第 6 章 本県の再生可能エネルギーの賦存量及び利用可能量 第 6 章 1 本県の再生可能エネルギーの賦存量及び利用可能量 賦存量 及 び 利 用 可 能 量 の 定 義 と 調査対象と する再生 可能エネル ギー (1) 賦存 量 及 び 利用 可 能 量 の 定 義 本ビ ジ ョ ン に お い て は , 再 生可 能エネルギ ー の賦存 量及び利 用可能 量 を以下の と おり定 義 付 けし て 調 査 ・ 推 計 し ました。 表 6−1 賦 存 量 及 び 利 用 可 能 量の概念 賦存量 エ ネ ル ギ ー の 採 取・利 用 に 関 す る 種 々 の 制 約 要 因 に よ る 設 置 の 可 否 を 考 慮 したエネルギー資源量。 エ ネ ル ギ ー の 集 積 状 況 ,変 換 効 率 ,他 の 用 途 と の 競 合 等 の 要 因 は 考 慮 し て いない。 利用可能量 事 業 収 支 に 関 す る 特 定 の シ ナ リ オ( 仮 定 条 件 )を 設 定 し た 場 合 に 具 現 化 が 期待されるエネルギー資源量。 エ ネ ル ギ ー の 集 積 状 況 ,変 換 効 率 ,他 の 用 途 と の 競 合 等 の 要 因 を 考 慮 し て いる。 (2) 調査 対 象 と する 再 生 可 能 エ ネ ルギー 調査 対 象 と する 再 生 可 能 エ ネ ルギーは, 以下の ものとし ました。 表 6−2 調査対象エネルギー 区分 資源名等 太陽光発電 太陽光 風力発電 風力 水力発電 水力 地熱発電 地熱 発電 バイオマス エネルギー 熱利用 稲わら・もみがら,バガス,家畜排せつ物,木質,焼酎粕, 廃食油 燃料製造 太陽熱利用 太陽熱 その他の熱利用 下水熱 備考 1 備考 2 雪 氷 熱 利 用 に つ い て は ,本 県 で は 雪 氷 熱 利 用 の 可 能 性 は な い た め 調 査 対 象 外 と し た 。 空気熱利用,地中熱利用,河川水熱・海水熱利用,温泉熱利用については,様々 な利用形態があり算定上の前提条件の設定が困難であること,また,海洋エネル ギー発電については,算定方法が確立していないことから調査対象外とした。 56 第 6 章 本県の再生可能エネルギーの賦存量及び利用可能量 2 再生可 能 エ ネ ル ギ ー の 賦 存 量 及 び利用可能 量 (1) 本県 に お け る再 生 可 能 エ ネ ル ギーの賦存 量及び 利用可能量 調査 対 象 と した 再 生 可 能 エ ネ ルギーの賦 存量は ,155,336 百万 MJ/年と 推計されま す。種類 別 で は ,太 陽 光 発 電 が 34.6%と 最も大きく,次いで,風力 発電 32.2%,バ イオマ ス エ ネル ギ ー 11.9% , 地 熱発 電 10.6%と なってい ます。 また ,利 用 可 能 量 は ,86,830 百万 MJ/年 と推計さ れ,2011(平 成 23 年)年の本 県 の最終 エ ネ ルギ ー 消 費 量 の 約 53%に相 当します(原油量として換算する と 2,240 千 kL/年 と な り , 大 型 タ ン ク ロ ー リー車の約 15 万 台,ドラム缶では約 1,120 万本 に 相 当しま す。)。種 類 別 で は ,風 力 発電の割 合が最も 大きく 41.5%,次 いで太 陽光発電 25.0% , 太 陽熱 利 用 11.7% , 地熱発電 8.1%と なっています。 表 6−3 本 県 に お け る 再 生 可 能 エネルギ ーの賦存量及 び利用可能 量 区 分 賦存量 利用可能量 熱量換算 原油換算 割合 (百 万 MJ/年 ) ( 千 kL/年 ) ( % ) 熱量換算 原油換算 割合 (百 万 MJ/年 ) ( 千 kL/年 ) ( % ) 太陽光発電 53,822 1,389 34.6 21,686 560 25.0 風力発電 50,079 1,292 32.2 36,014 929 41.5 水力発電 4,441 115 2.9 4,384 113 5.0 地熱発電 16,499 426 10.6 7,041 182 8.1 バイオマスエネルギー 18,431 476 11.9 6,685 172 7.7 稲わら・もみがら 1,707 44 1.1 989 26 1.1 バガス 1,584 41 1.0 158 4 0.2 10,104 261 6.5 1,733 45 2.0 4,423 114 2.8 3,328 86 3.8 焼酎粕 402 10 0.3 266 7 0.3 廃食油 211 5 0.1 211 5 0.2 太陽熱利用 10,200 263 6.6 10,200 263 11.7 1,863 48 1.2 820 21 0.9 155,336 4,008 100.0 86,830 2,240 100.0 家畜排せつ物 木質 その他の熱利用 (下水熱) 合 備考 計 端数処理の関係で合計が一致しないことがある。 57 第 6 章 本県の再生可能エネルギーの賦存量及び利用可能量 賦存量 利用可能量 太陽光発電 風力発電 水力発電 地熱発電 稲わら・もみがら バ バガス イ 家畜排せつ物 オ 木 質 マ 焼酎粕 ス 廃食油 太陽熱利用 その他の熱利用 0 図 6−1 20,000 40,000 60,000 (百万MJ) 本 県 に お け る 再 生可 能エネルギ ーの賦存量 及び利用可 能量 (2) 地域 別 の 再 生可 能 エ ネ ル ギ ー 利用可能量 エネ ル ギ ー の 利 用 可 能 量 を 地域 別にみると , 鹿児島 地域にお いては 住 宅・事業 所 数が多 い こ と か ら 太 陽 光 発 電 の割合 が最も高く, 次いで風 力発電, 太陽熱 利用の順 となっ て お り , 都 市 型 の エ ネ ルギー である下水処 理水を利 用する温 度差熱 利用の割 合が高 い こ と も 特 徴 的 で す 。 南薩地 域や姶良・伊 佐地域に おいては ,太陽 光発電や 風力発 電 の 割 合 が 高 い で す が ,地熱 発電の割合も 高いこと が特徴的 です。 その他の 地域に お い て は 風 力 発 電 の 割 合が高 いですが,北 薩地域や 熊毛地域 は水力 発電,大 隅地域 は バ イオ マ ス の 割 合 が 高 いことが 特徴的 です。 