25m スポーツピストル: ファイナルにおけるパソコン操作方法 女子オリンピック種目である 25m スポーツピストル(SP)競技では、本選の上位 8 名の選手がセミファイナ ルへ進みます。セミファイナルでは5シリーズ(合計 25 発の速射)の射撃を行い、 “ヒット/ミス”方式でヒッ ト数の多い上位4名がメダルマッチへ進みます。まず、3,4位の選手が銅メダルをかけて争い、決着がついた 後に1,2位の選手が金メダルをかけて争います。 “ヒット/ミス”方式で行われますが採点の方法に特徴があり、 1シリーズ(5 発)でヒット数の多い選手に2点(少ない選手は0点)、同点の場合は双方の選手に 1 点が与え られ、7 点に先に到達した選手が勝者となります。セミファイナルのスタートからメダル決定までのパソコン操 作方法について説明します。すでに掲載してあるエアーライフルファイナル、ラピッドファイアピストルファイ ナルの操作方法と共通部分の一部は省略しています。またパソコン操作の幾つかのステップでは複数の方法が存 在しますが、ここでは単純な方法を使用しています。なお、説明のために用いている人名、県名は実在のものと 全く関係ありません。 1. SiusRank の操作 まず初めに SiusRank プログラムを立ち上げます。パソコン画面が下記のように立ち上がります。 下記画面のように File → New Database… を選択します。 1 下記画面のように新規データベース(New Database)の位置(Location)と名前(Name)を決めるためのダイアロ グが現れます。 ここでは、デスクトップにあらかじめ“SPFinal2014”名のフォルダを作成しておき Location:欄はそのフォル ダ“C:¥.......¥Desktop¥SPFinal2014”を選択し、Name:欄にフォルダと同じ名前の“SPFinal2014”と入力し OK ボタンをクリックしました。フォルダの位置、名前およびデータベースの名前はそれぞれ自由に設定できま す。 (全角、半角英数字、日本語、英語も自由に使用できます) 。 次の画面が現れます。 この段階で、フォルダ内には、この新しいデータベースを識別する” SPFinal2014.srk“ファイルが自動的に作 成されています。同一競技会で、SiusRank を一旦終了し、再度立ち上げる場合は、File → Open Database… で 現れる“開く”ダイアログで“SPFinal2014.srk”を選択し“開く”ボタンをクリックすればこの画面が現れま す。 2 ここでもし仮に SiusRank が既に開かれているのに気がつかず、もう一度 SiusRank を立上げると下記の警告文 がダイアログボックスに現れます。 Warning Database reserved by ‘・・・・’ Be sure you do not import shot data more than once to the same database! この後の操作は警告されず通常通り進行できますが射撃をしてもデータが取り込まれないので注意が必要です。 次に、Chanpionships 名を大会名に変えます。この大会名が観客用大型ディスプレイに表示され、また成績表に 印字されます。ここでは下記画面のように“ピストル射撃競技大会 2014”と入力しました。 次に、下記画面のように、Edit → Insert → New Shoot Event… を選択します。 下記画面のようにダイアログが現れるので、ドロップダウンリストからこれから行う競技種目 (25m PISTOL WOMEN)をリスト(Shoot Event)の中から選択します。 3 次の画面が現れます。 次にスポーツピストル競技のフィナルに特有の“ヒット/ミス”方式に関する重要な設定を行います。 まず、下記画面のように Settings → General… をクリックします。 4 下記画面のダイアログが現れます。 ここで左画面の“ScoreBoard Settngs”タブをクリックします。 左画面のダイアログが現れるので“Score board content…” ボタンをクリックします。 左画面のダイアログが現れるので“Five Target Events” タブをクリックします。 5 下記画面のダイアログが現れます。 ここで、 “Hit/Miss Mode” 、 “Enable view:” 、 “Show shots:”にいずれもチェックを入れます。 Scorelevel for Hit: の項にはヒットと認められる点数 10.2(10.2 点以上がヒット、10.2 点未満はミス)を直接 入力します。 “Radius of hit zone”の数値は観客用ディスプレイに表示される標的円の大きさで自由に変えられ ます。 “OK”ボタンを押し、次に現れるダイアログで“Accept”ボタンを押し設定を確定させます。 なお、ファイナルが終了し、次の試合がファイナルでない場合はこれら3つのチェックは外しておきます。 