目的 Global Business Initiative on Human Rights (GBI) の存在意義は

目的
Global Business Initiative on Human Rights (GBI) の存在意義は、世界中のビジネス界において人権を向
上させることにあります。その基礎となるビジョンは、すべてのセクターに属する企業が、その影
響下にある人々や相互に交流する人々の尊厳や権利を尊重することを理解し、表現する国際的企業
社会を築くことです。
メンバー
GBI は、アジア、ヨーロッパ、中南米、中近東、北アフリカ、および北米に本拠地を置く 18 社の
一流企業を中心とする主体グループに率いられています。加盟企業は、総計約 175 万人の従業員と
190 カ国を超える国々に所在する無数のビジネスパートナーを擁しています。GBI メンバーの従事
する産業部門は、農業、オートメーション・電力、化学、電子、日用品、食品・飲料、医療、鉱業、
石油・ガス、不動産開発、海運業など広範にわたり、所属企業の多くが業界リーダーとして活躍し
ています。
GBI の作業計画は、以下の 2 つの平行プランに編成されています。
1 つ目の Member Peer Learning(メンバー ピアラーニング)は、18 の GBI 企業が UN Guiding Principles
on Business and Human Rights(企業と人権に関する国連指導原則)の実践および導入を制限なく学
ぶ場であり、人権の尊重に重点を置く同胞企業と、実践や課題、革新的アイデアの共有を促進させ
ます。この取り組みは、年 2 回行われるファシリテイテッドワークショップや具体的なテーマを深
く追求するプロジェクト、トピックに重点を置いたピアラーニング会議、そして知識、資料、ツー
ルの共有から成る学習基盤を通じて行われます。
2 つ目の Global Business Outreach(グローバルビジネスアウトリーチ)は、世界のさまざまな地域、
特に新興市場や成長途上にある市場における意識向上および能力構築に重点を置いています。GBI
は、国連グローバル・コンパクトの地域ネットワークと共に、地元の企業や人権、企業責任その他
さまざまな組織と協力して、企業の人権尊重に対する認識やコミットメントを促しています。パー
トナーとの活動には、その地域に本拠地を置くビジネスリーダーを対象とした中心的活動、Business
and Human Rights Roundtable(企業と人権の円卓会議)
、持続可能性や人権の主要行事への参加、企
業能力、コミットメントおよび行動に重点が置かれた地元の Business and Human Rights(企業と人
権)活動の設計および実践が含まれます。
取り組みを実現させる過程で GBI は、公の場でのビジネス体験の共有、現地および地域特有の障壁
や人権を尊重する実現要因の特定、Business and Human Rights(企業と人権)に関する課題において
GBI のパートナー組織が地元や世界的なリーダーとなる支援に努めています。また、国際的な組織
(特に国連)との定期的な関与を通じて、建設的なビジネス案を国際的な政策議題に結びつける後
押しを図っています。
背景
Global Business Initiative on Human Rights (GBI) は、世界のビジネス界において人権向上を促進させる
ことを目標に、2009 年に発足しました。
GBI は、国際連合人権高等弁務官およびアイルランド大統領を歴任したメアリー・ロビンソン女史
を議長とする Business Leaders Initiative on Human Rights (BLIHR) の 6 年間にわたる先駆的な取り組み
の上に築かれました。BLIHR は、人権に関する企業の役割や責任をより明確にするために、ツール
の構築や必要なものを支援するうえで、有益な役割を果たしました。この取り組みを継続するため
に、GBI はピアラーニングを深めることに重点を置くと共に、世界各地域の企業が人権の尊重に率
先してコミットする姿勢を示す重要性を認識する目的で創設されました。こうした経緯より、GBI
の学んできたこと、文化、および体験は、今や約 10 年に及ぶ関係構築や議題に関するソート・リ
ーダーシップから恩恵を受けています。
2009 年以降、GBI は、西欧および北米に本拠地を置く中心企業による創設グループから、インド、
コロンビア、シンガポール、マレーシア、エジプトに本拠地を置く企業を含む 1 つの団体に成長し
ています。また、産業セクターも 13 に広がっています。この 2 年間、GBI メンバーは、人権の影響
の分析や不平の要因構造、ハイリスク市場での訓練や投資など、さまざまなトピックを扱う複数の
ピアラーニングワークショップに参加してきました。また、現在までの Outreach プログラムを通じ
て、企業と人権というテーマが、持続可能かつ責任感のある企業にとって比較的新しい分野である
アジア、中南米、中近東、北アフリカにおいて 500 を超えるビジネスリーダーと共に意識向上のた
めのセッションを開催してきました。
この 3 年間 GBI は、人権に関して企業がどんな役割を果たし期待事項を達成すべきかを明確化する
うえで、国連のリーダーを積極的に支援してきました。GBI メンバーは、企業と人権問題に関する
国連事務総長特別代表であるジョン・ラギー教授の任期最終年度である 2010~2011 年に、UN
Guiding Principles on Business and Human Rights(企業と人権に関する国連指導原則)を支持する声明
(個別におよび共同で)を発表しました。2011 年の国際人権記念日には、新しく発足された UN
Working Group on Business and Human Rights の優先事項に関して国連に提案書を提出しました。
チームとパートナー
GBI メンバーは、企業と人権の分野において何十年もの経験や専門知識を持つ専門の事務局やベテ
ランの顧問の支援を得ています。GBI は国連グローバル・コンパクト事務局と提携関係にあり、ス
イス政府によって支援されています。
お問合せ先
engage@ global-business-initiative.org
www.global-business-initiative.org