太陽光発電 風力発電 水力発電 地熱発電 バイオマス 鹿児島 太陽熱利用 温度差熱利用 11,144 南 薩 8,533 北 薩 11,723 姶良・伊佐 12,340 大 隅 18,425 熊 毛 9,947 奄 美 14,718 0 2,000 4,000 図 6−2 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000 (百万 MJ) 18,000 再 生 可 能エネ ルギー の地域別利 用可能量 58 20,000 第 6 章 本県の再生可能エネルギーの賦存量及び利用可能量 (3) 賦存 量 及 び 利用 可 能 量 の 推 計 方法 ア 太陽光発電 (ア) 推 計 方 法 ① 賦存量 太 陽 光 発 電 の賦 存 量 は, 「平成 24 年度 再生可能エ ネルギー に関する基 礎情 報 整 備 報 告 書 」( 環 境 省 ) に 示 さ れ た 本 県 の 導 入 ポ テ ン シ ャ ル 量 ( 約 1,399 万 kW)と し ま し た 。同 報告書 においては ,太陽光発 電を表 6− 4 に示すよう に「 住 宅 用 等 」と 「 公 共系等」に区分し,調査対象別 に設置係数( 設置可能 面 積 を 施 設 面積 等 で 除 した値 )を設定し て推計 していま す。 な お , 地 域 別 の 賦 存 量 は , 同 報 告 書の 市 町 村 別 集 計 表 か ら 算 定 し ま し た 。 ② 利用可能量 太 陽 光 発 電 の利 用 可 能量は,同報告書 に示された シナリオ別 導入可能量 に お い て , 住 宅用 等 は 「 余剰電力 の買取価格 40 円/kWh・買取期間 10 年間(11 年 目 か ら 20 年 目 ま で は 10 円/kWh)」を 想定したシナ リオにおけ る本県の 導 入 可 能 量 ( 約 55 万 kW) としま した。固定 価格買取 制度による 買取価格は , 今 後 下 が る こと が 予 想 されま すが,シナリ オ区分とし て「意欲 的な導入シ ナ リ オ 」 と 解 釈す る こ と にして 採用しまし た。 ま た , 公 共 系等 に つ いては, 事業採算性 を重視 し,「 買取価格 35 円/kWh, 買 取 期 間 20 年 」 を 想 定 したシ ナリオにお ける本県 の導入可能 量(約 509 万 kW) と し ま した 。 な お , 地 域 別の 利 用 可能量は ,賦存量の 地域別 データで按分しました 。 (イ) 推 計 の 基 本 事項 ① 調査対象の区分 表 6− 4 調査対象の区分 商業系建築物 商業施設,宿泊施設 住宅系建築物 住宅,オフィスビル 公共系建築物 庁舎,文化施設,学校 ,医療施設,上水施設, 下水処理施設,道の駅 住宅用等 公共系等 発電所・工場・ 物流施設 低・未利用地 発電所,工場,倉庫, 工業団地 最終処分場,河川敷・ 堤防,港湾施設,空港,鉄道, 高速道路法面等,公園 ,ダム堤上,砂浜,ゴルフ場 等 耕作放棄地 ② 設 備 容 量 及 び 発 電 電 力量の 推計式 設備容量 戸 建 て 住 宅 は 1kW/10m 2 と し , 戸 建 住 宅 以 外 は 1kW/15m 2 と す る 。 ・戸建住宅 : 設 備 容 量 (kW)= 設 置 可 能 面 積 (m 2 )×0.1000(kW/m 2 ) ・ 戸 建 住 宅 以 外 : 設 備 容 量 (kW)= 設 置 可 能 面 積 (m 2 )×0.0667(kW/m 2 ) 年間発電電力量 年 間 発 電 電 力 量 (kWh/年 )= 設 備 容 量 (kW)×地 域 別 発 電 量 係 数 (kWh/kW・ 年 ) 59 第 6 章 本県の再生可能エネルギーの賦存量及び利用可能量 (ウ) 使 用 デ ー タ ① 地域別平均全天日射量 「 全 国 日 射 量 平 均 値 デ ー タ マ ッ プ 」( NEDO) か ら , 地 域 内 の ア メ ダ ス 観 測 地 点 の 中 か ら数 地 点 の データ を平均した ものを ,地 域別平均全 天日射量と し て 用 い ま し た。 表 6− 5 地 域 別 平 均 全 天 日射 量 平 均 全 天 日 射 量 ( kWh/m 2 ・日 ) 地域名 平 均 範 発 電 出 力 1kW 当 た り の 年 間 発 電 量 ( kWh/kW) 囲 鹿児島 3.87 3.67∼ 4.01 1,090 南 薩 3.82 3.66∼ 3.96 1,076 北 薩 3.79 3.65∼ 3.99 1,067 3.70 3.69∼ 3.71 1,042 姶良・伊佐 大 隅 3.80 3.67∼ 4.00 1,071 熊 毛 3.64 3.38∼ 4.00 1,025 奄 美 3.90 3.53∼ 4.41 1,098 資料 備考 1 備考 2 備考 3 全 国 日 射 量 平 均 値 デ ー タ マ ッ プ ( NEDO) 日射量は,最適角日射 量(最適なパネル角度における日射量)を用いた。 平 均 と は ア メ ダ ス 観 測 地 点 数 地 点 の デ ー タ を 平 均 し た も の で ,範 囲 と は そ の 出 現 範囲を示す。 各 地 域 の 発 電 出 力 1kW 当 た り の 年 間 発 電 量 は , 本 県 に お け る 2000( 平 成 12) ∼ 2004( 平 成 16) 年 の 年 間 発 電 量 の 平 均 値 1,067kWh( 新 エ ネ ル ギ ー 財 団 資 料 ) を,地域別平均全天日 射量で按分した値である。 (エ) 賦 存 量 及 び 利用 可 能 量 太 陽 光 発 電 の賦 存 量 及 び利 用可能量は 表 6−6 の とおりと推 計されます 。 表 6− 6 太 陽 光 発 電 の 賦 存量 及び利用可 能量 賦存量 地域名 出力 ( 千 kW) 万 kWh/年 利用可能量 百 万 MJ/年 出力 ( 千 kW) 万 kWh/年 百 万 MJ/年 鹿児島 2,322 2,531 9,112 797 869 3,127 南 薩 1,370 1,474 5,307 538 579 2,086 北 薩 2,335 2,491 8,969 953 1,017 3,660 2,124 2,213 7,968 846 882 3,174 姶良・伊佐 大 隅 2,995 3,208 11,548 1,246 1,334 4,802 熊 毛 1,212 1,242 4,472 549 562 2,024 奄 美 1,613 1,791 6,447 712 782 2,814 合 計 13,989 14,951 53,822 5,640 6,024 21,686 備考 端数処理の関係 で合計が一致しないことがある。 