重慶市大気汚染物総合排出基準(参考和訳)

DB50/418-2012
ICS13.030
DB50
E61
記録番号
重
慶
市
地
方
基
準
DB50/418-2012
重慶市大気汚染物質総合排出基準
Integrated Emission Standards of Air Pollutants in Chongqing
2012 年 10 月 29 日公布
2012 年 12 月 1 日施行
重慶市環境保護局
重慶市品質技術監督局
発行
DB50/418-2012
目 次
序 文 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Ⅱ
1 適用範囲 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
2 規範性引用文献 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ 2
3 用語と定義 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
4 汚染物質排出制限 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
5 排気筒の高度基準 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8
6 汚染物質のモニタリング ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10
7 実施 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12
DB50/418-2012
序 文
本基準は GB/T1.1-2009 に基づき制定される。
本基準は全て強制力を持つものである。
本基準の実施後は、「重慶市石炭火力発電所大気汚染物質排出基準」(DB50/252-2007)お
よび「重慶市セメント工業大気汚染物質排出基準」(DB50/251-2007)は本基準により代替され
る。
本基準は初めて公布されたものである。
本基準は重慶市環境保護局が提出し且つ管理する。
本基準の起草機関:重慶市環境科学研究院
本基準の主な起草者:呉莉萍、周志恩、劉徳紹、張懿、張燦
本基準は、2012 年 10 月 29 日に重慶市人民政府によって承認された。
本基準は 2012 年 12 月 1 日より施行する。
DB50/418-2012
重慶市大気汚染物質総合排出基準
1 範囲
本基準は、ボイラー(火力発電所を含む)、工業炉(セメント工業を含む)および生産工程におい
て発生する二酸化硫黄(SO2 )、窒素酸化物(NOX)、粒子状物質・煙じんの3種類の重大大気汚
染物質の最高許容排出規制値を規定した。
本基準は、重慶市内における既存固定汚染源の排出管理、新築・改築・増築建設プロジェクト
の環境アセスメント、建設プロジェクトの環境保全施設の設計、竣工検収および操業開始後の排
出管理に適用する。
総 合 排 出 基 準 と 業 種 別 排 出 基 準 の 執 行 は 重 複 し ないという原 則 に基 づき、コーク ス炉 は
GB16171-1996「コークス炉大気汚染物質排出基準」、焼却炉は GB18485-2001「生活ゴミ焼却汚
染抑制基準」と GB18484-2001「危険廃棄物焼却汚染抑制基準」と GB19218-2003「医療廃棄物
焼却炉技術要求(試行)」、石炭工業は GB20426-2006「石炭工業汚染物質排出基準」、メッキ工
業 は GB21900-2008 「 メ ッ キ 汚 染 物 質 排 出 基 準 」 、 合 成 皮 革 お よ び 人 工 皮 革 工 業 は
GB21902-2008「合成皮革および人工皮革工業汚染物質排出基準」、マグネシウム・チタン工業は
GB25468-2010「マグネシウム・チタン工業汚染物質排出基準」、銅・ニッケル・コバルト工業は
GB25467-2010「銅・ニッケル・コバルト工業汚染物質排出基準」、鉛・亜鉛工業は GB25466-2010
「鉛・亜鉛工業汚染物質排出基準」、アルミニウム工業は GB25465-2010「アルミニウム工業汚染
物質排出基準」、バナジウム工業は GB26452-2011「バナジウム工業汚染物質排出基準」、レアア
ー ス 工 業 は GB26451-2011 「 レ ア ア ー ス 工 業 汚 染 物 質 排 出 基 準 」 、 セ ラ ミ ッ ク ス 工 業 は
