DSC 測定データ集 株式会社 リガク 熱分析事業部 ① ポリエチレンテレフタレートのガラス転移 +00 3.00 2.00 1st r un 77.2 ℃ 1.00 DSC 1 Heat Flow/mW 0.00 -1.00 -2.00 2 nd r un -3.00 72.1 ℃ DSC 2 -4.00 -5.00 -6.00 50.0 60.0 70.0 80.0 90.0 100.0 110.0 +00 Temperature/℃ アモルファス(非晶質)PET のガラス転移の測定例です。通常ガラス転移はベースラインのシ フトとして現れますが、吸熱ピークを伴う場合があります。これはエンタルピ-緩和と呼 ばれる現象であり、ガラス転移温度を通過する際の冷却速度、ガラス転移温度以下に保持 された時間などの熱履歴に依存してピークの⼤きさが変化します。このようにガラス転移 を測定することによって試料の熱履歴を知ることができます。また、ガラス転移温度以上 に昇温した試料を再昇温した場合は、吸熱ピークは⼩さくなるか消失します。したがって、 必要であれば、⼀度ガラス転移温度以上に昇温(1st.run)し、⼀定の熱履歴にした後、再昇 温(2nd.run)を⾏います。 ② エンタルピー緩和 +00 0.20 cooling rate 20K/min 0.00 DSC cooling rate 10K/min cooling rate 5K/min Heat Flow/mW -0.20 1 4 5 6 3 2 cooling rate 3K/min -0.40 cooling rate 2K/min cooling rate 1K/min -0.60 -0.80 60.0 65.0 70.0 75.0 80.0 85.0 90.0 Temperature/℃ 95.0 +00 100℃から異なる降温速度で冷却した PET を 5℃/min で昇温した時の結果です。 全ての結果でエンタルピー緩和による吸熱ピークが確認されますが、冷却条件によってそ の⼤きさは異なっています。 エンタルピー緩和による吸熱ピークは降温(冷却)時においてガラス転移温度を通過する 速度によって緩和状態が異なり、降温速度が遅いほどエンタルピー緩和は⼤きくなります。 また、ガラス転移以下に保持された時間によっても影響を受け、ガラス転移温度に保持さ れた時間が⻑いほどエンタルピー緩和の吸熱ピークは⼤きくなります。 ③ ブタジエンゴムのガラス転移 +00 3.00 2.00 Heat Flow/mW 1.00 -93 .5 ℃ DSC 0.00 -1.00 -2.00 -130.0 -120.0 -100.0 -80.0 Temperature/℃ -60.0 -40.0 -20.0 +00 ⼀般的にゴムは室温で弾性体です。このブタジエンゴムの場合は-93℃付近にガラス転移に よるベ-スラインのシフトが⾒られます。ゴムなどの弾性体は、ガラス転移温度以下では、 ゴムとしての性質は示さず非晶質固体になります。 ④ ポリ酢酸ビニルのガラス転移 +00 1.00 0.80 0.60 0.40 28.2 ℃ DSC Heat Flow/mW 0.20 0.00 37.6 ℃ -0.20 ガラス状態 ゴム状態 -0.40 -0.60 -0.80 -1.00 -10.0 0.0 20.0 40.0 60.0 Temperature/℃ 80.0 +00 チューインガムの原料であるポリ酢酸ビニルのガラス転移です。 ポリ酢酸ビニルは 28℃付近にガラス転移が⾒られます。 このガラス転移温度は、室温(25℃)ではガラス状態であるため硬く、口中(38℃)では ゴム状態となり柔らかくなることを意味しています。 このため、チューインガムは室温では硬く食べると柔らかくなります。 * チューインガムを口に含んだまま水を口に含むとガムは硬くなります。これは水により 口中温度がガラス転移温度以下になってしまうため、チューインガムはガラス状態に変 化し硬くなります。 ⑤ 熱処理による差 +00 4.00 3.00 -45.3 ℃ 2.00 DSC 49.8 ℃ 1 Heat Flow/mW 1st run 1.00 0.00 -41.0 ℃ -1.00 DSC 2nd run 2 -2.00 -3.00 -80.0 -50.0 0.0 50.0 Temperature/℃ 100.0 140.0 +00 銅線の被覆材の DSC 測定結果です。 