60 第 6 章 本県の再生可能エネルギーの賦存量及び利用可能量 イ 風力発電 (ア) 算 定 方 法 ① 賦存量 陸 上 風 力 発 電の 賦 存 量は, 「平 成 24 年 度再生可能 エネルギー に関するゾ ー ニ ン グ 基 礎 情 報 整 備 報 告 書 」( 環 境 省 ) に 示 さ れ た 本 県 の 導 入 ポ テ ン シ ャ ル 量 (794 万 kW) と し ま し た。同報 告書におい ては,環境 省が平成 21 年度か ら行っている再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査結果の精査・再推 計・更 新 等 が 行 わ れ て おり,同報告書に おける導入ポ テンシャル 量は,表 6 −8 に 示 す よ う に ,風 力 発電の 開発につい て様々な 条件を設定 し,開発可 能 地 域 に 風 力 発電 を 設 置 するも のとして算 定して います。なお,地域別の賦 存 量 は , 同 報 告書 の 市 町 村別集 計表から算 定しま した。 ま た,同 報 告 書 で は ,洋 上風力 発電の導入 ポテンシ ャルについ ても,再推 計 を 行 っ て いま す が ,洋上風力 発電は,現時点では,実証試験 段階であるこ と か ら 賦 存 量に は 含 め ないこ ととしまし た。た だし,表 6−9 には参考と し て 括 弧 書 き で ,洋 上 風 力発電 の賦存量を 示しています(洋上風 力発電の賦 存 量 は , 平 成 24 年 度再 生 可能エ ネルギーに 関するゾ ーニング基 礎情報整備 報 告 書 」( 環 境 省 ) に 示 さ れ た 九 州 に お け る 導 入 ポ テ ン シ ャ ル 量 を 九 州 各 県 の 海 岸 線 延 長 で按 分 し ま した。)。 表 6−7 区 賦 存 量 の 予 測 基 本事 項 分 内 容 風況 国 土 を 500m メ ッ シ ュ に 区 分 し , 風 車 の 高 さ を 想 定 し て 地 上 高 80m の風況シミュレーショ ンを実施。 風車の定格出力 想 定 し た 風 車 の 定 格 出 力 は 2,000kW。 設置容量 1km 2 当 た り の 風 車 設 置 容 量 を , 1 万 kW/km 2 と 想 定 。 資料 平 成 24 年 度 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー 導 入 ポ テ ン シ ャ ル 調 査 ( 環 境 省 ) 表 6−8 賦存量の算定条件 区 自然条件 社会条件: 法制度等 分 風速区分 5.5m/s 未 満 標高 1,200m 以 上 最大傾斜角 20 度 以 上 ・国 立・国 定 公 園( 特 別 保 護 地 区 ,第 1 種 特 別 地 域 ) ・都道府県立自然公園(第 1 種特別地域) ・原生自然環境保全地域 ・自然環境保全地域 ・鳥 獣 保 護 区 の う ち 特 別 保 護 地 区( 国 指 定 ,都 道 府 県指定) ・世界自然遺産地域 ・保安林 市街化区域 田 ,建 物 用 地 ,幹 線 交 通 用 地 ,そ の 他 の 用 地 ,河 川 地及び湖沼,海水域,ゴルフ場 法規制区分 都市計画区分 社会条件: 土地利用等 土地利用区分 居住地からの距離 資料 開発不可条件 500m 未 満 平 成 24 年 度 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー 導 入 ポ テ ン シ ャ ル 調 査 ( 環 境 省 ) 61 第 6 章 本県の再生可能エネルギーの賦存量及び利用可能量 ② 利用可能量 陸 上 風 力 発 電の 利 用 可能量は, 「平成 24 年度再生 可能エネル ギーに関す る ゾ ー ニ ン グ 基 礎 情 報 整 備 報 告 書 」( 環 境 省 ) に 示 さ れ た 「 発 電 電 力 の 買 取 価 格 22.0 円 /kWh,買 取 期 間 20 年間」を想 定したシナ リオにおけ る本県の導入 可 能 量 (571 万 kW) と しました 。なお,地域別の利用 可能量は,賦存量の地 域 別 デ ー タ で按 分 し ま した。 ま た,洋 上 風 力 発 電 の利用可 能量は,賦存量と同 じく含めな いことと し ま し た 。 た だ し, 表 6− 9 には参 考として 括弧書きで ,洋上風力 発電の利用 可 能 量 を 示 し てい ま す ( 洋上風力 発電の利用 可能量は,同報告書に おいて「事 業 費 80 万 円 /kW, 買 取 価格 30 円,買取期間 20 年間」を想定し たシナリオ に お け る 九 州 の導 入 可 能 量を九 州各県の海 岸線延 長で按分 しました。)。 (イ) 賦 存 量 及 び 利用 可 能 量 風 力 発 電 の 賦存 量 及 び 利用 可能量は表 6−9 のと おりと推計 されます。 表 6−9 風 力 発 電 の 賦 存 量 及 び利用可能 量 賦存量 区分 出 力 (千 kW) 陸上 風力 発電 洋上 風力 発電 利用可能量 地域名等 億 kWh/年 百万 MJ/年 出 力 (千 kW) 12 4,286 489 億 kWh/年 百万 MJ/年 9 3,082 鹿児島 679 南 薩 516 9 3,255 371 7 2,341 北 薩 837 15 5,279 602 11 3,796 187 3 1,179 134 2 848 姶 良・伊 佐 大 隅 1,950 34 12,296 1,402 25 8,843 熊 毛 1,350 24 8,515 971 17 6,124 奄 美 2,421 42 15,269 1,741 31 10,981 小 計 7,940 139 50,079 5,710 100 36,014 着床式 (12,839) (337) (121,466) (235) (6) (2,224) 浮体式 (82,746) (2,175) (782,843) (0) (0) (0) 小 (95,585) (2,512) (904,309) (235) (6) (2,224) 計 備 考 1 発 電 電 力 量 (kWh/年 )は , 陸 上 風 力 設 備 利 用 率 : 0.2, 洋 上 風 力 設 備 利 用 率 : 0.3 と し て 算 定 2 端数処理の関係で合計が一致しないことがある。 