Rev1.0J

dg_sataahciip_instruction_jp.doc
SATA AHCI-IP デモ手順書
Rev1.0J 2015/01/05
本ドキュメントは Xilinx 製評価ボード ZC706 において SATA-IP コアおよび AHCI-IP コアを使って SATA-II あるいは
SATA-III デバイスを LinuxOS からアクセスするリファレンス・デザインを実機評価する手順について説明したものです。
本デモで使われる OS は PetaLinux2013.10 です。 本デザインを起動するためにはブート・イメージを格納した SD カー
ドが必要となります。
1
ハードウエア環境
ハードウエア環境
本 AHCI デモを実機評価するために以下の環境を準備してください。
1) ZC706 評価ボード (Xilinx 製)
2) AB09-FMCRAID アダプタ基板(Design Gateway 製)
3) 2.5 インチの SATA-II/III デバイス (3.5 インチの評価には SATA 延長ケーブルが必要)
4) ブートローダ(BOOT.BIN)および LINUX イメージ(image.ub)を格納した SD カード(以下の DesignGateway 社
Web 登録サイトからユーザ登録の上ダウンロード可能)
http://www.dgway.com/products/IP/SATA-IP/reg/captmail.cgi
5) シリアル・ターミナルソフトウエア(Teraterm 等)導入済み PC
図 1: ZC706 での SATA AHCI-IP デモ環境
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ハードウエア設定
ハードウエア設定
•
SD カードを FAT32 でフォーマットし、BOOT.BIN と image.ub を格納した上で ZC706 ボードの SD ソケットに装
着します。
図 2: BOOT.BIN と image.ub の2ファイルを SD カードに格納
•
•
電源が OFF となっていることを確認します。
図 3 に示すように ZC706 の SW11 スイッチにて bit[1:5]=”00110”とし SD からのコンフィグレーションとします。
図 3: SW11 を SD コンフィグレーション・モードに設定
•
•
AB09-FMCRAID アダプタ基板を ZC706 の FMC-HPC コネクタ(J37)に接続し、SATA デバイス電源用として
ATX 電源をアダプタ基板に接続します。
アダプタ基板の CN0 に 2.5 インチ SATA-II/III ドライブを接続します。
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•
図 4 に示すように SW12 の GPIO DIP SW の bit[2:1]で SATA 速度モードを指定します。 SATA 速度モードの
設定は表 1 で示します。
•
図 4: 速度ネゴシエーション・モードの DIPSW 設定例
DIPSW[2]
‘1’
‘1’
‘0’
•
•
•
DIPSW[1]
説明
‘1’
SATA3 (6.0Gbps)固定速度モード
‘0’
SATA2 (3.0Gbps)固定速度モード
‘X’
速度ネゴシエーション・モード
表 1: DIPSW の設定
ZC706 付属品の USB ミニ・ケーブルを ZC706 の J21 と接続し、PC のシリアル・ポートと接続します。
ZC706 の電源および SATA ドライブ用 ATX 電源を投入し、SD カードから FPGA をコンフィグレーションします。
FPGA が立ち上がると PC のシリアル・コンソールにメッセージが表示されます。 シリアル設定は、ボーレート
=115,200、データ=8bit、パリティ=なし、STOP=1 ビット、としてください。
接続 SATA ドライブの初期化が完了したことを ZC706 の LEDL と LEDC で確認してください。 SATA 接続速
度に応じて、下図 5 または下図 6 のように LEDL と LEDC の両方が点灯します。 LEDR は SATA-III の場合
に点灯し SATA-II の場合は消灯となります。
図 5: SATA-III(6Gbps)速度で SATA 初期化が完了したときの LED 状態
図 6: SATA-II(3Gbps)速度で SATA 初期化が完了したときの LED 状態
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LED
LEDL
点灯
OK
LEDC
OK
LEDR
LED0
SATA-III 接続
AHCI-IP コアが処
理実行中
消灯
AB09-FMCRAID アダプタ上の 150MHz リファレンス・クロックに同期しません。 FMC
コネクタの接続を確認してください。
SATA-IP コアが接続 SATA デバイスを認識できません。 SATA デバイスの接続や
電源の供給状態を確認してください。
SATA-II 接続
AHCI-IP コアはアイドル(休止)中
表 2: LED の状態
•
PC のシリアル・コンソールで下図 7 のように PetaLinux のログイン画面までブートするまで待ってください。
図 7: Linux ブートとログイン画面
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Linux セットアップ