熱処理を⾏って成型した試料の DSC 測定を⾏なうと、熱処理によるピークが⾒られる場合 があります。この試料の1st run においては、-47℃付近にガラス転移によるベースライン のシフトが⾒られた後、50℃付近に吸熱ピークが⾒られますが、2nd run ではガラス転移 によるベースラインのシフトのみが現われ吸熱ピークは⾒られません。このように熱処理 された試料では、1st run で熱処理(熱履歴)による挙動が⾒られ、⼀度昇温することによっ て熱履歴が⼀定になり、 2nd run では試料本来の挙動のみが現われることが考えられます。 ⑥ ポリエチレンの融解 +00 10.00 1 1 9 .0 ℃ 0.00 DSC Heat Flow/mW -10.00 - 2 1 9 .5 0 1 J / g -20.00 -30.00 1 2 8 .8 ℃ -40.00 0.0 50.0 100.0 150.0 200.0 +00 Temperature/℃ ⾼密度ポリエチレン(HDPE)の融解ピークです。20℃付近から開始する吸熱ピークが⾒ら れます。 +00 20.00 10.00 29.8 ℃ Heat Flow/mW 0.00 -150.492 J /g DSC 81.5 ℃ -10.00 119.6 ℃ -20.00 -30.00 0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 120.0 140.0 160.0 Temperature/℃ 180.0 200.0 +00 低密度ポリエチレン(LDPE)の融解ピークです。30℃付近より複数のピークを持つ吸熱ピ ークが⾒られ、HDPE に比べピークがブロードであることがわかります。 ⑦ ⾼分子のリサイクル測定(融解・結晶化) +00 3.00 +00 200.0 2.50 150.0 2.00 100.0 0.50 Temperature/℃ Flow/mW 1.00 Heat 1.50 50.0 0.0 0.00 DSC TEMP 1st heat 2nd heat -50.0 -0.50 -1.00 -100.0 0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 122.6 +00 Time/min 枝分かれ構造を持つ直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)の融解と結晶化です。再昇温時 の融解は冷却過程の結晶化の条件に依存するため、初回の昇温時の融解ピークとはパター ンが異なっています。 +00 1.00 0.50 DSC 1st heat 1 2nd heat (cooling rate 5K/min) 95.6 ℃ 110.5 ℃ 2 -120.315 J/g -1.00 Heat Flow/mW -0.50 DSC 51.7 ℃ -120.449 J/g 0.00 122.6 ℃ 102.4 ℃ 3rd heat (cooling rate 5K/min) 118.7 ℃ 3 -1.50 DSC -120.338 J/g -2.00 122.5 ℃ 103.5 ℃ 118.5 ℃ -2.50 -50.0 -40.0 -20.0 0.0 20.0 40.0 60.0 Temperature/℃ 80.0 100.0 120.0 140.0 150.0 +00 冷却条件が同じであれば 2nd heat 以降は同⼀の融解ピーク形状となり、結晶構造が同⼀で あることがわかります。 +00 1.00 0.50 DSC 0.00 DSC cooling rate 2K/min 1 cooling rate 5K/min 2 122.9 ℃ 104.0 ℃ 119.8 ℃ -0.50 DSC 103.8 ℃ cooling rate 10K/min 3 122.3 ℃ 118.2 ℃ 4 -1.00 DSC Heat Flow/mW cooling rate 7K/min 103.5 ℃ cooling rate 20K/min 122.0 ℃ 117.8 ℃ 5 -1.50 DSC 103.2 ℃ -2.00 102.9 ℃ 121.6 ℃ 117.2 ℃ 121.0 ℃ 116.2 ℃ -2.50 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 120.0 Temperature/℃ 140.0 150.0 +00 次に異なる降温速度で冷却した後、5℃/min で昇温した結果を示します。 昇温過程の測定結果では降温速度によって融解のピーク温度と形状が僅かに違うことがわ かります。このことから LLDPE は降温速度によってできる結晶構造が僅かに異なることが 推測されます。 ⾼分子系の材料では、融解後の冷却条件に依存した結晶構造を持つ場合があるので、冷却 条件は注意する必要があります。 ⑧ エポキシ樹脂の硬化 50℃付近から硬化による発熱ピークが⾒られます。 +00 20.00 15.00 11 6.3 ℃ Heat Flow/mW 10.00 299.6 J /g 5.00 0.00 DSC 71.0 ℃ -5.00 -10.00 0.0 50.0 100.0 150.0 200.0 Temperature/℃ 215.0 +00 +00 1.00 0.50 0.00 6 6 .1 ℃ DSC Heat Flow/mW -0.50 -1.00 -1.50 -2.00 -2.50 -3.00 30.0 40.0 60.0 80.0 Temperature/℃ 100.0 120.0 130.0 +00 上の試料の 2nd run です。硬化後のサンプルにおいては、ガラス転移によるベースライン のシフトが 66℃付近に⾒られます。 ⑨ デンプンの糊化 +00 1.50 1.40 1.20 1.00 Heat Flow/mW 0.80 5 2 .3 ℃ 0.60 - 3 .7 8 2 J / g DSC 0.40 9 2 .2 ℃ 0.20 6 0 .8 ℃ 0.00 -0.20 -0.40 -0.50 25.0 40.0 60.0 80.0 100.0 120.0 Temperature/℃ 130.0 +00 ⼩⻨粉 30%水溶液の DSC 測定結果です。52℃付近にデンプンの糊化による複数の吸熱ピ ークが⾒られます。 ⑩ 石英の転移 +00 3.00 2.00 1.00 5 7 1 .0 ℃ Heat Flow/mW 0.00 DSC -1.00 -2.00 -3.00 -4.00 -5.00 500.0 510.0 520.0 530.0 540.0 550.0 560.0 Temperature/℃ 571.0℃に石英の転移(α 型→β 型)による吸熱ピークが⾒られます。 570.0 580.0 +00 比熱容量測定 +00 2.00 +00 150.0 140.0 空容器 1.00 Heat Flow/mW 0.00 2 DSC DSC DSC 120.0 2 1 3 100.0 80.0 -1.00 未知試料 60.0 -2.00 40.0 -3.00 TEMP 20.0 既知試料 -4.00 0.0 0.0 10.0 20.0 Time/min 30.0 40.0 +00 DSC を使⽤して試料の比熱容量測定を⾏った結果です。空容器、比熱容量既知試料、比熱 容量未知試料について等速昇温時のそれぞれのベースラインのシフト量から比例計算によ り比熱容量を求めることができます。 Temperature/℃ ⑪ ⑫ ⼩沢法による速度論的解析 熱硬化型エポキシ樹脂の硬化反応について、昇温速度を変えて測定を⾏った結果です。 +00 25.00 20.00 20 ℃/min Heat Flow/mW 15.00 10.00 5 ℃/min 5.00 0.00 DSC 1 2 3 2 ℃/min -5.00 0.0 50.0 100.0 Temperature/℃ 150.0 200.0 215.0 +00 得られた結果を DSC ⼩沢法を使⽤して解析することにより、反応の活性化エネルギーを求 めることができます。また、活性化エネルギーと換算時間より指定した温度における各変 化率に達するまでの時間が計算されます。 ⑬ 純度測定 +00 2.00 1.00 0.00 1 DSC DSC 2 -1.00 -28.156 J /g Heat Flow/mW -2.00 -176.254 J /g -3.00 -4.00 156.7 ℃ -5.00 -6.00 134.7 ℃ -7.00 -8.00 100.0 110.0 120.0 130.0 Temperature/℃ 140.0 150.0 160.0 +00 DSC を⽤いて試料の融解温度、融解熱量を測定し、各温度における融解分率から試料の純 度を求めることができます。この際、測定試料より⾼純度の物質を基準試料とし、その融 解ピークの傾斜から温度の補正を⾏ないます。 ⑭ 酸化誘導時間の測定 +00 20.00 +00 250.0 240.0 220.0 10.00 200.0 180.0 0.00 DSC Heat Flow/mW 140.0 -10.00 120.0 100.0 -20.00 80.0 99.5 m in 60.0 -30.00 40.0 TEMP 20.0 -40.00 0.0 0.0 20.0 40.0 60.0 Time/min 80.0 100.0 120.0 +00 ポリエチレンの OIT(酸化誘導時間)の測定例です。 測定は、ホールド温度に達するまでは不活性ガス雰囲気とし、ホールド温度に達した時よ り酸化性雰囲気に切り替え、酸化による発熱開始までの時間を測定することにより⾏いま す。特に電線の被覆材に使⽤されるポリエチレンの酸化に対する安定性評価に⽤いられま す。 Temperature/℃ 160.0 230.3 ℃ ⑮ チョコレートの融解 +00 10.00 8.00 1st hea t 28.2 ℃ 6.00 35.3 ℃ DSC 1 4.00 2.00 -53.084 J /g Heat Flow/mW 0.00 -2.00 -4.00 2nd hea t -6.00 27.0 ℃ 14.9 ℃ 33.8 ℃ DSC 2 -8.00 -10.00 -28.835 J /g -12.00 19.6 ℃ -14.00 -15.00 0.0 10.0 20.0 30.0 Temperature/℃ 40.0 50.0 +00 チョコレートの DSC 測定結果です。 測定は融解終了まで昇温(1st run)を⾏ない、5℃/min で冷却し、再昇温(2nd run)を⾏ ないました。 1st run、2nd run 共にチョコレート中のカカオバターの融解による吸熱ピークが⾒られま すが、その温度とエネルギーに違いが⾒られ、1st run では 28.2℃付近に約 53J/g、 2nd run では 14.7℃付近に約 29J/g の吸熱ピークが⾒られます。融解の温度とエネルギーは結晶構 造に関係し、結晶構造は融解した状態から、結晶化するまでの冷却条件により決定されま す。 製品状態のチョコレート(1st run)と⼀度溶けて固まった状態(2nd run)では、口中で の溶け方(口溶け感)が変化することが知られていますが、DSC の融解ピークからも融解 特性が変化していることがわかります。 ⑯ 安息香酸の融解 +00 10.00 シール容器 5.00 0.00 2 DSC 1 Heat Flow/mW -5.00 -10.00 クリンプ容器 -15.00 -20.00 -25.00 -30.00 50.0 60.0 80.0 100.0 Temperature/℃ 120.0 140.0 150.0 +00 安息香酸の DSC 測定結果です。 測定は Al-開放容器と Al-シール容器を⽤いて⾏いました。 Al-開放容器では 100℃付近から安息香酸の昇華によってベースラインが吸熱方向に変化し ています。その後 120℃付近に融解による吸熱ピークが⾒られますが、融解終了後はベー スラインに戻らず蒸発が連続して起こっています。 Al-シール容器では開放容器で⾒られた昇華や蒸発によるベースラインの変化は⾒られず、 融解による吸熱ピークだけが現われています。 このようにシール容器を⽤いることで昇華や蒸発などの反応を抑えて、測定する事が可能 です。 ⑰ 医薬品のメカノケミカル効果 +00 20.00 オリジナル 15.00 2 10.00 DSC Heat Flow/mW 5.00 1 0.00 DSC -5.00 -10.00 粉砕後 -15.00 -20.00 30.0 40.0 60.0 80.0 100.0 120.0 140.0 Temperature/℃ 160.0 180.0 200.0 220.0 +00 医薬品について、粉砕前後で DSC 測定を⾏った例です。 粉砕前(original)では 160℃付近から融解による吸熱ピークと再結晶化による発熱ピーク が続いて起こり、その後 180℃付近に融解による吸熱ピークが⾒られます。それに対し機 械粉砕後(mill)では、160℃付近において original で⾒られたような吸発熱は⾒られず、 180℃付近に融解による吸熱ピークのみが⾒られます。また、室温付近からの脱水による吸 熱ピークにも違いが現れています。このように外部から機械的エネルギーを加える事で試 料に物性的な変化(メカノケミカル効果)が生じ、測定結果に違いが現れる場合がありま す。 ⑱ ペットボトルの DSC 測定結果 +00 2.00 飲み口 131.2 ℃ 21.591 J/g 64.7 ℃ 0.00 DSC 109.5 ℃ 飲み口部分 -2.00 -39.107 J/g Heat Flow/mW DSC 249.9 ℃ 側面部分 -4.00 3 234.5 ℃ 側面 2 242.8 ℃ 底面 -50.576 J/g -6.00 DSC -8.00 126.7 ℃ 73.5 ℃ 250.3 ℃ 21.777 J/g 底面部分 1 234.4 ℃ 110.0 ℃ -39.467 J/g -10.00 250.6 ℃ -11.00 25.7 50.0 100.0 150.0 200.0 250.0 Temperature/℃ 299.9 +00 ペットボトルの飲み口部分、側面部分、底面部分の DSC 結果です。 飲み口部分と底面部分では同様の DSC 結果が得られ、ガラス転移によるベースラインのシ フトが 70℃付近で⾒られます。その後、100℃付近から冷結晶化による発熱ピーク、250℃ 付近に融解による吸熱ピークが⾒られます。ガラス転移、冷結晶化が⾒られていることか ら飲み口部分と底面部分は非晶質部分を多く含んだ状態であることがわかります。 側面部分では、250℃付近に融解による吸熱ピークが⾒られます。ガラス転移によるベース ラインのシフトや冷結晶化による発熱ピークが⾒られないことから結晶質の PET であるこ とがわかります。このことから、ペットボトルは成型時の熱履歴の影響により、ボトルの 場所によって PET の状態が異なっていることがわかります。 結晶化度は⼀般的に下式によって計算されます。 結晶化度=( ⊿ H 融解 obs―⊿ H 結晶化 obs ) / ⊿ H 融解(100%結晶体) 今回の結果について冷結晶化の⾒られていない側面部分の融解エネルギーを 100%結晶体 の融解エネルギーと仮定した場合の飲み口と底面の結晶化度を算出してみたところ、飲み 口は 34.6%、底面は 35.0%となり、飲み口部分と底面部分の PET の状態はほぼ同⼀であ ることがわかります。 ⑲ Sn-Pb 合⾦の融解 +00 1.00 Sn-Pb 62-38 wt% 0.50 182.9 ℃ 2 DSC 0.00 Heat Flow/mW Sn-Pb 50-50 wt% -0.50 221.7 ℃ 1 DSC -1.00 -1.50 -2.00 100.0 120.0 140.0 160.0 180.0 200.0 220.0 240.0 Temperature/℃ 260.0 280.0 300.0 +00 Sn-Pb 62-38 wt%、50-50 wt%合⾦の DSC 測定結果です。 共晶合⾦である Sn-Pb 62-38 wt%合⾦では 183℃に共晶の融解に伴う吸熱ピークのみが ⾒られます。これに対し Sn-Pb 50-50 wt%合⾦では 183℃に吸熱ピークが⾒られた後、 222℃までブロードな吸熱ピークが⾒られます。Sn-Pb 50-50 wt%合⾦では共晶の融解が ⾒られた後、固溶部分が溶けきるまでブロードな吸熱ピークが続き、221℃で液相となりま す。
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