BACK UP, GROW UP, COME UP, STAND UP -MAEBASHI-

前橋市産業振興ビジョン
BACK UP, GROW UP, COME UP, STAND UP -MAEBASHI-
前 橋 市
前 橋 市
はじめに
少子高齢社会の進展に伴い、今後企業の労働力の担い手であり、消
費者でもある生産年齢人口の減少が見込まれる中で、企業にとって労
働力の確保や労働生産性の向上の面で、その事業活動への影響が懸念
されるところであります。
そのような中、市内中小企業の発展と地域経済の活性化を目指し、
平成25年10月に「前橋市中小企業振興基本条例」を制定し、同条例
の基本的施策に基づく、今後3年間の本市の産業振興の指針として
「前橋市産業振興ビジョン」を策定いたしました。
本ビジョンは、我が国の社会経済情勢、国や県の経済施策の変化を
踏まえ、これまで実施してきました産業振興に関する取り組みを見直
し、本市産業のポテンシャル、課題をあらためて検証したうえで、目
指すべき産業の姿を明示しました。その具現化に向け、小規模企業者
はじめ幅広い規模の中小企業を対象に、成長が期待できる分野に注力
しながら、シナジー効果が期待できる具体的な事業を示し、
「企業」や
「人」
「物」から 選ばれる前橋 の実現と本市経済の持続的な発展を
、
目指すものです。
本市では、このビジョンに基づき、積極的な施策の展開を図ってい
く中で、中小企業者をはじめ大企業や経済団体等、市民を含めたオー
ル前橋で取り組んでいくことで、ビジョンの実効性を高めていきたい
と考えておりますので、皆様のご協力を心からお願いいたします。
結びに、本ビジョンの策定にあたり、中小企業振興施策等懇談会の
委員をはじめ多くの方々から多数の貴重なご意見やご提言を賜り、改
めて厚くお礼申し上げます。
平成26年6月 前橋市長 目 次
第1章 『前橋市産業振興ビジョン』策定にあたって
1.
ビジョン策定の目的 ………………………………………………… 2
2.
ビジョンの計画期間 ………………………………………………… 2
3.
ビジョンの位置づけ ………………………………………………… 3
第2章 産業の概況
1.
我が国の産業社会の現状とこれから ……………………………… 4
2.
前橋市の産業社会の状況 …………………………………………… 9
(1)
統計情報から見る前橋市の産業社会の状況 ………………… 9
(2)
前橋市の強み …………………………………………………… 19
第3章 ビジョンのグランドデザイン
1.
基本目標 ……………………………………………………………… 20
2.
目指す産業の姿 ……………………………………………………… 22
Ⅰ
『ポテンシャル』
で飛躍する都市…………………………………… 23
Ⅱ
『イノベーション』
で成長する都市………………………………… 25
Ⅲ
『チャレンジ精神』
で活き活きと輝く都市………………………… 27
第4章 基本的な4つの戦略と目標
1.
既存産業の総合的支援 ……………………………………………… 31
2.
新産業の創出・成長産業の育成 …………………………………… 39
3.
企業誘致の促進 ……………………………………………………… 46
4.
起業家の創出と人材育成 …………………………………………… 51
第5章 ビジョンを具体化するための体制
1.
各主体との連携 ……………………………………………………… 56
2.
進捗管理と検証、
推進体制…………………………………………… 57
第1章 『前橋市産業振興ビジョン』策定にあたって
1.ビジョン策定の目的
近年、日本経済のグローバル化や価値の多様化等の様々な変化により、経済的・社会的
な環境は大きな変革の波にさらされ、厳しい状況が続いています。
こうした状況から脱し新たな発展を実現するため、本市では市内事業所の大多数を占め
る中小企業の振興と、これによる地域の活性化及び市民生活の向上を目指して平成25 年
10月に「前橋市中小企業振興基本条例」を制定しました。
この条例の趣旨の下、商工業振興を中心に現在の市内産業の競争力の向上、更なる活性
化を目指し、産業の地域内循環や外部から様々な資源の獲得を進め、更なる一歩を踏み出
すため、従来の産業の枠を越える取り組みとして、学術研究機関との産学連携、農業との
連携による6次産業化、医療機関等との連携による医工連携も視野に入れたビジョンを策
定します。
このビジョンが大きな変革期にある社会・経済情勢の中、本市産業発展の指針となり、
本市経済が力強く一歩ずつ、たゆまぬ前進を続けられることを目指します。
2.ビジョンの計画期間
選ばれる前橋 を実現する「ものづくり都市」の底力∼オール MAEBASHI の挑戦∼ を
本ビジョンの基本目標に掲げながら、常に変化を続ける社会・経済環境の下で、より柔軟
で実効性ある計画にするため、平成26年から平成28年までの3年間で実行すべき具体的
な施策や事業で構成します。
また、PDCA サイクルを活用してビジョンに掲げる施策や事業の着実な推進を図ります。
2
3.ビジョンの位置づけ
「前橋市第六次総合計画」の政策のひとつである「地域資源を活かした活力あるまちづ
くり」の推進に向け、商工業を中心に本市の産業を時代の変化に対応した、新たなステー
ジに飛躍させるため、産業振興の方向性と具体的施策等を示したものです。
3
第2章 産業の概況
1.我が国の産業社会の現状とこれから
日本の経済が大きな影響を受けた、平成20年9月のリーマンショックから5年以上が
経過します。日本経済は円高とデフレの悪循環、そして産業空洞化が懸念される中、平
成23年3月の東日本大震災や欧州政府債務危機など、内外の様々な外的脅威に見舞われ、
先行きの見通しの立たない状況が続いていました。
この間、景気回復に向けての模索が続き、平成25年頃からようやく日本経済は回復基
調となり、平成25年の実質 GDP は平成20年のリーマンショック前の水準を回復しました。
最近では景気は持ち直しに転じたとの見方が出ておりますが、今回の景気の持ち直しは、
過去の持ち直し局面とは異なる特徴があります。それは、個人消費が強い一方、輸出が弱
いということです。
従来の日本経済の強みである製造業を主とした輸出主導の景気の持ち直し局面とはメカ
ニズムが大きく相違していることが、今回の景気の持ち直し局面における特徴です。
これまで製造業が全体を牽引してきた日本経済ですが、東アジア諸国をはじめ、新興国
のものづくりの発展と、新興国の市場拡大により、経済のグローバル化は加速しており、
製造業の国際的分業体制は進み、日本の製造業の海外生産比率は年々高まっています。
これまで日本が経済発展を遂げてきた製造業中心の経済のままでは、今後産業の競争力
を維持していくことは難しいと考えられています。
4
日本経済の競争力は、
「質」
「量」ともに世界の中での相対的地位が低下しています。例
として、日本の一人当たり GDP の世界ランキングは、2000年(平成12年)には3位であ
りましたが、2010年(平成22年)には16位となっています。
5
同様に世界全体の GDP に占める日本の GDP の割合は2000年(平成12年)は14.5%でし
たが、2012年(平成24年)は8.2%まで減少しました。
IMD(国際経営開発研究所)国際競争力ランキングでは、1991年(平成3年)に1位で
したが、2011年(平成23年)には26位まで下落しています。
6
第2章 産業の概況
