21位まで順位を落としながら 決勝4位で8ポイント獲得

[レポート] 2014オートバックス SUPER GT 第2戦 FUJI GT 500km RACE
21位まで順位を落としながら
決勝4位で8ポイント獲得
2014年5月3日予選(天候:晴れ/コースコンディション:ドライ)
2014年5月4日決勝(天候:晴れ/コースコンディション:ドライ)
場所:富士スピードウェイ
(静岡県御殿場市/全長4.563km)
苦手と言われた富士スピードウェイで
予選は6番グリッドを確保
5月3日快晴。予選のQ1担当を強く希望したヨルグ・ミューラー選手に、BMW
Sports
Trophy
Team Studieはステアリングを託す。Q2に駒を進めるのはGT300にエントリーする24台中13台。
こ
こで半数に絞られる。
ボーダーラインは1分39秒台と言われていたものの、蓋を空けてみれば38秒台
のタイムを刻むマシンが続出。ハイアベレージな激戦となる。
ヨルグ・ミューラー選手の駆るNo.7
Studie BMW Z4は1分38秒811がベストラップ。8番手の位置から手堅くQ2進出を決めた。直線区
間が多く、
トップスピードでターボ車やハイブリッド車に劣るZ4 GT3にとって、富士スピードウェイは
苦手なサーキットに挙げられてきたが、MY14モデルは卓越したコーナリング性能で、互角に闘える
ことを証明してみせた。
予選Q2。荒 聖治選手がドライビング
シートに潜り込む。他のマシンがコース
に出てから間を置き、クリアなラップが
取れるタイミングでピットを出る。全車
が 4 ラップ を 重 ね た あ た り 、N o . 3
B-MAX NDDP GT-Rが1分37秒841
をマーク。唯一の37秒台でポールポジシ
ョンを事実上確定させた。No.7 Studie
BMW Z4は同じく4ラップ目で1分38秒
323を記録。4番手の好位置だ。
タイムアタックをさらに重ねる必要はないと判断し、
チームは荒 聖治
選手をピットに戻す。
その直後、No.0 MUGEN CR-Z GTが1分38秒320をマーク。
さらにNo.61
SUBARU BRZ R&D SPORTが1分38秒034でセカンドグリッドを奪取。
この2台のタイムにより、
No.7 Studie BMW Z4は決勝を6番手の位置からスタートすることになった。3列目以内からのスタ
1
ートは決勝の展開を有利に進めるためにチームが目標としていたボーダーライン。手応えのある予選
結果となった。
ペナルティを受けて一時21位に落ちるも
荒、
ミューラー両選手の追い上げて4位に
5月4日快晴。500km、GT500の周回数が110周となる決勝レースがスタートした。
スターティン
グドライバーを務めるヨルグ・ミューラー選手は、オープニングラップからプッシュをかける。No.0
MUGEN CR-Z GTを置き去りにして5番手に着けると、2周目にはNo.55 ARTA CR-Z GT、
そして
No.61 SUBARU BRZ R&D SPORTを次々にかわして3番手の位置にジャンプアップする。前の走
るのはGT-R勢の2台。途中、
セーフティーカーが入り、前後の間隔が詰まる。
ヨルグ・ミューラー選手
は勝負強さを見せて、
さらに上位を狙う。
とりわけコーナーが続く終盤のセクター3では水を得た魚の
ように前のNo.30 IWASAKI apr GT-Rに迫るが、
ホームストレートで再び間隔が開いてしまう展開
が続く。前のGT-R勢、後ろのハイブリッド勢に挟まれながらもヨルグ・ミューラー選手は奮闘するが、
13周目にはホームストレートでNo.31 OGT Panasonic PRIUSに、14周目には同じくホームストレ
ートでNo.2 シンティアム・アップル・MP4-12Cにパッシングされてしまう。
ハイブリッド、
そしてター
ボによるストレートの伸びに後塵を拝してしまった。
このとき5番手。14周目には最終コーナーで
No.30 IWASAKI apr GT-Rにノーズが刺さりそうになるほど猛追。17周目にはついにGT-Rを抜か
して、
ヨルグ・ミューラー選手は4番手にまで浮上する。
2
すると16周目には、2度目のセーフティーカーがコースに入った。
このタイミングでピットイン。No.7
Studie BMW Z4はタイヤ交換、燃料補給を済ませ、荒 聖治選手に交替する。
ピットを後にして22周
目、
チームにスタート違反によるドライビングスルーペナルティが科される。
スタート時にヨルグ・ミュ
ーラー選手の駆るNo.7 Studie BMW Z4がNo.0 MUGEN CR-Z GTより先にスタートラインを割
っていたのが理由だ。
これを受けて、荒 聖治選手がピットロードを抜けると約30秒のロス。順位は21
位にまで下がってしまった。
まだ一度もピットインしていないマシンがあり、No.7 Studie BMW Z4
は周回遅れになっている。事実上、優勝争いからは脱落したものの、
チームはより多くのポイント獲得
を狙い、荒 聖治選手がまだレースは序盤にも関わらず、猛プッシュをかける。26周目には20番手、28
周目には19番手、30周目には16番手、32周目には15番手、33周目には14番手、37周目には12番
手。燃料はみるみる減っていく。
しかし40秒台でラップしているのはトップ勢だけ、
まだまだ上に行け
る。
そして、
ほぼ全車が最初のピットインを済ませた41周目にはついに8番手の位置まで 回した。
そ
して46周目、前を行くのはNo.3 B-MAX NDDP GT-R、No.11 GAINER DIXCEL SLS、No.4 グッ
ドスマイル 初音ミク Z4、No.0 MUGEN CR-Z GT、No.55 ARTA CR-Z GTの5台。
トップとの差が
約33秒の5番手の位置まで荒 聖治選手は巻き返してみせた。
63周目2度目のピットイ
ン。
タイヤ交換、燃料フル、
そ
してドライバーが再びヨル
グ・ミューラー選手となる。
燃料をたっぷり補給したこ
ともあり、
コースに復帰する
と順位は12番手。
荒 聖治選
手に続く、ヨルグ・ミューラ
ー選手の猛追が始まった。
65周目には11番手、68周
目には10番手、70周目には
9番手、72周目には8番手、75周目には7番手、残すところ、
およそ25周となる77周目には5位にまで
順位を上げてきた。前を走るクルマがピットインしたことにもよるが、何よりヨルグ・ミューラー選手の
1ポイントでも多くポイントを稼ぐという気迫が伝わってくる。前を走るGT-Rとの差は5秒程度に縮ま
っている。
そして間もなくチェッカーフラッグが振られるという100周目。No.3 B-MAX NDDP GT-R
をパスして4番手へ浮上。
ペナルティが科せられるまでヨルグ・ミューラー選手が走っていた順位にま
でついに戻してきたのだ。
そのまま102周となったファイナルラップを迎えてレース終了。第2戦は4位
で8ポイントを獲得した。
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