第三回 レポート課題 1. 送信する正弦波の振幅と位相を組合わせて,図.1 のような 17 点信 号配置図を生成した場合,AWGN 通信路での各信号の判定領域を 描け.ただし,各信号が送信される確率は一様であると仮定する. 回答例 隣接する信号点を垂直に二分するように境界線を書くと,図 1 の実 線を π/4 ずつ回転して得られる実線部分が判定境界となる. Q I 図 1: 17 点の信号配置点とその境界線 2. M が奇数の場合,M 2 点 QAM 変調の誤り率の表現式を導け. 回答例 1 − M −1 d · · · −d 2 0 d ··· M −1 d 2 図 2: I 軸の信号配置点 M が奇数の場合,信号配置点は図 2 のようになるので,送信電力の 期待値は (M −1)/2 ∑ Es = 2 (md)2 m=1 M2 − 1 = d2 12 が得られるので,資料の式 (3-63) と同じく √ 12Es d= M2 − 1 1 M (1) (2) の関係式が成り立つ. その故に,QAM 変調は M が奇数,偶数に関わらず一つの軸の誤り 率は ) ( 2(M − 1) d PQ = PI = (3) Q √ M 2N0 で与えられ,全体の誤り率は Pe = 1 − (1 − PI )(1 )] ( − PQ )) [ ( 4(M − 1) M −1 d d = Q √ 1− Q √ M M 2N0 ( ) [ 2N0 ( )] d d ≈ 4Q √ 1−Q √ (4) 2N0 2N0 で表される. 3. MASK 変調と PAM 変調の違いを述べよ. 回答例 MASK は振幅に情報を載せるため,負の値は取らないが,PAM は 一般的に負の値を取るので,位相情報の検出も必要である. 4. M 個の信号点を同じ送信電力で PAM, MPSK, QAM 変調を用いて 送信した場合,誤り率について比較せよ. 2 回答例 M 個の信号点の送信電力を Es とし,γ := Es N0 として比較する. PAM 課題2より M 点 PAM の平均送信電力と最小距離 d の関係 は式 (2) より与えられるので,誤り率は式 (3) に式 (2) を代入 して (√ ) 2(M − 1) 6γ PPAM = Q (5) M M2 − 1 となる. MPSK 資料より ∫ PPSK = 1 − π/M −π/M となる. QAM 課題 2 の M を √ 1 −γ sin2 θ e π ∫ ∞ te− √ (t− 2 2γ cos θ ) 2 dtdθ (6) 0 M に置き換えればいいので √ 12Es d= M −1 を式 (3) に代入して (√ ) √ 2( M − 1) 6γ √ PQ = PI = Q M −1 M を求め,それから PQAM (√ )[ (√ )] √ √ 4( M − 1) 6γ M −1 6γ √ = Q 1− √ Q (7) M −1 M −1 M M が得られる. 3 図.3 は M = 4 と 16 に対して式での PPAM ,PMPSK および PQAM を 比較したものである. 0 10 PAM PSK QAM −1 10 −2 10 −3 Error Rate 10 −4 10 −5 10 −6 10 −7 10 −8 10 0 5 10 15 γ dB 20 25 30 図 3: PAM,MPSK,QAM の比較 MATLAB 参考プログラム M = 4; gamma = 0; flags = [0 0 0]; ErrPAM = []; ErrPSK = []; ErrQAM = []; while sum(flags) < 3; SNR = 10^(gamma/10); if flags(1) == 0 Err = 2*(M-1)/M*qfunc(sqrt(6*SNR/(M^2-1))); if Err < 1e-6 flags(1) = 1; 4 35 end ErrPAM = [ErrPAM Err]; end if flags(2) == 0 fun = @(x,y) exp(-SNR.*sin(y).^2).*x.*... exp(-(x-sqrt(2*SNR).*cos(y)).^2/2); q = integral2(fun,0,inf,-pi/M,pi/M); Err = 1-q/2/pi; if Err < 1e-6 flags(2) = 1; end ErrPSK = [ErrPSK Err]; end if flags(3) == 0 QV = (sqrt(M)-1)/sqrt(M)*qfunc(sqrt(6*SNR/(M-1))); Err = 4*QV*(1-QV); if Err < 1e-6 flags(3) = 1; end ErrQAM = [ErrQAM Err]; end gamma=gamma+1; end semilogy(0:length(ErrPAM)-1,ErrPAM,’-rx’); hold on; semilogy(0:length(ErrPSK)-1,ErrPSK,’-bo’); semilogy(0:length(ErrQAM)-1,ErrQAM,’-ks’); legend(’PAM’,’PSK’,’QAM’); ylabel(’Error Rate’); xlabel(’\gamma dB’); grid; 5
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