日本経済の行き詰まりの原因について、経済産業省による分析では次の3つの構造的な
要因があると見られています。
①「産業構造全体の課題」
②「企業のビジネスモデルの課題」
③「企業を取り巻くビジネスインフラの課題」
要因の1つ目「産業構造全体の課題」ですが、平成12年以降、日本の経済は輸送機器、
電気機器、鉄鋼、一般機械の4業種に専ら依存しています。これら特定のグローバルに競
争力を持つ製造業によって日本は経済成長を遂げてきましたが、経済のグローバル化が加
速することにより、日本の経済成長に陰りが見えてきました。
この状況を打開するためには、今後は、特定分野の工業製品の競争力に頼るだけでなく、
インフラ関連、環境・エネルギー関連、ファッション、観光、医療、介護、ロボット分野
等、潜在的に日本が競争力を発揮できると考えられる多様な分野で付加価値を高め、各産
業の競争力を向上させなくてはなりません。
要因の2つ目「企業のビジネスモデルの課題」ですが、従来日本は、垂直統合・自前主
義型で、国内同業種との切磋琢磨によって生み出された高い生産性や、卓越した技術によ
り世界市場で高いシェアを確保してきました。
近年においては、基幹技術のブラックボックス化と一部のオープン化という諸外国のビ
ジネスモデルに、市場のシェアを奪われているという現状があります。
こうしたビジネスモデルの競争力の低下が、今日の日本の経済の行き詰まりを招いてい
ると考えられています。
これからは経済の競争ルールが変わってしまった現実を直視することで、日本の企業が
新たなビジネスモデルを構築し、戦略的に日本経済の競争力を高めていくことが必要です。
7
要因の3つ目「企業を取り巻くビジネスインフラの課題」です。
近年、日本はアジアの中核拠点としての競争力を急速に失い、アジア諸国に拠点を移す
企業が相次いでいます。最大の要因としては、法人税率の高さが挙げられますが、その他
にも物流インフラの優位性の低下や、産業に対して高い能力を持つ人材を供給できていな
いことなどが挙げられ、日本のビジネスインフラの地位が低下した要因として問題視され
ています。
8
第2章 産業の概況
2.前橋市の産業社会の状況
(1)統計情報から見る前橋市の産業社会の状況
ここでは、様々な統計情報を用いて本市の産業の姿を客観的に捉えることとします。
■前橋市の人口推移
平成12年は約34万人の人口でした。平成17年頃から減少が始まり、平成42年にはおよそ
30万5千人(3万7千人の減)に落ち込む見込みとなっています。
人口構成では少子高齢化が進み、平成42年には老年人口が30%近くに達するほか、生
産年齢人口(15∼64歳)は、平成22年から12ポイントの減少が見込まれます。
15%
14%
14%
12%
11%
10%
9%
注:年少0∼14歳、生産年齢15∼64歳、老年65歳以上
○推計は、
「コーホート要因法」
(男女及び年齢別に、出生・死亡・人口移動等の要素を積算して算出する方法)
による。
○平成22年以前の数値は、国勢調査に基づく実数。
9
■前橋市の産業構造
平成24年の産業構造を見ると、前橋市は第三次産業(サービス業)が高い割合を示し
ています。全国の従業者別産業構造の割合は平成24年時点で、第一次産業0.7%、第二次
産業23.9%、第三次産業75.5%であり、本市は全国および群馬県に比べ、第一次産業と第
三次産業の割合が高く、第二次産業の割合が低い構成となっています。特に第一次産業に
ついては、全国比1.7倍と高く、同規模の都市と比較しても第一次産業の割合が高くなっ
ています。
10
第2章 産業の概況
■製造業の現状
本市の製造業の出荷額、事業所数の推移を見ると減少傾向となっています。
出荷額、事業所数が減少する中、1事業所あたりの出荷額は増加しており、生産の効率
化・集約化が図られていることが伺えます。
製造業の主要事業別の出荷額の平成元年から平成23年までの推移を見ると、平成元年
に最も出荷額の多かった「電気機械器具製造業」は年々減少を続け、平成元年では1,600
億円超であったものが、平成23年では200億円となり、約8分の1になっています。
輸送用機械製造業については、平成元年から平成23年の間に増減を繰り返すものの、
結果として平成23年時点においても、平成元年と同水準の出荷額を維持しています。
食料品製造業については、この23年の間で僅かずつ増加し、平成23年では1,000億円を
超えています。
11
■前橋市の製造業の業種別の従業者数の増減
製造業で働く本市の従業者数を産業中分類別に見ると、平成24年では「食料品」が5,034
人と最も多く、全体のおよそ24%を占めています。
次いで「輸送用機械器具」
「金属製品」が多く、これらの3業種で、前橋市の製造業全
体の半数近くを占めます。その他、
「電気機械器具」
「家具・装備品」
「生産用機械器具」で
も1,000人以上の従業者がいます。
平成21年時点の従業者数と比較すると製造業24業種のうち従業者数が増加した業種は
8で、減少した業種が16でした。増加した業種のうち、
「輸送用機械器具」では550人、
「鉄
鋼」では425人、
「生産用機械器具」では326人、
「業務用機械器具」では162人が増加しまし
た。減少した業種のうち、
「はん用機械器具」で904人、
「電子部品・デバイス・電子回路」
で647人、
「情報通信機械器具」で367人など9業種で100人以上が減少しています。
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第2章 産業の概況
■前橋市の非製造業の業種別の従業者数の増減
本市の非製造業で働く従業者数を産業中分類別に分けて見ると、
平成24年では「飲食店」
「医療業」でそれぞれ1万人を超えます。「飲食料品小売業」
「その他の小売業」
「社会保険・
社会福祉・介護事業」などでも従業者数が多い状況です。
平成21年からの増減については下のグラフ非製造業の上位30業種のうち、従業者数が
増加した業種は10、減少した業種は19でした。
増加した業種のうち「社会保険・社会福祉・介護事業」と「無店舗小売業」で1,000人
以上増加したほか、
「医療業」
「職業紹介・労働者派遣業」でも比較的多く増加がみられま
した。一方、減少した業種のうち「その他の事業サービス業」
「道路貨物運送業」
「設備工
事業」などでは1,000人以上減少しました。
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本市の産業を客観的に捉えるために、本市と類似した都市との比較を行います。
比較の対象は
・中核市又は特例市であること
・本市と同じ関東甲信越地方にある都市であること
・港湾都市若しくはそれに近い都市でないこと
・東京への通勤圏としての性質が強い都市でないこと
分析の対象は、前橋市の他、高崎市 ( 群馬県 )、伊勢崎市 ( 群馬県 )、太田市 ( 群馬県 )、宇
都宮市 ( 栃木県 )、熊谷市 ( 埼玉県 )、甲府市 ( 山梨県 )、長野市 ( 長野県 )、松本市 ( 長野県 ) です。
総面積を見ると本市は9市中5番目、人口は4番目となっています。
①総面積
②総人口
資料:総務省「国勢調査」より作成。
注 :総面積、総人口ともに平成20年時点の数値。
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第2章 産業の概況
■全事業所数と全従業者数の比較
9市における全産業の事業所数を示します。
前橋市には、
