X)一φ(0・・X)}
で測り,structura1importanceofcomponentゴという.ただし(1ゴ,X),(0{,X)はXのゴ番
目の成分をそれぞれ1と0としたものを表わす.例えばCon/2/4/Fでは∫ψ(1)=∫ψ(4)=1/4,
∫ψ(2)=∫ψ(3)=1/2である.
システムは,システム成分の配置(構造)を示すstructure functionφ(・)と,各成分が故
障か機能しているかの状態を示すX1,...,X、の分布法則で記述されるものとする.従って,
structure functionがφ(X・,...,X、)で与えられるシステムの信頼度はP(φ(X)=1)=亙φ(X・,...,
X。)である.X1,...,X、が独立のとき,P(φ(X)=1)=ゐとおいて,力(・)をφのre1iabi1ity
functionという.これは成分の信頼度ρ=(力。,...,力、)の関数である(JISでレ)う信頼度関数と
は異なる).
成分間の相互関係で最も扱いの簡単な場合は,各成分間の信頼度は独立で,各成分の信頼度
がすべて力と仮定される場合である.そこでX1,...,X、は独立で,各タに対してP(XF1)=力
とすれば,4つのシステムのreliabi1ityfunctionは,直列システムではグ,並列システムでは
1一(1一力)n,后/m/FではΣ隻;占(隻)σx(1一σ)n−x,Con/后/m/Fでは払(m,σ:0)となる.但し記号
凪(m,σ:0)の意味は,X∼凪(m,σ)のときP(X=κ)=風(m,o:κ)である.例えばm=3,々
=2,力=O.9とすると,各システムの信頼度は直列で0,729,並列でO.999,2/3/Fで0,972,Con/
后/m/Fで0,981である.
ここで后/m/FとCon/々/m/Fのreliabi1ity functionについて補足する。試行数mの独立ベ
ルヌーイ試行で,XFOを成功とする.このとき后/m/Fが機能しているときとは,m回中尾回
以上の成功が起こっていないときである.即ち,最大ト1回まで成功が起こっているときであ
る.同様にCon/々/m/Fが機能しているときとは,m回中に連続した々回以上の成功が1つも起
こっていないときである.上の最後の2つのre1iabi1ityfunctionはこれを表わしている.また
XF1を成功とすると,后/m/Fが機能しているときとは,m回中m一々十1回以上の成功が起
こっているときである.これを式で表わせばP(φ(X)=1)=Σ隻一、一左。1(隻)グ(1一力)Hであり,
上の結果と一致するはずである.
条件をゆるめて,X,_,X。は独立で,各ゴに対してP(XF1)=かとすれば,re1i巾i1ityfunc−
tionは直列システムではP(φ(X)=1)=nと1か,並列システムではP(φ(X)=1)=1一
■と。(1一力{)となる.后/m/FとCOn/々/m/Fではこの様な簡単な形で表わすことは難しい.
各成分の故障は時間の経過に従って起こる場合を考える.各成分の1ifetimeをハ,...,T、と
する.即ち,P(ハくオ)は成分ゴが時刻ナで故障する確率である.このときゴ番目の成分の状態
をη>左のときX(オ)=1,その他のときX(左)=Oで表わす.ハの分布関数をハとかくと,
P(Xゴ(左)=1)=P(ハ>云)=1一八(≠)(=瓦(云)とおく)である.従ってハ,...,T、が独立ならば
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統計数理 第42巻 第1号 1994
P(φ(X)=1)=ゐ(亙(去),...,戸、(彦))である.例えば直列システムではP(φ(X)=1)=nと。亙(云),
並列システムではP(φ(X)=1)=1一πし1(1一八(左))である.
ここで述べた直列,並列,々/m/Fの3つのシステムの信頼度は,m個の独立な確率変数の最
小値,最大値,店番目の順序統計量の分布関数と密接に関係していることに注意したい.同様に
Con/冶/m/Fの信頼度は,順序統計量の混合分布と関係している.
この章ではシステム成分の相互関係の仮定を
(1)成分の信頼度はすべて力で,独立な分布に従う.
(2)成分の信頼度はか(ク=1,2,...,m)であるが,独立な分布に従う.
(3)成分の信頼度は時刻とともに変わり,独立な分布に従う.
