当院におけるVA超音波検査の現状

【一般口頭発表⑤】
14:10~14:20 (第 3 会場・国際会議室)
医療技術部門Ⅰ
-臨床検査部門-
当院における VA 超音波検査の現状
《演者》
戸田中央総合病院
丸山 智恵子
【目的】
バスキュラーアクセス(以下 VA)超音波検査は、VA 機能と形態を同時に評価することができ、患者様へ無侵
襲で簡便に行うことが出来る検査である。VA 機能と形態を評価することで、治療のタイミングや治療法を確定す
ることも可能となってきた。今回、当院で行っている VA 超音波検査の現状について報告する。
【対象】
<期間>2013 年 1 月~3 月(3 ヶ月)
<対象>VA 超音波を実施した 49 例
<評価項目>上腕動脈血流量、上腕動脈抵抗指数(以下 RI)、VA 血管径
<カットオフ値>上腕動脈血流量≦350mL/min、上腕動脈 RI≧0.70、血管径≦2.0mm
【結果】
●上腕動脈血流量 350mL/min 以下 18/49 例
VA 血管径 2.0mm 以下:14/18 件(77.8%)
●RI0.70 以上 11/49 例
VA 血管径 2.0mm 以下:8/11 件(72.7%)
【考察】
VA 超音波を実施する際、まず上腕動脈血流量を計測する事が VA 機能と形態を評価するスクリーニングに有
用である。しかし、現在 VA 超音波における標準方法が確立されていないのが現状であり、上腕動脈血流量が
350mL/min 以下になると脱血不良が出現する可能性が高いという報告もある。
当院における VA 超音波検査においてもそのような傾向が認められたが、上腕動脈血流量 350mL/min 以下
の症例や RI が高い症例でも、血管に狭窄が無い場合がある事も考慮しながら検査を進める事が必要である。今
後も症例数を増やし、当院における VA 超音波検査の確立に貢献していきたい。
第 52 回TMG学会