GB25464-2010「セラミックス工業汚染物質排出基準」、板ガラス工業は GB25463-2011「板ガラス
工業汚染物質排出基準」、硝酸工業は GB26131-2010「硝酸工業汚染物質排出基準」、硫酸工
業は GB26132-2010「硫酸工業汚染物質排出基準」、ストロンチウム塩は DB50/247-2007「重慶
市ストロンチウム塩工業汚染物質排出基準」を、それぞれ適用する。その他の二酸化硫黄(SO2)、
窒素酸化物(NOX)、粒子状物質・煙じんを排出する業界と企業は、本基準を適用する。
本基準に定める火力発電所の排気ガス排出制限値は、各種容量の石炭発電ボイラーとガスタ
ービン、単体出力が 65t/h 以上で火格子燃焼ボイラーとストーカボイラーを除く石炭・石油・天然ガ
ス発電ボイラー、単体出力が 65 t/h 以上のボタ、バイオマス、オイルシェール(訳注:原文の通り)、
石油コークス等を燃料とする発電ボイラーに適用する。IGCC(石炭ガス化複合発電)のガスタービ
ンは、天然ガス利用のガスタービンの制限値を適用する。単体出力が 65 t/h 以上で火格子燃焼
ボイラーとストーカボイラーを除くその他用途の石炭・石油・天然ガスボイラー、およびボタ、バイオ
マス、オイルシェール(訳注:原文の通り)、石油コークス等を燃料とするボイラーは、火力発電所
の業界基準制限値を適用する。
本基準に定めるボイラー排気ガス排出制限値は、各種容量の火格子燃焼ボイラー、ストーカボ
イラー、および石炭発電ボイラー・ガスタービンと単体出力が 65t/h 以上のものを除く、各種用途の
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石炭・石油・天然ガスボイラーに適用する。
本基準に定めるセメント排気ガス排出制限値はセメント工業の全プロセスに適用し、工業炉排気
ガス排出制限値はセメント以外の固体、液体、気体燃料炉および電気炉に適用する。
本基準に定める生産工程排気ガス排出制限値はすべての生産プロセスに適用する。
火力発電所の排気ガス排出基準制限値およびボイラー基準制限値は、生活ゴミと危険廃棄物
を燃料とする各種容量のボイラーに適用しない。
本基準に記載されていない大気汚染物質排出指標および定められていない内容と要求で、国
の業界基準がある場合は、該当する業界基準の排出制限値を適用する。国の業界基準がない場
合は、「ボイラー大気汚染物質排出基準」(GB13271-2001)、「工業炉大気汚染物質排出基準」
(GB9078-1996)、「大気汚染物質総合排出基準」(GB16297-1996)等の基準を適用する。
本基準で大気汚染物質の排出規制値が定められていない行政区は、国の現行基準を適用す
る。
本基準が公布された後に、国または地方が新たに公布または改訂した業界または総合大気汚
染物質排出基準の汚染物質排出項目が本基準より厳しい場合は、その適用範囲に従って大気
汚染物質排出基準を執行し、本基準は執行しない。
2 規範性引用文献
下記の文件は本基準の実施にとって必要不可欠である。日付が明記されている引用文献は、期
日が明記されているバージョンのみが本基準に適用される。日付が明記されていない引用文献は、
最新バージョン(全ての改正項を含む)のみが本基準に適用される。
GB3095
環境空気品質基準
GB5468
ボイラー煙じん検査方法
GB/T16157 固定汚染源の排気中に含まれている粒子状物質の測定および気体汚染物質の
サンプリング方法
GB/T16297-1996 大気汚染物質総合排出基準
GB/T9078-1996
工業炉大気汚染物質排出基準
GB/T13271-2001 ボイラー大気汚染物質排出基準
GB/T8170-2008
数値の丸め方および極限値の表示と判定
HJ/T42
固定汚染源排ガス中の窒素酸化物の測定 紫外可視分光光度法
HJ/T43
固定汚染源排ガス中の窒素酸化物の測定 N-(1-ナフチル)-エチレンジアミン二塩
酸塩分光光度法
HJ/T55
大気汚染無組織排出モニタリング技術ガイドライン
HJ/T56
固定汚染源排ガス中の二酸化硫黄の測定 ヨードメトリー比色法
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HJ/T57
固定汚染源排ガス中の二酸化硫黄の測定 定電位電解法
HJ/T75
固定汚染源の煙気排出連続モニタリング技術規範(試行)
HJ/T76
固定汚染源の煙気排出連続モニタリングシステム技術要求および検出方法(試行)
HJ/T397 固定汚染源の排ガスモニタリング技術規範
HJ629