16,360事業所(製造業1,113事業所、
非製造業15,247事業所)
が立地しており、
これは9市中4番目となっています。
資料:総務省「H24経済センサス−活動調査」
また、全産業で働く従業者数は次のとおりです。前橋市には15万6,988人の従業者が働
いています。これは9市中4番目となっています。
資料:総務省「H24経済センサス−活動調査」
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■事業所数と従業者数の増減(平成24年:平成21年からの増減)
平成21年からの事業所の増減については、松本市で製造業が僅かに増加した以外は、
すべての市で製造業、非製造業とも減少しています。前橋市では製造業が91事業所、非
製造業が1,323事業所減少しています。
資料:総務省「H24経済センサス−活動調査」
「H21経済センサス−基礎調査」
従業者の増減については、次のとおりです。全市で従業者数の総数が減少しています。
前橋市では、全産業の合計で8,911人減少しており、製造業では1,474人、非製造業では7,437
人が減少しています。
従業者の総数が減少する中で、製造業の従業者が増加している都市は高崎市、太田市、
熊谷市の3市です。
資料:総務省「H24経済センサス−活動調査」
「H21経済センサス−基礎調査」
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第2章 産業の概況
■類似都市との売上額比較
前橋市の年間売上額は24,100億円であり、そのうち11,472億円(47.6%)が、卸売業、
小売業、5,463億円(22.7%)が製造業、2,883億円(12.0%)が医療福祉業によるものです。
H24経済センサス
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■類似都市との産業構成割合の比較
売上ベースで、他の8市の場合と比較しました。本市の産業の構成割合は建設業、卸売・
小売業、金融・保険業等の割合が比較的大きいですが、全体としては特に少ない区分が無
く、バランスのとれた構成となっていると言えます。
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第2章 産業の概況
(2)前橋市の強み
これまで整理してきた様々なデータから読み取るように、本市を含めた日本全体の産業
構造に大きな変化が訪れており、従来どおりの方法で、本市の産業の振興を図っていくこ
とは非常に難しい状況にあります。
こうした中、前橋市の産業振興を推進していくためには、前橋市の強みを的確に掴みな
がら、効果的な方法や仕組みを準備するとともに、実効性の高い事業や取り組みを実施し
ていく必要があります。
《前橋市の強み》
○本市の産業は、かつて栄えた製糸業や自動車産業などに代表されるものづく
りの伝統がある。
○大学や研究機関などが多く立地しており、産業界との連携により新たな技術、
製品を生み出す環境がある。
○全国有数の農業生産力を活かし、商工業との連携による高付加価値化の可能
性がある。
○災害が少なく高速道路網が発達しており産業の立地に優位性がある。
○多種多様な産業があり、バランスの良い産業構造となっている。
○大学病院や前橋赤十字病院など多くの医療機関が集積し、学術研究機関も多
い。
○赤城山や利根川に代表される豊かな自然がある。
○大学、専門学校等が多く立地し、次世代を支える多くの若者がいる。
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第3章 ビジョンのグランドデザイン
1.基本目標
本市は、農業、建設業、製造業、商業、サービス業、学術研究機関、医療・福祉業等、
数多くの業種が存在し、全体としてバランスの良い産業構造となっています。
とりわけ製造業については、かつて栄えた製糸業の流れから、製造・加工技術が発展し、
輸送用機械器具製造業、食料品製造業等の業種が多く立地するなど、
「ものづくり」の精神
が根付いています。さらに農業については全国有数の農業生産額を誇ります。
また、本市が位置する群馬県の県央部は、内陸でありながら交通網が発達し、災害にも
強い場所です。
同時に本市は、異なる業種の交流や、学との連携による新たな価値の創造、物流の優位
性、次世代を支える多くの若者の存在等、今後の取り組みによって、今まで以上に産業の
発展を期待できる多くの特徴を有しています。
こうした特徴を十分に活かすため、市として必要な支援を実施しながら、事業者や、そ
こで働く人々が活力を持って、努力と工夫を重ねていくことで、市内企業の成長・発展が
促進されます。その成果が、地域社会に広がり(=地域経済で循環)
、地域外からの様々
な資源を獲得していくことで、本市経済の活性化が図られます。
同時に、現在は伝わりきれていない本市の魅力を広く発信し、本市の知名度向上にも努
めます。
このような取り組みを進めていくことで、
「企業」の進出や「人」
・
「物」の流入が少ない
現状から、
「企業」や「人」
・
「物」が多く流入し、定着していく 選ばれる前橋 の実現
を目指し、都市としての認知度・知名度の向上を図るとともに、紡がれた「ものづくり精
神」と培われた「ものづくり技術」を活かし、前橋市全体で産業の活性化に取り組んでい
きます。
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前橋市産業振興ビジョンでは、
選ばれる前橋 を実現する「ものづくり都市」の底力
∼オール MAEBASHI の挑戦∼ を基本目標に掲げ、その実現化に向け取り組んでいきます。
平成28年度までの目標として掲げる数値目標
●製造品出荷額等 6,000億円 (平成28年度)
※平成24年度実績5,749億円(群馬県工業統計調査)
●創業者数250人 (平成28年度までの累計)
※平成24年度実績45人(市の創業支援を受けて創業した人の数)
●市民の平均所得額320万円(平成28年度)
※平成25年度実績312万円
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2.目指す産業の姿
選ばれる前橋 を実現する「ものづくり都市」の底力
∼オール MAEBASHI の挑戦∼
を現実のものとするため、産業振興施策として目指す産業の姿として、次の3つを挙げ
ます。
『ポテンシャル』で飛躍する都市
前橋市ならではの、ものづくりの伝統、地域の特性、ポテンシャルにより、多様
な価値が融合し、独自の技術、アイデア、サービスが生まれ、多くの人・企業が本
市を訪れ、にぎわいと活気にあふれています。
『イノベーション』で成長する都市
市内の事業所・商店が優れた技術、魅力的な商品、価値あるサービスを提供して
います。同時に前橋市の魅力を積極的に発信することで、本市の魅力が人々に伝わ
り多くの人が本市を訪れます。
その結果、景気の好不況に関わらず、いつでも活気づいている都市となっています。
『チャレンジ精神』で活き活きと輝く都市
市内で事業をする人が必要に応じて市や支援団体の適切なサポートを受けながら
意欲的に経済活動をし、活気づいています。そこで働く勤労者も安心して活き活き
と働いています。
また、誰もが新たな事業・創業にチャレンジでき、市などの支援を活用しながら
大きなチャンスを獲得しています。
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第3章 ビジョンのグランドデザイン