と分けて行った.この報告では主に(1)(2)(3)について考察するが,システム成分の相互関係の
仮定が独立でない場合(例えば,マルコフに従う)についても若干議論したい.
3−Cons㏄utive一ト。㎜t−oト〃:Fシステムの例
ここでは文献に紹介されているCon/后/m/Fの例を述べる.4.1節ではこのシステムの拡張と
その例について述べる.
側1.通信システム,オイル(ガス)パイプラインシステム(ChiangandNiu(1981)).m個
のリレーステーションをもつ通信システム(ステーションには番号1,2,...,mがつけられ,衛星
でも地上でもよい)で,1からmべこの順で信号を送る.各ステーションは后個先のステーショ
ンまで送信できるとすれば,このシステムはCon/后/m/Fである(図1).mケ所の中継点のポン
プで送油するオイルパイプラインシステムでは,2つ先の申継点まで送油できるとすれば,この
システムはCon/2/m/Fである.
側2.ネットワークシステム(Bo11ingerandSa1via(1982)).図2のようなネットワークシ
ステム(々一in−a−rowfai1urenetwork;々=2)で,亙1,...,亙。の連続した2つが故障すると,C
へ連絡できないので,このシステムはCon/2/5/Fである.これは集積回路の設計でしばしば生
じる(Derman et a1.(1982)).
例3.移動リレー通信システム.宇宙探査機から各ステーションを通して地球で受信する.
図1.Con/2/6/F.
図2.Consecutive−2−out−of−5:F.
Consecutive一尾一〇ut−of−m:Fシステム
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これは例1で示した通信システムと同じであるが,各ステーションは等速で移動しており,々連
続して送信できないと,そこから先のすべてが失われる.従って,mが変数として扱われる
(Chiang,D.T.and Chiang,R.(1986)).
側4.貯水池問題.m日という期間内で后日連続して雨が降ると,貯水池があふれる(決壊
する)(Tong(1985)).ここでは配置が問題となる.
この他にCon/后/m/Fの例としてShanthikumar(1987)はvacuum systems in acce1era−
torsがあると述べている.しかしこの論文にはどの文献か特定していない.Gri舐thandGovin−
daraju1u(1985)ではないか(論文未入手).Gri飼th(1986)はBrookhaven Nationa1Lab.で
計画された加速器におけるVaCuum SyStemのモデルと述べている.
Con/后/m/Fの例ではないが,TOng(1985)は連続成功連の数の分布の応用例として,tra冊。
Howの問題を紹介している.それはFe11er(1968)の170頁にある.
4.何が問題か
信頼性理論での基本的問題は種々のシステムの信頼度の計算である.特に前の章の例で,例1
と例2での主要な問題はCon/后/m/Fの信頼度の計算である.例3では平均的に何個のステー
ションが必要かも問題となる.
最も単純な場合は,各成分の信頼度がすべて等しく力で,且つ独立である(iid)と仮定され
たときである.この仮定の下では,問題の取扱いが比較的容易であり,多くの見通しのよい考
察がなされている.しかしこの制約は述べた例に対しては現実的でない.そこで条件をゆるめ
て,各成分の信頼度かか(ク=1,2,...,m)で独立と仮定したモデルを考える.例4ではこのモデ
ルの下で,システムの成分の置き換えが可能として,システムの信頼度が最大(最小)となるよ
うな配置はどの様なものか,も問題として取扱われている.
Con/后/m/Fでは何が問題かを整理するために,成分に関する相互関係の仮定を次の4つに
分ける.(1)iidの場合,(2)独立だが信頼度が異なる,(3)独立で故障するまでの時間が分布
する,(4)dependencyがある.いずれの場合にもシステムの信頼度を求めることが基本的な問
題である.また(2)では配置の問題があり,(3)のダイナミックスの入った場合では,システム
の寿命の分布やその特性量(平均や分散)を求めることも問題となる.(4)ではマルコフの場
合で考察されている.次の節でCOn/后/m/Fシステムの拡張を述べるが,拡張を除けば,以上が
Con/々/m/Fで扱われた問題である.各拡張に対して,上のように分類すれば,問題は容易に整
理されるだろう.
4.1COms㏄㎜tive一κ一0ut−0f一〃:Fシステムの変形と拡張
次にシステムの拡張や変形したモデルについて説明する.