62 第 6 章 本県の再生可能エネルギーの賦存量及び利用可能量 ウ 水力発電 (ア) 算 定 方 法 ① 賦存量 水 力 発 電 の 賦存 量 は ,既開発 の水力発電 と,「平成 22 年度再 生可能エ ネル ギ ー 導 入 ポ テン シ ャ ル 調査」(環境省)及び「 平成 23 年度再生 可能エネル ギ ー に 関 す る ゾ ー ニ ン グ 基 礎 情 報 整 備 報 告 書 」( 環 境 省 ) に 示 さ れ た 本 県 の 未 開 発 の 河 川 及び 農 業 用 水路の 賦存量との 合計と しました 。なお,賦存量の 県 内 地 域 別 の 区分 は ,同 報 告書に おいて示さ れた県全 体の導入ポ テンシャル 図 を 画 像 解 析 によ り 県 内 地域別 に按分した ものを 用いまし た。 表 6− 10 区 賦存 量 の 予 測 基本 事項 分 予測方法 資料 ② 内 容 河 川 部 の 賦 存 量 は ,河 川 線 形 ネ ッ ト ワ ー ク デ ー タ を 基 に , 「仮想 発電所」を設定し,高低差と流量(使用可能水量)から設備 容量 を 算 定 。 な お , 30,000kW 以 上 の 新 た な 仮 想 発 電 所 は 控 除 。 農業用水路の賦存量は,平成 7 年基幹水利施設整備状況調査基 図 の 農 業 用 水 路 デ ー タ と ,こ の デ ー タ と 交 差 す る 数 値 地 図 25,000 空 間 デ ー タ 基 盤 の「 水 路 区 間 」デ ー タ を 基 に , 「 仮 想 発 電 所 」を 設 定し,高低差と流量(使用可能水量)から,設備容量を算定 。な お , 最 大 取 水 量 が 0.3m 3 /s 未 満 の 取 水 点 は , 発 電 に 適 さ な い も の として計算対象外とする。 平 成 22 年 度 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー 導 入 ポ テ ン シ ャ ル 調 査 ( 環 境 省 ) 平 成 23 年 度 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー に 関 す る ゾ ー ニ ン グ 基 礎 情 報 整 備 報 告 書( 環 境 省 ) 利用可能量 水 力 発 電 の 利用 可 能 量は,既開 発の水力 発電と,「平成 22 年 度再生可 能エ ネ ル ギ ー 導 入ポ テ ン シ ャル調 査」(環 境省)及 び「平成 23 年度 再生可能エ ネ ル ギ ー に 関 す る ゾ ー ニ ン グ 基 礎 情 報 整 備 報 告 書 」( 環 境 省 ) に 示 さ れ た 本 県 の未開発の河川及び農業用水路の導入ポテンシャル量との合計としました。 な お , 県 内 地域 別 の 区 分は賦 存量と同じ 按分方 法としま した。 表 6−11 区 利用 可 能 量 の 算定 条件 分 開発不可条件 賦存量条件 発 電 単 価 500 円 /(kWh/年 )以 上 自然条件 最 大 傾 斜 角 : 20 度 以 上 社会 条件 資料 法制度等 ・国立・国定公園(特別保護地区,第 1 種特別地域) ・都道府県立自然公園(第 1 種特別地域) ・原生自然環境保全地域 ・自然環境保全地域 ・鳥獣保護区のうち特別保護地区(国指定,都道府県指定) ・世界自然遺産地域 事業性等 幅 員 3m 以 上 の 道 路 か ら の 距 離 : 特 に 制 限 し な い 。 平 成 22 年 度 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー 導 入 ポ テ ン シ ャ ル 調 査 ( 環 境 省 ) 平 成 23 年 度 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー に 関 す る ゾ ー ニ ン グ 基 礎 情 報 整 備 報 告 書( 環 境 省 ) 63 第 6 章 本県の再生可能エネルギーの賦存量及び利用可能量 (イ) 賦 存 量 及 び 利用 可 能 量 水 力 発 電 の 賦存 量 及 び 利 用 可能量は表 6−12 のとおり と推計され ます。 表 6−12 水力 発 電 の 賦 存量 及び利用可 能量 賦存量 利用可能量 地域名等 出 力 ( kW) 千 kWh/年 百万 MJ/年 出 力 ( kW) 千 kWh/年 百 万 MJ/年 鹿児島 2,063 11,562 42 2,023 11,352 41 南 薩 8,192 33,829 122 8,051 33,087 119 北 薩 144,622 374,596 1,349 144,471 373,802 1,346 39,522 205,518 740 38,539 200,350 721 姶 良・伊 佐 大 隅 61,074 303,226 1,092 59,389 294,372 1,060 熊 毛 58,666 295,241 1,063 58,666 295,241 1,063 奄 美 3,205 9,533 34 3,205 9,533 34 合 計 317,344 1,233,504 4,441 314,344 1,217,736 4,384 備 考 1 発 電 電 力 量 (kWh/年 )は 既 開 発 分 は 実 績 値 ,未 開 発 分 は 設 備 利 用 率:0.6 と し て 算 定 2 端数処理の関係で合計が一致しないことがある。 エ 地熱発電 (ア) 算 定 方 法 ① 賦存量 地 熱 発 電 の 賦存 量 は , 「平成 22 年度再 生可能エネ ルギー導 入ポテンシ ャル 調 査」 ( 環 境 省 )に 示 さ れた本県 の 53∼120℃,120∼150℃の賦 存量及び「平 成 24 年 度 再 生 可 能 エ ネ ルギー に関するゾ ーニング 基礎情報整 備報告書」(環 境 省)に 示 さ れ た 150℃ 以上の市町 村別集計表 の賦存量としました。なお,53 ∼ 150℃ の 県 内 地 域 の 区 分 は , 42℃ 以 上 及 び 水 蒸 気 等 を 噴 出 す る 温 泉 源 泉 数 を 用 い て 按 分し ま し た 。 