運転挙動ビッグデータチャレンジ

慶應義塾大学 ビッグデータ・イノベーション シンポジウム 2014
運転挙動ビッグデータチャレンジ
2014.3.17
慶應義塾大学 理工学部
管理工学科
大門 樹
道路・交通に関わる様々な状況
1)
3)
道路管理者および道路ユーザのニーズ
•渋滞/混雑地点・渋滞/混雑の程度
•旅行時間の推定
•走行区間の状況(天候・災害・路面状況)
•事故多発地点
2)
5)
4)
1)2)3)4)国土交通省Webサイト,http://www.mlit.go.jp/より
5)警察庁Webサイト,http://www.npa.go.jp/より 2
道路管理者による交通流の把握
• 超音波感知器,画像処理装置による交通関連データ
の大量収集
1)
2)
超音波感知器
地点B
3)
4)
画像処理装置
地点A
– 断面交通量,通過速度,旅行時間などの収集
– 5分間データ,1分間データなど
(時間分解能が高くなるほど誤差が大きくなる傾向)
1)3)首都高速Webサイト,http://www.shutoko.jp/より
2)4)UTMS Webサイト,http://www.npa.go.jp/より
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道路管理者による交通流の把握
• 大量データをもとに安全支援サービスへ活用
安全支援サービスの情報提示位置の検討
10月16~31日 QV図
参宮橋カーブ出口付近におけるQV図
(2004.10.18~2004.10.31)
100
90
5分間平均速度(km/h)
80
70
60
50
40
30
20
走行車線
追越車線
10
0
0
20
40
60
80
100
120
140
160
180
200
交通量(台/5分
国土交通省HP,http://www.nilim.go.jp/lab/qcg/sangubashi/committee/pdf/no01/vics_driver.pdf より
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道路管理者による交通流の把握
• 大量データをもとに交通状況の把握・情報提供
への活用
図形情報板
交通量と走行速度
首都高速HP http://www.shutokodeikou.jp/kensho/
article/23.htmlより
文字情報板
首都高速HP http://www.shutoko.jp/より
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GPS情報・車両情報の活用
• カーナビ・ドライブレコーダなどの普及
– GPS情報とともに速度・加速度の情報収集が可能
• OBD-Ⅱなどを経由した車両情報の収集
– 車両側で収集される様々な情報(速度,エンジン回
転数,アクセル開度,車載センサ…)が利用可能
路側センサ
車両挙動
運転操作
ドライブレコーダ
スマートフォン
タブレット端末等
OBD-Ⅱ
CAN等
交通量
速度
占有率
・
・
GPS
速度
加速度
車両情報
操作量
燃料
道路管理者
道路管理者
以外のユーザ
3G・4G等の
通信ネットワーク6
GPS情報・車両情報の活用例
• プローブ情報としての高度活用
– 災害時等の取り組み(官民連携による通行実績・
通行止め情報の提供)
-通行実績情報(民間4社)
×通行止め情報(国土地理院)
ITS Japan Webサイト:
http://www.itsworldcongress.jp/
japanese/citizen/about_its/
7
learn_more/index.html
運転挙動ビッグデータチャレンジ
• 特定の地域を走行するCAN(Controller Area
Network)および車載センサなどを通じて得ら
れる様々なドライバーの運転挙動を利用して,
自動車走行時の不安全行動の推定から,燃料
消費や環境負荷の推定,エコドライブ支援等へ
の活用方法を検討する
•現場で収集されるデータの種類とその特徴
•運転行動データ(映像データを含む)と車両
挙動等のデータとの基本的な関係性
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運転行動データベース(1)
• 運転行動データベースは人間生活工学研究センター
(HQL)が,平成11年度から15年度にかけて,ドライ
バーの運転行動データをデータベースとして整備
(一般ドライバー,高齢ドライバー,運転指導員など多
くの運転行動をデータベース化)
• データベースの運転行動データは,総走行距離は約
3.1万km,1,978トリップに及ぶ
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運転行動データベース(2)
運転行動データベースの一例
取得データ: 広角CCDカメラによる前方映像,自車両状況,交通環境,走行位置,速度,
加速度,ハンドル操舵角,ウィンカー操作,ワイパー操作,シフト操作,ブレーキペダル,
アクセルペダルの踏込み量,GPSによるマクロ的な自車両走行位置など多数.
(https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2004/pr20040303/pr20040303.html) 10
運転挙動ビッグデータチャレンジを通じて
運転挙動データを利用した分析を通じて,シス
テム構成に応じた,運転行動や交通状況等の
特徴抽出,改善や支援に関する提案など
– ヒヤリハット発生箇所の推定
• ニアミス・接触事故等の潜在箇所の推定など
– 交通状況・道路環境の把握
• 渋滞・混雑箇所の推定など
– 環境負荷の低減
• 燃費消費・大気汚染の推定など
・
・
11
ご静聴ありがとうございました
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