固定汚染源の排ガス、二酸化硫黄の測定 非分散形赤外線吸収法
重慶市建設プロジェクト環境保護施設竣工検査モニタリング技術規範-汚染型項目
3 用語と定義
本基準は以下の用語と定義を使用する。
3.1 標準状態
気体の温度が 273K、圧力が 101,325Pa の状態を「標準状態」と言う。本基準が定める各種基準
値はいずれも標準状態下での乾燥空気を基準とする。
3.2 ボイラー
燃料を燃やして、化学エネルギーを熱エネルギーに変換させ、その熱エネルギーを水や蒸気等
に伝達し、熱物質を生成する設備を言う。通常、ボイラーの定格出力(発熱量)は熱効率と蒸発量
で表す。熱効率の単位はメガワット(MW)、蒸発量の単位はトン/時間(t/h)である。0.7MW の発熱
量は 1t/h の蒸発量に相当する。
3.3 工業炉
工業生産において、燃料を燃やすか、または電気から発生した熱エネルギーを利用して、原材
料、加工品を精錬、焙焼、焼結、熔解、加熱等の工程を行う熱加工設備を言う。
3.4 最高許容排出濃度
処理施設のある排気塔内汚染物質濃度の一時間当たりの平均値において超えてはならない制
限値を指す。或いは、処理施設のない排気塔内汚染物質濃度の一時間当たりの平均値において
超えてはならない制限値を指す。
3.5 最高許容排出速度
一定の高さの排気塔から排出される汚染物質の一時間当たりの質量において超えてはならない
制限値を指す。単位は kg/h である。
3.6 無組織排出
大気汚染物質が排気塔を通さずに無規則に排出されることを指す。
低い排気塔の排出は組織的排出に含まれるが、一定条件の下では、無組織排出と同様の結果
になることがある。そのため、「無組織排出のモニタリング濃度制限値」の指標を適用する場合は、
低い排気塔のモニタリングポイントの汚染物質濃度増加を差し引いてはならない。
3.7 無組織排出のモニタリングポイント
無組織排出が基準値を超えたか否かを判断するために設置するモニタリングポイントを指す。
3.8 無組織排出のモニタリング濃度制限値
標準状態におけるモニタリングポイントの一時間当たりの汚染物質濃度平均値において越えて
はならない制限値を指す。単位:mg/㎥
3.9 主要区域
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重慶市巴南区、北碚区、大渡口区、江北区、九龍坡区、南岸区、沙坪壩区、渝北区、渝中区お
よび北部新区を指す。
3.10 影響区域
大気の拡散が重慶市主要区域に直接に影響を与えるか、或いは比較的大きな影響を与えるエ
リアを指す。江津、合川、壁山等の 26 の郷と鎮を含む。
江津区:双福街道、徳感街道、幾江街道、珞璜鎮、夏壩鎮、油渓鎮、杜市鎮、先鋒鎮、仁沱
鎮。
合川区:南津街街道、合陽城街道、釣魚城街道、塩井街道、草街街道、双槐鎮、三匯鎮、清平
鎮、土場鎮。
壁山県:青杠街道、壁城街道、河辺鎮、大路鎮、七塘鎮、八塘鎮、丁家鎮、健龍鎮。
3.11 その他区域
重慶市行政区内で、主要区域と影響区域を除いたその他の行政区域を指す。
3.12 環境空気品質が基準に満たない区と県
前年度の二酸化硫黄、二酸化窒素、粒子状物質のいずれかの環境空気評価項目の年平均値
が、「重慶市環境空気品質機能エリア区分規定」(渝府発[2008]135 号)に定められた機能エリア
において適用する国家空気品質基準を超えた区と県を指す。
3.13 既存汚染源
本基準が実施される前に、竣工して操業が開始した、或いは環境アセスメント報告が審査を通
過した汚染源を指す。
3.14 新汚染源
本基準が実施された後に、環境アセスメント報告が審査を通過し、新築、改築または増築された
汚染源を指す。
4 汚染物質排出制限
4.1 新汚染源には、本基準の実施日から、本基準の表 1 から表 7 に定める大気汚染物質排出制
限値を適用する。
4.2 既存汚染源のうち、火力発電所とセメント工業は、本基準の実施日から 2012 年 12 月 31 日ま
で現行の大気汚染物質排出制限値を適用し、2013 年 1 月 1 日以降は本基準表 1 と表 3 に定
める大気汚染物質排出制限値をそれぞれ適用する。その他の汚染源は、本基準の実施日から
2013 年 12 月 31 日まで現行の大気汚染物質排出制限値を適用し、2014 年 1 月 1 日以降は本
基準表 2、表 4 乃至表 7 に定める大気汚染物質排出制限値をそれぞれ適用する。
4.3 本基準の実施日から、主要区域では石炭、重油、残渣油燃焼施設の新築、改築、増築を禁
止する。影響区域とその他区域に該当する各区と県では、実際の状況に応じ、中心街区と近隣