表 6−13 区 賦存 量 の 予 測 基本 事項 分 内 容 賦 存 量 は ,( 独 )産 業 技 術 総 合 研 究 所 が 作 成 し た 地 熱 資 源 密 度 分 布 図を用いて,各温度区分の資源量分布図から技術的に利用可能な密 予測方法 度を持つグリッドを抽出し,それらを集計して算定。 利用可能量は,温度区分別の賦存量マップに対して,各種社会条 件を重ね合わせて推計。 資 料 平 成 22 年 度 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー 導 入 ポ テ ン シ ャ ル 調 査 ( 環 境 省 ) 平 成 23 年 度 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー に 関 す る ゾ ー ニ ン グ 基 礎 情 報 整 備 報 告 書( 環 境 省 ) 64 第 6 章 本県の再生可能エネルギーの賦存量及び利用可能量 ② 利用可能量 地 熱 発 電 の 利用 可 能 量は, 「平 成 22 年 度再生可能 エネルギー 導入ポテン シ ャル調査」 ( 環 境 省 )に 示され た本県の 53∼120℃ ,120∼ 150℃の導入ポテ ン シ ャ ル 量 及 び「 平 成 24 年度再 生可能エネ ルギーに 関するゾー ニング基礎 情 報 整 備 報 告 書」 (環 境 省 )に示 された 150℃以上の市 町村別集計 表の導入ポテ ン シ ャ ル 量 とし ま し た 。なお ,県内地域 別の区分は 賦存量と同 じ按分方法 と しました。 (イ) 賦 存 量 及 び 利用 可 能 量 地 熱 発 電 の 賦存 量 及 び 利 用 可能量は表 6−14 のとおり と推計され ます。 表 6−14 地熱 発 電 の 賦 存 量及び利用 可能量 賦存量 地域名等 鹿児島 利用可能量 出力 ( 万 kW) 億 kWh/年 百 万 MJ/年 出力 ( 万 kW) 億 kWh/年 百 万 MJ/年 1.9 1.3 469 1.4 1.0 347 南 薩 24.7 17.3 6,222 7.9 5.6 2,002 北 薩 0 0 0 0 0 0 38.9 27.2 9,809 18.6 13.0 4,692 姶良・伊佐 大 隅 0 0 0 0 0 0 熊 毛 0 0 0 0 0 0 奄 美 0 0 0 0 0 0 合 計 65.4 45.8 16,499 27.9 19.6 7,041 備 考 1 発 電 電 力 量 (kWh/年 )は , 設 備 利 用 率 : 0.8 と し て 算 定 。 2 端数処理の関係で合計が一致しないことがある。 オ バ イ オ マ ス エネ ル ギ ー 自 然 界 に 無 尽蔵 に 存 在 す る多 種多様なバ イオマ スの種類 のうち,ある程度 ま と ま っ た バ イ オ マ ス の 発 生 が 期待 でき,収 集も 比較的 容易で, エネル ギー変換技 術 は 研 究 段 階 を 含 め て あ る 程 度見 通しの立 って いるバ イオマス につい て,賦存量 及 び利用可能量を算出しました。 (ア) 稲 わ ら ・ も みが ら ① 算定方法 稲 わ ら ・ も み が ら の 賦 存 量 及 び 利 用 可 能 量 は ,「 バ イ オ マ ス 賦 存 量 ・ 利 用 可 能 量 の 推 計」(NEDO) による 推計方法等 に準じて 算出しまし た。 賦 存 量 = 稲 わ ら 発 生 量 ×発熱 量 + も み が ら 発 生 量 ×発 熱 量 利 用可 能 量 = 賦 存 量 ×利 用 可 能 率×ボ イラ ー 効 率 65 第 6 章 本県の再生可能エネルギーの賦存量及び利用可能量 ② 使用データ 発生量 稲 わ ら ・ も みが ら 発 生量は 表 6−15 のとおりです。 表 6− 15 稲わ ら ・ も み がら 発生量(2012(平 成 24)年度 ) 地域名 稲 わ ら 発 生 量 ( t/年 ) 鹿児島 10,373 1,756 南 薩 7,976 1,563 北 薩 25,000 6,195 30,485 5,179 姶良・伊佐 資料 備考 も み が ら 発 生 量 ( t/年 ) 大 隅 24,771 5,160 熊 毛 4,549 878 奄 美 36 0 合 計 103,190 20,731 県畜産課,県農産園芸課 端数処理の関係で合計が一致しないことがある。 発 熱 量 ・ 利 用 可 能 率 ・ボイ ラー効率 発 熱 量: 稲わら 13.6MJ/kg, もみが ら 14.65MJ/kg 利 用 可 能 率: 稲わ ら 0.749,もみ がら 0.37 ボ イ ラ ー 効 率:0.85 資料 ③ バ イ オ マ ス 賦 存 量 ・ 利 用 可 能 量 の 推 計 ( NEDO) 賦存量及び利用可能量 稲 わ ら・も み が ら の 賦 存量及び 利用可能量 は表 6−16 のとお りと推計さ れ ます。 表 6− 16 稲わ ら ・ も み が ら の賦存量及 び利用 可能量 地域名 賦存量 利用可能量 鹿児島 167 98 南 薩 131 76 北 薩 431 245 490 288 姶良・伊佐 備考 単 位 : 百 万 MJ/年 大 隅 412 238 熊 毛 75 43 奄 美 0 0 合 計 1,707 989 端数処理の関係で合計が一致しないことがある。 66 第 6 章 本県の再生可能エネルギーの賦存量及び利用可能量 (イ) バ ガ ス ① 算定方法 バ ガ ス の 賦 存量 は ,発生量に発 熱量を乗じ て算出しま した。また ,現 状で は バ ガ ス は 発電 に 利 用 されて いることか ら,利用可 能量は賦存 量に発電効 率 を 乗 じ て 算 出し ま し た 。 賦 存 量 = バ ガ ス 発 生 量 ×発熱 量 利 用可 能 量 = 賦 存 量 ×発 電 効 率 ② 使用データ 発生量 バ カ ス の 発 生量 は 表 6−17 のと おりです。 表 6−17 バガ ス 発 生 量 (2012(平 成 24)年度) 地域名 バガス発生量 鹿児島 − 南 薩 − 北 薩 − 姶良・伊佐 資料 単 位 : t /年 − 大 隅 − 熊 毛 35,228 奄 美 74,793 合 計 110,021 県農産園芸課 発熱量・発電効率 ③ 発 熱 量 :14.4 MJ/kg 資料 バ イ オ マ ス エ ネ ル ギ ー ( 本 多 淳 裕 , 1986 年 ) 発 電 効 率 :0.10 資料 バ イ オ マ ス 賦 存 量 ・ 利 用 可 能 量 の 推 計 ( NEDO) 賦存量及び利用可能量 バ ガ ス の 賦 存量 及 び 利用可能 量は表 6− 18 のと おりと推計されます。 