土質改良プラント (T.W 工 法) 技 術 資 料 平成 21 年 TW工法研究会 目 次 1. 工法概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 2. システムの原理・特徴・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 3. 適用用途・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 4. 処理能力・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 5. 適用可能な土質と改良土の品質・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 6. 施工・品質管理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 参考資料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 1 T.W工法とは、Three Ways の略で「建設発生土・建設泥土・汚染土壌」に最適な特殊プ ラント(二軸パドル)による土質安定処理工法である。 1.工法概要 T.W工法は、特殊形状のミキサーを主体とした連続撹拌粉砕混合による土質改良プラントである。 ミキサーに連続的に供給される土砂に対し改良材が自動供給され、所定の改良土を製造する。 搬入土砂は、解砕選別機で異物の除去及び土塊の解砕をおこない土砂供給装置に投入する。 混合撹拌性能が優れており、泥土から第3種建設発生土までの広範囲な発生土に適用できる工法。 汚染土壌の不溶化処理工法としても利用されている。 (1)本工法の特徴 本工法には、以下の特徴がある。 ①本工法の混合ミキサーは撹拌式であり、土塊、団粒の粘土を粉砕、細粒化し、改良材との混合性が 非常によい。 ②連続施工ができ処理量が大きい。 ③土砂の性状に応じて改良材添加量、処理スピードが自在に変えられ、確実な施工管理ができ、施工 記録が残せる。 ④粉粒体改良材を使用するため強度の発現が早く、改良土のハンドリングが容易である。 ⑤クローズドシステムの採用で粉塵の発生がない。 ⑥騒音、振動が少なく、防臭効果の期待できる安全・無公害工法である。 ⑦泥土の性状に応じた各種改良材が使用できる。 ⑧改良材添加量は運転管理装置により、土砂と改良材をオート制御し添加率が管理される。 ⑨解砕選別機を用いることにより、50mmオーバーの異物の除去及び土塊の解砕がおこなわれる。 ⑩移動式プラントなので設置・撤去が簡単にできる。 (2)工法採用による副次的な効果 本工法は、以下の副次的な効果がある。 ①資源の有効利用が図れる。 ②発生土の減容化が図れる。 ③埋戻し用山砂の採取量が減少し、自然環境保全に役立つ。 ④発生土及び山砂の運搬車両が減少し、交通混雑の緩和につながる。 ⑤発生土処分費が軽減される。 - 1 - 2.システムの原理・特徴 (1)混練原理 本プラントでは特殊形状のミキサーを主体とした連続攪拌粉砕混合による土質改良プラントで、 土砂ホッパーからミキサーに連続的に供給される土砂に対し、改良材がミキサーに自動供給され、 混合し所定の改良土を製造する。 混合撹拌性能が優れており、泥土から第3種建設発生土までの広範囲な発生土に適用できる工法 である。また、汚染土壌の不溶化処理工法としても利用されている。 (2)システム詳細図 図-1 システム詳細図 3.適用用途 (1)主な対象事業 主な適用用途を表-1に、施工事例を図-2に示す。 表-1 土 質 区 分 の埋戻 道 路 (路 床) 盛 土 第2種 ◎ ◎ 第3種 第4種 工作物 主な適用用途 土 木 構造物 の裏込 道 路 路体用 盛 土 ◎ ○ △ ○ 繊維混合土 利用位置 サンドイッチ 補強土 河 川 築 堤 土 地 造 成 高規格 堤 防 一般堤防 宅地造成 公 園・ 緑地造成 水面埋立 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ △ ○ 安定処理 △ ○ △ サンドイッチ ○ ○ 安定処理 繊維混合土 サンドイッチ 安定処理 補強土 補強土 凡例 [評価] ◎:そのままで使用可能なもの ○:施工上の工夫もしくは簡易な土質改良(安定処理を含む)を行えば使用可能なもの △:安定処理等の土質改良を行えば使用可能なもの - 2 - 管渠基礎地盤の改良例 擁壁基礎地盤の改良例 ボックスカルバート基礎地盤の改良例 比較的軽量な構造物の基礎地盤の改良例 図-2 施工事例 - 3 - 4.