Ans

熱力学Ⅱ及び演習
No.8
―ランキンサイクル―
1. 圧力 1.6MPa、乾き度 0.6 の湿り蒸気 5kg を乾き度が 0.97 になるまで等圧加熱した。加熱に
要した熱量及び外部に対する仕事を求めよ。計算に必要な値は、付表 9.1 参照のこと。
1.6MPa v'  0.00115868m 3 /kg v"  0.123732m 3 /kg r  1934.3kJ/kg
Q  m( x 2  x1 )r  5  (0.97  0.6)  1934.3  3578.5kJ
L  mp( x 2  x1 )(v"v' )  5  1600  (0.97  0.6)  (0.123732  0.00115868)
 362.8kJ
2.下図に示す蒸気原動機サイクルがある。線図中の各部の比エンタルピーが h1  h2  209.3kJ/kg 、
h5  3370.8kJ/kg、h6  2420kJ/kg である。下記の問いに答えよ。
a) このサイクルの名称を書け。
5
ランキンサイクル
T
3
b) ボイラでの加熱量を求めよ。
4
q 25  h5  h2  3370.8  209.3  3161.5kJ.kg
c) タービンの仕事量を求めよ。
 56  h5  h6  3370.8  2420  950.8kJ/kg
2
d) このサイクルの熱効率を求めよ。ただし、
6
1
T-S 線図
ポンプ仕事は無視する。
S

h5  h 6
 0 .30
h5  h 2
3.ボイラで発生した圧力 2MPa、温度 300℃の過熱蒸気をタービンに導き、圧力 3kPa まで断熱
膨張させて仕事を得るランキンサイクルがある。このサイクルの熱効率を求めよ。ただし、
ポンプ仕事は無視する。計算に必要な値は、テキストの付表を参照のこと。
熱効率:  
h3  h4
h3  h1
2MPa 、300℃の過熱蒸気、
h3  3024.25kJ/kg
3kPa の湿り蒸気
h1  h4 '  100.99kJ/kg 、 h4  2544.88kJ/kg
s 3  6.7685kJ/(kg・K)
s 4  0.35433kJ/(kg・K) 、 s 4 "  8.57656kJ/(kg・K)
断熱変化であるので s 3  s 4 となる。
s 4  s3  s ' 4  x( s"4  s ' 4 ) より
x
s3  s ' 4
6.7685  0.35433

 0.780
s"4  s ' 4 8.57656  0.35433
h4  h' 4  x(h"4 h' 4 )  100.99  0.780  (2544.88  100.99)  2007.2kJ/kg

h3  h4 3024.25  2007.2

 0.348
h3  h1 3024.25  100.99