熱交換器と圧力容器 . 圧力容器の定義

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Heat Exchangers and Pressure Vessels
熱交換器と圧力容器
圧力容器の定義
大気圧における沸点を超える液体を保有する容器
容器内の圧力が大気圧を超える容器で、
イ.蒸気、その他の熱媒を受け入れ、又は蒸気を発生させて固体又は液体を加熱するもの。
ロ.化学反応、原子核反応、その他の反応によって蒸気を発生するもの。
ハ.液体の成分を分離するため、その液体を加熱し、蒸気を発生するもの。
ニ.大気圧における沸点を超える温度の液体を内部に保有するもの。
抜粋:ボイラー及び圧力容器安全規則
第一種圧力容器 PV>0.02 P:最高使用圧力 MPaG V:内容積 m3
小型圧力容器 0.02≧ PV>0.004 簡易(圧力)容器 0.004≧ PV≧0.001
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Heat Exchangers and Pressure Vessels
熱交換器と圧力容器
温水製造用PHEの設計
0.2MPaGスチーム 133℃→133℃ 1305kg/h 水 60℃← 45℃ 45m3/h
型式 LX-125A-TNHJR-18 伝熱面積 3.20m2、通路数 スチーム側 8、水側 9
必要蒸気量の計算 0.2MPaGスチームの潜熱 γ=2166kJ/kg 水の比熱 c=4.186kJ/kg℃
交換熱量Q=(60-45)×45×4.186×1000÷3600=785kW 蒸気量 G=785×3600÷2166=1305kg/h
圧力容器該当、非該当の確認 最高使用圧力(設計圧力): スチーム側0.26MPaG、水側0.50MPaG LX-125A型の1通路当たりの内容積 1.12 X 10-3m3 より PV=0.26×(1.12×10-3×8)+ 0.50×(1.12×10-3×9)=0.0074となり
0.02 ≧ PV>0.004で小型圧力容器に該当 All Rights Reserved, Copyright ©HISAKA WORKS, LTD.
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熱交換器と圧力容器
スチーム側安全弁の選定
申請に必要なもの : 弁メーカーの図面と計算書
容器に流入する蒸気量の算出(配管径から算出します) G kg/h G=0.0028×v×ρ×d2 =1784 kg/h 蒸気流速 v=30m/s 安全弁の設定圧力におけるスチーム(0.26MPaG)の密度 ρ=1.915kg/m3
蒸気配管内径100A d=105.3mm 安全弁の公称吹出し量の算出 Qm kg/h メ ーカーカタログより呼び径65Aの安全弁を選定 Qm=5.246
x C x Kd x A x (p+0.1) x 0.9 =2887kg/h>G=1784kg/h 設定圧力 0.26MPaG 吹出し量決定圧力 p=設定圧力x1.03=0.2678MPaG 蒸気の性質による係数 C=1.0 吹出し係数 Kd=0.864 吹出し面積 A=1924mm2 (のど径= 49.5mm) All Rights Reserved, Copyright ©HISAKA WORKS, LTD.
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熱交換器と圧力容器
水側逃がし弁の選定
申請に必要なもの ・水側圧力源の圧力が熱交換器の最高使用圧力以下の場合 : 弁メーカーの図面と圧力源の圧力値(ポンプの締切圧力+背圧値)
水側が密閉状態になり、かつスチームが流れて加熱され続けた場合には、 熱膨張によって生じる圧力上昇を逃がすために、呼び径が15A以上の逃がし弁
が必要です。
・水側圧力源の圧力が熱交換器の最高使用圧力を越える場合 : 弁メーカーの図面と計算書及び設定圧力におけるポンプの吐出流量
圧力源がポンプの場合には、安全弁の設定圧力時における吐出量を性能曲線 から読みとり、その吐出量を全量逃がす安全弁が必要です。
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熱交換器と圧力容器
フローシート
0.5MPaG
安全弁の仕様 0.26
設定圧力 MPaG 2887 kg/h
公称吹出量 100
設置配管口径 A
呼び径 A
65
逃がし弁の仕様 0.5
設定圧力 MPaG 呼び径 15A以上
0.2MPaG
PHE
ストレーナー 減圧弁 温度調節弁
背圧0.1MPaG
熱交換器の仕様 0.26
蒸気側設計圧力 MPaG 0.50 MPaG 水側設計圧力 0.0074
PV= 小型
圧力容器
トラップ
圧力源の仕様 ポンプ締切圧力 0.35 MPaG
背圧 0.10 MPaG
合計圧力 0.45 MPaG
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