Ⅰ『ポテンシャル』で飛躍する都市
前橋市ならではの、ものづくりの伝統、地域の特性、ポテンシャルにより、多様
な価値が融合し、独自の技術、アイデア、サービスが生まれ、多くの人・企業が本
市を訪れ、賑わいと活気にあふれています。
本市の産業は、かつて栄えた製糸業の流れや、自動車産業などに代表されるものづくり
の伝統があります。また、農業は、全国有数の出荷額を誇ります。
群大病院や前橋赤十字病院をはじめとする、多くの医療機関が集積しています。また、
学術研究機関や大学が立地し、多くの若者や、海外からの留学生など、若い優秀な人材に
恵まれた都市です。
また、本市が立地する群馬県県央部は、高速道路網が発達し、災害の少ない地域となっ
ています。
現在の本市の産業の構造を見ると、多種多様な産業が立地し、全体としてバランスの良
い産業構造となっています。
このように恵まれた多くの優位点を持つ前橋市ですが、今日、本市を含む日本全体の状
況として、人口減少、経済のグローバル化、価値の多様化、デフレなど、数々のことが原
因となり、日本全体の産業が苦境に立たされている中、本市も例外ではありません。
こうした状況から本市産業が脱し、発展を続けるためには、本市の持つ様々なポテンシャ
ルを活かした産業振興に努め、同時に本市の持つ優位性を、国内外に広く認知されるよう、
ブランディングに努めながら、本市本来の活気を取り戻すことが必要です。
23
(目指す状況)
○ものづくり技術の伝承などで、中小企業が独自技術により製品開発し、独立型企業の集
団が形成される。高い技術力を持つ事業者間の連携等によりそれぞれが競争力を強化。
優れた技術を求めて完成品メーカーが本市に拠点を構える状況。
○群馬大学、前橋工科大学、群馬県立県民健康科学大学、群馬工業高専、群馬県産業技術
センター等の学術研究機関と、事業者が連携し、新たな技術開発、製品開発に繋がり、
国内市場、国際市場で高い競争力を誇る状況。
○国内屈指の生産高を誇る農業と、商工業との連携により6次産業化を図り、競争力のあ
る商品を売り出すことで、更に農業と商業、製造業がそれぞれ活性化した状況。
○高速道路交通網(関越道、北関東道、上武道路等)の結節点である地の利を活かし、数々
の製造拠点や物流拠点等が立地し、本市における雇用の創出や、新規の受発注に結びつ
く状況。
○首都圏に近いながらも、同時に被災しない程度の距離がある防災上の優位性を活かし、
行政や産業に係る首都機能のバックアップ拠点を誘致し、それによって産業の活性化し
た状況。
○大学生、高校生等、市内で学ぶ若者が、本市の企業に魅力を感じ、活き活きと就労して
いる状況。優秀な留学生が市内企業で活躍する状況。
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第3章 ビジョンのグランドデザイン
Ⅱ『イノベーション』で成長する都市
市内の事業所・商店が優れた技術、魅力的な商品、価値あるサービスを提供して
います、同時に前橋市の魅力を積極的に発信することで、本市の魅力が人々に伝わ
り多くの人が本市を訪れます。
その結果、景気の好不況に関わらず、いつでも活気づいている都市となっています。
今日の日本の経済は、世界経済との密接な関係により、先行きの見通しができない不安
定な状況におかれております。
為替変動、投資の動向、新興国躍進などにより、特定の産業が、致命的な打撃を受けて
しまうことは珍しくありません。
そのような状況の下、市の産業がある特定の業界だけで、牽引されている場合は、リス
クをはらんでいるといえます。
本市には多種多様な業種が立地し、農業は全国有数の出荷額を誇り、製造業においては、
好不況に影響を受けにくい食料品製造業、競争力の高い輸送用機械製造業が上位を占める
など、全体としてバランスの良い産業構造となっており、経済動向等の影響を受けにくい
特徴があると言えます。
景気に左右されにくい食品産業での活躍や、成長の期待される医療産業などへの参入な
ど多くの可能性があります。
また、様々な産業が産学官金連携などの活用により新製品や新技術の開発、自社製品等
の開発により下請け企業からの脱却や、そうした独自技術、自社製品を各種展示会等を利
用して広く PR し、新たな販路開拓を図るなど、オンリーワン企業として活躍できる取り
組みも必要となります。
このように今後についても、産業資源を十分に活かし、営業努力、技術革新、販路拡大、
異業種間の連携、学との連携による価値の創造等により、産業の振興につなげて行かなく
てはなりません。
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(目指す状況)
○多様な産業がバランス良く立地し、経済情勢の変化に対し安定した産業構造となってい
る状況。
○全国有数の生産高を誇り、首都圏の消費地に近い利点を持つ市内の農産物を活かし、産
業がさらに発展した状況。
○県の「がん治療特区」の取り組みと連動し、経済の変化等に左右されない、医療関連産
業が成長・活性化した状況。
○事業者間、学術研究機関等との連携により、新たな技術や価値を生み出し競争力のある
産業が発展する状況。
○グローバル化する経済に対応したサポートを市などの支援機関が実施することで、優れ
た生産品、サービス等について国内外に広く市場を開拓できる状況。
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第3章 ビジョンのグランドデザイン
Ⅲ『チャレンジ精神』で活き活きと輝く都市
市内で事業をする人が必要に応じて市や支援団体の適切なサポートを受けながら
意欲的に経済活動をし、活気づいています。そこで働く勤労者も安心して活き活き
と働いています。
また、誰もが新たな事業・創業にチャレンジでき、市などの支援を活用しながら
大きなチャンスを獲得しています。
産業の発展は、そこで事業を行う人、そこで働く人など、多くの「人」によって支えら
れています。活力ある産業は、多くの事業者が事業に展望を持ちながら、意欲的な事業活
動をし、多くの起業家が意欲的に事業活動を開始し、またそこで働く勤労者が安心して働
ける環境が必要です。
しかし、現在の本市を含む日本全体として、産業の空洞化や、先行きの見通しが難しい
経済状況、失業率の上昇傾向、非正規雇用の増加など不安な要素が多い状況となっていま
す。
このような状況から抜け出し、多くの「人」が、本市で働くこと、働き続けることに希
望を持ち、チャレンジを続け、安心して働くことのできる環境となるべく、その環境づく
りに努める必要があります。
27
(目指す状況)
○多くの事業者が将来に展望をもち意欲的に事業を展開している状況。
○大手完成品メーカーが立地するなど、新たなビジネスの発生や、多くの雇用機会が生ま
れる状況。
○創業に対する支援体制が充実し、新たに事業にチャレンジしようと多くの人が集まり、
市内が創業により活気づく状況。
○多くの若者が働くことについて、知ること、学ぶことで、市内での就労に希望を持つ状況。
○市民が適性に応じた職業に就き、意欲を持ってその能力を発揮している状況。
○市民が身近な企業活動を理解できる状況。
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第3章 ビジョンのグランドデザイン
29
第4章 基本的な4つの戦略と目標
■産業振興の将来像に続き、ここでは目指す3つの産業の姿の実現のための戦略として、