これまではCon/々/m/Fといえばm個の成分が一列に並んで,各成分から后個先までつな
がったシステムをさした.これに対し,はじめの成分と終りの成分がつながった場合のシステ
ムを。ircu1ar−con/后/m/Fという(Dermaneta1.(1982),図3).Circu1arに対して,これまで
のシステムを1inear−con/々/m/Fシステムということがある.
この他にCon/后/m/Fを変形したいくつかのモデルが考察されている.以下これらのモデル
の説明とこれに関連した文献を記す.
1.Strict consecutive一々一〇ut−of−m:Fシステム(Bo11inger(1985)):m個からなる成分の
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統計数理 第42巻 第1号 1994
図3.circu1ar−con/々/m/F.
うち,々個以上の連続した成分が故障したときシステムが故障し,且つ后より少ない連続した故
障成分がない(Papastavridis(1986b),Phi1ipPou and Makri(1987),Kossow and Preuss
(1987),Rushdi(1990)).
2.トwithin−m−out−of−m:Fシステム(Gr脆th(1986)):m個からなる成分を1列に並べ,
m個の連続した成分のウィンドのなかで,少なくとも后個の成分が故障したときシステムが故
障する.下の3と同じ.
Papastavridis(1988)は表題にこのシステムをConsecutive一尾一within−m−out−of−m:Fと
かい一 ス.
3.Consecutive一々一〇ut−of一ダfrom−m:Fシステム(Sfakianakis et a1.(1992)):m個から
なる成分を1列に並べ,7個の連続した成分のウィンドのなかで,少なくとも々個の成分が故障
したときシステムが故障する.上の2と同じ.ド后のときCOn/后/m/F,プ=mのとき后/m/Fで
ある.
mバイトのメッセージを送信するシステムで,各バイトの最後はパリティービットである.こ
のときm個のパリティービットの列において,長さ4のウインドの中に2つ以上のエラーを見
つけたとき,システムは警告を発するとする.このシステム.はConsecutive−2−out−of−4−from−
m:Fシステムである.
4.m−consecutive一々一〇ut−of−m:Fシステム(Papastavridis(1990)):m個からなる成分の
うち,々個連続した成分が故障し,このようなことが少なくともmケ所あるとシステムが故障
する.m二1のときCon/々/m/Fである.
このシステムの信頼度はオーダー后の2項分布の確率関数&(m,σ:κ)を用いてΣ掲B尾(m,
σ:κ)と表わせる.この値を成分がiidのときGodbo1e(1990a),ポアソン近似をGodbo1e
(1990b),Fu(1993),マルコフのときポアソン近似をGodbo1e(1993)で議論している.
5.Consecutive1y−connectedシステム(Shanthikumar(1987)):source(O),components
(1,2,...,m),sink(m+1)から成り,sourceは(1,2,...,后。)とつながり,ノ(1くノくm)は(ノ十1,
_,ノ十島)と弧でつながる.なだし島はOくノくmで島》1.m個の成分が故障する可能性があ
る.sourceからsinkへつながったときシステムが機能する.島=min{々,m+1一ノ},(Oくノくm)
のとき,Con/々/m/Fである.即ち,COn/后/m/Fは,1つの成分が々個の成分と連絡している
のに対し,このシステムばつ番目の成分が島個の成分と連絡していると一般化した.また,さ
らにこの一般化をHwang and Yao(1989)が扱った.
Consecutive一々一〇ut−of−m:Fシステム
51
図5.2次元。ircu1ar−con/々/m/F.
図4.2次元1inear−con/尾/m/F.
comected一(7,∫)一〇ut−of一(m,m):F.
図6.cy1indricaI.
また,Con/后/m/Fの拡張の一つとして多次元化がある.縦,横がともにm個の,合計m2個
の成分から成るシステムで,縦,横がともに少なくとも連続した后個の,合計后2個の成分が故
障したとき,システムが故障する.この様な2次元hnear−con/后/m/FをSa1via and Lasher
(1990)は導入し(図4),このシステムの信頼度を論じた.誤りの指摘とその修正がKsir(1992)
にある.Boehme et a1.(1992)はこの拡張だけでなく,2次元。ircu1ar−con/后/m/F(図5)や
。y1indrica1(図6)な場合についても述べ,これらのシステムの信頼度を議論している.今後高
次元のモデルについても議論されるだろう.