処理能力 (1)設備の仕様 T.Wプラントの主要設備の仕様を表-2に示す。 表-2 T.Wプラントの主要設備の仕様(200t/h) 名 称 仕 様 総重量 23t 能 力 200t/h 寸 法 L(長さ) 21.85m ※1 W(幅) 4.875m H(高さ) 4.5m 総動力量 土砂供給装置 各 部 装 置 固化材供給装置 ミキサー 排出ベルコン 運転管理室 備 考 118KW ホッパー容量 7m3 動 力 18.8KW 重 量 10.86t 供給能力 20t/h 動 力 3.7KW 重 量 2.2t 能 力 200t/h 動 力 90KW 重 量 6.5t 排出能力 200t/h 動 力 5.5KW 重 量 2.8t 集中管理操作盤 重 量 0.7t ※1 現場状況により変動することがあります。 - 4 - ベルトスケール付 45KW×2台 20型ユニットハウス (2)設備の仕様 標準的な設備の配置図を図-3に示す。 図-3 標準的な設備の配置図 (3)使用可能な改良材 使用可能な改良材は、石灰系改良材、セメント系改良材等の粉粒体の改良材である。 - 5 - 5.適用可能な土質と改良土の品質 (1)適用可能な土質の範囲 適用可能な土質の範囲は、土質区分基準における泥土から第3種建設発生土までの広範囲な発生 土に適用できる。ただし、鉄筋、ビニール、コンクリート塊等の夾雑物がある場合には、解砕選別 機等で事前に除去する必要がある。 (2)改良土の品質とその特性及び範囲 第3種建設発生土 → 第2種改良土 第4種建設発生土 → 第2種改良土~第3種改良土 泥土 → 第2種改良土~第4種改良土 (3)改良土のバラツキ quf/qul=0.7~0.8 (4)対象用途の要求土質に対する品質管理 適正改良材の選択、土質の変化に対応した改良材添加量の設定、管理をするとともに、改良土の 強度管理をおこなう。 (5)もっとも得意とする土質範囲 もっとも得意とする土質範囲は、土質区分基準で表すと、第3種、第4種建設発生土である。 - 6 - 6.施工・品質管理 (1)施工フロー 施工フローを図-4に示す。 図-4 施工フロー (2)仮設、付帯設備、機器 本工法本体施工機以外に、発電機、改良材サイロ、土砂投入設備(解砕選別機等) 、改良土の搬送 設備等が必要となる。 (3)人員配置 世話役------------------------1名 プラント運転関係--------------3名 (4)施工管理上の留意事項 ①事前に室内配合試験をおこない土質性状、適正添加量の把握をしておく。 ②対象土質、性状の変化によって、改良土の品質が大きく左右されるため、十分な性状の管理及び 性状に見合う添加量の管理をおこなう。 ③鉄筋棒やコンクリート塊等の夾雑物は、本体のトラブル発生の原因につながるため事前に十分な 除去をおこなう。 - 7 - (5)品質管理フロー 品質管理フロー例を図-5に品質管理項目及び品質管理手法・頻度例を表-3に示す。 <施工順序> 発 生 土 ・対象土質の土質性状確認(事前配合試験等) ↓ T.W工法 ・改良材添加量、原料土の計量 ↓ ・出来高品質の評価 養 生 ・養生材の管理 ↓ 積 込 ↓ 運 搬 ・掘削・搬出運搬 ↓ 再利用先 ・再利用先の目標強度設定 図-5 表-3 品質管理フロー例 品質管理手法・頻度例 品質管理項目 方 法 頻 度 含 水 比 JIS A 1203 1回/日 土の湿潤密度 JGS 0191 1回/日 改良材添加量 運転管理日報 1回/10分 原料土供給量 運転管理日報 1回/10分 CBR試験 JIS A 1211 1回/1000m3 or 1回/1000t 一軸圧縮強度試験 JIS A 1216 1回/1000m3 or 1回/1000t コーン指数試験 JIS A 1228 1回/1000m3 or 1回/1000t - 8 - (6)品質管理上の留意事項 ①品質管理項目及び頻度は、必要に応じて対応するものとする。 ②土質性状管理(含水比、土の湿潤密度) 、 (事前配合試験、一軸圧縮強度試験) ↓ 改良材添加量の管理(改良材供給量、原料土供給量) ↓ 現場目標強度の管理(CBR試験、一軸圧縮強度試験、コーン指数試験) - 9 - 参 考 資 料 - 10 - Ⅰ.実施例 第8回 セメント系固化材セミナーテキスト; 社団法人 セメント協会 - 11 - - 12 - - 13 - - 14 - - 15 - - 16 - - 17 - - 18 - - 19 -
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