APEC EGCFE 「CCT イニシアチブ」策定に係る業務委託 見積仕様書

平成 26 年度 国際石炭利用技術振興費補助金
「気候変動対応クリーンコール国際協力推進事業」
(1) 普及・促進事業
APEC EGCFE 「CCT イニシアチブ」策定に係る業務委託
見積仕様書
平成 26 年 8 月
一般財団法人石炭エネルギーセンター
1.
業務の目的
石炭は、埋蔵量や供給の安定性等の特長から必要不可欠なエネルギー資源として世
界的に需要増大の見込みであり、APEC 加盟国地域においても、途上国を中心に経済
成長のための石炭需要が増大している。
石炭利用に際しては、環境への配慮から所謂「クリーン・コール・テクロノジー」
(以下「CCT」という)の導入・普及が不可欠であるが、所要コストや技術力などの
問題から、如何にその進展を促進させるかが、大きな課題となっている。
そのような背景から、2010 年 6 月に開催された APEC エネルギー大臣会合の閣僚
宣言(福井宣言)の指示に基づき、EWG(エネルギー作業部会)及び EGCFE(化
石燃料専門会合グループ)は、
「クリーン・コール・テクロノジーの普及に向けたイ
ニシアチブ」(以下「CCT イニシアチブ」という)を策定することとなった。
本見積仕様書は、一般財団法人石炭エネルギーセンター(以下「JCOAL」という)
が CCT イニシアチブの策定を目的とした調査等の委託業務(以下「本業務」という)
について定めたものである。
2.
3.
委託期間
(平成 26 年度分)
自:
契約日(平成 26 年 8 月下旬予定)
至:
平成 27 年 3 月 16 日
業務の概要
本業務は、平成 25 年度から開始された業務であり、平成 25 年度の事業成果を引き継
ぎ実施するもので、APEC 域内途上国として選定された 2 カ国(インドネシア、タイ)
「CCT イニシアチブ」策定に係るものである。関連専門知識を持つ
を対象国として、
APEC 加盟国地域のプロジェクトを支える専門家から成る運営委員会(Project
Steering Committee :PSC)の指導の下、APEC 選定の CCT 分野の最新知識と専
門知識を持つコンサルタント・チーム(APEC Consulting Team:以下「CT」という)
と協調しつつ、日本のコンサルタントチーム(Japanese Team:以下「JT」という)
が分掌する業務を実施すると共に、策定した「CCT イニシアチブ」を活用した日本
の CCT 普及ための検討を実施する。
なお、「CCT イニシアチブ」策定事業の概要、JT と CT の業務、PSC の役割、ス
ケジュール等については、別紙を参照のこと。
-1-
4.
業務の範囲
(1)JT 分掌業務の実施
本業務は、本事業に係る平成25年度実施事業の内容と成果を踏まえたうえで、次に揚
げるJT業務(平成 26年度分)の内、本委託期間内に実施するものとする。
(該当項目に【委託業務】と記す。)
JT 業務
(平成 26 年度分)
①
現地調査の準備と実施(2014 年 4 月~9 月)
 CT との同行による現地調査に先立ち、対象国政府等関係機関に対し、本調
査の目的、内容等についての連絡等、必要な情報収集並びに調整等を実施す
る。(実施済)
 CT が計画策定する現地調査の内容について、必要な助言・指導等を行い協力
するものとし、CT との同行により現地調査を円滑に遂行する。(実施済)
 JT としての現地調査報告を作成する。
 CT 作成の現地調査を踏まえた適応可能技術情報等を盛り込んだ報告書案を
受領する。(2014 年 8 月末予定)
②
報告書案の確認、最終案の作成等(2014 年 9 月~10 月予定)【委託業務】
 CT より受領した報告書案の内容を確認し、CT へ助言・指導等を行う。
(9 月)