次にスタートリストの入力を行います。 Name 欄の“Final Elimination”をクリックします(①) 。スタート番号(Start Number)、選手名(Name と First Name)、所属(Nation)、射座番号(Target Number)を各欄に直接入力します(②) 。 6 入力終了後欄外をクリックすると下記画面のようにこの新規エントリーを登録してよいか聞いてきますので “Yes”ボタンを押します。 下記画面のように次の選手を入力する行(緑のライン)が現れるのでこの行をクリックして次の選手の入力を行 います。 このようにして 8 名のセミファイナリストを入力したのが次の画面です。 7 ここで、下記画面の□で囲った部分の各設定を確認します。 それぞれ、 Rotation Type : Direct、Assign Bib Numbers : ByTargetNumber、Target Numbering : Letter、 Report Type : SportPistolFinal になっています。 次に“Start List”アイコンをクリックします。次のスタートリスト画面が現れるので入力に間違いがないか確 認します。必要であれば印刷を行います。間違いがなければこの画面を閉じます。 8 以上で SiusRank の操作は一旦中断し(終了はしないこと) 、次に SiusData プログラムを立ち上げます。 2. SiusData の操作 SiusRank は閉じずに、SiusData を立上げます。次の SiusData 画面が現れるので、各選手のスタート番号 9 を矢印のように各セルに直接書き込みます。Lane3(3 番射座)と Lane8(8 番射座)は空白にしておきます。 3 番と 8 番射座はこの後のメダルマッチで使用する射座です。 下記画面左下の2つのドロップダウンリストから当該種目(Sport Pistol)及び Final をそれぞれ選択します (①) 。 次に②のように 1,2,4,5,6,7,9,10 番射座にチェックを入れこれらの射座をアクティブにします。■がアクティブ (コントロールユニットとの通信が許可)の印です。 次にツールバーの アイコンをクリックします。 画面に現れるダイアログで“はい”のボタンを押します。 次の画面のように 1,2,4,5,6,7,9,10 番射座が“READY”となり射撃を開始できます。 10 以上で SiusData の準備は完了です。SiusData は終了せずにそのままの状態にしておき SiusRank に戻ります。 3. SiusRank の操作 下記画面のように、①→②→③→④→⑤→⑥→⑦→⑧の順に各アイコンをクリックします。 11 下記スタート画面が観客用ディスプレイに現れます。 シリーズ1(5 発)の射撃が行われます。SiusData は下記画面のようになります。 12 スコアボードは下記画面のようになります。各選手のヒットの数が表示されます。 そのときの SiusRank 画面は下記のようになります。 13 ProgressStatus は inCompetition になり、シリーズ得点、合計点、X 圏の数、射撃数、順位が各選手の各セル にリアルタイムに書き込まれていきます。 次に①のアイコンをクリックして現れる“Competition Controller”ダイアログの“Clear Shots”ボタン(②) をクリックするとスコアボードは下記画面のようにシリーズ2のスタート画面になります。 14 シリーズ 2(5 発)の射撃が行われます。スコアボードは下記画面のようになります。 このようにして、シリーズ4が終了したときの画面は下記のようになります。 15 “Competition Controller”ダイアログの“Clear Shots”ボタンを押すと下記画面のように最終シリーズ 5 の スタート画面になります。各選手が最終シリーズを撃ち終えたときの SiusData は下記画面のようになります。 16 スコアボードは下記画面のようになり、備考欄に QF と書かれた選手がメダルマッチへ進みます。 まず 3 位の三浦選手と 4 位の林選手が銅メダルをかけて戦います(銅メダルマッチ) 。その後、1 位の青木選手 と 2 位の佐藤選手が金メダルをかけて戦います(金メダルマッチ)。 この段階での SiusRank は下記画面のようになっています。 17 “ProgressStatus”は全ての選手が“Finished” (終了)となっています。 “Rank List Main”のアイコンをク リックすると下記画面のセミファイナル順位表が表示されます。 備考欄に青木選手と佐藤選手が “QG” (Gold match、金メダルマッチ)、三浦選手と林選手が“QB” (Bronz match、 銅メダルマッチ)と表示されています。次に下記画面のように“Medal Matches” (①)をクリックし、次に “Start List” (②)をクリックします。 