Boehme et a1.(1992)は。onnected一(7,∫)一〇ut−of一(m,m):Fシステムを提案した.このシ
ステムはm行,m列から成る格子点上に配置されたmm個の成分から成り,このうち,プ行,
∫列が交わってできる長方形内のκ個のすべてが故障したとき,このシステムは故障する.
山本・宮川(1993)は成分の信頼度は独立だが,同一でないとき,このシステムの信頼度を求め
る漸化式を与えた.
このシステムの例が与えられている.ある電子製品のコネクターのピンはmm個から成り,
η個のピンが故障したとき機能しない.病的異変をX線で探すとき,異変は閑の面積がない
と見つからない.以上の例はSa1via andLasher(1990)による.平面監視システムはmm個の
TVカメラから成り,1つのTVカメラでカバーできる範囲が重なっている.㈹個のTVカメ
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統計数理 第42巻 第1号 1994
ラが故障すると監視できない部分ができる.この例はBoehmeeta1.(1992)による.また山本・
宮川(1993)は大ホールの照明システムも一例と指摘している.
4.2何が考察されてきたか
前にも述べたように,信頼性理論の主要な問題は与えられたシステムの信頼度を求めること
である.各成分の信頼度が与えられたと仮定し,成分相互の関係をもとに構成されたシステム
の信頼度を計算することである.
Con/々/m/Fの信頼度を求める方法としては解析的に示すことは稀で,むしろ漸化式を利用
し,計算アルゴリズムを具体的に与えている.信頼度を求めることは初期の問題であったが,し
だいに如何に早い計算アルゴリズムを与えるかも議論されている.ただこれは主要な問題とは
ならないだろう.信頼度を求めることや計算の速さを扱った論文ではKonto1eon(1980),
Chiang and Niu(1981),Bo11inger and Sa1via(1982),Derman et a1.(1982),Shanthikumar
(1982),Bo11inger(1982),Hwang(1982),Lambiris and Papastavridis(1985),Bo11inger(1986),
Hwang(1986),Antonopou1ouandPapastavridis(1987),DuandHwang(1988),WuandChen
(1992.1993),Hwang(1993)がある.これらは1inearや。ircu1arだけ,また両方を扱っている.
直接Con/々/m/Fの信頼度を求める代わりに,上と下から評価することも行なわれている.
Derman et a1.(1982),Sa1via(1982),Papastavridis(1986a),Papastavridis andKoutras(1993)
はCon一々一within−m−out−of−m:Fの信頼度について評価している.
またCon/々/m/Fの信頼度の近似値を求めることも行なわれている.例えばシステムを構成
している成分の個数mが大きくなった場合の信頼度を求める.Chao and Lin(1984),Fu(1985.
1986a),Papastavridis(1987b),Papastavridis and Chrysaphinou(1988),Chao and Fu(1989).
なお,non−identica1の場合で,システムの信頼度を求めることはKossowandPreuss(1989)
(訂正がKossow(1989)にあり)で議論されている.Fu(1986b)はmが大きいときの評価を与
えている.
Con/后/m/Fのstructura1importanceについてはPapastavridis(1987a),Papastavridis
and Sfakianakis(1991)が考察している.Kuo et a1.(1990)はCon/々/m/GについてCon/后/
m/Fとの関連で議論している.ここにCOn/后/m/Gとは,m個の成分のうち少なくとも1つの
連続した后個の成分が機能(Good)していれば,システムが機能するシステムである(Con/
冶/m/Fの双対).駐車場は平行駐車で,乗用車用のスペースにm台分に区切られている.そこに
2台分のスペースを必要とするバスカ司駐車する.駐車できれば機能(good),できなければ故障
(fai1)とすれば,Con/2/m/Gである.
3章の例3のre1ayed communicationシステム(Chiang,D.T,andChiang,R.(1986))につ
いてはHwang(1988),Chrysaphinou et a1.(1989),Hwang and Shi(1989)で議論されている.