次の4つの柱を掲げます。
1.既存産業の総合的支援
2.新産業の創出・成長産業の育成
3.企業誘致の促進
4.起業家の創出と人材育成
30
1.既存産業の総合的支援
意 義
社会構造の変化、経済のグローバル化、価値の多様化など困難な局面が多い中、既存事
業者に対し資金繰り支援、設備投資の支援、人材育成等、必要となる支援をすることで、
事業者が活力を持って事業を継続・発展し、結果として本市産業の力強さの源となります。
現状と課題
生活スタイルが変化し、消費者ニーズが多様化しています。
IT 活用による市場参入のチャンスが増えています。
ものづくり技術伝承の重要性が増しています。
学生を含めた雇用のミスマッチの解消が必要とされています。
中小企業者及び小規模企業者を中心とした経営資源の確保と経営の安定が求められてい
ます。
施策の方針
事業者の経営に関わる真に必要とされる支援を把握して実施
規模の大小に関わらず、多様な産業に対する支援の実施
人材育成、技術継承や労働者が意欲を持って働ける施策の展開
目標数値
○廃 業 率:16.5%を15%に改善
○企業訪問数:200社訪問(28年度末)
【参考】
※平成21年経済センサス(基礎調査・事業所に関する集計)
廃業率16.5% 2,982(廃業事業所数)/17,774(事業所総数)
31
■取り組む意義
前橋市には、
平成24年時点で、
16,360の事業所が立地しています。
小売業、
卸売業、
建設業、
宿泊業、飲食サービス業をはじめ、ものづくりの伝統を受け継ぐ製造業、高度に集積した
医療業等、多くの産業が立地し本市の経済を支えております。
近年、本市を含む日本全体の状況は、少子高齢化等の社会構造の変化、経済のグローバ
ル化、価値の多様化等、事業活動を進める上で、困難な局面が多い状況となっております。
こうした中、事業者がそれぞれ活力を持って事業を継続し、発展していくことが、本市
の産業の力強さの源になります。
産業振興の取り組みとして、産学官金連携、企業誘致、農商工連携、創業支援等、種々
あります。
こうした新しい取り組みは、事業者の競争力を飛躍的にアップするために非常に有効な
手段だと言えます。
一方で、その取り組みが成功するためには、ノウハウの蓄積や、時間的、資金的なゆと
り等を必要とするため、すべての事業者が即時に取り組むことは出来ません。
本市としては、このような産学官金連携等の技術革新や新たな事業展開の取り組みはも
ちろんのこと、資金繰り支援、設備投資の支援、人材育成の支援といった多くの事業者に
とって必要とされる従来からの基本的な支援の施策にも注力し、様々な角度からのサポー
トを行うことで、市内の既存産業全体の浮上を図ります。
32
第4章 基本的な4つの戦略と目標
■現状と課題
(商業・サービス業)
本市には多くの商業、サービス業の事業所が立地しており、市民の日常生活に密着した
事業活動は市民生活に欠かせない存在です。
しかし近年、生活スタイルの変化や消費行動が変化することで、消費者ニーズが変化、
多様化し、提供される商品、サービス等が、消費者ニーズを満たすことが難しい状況も多
くなっています。
また、事業者の側でも高齢化と後継者の問題、大規模店舗等との競合など、小規模な小
売店舗の事業環境は厳しく、その結果、空き店舗の増加などが進んでいます。
地域の商業、サービス業等の活気は、市民生活の利便性はもちろん、本市の魅力に繋が
ることから、個々の事業者のたゆまぬ努力をベースにしながら、市は必要な支援を続ける
必要があります。
(産業の競争力と国際展開)
これまでの経済の発展は主に製造業により支えられて来ました。かつては半導体、家電
製品等の数々の国産品が国際的競争力を誇っていましたが、近年急速に競争力を失い、そ
の中で現在、何とか競争力を維持しているのは自動車産業を中心とする僅かな分野に限ら
れています。
実際は、競争力のある技術を持つ企業は、一部のグローバル企業に限らず、中小企業を
含め、日本の多くの企業が技術力、品質管理、創意工夫等、多くの優位性を誇ります。
近年の IT 環境、流通環境等の飛躍的な進歩により、今日では大企業に限らず、地方の中
小企業にとっても、工夫次第で海外の成長市場に参入する大きなチャンスを見いだせる状
況にあります。
市としては適切な支援を実施することで、多くの事業者が競争力を持って国内外問わず、
活躍する状況にしていく必要があります。
33
(ものづくりの伝承)
本市には、古くから「ものづくりの文化」が引き継がれてきました。しかし近年、製造
業の空洞化や団塊世代の退職により、これまでの技能やノウハウの継承が難しい状況と
なっています。
次世代に対する技術の円滑な承継は、今後の産業の基盤となる部分であり、本市産業の
健全な発展には、技術の伝承、人材の確保が重要です。
(人材の獲得と若者の就労)
産業にとって、人材は重要な資源です。市内では大学生、専門学校生、高校生等、将来
を担うべき若者が大勢輩出されています。
ところが、雇用のミスマッチにより、必要とされる人材が市内の必要な職場に供給され
ない状況となっており、事業者にも、若者にも望ましい状況ではありません。
こうした状況に対し、官民を挙げた効果的な取り組みにより改善を図ることで、事業者
の人材の確保と、若者の社会での活躍の場の確保を実現しなければなりません。
(中小企業の資金繰り等に対する支援)
厳しい経済状況の中、中小企業者及び小規模企業者にとっては、必要な資金や人材育成
による経営資源の確保が特に困難な状況となっています。
市としては、事業者自らの自助努力を基本としながら、必要に応じて資金を調達しやす
い仕組み作り、必要な設備投資に対する支援、従業員の技術力の向上に対する取り組みを
側面から支援することで、中小企業者及び小規模企業者の経営の安定を確実なものとしな
ければなりません。
34
第4章 基本的な4つの戦略と目標
■市の施策の方針
現状と課題に対処するため、
「既存産業の総合的支援」の基本的な施策の方針を次に掲げ
ることとします。
1.中小企業者の資金繰りを支援する施策の推進
2.中小企業者の人材育成を支援する施策の推進
3.中小企業者が新たな販路を開拓するための支援
4.事業所の経営の効率化に関する支援
5.事業所が必要な人材を獲得でき、働く人が意欲を持って働ける施策
6.ものづくり労働者の技術および技能継承を円滑に進めていくための支援の推進
35
■方針に沿った具体的な取り組み
1 現在実施している主な施策
○各種の低利融資制度
事業者の資金繰りを支援し、経営の安定や新たな設備投資等に対する支援をしていま
す。
1 汎用的な資金繰りの融資(小口資金・季節資金等)
2 経営を安定させるための特別融資(経営安定資金)
3 新たな設備投資に対する融資(設備資金等) 4 省エネ設備導入に対する融資
5 情報化(IT 化)を進めるための融資
○事業者の人材育成のための支援
従業員に対する人材育成等について、セミナーの開催、助成金等により支援をしてい
ます。
○新たな販路の拡大に対する支援
自社の技術の積極的な公開、自社製品の販路拡大に関して、見本市への出展費の補助
を行っています。
○経営の効率化に対する支援
ものづくり企業の生産性の向上や省力化等に対する助成や、技術革新や経営改善、店
舗・工場等の運営改善等の企業の取り組みに対する助成等を行っています。
○人材の確保、就労に対する支援
就労のための各種就労支援セミナーの開催、障害者雇用のための特例子会社を設立し
た企業への助成等を実施しています。
36
第4章 基本的な4つの戦略と目標