郊外に於いては、上記要求を参考にして実施することができる。
4.4 風景名勝区および重慶市人民政府が環境空気品質要求に基づいて定めたその他特別保
護エリアには、主要区域の制限値を適用する。その他区域に該当する区と県の内、環境空気品
質が基準を満たしていない地域については、影響区域の制限値を適用しなければならない。そ
の他の区と県、および影響区域のその他郷と鎮は、実際の状況に応じて、影響区域の制限値を
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参照して実施することができる。
4.5 基準値
4.5.3 火力発電所(訳注:標題番号は原文の通り。以下同じ)
4.5.3.1 火力発電所ボイラーとガスタービン(火力発電所の基準を適用するボイラーを含む)の大
気汚染物質最高許容排出濃度は、表 1 の規定に基づく。
表 1 火力発電所ボイラーおよびガスタービンの大気汚染物質最高許容排出濃度
単位:mg/㎥
実施エリア
主要区域
二酸化
汚染物質の種類
ボイラー/ガスタービン
窒素
二酸化
窒素
硫黄
酸化物
煙じん
石炭ボイラー(4)
油を燃料とする
影響区域とその他区域
燃油ボイラー
ガスタービン
煙じん
硫黄
酸化物
50
100
20
2001/4002
100/2003
30
50
100
20
1001/2002
1001/2002
30
120
30
1
2
50
120
20
100 /200
35
100
5
35
100
5
35
100
5
100
200
10
35
50
5
35
50
5
35
50
5
100
120
10
天然ガスボイラ
ー
その他気体燃料
ガス燃料
ボイラー
ボイラー/ガスタービン
天然ガスタービ
ン
その他気体燃料
タービン
注 1:新設する火力発電ボイラーは本制限値を適用する。
注 2:既存の火力発電ボイラーは本制限値を適用する。
注 3:W 型火炎ボイラー、既存循環硫化床ボイラーは本制限値を適用する。
注 4:バガス、おがくず、もみ殻、樹皮等のバイオマス燃料を使用する火力発電ボイラーは、石炭ボイラーの最高許容濃
度制限値を適用する。 【訳注:バイオマス燃料か単なる生物性燃料か不明】
4.5.3.2 異なる時期に建設したボイラーで、混合型排出方法を利用し、且つモニタリングポイント
の位置により混合煙気の大気汚染物質濃度しか検出できない場合は、各時期の制限値の最も
厳しい排出基準を適用する。
4.5.4 ボイラー
4.5.4.1 主要区域と影響区域の火力発電所基準適用範囲外のボイラーは、表 2 に定める大気汚
染物質最高許容排出濃度制限値を適用し、その他区域のボイラーは、現行基準
(GB/T13271-2001)の汚染物質排出濃度制限値を適用する。
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表 2 ボイラー大気汚染物質最高許容排出濃度
単位:mg/㎥
石炭ボイラー
範囲
適用範囲
1
燃油ボイラー
その他
自然通風ボイラー
ガス燃焼ボイラー
軽ディーゼ
コークス炉、高炉ガ
その他
(<1t/h)
<20t/h
排出禁止
排出禁止
排出禁止
主要区域
ル油、灯油
≧20t/h
その他
スの総合利用
2
200
200
50
50
300
400
100
100
300
300
200
200
400
400
200
200
30
50
30
30
50
80
50
50
/2003
二酸化硫黄
影響区域
550
主要区域
排出禁止
400
排出禁止
2
排出禁止
/4003
窒素酸化物
影響区域
/
600
主要区域
排出禁止
排出禁止
400
排出禁止
2
/803
煙じん
120
影響区域
120
注 1:バガス、おがくず、もみ殻、樹皮等のバイオマス燃料を使用する火力発電ボイラーは、石炭ボイラーの最高許容濃度制
限値を参考にする。
注 2:新しい汚染源および市レベル以上の工業団地の外部にある既存汚染源は、本制限値を適用する。
注 3:市レベル以上の工業団地にある既存汚染源は、本制限値を適用する。
4.5.5 セメント工業
4.5.5.1 セメント工業の大気汚染物質最高許容排出濃度および単位製品当たりの排出量は、表
3 の規定に基づく。
4.5.5.2 その他区域の内において、新設予定或いは国家と重慶市セメント発展産業政策に合致
する既存セメント工場のある区と県は、実際の状況に基づき、影響区域の基準を参考にして実施
することができる。
表 3 セメント工業の大気汚染物質最高許容排出濃度および単位製品当たりの排出量制限値
単位:mg/㎥