各成分の信頼度が独立で,且つすべて等しいという仮定をゆるめ,、独立ではあるが成分ごと
に異なるとする.この様な条件のゆるめ方で生じる問題がある.即ち,システムの信頼度を最
も高くするための各成分の最適配置(optima1Sequence)の問題である.m個の成分の信頼度
かか(ゴ=1,2,...,m)で力。<…<力、とする.成分は置き換えが可能とすれば,置き換えること
によってシステムの信頼度が最大(最小)となる配置はどのようなものか.Derman et a1.
(1982)は々=2で(1,m,3,m二2,...,m−3,4,m−1,2)と予想した.これは特別な場合にWeiet
a1・(1983)によって議論され,Ma1on(1984)によって解かれた.Tong(1985)は2値系列の最
長連の長さを扱った問題から尾≧m/2などの制約のもとで解を与えた.このことはCon/后/m/F
の問題を信頼性理論の中で議論するよりも,別の視点で議論することで良い見通しを得る一例
である.4章の例4の問題にこの結果を用いると,m日間のうち,中程あたりの連続した々日が
Consecutive一々一〇ut−of−n:Fシステム
53
降りやすいと予報されるとき,貯水池が決壊(システムが故障)する確率が大きくなるといえ
る.また。ircu1arの場合についてはTong(1986)やDu and Hwang(1986)で議論されてい
るが,後者は1inearが。ircu1arの特別な場合とみて考察している.々=2の条件をゆるめた議論
はMa1on(1985)にあるが,最適配置を特徴づけるmと后の値について述べている.なお,后
≧m/2の制約をとり,最長連と最適配置についての議論はPapastavridis and.Hadzichristos
(1988)でなされている.Hwang and Di㎎hua(1987),Chang and Hwang(1988)も最適配置
について考察している.
1つの成分が故障したとき,他の成分に負荷をもたらすと考え,成分間にdependencyを入れ
た場合の議論がなされている.PapastavridisandLambiris(1987),GeandWang(1990)は成
分間にMarkovdependencyを入れた場合のシステムの信頼度を求めている.また,后連続成分
の故障でシステムの故障が起こるので,この負荷は々一1個の成分まであるとし,ト1step
Markovで成分間dependencyを入れて考察している(Fu(1986b)).拡張されたオーダー后の
2項分布(Aki(1985))との関係に注意されたい.
次に,成分の信頼度にダイナミックスを仮定した場合のCon/后/m/Fの研究について述べ,こ
の章を終わろう.
成分の故障の確率が時間の経過とともに変わるとき,IFR(Increasing Failure Rate)に関
する議論は,信頼性理論では多くなされている.しかしCOn/后/m/Fにおいては少ない.各成分
の1ifetime分布がIFRであれば,后=2の。ircu1arである場合にシステムめ1ifetime分布が
IFRである(Derman et a1.(1982)).この他にGr術th(1986)がある程度である.
成分の故障は独立で同一の分布に従うとし,成分の信頼度を力(故障の確率をσ=1一力),
COn/后/m/Fの信頼度を乃(力)=力(ヵ,后,m)とする.この力が時刻Cに依存している.即ち,ハを
成分グのfai1uretimeとすると,P(ハくC)=力{(C)は成分ゴが時刻彦で故障する確率を表わす.
成分は独立で同一の分布に従うとしているので,力{(左)の乞をとって,単に力(広)とする.また
Con/后/m/Fのfailure timeをTとする.このとき,時刻広でのシステムCon/々/m/Fの信頼
度ばる(1一力(6),后,m)であり,時刻才での故障の確率はP(rくC)=1一ゐ(1一力(C),后,m)で与え
られる.従って,力が与えられたとして,々,mについてのみ(力,后,m)の漸化式から,ゐ(力,后,m)
の値を求め,成分の故障の確率が時間の経過とともに変わるモデルに利用する.この計算の実
行では,計算量が飛躍的に増えるので,高速に力(力,后,m)を求めることが必要になる.そこで
システムの1ifetimeについての議論がなされている.rのモーメント(とくに平均や分散),
P(Tく才)やPdfを求めること,またP(τくオ)の評価,例えば,m→∞のときの極限分布,な
どの議論がなされている.
