2014/6/25 太陽光発電システムの導入に向けて 発表内容 ・研究内容 ・太陽光発電システム導入に向けて 第16回岡山情報通信技術研究会 平成26年6月25日(水) ・水電解と燃料電池自動車を用いた 家庭用水素貯蔵分散型電源システム 岡山大学 大学院自然科学研究科 産業創成工学専攻 舩曳繁之 2014/05/28 研究内容 太陽光等の自然エネルギーや水素を利用した新しい分散型 新しい分散型 電源システムの開発と評価,安定な電力供給システム構築の 電源システム ための電力制御システム最適化 電力制御システム最適化の研究に取り組んでいます. 電力制御システム最適化 太陽光発電システム導入 に向けて 研究テーマ例: PV発電電力 発電電力予測を用いたエネルギー貯蔵容量低減 1. PV 発電電力 予測を用いたエネルギー貯蔵容量低減 2. 太陽光発電システム大量導入に向けた送配電系統の 太陽光発電システム大量導入に向けた送配電系統の電力品質改 電力品質改善 3. 可逆セル( 可逆セル(水電解+燃料電池) 水電解+燃料電池),太陽電池, 太陽電池,蓄電装置を用いた分散型 電源システム 電源システムの開発と評価 システムの開発と評価 4. メタ・ メタ・ヒューリスティクスによる ヒューリスティクスによる最適化 による最適化手法 最適化手法 2014/05/28 2014/05/28 背景 従来のPVシステム PV System PPV 化石燃料の枯渇・地球温暖化 DC/DC Converter PPVsys PPC_AC Power Conditioner PL Domestic Power Load 太陽光発電(PV:Photovoltaic generation)システム PV電力は急峻に変動 PV電力の特徴(欠点) • 天候変化に起因して発電電力が急峻に変化 • 急峻な余剰電力の逆潮流は電力系統に悪影響 PVシステムにエネルギー貯蔵装置を併設した 電力平滑化システムの開発・評価 2014/05/28 PS Utility 系統に逆潮流 5 2014/05/28 6 1 2014/6/25 提案する家庭用分散型電源システムシステム 電力平滑化制御 PPVsys PPC_AC 急峻に変動する発電電力を各種LPFでフィルタリングし、 平滑化した電力指令値を作成 time smoothing control DC/DC Converter P PVsys P PC_DC Power Conditioner DC/DC Converter charge Ps discharge Simulation results by the MA Domestic Power Load Energy Storage time PPC_AC PL PV System Power α1 = 0.00332 time Energy Storage System Simulation results by the EMA ・ 急峻に変動するPV電力をPCSで平滑化制御 ・ 差のエネルギーをエネルギー貯蔵装置で充放電 2014/05/28 2014/05/28 7 電力平滑化制御 8 水素貯蔵型分散電源(HSDG)システム (将来、水素基盤社会が到来することを想定) 可逆セルを用いた家庭用HSDGシステム システム 可逆セルを用いた家庭用 可逆セル=水電解(WE)機能+燃料電池(FC)機能 PV System DC/DC PPVsys Converter PPC_DC Power Conditioner PCELLsys PPC_AC Ps PL Unitized Reversible Cell System Unitized Reversible Cell PCELL H2 Storage Unit 【運転方法】 【応用】燃料電池車の活用 シミュレーション条件 Pause WE Mode(Midnight Time) 23:00 24:00 (0:00) 2014/05/28 2014/05/28 Domestic Power Load DC/DC Converter 8:00 WE Mode FC Mode 18:00 18:15 23:00 10 シミュレーション結果(晴天日) 岡山市:2011年2月21日(快晴),9月9日(晴天),4月22日(曇天) 岡山市:2011年9月9日(晴天) 実測値:日射強度,温度(サンプリング時間:2 s) 可逆セルを非常用電源として利用⇒水素貯蔵量は常に36 mol以上 可逆セルに供給する深夜電力:0.5 kW システム定格容量 可逆セル定格容量 [kW] 4.0 [kW] 1.0 ηDC/DC [%] 98 PC Efficiency ηPC [%] 97 Power Generation Efficiency ηFC [%] 40 PV DC/DC Converter Efficiency 電力平準化制御法 指数平滑化法(ES : Exponential Smoothing) Pe (t ) = (1 − α )Pe (t − ∆t ) + αP∆ (t ) Pe : t時点での指数平滑法で求めた電力,P∆:余剰電力, ∆t:サンプル時間,α:平滑化定数(0 < α < 1) LFC領域内の周波数成分を20dB減少させるためα=0.001と設定 2014/05/28 11 2014/05/28 12 2 2014/6/25 水素貯蔵型分散電源(HSDG) シミュレーション結果(評価) 変動縮小率 変動縮小率 ε [%] 快晴 晴天 曇り 27.7 32.0 31.3 ε= PS,con − PS,pro PS,con × 100 