○その他
事業者の環境保全の取り組みに対する支援を行っています。
1 緑地設置、環境マネジメント認証取得への補助金
2 太陽光発電、自家発電、LED、高効率空調設備の導入に対する補助金
2 これから実施しようとする施策
目標達成を確実なものとするため、これまで実施してきた事業に加えて今後は次の4つ
の新規施策を進めます。
※スケジュールを前倒しできるものは、積極的に進めていきます。
1よろず相談体制の構築
支援機関等との接点が無く相談先に悩む市内中小企業及び小規模企業者が容易に相談で
きる体制(ワンストップサービス)の構築を図ります。敷居が高いと感じられている国や
県が実施する各種支援策と利用者のハブとなること、そして、国や県、各種支援機関、中
小企業診断士等の専門家と利用者のハブとなることの2つの役割を本市が担います。
H26
H27
国・県等との連携調整
よろず相談の実施
H28
相談後のフォロー
2市内小規模企業者への企業訪問
市内小規模企業者を中心に市産業政策課職員が直接企業訪問し、小規模企業者の状況等
を把握するとともに、市の制度融資や各種支援制度を紹介します。
H26
H27
市内小規模企業者の調査
企業訪問の実施
H28
情報のデータベース化
37
3産業人材の獲得・育成
知識や経験を蓄積した企業 OB など即戦力となる人材や、やる気と斬新な発想を持つ若
者や女性、留学生など企業の発展に資する人材などが、市内中小企業の魅力を知り、体感
することで、市内中小企業への就職のきっかけを作ります。併せて、中小企業が取り組む
人材育成に対する支援についても拡充していきます。
H26
H27
H28
市内企業魅力発見バスツアーの実施
産業界に必要な人材育成の検討、実施
人財スキルアップ補助金の拡充
4資金繰り支援のための短期資金
市内中小企業及び小規模企業者は、大口な受注を中心に売上代金の支払いサイトが長く、
資金繰りに苦慮している状況であるため、資金需要の際に資金手当てが円滑にできるよう
な制度融資を創設します。
H26
金融機関・保証協会との調整
実施
38
H27
H28
第4章 基本的な4つの戦略と目標
2.新産業の創出・成長産業の育成
意 義
消費者ニーズの変化や価格競争といった困難な状況から抜け出し、成長を続けるために、
常に新たな事業機会を模索、開拓していく必要があります。
現状と課題
本市の工業製品出荷額等は徐々に減少し、平成21年度以降6,000億円を割り込んでいま
す。
同業種、異業種に関わらず連携により新たな価値の創造や、新たなニーズの掘り起しが
求められています。
施策の方針
学術研究機関及び医療機関との連携による新たな技術、ニーズの獲得
異業種間の交流による新たな価値を創造できる環境づくり
目標数値
○新製品・新技術開発件数 36件(3年間)
○製品開発による特許出願件数 6件(3年間)
39
■取り組む意義
大企業から中小企業、小規模企業者に至るまで、市内の事業者は、これまで、日々の継
続的な努力により、本市産業を大きく支えてきました。
しかし近年、少子高齢化等の社会構造の変化や、経済のグローバル化など、中小企業・
小規模企業者を取り巻く環境は大きく変化をしており、ノウハウを培った事業ではあって
も、消費者ニーズの変化や価格競争等、様々な要因により困難な状況に直面しています。
こうした状況から一歩抜け出し成長を続けるためには、事業者が、既存の事業分野にと
どまらず、常に新たな事業機会を模索し、ときには新市場の開拓者として、成長していく
ことが望まれます。
また、中小企業白書にあるように、新事業展開を実施した後の主力事業の見通しは、新
事業展開を実施・検討したことがない事業者と比較して、主力事業の成長が期待できる傾
向が見られます。
こうしたことからも、新たな事業展開に検討、着手することは、競争力を高める意味で
重要なことであると言えます。
40
第4章 基本的な4つの戦略と目標
■現状と課題
(製造業の現状と新産業の創出)
本市には電気機械器具製造業、輸送用機械製造業、食料品製造業等、多様な製造業が立
地しておりますが、社会構造の変化、経済のグローバル化等の要因により、一部の事業所
は撤退、縮小、関連工場の受注減少等、バブル崩壊以降は出荷額が少しずつ減少をたどり、
特に平成21年以降は製造品出荷額等が6,000億円を割り込んでおります。
こうした状況に対する打開策として、既存技術の革新や新たな販路の拡大が重要になり
ます。しかしそれだけでは、近年の経済のグローバル化、新興国の経済発展、ものづくり
の空洞化の中では、効果的な打開策とならない可能性があります。
このように厳しい状況の下では、既存技術の革新、販路の拡大だけでなく、既存の枠を
飛び出した新産業の創出や、成長産業への参入が効果的な方策として考えられます。
41
(新産業創出の方法)
新産業創出や、成長産業への進出のためには、同業種間の連携はもちろん、農業と商工
業、医療と工業等、異業種間での連携により新たな価値を創造し、新たなニーズを掘り起
こすことが必要です。
また、今後成長が期待される、環境分野、医療分野、コンテンツ産業等、新規の分野に
参入するには、ニーズを把握し技術的な情報等を獲得することが必要です。
加えて、学術研究機関をはじめとする高度な知識を産業の強みに転化する取り組みや、
異業種間での連携を大切にしながら、成果に繋がる出会いや連携の場の創出が求められて
います。
■市の施策の方針
上に挙げた現状と課題に対処するため、
「新産業の創出・成長産業の育成」に向けた基本
的な施策の方針を次に掲げます。
1.学術研究機関との連携促進による、新たな技術、ニーズの獲得支援の推進
2.異業種間の交流促進による、新たな価値を創造できる環境づくりの推進
3.「がん治療技術地域活性化総合特区」との関連による新たな製品開発、技術開発支
援の推進
4.新たな技術、新たな製品の販路拡大に対する支援の推進
42
第4章 基本的な4つの戦略と目標
■方針に沿った具体的な取り組み
1 現在実施している主な施策
○新製品等の開発に対する経費の支援
事業者が新製品開発に関する経費と資金繰りの支援のため、新製品の開発等に対する
助成金の支給と、研究開発のための低利の融資制度を設け支援をしています。
1 新製品・新技術開発に対する補助金
2 研究開発に対する低利の融資(中小企業研究開発資金)
○産学官金の交流事業の実施
大学等の学術研究機関と産業界のマッチングのために、研究機関のシーズ発表と、企
業との交流の場を設け、産学の連携を推進しています。
43
2 これから実施しようとする施策
目標達成を確実なものとするため、これまで実施してきた事業に加えて今後は次の5つ
の新規施策を進めます。
※スケジュールを前倒しできるものは、積極的に進めていきます。
1「ものづくり技術力」を強化するための異業種連携・産学連携支援
ものづくり技術を有する企業が学術研究機関と連携しながら、新技術の確立や成長産業
への進出・発展にチャレンジする取り組みを支援します。
これによって市内企業が持つものづくりの技術力の向上・新技術の獲得を促進します。
H26
H27
H28
ものづくり技術力強化の検討、実施
ものづくり技術力強化支援補助金
2「御用聞き型企業訪問」の実施
行政、学術研究機関、支援機関がチームを組んで企業を訪問し、企業の現状を踏まえな
がら適切なアドバイスや指導等を行い、企業の経営改善や経営発展を図ります。
また、訪問により収集した情報の有効な活用について検討します。
H26
各種機関との調整
御用聞き型企業訪問の実施