•
前ページのようにログイン画面まで進んだら以下のようにログイン名/パスワードとも”root”と入力してログイ
ンしてください。
Login
: root
Password : root
ログイン後、システムはユーザからのコマンドが受け付け可能となります。
図 8: Linux のログイン
•
•
•
AHCI-IP デモを走らせるためには libahci.ko (AHCI の共通ロウ・レベル関数)と dg_ahciDemo.ko(AHCI プラット
フォーム・ドライバ)の2モジュールを導入する必要があります。 どちらも“/home/root/driver”ホルダに格納
されています。 これらのモジュールを導入するため、以下の2コマンド・ラインを実行してください。
To run SATA AHCI-IP demo, two modules are required to insert, i.e libahci.ko (common AHCI SATA
>> insmod /home/root/driver/libahci.ko
>> insmod /home/root/driver/dg_ahciDemo.ko
モジュールが導入されると図 9 に示すように接続ドライブの情報が表示されます。 そして SATA デバイスが
使用可能となります。
図 9: Linux カーネルへのモジュール導入
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4.1
Linux コマンドの実行例
コマンドの実行例
ディスク・パーティションの
ディスク・パーティションの作成
・パーティションの作成
接続ドライブに新たなパーティションを作成するには、図 10 に示すようなコマンド・ラインを実行します。
>> fdisk /dev/sda
→ ディスク・パーティションの管理ツール(fdisk)を起動します。
>> n
→ 新しいパーティションを作成します。
→ ツールで推奨するオプションを選択してください。
>> w
→ テーブルをディスクに書き込みます。
→ この操作で”sda1”の名前で新しいパーティションがディスク上に作成されます。
図 10: fdisk コマンドによるパーティションの作成例
注意: ‘m’をタイプすることで fdisk コマンドにおける全てのオプションを表示できます。
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4.2
ディスクのフォーマット
ディスクをフォーマットするには、ファイル・システム(例えば FAT や EXT2 等)を選択する必要があります。以
下にコマンド・ラインでディスクを EXT2 でフォーマットする例を示します。
>> mkfs.ext2 /dev/sda1
図 11: ディスクのフォーマット
4.3
ディスクのマウント
アプリケーション(例えば Bonnie++等)からディスクをアクセスする前に、以下のコマンドでマウントを実行す
る必要があります。
>> mount /dev/sda1 /media/hdd
図 12: ディスクのマウント
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Bonnie++ベンチマーク
Bonnie++ベンチマークによるパフォーマンス・テスト
ベンチマークによるパフォーマンス・テスト例
によるパフォーマンス・テスト例
このトピックでは Bonnie++ベンチマークによるディスクのパフォーマンス評価の具体的な手順について説明します。
Bonnie++ベンチマークのオプション・スイッチは以下となります。
bonnie++ [-d dir] [-s size(MB)[:chunk-size(b)]] [-n number-to-stat(*1024) [:max-size[:min-size]
[:num-directories]]] [-m machine-name] [-r ram-size-in-MB] [-x number-of-tests] [-u
uid-to-use:gid-to-use] [-g gid-to-use] [-q] [-f size-for-char-io] [-b] [-D] [-p processes | -y p|s]
[-z seed-num|-Z random-file]
コマンド・ラインのオプション詳細については以下の URL を参照してください。
http://linux.die.net/man/8/bonnie++.
コマンド・ラインによるベンチマーク実行の一例を以下に示します。実行結果の例を図 13 に示します。
./benchmark/bonnie++ -d /media/hdd/ -s 2g -n 0 -m test -f -u root
図 13: Bonnie++ ベンチマークの実行例
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改版履歴
リビジョン
1.0
1.0J
日付
10-Novt-14
2015/01/05
説明
Initial version release (English version)
日本語版の初期バージョン作成
© 2014 Design Gateway Co,.Ltd.
2015/01/05
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