4ページ 5ページ - 公益財団法人 いしかわ女性基金

配偶者等からの暴力のない社会の実現をめざして
いしかわパープルリボンキャンペーン2013
平成25年 11月1日
(金)
∼30日
(土)
多くの市町や女性団体でもパープルリボンツリーの取組にご参加いただきました。また、期間中多くの方々にイベン
トにご参加いただきました。皆様のご協力に心より感謝いたします。
県の主な取組
1.パープルリボンツリーの設置
2.街頭キャンペーン
開催日 平成25年11月1日(金)∼30日(土)
場 所 県庁19階展望ロビー、石川県女性センター
県庁と石川県女性センターのツリーにはあわせて約600
枚のメッセージをよせていただきました。
開催日 平成25年11月2日(土)
場 所 香林坊アトリオ前
金沢中警察署警察官、いぬわし君、石川県男女共同参画
推進員・応援団、石川県各種女性団体連絡協議会の皆さ
んにご参加いただき行いました。
3.ミニコンサート
開催日 平成25年11月2日(土)
場 所 香林坊アトリオステージ
内 容 北陸学院大学ハンドベルクラブによる演奏
県庁19階展望ロビー
石川県女性センター
街頭キャンペーン
ミニコンサート
4.石川四高記念文化交流館のパープルライトアップ
開催日 平成25年11月1日(金)∼3日(日) 場 所 石川四高記念文化交流館
5.女性に対する暴力をなくすためのシンポジウム
開催日 平成25年11月23日(土) 場 所 能登空港ターミナルビル
①朗読劇「さるかにバイオレンス」(DVホットラインのと)
DVについて分かりやすく伝える朗読劇が上演されました。
②基調講演「それ、恋愛じゃなくてDVです!」
「さるかにバイオレンス」(DVホットラインのと)
講師 瀧田 信之(NPO法人湘南DVサポートセンター理事長)
講演では、子ども達に対する暴力防止教育の重要性や、湘南DVサポートセンターにおける取組、DVの早期発見の
ために私たちができる取組等についてお話しがありました。以下は講演を要約したものです。
暴力をふるわない子ども達を育てる事が大切です
親のDVを見ながら育つことは児童虐待にあたる。子ども達は一番身近な大人から行動を学ぶことから、
暴力も学んでしまうことがある。 また、 虐待を受けることで脳の発達に悪影響を受け、 暴力を反射的に暴
力で返すようになることがある。DVの加害者になってしまうと、トレーニングで直すことができるものの
更生率は10%と低いことから、暴力をふるわない子ども達を育てていく重要性を感じている。
湘南DVサポートセンターではDVやいじめなど、 若者たちの間で起こる暴力を未然に防ぐためのプログ
ラムを開発し、小学生から大学生を対象に暴力防止教育を行っている。
プロフィール
予防啓発事業として中
学校・高校・大学生向
けのデーティングバイ
オレンス防止プログラ
ム、また、小中学校向
け「いじめ防止プログ
ラム」を開発提供し全
国で指導者の養成も行
っている。
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ユースリーダーが暴力防止教育を行っています
当センターではユースリーダーを育成している。高校生や大学生が勉強会に参加し、DVや児童虐待、い
じめについて月に1回学んでいる。 学校現場で暴力防止プログラムを行う際にユースリーダーが話したり
ワークショップを行うと、 受け手である学生達と世代が近いことから、 話の内容が共感を得て理解されや
すい。
DVの早期発見のために私たちができることがあります
皆さんにお願いしたいのは、家族、知り合いを見渡し、DVや児童虐待の被害者を見つけたら声をかけて
ほしい。問題に介入する必要はないが、ぜひ専門の相談機関につないでほしい。
YELL TO THE WOMEN OF ISHIKAWA SPRING・2014
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③対談「自分も相手も大切にする関係とは」
瀧田 信之 氏
藤田 景子 氏(金沢大学医薬保健研究域保健学系看護科学領域 助教)
<進行>佐竹 悟 氏(石川県女性相談支援センター所長)
藤田さん DVについての知識を持つことが大切です
高校生向け予防啓発セミナーの講師をしている。 助産師として赤ちゃん
の生きる力の強さをいつも感じているので、 高校生には「みんなそれぞれ
生まれてきたということは力があるのだよ、 親から辛い思いをさせられて
いても、 みんなには生きる力があるのだよ」 という点を伝え、 加えてDV
の知識についても伝えている。
被害者にも加害者にもならないためには、DVについて知識を持つこと
が大切だと思う。
瀧田さん DV加害者に欠けているのは自尊感情です
DV加害者の大半はごく普通の大人に見えるが、 共通しているのは自分
を大切にする自尊感情が欠けていること。
学生を対象にした暴力防止プログラムを実施する際は「自分を大切に思
う気持ちとは」について考えるワークショップを必ず入れるようにしている。
自尊感情が備わっている人は自分も他人も大切にできるし暴力も抑えるこ
とができる。
配偶者暴力防止法が変わりました!