収集した情報の有効活用の検討、実施
44
H27
H28
第4章 基本的な4つの戦略と目標
3新製品・新技術開発を促進する長期支援
新製品・新技術の開発には長期間の開発期間を要するため、長期間の研究開発を支援可
能とする支援制度を検討・創設します。企業の開発活動を活性化するとともに、自社製品・
独自技術を確立し、競争力のある企業の創出を目指します。
H26
H27
H28
長期支援の調査
長期支援の検討、実施
長期支援の評価、改善
4成長産業への進出支援
成長分野と期待される医療産業や農商工連携を含む6次産業化への企業参入を促進する
ための支援を実施します。
H26
H27
H28
成長産業に関する情報収集、分析
進出支援の検討、実施
進出支援の評価、改善
5産学官金が身近に交流できる「出会いの場」の創出
異なる業種や産・学・官・金などが連携しながらひとつの事業を進めていくためには、
互いを「知る」ということが非常に重要となります。互いの顔が見える関係を築くこと
が、大きなビジネスチャンスにつなげるきっかけとなることから、気軽に身近に交流でき
る「出会いの場」を提供します。
H26
H27
H28
各機関(産・学・金)との調整
「出会いの場」の提供
「出会いの場」後のフォロー
45
3.企業誘致の促進
意 義
本市は長年に渡り、工業団地に多くの優良企業を誘致してきたことが現在の産業発展に
つながっています。
企業を誘致することにより、新たに雇用の増加や既存の事業者にとっても受発注の増加
等の経済効果が見込めるなど、本市の産業にとって大きなプラスが見込まれます。
現状と課題
本市は企業立地に関する優位性を有しているものの、十分に活かせていない現状があり
ます。
新たな誘致には、誘致する場所が少なくなっており、産業用地の確保に努める必要があ
ります。
施策の方針
本市の優位性を活かした企業誘致の促進
市内企業が継続して市内で操業できる環境の整備
産業用地の確保と居抜き物件の紹介による進出企業のニーズへの対応
目標数値
○誘致のための企業訪問 年間15件 (H28までに45件)
46
第4章 基本的な4つの戦略と目標
■取り組む意義
本市では、これまで積極的に造成された工業団地に、多くの優良企業を誘致してきたこ
とが現在の産業発展につながっています。
新たに企業を誘致することにより市内の雇用の増加や、市内事業者への受発注の増加等
の経済効果が見込まれます。
こうした事から、企業誘致を推進することは本市の産業振興に向けた施策として非常に
有効な手段と言えます。
■現状と課題
本市には、豊富な水資源、自然災害の少なさ、充実した高速道路交通網、数々の学術研
究機関の存在等、企業立地に関しては優位性を有しているものの、そうした優位性を十分
に活かしきれているとは言えません。
また、本市の造成済みの工業用地は数が僅かになっているため、今後の企業進出のニー
ズに応えられるように、産業用地の確保に努めなければなりません。
■市の施策の方針
上に挙げた現状と課題に対処するため、
「企業誘致の促進」に向けた基本的な施策の方針
を次に掲げます。
1.本市が自然災害に強い優位性を活かした、首都圏にある企業等のバックアップ機能
の誘致促進
2.充実した交通網を活かした物流拠点の誘致促進
3.豊富な水資源、農畜産物を活かした食品製造業の誘致促進
4.市内企業が市内で事業を継続できるように、操業環境、事業の拡張性を確保
5.新たな産業用地の確保、居抜き物件の紹介等による進出企業ニーズへの対応
47
■方針に沿った具体的な取り組み
1 現在実施している主な施策
○市の PR イベントを実施し企業立地に関する優位性をアピールする取り組み
(トップセールス・シティプロモーション)
○緑地制限の緩和等による、工場の拡張性の確保
○企業進出ニーズに応え、産業用地の確保(空き工場とのマッチング)
2 これから実施しようとする施策
目標達成を確実なものとするため、これまで実施してきた事業に加えて今後は次の4つ
の新規施策を進めます。
※スケジュールを前倒しできるものは、積極的に進めていきます。
1産業界との連携した企業誘致活動
企業誘致により雇用の増加、市内企業の受発注の増加などが期待されるため、積極的な
誘致活動が求められます。誘致活動をより効果的、効率的にするため、市役所単独での誘
致活動だけでなく、市内産業界の持つ情報を活かし、産業界と連携しながら誘致活動をす
ることで、より効果的な誘致活動が期待されます。
H26
産業界との情報交換
情報を基にした企業訪問の実施
48
H27
H28
第4章 基本的な4つの戦略と目標
2新たな産業用地の選定及び開発
前橋市はこれまで、積極的に産業用地を造成して企業誘致に努めてきました。近年造成・
分譲した朝倉工業団地はすべて分譲が完了したことから、産業用地として魅力のある場所
を選定し、新たな企業進出のニーズに対応することで産業集積、活性化を図ります。
H26
H27
H28
開発用地の選定調整
都市計画法線引き見直し
買収・造成・分譲
3バックアップ機能誘致推進
災害が少ない本市の特色を活かし、災害時の企業のバックアップ機能を持った事業拠点
の誘致や首都機能のバックアップ拠点の誘致等を促進し、本市経済の活性化を図ります。
H26
H27
H28
シティセールスの実施
誘致冊子の作成
県との連絡・調整
49
4がん治療技術地域活性化総合特区を活用した医療産業の誘致
がん特区の指定を受けた群馬県は、医療産業分野の産業化の推進に向けた取り組みを始
め、医療分野へのものづくり企業の参入及び医薬品・医療機器メーカーの誘致を促進しま
す。前橋市としては、この県の取り組みと連携して、医療施設が集積した本市の特徴を活
かしながら医療産業の誘致に取り組みます。
H26
群馬県との調整
特区のメリットや地域資源を活用した企業
誘致の実施
50
H27
H28
第4章 基本的な4つの戦略と目標
4.起業家の創出と人材育成
意 義
新しい事業者が生まれ成長していく状況は、産業活性化につながります。
創業を支援することで、市場規模の拡大や時代にマッチした事業の創出を図ります。
現状と課題
1980年代後半以降、廃業率は開業率を上回っています。
起業には総合的な準備が必要なため敷居が高く、また事業が続きにくい状況です。
施策の方針
起業に対するハードルを下げるための情報提供や、ノウハウ習得の支援
支援側の連携による効果的な支援の実施と、起業家同士の交流の促進による経営能力の
醸成支援
目標数値
○開業率 事業所の開業率を0.4ポイント増加(7.2%→7.6%)
○廃業率 3年後の廃業率を1.4ポイント改善(7.1% → 5.7%)
5年後の廃業率を4.6ポイント改善(15.4% →10.8%)
【参考】
※開業率は平成21年経済センサス(基礎調査・事業所に関する集計)
開業率7.2% 1,281(新設事業所数)/17,774(事業所総数)
※廃業率は、市の創業融資の利用者(平成22年度調査より算出)
3年後 7.1% 3件(廃業者)/42件(H19創業融資利用者)
5年後 15.4% 6件(廃業者)/39件(H17創業融資利用者)
51
■取り組む意義
本市の産業活性化に向けて様々な振興策を実施する中、現在、その経済活動の主体とな
るべき事業所の開業率を廃業率が上回っている状況が続いています。
事業所数の増減が、ただちに産業の不況、活況を示すことにはなりませんが、やはり市
内において、次々に新しい事業者が生まれ、成長していく状況は、本市の産業活性化に繋
がることになります。
