EB装置のブザー鳴動開始までの時間が延びる事象について

平成26年(2014年)10月14日
EB装置のブザー鳴動開始までの時間が延びる事象について
相模鉄道株式会社
相模鉄道㈱(本社・横浜市西区、社長・小澤重男)では、運転台付車両において、特定の
条件下でEB(Emergency Brake)装置のブザー鳴動開始時間が通常の設定より延びる事象
が発生することが判明しました。
EB装置とは、電車の走行中に運転士が運転操作 のいずれか(力行ノッチ、ブレーキ、気
笛、EBリセットスイッチなど)を60秒間行わないと、ブザーが鳴り、さらに5秒間いず
れの操作も行われない場合、運転士に急病などの異常があると判断し、自動的に非常ブレー
キがかかる装置です。
EB装置のメーカー標準仕様では、ブザー鳴動までの時間を60秒に設定されていますが、
ある特定の条件下では60秒以上になることが判明しました。なお、この事象が発生しても
保安装置であるATS(Automatic Train Stop:自動列車停止装置)が正常に作動するため、
列車衝突の危険はなく、安全上問題はありません。
1.発生する事象
運転士が同じノッチのまま継続して力行中に、ATSにより自動的にブレーキが動作した
場合に、当該動作を運転士の操作と認識し、EB装置のタイマーがリセットされ、ブザーが
鳴動するまでの時間がその時点から60秒になる事象の発生を確認しました。
2.対象両数
全ての客車41編成の運転台を有する82両。
他に保守車両が4両あり、合計では86両。(10月14日現在)
3.原 因
運転台に装備された列車情報管理装置(TIMS)内のEB装置を制御するソフトウェア、ま
たはEB装置の電気回路(車種により異なります)が、ATSにより自動的にブレーキが動
作した場合、運転士が操作した場合と同様の認識をするため。
4.対 策
運転士が同じノッチのまま継続して力行中に、ATSにより自動的にブレーキが動作した
場合などでも、EB装置のブザーが鳴動するまでの時間を60秒になるよう、列車情報管理
装置のソフトウェアやEB装置の電気回路を見直します。
以上