PS,con :従来型PVシステムの系統電力変動幅 PS,pro :提案システムの系統電力変動幅 LFC領域における周波数成分低減効果 領域における周波数成分低減効果 ・変動縮小率:晴天時に32.0% ・定格4.0 kWのPVシステムに対して,定格2.0 kWの 可逆セルを導入することで十分 900 800 : Clear and Sunny 700 500 2 S m1:LFC領域の20分に相当する1/1200 m2:LFC領域の2分に相当する1/120 Sep. 9 400 m2 ∑ P ( n) n= m1 : Cloudy 600 PLFC [W] PLFC = : Fine Sep. 10 ・従来システムと比較して,定格2.0 kWの可逆セル を導入することで70%のLFC領域内周波数成分を 低減することを確認 Aug. 3 300 200 100 0 0 1.0 0.5 1.5 2.0 Rating of Unitized Reversible Cell [kW] 2.5 2014/05/28 2014/05/28 13 14 Proposed system configuration 分散型電源のパワーフロー PV System PPV 水電解と燃料電池自動車を用いた 家庭用HSDGシステム DC/DC Converter PPVsys PPC_DC PFCV Power Conditioner PS Utility PL Domestic Power Load DC/DC Converter Fuel Cell Vehicle PPC_AC S B H2_COMout Compressor H2_COMin Metallic Alloys for Hydrogen Storage 水素量管理 PEL Electrolyzer AC/DC Converter PCONV 水素量管理 自家用車の1日平均走行距離 38.62 km ↓ 必要な水素量 193.1 mol 7:00~8:00 18:00~19:00 22:55~23:00 EL Unit 走行(往路) 走行(復路) 水素補充 水素 100 mol消費 水素 100 mol消費 水素 200 mol充填 水素 200 mol 生成 ① PVの余剰電力 → 平滑化された電力を系統へ逆潮流 急峻な成分により水素製造 ② 深夜電力 (23:00 ~ 8:00) → 電力需要のシフト エネルギー管理により 水素 200 mol 生成 3 2014/6/25 Energy management : hydrogen storage 水素量管理 快晴日 → 水素量:多 曇天日 → 水素量:少 水素生成量が変動 時刻 目標水素量 8:00 220 mol 22:55 240 mol PSIMを用いてエネルギー管理シミュレーション 岡山市で観測された 晴天日,快晴日,曇天日の1秒間隔のデータ Maximum output power of PV system PPVmax [kW] 3.6 3.0 Maximum output power of EL unit PELmax [kW] Hydrogen storage capacity of high pressure tank H2_Highmax [mol] 2500 Hydrogen storage capacity of metallic alloy H2_Alloymax [mol] 300 Efficiency of EL Efficiency of power conditioner Efficiency of DC/DC converter Efficiency of AC/DC converter Efficiency of compressor Simulation results : Fine day ηEL [%] ηPC [%] ηDC/DC [%] ηAC/DC [%] ηCom [%] 90 97 98 98 85 提案するシステムの評価 変動縮小率 : 変動抑制の指標 ε= PS,con − PS,pro PS,con ×100 % PS,con : 従来システムの系統電力変動幅 PS, pro : 提案システムの系統電力変動幅 評価期間 : 8:00 ~ 18:00 Reduction rate ε[%] Fine Clear and Fine Cloudy 19.6 7.6 12.4 System運用コスト評価 evaluation : Operation cost C = CS + CF C CS CF まとめ : 運用コスト [円] : 系統電力料金 [円] : 燃料費 [円] 提案システムの燃料費 ・系統電力料金に包含 従来システムの燃料費 ・燃費 13 km/Lのガソリン車が 一日の通勤距離 40 km走行 ・全国平均ガソリン価格 148 円/L → 455.38 円 Fine Clear and Fine Cloudy Conventional [yen] 506.4 -57.6 740.4 Proposed [yen] 361.4 -171.4 517.7 Difference [yen] 145.0 113.8 222.7 定置型燃料電池(エネファーム)、燃料電池車 (FCV)を利用した水素社会の実現に向けて、 水素でのエネルギー管理 の検討を行っている。特に、今後導入量の急速 な増加が見込まれる太陽光発電(PV)システム と共存可能なエネルギ管理手法の確立を目指 している。 4
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