システムの1ifetime分布や平均などを扱った論文については,Chen and Hwang(1985)(こ
の論文の訂正がChen(1989)にある),Bo11inger and Sa1via(1985),Shanthikumar(1985),
Papastavridis and Hadjichristos(1987)(この論文の訂正がSasaki et a1.(1992)とSatam
(1992)にあり,前者の訂正には更にSasaki(1992)による訂正がある),Papastavridis(1989),
Iyer(1990a)(この論文の訂正がIyer(1990b)にある),Kossow and Preuss(1991),Iyer
(1992)がある.Papastavridis andKoutras(1992)は修復をもつ場合のP(Tく云)の評価を与
えている.
Bo11inger and Sa1via(1985)は成分の分布がiidで,すべて等しい定数の故障率(fai1ure
rate)をもつ分布(指数分布)のとき,システムが故障するまでの時間の分布の平均,分散を求
めている.時間の経過とともに,成分がつぎつぎに故障していく.1からmまでの成分の故障の
起こり方を考え,mケ所の成分の故障でシステムの故障が起こるとき,長さmのPathという.
長さmのPathの起こる場合の数プ械の漸化式を求め,これを用いて平均と分散を与えている.
54
統計数理第42巻第1号1994
これは,すべて等しい定数の故障率をもつ場合,本質的にはこの定数に依らないで,7肋が問題
となる.またプm為はシステムが故障したとき成分の故障数の最大値に関係している.Satam
(1991)は最大値の誤りを訂正.Hwang(1991)はプ。。の漸化式を与えた.
Chen and Hwang(1985)について述べよう.成分の信頼度はすべて力であるとし,独立に
同一の分布に従う場合のCOn/后/m/Fの信頼度をP(φ(X)=1)=ゐ(力)とかく.m個の成分にお
いて,連続した々個の成分の故障が起こるまそのwaiting timeがそれぞれ后,后十1,...,mのと
きまでの確率の和を求め,1からこれをひいてゐ(力)として計算する手順を与えた.さらに成分
のfai1ure time cdfをG(左)としたとき,力に1−G(左)を代入して,システムのfai1ure time
cdfを求めている.乃(力)にはHwang(1982)の結果を利用している.ここで,このwaitingtime
分布はオーダー后の幾何分布であることに注意したい.また力(力)の力に1−G(云)を代入する
ことは,計算機プログラムのうえでは非常に便利であり,とにかく信頼度という数値は求める
ことができる.この意味で信頼性理論の議論では,計算のアルゴリズムが開発,紹介されてい
る.
力に1−G(云)を代入する方法で,Shanthikumar(1985)はシステムの1ifetime分布を求めて
いる.但し,ここでは独立性をややゆるめて,成分間にexchangeabi1ityを仮定し,ゐ(力)は
Shanthikumar(1982)で求めたものを利用している.Papastavridis(1989)はやはり成分間に
exchangeabi1ityを仮定し,circu1arの場合の1ifetime分布を求める漸化式を与えている.
Papastavridis and Hadjichristos(1987)は成分の1ifetime分布がiidのとき,システムの
1ifetime分布の平均を議論した.成分の1ifetime分布がワイブル分布のとき,1inearと。ircu1ar
のシステムの1ifetime分布の平均と分散を与えている.
また,m→∞のとき,システムの1ifetime分布の極限分布については以下の論文で議論され
ている.Papastavridis(1988)はある条件の下で,成分の1ifetimeがWeibu11分布に従うとき,
Con/后/within/m/m/Fの1ifetime分布は,m→∞のときWeibu11分布に従うことを導いた.
Papastavridis(1987b)はその特別な場合である.これと類した論文はPapastavridis and
Chrysaphinou (1988),Chao and Fu (1989),Chrysaphinou and Papastavridis (1990),
Papastavridis(1990)で,Papastavridis and Koutras(1992)は修復をもつ場合である.
4章では成分に関する仮定を4つに分けl COn/后/m/Fの変形や拡張と,どのような考察がな
されているかについて述べてきた.この整理により,このシステムについての残された問題点
が見えるだろうし,残された場合の議論が望まれる.この結果,あるシステムが与えられたと
き,より多くのモデルからより現実的なモデルを選択することが可能になる.理論的な立場で
述べるならば,一般的な結果を求めておくことによって理論が整理される.この点と次の章で
述べるオーダー后の離散分布(主にオーダー后の2項分布とその変形,拡張)の結果を組み合
わせれば,システムの信頼度を求める問題に対し,いくつかの示唆を与えることになるだろう.