表 6−18 バガ ス の 賦 存 量及 び利用可能 量 地域名 賦存量 単 位 : 百 万 MJ/年 利用可能量 鹿児島 − − 南 薩 − − 北 薩 − − − − 姶良・伊佐 大 隅 − − 熊 毛 507 51 奄 美 1,077 108 合 計 1,584 158 67 第 6 章 本県の再生可能エネルギーの賦存量及び利用可能量 (ウ) 家 畜 排 せ つ 物 ① 算定方法 家 畜 排 せ つ 物の 賦 存 量は,牛及び豚に ついては排 せつ物から 発生するメ タ ン を 主 成 分 と す る ガ ス の 発 熱 量 と し て ,「 新 エ ネ ル ギ ー ガ イ ド ブ ッ ク 2008」 (NEDO) に よ る 推 計 方 法等に準 じて算出し ました。ま た,鶏の排 せつ物につ い て は 水 分 が 少 な い こ と か ら 直 接 燃 焼 で の 発 熱 量 と し て ,「 バ イ オ マ ス 賦 存 量 ・ 利 用 可 能量 の 推 計 」(NEDO)による推 計方法等 に準じて算 出しました。 牛 及 び 豚 の 排せ つ 物 の利用可 能量は ,発生したメ タンガスを 燃焼して発 電 す る も の と して ,賦 存 量 にメタ ンガス発電 効率を乗 じて算定し ました。また, 鶏 の 排 せ つ 物に つ い て は,直接 燃焼させ て得た熱を 利用し発電 するものと し て , 賦 存 量 に発 電 効 率 を乗じ て算定しま した。 乳 用牛 ・ 肉 用 牛 ・ 豚 賦 存 量 = 家 畜 排 せ つ 量 ×ガス 発 生 係 数×メ タ ン 含有 率×メ タン 発 熱 量 利 用可 能 量 = 賦 存 量 ×メ タ ン ガ ス 発 電効 率 鶏 賦 存 量 = 家 畜 排 せ つ 量 ×鶏ふ ん 単 位 発 熱 量 利 用可 能 量 = 賦 存 量 ×発 電 効 率 ② 使用データ 家畜排せつ物量 家 畜 排 せ つ 物量 は , 表 6− 19 の とおりです 。 表 6−19 家畜 排 せ つ 物 量(2012(平成 24)年度) 地域名 乳用牛 肉用牛 豚 単 位 : t /年 鶏 鹿児島 14,019 146,117 18,355 14,854 南 薩 39,117 404,683 364,467 71,466 北 薩 13,467 380,111 275,142 153,823 39,035 282,437 492,344 58,120 姶良・伊佐 大 隅 82,256 864,787 1,593,773 205,180 熊 毛 44,853 99,543 10,634 139 奄 美 0 222,643 5,335 1,582 合 計 232,748 2,400,320 2,760,051 505,165 資料 県畜産課 備考 1 地域別の家畜排せつ物量は,合計を各地域の推定頭羽数により按分した。 2 端数処理の関係で合計が一致しないことがある。 牛 及 び 豚 の ガ ス 発 生 係数等 ガ ス 発 生 係 数:乳用牛 0.025m 3 /kg,肉用牛 0.030m 3 /kg,豚 0.050m 3 /kg メ タ ン 含 有 率:0.6 メ タ ン 発 熱 量:37.18 MJ/m 3 メ タ ン ガ ス 発 電 効 率:0.25 資料 新 エ ネ ル ギ ー ガ イ ド ブ ッ ク 2008( NEDO) 68 第 6 章 本県の再生可能エネルギーの賦存量及び利用可能量 鶏ふん単位発熱量 鶏 ふ ん 単 位 発熱 量 : 10.47 千 MJ/t 発 電 効 率 :0.1 資料 ③ バ イ オ マ ス 賦 存 量 ・ 利 用 可 能 量 の 推 計 ( NEDO) 賦存量及び利用可能量 家 畜 排 せ つ 物 の 賦 存 量 及 び 利 用 可 能 量 は 表 6− 20 の と お り と 推 計 さ れ ま す。 表 6−20 家 畜 排 せ つ 物 の 賦存量及び 利用可能 量 地域名 賦存量 鹿児島 (エ) 木 ① 利用可能量 282 47 南 薩 1,447 250 北 薩 2,179 303 1,368 251 姶良・伊佐 備考 単 位 : 百 万 MJ/年 大 隅 4,551 815 熊 毛 105 26 奄 美 172 40 合 計 10,104 1,733 端数処理の関係 で合計が一致しないことがある。 質 算定方法 木 質 バ イ オ マス の 賦 存量は,木 くず(製材 工場残材,建築系建設廃材,土 木 系 建 設 廃 材) 及 び 林 地残材 の発生量に ,発熱 量を乗じ て算出しま した。 利 用 可 能 量 は,木 く ず及び林地 残材の利用 可能性を考 慮し,賦存量に 利 用 可 能 率 と ボ イラ ー 効 率 を乗じ て算定しま した。 賦 存 量 = ( 木 く ず 発 生 量+ 林 地 残材 発 生 量 ) ×発 熱 量 利 用可 能 量 = 賦 存 量 ×利 用 可 能 率×ボ イラ ー 効 率 ② 使用データ 木質バイオマス発生量 木 質 バ イ オ マス 発 生 量は表 6−21 のとおりです。 69 第 6 章 本県の再生可能エネルギーの賦存量及び利用可能量 表 6−21 木質 バ イ オ マ ス発 生量(2010(平成 22)年 度) 単 位 : 万 t /年 木くず 地域名 製材工場 残材 建築系 建設廃材 土木系 建設廃材 林地残材 計 鹿児島 0.367 0.061 0.525 1.866 2.819 南 薩 0.975 0.070 0.232 1.675 2.952 北 薩 1.353 0.066 0.722 3.741 5.882 姶良・伊佐 1.940 0.005 0.260 3.369 5.574 大 隅 2.952 0.066 0.975 3.303 7.296 熊 毛 0.074 0.008 0.212 2.437 2.731 奄 美 0.039 0.038 0.810 0.209 1.096 合 計 7.700 0.313 3.736 16.600 28.349 資料 備考 県監理課,県かごしま材振興課 端数処理の関係で合計が一致しないことがある。 