 報告案作成の進捗状況について、JCOAL へ報告する。(10 月上旬)
 CT 作成の報告書案を米議長、並びに調査実施国 2 カ国へ説明し、その結果
に基づく助言・指導等を CT へ行う。(10 月上~中旬)
 上記の指導・助言等を反映させ CT により精査された報告書案に基づく最終報
告書案を作成する。(10 月末)
③
第 2 回 PSC ミーティングの準備と開催(2014 年 11 月予定)【委託業務】
 2014 年 11 月上旬(予定)に東京において第 2 回 PSC ミーティングを開催
するものとし、参加する PSC メンバーをはじめ CT 等関係者への連絡調整等
を行い、開催に必要な各種業務の一切を実施する。なお、開催時期や参加メ
ンバー等の詳細については、契約後、確定次第、別途指示する。
 最終報告書案を CT と共に PSC メンバーに報告する。
 最終報告書案に関する PSC による内容の審議検討結果及び CCT 導入に関す
る提言等についての協議確認結果等を取り纏める。
③
最終報告書の取り纏め(2014 年 11 月)【委託業務】
 PSC ミーティングの結果を踏まえ、CT 所掌範囲については CT による必要
な追加修正等が施された最終報告を受領し取り纏め、PSC の確認の下、最終
報告書として完成させる。
 最終報告書を、当該対象国へ提出する。(メールベース)
-2-
(2)日本の CCT 普及のための検討(2014 年 12 月~2015 年 3 月)
前項業務において完成させた調査実施国への CCT イニシアチブに係る最終報
告書を活用し、当該調査実施以降の対象国や外部環境の最新状況等を加味した当
該調査対象国への日本の CCT 普及のために資する方策等を検討し、報告書に纏め
る。
参考
(平成 25 年度業務概要及び結果概要)
① 当初予定スケジュール遅延により、平成 26 年 3 月に開催した第 1 回 PSC ミー
ティングにて、対象 2 カ国(インドネシア、タイ)が選定され、以降のスケジ
ュールが見直された。また、当該対象 2 カ国に対しては、APEC EGCFE により、
本事業について説明し、承諾を得ることとなった。
② 受注者より、前項の成果を含め、当該対象国に関する基礎情報について、取り
纏めた報告書が提出された。
(3)打合せ等への参加
本業務を遂行する上で必要な打合せ等への参加を求められた場合は、原則それに従う
ものとする。
(4)関係箇所との連絡
①
②
本業務の遂行に当たっては、CT との十分な業務調整等を行うこと。
本業務のスケジュール調整や実施内容の確認等について、JCOAL との相互連
絡を適宜行い、JT 業務全体の遂行に支障を与えないよう対応すること。
③ PSC メンバーの任命及び CT への発注は、APEC EGCFE が行うことから、APEC
EGCFE の公式事務局である JCOAL の指示に従い、業務を進めること。
5.
報告書
(1) 本業務に係り作成する下記報告書を、JCOALの担当部署へ提出すること。
① 調査実施国へのCCTイニシアチブに係る最終報告書(英語版)
② 日本のCCT普及のための検討に係る報告書(日本語版)
(2)報告書は電子媒体でも提出するものとし、様式・書式等の詳細については、契約後、
別途指示する。
(3)報告書の提出期限は下記とする。
平成 27年 3月 16日
-3-
6.
その他
(1)本業務の詳細については、前述の通り、契約後の関係箇所との各種調整等により確
定されることから、本業務範囲内については、適宜対応のうえ実施すること。
(2)本業務の遂行上、業務範囲及び対応等において疑議が生じた場合は、JCOAL との
協議により当該事項の措置を決定するものとする。
以
-4-
上
別
紙
「CCT イニシアチブ」策定事業について(見直し版)
1.