5.Coms㏄utive一κ一㎝t−of一〃:Fシステムとオーダーκの離散分布との関係
1章で述べたように,Con/々/m/Fの信頼度はオーダー后の2項分布の確率関数で与えられ
る.オーダー石の離散分布論ではiidの仮定から,dependencyのある場合へと拡張されている.
これと平行するようにCon/々/m/Fの分野でも,成分間の信頼度にdependencyをいれた場合
へと拡張されている.この章ではCOn/々/m/Fとオーダー后の離散分布の関係について述べる
とともに,オーダー石の離散分布論で得られている結果がCon/尾/m/Fの信頼度の議論に適用
できる点について述べたり,議論の望まれる問題について述べたい.
m個の独立なベルヌーイ試行において,尾連続成功の数の分布がオーダー尾の2項分布であ
Consecutive一か。ut−of−m:Fシステム
55
る.これは最も簡単なオーダー后の離散分布であり,この拡張が議論されている.一般化のひ
とつとして,独立性をゆるめる.Con/后/m/Fの成分の仮定と対応させて,独立なベルヌーイ試
行を含めて,次の4つに分類する.
{O,1}の値をとる確率変数の列X。,兄,...が従う分布法則は次の4つであるとする.
状況1.ク=1,2,...,mに対し,P(XF1)=力,P(XFO)=1一力なる分布に従う独立な確率変
数列.
状況2・タ=1,2,...,mに対し,P(XF1)=か,P(XF0)=1一がなる分布に従う独立な確率変
数列.
状況3一オーダー冶の2値系列(Aki(1985)):兄=O a.e.,P(X。=11兄=κ。,X。=κ1,...,
X・一1=κ肋一・)=あ,ここにノ=プー[(プー1)/冶]・后で,7はκm一、=Oとなる最小の正整数.
状況4一定常マルコフチェイン:P(X。=O)=φ。,P(X。=1)工1一力。で,P(X。。=01XF0)=
力。。,P(X.1=11XF0)=力。1=1一力。。,P(兄、1=OlXF1)=力。。,P(兄。1=11XF1)=力、。=1
一力。。(ゴ=0,1,2,...,m−1).
尚,状況1,2,3,4の相互の関係は,状況2,3,4が特別な場合として状況1を含んでいる.
システムでの意味は,ゴ=1,2,...,mに対して,システムの第ゴ番目の成分が機能していれば値
1,故障していれば値0,をとる確率変数Xで成分の状態を表わす.このときX1,石,...,X、が
4つの状況に従うと仮定した場合を考察する.上の4つの状況でX1,兄,...,X、における長さ
后の連続した1の連の数をそれぞれ(1)状況1で凧,、(これはオーダー々の2項分布に従う),
(2)状況2でMV。,”,(3)状況3で亙W為,、(これは拡張されたオーダー后の2項分布に従う),
(4)状況4でMW冶,”,とかく.
システムの成分が上の4つの状況に従っているとき,Con/々/m/Fの信頼度は夫々P(N角,、=
O),P(MV尾,、=O),P(亙肌,”=O),P(M肌,”=O)で与えられる.ただしXが1と0をとる確率
を入れ換える.Aki(1985),Aki and Hirano(1988.1993)は,値0の確率だけでなく,任意の
値に対する確率を漸化式で与えている.
Con/后/m/Fの信頼度と連続成功連の長さとの関係で云えば,長さ后というよりも,むしろ長
さ后以上の連続成功連と云う方が自然である.Goldstein(1990)は状況1で,長さ后以上の連
続成功連の数の分布のポアソン分布による近似を議論した.近似ではなく,厳密理論の観点か
ら,Hirano and Aki(1993)は状況4で,この場合の数え方での確率関数の漸化式,確率生成
母関数を与えている.
最長連の長さL。との関係について述べる.X1,兄,...,X。において,連続した1の連の個数
を∫とする.∫は確率変数で,連続した1の運の長さをR1,...,馬とかく.このときL。=
max{R・,...,馬}とおくと,P(工、<后)=1−P(L、≧后)=P(凡,”=O)とかける.凪,、の代わりに
MV后,、,五肌,、,M肌,。とおいてみれば,議論が望まれる問題であろう.また,Go1dsteinの数え方
での個数をG肌,、(状況1),GMW為,、(状況4)とすればP(L、<々)=P(凡,”=0)=P(G肌,、=0)
であり,GM肌,。についても同様のことが成り立つ.