窒素酸化物
二酸化硫黄
生産工程
生産設備
粒子状物質
排出濃度
排出濃度
無組織排出
排出濃度
(NO2 換算)
主要区域
-
-
15
影響区域
-
-
30
その他区域
-
-
30
セメントキルンおよ
主要区域
150(0.45)2
250(0.75)
15(0.045)
1.0(参考値を
びキルン粉砕一体
影響区域
200(0.60)
350(1.05)
30(0.09)
差し引く)3
機1
その他区域
200(0.60)
550(1.65)
50(0.15)
乾燥機、乾燥粉砕
主要区域
-
-
30(0.09)
機、石炭粉砕機、
影響区域
-
-
30(0.09)
破砕機およびその
鉱山採掘
他換気設備
セメント製造
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冷却機
その他区域
-
-
50(0.15)
破砕機、粉砕機、
主要区域
-
-
15(0.012)
包装機、その他通
影響区域
-
-
30(0.024)
風生産設備
その他区域
-
-
30(0.024)
主要区域
-
-
15
影響区域
-
-
30
その他区域
-
-
30
セメント製品
セメント倉庫、その
製造
他通風生産設備
注 1:排ガスの酸素含有量が 10%の時の排出濃度と単位製品当たりの排出量。
注 2:括弧内の数字は製品 1 トン当たりの排出量、kg/t。
注 3:無組織排出濃度制限値は、セメント工場(粉砕場を含む)やセメント製品工場敷地境界外 20 メートル地点における
全浮遊粒子状物質(TSP)の一時間当たりの濃度を指す。参考値は工場敷地境界外 20 メートル地点(境界が不明
な場合は作業場から 20 メートル地点)における風上のモニタリングデータを指す。
4.5.6 工業炉
4.5.6.1 主要区域と影響区域の各種工業炉は、表 4 に定める二酸化硫黄および窒素酸化物の最
高許容排出濃度制限値を適用する。その他区域の工業炉は現行基準(GB/T9078-1996)に定
める二酸化硫黄および窒素酸化物の許容排出濃度制限値を適用する。
表 4 工業炉有害汚染物質最高許容排出濃度
単位:mg/㎥
番号
有害汚染物質の名称
非鉄金属精錬
鋼鉄焼結精錬
1
二酸化硫黄
石炭燃焼炉
その他炉
2
窒素酸化物
適用エリア
最高許容排出濃度
主要区域
排出禁止 1/1002
影響区域
400
主要区域
排出禁止 1/1002
影響区域
400
主要区域
排出禁止
影響区域
600
主要区域
100
影響区域
400
主要区域
200
影響区域
700
注 1:新しい汚染源および市レベル以上の工業団地の外部にある既存汚染源は、本制限値を適用する。
注 2:市レベル以上の工業団地にある既存汚染源は、本制限値を適用する。
4.5.6.2 主要区域と影響区域の各種工業炉は、表 5 に定める煙じんおよび生産性粉じんの排出
制限値を適用する。その他区域の工業炉は、現行基準(GB/T9078-1996)に定める煙じんおよ
び生産性粉じんの放出濃度制限値を適用する。
表 5 工業炉煙じん(粉じん)最高許容排出濃度
単位:mg/㎥
番号
種類
煙じん(粉じん)
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1
2
3
主要区域
影響区域
50
80
キューポラ、溶鉄炉
50
100
非鉄金属溶融炉
30
50
非金属溶融、精錬炉
30
50
金属圧延、鍛造炉
30
50
非金属加熱炉
50
100
溶鉱炉
熔融炉
加熱炉
4
熱処理炉
30
50
5
乾燥炉(キルン)
50
100
6
非金属焙焼(焼成)炉、耐火材料キルン
50
100
7
焼結炉
50
80
8
ほうろう、煉瓦窯
80
100
9
その他窯炉
50
100
4.5.6.3 各種工業炉(設置時期を区別しない)の無組織排出煙じん(粉じん)の最高許容排出濃
度は、表 6 の規定に基づく。
表 6 工業炉無組織排出煙じん(粉じん)の最高許容排出濃度
単位:mg/㎥
設置方法
作業場のある工場建屋
炉の種類
最高許容排出濃度
溶鉱炉、鉄鉱石焼結炉
25
その他窯炉
5
各種工業炉
5
屋外(屋根があるが囲いが
ない場所を含む)
4.5.7 生産工程における排気ガス
4.5.7.1 主要区域と影響区域の生産工程における排気ガスの排出は表 7 に定める排出制限値を
適用し、その他区域の生産工程における排気ガスの排出は現行基準(GB/T16297-1996)に定
める制限値を適用する。
4.5.7.2 新しい汚染源の無組織排出は厳格に管理しなければならない。通常の場合は、無組織