事業の範囲
本事業の成果品は、APEC 加盟の発展途上国において対象国での導入が望まれる
最適な CCT のタイプ、普及促進のために必要とされる政策およびインセンティブ、
キャパビル形成に必要な方策、APEC ができる CCT 普及促進のための援助等に関す
る提言が盛り込まれた最終報告書から成る。
報告書において、対象国での CCT 導入による環境改善の費用対効果についての評
価するものとし、この評価は政策担当者にとって官民双方で作られた有益なデータ
となり、官民双方にとって効果的で実現可能な政策的必要事項を確定する上での助
けとなるものであり、提言された選抜技術を支持する政策を実行することには、対
象国における今後の CCT 導入の助けになるものである。民間部門にとっても CCT
分野への投資の確実性を上げることは有益なものとなる。最終的には、対象国にお
ける環境影響の低減、並びに CO2 による地球温暖化の影響の低減に寄与するもので
ある。
JT の分掌業務
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
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対象国の CCT 普及促進に関する基礎情報を収集・整理し、その内容を予備調
査報告書に盛り込む。
基礎情報とは
 エネルギー需給動向状況
 石炭需給動向、石炭埋蔵量等状況
 電力需給動向、電源開発計画等電力状況
 CCT 導入現状、CCT 普及計画(又は政策プラン)等
対象国への分析に関する説明を行う。
東京で開催する PSC ミーティングのセッティングを行う。
CT が実施する現地調査等の計画に関して、内容確認や助言等を行う。
調査結果を対象国に報告すると共に、CT から作成提出される報告内容を反
映させた最終報告書を纏める。
CT の業務(本コンサルタント事業に関する JT 分掌業務以外の全て)

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


対象国の対象地域における CCT 普及状況と当該国が適応するに相応しい
CCT の導入推進の具体的戦略に関する予備影響予測評価を実施し報告書を
作成する。
現地調査を行うために必要な専門家を選定し、調査団を編成する。
調査団による現地調査の実施と、調査診断事項の構成等を行う。
調査に基づく最終報告書を作成し提出する。報告書には、対象地域での CCT
普及先導活動を継続のための提言を含める。
調査結果について、APEC EGCFE セミナーにて報告する。
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また、所定の成果を収めるべく、下記事項についても対応する。
・ 集めたデータおよび情報について、専門家による分析を行い、顕著な結果、
パターン及び傾向等を図表に示す。また、最終報告において、客観的視点か
らの評価を論じること。
・ 情報は専門の方法(必要な場合は、関連する諸国と相談する)で取り扱われ、他
の諸国へ配布される前に、すべての結果が PSC によって再検討されているこ
とを確認すること。
・ 最終報告書及びその他 APEC が出版するドキュメントについては、その編集
及び様式が APEC 基準並びに出版ポリシーに合致するものとすること。
・ 承認された最終報告書の電子文書媒体(MS Word と PDF 形式)を提出すること。
その他、以下についても対応する。
・ 業界は、潜在的に CCT 普及の重要な担い手であり、業界専門家からの入手情
報、石炭技術と発電に関連した業界代表から助言等を得ることは、本プロジ
ェクト遂行に有益であることから、本プロジェクトの初期段階においてそれ
らの収集を図ること。
・ 業務の実施中において、情報交換、重複する不必要な努力の回避、焦点の明
確化を図ることを目的に、適切な国際エネルギー機関の専門家と接触し、本
事業の目的達成に向け取り組むこと。
PSC の役割



CT が行う内容の確認と結果の評価を行い、対象国其々に対しての現状把握と
必要性に基づき、CCT 普及に必要なステップ等を支援する。
対象国に対してのキャパシティ・ビルディングを証明する。
特に以下を担当する
 予備調査報告の結果について協議する。
 対象国を訪問する専門家を援助する。
 実施手段や現地調査結果について協議する。
 対象国其々に対する CCT 普及への最も効果的手法を進めるための
提言を作成する。
 国地域に対する CCT 導入実績を有する APEC 加盟先進国の協力を
通じて導入プロセスの支援方法の確定を行う。
-6-
2.
事業のスケジュール
事業実施期間は、2014 年 11 月末までとし、スケジュールを下記に示す。
なお、APEC EGCFE セミナーでの報告時期は、未定である。
2013 年度
(実績)
2014 年度
9月
APEC
RFP 公開(CT 公募)
10 月
APEC
公募〆切
11 月初
JT の決定
1 月末
基礎情報の収集整理
APEC CT 契約
3月
第 1 回 PSC ミーティング(テレビ会議)
〔調査対象国選定、事業スケジュール見直し等〕
4-7月
対象国への訪問調査の実施
8-10 月
調査報告書案の作成
11 月
第 2 回 PSC ミーティング(東京)
〔訪問調査報告、CCT 導入に関する提言案協議〕
11 月
最終報告書の纏め
PSC メンバーによる最終報告書の確認
最終報告書の完成
当該調査対象国への報告
(時期未定)
APEC EGCFE セミナーでの報告
以
-7-
上