発熱量 発 熱 量: 15.6 MJ/kg ボ イ ラ ー 効 率: 0.85 資料 バ イ オ マ ス 賦 存 量 ・ 利 用 可 能 量 の 推 計 ( NEDO) 利用可能率 製 材 工 場 残 材及 び 林 地残材の 利用可能率 は,全量を 利用可 能と 想定し て, 利 用 可 能 率 を 1 と 設 定 しまし た。 建 築 系 及 び 土木 系 建 設廃材の 利用可能率 は,「平成 20 年 度建設 副産物 実 態 調 査 結 果」 ( 国 土 交 通省)によ り,発生する 全建設 廃材のうち ,再資源化 を 行 わ な い で 焼 却 ・ 埋 立処 分 され てい る建 設 廃材を 利用 可 能 と想 定 して , 利 用 可 能 率 を 0.197 と 設定し ました。 ③ 賦存量及び利用可能量 木 質 バ イ オ マ ス の 賦 存 量 及 び 利 用 可 能 量 は 表 6−22 の と お り と 推 計 さ れ ます。 表 6− 22 木質 バ イ オ マ ス の 賦存量及び 利用可 能量 地域名 賦存量 利用可能量 鹿児島 440 311 南 薩 461 359 北 薩 918 696 870 711 姶良・伊佐 備考 単 位 : 百 万 MJ/年 大 隅 1,138 857 熊 毛 426 339 奄 美 171 55 合 計 4,423 3,328 端数処理の関係で合計が一致しないことがある。 70 第 6 章 本県の再生可能エネルギーの賦存量及び利用可能量 (オ) 焼 酎 粕 ① 算定方法 焼酎粕の賦存量は,焼酎粕発生量に発熱量を乗じて算出しました。また, 利 用 可 能 量 は ,メ タン 発 酵及び アルコール 抽出を既 に実施して いる酒造会社 等( 既 設 エ ネ ルギ ー 利 用施設)のデータを 用いてエ ネルギー利 用原単位を求 め , こ の 原 単位 に , 焼 酎粕発 生量を乗じ て,利 用可能量 を算定しま した。 賦 存 量 = 焼 酎 粕 発 生 量 ×発熱 量 利 用可 能 量 = 焼 酎 粕 発 生 量 ×エネ ル ギ ー 利 用 原 単 位 ② 使用データ 焼酎粕発生量 焼 酎 粕 発 生 量は 表 6−23 のとお りです。 表 6−23 焼酎 粕 発 生 量 (2012(平 成 24)年度) 地域名 農地還元 堆肥製造 プラント等 飼料 計 鹿児島 219 8,097 63,471 71,787 南 薩 278 9,233 68,975 78,486 北 薩 5,860 15,153 23,873 44,886 13,130 13,622 12,463 39,215 姶良・伊佐 資料 単 位 : t /年 大 隅 27,952 3,490 35,442 66,884 熊 毛 1,491 1,546 5,989 9,026 奄 美 6,361 0 3,366 9,727 合 計 55,291 51,141 213,579 320,011 県 か ご し ま PR 課 発熱量 発 熱 量 :1.26 MJ/kg 資料 県 新 エ ネ ル ギ ー 導 入 ビ ジ ョ ン ( 平 成 14 年 3 月 ) エネルギー利用原単位 エ ネ ル ギ ー 利 用 原 単 位は ,エネル ギー利用を実 施している 酒造会社 等 に 対 し 行 っ た アン ケ ー ト に基づ き,2010(平成 22)年 度及び 2011(平成 23) 年 度 の 焼 酎 粕 処 理 量 及 びエ ネ ルギ ー利 用量 か ら,以 下の よ う に設 定 しま し た。 71 第 6 章 本県の再生可能エネルギーの賦存量及び利用可能量 表 6−24 エネ ル ギ ー 利 用原 単位 回収エネルギー の種類 焼酎粕処理量 ( t/2 カ 年 ) エネルギー利用量 ( 百 万 MJ/2 カ 年 ) エネルギー利用 原 単 位 ( MJ/t) メタン 237,905 244.33 1,027 アルコール 62,981 5.74 91 焼酎粕利用可能量 焼 酎 粕 の 利 用 可 能 量 は, 発生する 焼酎粕全量を メタン又は アルコー ル と し て エ ネ ル ギー 回 収 す ると想 定して算出 しまし た。なお,表 6−24 の焼酎 粕処理量の実績より,焼酎粕全量に対するエネルギー利用割合をメタン 79% , ア ル コー ル 21% と設定しま した。 ③ 賦存量及び利用可能量 焼 酎 粕 の 賦 存量 及 び 利用可能 量は表 6− 25 のと おりと推計されます。 表 6−25 焼酎 粕 の 賦 存 量及 び利用可能 量 地域名 賦存量 利用可能量 鹿児島 90 60 南 薩 99 65 北 薩 56 37 49 33 姶良・伊佐 備考 単 位 : 百 万 MJ/年 大 隅 84 56 熊 毛 11 8 奄 美 12 8 合 計 402 266 端数処理の関係で合計が一致しないことがある。 72 第 6 章 本県の再生可能エネルギーの賦存量及び利用可能量 (カ) 廃 食 油 ① 算定方法 家 庭 や 飲 食 店等 か ら 発生する 廃食油を化 学処理 することにより,軽油と 同 じ よ う に デ ィー ゼ ル エ ンジン の燃料とし て使用 できる BDF(バイオディーゼ ル 燃 料 ) を 製造 す る こ とがで きます。 廃 食 油 か ら 作ら れ る BDF の賦存 量は,発生量に発 熱量を乗じ て算出しま し た 。 ま た ,BDF は 直接 自 動車等 の燃料とし て用いる ことができ るため,利 用 可 能 量 は 賦 存量 と 同 一 としま した。 賦 量 = BDF 製 造 量( 1 人 当 り の 年 間 廃 食 油 発 生 量×人 口×1/ 廃食油の 密度 )× 存 発 熱量 利 用可 能 量 = 賦 存 量 ② 使用データ 廃 食 油 発 生 量 ( BDF 製 造量 ) 「 平成 10 年 度 廃 食 用油高度利 用検討推進 事業研究 成果報 告書 」( 政策 科 学 研 究 所 )か ら , 1 人当 りの年間廃 食油発生量を 2.971kg/年 と想定し , 県 人 口 及 び 廃 食 油 の 密 度( 0.85kg/L)の 逆数 を乗 じて 廃食 油発 生量 を 算 定 し ま し た 。 なお , 廃 食 油から BDF の製 造過程 では,廃 食油と同量 の BDF が 製 造 さ れ る もの と 想 定 しまし た。 