排出を行ってはならないが、やむを得ず行う場合は表 7 に定める制限値に基づく。
表 7 製造工程排気ガスの排出基準
番
号
排気塔の高さに対応する大気汚染物質
無組織排出モニタ
最高許容排出速度(kg/h)
リングポイント濃度
大気汚染物質最高許容排
汚染物質項目
出濃度(mg/㎥)
15m
20m
30m
40m
50m
制限値(mg/㎥)
0.40
無機系ガス状汚染物質
主要区域
1
2
二酸化硫黄
200
1
2
0.7
1.5
3.6
6.5
10.7
1.4
2.9
7.0
12.6
20.7
影響区域
400 /300
主要区域
200
0.3
0.5
1.2
2.2
3.7
影響区域
3003/2404
0.5
1.0
2.4
4.3
7.1
窒素酸化物
0.12
DB50/418-2012
粒子状物質
排出禁止 5
排出禁止 5
煤じん、
主要区域
/106
0.3
0.4
1.9
3.2
5.1
18
0.6
1.0
4.0
6.8
10.6
肉眼では確認不能
染料粉じん
影響区域
3
グラスウール、
排出禁止 5
排出禁止 5
主要区域
石英粉じん、
/206
0.8
1.6
3.9
7.0
11.6
スラグウール
影響区域
60
1.5
3.1
7.6
13.7
22.5
その他
主要区域
50
0.8
1.6
3.9
7.0
11.6
粒子状物質
影響区域
100
1.5
3.2
7.6
13.7
22.5
1.0
1.0
注 1:硫黄、黄鉄鉱、石膏を原材料とする硫酸を除く硫酸の生産企業およびその他二酸化硫黄、硫黄化合物の生産企業に
適用する。
注 2:硫黄、二酸化硫黄、硫酸、その他硫黄化合物を使用する企業に適用する。
注 3:アンモニア酸化法以外の硝酸、硝酸塩生産企業、窒素肥料、火薬の生産企業に適用する。
注 4:硝酸を使用する企業およびその他の企業に適用する。
注 5:新しい汚染源および市レベル以上の工業団地の外部にある既存汚染源は、本制限値を適用する。
注 6:市レベル以上の工業団地にある既存汚染源は、本制限値を適用する。
4.5.7.3 生産工程の排気塔は、最高許容排出濃度と最高許容排出速度を同時に遵守しなけれ
ばならない。この内一方でも制限値を超過した場合は、基準超過排出と見做す。
4.5.8 汚染物質の測定値または計算値を表 1-表 7 の基準制限値と比較する際は、「数値の丸め
方および極限値の表示と判定」(GB/T8170-2008)に定めた丸めた数値の比較法を採用する。
4.6 総量規制が定められている大気汚染物質は、本基準に定める基準制限値を適用する他、地
方環境保全行政主管部門が承認または規定した関連汚染物質の排出総量制限値を満たさな
ければならない。
5 排気塔の高度基準
5.1 ボイラー
5.1.1 石炭ボイラー、石油(軽ディーゼル油、灯油を除く)ボイラーの煙突の高さは、ボイラー室の
最大出力に応じて、表 8 の規定を満たさなければならない。新設のボイラー室は原則として 1 本
の煙突しか設置できない。
表 8 ボイラー室排気塔の最低許容高さ
ボイラー室総出力 A
A<0.7
0.7<=A<1.4
1.4<=A<2.8
2.8<=A<7
7<=A<14
14<=A<28
蒸気量(t/h)
<1
1<=A<2
2<=A<4
4<=A<10
10<=A<20
20<=A<40
排気塔最低高さ(m)
20
25
30
35
40
45
(MV)
5.1.2 石炭ボイラー室、石油(軽ディーゼル油、灯油を除く)ボイラー室の最大出力が 40t/h を超
える場合は、煙突の高さは承認された環境アセスメント報告書(表)の要求に従って決定するが、
45 メートルを下回ってはならない。また、新設したボイラー室の煙突の半径 200 メートル以内に建
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設物がある場合は、煙突の高さは当該エリアの最も高い建築物より 3 メートル以上高くしなけれ
ばならない。
5.1.3 ガスボイラー、軽ディーゼル油ボイラー、灯油ボイラーの煙突の高さは、承認された環境ア
セスメント報告書表の要求に基づいて決定するが、8 メートルを下回ってはならない。
5.1.4 各種ボイラー室の煙突の高さが 5.1.1~5.1.3 のいずれか一つでも満たさなかった場合は、
煙じん、二酸化硫黄、窒素化合物の最高許容排出濃度は、相応するエリアと期間の排出制限
値の 50%を適用しなければならない。
5.2 セメント工業
5.2.1 輸送施設および保管倉庫の煤じん除去施設を除き、セメント工業の生産設備(作業場)の