18 下記画面のようにメダルマッチのスタートリストが現れるので確認し間違いがなければこの画面を閉じます。 以上で SiusRank の操作は一旦中断し(終了はしないこと) 、次に SiusData プログラムを立ち上げます。 4. SiusData の操作 SiusData プログラムを立ち上げ、今度は射座3と8のみアクティブにします。メダルマッチでは2名の選手が それぞれこの2つの射座に入って射撃を行います。3と8の射座が“READY”になったことを確認後 SiusRank に戻ります。 19 5. SiusRank の操作 下記画面のように“Starters”の欄には4名の選手の情報が自動的に現れています。 次に①→②→③→④→⑤→⑥→⑦→⑧の順に各アイコン又は文字をクリックします。 下記画面のようにメダルマッチのスタート画面がスコアボードに現れます。 20 ここでは事前に“General Settings”の“ScoreBoard Settings“タブをクリックして現れる左画面の Font:の数字を 20.25pt に変えて、スコアボード の選手名等の文字の大きさを少し大きくなるよう にあらかじめ設定してあります。 まず林選手と三浦選手によるブロンズマッチをスタートします。 下記画面がシリーズ1を撃ち終わったときのスコアボードです。 ヒットの数が両選手とも4個で同数なのでそれぞれの選手に1点が与えられます。 21 このときの SiusData 画面は下記のようになっています。 このときの SiusRank 画面は下記のとおりです。画面下“Startars”の欄にはヒットの数、得点、射撃数、X 圏 の数、順位が射撃の瞬間にリアルタイムに書き込まれていきます。 22 次にアイコン(①)をクリックし、そのとき現れる“Competition Controller”ダイアログの“Clear Shots”ボ タン(②)をクリックします。スコアボードの弾痕跡が消え、次のシリーズの射撃が開始されます。 下記画面はシリーズ3が終了した直後のスコアボードです。シリーズ2は同点のためそれぞれの選手に1点が与 えられ、シリーズ3ではヒット数で上回った林選手に2点が与えられます(三浦選手は0点) 。 23 下記画面はこのようにして、シリーズ6まで終了した段階のスコアボードです。両選手とも 7 点に達していない ため次のシリーズへ進みます。 次のシリーズで林選手が勝ち(3 対 2)、得点が 8 点(7 点以上)となったため林選手の銅メダルが決定しました。 24 この段階での SiusRank 画面か下記のようになります。林選手と三浦選手の“ProgressStatus”は “Finished” (終了)となります。 この段階の SiusData 画面は下記のようになります。 25 以上で SiusRank の操作は一旦中断し(終了はしないこと) 、SiusData プログラムを終了し、その後リスタート します。 6. SiusData の操作 SiusData プログラムをリスタートし、ブロンズマッチのときと同様に射座3と8の“Startno”欄にそれぞれの 選手のスタートナンバーを入れさらにアクティブにします。3と8の射座が“READY”になったことを確認後 SiusRank に戻ります。 7. SiusRank の操作 下記画面は金メダルマッチのシリーズ2が終了した時点でのスコアボードです。シリーズ1(5発) ,2(5発) とも佐藤選手のヒット数が上回っているので佐藤選手にそれぞれ2点(合計4点)が与えられます。 (青木選手 はそれぞれ0点) 26 この段階での SiusData 画面は下記のようになります。 下記画面はシリーズ3終了時点でのスコアボードです。3シリーズとも佐藤選手のヒット数が上回っているので 佐藤選手が合計6点、青木選手が0点となっています。 27 この段階の SiusData 画面は下記のようになります。 下記画面はシリーズ4が終了した時点でのスコアボードです。 このシリーズは青木選手が勝ったため佐藤選手は 7 点に達せず、さらに次のシリーズに進みます。 28 下記画面はシリーズ5終了時点でのスコアボードです。このシリーズも青木選手が勝ったため佐藤選手は 7 点に 達せず、さらに次のシリーズに進みます。 下記画面のシリーズ 6 で佐藤選手が勝ったため(4 対 3)、佐藤選手の得点が 8 点(7 点以上)となり、この瞬間に 佐藤選手の金メダルが決定しました。佐藤選手の欄がハイライト表示されます。 29 この時点での SiusRank は下記のようになります。 “Rank List Main”のアイコンをクリックすると下記成績表が表示されます。必要に応じて印刷します。 30 以上で 25m スポーツピストル競技のファイナルにおけるパソコン操作は終了です。 31
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