システムが故障したとの観測から,成分の信頼度を推測する議論は,一つの例外を除いてほ
一どんど手がつけられていない.Aki and Hirano(1989)は最も学純な場合について成分の信頼
度力の推定を議論している.即ち,状況1で,Con/尾/m/Fが機能しているか,。否かの状態から
母数力の推定を次の様に議論している.X1,...,X腕を&(m,力)からのiid標本とし,X≧1の
ときK=0,XF0のときK=1をとる確率変数をK,タ=1,...,mとする.このときKはB(1,
c(m))に従う確率変数とみることができる.そこでK,...,篶を用いて,力の推定を議論してい
る.最尤推定量力とその漸近分散を求めている.ここでm個の標本ということは,m個の成分
56
統計数理 第42巻 第1号 1994
から成るシステムがm個あるということであり,mが適当な大きさの場合には良い推定がで
きるだろう.そこで標本数の少ないときの議論が望まれる.特に,このシステムが1つの場合
(m=1)の力の推定の議論が必要である.
また,状況2,3,4での母数の推定についての議論がなされていないし,Go1dsteinの数え方に
よる場合についても同様である.
その他のオーダー后の分布との関連について.移動リレー通信システムはChiang,D.T.and
Chiang,R.(1986)に登場し,ChrysaphinouetaL(1989)が発展させている.そこでのstations
の数の期待値はオーダー后の幾何分布に関連している.これは状況1で議論されているので,
状況2,3,4に対応するオーダー后の幾何分布に発展させうる.これも議論の望まれる問題であ
る.
本稿を終えるにあたり,今肇の展望について述べる.推測の議論はほとんど手がっけられて
いないことは前に述べた.ダイナミックスの導入された場合の推論,状況3,4などでの考察は
興味のある問題である.
また,σは通常小さいので,ポアソン分布による近似が考えられる.Stein−Chenmethodが
利用されている.成分がiidのときGodbo1e(1990b),Fu(1993),またマルコフのときGodbo1e
(1993)で議論されている.ポアソン分布近似についてはBarbour et a1.(1992)を参照された
い.高次元の扱いでは,厳密な信頼度を求めることが難しいので利用価値があろう.Fu and
Koutras(1994)は2次元1inear−con/々/m/Fの信頼度のポアソン分布近似について考察して
いる.一般的に,これらの近似は状況によって著しく悪いときがあるので注意が必要である.ま
た評価がパラメータに依存するので,推測の問題には使えない.
謝
辞
本報告は安芸重雄氏(大阪大学基礎工学部)との共同研究に端を発し,以来,同氏との多.くの
議論によりまとめられている.折りにふれ,多くの有益なコメントを頂いた.ここに記してお
礼申し上げる.また統計数理研究所共同研究5一共研A−7および5一共研A−8の援助を受けた.
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Consecutive一尾一〇ut−of−m:F Systems
Katuomi Hirano
(The Institute of Statistical Mathematics)
A consecutive一尾一〇ut−of−m:F system is an ordered sequence of m components,it fai1s
if at1east々。onsecutive components fai1.Recently in re1iabi1ity of engineering systems
there were consid6rab1e research works concerning the re1iabi1ity of the systems(e.g.旭亙亙
Tmm∫αc左ゴ。m∫om Reκoろm妙). Further discrete distributions to succession events have been
a1so deve1oped by many researchers.A fami1y of discrete distributions of order々is
typicaL The distribution of number of occurrences of尾。onsecutive successes in m
independent Bemou11i tria1s is ca11ed the binomial distribution of order尾.The re1iabi1ity
of a consecutive一々一〇ut−of−m:F system is given by the probabi1ity that a random variab1e
distributed as the binomia1distribution of order尾takes0.As known from the fact,the
re1iabi1ities of the systems are c1ose1y re1ated to characteristics of the discrete distributions
of order々.We forcus on the re1ationship between the re1iabi1ity of the systems and
discrete distributions of order后,and review the consecutive一か。ut−of−m:F systems.
Key words:Consecutive一尾一〇ut−of−m:F system,system re1iabi1ity,fai1ure time,binomia1distri−
bution of order尾,discrete distributions of order尾,1ongest run.
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