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関
する法律が一部改正され、 平成26年1月に施
行されました。
改正点は以下のとおりです。
①生活の本拠を共にする交際相手からの暴力の
被害者についても、 配偶者からの暴力の被
害者に準じて、法の適応対象とする。
②法律名を「配偶者からの暴力の防止及び被害
者の保護等に関する法律」に改める。
詳しくは内閣府のHPをご覧ください。
http://www.gender.go.jp/e-vaw/law/dv2507.
html
【経営戦略としての女性の活躍推進セミナー】
平成26年2月25日、石川県庁において「経営戦略としての女性の活躍推進セミナー」を開催しました。公益財団法
人21世紀職業財団会長の岩田喜美枝さんを講師に迎え、講演していただきました。
講演の後は、「わが社の女性社員の活躍推進について」をテーマにいしかわ男女共同参画推進宣言企業2社による事
例発表を行いました。
①基調講演「経営戦略としてのポジティブ・アクション −女性の活躍により企業を活性化する−」
講師 岩田 喜美枝 氏(公益財団法人21世紀職業財団会長)
世界に比べ日本の企業では、 女性は活躍できていません。 また、 石川県の女性は、 子育て期に仕事は継
続していますが、管理職に占める女性の割合は低いです。石川県の女性はもっと活躍できます。
〈なぜ女性の活躍が必要か〉
企業の持続的な発展のためには、 人材の完全活用が必要です。 人材は経営資源の中で最も大切なもので
あり、その経営資源が「女性だから」という理由で活用できていないことは企業にとって大きな損失です。
また、多様な市場ニーズの理解や、新たな価値創造のためには、人材の多様性は企業の大きな力となります。
プロフィール
株式会社資生堂顧問、
キリンホールディング
ス株式会社の社外監査
役などを務める。公職
としては、男女共同参
画会議議員も務める。
〈ポジティブ・アクションの具体的なテーマ〉
① 仕事と育児の両立支援
これまでは、育児休業や短時間勤務、残業免除など、仕事を免除する育児支援策でした。その結果、仕
事の継続はできても、 管理職に続くレベルで活躍できないマミートラックに陥るということが言われてい
ます。
これからは、 事業所内保育所や在宅勤務など、 育児をしながら柔軟に働けるよう両立支援の質を変えて
いく必要があります。また、男性の育児参加が必要です。
② 全社員の働き方の見直し
長時間労働という男性型の働き方の見直しに必要なのは業務改革です。 選択と集中により、 売上利益を
落とさずに仕事量を減らし、 業務プロセスを簡素化することが必要です。 また、 時間当たりの生産性が高
い人が評価されるように仕事の評価軸を変える必要があります。
③ 女性社員の育成・登用
女性は男性と同じように育成されてこなかったため、 男女間格差があるわけです。 人を育てるのは仕事
経験そのものです。 男の仕事、 女の仕事といった垣根を払い、 入社時や育児中の女性社員に責任のある仕
事を与えないと、女性はキャリアアップしません。また、異動も必要です。
②事例発表「わが社の女性社員の活躍推進について」
のと共栄信用金庫総合戦略部長 鰀目 孝和 氏
企業が持続的に発展していくためには、 人材の潜在能力を
活用する必要があるため、 研修制度や人間養成講座など人材
教育に力を入れています。
また、 契約社員から正社員への転換など、 雇用形態の見直
しも進めています。
福島印刷株式会社管理本部長兼総務部長 舘 芳昭 氏
時代の変化によって、従来の「印刷」だけでなく、消費者
の手に渡るまでの一連の業務一括受注へと業務形態が大きく
変化しました。 現在では、 営業やプログラム開発などの分野
において、女性が大きな戦力となっています。
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