表 6−26 廃食 油 発 生 量 (BDF 製造量)(2012(平 成 24)年度) 地域名 人口(人) 鹿児島 689,060 2,408 南 薩 141,852 496 北 薩 210,144 735 242,231 847 姶良・伊佐 備考 廃食油発生量 ( BDF 製 造 量 )( kL) 大 隅 245,667 859 熊 毛 44,643 156 奄 美 115,800 405 合 計 1,689,397 5,905 端数処理の関係で合計が一致しないことがある。 発熱量 発 熱 量 :35.74 MJ/L 資料 バ イ オ マ ス 賦 存 量 ・ 利 用 可 能 量 の 推 計 ( NEDO) 73 第 6 章 本県の再生可能エネルギーの賦存量及び利用可能量 ③ 賦存量及び利用可能量 廃 食 油 の 賦 存量 及 び 利用可能 量は表 6− 27 のと おりと推計されます。 表 6−27 廃食 油 の 賦 存 量及 び利用可能 量 地域名 単 位 : 百 万 MJ/年 賦存量(利用可能量) 鹿児島 86 南 薩 18 北 薩 26 姶良・伊佐 カ 30 大 隅 31 熊 毛 6 奄 美 14 合 計 211 太陽熱利用 (ア) 算 定 方 法 太 陽 熱 利 用 の賦 存 量 及 び利 用可能量は ,「 平成 24 年度再 生可能エ ネルギーに 関 す る 基 礎 情 報 整 備 報 告 書 」( 環 境 省 ) に 示 さ れ た 本 県 の 導 入 ポ テ ン シ ャ ル 量 (102 億 MJ/年 ) と し ま し た。 同 報 告 書 に お い て は , 建 築 物等の地 域別・用途 別の熱需 要原単位を 用いて 熱 需 要 を 算 定 し,全 国 熱 需 要 マップ を作 成した 上で,表 6−28 に示 す調査対 象別 の 前 提 条 件 及び 設 置 係 数(設置 可能面積を 建築面積 等で除した 値)を設定 し て 導 入 ポ テ ン シャ ル 量 を 推 計し ています。な お,同調査 における太 陽熱利用 の 導 入 ポ テ ン シ ャル 量 は ,事 業採算 性等を意識 してある こと,シナリ オ別導入 可 能 量 は 推 計 さ れて い な い こ とか ら,賦存量 と利用 可能量を 同量としま した。 ま た , 地 域 別 の 賦 存 量 及 び 利用可能 量は,同報 告書の市 町村別集計 表から 算 定しました。 (イ) 推 計 の 基 本 事項 表 6− 28 前提 条 件 及 び 設 置 係数 調査対象 余暇・レジャー施設 医療施設 宿泊施設 中規模共同住宅 戸建住宅等 備考 設置係数の対象 建築面積 − − 設置係数 0.89 0.58 2m 2 /想 定 部 屋 数 2m 2 /戸 4m 2 /戸 その他の建築物 (商業施設,学校等)考慮しないものとする。 74 第 6 章 本県の再生可能エネルギーの賦存量及び利用可能量 (ウ) 賦 存 量 及 び 利用 可 能 量 太 陽 熱 利 用 の賦 存 量 及 び利 用可能量は 表 6−29 のとお りと推計さ れます。 表 6− 29 太陽 熱 利 用 の 賦 存 量及び利用 可能量 地域名 賦存量 利用可能量 鹿児島 3,315 3,315 南 薩 1,174 1,174 北 薩 1,572 1,572 1,557 1,557 姶良・伊佐 備考 キ 単 位 : 百 万 MJ/年 大 隅 1,702 1,702 熊 毛 264 264 奄 美 616 616 合 計 10,200 10,200 端 数 処理 の 関 係 で 合 計が一致し ないこと がある。 そ の 他 の 熱 利用 ( 下 水 熱 ) (ア) 算 定 方 法 下 水 処 理 水 を利 用 す る 温 度 差熱利用の 賦存量は, 「 新エネ ルギーガ イドブッ ク 2008」( NEDO) に よ る 推 計 方 法 に 準 じ て 算 出 し ま し た 。 ま た , 利 用 可 能 量 は , 賦 存 量 に 冷 暖房 日 数 の 割 合を 乗じて算出 しまし た。 賦 存 量 = 利 用 可 能 温 度 差 ×熱 源 水 の 定 圧 比 熱 ×比 重 ×利 用 可 能水 量 利 用可 能 量 = 賦 存 量 ×冷 暖 房 日 数 の 割合 (イ) 使 用 デ ー タ ① 利用可能温度差 利 用 可 能 温 度差 : 5 ℃ ② 資料 新 エ ネ ル ギ ー ガ イ ド ブ ッ ク 2008( NEDO) 熱源水の定圧比熱・比重 熱 源 水 の 定 圧 比 熱 : 4.186 kJ/kg・℃ 熱 源 水 の 比 重 :1,000 kg/m3 資料 ③ 新 エ ネ ル ギ ー ガ イ ド ブ ッ ク 2008( NEDO) 利用可能水量 県 内 の 下 水 道終 末 処 理場にお ける晴天時 処理量 を,利用可能 水量として 設 定しました。 75 第 6 章 本県の再生可能エネルギーの賦存量及び利用可能量 表 6− 30 利用 可 能 水 量 (2011(平 成 23)年度) 地域名 利用可能水量 鹿児島 68,486,410 南 薩 4,670,905 北 薩 4,513,225 姶良・伊佐 資料 ④ 単 位 : m 3 /年 3,866,810 大 隅 2,348,410 熊 毛 奄 美 5,141,390 合 計 89,027,150 − 県都市計画課 冷暖房日数の割合 冷 房 は 日 平 均気 温 が 24℃ 以上,暖 房は日平均 気温が 10℃以下を稼働条 件 と す る と ,2010( 平 成 22)年の鹿児島市におけ る冷房稼 働日数は 105 日,暖 房 稼 働 日 数は 57 日と な ること から,冷暖 房日数の 割合は次式 で推計しま し た。 (105 日 + 57 日 ) /365 日=0.44 資料 気象庁 (ウ) 賦 存 量 及 び 利用 可 能 量 下 水 熱 の 賦 存量 及 び 利 用可 能量は表 6−31 のとおりと 推計されま す。 表 6− 31 下水 熱 の 賦 存 量 及 び利用可能 量 地域名 鹿児島 賦存量 利用可能量 1,433 631 南 薩 98 43 北 薩 94 42 姶良・伊佐 備考 単 位 : 百 万 MJ/年 81 36 大 隅 49 22 熊 毛 − − 奄 美 108 47 合 計 1,863 820 端数処理の関係で合計が一致しないことがある。 76
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