そこで、本市の産業振興の施策として創業を支援することで、本市経済そのものの市場
規模の拡大、時代にマッチした新たな事業体の創出、産業の新陳代謝に繋げ、産業振興を
図ります。
■現状と課題
日本全体のデータですが、開業率よりも廃業率が高い状態が、1980年代後半から20年
以上継続しており、事業所数が減少の一途をたどっています。
起業には、資金的な問題、ノウハウの習得等、総合的な準備が必要であり、起業に対す
る敷居の高さが、創業者が増加しない原因でもあります。
また、起業しても適切な事業計画や健全な事業運営がされず、事業が続かないという厳
しい現状もあります。
起業を増やし、事業の継続率を上げることは容易ではありませんが、市として可能な
支援を実施し、市内産業の活性化に繋げなくてはなりません。
52
第4章 基本的な4つの戦略と目標
■市の施策の方針
現状と課題に対処するため、
「起業家の創出と人材育成」に向けた基本的な施策の方針を
次に掲げます。
1.起業に際しての創業資金の支援、起業に際しての手続きに関する情報提供、ノウハ
ウの習得の支援などを実施します。
2.創業の段階に応じた、継続的な支援を実施します。
3.創業に係る支援者(市、金融機関、支援機関等)の有機的な連携を図ります。
4.同業種間、異業種間の起業家の交流を促進することにより、経営能力の醸成を支援
します。
■方針に沿った具体的な取り組み
1 現在実施している主な施策
○起業のための講座の開設
起業に際しての様々なノウハウ、心構え等を学んでもらうため、
「創業支援塾」を開
催し、起業検討者から創業初期までの方を対象とした、創業セミナーを開催しています。
○起業者に対する低利融資の実施
起業しやすいように、低利の融資制度を実施しています。
○融資制度と連携した経営サポート制度の実施
創業者向け融資と連動した定期的な創業のコンサルタント(中小企業診断士)の実
施と、利子、保証料補助による支援により、起業家を総合的にサポートする支援をし
ています。
○起業に対する支援ネットワークを構築
起業の支援のための前橋創業支援ネットワークを構築し、様々な専門家による包括
支援を実施しています。
53
○創業に関する相談窓口の設置
中小企業診断士による無料経営相談を実施しています。
○中心市街地での小売店、飲食店、サービス業出店助成
中心市街地で小売店、飲食店等を開店する場合の助成金制度を設けています。
2 これから実施しようとする施策
目標達成を確実なものとするため、これまで実施してきた事業に加えて今後は次の5つ
の新規施策を進めます。
※スケジュールを前倒しできるものは、積極的に進めていきます。
1創業希望者・創業者の交流の機会の創出
創業希望者や創業者の交流会を実施することで、起業に対するイメージの改善や起業家
同士の繋がりを作り、創業者自身のモチベーションアップや事業の幅を広げるなど起業実
現に資する機会とします。
H26
H27
H28
交流会の実施
他機関との連携
2後継者不足等による廃業希望者と創業希望者のマッチング支援
後継者不足等の理由により事業を辞めようとする事業者と創業希望者のマッチングを行
うことで、円滑な事業承継を進めるとともに、事業所数の減少抑制や新たな活力による事
業発展の促進を図ります。
H26
事業委託先の選定・委託
廃業者・創業者の情報収集
マッチングの実施
54
H27
H28
第4章 基本的な4つの戦略と目標
3インキュベーション施設の設置
成長が期待される創業希望者・創業者に対し、環境の良いオフィスやチャレンジショッ
プを提供し、事業の発展を促します。また、各種専門家による支援を行うことで、事業に
必要な知識・スキルを提供します。
H26
H27
H28
事業委託先の選定・委託
施設の運用開始
4若者・女性・シニアの起業精神の育成
学生等を対象にした起業セミナーを実施することで、起業に対して抱くマイナスイメー
ジを払拭し、創業に積極的にチャレンジする機運の醸成を図ります。
H26
H27
H28
出前講座の登録・実施
学校等との連携・調整
起業セミナーの実施
5創業可能用地の活用
空きオフィスや空きテナントとして活用されていない物件の情報を収集し、創業希望者
に適切な情報提供ができる環境づくりを行います。
H26
H27
H28
空き物件のデータベース化の推進
データベースの運用調整
創業者へ情報提供
55
第5章 ビジョンを具体化するための体制
1.各主体との連携
今日の本市をとりまく経済的、社会的環境は日々変化をしており、近年においては、グ
ローバル経済の進展により大きな変化が幾度となく訪れています。そうした中で、本市の
産業を推進するためには、前橋市中小企業振興基本条例に掲げたように、中小企業者をは
じめとする事業者、市、経済団体、市民、大学等、金融機関等が手を取り合い、それぞれ
の立場で産業振興に向けて取り組むことが必要です。
経済団体
大学等
事業者
金融
機関等
市民
市
それぞれの関係強化
経済団体
大学等
連携と協働
業
事業者
事
理解と協力
理解と
金融
機関等
市民
市
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第5章 ビジョンを具体化するための体制
2.進捗管理と検証、推進体制
産業振興ビジョンの進捗管理については、これまで条例及びビジョンの策定を主体的に
進めてきた「前橋市中小企業振興施策等懇談会」をベースに組織変更し、
「産業振興ビジョ
ン協議会」として発足することとします。
この会議は、年間2回程度開催することとし、ビジョンに基づいた種々の施策の進捗等
を見ながら、その効果について評価し、必要とされる取り組みについて、市に対し意見を
提示します。
さらに、協議会をより実効性のある組織として運営するため、種々のテーマに応じて、
ワーキンググループを適宜組織し、より掘り下げた議論と効果的な施策について検討する
こととします。
このワーキンググループは、市の組織に限らず、外部団体等と連携して組織することで、
より深い検討と実効性のある取り組みを実施できるように努めます。
振興施策の推進には、そのための資金が必要となるため、費用と効果を検証しながら必
要な財政措置についても努めるものとします。
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前橋市中小企業振興施策等懇談会委員名簿
氏名
役職
田 勝 彦
委員長
推薦団体等 備考
群馬県中小企業団体中央会
根 岸 冨士夫
副委員長
公益財団法人 群馬県産業支援機構 H26年1月20日から
三 澤 益 巳
副委員長
公益財団法人 群馬県産業支援機構 H26年1月20日まで
五十 嵐 秀 子
前橋商工会議所女性会
石 川 修 司
前橋東部商工会
射 場 大 地
公募
岩
社団法人 群馬県銀行協会
賢一
植 木 修
前橋中心商店街協同組合
太 田 和 雄
ぐんま若者サポートステーション
小野里 照美
連合群馬・前橋地域協議会
小 林 周 一
群馬県信用保証協会
下田 祐紀夫
前橋工科大学
鈴 木 克 志
連合群馬・前橋地域協議会
高 橋 健
前橋商工会議所
永 井 香
公募
奈 良 力 男
富士見商工会
橋 本 勝
群馬県次世代産業振興戦略会議
政 田 朴 之
群馬がん治療技術地域活性化総合特区地域協議会
増 田 晋 一
公募
茂 木 三 枝
一般社団法人 群馬県中小企業診断士協会
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H25年11月26日まで
H25年11月26日から