排気塔は 15 メートルを下回ってはならない。
5.2.2 セメント工場のロータリーキルン、シャフトキルン、乾燥機、乾燥粉砕機、石炭粉砕機、冷却
機の排気塔の高さは、表 9 の規定を満たさなければならない。
表 9 セメント工場設備排気塔の最低許容高さ
生産設備の名称
セメントキルンおよび
乾燥機、乾燥研磨機、
粉砕機、研磨機、包装機、
キルン研磨一体機 1
石炭研磨機、冷却機
その他通風生産設備
1 ライン(機)当たり
>240
の生産能力
>700
<=240
>500
>1200
~700
<=500
~1200
>1000
~1000
建築物本体より 3 メートル
(t/d)
以上高くする
最低許容高さ
30
45
60
80
20
25
30
(メートル)
注 1:既存のシャフトキルンの高さは 35 メートルを下回ってはならない。
5.2.3 セメント生産ライン設備の排気塔の高さが表 9 に定める高さに達していない場合は、大気汚
染物質の排出を厳格に抑制しなければならない。排出制限値は下記の計算式に基づき計算す
る。
C  Co 
凡例: C
h2
2
ho
―実際の許容排出濃度、単位:mg/Nm3
C0 ―表 3 に定めた許容排出濃度、単位:mg/Nm3
h
―実際の排気塔の高さ、単位:メートル
h0 ―表 6 に定めた排気塔の高さ、単位:メートル
5.3 工業炉
5.3.1 各種工業炉の煙突(排気塔)は、承認された環境アセスメント報告書表の規定を満たさなけ
ればならない。但し、最低許容高度は 15 メートルとする。
5.3.2 工業炉煙突(排気塔)の半径 200 メートル以内に建築物がある場合は、煙突の高さは当該
エリアで最も高い建築物より 3 メートル以上高くしなければならない。
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5.3.3 各種工業炉の煙突(排気塔)の高さが 5.3.1~5.3.2 のいずれか一つでも満たしていない場
合は、煙じんおよび有害ガスの最高許容排出濃度は相応するエリアおよび期間の排出制限値
の 50%を適用しなければならない。
5.4 生産工程における排気ガス
5.4.1 排気塔は、周囲半径 200 メートル範囲内の建設物より 5 メートル以上高くしなければな
らない。本基準を満たさない場合は、排気塔の高さに対応する排出速度制限値の 50%を適用し
なければならない。
5.4.2 排気塔の高さが本基準に定める二つの値の間にある場合は、補間法にて最高許容排出速
度を計算する。排気塔の高さが本基準に定める最大値を上回るか、または最小値を下回る場合
は、補外法にて最高許容排出速度を計算する。補間法と補外法の計算式は GB16297-1996 の
付属書 B を参照する。
5.4.3 塩素ガス、シアン化水素、ホスゲンを排出する排気塔の高さは 25 メートル以上とし、その他
の大気汚染物質の排気塔の高さは 15 メートル以上とする。高さが 15 メートルを下回る排気塔は、
5.4.2 に記載されている補外法により算出された結果の 50%の大気汚染物質排出濃度を厳格に
適用しなければならない。
5.4.4 二本の排気塔が同じ汚染物質を排出する場合は(同じ生産過程で生じたものであるか否か
は関係なく)、二本の排気塔間の距離が排気塔の幾何学的高度の和よりも短い場合は、併せて
一本の等効率の排気塔と看做す。三本以上の排気塔が近距離にあり、且つ同じ汚染物質を排
出する場合は、最初の二本の等量排気塔を基に順次に三本目、四本目と等量値を取る。等量
排気塔の関連パラメーターの計算方法は、GB16297-1996 付属書 A を参照する。
6 汚染物質のモニタリング
6.1 サンプリングの場所、頻度および方法は、GB5468、GB/T16157、HJ/T397 の関連規定に従
う。
6.2 汚染物質の分析方法は、国家環境保護部の関連規定に従う。詳細は表 10 を参照のこと。
表 10 分析方法
番号
1
2
項目
二酸化硫黄
窒素酸化物
測定方法
参照規定
固定汚染源排ガス中の二酸化硫黄の測定 ヨードメトリー比色法
HJ/T56
固定汚染源排ガス中の二酸化硫黄の測定 定電位電解法
HJ/T57
固定汚染源排ガス中の二酸化硫黄の測定 非分散形赤外線吸収法
HJ 629
固定汚染源排ガス中の窒素酸化物の測定 紫外可視分光光度法
HJ/T42
固定汚染源排ガス中の窒素酸化物の測定
HJ/T43
N-(1-ナフチル)-エチレンジアミン二塩酸塩分光光度法
固定汚染源排ガス中の粒子状物質の測定とガス状汚染物質のサンプ
3
粒子状物質
GB/T16157
リング方法
ボイラー煙じんの測定方法
GB5468
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6.3 モニタリング条件
6.3.1 汚染源を監督目的でモニタリングする場合は、サンプリング時の条件は正常運転時と同様
でなければならない。汚染物質の排出組織の従業員および監督者は、勝手に条件を変更して
はならない。
6.3.2 建設プロジェクト環境保護施設竣工検収時のモニタリングは、「重慶市建設プロジェクト環
境保護施設竣工検収モニタリング技術規範-汚染型項目」に則り実施する。
6.4 火力発電所から排出される煙じん、二酸化硫黄、窒素酸化物の濃度の実測値は、表 11 に定
める標準酸素濃度を参照して標準酸素濃度排出濃度に換算する。ボイラー、工業炉から排出さ
れる煙じん、二酸化硫黄、窒素酸化物の濃度の実測値は、表 11 に定める空気過剰係数或いは
曝気係数を参照して換算する。
表 11 空気過剰係数および計数
種類
火力発電
基準酸素濃
過剰空気
度(O2)/%
係数
換算項目
曝気係数
石炭ボイラー
煙じん、二酸化硫黄、窒素酸化物
6
/
/
石油、ガスボイラー
煙じん、二酸化硫黄、窒素酸化物
3
/
/
ガスタービン
煙じん、二酸化硫黄、窒素酸化物
15
/
/
煙じんの初期放出濃度
/
1.7
/
煙じん、二酸化硫黄、窒素酸化物
/
1.8
/
石油、ガスボイラー
煙じん、二酸化硫黄、窒素酸化物
/
1.2
/
キューポラ(冷風炉)
煙じん、二酸化硫黄、窒素酸化物
/
/
4.0
キューポラ(熱風炉)
煙じん、二酸化硫黄、窒素酸化物
/
/
2.5
その他工業炉*
煙じん、二酸化硫黄、窒素酸化物
/
1.7
/
石炭ボイラー
ボイラー
工業炉
注:溶鉱炉、鉄鉱焼結炉は実際の濃度に基づいて計算する。
6.5 排ガス量の測定は、排出濃度のサンプリング・モニタリングと並行して行わなければならない。
排出量の測定方法は GB/T16157 による。
6.6 無組織排出のモニタリング
6.6.1 工業炉からの無組織排出の煙じん、および生産に伴い発生した粉じんのモニタリングポイ
ントは、工業炉のある建屋の扉や窓の排出口に設置し、濃度の最大値を測定する。工業炉が屋
外に設置されている場合(屋根があるが囲いがない場所を含む)は、煙じん(粉じん)の排出源か
ら 5 メートル離れ、高さ 1.5m 以上の任意の場所にモニタリングポイントを設置し、濃度の最大値を
測定する。
6.6.2 生産工程における排気ガスの無組織排出のモニタリングポイントは、生産工場の敷地外で
最も濃度の高い場所に設置する。
6.6.3 その他の無組織排出のモニタリングは、HJ/T55 の関連規定に則って行う。
6.7 排煙・排ガスのオンラインモニタリングシステム
6.7.1 一定の規模以上の燃焼設備または生産設備(1台あたりの出力が 20t/h 以上、或いは定格
出力が 14MW 以上の石炭ボイラー、石油ボイラー等を使用している設備)は、煙じんやガス状汚
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染物質(二酸化硫黄、窒素酸化物等)排出濃度の連続モニタリング固定装置、およびオンライン
流量測定装置を設置しなければならない。
6.7.2 企業が汚染物質の排出自動モニタリング設備を設置する場合は、関連法律および「汚染
源自動モニタリング管理方法」の規定に従って行わなければならない。
6.7.3 固定汚染源の排煙・排ガス連続モニタリングシステムの主な技術指標、検出項目および検
出方法は、EJ/T76 の関連規定に則って行う。
6.7.4 固定汚染源の排煙・排気連続モニタリングシステムが検査に合格し正常に作動している場
合も、HJ/T75 および HJ/T76 の規定に従い、定期的に自動モニタリング設備の監督、審査を行
わなければならない。
7 実施と監督
7.1 本基準は、県レベル以上の人民政府の環境保護主管部門が責任を持って監督、実施する。
7.2 汚染物質の排出機関は、如何なる状況においても本基準に定める大気汚染物質排出制限
の規定を遵守し、必要な措置を講じて、汚染防止施設の正常な運行を保証しなければならない。
各レベルの政府環境保護行政主管部門が汚染物質排出機関に対し監督検査を行う場合は、そ
の場で行ったサンプリングまたはモニタリングの結果を、当該機関が排出基準を満たしているか、
並びに関連環境保護管理措置を実施しているかどうかの判定をする根拠として使用することが
できる。